JPH10194773A - フッ化物ガラスおよびフッ化物光ファイバ - Google Patents

フッ化物ガラスおよびフッ化物光ファイバ

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JPH10194773A
JPH10194773A JP9015744A JP1574497A JPH10194773A JP H10194773 A JPH10194773 A JP H10194773A JP 9015744 A JP9015744 A JP 9015744A JP 1574497 A JP1574497 A JP 1574497A JP H10194773 A JPH10194773 A JP H10194773A
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glass
optical fiber
fluoride
core
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Yoshitake Nishida
好毅 西田
Teruhisa Kanamori
照寿 金森
Yasutake Oishi
泰丈 大石
Tadashi Sakamoto
匡 阪本
Shoichi Sudo
昭一 須藤
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/32Non-oxide glass compositions, e.g. binary or ternary halides, sulfides or nitrides of germanium, selenium or tellurium
    • C03C3/325Fluoride glasses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C13/04Fibre optics, e.g. core and clad fibre compositions
    • C03C13/041Non-oxide glass compositions
    • C03C13/042Fluoride glass compositions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外透過特性に優れたフッ化物ガラスおよび
このフッ化物ガラスを用いた低損失で高効率を得ること
ができるフッ化物光ファイバを得る。 【解決手段】 InF3 を10〜30モル%、GaF3
を7〜30モル%、ZnF2 を10〜19モル%、Ba
2 を4〜30モル%、SrF2 を0〜24モル%、P
bF2 を0〜30モル%、LaF3 ,YF3 ,GdF
3 ,LuF3 よりなる群から選ばれた少なくとも一種を
1.5〜10モル%、LiFを1.5〜30モル%、N
aFを0〜30モル%、追加成分を0〜15モル%と
し、かつこれらの合計が100モル%であるフッ化物ガ
ラス。また、このフッ化物ガラスをクラッドに用いたフ
ッ化物光ファイバ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な赤外透過特
性を有するフッ化物ガラスおよび該フッ化物ガラスを用
いて効率の高い光増幅を達成できるフッ化物光ファイバ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フッ化物ガラスは可視から赤外域にわた
る波長領域において良好な透過特性を持つので、フッ化
物ガラスは各種光学機器の、レンズ、プリズム、フィル
タ等、あるいは光通信用、光計測用、パワー伝送用の光
ファイバに利用されている。なかでも近年、希土類イオ
ンとしてプラセオジムをコアにドープしたフッ化物光フ
ァイバ増幅器は光通信にとって重要な波長帯である1.
3μmの波長帯において光増幅が可能であることから光
増幅器としての応用が特に注目されている。
【0003】この波長1.3μmの光増幅はプラセオジ
ムの 14 レベルから 35 レベルへの誘導放出遷移に
よって引き起こされる。この誘導放出遷移はフッ化物ガ
ラスのような格子振動エネルギー(フォノンエネルギ
ー)が小さいガラスにおいて観測されるものであって、
石英ガラスのようなフォノンエネルギーの大きなガラス
中においては、多フォノン緩和による非輻射緩和のせい
でこの誘導放出遷移が観測されない。
【0004】このようにプラセオジムによる波長1.3
μmの光増幅を得るためにはフッ化物ガラスのようなフ
ォノンエネルギーの小さいガラスを用いることが必須の
条件である。
【0005】ここで、現在プラセオジムを添加した1.
3μm帯の光増幅用ファイバのホスト材料として使われ
ているジルコニウム系フッ化物ガラスにおいては、1.
3μm帯の光増幅の量子効率は3.4%という低い値に
留まっている。この低い量子効率を改善するためにジル
コニウム系フッ化物ガラスよりもフォノンエネルギーの
小さいフッ化物ガラスを開発することが、現在、重要な
課題となっている。
【0006】小さいフォノンエネルギーを持つフッ化物
ガラスとしては、特願昭60−155549号に記載さ
れている、ZnF2 を4〜48モル%、PbF2 を32
〜63%、GaF3 を0〜34モル%、InF3 を0〜
43モル%、ただしGaF3+InF3 =17〜53モ
ル%、ZnF2 +PbF2 +GaF3 +InF3 ≧70
モル%であるフッ化物ガラスがこれまでに知られてい
る。
【0007】このフッ化物ガラスは良好な赤外透過特性
をもつ。これはこのフッ化物ガラスが小さいフォノンエ
ネルギーを持つためである。このためこのフッ化物ガラ
スにプラセオジムをドープした場合においては、ジルコ
ニウム系フッ化物ガラスに勝る量子効率を得ることがで
きる。
【0008】しかしながら、このフッ化物ガラスは結晶
化に対する熱安定性が十分でないために、後述するよう
に単一モードの光ファイバを作製する際に必須となるジ
ャケット管を作製することができず、このフッ化物ガラ
スを用いては単一モード光ファイバを作製することがで
きなかった。
【0009】一方、本発明者らは前述したPbF2 系フ
ッ化物ガラスとは明らかに組成範囲が異なり、かつ小さ
なフォノンエネルギーを有するフッ化物ガラスとして、
特願平6−172499号に記載されているようなIn
3 系のフッ化物ガラスおよびフッ化物ファイバを開発
した。
【0010】しかしながら、特願平6−172499号
に記載されているInF3 系のフッ化物ガラスを用いた
Pr3+を添加した単一モードの光ファイバにおいては、
Pr3+添加ZrF4 系のフッ化物光ファイバの利得係数
0.2dB/mWを上回る利得係数が得られているもの
の、ガラス組成が最適化されておらず、ファイバの損失
が十分に低減されていないために、該InF3 系フッ化
物ガラス中のPr3+の蛍光特性から予想される最高の利
得係数0.4dB/mWは達成されていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような現
状に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な赤
外透過特性を有するフッ化物ガラスおよび低損失で高効
率の光増幅用光ファイバを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、In
3 を10〜30モル%、GaF3 を7〜30モル%、
ZnF2 を10〜19モル%、BaF2 を4〜30モル
%、SrF2 を0〜24モル%、PbF2 を0〜30モ
ル%、LaF3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3よりなる
群から選ばれた少なくとも一種を1.5〜10モル%、
LiFを1.5〜30モル%、NaFを0〜30モル
%、追加成分を0〜15モル%とし、かつこれらの合計
が100モル%であることを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、コアとクラッドを有す
るフッ化物光ファイバにおいて、前記クラッドの母相が
InF3 を10〜30モル%、GaF3 を7〜30モル
%、ZnF2 を10〜19モル%、BaF2 を4〜30
モル%、SrF2 を0〜24モル%、PbF2 を0〜3
0モル%、LaF3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 より
なる群から選ばれた少なくとも一種を1.5〜10モル
%、LiFを1.5〜30モル%、NaFを0〜30モ
ル%、追加成分を0〜15モル%とし、かつその合計が
100モル%であることを特徴とする。
【0014】ここで、コアの母相は、InF3 を5〜2
5モル%、GaF3 を13〜40モル%、ZnF2 を4
〜25モル%、PbF2 を30〜46モル%、CdF2
を0〜20モル%、LaF3 あるいはYF3 ,GdF
3 ,LuF3 から選ばれた少なくとも一種を1.5〜1
2モル%、追加成分を0〜15モル%とし、かつその合
計が100モル%であることができる。
【0015】また、コアの母相は、InF3 を10〜3
0モル%、GaF3 を7〜30モル%、ZnF2 を10
〜19モル%、BaF2 を4〜30モル%、SrF2
0〜24モル%、PbF2 を0〜30モル%、LaF
3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる群から選ばれ
た少なくとも一種を1.5〜10モル%、LiFを1.
