JPH07138042A - ハライドガラス - Google Patents
ハライドガラスInfo
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- JPH07138042A JPH07138042A JP28111293A JP28111293A JPH07138042A JP H07138042 A JPH07138042 A JP H07138042A JP 28111293 A JP28111293 A JP 28111293A JP 28111293 A JP28111293 A JP 28111293A JP H07138042 A JPH07138042 A JP H07138042A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- ions
- mol
- halide
- fiber
- Prior art date
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- Withdrawn
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/32—Non-oxide glass compositions, e.g. binary or ternary halides, sulfides or nitrides of germanium, selenium or tellurium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/32—Non-oxide glass compositions, e.g. binary or ternary halides, sulfides or nitrides of germanium, selenium or tellurium
- C03C3/325—Fluoride glasses
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 小さい格子振動エネルギーを有し、かつ耐失
透性にすぐれ、製造が容易なハライドガラスを提供す
る。 【構成】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%表示
で、 In 15〜40% Ga 15〜40% ただし、In+Ga=35〜65% Cd 5〜40% Pb 10〜30% を含有し、陰イオンとしてFあるいはFおよび10モル
%以下のClを含有することを特徴とするハライドガラ
ス。
透性にすぐれ、製造が容易なハライドガラスを提供す
る。 【構成】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%表示
で、 In 15〜40% Ga 15〜40% ただし、In+Ga=35〜65% Cd 5〜40% Pb 10〜30% を含有し、陰イオンとしてFあるいはFおよび10モル
%以下のClを含有することを特徴とするハライドガラ
ス。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視から赤外域にわた
る波長領域において透明性を有し、小さい格子振動エネ
ルギーを持つハライドガラスに関する。
る波長領域において透明性を有し、小さい格子振動エネ
ルギーを持つハライドガラスに関する。
【0002】本発明のハライドガラスは可視から赤外域
において使用される各種光学機器に用いられるレンズ、
プリズム、フィルター等、あるいは光通信用、光計測
用、またはレーザー光伝送用光ファイバー等に利用され
る。また、発光種として希土類イオンを導入し、可視・
赤外域のレーザー材料としても利用される。
において使用される各種光学機器に用いられるレンズ、
プリズム、フィルター等、あるいは光通信用、光計測
用、またはレーザー光伝送用光ファイバー等に利用され
る。また、発光種として希土類イオンを導入し、可視・
赤外域のレーザー材料としても利用される。
【0003】
【従来の技術】ガラスの長波長域の透過限界波長は、そ
のガラスのもつ格子振動エネルギーの大きさによって決
定される。すなわち、より小さい格子振動エネルギーを
もつガラスは、より長波長にその透過限界が存在する。
可視−中赤外域にかけて、良好な透過特性を有するガラ
ス材料として、フッ化ジルコニウム(ZrF4 )を主成
分とするフッ化物ガラスが知られている。このフッ化物
ガラスはすぐれた耐失透性を有するが、Zrイオンが比
較的小さい原子量をもつこと、また、高い原子価(4
価)をもつことから陰イオンを強く引きつけるという理
由から、格子振動エネルギーが550cm-1程度にあ
り、このため4〜5μm付近から吸収が生じ、これより
長波長域での使用が制限されるという欠点があった。
のガラスのもつ格子振動エネルギーの大きさによって決
定される。すなわち、より小さい格子振動エネルギーを
もつガラスは、より長波長にその透過限界が存在する。
可視−中赤外域にかけて、良好な透過特性を有するガラ
ス材料として、フッ化ジルコニウム(ZrF4 )を主成
分とするフッ化物ガラスが知られている。このフッ化物
ガラスはすぐれた耐失透性を有するが、Zrイオンが比
較的小さい原子量をもつこと、また、高い原子価(4
価)をもつことから陰イオンを強く引きつけるという理
由から、格子振動エネルギーが550cm-1程度にあ
り、このため4〜5μm付近から吸収が生じ、これより
長波長域での使用が制限されるという欠点があった。
【0004】また、一般に、結晶又はガラスに希土類イ
オンを導入し、レーザー材料として利用する場合、その
多フォノン緩和による非輻射緩和速度(Wnr)は、次
式で示されることが知られている。
オンを導入し、レーザー材料として利用する場合、その
多フォノン緩和による非輻射緩和速度(Wnr)は、次
式で示されることが知られている。
【0005】Wnr=Wnr(o)・exp[−α・Δ
E/(hw/2π)] ここで、Wnr(o),αは、その材料に特有な定数、
ΔEは発光準位とその直下の準位との間のエネルギー
差、hw/2πはガラスのもつ格子振動エネルギーであ
る。これら因子のうちガラス中のWnrに支配的なの
は、hw/2πである。いいかえれば、大きなhw/2
πをもつガラス中では、非輻射緩和速度が大きく、発光
の効率が小さくなってしまうということができる。
E/(hw/2π)] ここで、Wnr(o),αは、その材料に特有な定数、
ΔEは発光準位とその直下の準位との間のエネルギー
差、hw/2πはガラスのもつ格子振動エネルギーであ
る。これら因子のうちガラス中のWnrに支配的なの
は、hw/2πである。いいかえれば、大きなhw/2
πをもつガラス中では、非輻射緩和速度が大きく、発光
の効率が小さくなってしまうということができる。
【0006】この理由から、ZrF4 を主成分とするガ
ラスは550cm-1程度のhw/2πをもつため、希土
類イオンの発光効率が小さいという欠点があった(R.
