JPH10152344A - フッ化物ガラス及びフッ化物光ファイバ - Google Patents

フッ化物ガラス及びフッ化物光ファイバ

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JPH10152344A
JPH10152344A JP8306817A JP30681796A JPH10152344A JP H10152344 A JPH10152344 A JP H10152344A JP 8306817 A JP8306817 A JP 8306817A JP 30681796 A JP30681796 A JP 30681796A JP H10152344 A JPH10152344 A JP H10152344A
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mol
glass
optical fiber
fluoride
fluoride glass
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JP8306817A
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Yoshitake Nishida
好毅 西田
Teruhisa Kanamori
照寿 金森
Yasutake Oishi
泰丈 大石
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C13/00Fibre or filament compositions
    • C03C13/04Fibre optics, e.g. core and clad fibre compositions
    • C03C13/041Non-oxide glass compositions
    • C03C13/042Fluoride glass compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/32Non-oxide glass compositions, e.g. binary or ternary halides, sulfides or nitrides of germanium, selenium or tellurium
    • C03C3/325Fluoride glasses

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い屈折率を有し、かつ耐候性に優れたフッ
化物ガラス及びこれを用いたフッ化物光ファイバを提供
すること。 【解決手段】 インジウム系フッ化物ガラスにおいて、
PbF2の含有率を25モル%以上の高濃度とするとと
もにBaF2、SrF2等を修飾成分として含有させるこ
とにより、屈折率を増加させるとともに耐候性を改善す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、効率の高いフッ化
物ガラス及び該フッ化物ガラスをコアまたはクラッドの
母材に用いたフッ化物光ファイバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、希土類イオンをドープした光ファ
イバを用いた光ファイバ増幅器の研究開発が精力的に進
められている。とりわけ、希土類イオンとしてプラセオ
ジムをコアにドープしたフッ化物光ファイバ増幅器(P
DFA)は、光通信にとって重要な波長帯である1.3
μm帯において光増幅が可能であることから、注目を集
めている。
【0003】現在のプラセオジム添加1.3μm帯光増
幅器は、光増幅用ファイバのホスト材料としてジルコニ
ウム系フッ化物ファイバを用いており、1.3μm帯光
増幅の利得係数は0.21dB/mWという低い値に留
まっている。このため、高い利得を得るためには高出力
の励起光源を必要とする。このことはPDFAの小型
化、低消費電力化に不利であり、PDFAの光増幅用フ
ァイバの高効率化が重要な課題となっている。
【0004】利得係数が低い原因は、プラセオジムの
1.3μmレーザ発振の始準位である14準位が多フォ
ノン緩和によってクエンチされるためである。従って、
利得係数を改善するためには、フォノンエネルギーがジ
ルコニウム系フッ化物ガラスよりも小さいガラスをホス
トガラスとすることが有効である。
【0005】インジウム系フッ化物ガラスは、ジルコニ
ウム系フッ化物ガラスよりも小さいフォノンエネルギー
を有し、プラセオジムのホストガラスとして使用した時
にジルコニウム系フッ化物ガラスよりも良好な増幅特性
を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インジ
ウム系フッ化物ガラスのうち、ガラス組成中に含有する
PbF2量が25モル%以下で、InF3、GaF3をガ
ラスの骨格成分として含有し、BaF2、SrF2等をガ
ラス骨格を修飾する成分として含有するものでは、耐候
性に優れるものの、比屈折率差(Δn)が3%以上の高
Δn光ファイバを作製するのが難しいという問題があっ