5〜30モル%、NaFを0〜30モル%、追加成分を
0〜15モル%とし、かつその合計が100モル%であ
ってもよい。
【0016】さらにまた、コアに遷移金属イオンまたは
希土類イオンを含有し、かつコア−クラッド間の比屈折
率差Δnが1.0%以上であることもできる。
【0017】ただし、希土類イオンとしてCe3+,Pr
3+,Nd3+,Pm3+,Sm3+,Eu3+,Tb3+,D
3+,Ho3+,Er3+,Tm3+,Yb3+の内から選ばれ
た少なくとも1種を含有することができる。
【0018】請求項7の発明は、コアと第1のクラッド
およびクラッドの外周に第2のクラッドを有するフッ化
物光ファイバであって、第1のクラッドの母相がInF
3 を10〜30モル%、GaF3 を7〜30モル%、Z
nF2 を10〜19モル%、BaF2 を4〜30モル
%、SrF2 を0〜24モル%、PbF2 を0〜30モ
ル%、LaF3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる
群から選ばれた少なくとも一種を1.5〜10モル%、
LiFを1.5〜30モル%、NaFを0〜30モル
%、追加成分が0〜15モル%とし、かつその合計が1
00モル%であり、前記第2のクラッドの母相がInF
3 を10〜30モル%、GaF3 を7〜30モル%、Z
nF2 を10〜19モル%、BaF2 を4〜30モル
%、SrF3 を0〜24モル%、PbF2 を0〜30モ
ル%、LaF3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる
群から選ばれた少なくとも一種を1.5〜10モル%、
LiFを1.5〜30モル%、NaFを0〜30モル
%、追加成分が0〜15モル%とし、かつその合計が1
00モル%であることを特徴とする。
【0019】ここで、第2のクラッドの母相がZrF4
およびHfF4 の少なくとも一種のフッ化物と、BaF
2 ,LaF3 ,GdF3 ,YF3 ,LiF,NaF,P
bF2 およびAlF3 からなる群の少なくとも一種から
なるフッ化物ガラスからなることができる。
【0020】また、第1のクラッドの屈折率を第2のク
ラッドの屈折率と一致させるか、または第1のクラッド
の屈折率を第2のクラッドの屈折率より大きくし、かつ
コアの屈折率よりも小さくするように第1のクラッドの
屈折率の調整を行ってもよい。
【0021】ここで、第1のクラッドの屈折率の調整
を、第1のクラッドの母相におけるPbF2 の一部をN
aFに置き換えることにより行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者らはInF3 ,GaF
3 ,ZnF2 ,BaF2 ,SrF2 ,PbF2,LaF3
,YF3 ,GdF3 ,LuF3 ,LiF,NaFから
なるフッ化物ガラスについて、ガラス組成範囲を鋭意検
討した結果、ガラス転移温度がZrF4系フッ化物ガラ
スに近い値(およそ260℃)を持つ、結晶化に対する
熱安定性に極めて優れた請求項1に記載のガラス組成の
範囲を見出した。
【0023】本発明のフッ化物ガラスにおいてInF
3 ,GaF3 ,ZnF2 はガラスの骨格をなす必須成分
である。この時InF3 は10〜30モル%、GaF3
は7〜30モル%含有することが望ましく、さらにはI
nF3 を20〜30モル%、GaF3 を7〜20モル%
含有することが望ましい。本発明のフッ化物ガラスの組
成では、InF3 が30モル%以上で、かつ、GaF3
が7モル%以下の領域においては、結晶化に対して熱安
定性のあるガラスは得られるものの、ガラス転移温度が
300℃近くまで上昇し、ZrF4 系に近接したガラス
転移温度を実現することは不可能である。また、InF
3 が10モル%以下で、かつGaF3 が30モル%以上
の領域においてはガラスの結晶化に対する熱安定性が劣
化するためガラス中に結晶が析出しやすくなる。
【0024】この時、ZnF2 は10〜19モル%含有
することが望ましい。本発明のフッ化物ガラスの組成で
は、ZnF2 が19モル%より多く含有された場合にお
いてはガラス中にZnF2 の単結晶が析出し易くなり、
10モル%より少ない場合においてはガラス中にInF
3 ,GaF3 からなる結晶が析出しやすくなる。
【0025】また、BaF2 ,SrF2 はガラス骨格を
修飾するための必須成分である。この時BaF2 は4〜
30モル%、SrF2 は0〜24モル%含有することが
望ましく、さらにはBaF2 は10〜24モル%、Sr
2 は0〜14モル%において熱安定性に特に優れたガ
ラスを得ることが可能となる。
【0026】図1は、28InF3 −9GaF3 −17
ZnF2 −12PbF2 −xBaF2 −(24−x)S
rF2 −5YF3 −5LiF(モル%)の本フッ化物ガ
ラスにおけるガラス転移温度(Tg)および(結晶化開
始温度(Tx)−ガラス転移温度(Tg))のBaF2
の含有率xモル%に対するそれぞれの依存性を示したも
のである。一般に、結晶化開始温度(Tx)−ガラス転
移温度(Tg)はガラスの熱安定性を示す指標として用
いられる。また、図1は左縦軸にガラス転移温度を、右
縦軸に(Tx−Tg)を示してあり、Tgの値(●印)
については左縦軸から、Tx−Tgの値(黒塗りの□
印)については右縦軸から読み取る。図1を参照する
と、ガラス転移温度(Tg)はBaF2 の含有量を0〜
24モル%まで変化させた全域において260℃に近い
値を持っていることがわかる。一方、Tx−Tgは上に
凸の形のBaF2 依存性を示しており、0≦BaF2
24モル%の領域で90℃以上の高い値を持っており、
特に10≦BaF2 ≦24モル%の領域、すなわち0≦
SrF2 ≦14モル%の領域において100℃以上の高
い値を持っており、熱安定性に優れていることがわか
る。
【0027】本フッ化物ガラスにおいてLiF,NaF
はガラスの骨格を修飾するための必須成分である。これ
らの成分を含有することによってガラス融液の溶融温度
が下がり均一なガラス融液が低温においても得られるよ
うになる。従って、これらを含有させることによってガ
ラス形成能を増加させることが可能になる。
【0028】この時、NaFは0〜30モル%含有する
ことが望ましい。30モル%以上含有させると、結晶化
を起こす傾向が顕著となって安定なガラスが得られな
い。また、LiFはガラスの熱安定性を図るのに特に重
要な成分であり、1.5〜30モル%の範囲で含有させ
ることが望ましく、特に、5〜10モル%の範囲で含有
させると結晶化に対する熱安定性を向上させる著しい効
果を示す。しかしながら、30モル%以上においては結