S. Doelら, Abstracts of 8th Int. Symposium on Hali
de Glasses, 1992, p.443-p.447を参照)。
ラスは550cm-1程度のhw/2πをもつため、希土
類イオンの発光効率が小さいという欠点があった(R.
S. Doelら, Abstracts of 8th Int. Symposium on Hali
de Glasses, 1992, p.443-p.447を参照)。
【0007】これまでに、小さい格子振動エネルギーh
w/2πを持つガラスとして、特開昭60−15554
9号公報に示されたように、モル%表示で、 ZnF2 4〜48% PbF2 32〜63% GaF3 0〜34% InF3 0〜43% ただし、GaF3 +InF3 =17〜53%であり、 ZnF2 +PbF2 +GaF3 +InF3 ≧70%、 であるフッ化物ガラスが知られている。このフッ化物ガ
ラスは赤外域の透過特性に優れている。これは、このガ
ラスが小さい格子振動エネルギーを持つためである。こ
のため、希土類イオンの発光効率も前記のZrを主成分
とするフッ化物ガラスに勝る。
w/2πを持つガラスとして、特開昭60−15554
9号公報に示されたように、モル%表示で、 ZnF2 4〜48% PbF2 32〜63% GaF3 0〜34% InF3 0〜43% ただし、GaF3 +InF3 =17〜53%であり、 ZnF2 +PbF2 +GaF3 +InF3 ≧70%、 であるフッ化物ガラスが知られている。このフッ化物ガ
ラスは赤外域の透過特性に優れている。これは、このガ
ラスが小さい格子振動エネルギーを持つためである。こ
のため、希土類イオンの発光効率も前記のZrを主成分
とするフッ化物ガラスに勝る。
【0008】しかし、このガラスは熱的な安定性すなわ
ち耐失透性が十分でなく、大型で均質なガラスが得にく
いという欠点があった。
ち耐失透性が十分でなく、大型で均質なガラスが得にく
いという欠点があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記欠点を除去するためなさ
れたものであり、小さい格子振動エネルギーを有し、か
つ耐失透性にすぐれたハライドガラスを提供することを
目的としている。
れたものであり、小さい格子振動エネルギーを有し、か
つ耐失透性にすぐれたハライドガラスを提供することを
目的としている。
【0010】
【目的を達成するための手段】上記目的は、ガラスを構
成する陽イオンとしてモル%表示で、 In 15〜40% Ga 15〜40% ただし、In+Ga=35〜65% Cd 5〜40% Pb 10〜30% を含有し、陰イオンとしてFあるいはFおよび10モル
%以下のClを含有することを特徴とするハライドガラ
スによって達成された。
成する陽イオンとしてモル%表示で、 In 15〜40% Ga 15〜40% ただし、In+Ga=35〜65% Cd 5〜40% Pb 10〜30% を含有し、陰イオンとしてFあるいはFおよび10モル
%以下のClを含有することを特徴とするハライドガラ
スによって達成された。
【0011】以下、本発明のハライドガラスを詳説す
る。
る。
【0012】本発明のハライドガラスにおいて、In、
Gaイオンはガラスの骨格を形成する必須成分である。
Inイオンは15〜40%(以下、成分量はモル%表
示)、Gaイオンは15〜40%、また、In,Gaイ
オンの合量(In+Ga)は35〜65%である。In
イオンが40%を越えると、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。また、15%に満たない場
合、融液が黄褐色に濁り易くなり、透明なガラスが得に
くくなる。Gaイオンが40%を越えると、融液が黄褐
色に濁り易くなり、透明なガラスが得にくくなる。ま
た、15%に満たない場合、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。
Gaイオンはガラスの骨格を形成する必須成分である。
Inイオンは15〜40%(以下、成分量はモル%表
示)、Gaイオンは15〜40%、また、In,Gaイ
オンの合量(In+Ga)は35〜65%である。In
イオンが40%を越えると、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。また、15%に満たない場
合、融液が黄褐色に濁り易くなり、透明なガラスが得に
くくなる。Gaイオンが40%を越えると、融液が黄褐
色に濁り易くなり、透明なガラスが得にくくなる。ま
た、15%に満たない場合、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。
【0013】またIn,Gaイオンの合量(In+G
a)が65%を越えると、均一な融液が得られにくく、
そのため均質なガラスが得られにくい。一方35%に満
たないと、ガラスが結晶化し易くなる。
a)が65%を越えると、均一な融液が得られにくく、
そのため均質なガラスが得られにくい。一方35%に満
たないと、ガラスが結晶化し易くなる。