た。
【0007】一方、インジウム系フッ化物ガラスのう
ち、PbF2量が30〜46モル%で、InF3、GaF
3をガラスの骨格成分として含有し、BaF2、SrF2
等のガラス骨格を修飾する成分を含有しないものでは、
屈折率が高いため、高Δn光ファイバを作製し易いが、
PbF2を多量に含有するため、耐候性に劣るという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、高い屈折率を有し、かつ
耐候性に優れたフッ化物ガラス及びこれを用いたフッ化
物光ファイバを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、これらのガ
ラス系について鋭意検討した結果、PbF2量が0〜5
0モル%の領域においてInF3、GaF3をガラスの骨
格成分として含有し、BaF2、SrF2等を修飾成分と
して含有するガラス領域が存在することを発見した。
【0010】即ち、本発明のフッ化物ガラスは、原子モ
ル分率でInF3を10〜40モル%、GaF3を1.5
〜40モル%、ZnF2を5〜40モル%、BaF2を0
〜35モル%、SrF2を0〜35モル%、PbF2を0
〜50モル%、CdF2を0〜7モル%、MgF2を0〜
7モル%、AlF3を0〜15モル%、LaF3、ScF
3、YF3、GdF3、LuF3のうちの少なくとも一種を
1.5〜15モル%、LiF、NaF、CsF、RbF
のうちの少なくとも一種を0〜30モル%とし、かつそ
の合計が100モル%である組成を備えたことを特徴と
する。
【0011】従来のインジウム系フッ化物ガラスの組成
とは、PbF2の範囲が0〜50モル%と拡大している
点、並びにPbF2を25モル%以上含有した領域にお
いてもBaF2、SrF2等を含有する点が大きく異な
る。
【0012】ここで、InF3はガラスの骨格を構成す
る必須の成分であり、10〜40モル%の範囲で含有す
ることが望ましい。特に、13〜26モル%の範囲にお
いて熱安定性に優れたガラスが得られる。逆に、10モ
ル%以下あるいは40モル%以上においてはガラス中に
結晶が析出するようになり、不適である。また、GaF
3もガラスの骨格を構成する必須の成分であり、1.5
〜40モル%の範囲で含有することが望ましい。特に、
8〜30モル%の範囲において熱安定性に優れたガラス
が得られる。逆に、1.5モル%以下あるいは40モル
%以上においてはガラス中に結晶が析出するようにな
り、不適である。
【0013】また、ZnF2はガラスの骨格を修飾する
ための必須の成分であり、5〜40モル%の範囲で含有
することが望ましい。特に、12〜25モル%の範囲に
おいて熱安定性に優れたガラスが得られる。逆に、5モ
ル%以下あるいは40モル%以上においてはガラス中に
結晶が析出するようになり、不適である。
【0014】また、BaF2を0〜35モル%、SrF2
を0〜35モル%、PbF2を0〜50モル%、CdF2
を0〜7モル%、MgF2を0〜7モル%、AlF3を0
〜15モル%の範囲で含有することが望ましく、これら
の範囲を逸脱して含有する場合は、ガラス中に結晶が析
出するようになり、不適である。
【0015】また、LaF3、ScF3、YF3、Gd
3、LuF3のうちの少なくとも一種を1.5〜15モ
ル%の範囲で含有することが必須である。この場合、特
に2.5〜8モル%の範囲において熱安定性に優れたガ
ラスが得られ、さらにLaF3を2.5〜4モル%、Y
3を2.5〜4モル%含有することが望ましい。
【0016】また、LiF、NaF、CsF、RbFの
うちの少なくとも一種を0〜30モル%の範囲で含有す
ることが望ましい。特に、LiFは5〜10モル%の範
囲において熱安定性の改善に効果があり、さらにNaF
は5〜15モル%の範囲において熱安定性の改善に効果
がある。
【0017】フッ化物ガラスにおいてPbF2は屈折率
を増加させるのに有効な成分である。ジルコニウム系フ
ッ化物ガラスにおいては、光増幅用の光ファイバを作製
する場合、25モル%以下のPbF2をコアガラスに添
加することによって高Δn化を達成している。これと同
様に、インジウム系フッ化物ガラスにおいてもPbF2
の含有量の増加とともに屈折率は上昇する。しかしなが
ら、PbF2は含有量が増加するとともに耐候性を劣化
させる性質を持つ。一方、ガラス骨格の修飾成分として
含有されるBaF2、SrF2は耐候性を改善する効果を
持つ。従って、PbF2を高濃度に含有した系において
もBaF2、SrF2を同時に含有するガラス組成を開発
することによって耐候性に優れた、高い屈折率を有する
インジウム系フッ化物ガラスが実現できる。
【0018】また、本発明のフッ化物光ファイバは、コ
アとクラッドを有し、前記コアまたはクラッドの母相が
原子モル分率でInF3を10〜40モル%、GaF3
1.5〜40モル%、ZnF2を5〜40モル%、Ba
2を0〜35モル%、SrF2を0〜35モル%、Pb
2を0〜50モル%、CdF2を0〜7モル%、MgF
2を0〜7モル%、AlF3を0〜15モル%、La
3、ScF3、YF3、GdF3、LuF3のうちの少な