晶化を起こす傾向が顕著となって安定なガラスが得られ
ない。
【0029】また本発明のフッ化物ガラスにおいてLa
3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3はガラスの熱安定性
を増加させるための必須の成分である。この場合にはこ
れらのうち少なくとも1種を1.5〜15モル%含有す
ることが望ましく、さらに好ましくは1.5〜10モル
%である。1.5モル%以下の含有量においては熱安定
性の増加を確認することはできず、また15モル%以上
の含有量においては結晶化の傾向が顕著となって安定な
ガラスが得られなくなる。
【0030】また、本発明のフッ化物ガラスにおいてP
bF2 は屈折率を制御するための必須の成分であり、0
〜30モル%の範囲で含有することが好ましい。ただ
し、PbF2 は0〜20モル%の範囲においてその一部
とガラスの熱安定性を損なうことなくNaFに置き換え
て含有させることが可能であり、本フッ化物ガラスの屈
折率を制御することが可能である。
【0031】図2は、25InF3 −10GaF3 −1
4ZnF2 −xPbF2 −18BaF2 −8SrF2
2.5YF3 −2.5LaF3 −(20−x)(LiF
+NaF)(モル%)の本フッ化物ガラスにおけるガラ
ス転移温度(Tg)、(Tx−Tg)および屈折率nD
のPbF2 の濃度xモル%に対する依存性を示したもの
である。図2は左縦軸に温度を、右縦軸に屈折率を示し
てあり、Tgの値(●印)およびTx−Tgの値(黒塗
りの□印)については左縦軸から、屈折率の値(○印)
については右縦軸から読み取る。
【0032】図2を参照することにより、ガラス転移温
度はPbF2 を0〜20モル%まで変化させた全域にお
いて260℃に近い値をもっていること、および、Tx
−Tgの値は90℃以上であり、高い熱安定性を示して
いることがわかる。一方、屈折率はPbF2 の量を増加
させるに従って1.46から1.54まで直線的に増加
していることがわかる。従って、本フッ化物ガラスにお
いてはPbF2 の適当量をNaFに一部置換することに
よりガラス転移温度を260℃に近い値に維持したま
ま、および高い熱安定性を維持したまま、かつ屈折率を
制御することができる。
【0033】また、本フッ化物ガラスおよび本発明のフ
ッ化物光ファイバは、追加成分を0〜15モル%含有す
る。追加成分としてはモル%で表してBeF2 を0〜1
0、MgF2 を0〜10、CaF2 を0〜10、CdF
2 を0〜4、TlF4 を0〜5、MnF2 を0〜5、S
mF3 を0〜5、ScF3 を0〜5、HfF4 を0〜
5、ZrF4 を0〜5、KFを0〜10、RbFを0〜
10、CsFを0〜10、BiF3 を0〜15、AlF
3 を0〜15からなる群の少なくとも一種を含有させる
ことができる。
【0034】この時CdF2 は0〜4モル%の範囲にお
いて前述した必須の成分であるZnF2 あるいはPbF
2 の一部と置き換わることができる。図3は、28In
3−9GaF3 −(15−x)ZnF2 −xCdF2
−12PbF2 −18BaF2 −8SrF2 −5YF3
−5LiF(モル%)のCdF2 の含有量xに対するT
x−Tgの値の依存性を示したものである。図3を参照
することにより、CdF2 は4モル%の含有量まで熱安
定性を損なうことなくガラス中に含有できることがわか
る。しかしながら、4モル%を越えて含有した場合にお
いてはTx−Tgの値は急激に減少し、5モル%以上で
はガラスの熱安定性が著しく損なわれて不適である。こ
れと同様にBeF2 ,MgF2 ,CaF2 ,MnF2
各元素については必須の成分であるZnF2 あるいはP
bF2 ,BaF2 ,SrF2 などの一部に置き換えて含
有させることが可能であり、またTlF4 ,SmF3
ScF3 ,HfF4 ,ZrF4 の各元素は必須の成分で
あるInF3 ,GaF3 ,YF3 ,LaF3 などの一部
に置き換えて含有させることが可能であるが、いずれの
場合においても前述した範囲を越えて含有した場合にお
いてはガラスの熱安定性を著しく劣化させて不適であ
る。
【0035】本発明のフッ化物光ファイバでは高Δn
(Δn≧1.0%)の構造を持つことによって高効率の
光増幅を達成する。これはプラセオジムの波長1.3μ
mでの発光の量子効率がフォノンエネルギーの小さいガ
ラスを用いることおよび光ファイバの構造を高Δnの構
造として光ファイバ内でコアへの光の閉じ込めをよくす
ることによって改善されるからである。
【0036】しかるに、前述した特願昭60−1555
49号に記載のPbF2 系フッ化物ガラスをコアとして
用いて高Δnの光ファイバを作製する場合において、従
来から知られているZrF4 系のフッ化物ガラスをクラ
ッドとして用いると、コア、クラッドの界面にPbF
2 ,ZrF4 を主成分とする結晶が成長し、良好な光フ
ァイバを得ることが難しかった。
【0037】しかしながら、本発明のフッ化物光ファイ
バにおいてはクラッドとして請求項1に記載のフッ化物
ガラスを用いれば、PbF2 系フッ化物ガラスをコアガ
ラスとして用いて光ファイバを作製しても、コア、クラ
ッドの界面に結晶が析出せず、良好な光ファイバを得る
ことができた。これは、前述したようにPbF2 系フッ
化物ガラスの組成中にもInF3 を含有しているため、
PbF2 ,InF3 を主成分とする結晶の成長速度が遅
いためである。
【0038】ここで、本発明の光ファイバにおいて請求
項1に記載のフッ化物ガラスをコアガラスとして用いた
光ファイバを製造することは、もちろん可能であること
を明記しておく。
【0039】従来において、単一モードのフッ化物光フ
ァイバは以下のように製造されていた。すなわち、コア
とクラッドの構造を有するフッ化物光ファイバ母材をサ
クションキャスティング法によって製造した後、第1の
ジャケット管に得られたフッ化物光ファイバ母材を挿入
し、加熱延伸して第2のファイバ母材を製造し、得られ
た第2のファイバ母材を再度、第2のジャケット管に挿
入して、線引きすることによって単一モードの光ファイ
バを作製していた。
【0040】ここで、一般に、良好に光を閉じ込めるこ
とができるコアを有する単一モードの光ファイバをサク
ションキャスティング法によって製造するためにはコア
とクラッドの外径の比を5以上とすることが必要である
といわれている。しかるに、前述の単一モード光ファイ
バの製造方法において、サクションキャスティング法に
よるファイバ母材の製作工程のみで、コアとクラッドの
外径の比が5以上のファイバ母材を作製することは不可
能である。