【0014】本発明のハライドガラスにおいて、Cd,
Pbイオンは、ガラス骨格を修飾する必須成分である。
これらイオンが共存することにより溶融温度が下がり、
均一な融液が低温で得られるようになり、ガラスの耐失
透性を向上させる。その量はCdイオン5〜40%、P
bイオン10〜30%である。Cdイオン量が40%を
越える場合、結晶化し易くなり安定なガラスが得られに
くくなる。また、ガラスの耐候性が劣化する傾向があ
り、実用性が乏しくなる。また5%に満たない場合は、
結晶化し易くなり安定なガラスが得られにくくなる。P
bイオンが30%を越える場合、結晶化し易くなり安定
なガラスが得られにくくなる。また、10%に満たない
場合、原料の揮発が激しく、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。
Pbイオンは、ガラス骨格を修飾する必須成分である。
これらイオンが共存することにより溶融温度が下がり、
均一な融液が低温で得られるようになり、ガラスの耐失
透性を向上させる。その量はCdイオン5〜40%、P
bイオン10〜30%である。Cdイオン量が40%を
越える場合、結晶化し易くなり安定なガラスが得られに
くくなる。また、ガラスの耐候性が劣化する傾向があ
り、実用性が乏しくなる。また5%に満たない場合は、
結晶化し易くなり安定なガラスが得られにくくなる。P
bイオンが30%を越える場合、結晶化し易くなり安定
なガラスが得られにくくなる。また、10%に満たない
場合、原料の揮発が激しく、結晶化し易くなり安定なガ
ラスが得られにくくなる。
【0015】本発明のフッ化物ガラスは陰イオンとして
FまたはFおよびClを含有する。Clイオンを含有す
る場合、その量は10モル%以下である。この値を越え
た場合、結晶化し易くなり安定なガラスが得られにくく
なる。また、ガラスの耐候性が著しく劣化する傾向があ
り、実用性が乏しくなる。
FまたはFおよびClを含有する。Clイオンを含有す
る場合、その量は10モル%以下である。この値を越え
た場合、結晶化し易くなり安定なガラスが得られにくく
なる。また、ガラスの耐候性が著しく劣化する傾向があ
り、実用性が乏しくなる。
【0016】以上、本発明のフッ化物ガラスの必須成分
およびその量的範囲について説明してきたが、本発明の
フッ化物ガラスにおいて、好ましい陰イオンの量は、 In 17〜35% Ga 17〜35% ただし、In+Ga=40〜65% Cd 7.5〜30% Pb 12〜30% である。
およびその量的範囲について説明してきたが、本発明の
フッ化物ガラスにおいて、好ましい陰イオンの量は、 In 17〜35% Ga 17〜35% ただし、In+Ga=40〜65% Cd 7.5〜30% Pb 12〜30% である。
【0017】また、陰イオンとしてClイオンを含有す
る場合、好ましいClイオンの量は5%以下である。
る場合、好ましいClイオンの量は5%以下である。
【0018】さらに本発明のフッ化物ガラスには、ガラ
スの耐失透性を向上させる目的、あるいはガラスの特
性、すなわち屈折率、ガラス転移点などを調整する目的
のために、追加イオンを導入することができる。後者の
ような特性の調整は、このガラスを光学素子として、特
にファイバー化して利用する場合、重要な操作である。
これら追加イオンおよびその量を示すと次のとおりであ
る。
スの耐失透性を向上させる目的、あるいはガラスの特
性、すなわち屈折率、ガラス転移点などを調整する目的
のために、追加イオンを導入することができる。後者の
ような特性の調整は、このガラスを光学素子として、特
にファイバー化して利用する場合、重要な操作である。
これら追加イオンおよびその量を示すと次のとおりであ
る。
【0019】Li 0〜12% Na 0〜12%
K 0〜12% Cs 0〜12% Tl 0〜12% Mg 0〜 8% Ca 0〜23% Sr 0〜
23% Ba 0〜34% Zn 0〜28% Sn 0〜
34% Y 0〜12% La 0〜12% Gd 0〜
12% Lu 0〜12% Pr 0〜12% Nd 0〜12% Sm 0〜
12% Eu 0〜12% Tb 0〜12% Dy 0〜
12% Ho 0〜12% Er 0〜12% Tm 0〜
12% Yb 0〜12% Bi 0〜 9% Zr 0〜15% Hf 0〜
15% これら追加イオンのうち、ガラスの耐失透性を向上させ
る働きをもつイオンとしては、Na,K,Ca,Sr,
Ba,Zn,Sn,Y,La,Gd,Lu,Pr,N
d,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,Zr,Hf等が挙げられる。
K 0〜12% Cs 0〜12% Tl 0〜12% Mg 0〜 8% Ca 0〜23% Sr 0〜
23% Ba 0〜34% Zn 0〜28% Sn 0〜
34% Y 0〜12% La 0〜12% Gd 0〜
12% Lu 0〜12% Pr 0〜12% Nd 0〜12% Sm 0〜
12% Eu 0〜12% Tb 0〜12% Dy 0〜
12% Ho 0〜12% Er 0〜12% Tm 0〜