【0041】従って、コアとクラッドの外径の比が5以
上である単一モードの光ファイバを作製するためには、
第1のジャケット管、すなわち第2のクラッドはクラッ
ド(第1のクラッド)と同一の屈折率を持つことが望ま
しく、第2のクラッドがクラッドよりも高い屈折率を持
つ場合にはコアを伝搬する光がクラッドに濡れて減衰し
てしまうため、高効率な光増幅を達成することができな
い。
【0042】しかるに本発明の光ファイバにおいては、
本発明のフッ化物ガラスをクラッドのガラスとして用い
ることによって、クラッドおよび第2のクラッドの屈折
率が一致し、コアとクラッドの外径の比が5以上であ
り、コアへの光の閉じ込めの良い単一モードの光ファイ
バの製造が可能となる。
【0043】なお、サクションキャスティング法を用い
ない場合にはコアとクラッドの外径比を5以上とする限
定はなく、クラッドのモードを抑圧できるような外径比
であればよい。
【0044】フッ化物光ファイバの断面構造から明らか
なように、単一モードのフッ化物光ファイバは、コアお
よびクラッドの面積が、光ファイバ全断面積の多くとも
1/16以下であり、断面の大部分は第1のジャケット
管および第2のジャケット管より構成されている。従っ
て、光ファイバの重量の大部分はジャケット管である。
従って、ジャケット管の価格が単一モードの光ファイバ
の価格を支配するといえる。
【0045】しかるに、InF3 ,GaF3 などのフッ
化物原料はZrF4 に比べて高価であり、ジャケット管
としてInF3 系のフッ化物ガラスを用いた場合におい
ては光ファイバの単価も高価とならざるを得ない。
【0046】本発明のフッ化物光ファイバにおいては、
第2のクラッドとなる第1のジャケット管をZrF4
のフッ化物ガラスとすることによって、製造される単一
モードの光ファイバの価格を下げることが可能となる。
【0047】前述したような第2のクラッドとしてZr
4 系フッ化物ガラスからなるジャケット管を用いる場
合、コアに光を閉じ込めた良好な光ファイバを得るため
にはクラッドと第2のクラッドの屈折率を一致させるこ
とが必要となる。本発明のフッ化物ファイバにおいては
クラッドガラスの組成物であるPbF2 の含有量を一部
NaFに置換することによって、クラッドガラスのガラ
ス転移温度を変化させることなく屈折率を1.46〜
1.54の範囲で変化させることが可能であり、さらに
は該クラッドガラスのガラス転移温度はZrF4 系のガ
ラス転移温度に近接していることから、ZrF4 系のフ
ッ化物ガラスを第2のクラッドとして用いた場合におい
ても、延伸、線引きなどのファイバ作製工程を問題なく
行うことが可能である。また、クラッドガラスの屈折率
をジャケット管の屈折率に一致、あるいは、大きくかつ
コアよりも小さく制御することによって、コアに光の閉
じこもった良好な単一モードの光ファイバを作製するこ
とが可能となる。
【0048】比屈折率差(Δn)が4%以上の光ファイ
バを作製する場合においてはコアガラスとして本発明の
フッ化物ガラスよりも屈折率の高いフッ化物ガラスを用
いる必要がある。比屈折率差(Δn)は以下の式によっ
て定義される。
【0049】
【数1】
【0050】ここで、一般にPbF2 を多く含有するフ
ッ化物ガラスは屈折率が高いことが知られている。しか
るに本発明者らは鋭意検討した結果、PbF2 を30〜
46モル%含有するような、1.6に近い高い屈折率を
持つフッ化物ガラス組成を見出した。
【0051】本発明においては、コアの母相がInF3
を5〜25モル%、GaF3 を13〜40モル%、Zn
2 を4〜25モル%、PbF2 を30〜46モル%、
CdF2 を0〜20モル%、LaF3 あるいはYF3
GdF3 ,LuF3 から選ばれた少なくとも一種を1.
5〜12モル%、および追加成分を0〜15モル%と
し、かつその合計が100モル%よりなるフッ化物ガラ
スであることが好ましい。
【0052】ここで、コア用フッ化物ガラスにおいて、
InF3 およびGaF3 はガラスの骨格をなす必須成分
である。この時InF3 は5〜25モル%含有すること
が望ましく、5モル%以下においては透明なガラスを得
ることは不可能である。また、上記コア用のフッ化物ガ
ラス組成では、InF3 を25モル%以上含有させると
結晶化の傾向が顕著となり良好なガラスを得ることがで
きない。またGaFは13〜40モル%含有すること
が望ましい。上記コア用のフッ化物ガラス組成では、G
aF の含有量が13モル%以下においては結晶化に
よって透明なガラスを得ることが難しく、また40モル
%以上においてはガラス融液が黄濁し透明なガラスは得
られない。さらに上記コア用のフッ化物ガラスにおいて
PbF2 ,ZnF2 はガラス骨格を修飾するための必須
成分である。これらのイオンが含有されることによって
ガラス融液の溶融温度が低下し、均一な融液が低温でも
得られるようになりガラス形成能が増加する。上記コア
用フッ化ガラスの組成では、PbF2 は30〜46モル
%含有することが望ましく30モル%以下においては結
晶化によって透明なガラスを得ることが難しく、また、
46モル%以上においてはガラス融液が揮発しやすくな
り安定なガラスが得られない。また、ZnF2は4〜2
5モル%含有することが望ましく、4モル%以下におい
ては結晶化によって透明なガラスは得られず、25モル
%以上においても結晶化の傾向が顕著となり透明なガラ
スは得られない。また、CdF2 は0〜20モル%の範
囲でPbF2 あるいはZnF2 に置き換わって含有され
ることが可能である。好ましくは0〜7モル%の範囲で
含有されることによってガラス形成能を増加させ安定な
ガラスを得るのに有効である。さらに、LaF3 あるい
はYF3 ,GdF3 ,LuF3 は本発明のフッ化物ガラ
スにおいて結晶化に対する熱安定性を改善するための必
須成分である。上記コア用フッ化ガラスの組成では、こ
れらのうち少なくとも一種を1.5〜12モル%含有す
ることによって再加熱に対する熱安定性を向上させるこ
とが可能である。
【0053】このようなフッ化物ガラスをコアに用い、
また請求項1に記載の本発明のフッ化物ガラスをクラッ
ドとして用いることによって従来のZrF4 系フッ化物
光ファイバにおいては実現不可能であった、Δn=4%
以上の光ファイバを製造することが可能となる。
【0054】なお、従来のZrF4 系フッ化物ガラスを
用いて作製された光ファイバの比屈折率差Δnと同程度
のΔn=4.0%以下の単一モードの光ファイバを作製
する場合においては、請求項1記載のフッ化物ガラスを
コア、およびクラッドに用いることによってZrF4
と全く同様の光ファイバを作製することが可能である。
しかも、本フッ化物ガラスはZrF4 系フッ化物ガラス
よりも良好な赤外透過特性を有するため、光増幅用の希
土類イオンをそのコアに添加した場合においてはZrF
4 系よりも高効率の光増幅を達成することが可能であ
る。
【0055】また、本発明のフッ化物光ファイバはコア
に遷移金属イオンあるいは希土類イオンを含有すること
によって光ファイバレーザ、あるいは光ファイバ増幅器
として利用することができる。この時ドープされる遷移
金属イオンとしてはCr,Ti,Fe,Co,Ni,C
uを用いることができ、また、希土類イオンとしてはC
e,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Ybを用いることができる。これらの
ドープされる元素は重量%にして、0.001〜10w
t%の範囲で含有することができる。10wt%を越え
る濃度で含有された場合においてはコアガラスの熱安定
性を劣化させ望ましくない。また、0.001wt%以
下の濃度においては該光ファイバの散乱損などの内部損
失によって十分な発光効率が得られない。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。
【0057】(実施例1)無水のInF3 ,GaF3
ZnF2 ,PbF2 ,BaF2 ,SrF2 ,YF3 ,L
aF3 ,GdF3 ,LuF3 ,LiF,NaFを用意
し、表1に示した組成となるように秤量、混合した原料
に酸性フッ化アンモニウムを4g加えてるつぼに入れ、
電気炉中にセットし、アルゴンガス気流中で900℃で
1時間加熱溶融した。電気炉の温度を700℃まで降温
し、るつぼを取り出してあらかじめ200℃に加熱して
ある外径8mmφの真鍮性の鋳型に流し込み、急冷固化
しガラス棒を得た。
【0058】得られたガラス棒の一部を粉砕し、示差熱
量分析計(DSC)を用いてガラス転移温度(Tg)お
よび結晶化開始温度(Tx)を測定した。いずれのガラ
スにおいてもガラス転移温度(Tg)は260℃に近接
した値が得られることを確認した。また、ガラスの熱安
定性を図る指標として知られているTx−Tgの値はす
べて90℃以上の値が得られ、得られたガラスは高い熱
安定性を有することを確認した。
【0059】また、該ガラス棒から10mmの長さの円
柱を切り出し両端面を研磨して光透過スペクトルの測定
を行なった。その結果を図4に実線で示す。これからも
明らかなように、10μmまで良好な透過特性が得られ
ることがわかった。また、これらのガラスのいくつかに
ついてラマン散乱スペクトルを測定したところ、いずれ
もそのピークが500cm-1近傍に認められ小さいフォ
ノンエネルギーを持つことが確認された。
【0060】
【表1】
【0061】(比較例1)原料として無水のZrF4
BaF2 ,LaF3 ,AlF3 ,YF3 ,NaFを用意
し、46.5ZrF4 −23.5BaF2 −2.5La
3 −2.5YF3 −4.5AlF3 −20NaF(モ
ル%)なる組成となるように秤量したバッチ20gを混
合した後、酸性フッ化アンモニウム4gを加えてるつぼ
に入れ、電気炉内で900℃、1時間加熱溶融した。そ
の後電気炉の温度を700℃まで降温し、あらじかめ2
40℃に予加熱しておいた真鍮性の鋳型に流し込み急冷
固化してガラス棒を得た。
【0062】得られたガラス棒から長さ10mmの円柱
を切り出し両端面を研磨して実施例1と同様に光透過ス
ペクトルの測定を行った。その結果を図4に点線で示
す。これからも明らかなように、波長が5μm付近から
吸収が増加し8μmより長波長での光透過はわずかであ
ることがわかった。
【0063】また実施例1と同様に試料片を取り出して
ラマン測定を行ったところ、フォノンエネルギーを表す
ピークが550cm-1近傍に現われ、実施例1のガラス
よりも大きなフォノンエネルギーを持つことが確認され
た。
【0064】(実施例2)コア用ガラス試料No.1の作製 本発明の光ファイバのコア用ガラスを以下のように作製
した。
【0065】原料として無水のInF3 ,GaF3 ,Z
nF2 ,PbF2 ,YF3 ,LaF3 を用意し、13I
nF3 −29GF3 −12ZnF2 −38PbF2 −4
YF3 −4LaF3 (モル%)からなるガラス組成とな
るように秤量、混合されたバッチ20gに酸性フッ化ア
ンモニウム4gを加えて混合した後、るつぼに入れて電
気炉中にセットし、アルゴンガス気流中で900℃で1
時間加熱溶融した。電気炉の温度700℃まで降温し、
るつぼを取り出してあらかじめ200℃に予加熱してあ
る外径8mmφの真鍮性の鋳型に流し込み、急冷固化し
ガラス棒を得た。
【0066】得られたガラスを示差熱量分析計(DS
C)を用いてガラス転移温度(Tg)と結晶化開始温度
(Tx)を測定したところ、Tg=258℃、またTx
=336℃の値が得られた。この結果からTx−Tgの
値は78℃であり、得られたガラスは熱安定性を有する
ことが確認された。
【0067】コア用ガラス試料No.2〜147の作製 コア用ガラス試料No.1の作製と同様にして、無水の
InF3 ,GaF3 ,ZnF2 ,CdF2 ,PbF2
YF3 ,LaF3 ,GdF3 ,LuF3 原料を用意し、
表2〜表5に示した組成となるように秤量、混合した原
料に酸性フッ化アンモニウムを4g加えてるつぼに入
れ、実施例1と同様に電気炉内で加熱溶融し、あらかじ
め予加熱してある鋳型に流し込んで急冷固化させてガラ
ス棒を得た。
【0068】得られたガラス棒から10mmの長さの円
柱を切り出し両端面を研磨して光透過スペクトルを測定
したところ、波長が10μmまで良好な透過特性が得ら
れた。また、これらのガラスのいくつかについてラマン
散乱スペクトルを測定したところ、いずれもそのピーク
が500cm-1近傍に認められ小さいフォノンエネルギ
ーを持つことが確認された。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】光ファイバの作製 コア用ガラス試料No.1をコアガラスとして用い、ま
た28InF3 −9GaF3 −17ZnF2 −18Ba
2 −6SrF2 −5YF3 −10NaF−7LiF
(モル%)からなる組成のフッ化物ガラスをクラッドガ
ラスとして用いてサクションキャスティング法により、
フッ化物光ファイバ母材を作製した。
【0074】まず、無水のInF3 ,GaF3 ,ZnF
2 ,PbF2 ,YF3 ,LaF3 ,BaF2 ,SrF
2 ,NaF,LiFを用意し、上記のコアおよびクラッ
ドの組成になるように秤量、混合した原料をるつぼに入