12% Yb 0〜12% Bi 0〜 9% Zr 0〜15% Hf 0〜
15% これら追加イオンのうち、ガラスの耐失透性を向上させ
る働きをもつイオンとしては、Na,K,Ca,Sr,
Ba,Zn,Sn,Y,La,Gd,Lu,Pr,N
d,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,Zr,Hf等が挙げられる。
【0020】また、上述の元素(イオン)の導入により
屈折率を変化させることができる。例えばガラスの屈折
率を上げようとするとき、Cdの一部をBiに置換した
り、あるいはGaの一部をCs,Tlに置換するなどの
方法が有効である。
屈折率を変化させることができる。例えばガラスの屈折
率を上げようとするとき、Cdの一部をBiに置換した
り、あるいはGaの一部をCs,Tlに置換するなどの
方法が有効である。
【0021】また、ガラスの屈折率を下げようとする場
合、Pbの一部をLi,Na,K,Cs,Mg,Ca,
Sr,Ba,Zn,Sn,Y,La,Gd,Luに置換
する方法が効果がある。
合、Pbの一部をLi,Na,K,Cs,Mg,Ca,
Sr,Ba,Zn,Sn,Y,La,Gd,Luに置換
する方法が効果がある。
【0022】これら追加イオンの合量は、0.01〜3
5%であるのが好ましい。これらイオンの合量が0.0
1%に満たない場合、耐失透性の向上あるいは特性の調
整の効果が小さく、一方35%を越えると結晶化しやす
くなる。
5%であるのが好ましい。これらイオンの合量が0.0
1%に満たない場合、耐失透性の向上あるいは特性の調
整の効果が小さく、一方35%を越えると結晶化しやす
くなる。
【0023】また、本発明のフッ化物ガラスは追加イオ
ンとして発光種である希土類イオンを導入した場合、そ
の発光を利用してレーザー材料として利用することがで
きる。このような発光希土類イオンは、Pr,Nd,S
m,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Ybであ
る。これら発光希土類イオン量は、0〜12%である。
12%を越えると、結晶化し易くなる。また、これら発
光希土類イオンの合量は、0.01〜12%である。合
量が0.01%に満たない場合、発光種のイオン密度が
低すぎるために、このガラスをレーザー発振や光増幅に
利用する際、低い励起効率しか得られず、結果として励
起に高いエネルギーが必要となるなどの理由で実用性が
乏しい。合量が12%を越える場合、結晶化し易くな
る。
ンとして発光種である希土類イオンを導入した場合、そ
の発光を利用してレーザー材料として利用することがで
きる。このような発光希土類イオンは、Pr,Nd,S
m,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Ybであ
る。これら発光希土類イオン量は、0〜12%である。
12%を越えると、結晶化し易くなる。また、これら発
光希土類イオンの合量は、0.01〜12%である。合
量が0.01%に満たない場合、発光種のイオン密度が
低すぎるために、このガラスをレーザー発振や光増幅に
利用する際、低い励起効率しか得られず、結果として励
起に高いエネルギーが必要となるなどの理由で実用性が
乏しい。合量が12%を越える場合、結晶化し易くな
る。
【0024】本発明のハライドガラスは、後述する実施
例より明らかなように、小さい格子振動エネルギーを有
し、かつ耐失透性にすぐれているという特長を有する。
例より明らかなように、小さい格子振動エネルギーを有
し、かつ耐失透性にすぐれているという特長を有する。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0026】実施例1 原料として、いずれも無水物のInF3 、GaF3 、C
dF3 、PbF2 、ZnF2 、LaF3 を用い、表1の
実施例1の欄に示した組成となるよう秤量、混合された
バッチ20gにNH4 HF2 を2g加え、混合した後、
カーボン製るつぼに入れ、アルゴンガスを雰囲気とし
て、約900℃で1時間加熱溶融した。その後るつぼを
とり出し、真ちゅう製の型に融液を流し込み、約250
℃に急冷固化し、そのまま徐冷を行い、25mmφ×3
mm厚のガラス円板を得た。このガラスの一部を破砕
し、35mgのガラス片を得、これを試料として、昇温
温度10℃/分にて、アルゴンガス雰囲気下でDSC
(走査型示差熱分析)測定を行った。その結果、このガ
ラスのガラス転移温度(Tg)は、245℃、結晶化開
始温度(Tx)は321℃であることが判った。このこ
とから、実施例1のフッ化物ガラスは、熱的安定性指標
のひとつとして知られるH′値として、147×10-3
の価をもち、良好な耐失透性を有することが確認され
た。なお、ここにH′は、下式により得られる値であ
る。
dF3 、PbF2 、ZnF2 、LaF3 を用い、表1の
実施例1の欄に示した組成となるよう秤量、混合された
バッチ20gにNH4 HF2 を2g加え、混合した後、
カーボン製るつぼに入れ、アルゴンガスを雰囲気とし
て、約900℃で1時間加熱溶融した。その後るつぼを