れ、電気炉内においてアルゴンガス雰囲気中で加熱溶融
した。
【0075】次に、ファイバ母材の作製を図5に示すサ
クションキャスティング法により行った。すなわち、電
気炉内において900℃で1時間、溶融されたガラス融
液の温度を700℃まで下げた後、図5(a)に示すよ
うに予め220℃に予加熱してある真鍮性の鋳型1に、
クラッドガラス融液2を先に上部まで流し込み、続いて
クラッドガラス融液2の固化が始まり、上部中央がへこ
み始めたときにコアガラス融液3をクラッドガラス融液
2の上に重なるように流し込んだ。そして、図5(b)
に示すように固化にともなう体積収縮によってへこんだ
クラッドガラス2aの中央部にコアガラス3aが引き込
まれて固化することにより、ファイバ母材4を得た。得
られたファイバ母材4はクラッドの外径5mm、コアの
外径が0.2mmから1.7mmまでテーパ状に変化し
ており、長さは30mmであった。
【0076】続いて、クラッドガラスと同様の組成を持
つジャケット管を図6に示すローテーショナルキャステ
ィング法により作製した。すなわち、クラッドガラスの
組成になるように秤量、混合した原料をるつぼに入れて
電気炉内で加熱溶融した後、図6(a)に示すように予
め予加熱してある真鍮性の鋳型11に、ジャケット管融
液12を流し込んだ。そして、図6(b)に示すように
鋳型11を水平に倒すとともに高速で回転させ、そのま
ま回転した状態で冷却固化させて、外径15mm、内径
5mm、長さ140mmのフッ化物ガラスのジャケット
管13を得た。
【0077】次に、露点−60℃以下の窒素ガスが供給
されているグローブボックス内において上記ファイバ母
材4をジャケット管に挿入し、図7(a)に示されてい
るようにジャケット管13をOリング21を介した母材
保持チャック22によって保持した後、内部を真空引き
し、図7(b)に示したように加熱炉23内に毎分3m
mの割合で送り、加熱によって軟化したファイバ母材の
下部を下方に引っ張ることによって外径5mmのファイ
バ母材24を得た。
【0078】次に、ファイバ母材24からコア径が0.
2mmの部分を切り出し、これと前記と同様にして作製
したジャケット管13′とを真空加熱容器内に収納し、
2,HFの混合ガス雰囲気中で表面処理を行い、露点
−60℃以下の窒素ガスが供給されているグローブボッ
クス(図示せず)内部において図7(c)に示すよう
に、ファイバ母材24をジャケット管13′に挿入し、
ジャケット管13′をOリング21を介して母材保持チ
ャック22で保持した後、内部を真空引きしながら、線
引き炉25に毎分3mmの速度で送り込み加熱によって
軟化させ、その下部を張力計26を介して巻き取り機2
7で下方に引っ張ることにより、外径125μmの光フ
ァイバに線引きした。
【0079】得られた光ファイバは、Δn=8%、コア
径が1μmの単一モード光ファイバであり、波長1.3
μmでの損失値は0.2dB/mと低損失であった。
【0080】また、これと同様の作製方法においてジャ
ケット管13および13′を47.5HfF4 −23.
5BaF2 −2.5LaF3 −2YF3 −4.5AlF
3 −20NaFとした場合、および47.5ZrF4
23.5BaF2 −2.5LaF3 −2YF3 −4.5
AlF3 −20NaFとした場合、あるいはジャケット
管13を47.5HfF4 −23.5BaF2 −2.5
LaF3 −2YF3 −4.5AlF3 −20NaFと
し、ジャケット管13′を47.5ZrF4 −23.5
BaF2 −2.5LaF3 −2YF3 −4.5AlF3
−20NaFとした場合においても低損失なファイバを
作製することができた。
【0081】コアおよびクラッドガラスの組み合わせを
表6に示すように代えた以外は、上記と同様に光ファイ
バを作製した。得られた光ファイバはΔn=1〜8%の
いずれも単一モードファイバで損失値は波長1.3μm
において0.2dB/mと低損失であった。
【0082】
【表6】
【0083】(比較例2)16InF3 −19GaF3
−15ZnF2 −22CdF2 −28PbF2 (モル
%)の組成のフッ化物ガラスをコアガラスとして用い、
また28InF3 −9GaF3 −12ZnF2 −18B
aF2 −6SrF2 −5YF3 −10NaF−7LiF
−5CdF2 (モル%)からなる組成のフッ化物ガラス
をクラッドガラスとして用いて実施例2と同様の方法に
よって比較用の光ファイバを作製した。
【0084】ここで、比較例2でコアガラスとして用い
たフッ化物ガラスは、実施例2で用いたフッ化物ガラス
と、CdF2 の含有量が20モル%以上であること、P
bF2 の含有量が30モル%以下であること、およびL
aF3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 からなる群から選
ばれた少なくとも一種を含有していないことが異なる。
また、比較例2でクラッドガラスとして用いたフッ化物
ガラスはCdF2 を5モル%含有する点において、実施
例2でクラッドガラスとして用いたフッ化物ガラスと異
なる。
【0085】得られた光ファイバは長さ100m、コア
径1.7μmで波長0.95μmにカットオフ波長を持
つ単一モードの光ファイバであるが、波長1.3μmで
の損失値は10dB/mと非常に高い損失値であった。
【0086】(実施例3)コアおよびクラッドのガラス
組成の組み合わせを表7に示すように代えた以外は実施
例2と同様にして、光ファイバを作製した。得られた光
ファイバはいずれもΔn=1〜4%の単一モード光ファ
イバであり、損失値は波長1.3μmにおいて0.1d
B/mと低損失であった。図8に、作製された光ファイ
バの1μmから4μmまでの損失スペクトルを示す。損
失値は長波長域に行くに従って減少し、波長3.3μm
において最低損失値0.025dB/mが得られた。
【0087】
【表7】
【0088】(実施例4)実施例2におけるコアガラス
にPr3+を500ppm添加した以外は実施例2と同様
の方法によって光ファイバを作製した。得られた光ファ
イバは外径125μm、Δn=8%、コア径1μm、カ
ットオフ波長1μmであり、波長1.3μmでの損失値
は0.2dB/mと低損失であった。
【0089】なお、図9中の大きなピークはPr3+に起
因する吸収である。実施例4で得られた光ファイバを用
いて、波長1.017μmの光励起による波長1.31
μmの信号光の増幅器を構成したところ、0.5dB/
mWの利得係数を得た。
【0090】また、表8に示す単一モードの光ファイバ
において、Pr3+をΔnが2.5%の光ファイバのコア
には1000ppm、Δnが3.7%、6.6%、8.