とり出し、真ちゅう製の型に融液を流し込み、約250
℃に急冷固化し、そのまま徐冷を行い、25mmφ×3
mm厚のガラス円板を得た。このガラスの一部を破砕
し、35mgのガラス片を得、これを試料として、昇温
温度10℃/分にて、アルゴンガス雰囲気下でDSC
(走査型示差熱分析)測定を行った。その結果、このガ
ラスのガラス転移温度(Tg)は、245℃、結晶化開
始温度(Tx)は321℃であることが判った。このこ
とから、実施例1のフッ化物ガラスは、熱的安定性指標
のひとつとして知られるH′値として、147×10-3
の価をもち、良好な耐失透性を有することが確認され
た。なお、ここにH′は、下式により得られる値であ
る。
【0027】H′=(Tx(℃)−Tg(℃))/(T
g(℃)+273) (M. Saad and M. Poulain, Materials Science Forum
,19-20巻, 1987年 p.11-P.18参照) またこのガラスの一部を15mm×15mm×11mm
に成型し、両面を研磨して、光透過スペクトル測定を行
ったところ、図1に示すように可視域から10μm付近
までの良好な透過特性が確認された。また、この試料片
を用いてラマン散乱スペクトル測定を行い、そのスペク
トルのピークが500±5cm-1であり、格子振動エネ
ルギーが500cm-1付近にあり、小さい格子振動エネ
ルギーをもつことを確認した。
g(℃)+273) (M. Saad and M. Poulain, Materials Science Forum
,19-20巻, 1987年 p.11-P.18参照) またこのガラスの一部を15mm×15mm×11mm
に成型し、両面を研磨して、光透過スペクトル測定を行
ったところ、図1に示すように可視域から10μm付近
までの良好な透過特性が確認された。また、この試料片
を用いてラマン散乱スペクトル測定を行い、そのスペク
トルのピークが500±5cm-1であり、格子振動エネ
ルギーが500cm-1付近にあり、小さい格子振動エネ
ルギーをもつことを確認した。
【0028】比較例1 原料として、ZrF4 、BaF2 、LaF3 、Al
F3 、NaF、InF3 を用い、各成分が各々、モル%
表示で53%、20%、4%、3%、19.5%、0.
5%になるようにした以外は実施例1と同様にして、比
較例1のガラス(ZrF4 を主成分とする従来のフッ化
物ガラス)を得た。このフッ化物ガラスについて、実施
例1と同様にして、光透過スペクトル測定を行ったとこ
ろ、図1に点線で示すように、5μm付近から吸収があ
り、8μm付近が透過限界であることを確認した。
F3 、NaF、InF3 を用い、各成分が各々、モル%
表示で53%、20%、4%、3%、19.5%、0.
5%になるようにした以外は実施例1と同様にして、比
較例1のガラス(ZrF4 を主成分とする従来のフッ化
物ガラス)を得た。このフッ化物ガラスについて、実施
例1と同様にして、光透過スペクトル測定を行ったとこ
ろ、図1に点線で示すように、5μm付近から吸収があ
り、8μm付近が透過限界であることを確認した。
【0029】また実施例1と同様にして、DSC測定を
行い、Tgとして266℃、Txとして377℃を得、
その結果H′値206×10-3を得た。
行い、Tgとして266℃、Txとして377℃を得、
その結果H′値206×10-3を得た。
【0030】さらに、実施例1と同様にしてラマン散乱
スペクトル測定を行い、そのスペクトルのピークが55
0cm-1付近にあることを確認し、このガラス格子振動
エネルギーが550cm-1付近にあり、長波長域での使
用が制限されることを確認した。
スペクトル測定を行い、そのスペクトルのピークが55
0cm-1付近にあることを確認し、このガラス格子振動
エネルギーが550cm-1付近にあり、長波長域での使
用が制限されることを確認した。
【0031】比較例2〜4 原料として、InF3 、GaF3 、CdF2 、Pb
F2 、ZnF2 、LaF3を用い、表5に示した組成と
なるよう秤量・混合されたバッチ各20gを用い、実施
例1と同様にして比較例2〜4の各ガラスを得た。
F2 、ZnF2 、LaF3を用い、表5に示した組成と
なるよう秤量・混合されたバッチ各20gを用い、実施
例1と同様にして比較例2〜4の各ガラスを得た。
【0032】注記すると、比較例2および4のガラス
は、In,Ga,それらの合量は本発明における量的限
定を満たすが、Cdを含まず、またPbが本発明におけ
るPbの上限を越えるガラスである。
は、In,Ga,それらの合量は本発明における量的限
定を満たすが、Cdを含まず、またPbが本発明におけ
るPbの上限を越えるガラスである。
【0033】また比較例3のガラスは、In,Ga,そ
れらの合量およびCdは本発明における量的限定を満た
すが、Pbが本発明におけるPbの上限を越えるガラス
である。
れらの合量およびCdは本発明における量的限定を満た
すが、Pbが本発明におけるPbの上限を越えるガラス
である。
【0034】比較例2〜4のガラスについて、実施例1
と同様にDSC測定を行い、H′値として、次の値を得
た。
と同様にDSC測定を行い、H′値として、次の値を得
た。
【0035】比較例2: 133×10-3 比較例3: 120×10-3 比較例4: 98×10-3 このことから比較例2〜4のガラスは、実施例1のガラ
スにくらべ耐失透性に劣ることが確認された。
スにくらべ耐失透性に劣ることが確認された。
【0036】また、比較例2〜4のガラスについて、実
施例1と同様にしてラマン散乱スペクトル測定を行っ
た。そのスペクトルのピークはいずれも500cm-1付
近にあり、格子振動エネルギーが約500cm-1にある
ことが判った。
施例1と同様にしてラマン散乱スペクトル測定を行っ
た。そのスペクトルのピークはいずれも500cm-1付
近にあり、格子振動エネルギーが約500cm-1にある
ことが判った。
【0037】実施例2〜63 原料としてInF3 ,GaF3 ,CdF2 ,CdC
l2 ,PbF2 ,PbCl2 ,ZnF2 ,LaF3 ,L
iF,NaF,KF,CsF,TlF,MgF2 ,Ca
F2 ,SrF2 ,BaF2 ,SnF2 ,YF2 ,PrF
3 ,NdF3 ,SmF3 ,EuF3 ,GdF3 ,TbF
3 ,DyF3 ,HoF3 ,ErF3 ,TmF3 ,YbF
3 ,LuF3 ,BiF3 ,ZrF4 ,HfF4 を用い、
表1から表10に示した組成となるよう秤量・混合され
たバッチ各20gを用い、実施例1と同様の方法で実施
例2〜63の各ガラスを得た。
l2 ,PbF2 ,PbCl2 ,ZnF2 ,LaF3 ,L
iF,NaF,KF,CsF,TlF,MgF2 ,Ca
F2 ,SrF2 ,BaF2 ,SnF2 ,YF2 ,PrF
3 ,NdF3 ,SmF3 ,EuF3 ,GdF3 ,TbF
3 ,DyF3 ,HoF3 ,ErF3 ,TmF3 ,YbF
3 ,LuF3 ,BiF3 ,ZrF4 ,HfF4 を用い、
表1から表10に示した組成となるよう秤量・混合され
たバッチ各20gを用い、実施例1と同様の方法で実施
例2〜63の各ガラスを得た。
【0038】また、実施例1と同様にしてDSC測定を
行い、H′値を求めた。各ガラスのH′値は、表に示し
たようにいずれも140×10-3以上であり、比較例2
〜4のガラスに比べ、耐失透性が優れていることが確認
された。
行い、H′値を求めた。各ガラスのH′値は、表に示し
たようにいずれも140×10-3以上であり、比較例2
〜4のガラスに比べ、耐失透性が優れていることが確認
された。
【0039】また、これら実施例のガラスのいくつかに
ついてラマンスペクトル測定行ったところ、いずれもそ
のピークは500±5cm-1付近にあり、格子振動エネ
ルギーが500±5cm-1付近にあることを確認した。
ついてラマンスペクトル測定行ったところ、いずれもそ
のピークは500±5cm-1付近にあり、格子振動エネ
ルギーが500±5cm-1付近にあることを確認した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】
【表9】
【0049】
【表10】
【0050】実施例64 コアガラスとして実施例2の組成のLaF3 の一部
(0.04モル%)をPrF3 に置換した組成のガラス
20gを実施例1と同様にして得た。クラッド用ガラス
として実施例11の組成のガラス50gを同様の操作で
5枚作製した。これらのガラスを用い押し出し成形法に
よってプリフォームを作製した。その詳細は以下のとお
りである。
(0.04モル%)をPrF3 に置換した組成のガラス
20gを実施例1と同様にして得た。クラッド用ガラス
として実施例11の組成のガラス50gを同様の操作で
5枚作製した。これらのガラスを用い押し出し成形法に
よってプリフォームを作製した。その詳細は以下のとお
りである。
【0051】プリフォームの作製は、図2及び図3に示
すような押し出し成形装置により行った。まず5枚のク
ラッド用ガラス1のそれぞれの両面とコア用ガラス2の
一面(片面)をλ/2以上の面精度で研磨し、クリーン
ブース内でガラスの研磨面をオプティカルコンタクトさ
せた後、内径約35mmのシリンダー3内にコア用ガラ
ス2が押し出しパンチ4側に位置するようにガラス1、
2を入れ、300℃まで加熱した。そして、図3に示す
ように押し出しパンチ4に50barの圧力を加え成形
部5の直径5mmφの成形穴5aから二層構造のロッド
状ガラスをライナー部6に沿って押し出し、プリフォー
ムを得た。
すような押し出し成形装置により行った。まず5枚のク
ラッド用ガラス1のそれぞれの両面とコア用ガラス2の
一面(片面)をλ/2以上の面精度で研磨し、クリーン
ブース内でガラスの研磨面をオプティカルコンタクトさ
せた後、内径約35mmのシリンダー3内にコア用ガラ
ス2が押し出しパンチ4側に位置するようにガラス1、
2を入れ、300℃まで加熱した。そして、図3に示す
ように押し出しパンチ4に50barの圧力を加え成形
部5の直径5mmφの成形穴5aから二層構造のロッド
状ガラスをライナー部6に沿って押し出し、プリフォー
ムを得た。
【0052】得られたプリフォームは、クラッド径5.