0%の光ファイバのコアには500ppm添加した光フ
ァイバを作製した。波長1.017μmの光励起による
波長1.31μmの光増幅器を構成し、利得係数を測定
したところ、Δnが2.5%の光ファイバにおいては
0.25dB/mW、3.7%の光ファイバにおいては
0.3dB/mW,6.6%の光ファイバにおいては
0.4dB/mW、8%の光ファイバにおいては0.5
dB/mWの利得係数を得た。
【0091】
【表8】
【0092】(比較例3)コアガラスに500ppmの
PrF3 をドープした50ZrF4 −15BaF2
3.5LaF3 −10PbF2 −2YF3 −2.5Al
3 −10LiF−7NaF(モル%)の組成のジルコ
ニウム系フッ化物ガラスを用い、クラッドとして47.
5ZrF4 −23.5BaF2 −2.5LaF3 −2Y
3 −4.5AlF3 −20NaF(モル%)の組成の
ジルコニウム系フッ化物ガラスを用いて、実施例2と同
様の方法によって比較用の光ファイバを作製した。
【0093】得られた光ファイバは、Δnが3.7%、
コア径が1.7μmで、0.95μmにカットオフ波長
を持つ単一モードの光ファイバで、波長1.3μmでの
損失値は0.2dB/mと低損失であった。比較例3で
得られた光ファイバを用いて、波長1.017μmの光
励起による波長1.31μmの信号光の増幅器を構成し
たところ、0.2dB/mWの利得係数を得た。
【0094】なお、報告されている特願平5−2811
12号による高Δnファイバ(Δn=6.1%)におい
て得られた利得係数は0.25dB/mWであり、本発
明のフッ化物光ファイバの利得係数より劣っていること
を明記しておく。
【0095】実施例4と比較例3との比較により、本発
明のフッ化物光ファイバを用いることによりPr3+の非
輻射緩和速度が抑えられ、発光の効率が高まることが確
認された。
【0096】(実施例5)コアおよびクラッドのガラス
組成の組み合わせを表9に示すように代え、かつそれぞ
れのコアガラスに表9に示した希土類イオンを含有させ
た以外は実施例2と同様にして、光ファイバを作製し
た。得られた光ファイバについて光損失を測定したとこ
ろドープした希土類イオンの波長において吸収を確認す
ることができた。
【0097】
【表9】
【0098】(実施例6)コアおよびクラッドのガラス
組成の組み合わせを表10,表11に示すように代え、
かつそれぞれのコアガラスに表10,表11に示した希
土類イオンを含有させた以外は実施例2と同様にして光
ファイバを作製した。得られた光ファイバについて光損
失を測定したところドープした希土類イオンの波長にお
いて吸収を確認することができた。
【0099】
【表10】
【0100】
【表11】
【0101】(実施例7)表8に本発明の単一モード光
ファイバのために最適なコア、クラッドおよびジャケッ
ト管に用いられるガラス組成の組み合わせを、非屈折率
差(Δn)が2.5%、3.7%、6.6%および8%
のそれぞれについてまとめて示した。なお、表8におい
てはクラッドガラスの組成が用いられる第1のジャケッ
ト管の屈折率に一致するようにPbF2 とNaFの置換
量が調節されていることを明記しておく。
【0102】(実施例8)表10および表11に示す番
号3の光ファイバ、すなわち希土類イオンとしてTmを
1000ppm、Ybを4000ppm添加した光ファ
イバ2mを用いて光ファイバレーザを構成した。希土類
イオンを添加した光ファイバの両端面を切断し誘電体多
層膜で作製したミラーをバッティングさせることによっ
てファブリペロー型のレーザ共振器とした。励起光源と
しては波長1.12μmのNd−YAGレーザを用い、
対物レンズによって集光して光ファイバ入射端に入力し
た。ミラーとして用いた誘電体多層膜は励起波長におい
て透過性を有し、波長450〜500nmにおいて高い
反射率を有するものを用意した。この構成による光ファ
イバレーザにおいて波長455nmおよび480nmの
青色のレーザ発振が得られた。
【0103】(実施例9)表10および表11に示す番
号4の光ファイバ、すなわち希土類イオンとしてTmを
1000ppm添加した光ファイバ2mを用いて実施例
8と同様のレーザ共振器を構成した。実施例9において
は励起光源としてクリプトンレーザを用い励起波長を6
47nmおよび676nmとした。ミラーとして用いた
誘電体多層膜は励起波長において透過性を有し、波長4
50〜500nmにおいて高い反射率を有するものを用
意した。この構成によるファイバレーザにおいて実施例
8と同様の波長455nmおよび480nmの青色のレ
ーザ発振が得られた。また、実施例9の励起光源に1.
48μmの高出力LDを加えて、647nmと1.48
μmの2波長励起をすることによって青色のレーザ出力
が増加した。
【0104】(実施例10)表10および表11に示す
番号6の光ファイバ、すなわち希土類イオンとして、E
rを2000ppm添加した光ファイバ2mを用いて実
施例7と同様のレーザ共振器を構成した。実施例10に
おいては励起光源として0.8μmあるいは0.98μ
mのLDを用い、ミラーとしては波長540〜545n
mにおいて高い反射率を有するものを用意した。この構
成による光ファイバレーザにおいて波長540nmの緑
色のレーザ発振が得られた。
【0105】このほか希土類イオンとしてNdを添加し
たファイバ(No.2,12)においては波長412n
mにおいて、Prを添加したファイバ(No.1,1
0)においては波長492nmにおいて、Hoを添加し
たファイバ(No.5)においては波長549nmにお
いてレーザ発振が観測された。
【0106】(実施例11)表10および表11に示す
番号11の光ファイバ、すなわち希土類イオンとしてE
rを添加したファイバ(ただし実施例11においては添
加濃度は1000ppm)10mを用いて1.5μm帯
光増幅器を構成した。すなわちWDMファイバカップラ
によってLDからの信号光(波長1.55μm)と励起
光(波長1.48μm)を合波してファイバ入射端から
入射し、出力端から光アイソレータを介して出力を得
た。励起光量150mWにおいて1530〜1560n
mの波長域にわたって25dB以上の利得が得られた。
【0107】(実施例12)表10および表11に示す
番号7の光ファイバ、すなわち希土類イオンとしてTm
を0.5wt%、Hoを1wt%添加したファイバを用
いて1.4μm帯光増幅器を構成した。励起光源として
は波長0.8μmのLDを用いた。励起光量100mW
において利得20dBが得られた。
【0108】(実施例13)表10および表11に示す
番号8の光ファイバ、すなわち希土類イオンとしてTm
を2000ppm、Tbを4000ppm添加したファ
イバを用いて1.65μm帯光増幅器を構成した。励起
光源としては波長1.2μmのLDを用いた。励起光量
100mWにおいて利得20dBが得られた。
【0109】(実施例14)表10および表11に示す
番号9の光ファイバを20m用いて1.3μm帯光増幅
器を構成した。励起光源としては波長0.98μmのL
Dを用いた。励起光量200mWにおいて利得20dB
が得られた。
【0110】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、良好な赤外透過特性を有するフッ化物ガラス
を得ることができた。また、本発明によれば、低損失で
高効率(Δn)の光増幅用光ファイバを作成することが
できた。従って、利得係数および実効的な利得を向上さ
せ、実用化に必須である半導体レーザ励起の光増幅器を
構成することができた。さらには、光通信システムの低
コスト化および高性能化が図れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフッ化物ガラスにおけるガラス転移温
度(Tg)および(Tx−Tg)のBaF2 含有率へ