4mmφ、コア径0.17mmφ、長さ120mmであ
った。
4mmφ、コア径0.17mmφ、長さ120mmであ
った。
【0053】このようにして得られたプリフォームを線
引きし、外径125μmのファイバーを得た。ファイバ
ーは、長さ8m、コア径4μm、コア−クラッド間屈折
率差(Δn)0.8%、カットオフ波長1μmであっ
た。
引きし、外径125μmのファイバーを得た。ファイバ
ーは、長さ8m、コア径4μm、コア−クラッド間屈折
率差(Δn)0.8%、カットオフ波長1μmであっ
た。
【0054】このファイバーの1.3μm帯光増幅特性
を図4に模式的に示す装置で測定した。図4中の参照数
字の説明は以下のとおりである。
を図4に模式的に示す装置で測定した。図4中の参照数
字の説明は以下のとおりである。
【0055】7:1.02μm励起光源、8:1.31
μm信号光源、9:ハーフミラー、10:集光レンズ、
11,12:励起光,信号光導光用石英ファイバー、1
3:試験用ファイバー、14:光スペクトラムアナライ
ザ。
μm信号光源、9:ハーフミラー、10:集光レンズ、
11,12:励起光,信号光導光用石英ファイバー、1
3:試験用ファイバー、14:光スペクトラムアナライ
ザ。
【0056】また、図中の点線は、光(励起光,信号
光)の進行を模式的に示すものである。
光)の進行を模式的に示すものである。
【0057】光信号増幅の測定は次のような方法で行っ
た。信号光源8からの1.31μm信号光と励起光源7
からの1.02μm励起光とを、ハーフミラー9を介し
て合波した後、集光レンズ10により集光し、導光用石
英ファイバー11に入射する。この導光用石英ファイバ
ー11の末端を試験用ファイバー13の端面につき合わ
せて信号光と励起光とを同時に試験用ファイバー13に
入射することができる。試験用ファイバー13から出力
される光出力は、試験用ファイバー13の末端につき合
わせた導光用石英ファイバー12によって導かれ、光ス
ペクトラムアナライザ14に入力される。光スペクトラ
ムアナライザ14は、信号光の強度、波長等を測定す
る。このような光学系を用い、励起光のオン,オフ時に
おける信号光強度を測定し、利得を求めた。
た。信号光源8からの1.31μm信号光と励起光源7
からの1.02μm励起光とを、ハーフミラー9を介し
て合波した後、集光レンズ10により集光し、導光用石
英ファイバー11に入射する。この導光用石英ファイバ
ー11の末端を試験用ファイバー13の端面につき合わ
せて信号光と励起光とを同時に試験用ファイバー13に
入射することができる。試験用ファイバー13から出力
される光出力は、試験用ファイバー13の末端につき合
わせた導光用石英ファイバー12によって導かれ、光ス
ペクトラムアナライザ14に入力される。光スペクトラ
ムアナライザ14は、信号光の強度、波長等を測定す
る。このような光学系を用い、励起光のオン,オフ時に
おける信号光強度を測定し、利得を求めた。
【0058】なお、このような手法は、特開平5−63
285号公報や特開平5−29698号公報などで詳し
く説明されているが、ファイバーによる光信号増幅測定
法として一般的なものである。
285号公報や特開平5−29698号公報などで詳し
く説明されているが、ファイバーによる光信号増幅測定
法として一般的なものである。
【0059】この測定により、励起光100mWの入力
に対し、5dBの1.31μm光増幅が得られた。
に対し、5dBの1.31μm光増幅が得られた。
【0060】比較例5 実施例64と比較するために、同様の方法でコア用ガラ
スに0.04モル%のPrF3 をドープしたZBLAN
(ZrF4 −BaF2 −LaF3 −AlF3 −NaF)
系フッ化物ガラスファイバーを作製した。なお用いたコ
ア用ガラスとクラッド用ガラスの組成は以下のとおりで
ある。
スに0.04モル%のPrF3 をドープしたZBLAN
(ZrF4 −BaF2 −LaF3 −AlF3 −NaF)
系フッ化物ガラスファイバーを作製した。なお用いたコ
ア用ガラスとクラッド用ガラスの組成は以下のとおりで
ある。
【0061】 コア用ガラス クラッド用ガラス ZrF4 51 39.75 HfF4 − 13.25 BaF2 23 18 LaF3 4 4 AlF3 3 3 NaF 18 22 PbF2 1 − PrF3 0.04 − (モル%) ファイバーは、外径125μm、コア径4μm、コア−
クラッド間屈折率差(Δn)0.8%、長さ8m、カッ
トオフ波長1μmであった。このファイバーの1.31
μm帯光増幅特性を実施例64と同様に測定したとこ
ろ、100mWの入力に対し、3.5dBの増幅しか得
られなかった。
クラッド間屈折率差(Δn)0.8%、長さ8m、カッ
トオフ波長1μmであった。このファイバーの1.31
μm帯光増幅特性を実施例64と同様に測定したとこ
ろ、100mWの入力に対し、3.5dBの増幅しか得
られなかった。
【0062】実施例64と比較例5との比較で明らかな
ように、本発明のフッ化ガラス中では希土類イオンの非
輻射緩和速度が抑えられ、発光の効率が高まることが確
認された。
ように、本発明のフッ化ガラス中では希土類イオンの非
輻射緩和速度が抑えられ、発光の効率が高まることが確
認された。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のハライド
ガラスは、従来知られているZrF4を主成分とするガ
ラスより小さい格子振動エネルギーを有している。ま
た、従来知られている、InF3 および/またはGaF
3 を多く含むガラスよりも、さらに耐失透性に優れてい
る。これらの点から本発明のハライドガラスは、近赤外
〜赤外域にて用いられる光学材料として、また可視−赤
外域のレーザー材料としての応用が可能である。
ガラスは、従来知られているZrF4を主成分とするガ
ラスより小さい格子振動エネルギーを有している。ま
た、従来知られている、InF3 および/またはGaF
3 を多く含むガラスよりも、さらに耐失透性に優れてい
る。これらの点から本発明のハライドガラスは、近赤外
〜赤外域にて用いられる光学材料として、また可視−赤
外域のレーザー材料としての応用が可能である。
【図1】本発明の実施例1、および比較例1のガラス材
料の光透過率曲線図である。
料の光透過率曲線図である。
【図2】ガラスプリフォーム成形に用いる押し出し成形
装置においてコア用ガラスおよびクラッド用ガラスを装
着した状態を示す説明図である。
装置においてコア用ガラスおよびクラッド用ガラスを装
着した状態を示す説明図である。
【図3】ガラスプリフォーム成形に用いる押し出し成形
装置においてガラスを押し出している状態を示す説明図
である。
装置においてガラスを押し出している状態を示す説明図
である。
【図4】本発明の実施例64および比較例5のガラスフ
ァイバーの光増幅測定装置の説明図である。
ァイバーの光増幅測定装置の説明図である。
1 クラッド用ガラス 2 コア用ガラス 3 シリンダー 4 押し出しパンチ 5 成形部 5a 成形穴 6 ライナー部 7 励起光源 8 信号光源 9 ハーフミラー 10 集光レンズ 11,12 導光用石英ファイバー 13 試験用ファイバー 14 光スペクトラムアナライザ
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%
表示で、 In 15〜40% Ga 15〜40% ただし、In+Ga=35〜65% Cd 5〜40% Pb 10〜30% を含有し、 陰イオンとしてFあるいはFおよび10モル%以下のC
lを含有することを特徴とするハライドガラス。 - 【請求項2】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%
表示で、 In 17〜35% Ga 17〜35% ただし、In+Ga=40〜65% Cd 7.5〜30% Pb 12〜30% を含有し、 陰イオンとしてFあるいはFおよび5モル%以下のCl
を含有する、請求項1に記載のハライドガラス。 - 【請求項3】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%
表示で、 Li 0〜12% Na 0〜12% K 0〜
12% Cs 0〜12% Tl 0〜12% Mg 0〜 8% Ca 0〜23% Sr 0〜
23% Ba 0〜34% Zn 0〜28% Sn 0〜
34% Y 0〜12% La 0〜12% Gd 0〜
12% Lu 0〜12% Pr 0〜12% Nd 0〜12% Sm 0〜
12% Eu 0〜12% Tb 0〜12% Dy 0〜
12% Ho 0〜12% Er 0〜12% Tm 0〜
12% Yb 0〜12% Bi 0〜 9% Zr 0〜15% Hf 0〜
15% を更に含有し、かつ、これらイオンの合量が0.01〜
35モル%である、請求項1または2に記載のハライド
ガラス。 - 【請求項4】 ガラスを構成する陽イオンとしてモル%
表示で、 Pr 0〜12% Nd 0〜12% Sm 0〜
12% Eu 0〜12% Tb 0〜12% Dy 0〜
12% Ho 0〜12% Er 0〜12% Tm 0〜
12% Yb 0〜12% を更に含有し、かつ、これらイオンの合量が0.01〜
12モル%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載
のハライドガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28111293A JPH07138042A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ハライドガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28111293A JPH07138042A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ハライドガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138042A true JPH07138042A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17634524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28111293A Withdrawn JPH07138042A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ハライドガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138042A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0727395A2 (en) * | 1995-02-15 | 1996-08-21 | Hoya Corporation | Optical fibers and optical fiber amplifiers |
US5774620A (en) * | 1996-01-30 | 1998-06-30 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Fluoride glass fiber |
-
1993
- 1993-11-10 JP JP28111293A patent/JPH07138042A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0727395A2 (en) * | 1995-02-15 | 1996-08-21 | Hoya Corporation | Optical fibers and optical fiber amplifiers |
EP0727395A3 (en) * | 1995-02-15 | 1997-10-01 | Hoya Corp | Fiber optics and fiber optic amplifiers |
US5856882A (en) * | 1995-02-15 | 1999-01-05 | Hoya Corporation | Optical fibers and optical fiber amplifiers |
US5774620A (en) * | 1996-01-30 | 1998-06-30 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Fluoride glass fiber |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010130 |