の、それぞれの依存性を示した特性図である。
【図2】本発明のフッ化物ガラスにおけるTg、Tx−
Tg、屈折率(nD )のPbF2 含有率への、それぞれ
の依存性を示す特性図である。
【図3】本発明のフッ化物ガラスにおけるCdF2 含有
率へのTx−Tgの値の依存性を示す特性図である。
【図4】ガラス材料の光透過率の波長依存性を示す特性
図である。
【図5】(a),(b)は、サクションキャスティング
法による光ファイバ母材の製造における各工程を示す模
式的断面図である。
【図6】(a),(b)は、ローテーショナルキャステ
ィング法による光ファイバ母材の製造における各工程を
示す模式的断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、本発明の光ファイバを製造
するための各工程を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の光ファイバの一実施形態における伝送
損失の波長依存性を示す特性図である。
【図9】本発明の光ファイバの他の実施形態における伝
送損失の波長依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 鋳型 2 クラッドガラス融液 2a クラッドガラス 3 コアガラス融液 3a コアガラス 4 ファイバ母材 11 鋳型 12 ジャケット管融液 13 ジャケット管 13′ ジャケット管 21 Oリング 22 母材保持チャック 23 加熱炉 24 ファイバ母材 25 線引き炉 26 張力計 27 巻き取り機 28 光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪本 匡 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 須藤 昭一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InF3 を10〜30モル%、GaF3
    を7〜30モル%、ZnF2 を10〜19モル%、Ba
    2 を4〜30モル%、SrF2 を0〜24モル%、P
    bF2 を0〜30モル%、LaF3 ,YF3 ,GdF
    3 ,LuF3 よりなる群から選ばれた少なくとも一種を
    1.5〜10モル%、LiFを1.5〜30モル%、N
    aFを0〜30モル%、追加成分を0〜15モル%と
    し、かつこれらの合計が100モル%であることを特徴
    とするフッ化物ガラス。
  2. 【請求項2】 コアとクラッドを有するフッ化物光ファ
    イバにおいて、前記クラッドの母相がInF3 を10〜
    30モル%、GaF3 を7〜30モル%、ZnF2 を1
    0〜19モル%、BaF2 を4〜30モル%、SrF2
    を0〜24モル%、PbF2 を0〜30モル%、LaF
    3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる群から選ばれ
    た少なくとも一種を1.5〜10モル%、LiFを1.
    5〜30モル%、NaFを0〜30モル%、追加成分を
    0〜15モル%とし、かつその合計が100モル%であ
    ることを特徴とするフッ化物光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記コアの母相がInF3 を5〜25モ
    ル%、GaF3 を13〜40モル%、ZnF2 を4〜2
    5モル%、PbF2 を30〜46モル%、CdF2 を0
    〜20モル%、LaF3 あるいはYF3 ,GdF3 ,L
    uF3 から選ばれた少なくとも一種を1.5〜12モル
    %、追加成分を0〜15モル%とし、かつその合計が1
    00モル%であることを特徴とする請求項2に記載のフ
    ッ化物光ファイバ。
  4. 【請求項4】 前記コアの母相がInF3 を10〜30
    モル%、GaF3 を7〜30モル%、ZnF2 を10〜
    19モル%、BaF2 を4〜30モル%、SrF2 を0
    〜24モル%、PbF2 を0〜30モル%、LaF3
    YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる群から選ばれた少
    なくとも一種を1.5〜10モル%、LiFを1.5〜
    30モル%、NaFを0〜30モル%、追加成分を0〜
    15モル%とし、かつその合計が100モル%であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のフッ化物光ファイバ。
  5. 【請求項5】 前記コアに遷移金属イオンまたは希土類
    イオンを含有し、かつコア−クラッド間の比屈折率差Δ
    nが1.0%以上であることを特徴とする請求項2に記
    載のフッ化物光ファイバ。
  6. 【請求項6】 希土類イオンとしてCe3+,Pr3+,N
    3+,Pm3+,Sm3+,Eu3+,Tb3+,Dy3+,Ho
    3+,Er3+,Tm3+,Yb3+の内から選ばれた少なくと
    も1種を含有することを特徴とする請求項5に記載のフ
    ッ化物光ファイバ。
  7. 【請求項7】 コアと第1のクラッドおよびクラッドの
    外周に第2のクラッドを有するフッ化物光ファイバであ
    って、前記第1のクラッドの母相がInF3を10〜3
    0モル%、GaF3 を7〜30モル%、ZnF2 を10
    〜19モル%、BaF2 を4〜30モル%、SrF2
    0〜24モル%、PbF2 を0〜30モル%、LaF
    3 ,YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる群から選ばれ
    た少なくとも一種を1.5〜10モル%、LiFを1.
    5〜30モル%、NaFを0〜30モル%、追加成分が
    0〜15モル%とし、かつその合計が100モル%であ
    り、前記第2のクラッドの母相がInF3 を10〜30
    モル%、GaF3 を7〜30モル%、ZnF2 を10〜
    19モル%、BaF2 を4〜30モル%、SrF3を0
    〜24モル%、PbF2 を0〜30モル%、LaF3
    YF3 ,GdF3 ,LuF3 よりなる群から選ばれた少
    なくとも一種を1.5〜10モル%、LiFを1.5〜
    30モル%、NaFを0〜30モル%、追加成分が0〜
    15モル%とし、かつその合計が100モル%であるこ
    とを特徴とするフッ化物光ファイバ。
  8. 【請求項8】 前記第2のクラッドの母相がZrF4
    よびHfF4 の少なくとも一種のフッ化物と、BaF
    2 ,LaF3 ,GdF3 ,YF3 ,LiF,NaF,P
    bF2 およびAlF3 からなる群の少なくとも一種から
    なるフッ化物ガラスからなることを特徴とする請求項7
    に記載のフッ化物光ファイバ。
  9. 【請求項9】 前記第1のクラッドの屈折率を前記第2
    のクラッドの屈折率と一致させるか、または前記第1の
    クラッドの屈折率を前記第2のクラッドの屈折率より大
    きくし、かつコアの屈折率よりも小さくするように第1
    のクラッドの屈折率の調整を行うことを特徴とする請求
    項7または8に記載のフッ化物光ファイバ。
  10. 【請求項10】 前記第1のクラッドの屈折率の調整
    を、第1のクラッドの母相におけるPbF2 の一部をN
    aFに置き換えることにより行うことを特徴とする請求
    項9に記載のフッ化物光ファイバ。
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