くとも一種を1.5〜15モル%、LiF、NaF、C
sF、RbFのうちの少なくとも一種を0〜30モル%
とし、かつその合計が100モル%であることを特徴と
する。
【0019】本発明のフッ化物光ファイバは、フォノン
エネルギーがジルコニウム系フッ化物ガラスよりも小さ
い、前述したインジウム系フッ化物ガラスをコアまたは
クラッドの母相とすること、あるいはこれに加えて光フ
ァイバの構造を高Δn構造とすることによって高効率の
光増幅を達成する。
【0020】これはプラセオジムの1.3μm帯の発光
の量子効率がフォノンエネルギーの小さいガラスを用い
ること、あるいはコアへの光の閉じ込めを良くすること
によって改善されるためである(例えば、大石、他著、
応用物理、第62巻、1号、(1993)、36頁参
照)。
【0021】また、本発明のフッ化物光ファイバは、コ
アに遷移金属元素または希土類元素を含有することを特
徴とする。この時、特に、コア−クラッド間の比屈折率
差Δnが1.4%以上であることが望ましい。
【0022】本発明のフッ化物光ファイバは、コアに遷
移金属元素または希土類元素を含有することによって光
ファイバレーザあるいは光ファイバ増幅器として利用す
ることができる。
【0023】ここで、高Δn光増幅用フッ化物光ファイ
バを作製するためには、コアの母相がPbF2を10モ
ル%以上含有することが望ましく、また、クラッドの母
相がPbF2を0〜10モル%、NaFを10モル%以
上含有することが望ましい。
【0024】また、希土類元素としてCe3+、Pr3+
Nd3+、Pm3+、Sm3+、Eu3+、Tb3+、Dy3+、H
3+、Er3+、Tm3+、Yb3+のうちの少なくとも一種
を用いることが望ましい。また、遷移金属元素としてC
r、Ti、Fe、Co、Ni、Cuを用いることが望ま
しい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定さ
れるものではない。
【0026】
【第1の実施の形態】原料として無水のInF3、Ga
3、ZnF2、PbF2、BaF2、SrF2、YF3、L
aF3、LiFを用意し、18.5InF3−18.5G
aF3−15ZnF2−25PbF2−9BaF2−4Sr
2−2.5YF3−2.5LaF3−5LiF(モル
%)なる組成となるように秤量、混合されたバッチ20
gに酸性フッ化アンモニウム4gを加えて混合した後、
金のるつぼに入れて電気炉中にセットし、アルゴンガス
雰囲気中で900℃、1時間加熱溶融した。その後、電
気炉の温度を700℃まで下げ、るつぼを電気炉から取
り出し、予め200℃に予加熱してある外径8mmの真
鍮性の鋳型に流し込み、急冷固化し、ガラス棒を得た。
【0027】得られたガラス棒を示差熱分析計(DS
C)を用いて、ガラス転移温度(Tg)と結晶化開始温
度(Tx)を測定したところ、Tgは258℃、Txは
360℃の値が得られた。この結果、このガラス棒は熱
的安定性の指標として知られるTx−Tgとして102
℃の値を持つこと、即ちジルコニウム系フッ化物ガラス
に匹敵する熱安定性を持つことが確かめられた。
【0028】また、このガラス棒を外径7.5mm、長
さ10mmの円柱状に成形し、両面を研磨して光透過ス
ペクトルを測定したところ、図1の実線に示すように、
可視から10μm付近の波長までの良好な透過特性が得
られた。また、この試料片を用いてラマン散乱スペクト
ルを測定したところ、フォノンエネルギーの値を示すピ
ークが500cm-1付近に確認され、ジルコニウム系フ
ッ化物ガラスよりも小さいフォノンエネルギーを持つこ
とが確認された。
【0029】
【比較例1】原料として無水のZrF4、BaF2、La
3、AlF3、YF3、NaFを用意し、46.5Zr
4−23.5BaF2−2.5LaF3−2.5YF3
4.5AlF3−20NaF(モル%)なる組成となる
ように秤量したバッチ20gを混合した後、酸性フッ化
アンモニウム4gを加えて金のるつぼに入れ、電気炉内
で900℃、1時間加熱溶融した。その後、電気炉の温
度を700℃まで下げ、予め240℃に予加熱しておい
た真鍮性の鋳型に流し込み、急冷固化し、ガラス棒を得
た。
【0030】得られたガラス棒から長さ10mmの円柱
を切り出し、両端面を研磨して、第1の実施の形態と同
様に、光透過スペクトルの測定を行ったところ、図1の
破線に示すように5μm付近から吸収が増加し、8μm
より長波長での光の透過はわずかであった。
【0031】また、第1の実施の形態と同様に、この試
料片を用いてラマン散乱スペクトルを測定したところ、
フォノンエネルギーの値を示すピークが550cm-1
近に確認され、第1の実施の形態よりも大きなフォノン
エネルギーを持つことが確認された。
【0032】
【第2の実施の形態】第1の実施の形態と同様に、無水
のInF3、GaF3、ZnF2、CdF2、PbF2、Y
3、LaF3、GdF3、LuF3を用意し、表1乃至3
に示した組成となるように秤量、混合した原料に酸性フ
ッ化アンモニウムを4g加えて金のるつぼに入れ、第1
の実施の形態と同様に電気炉内で加熱溶融し、予め予加
熱してある鋳型に流し込んで急冷固化させてガラス棒を
得た。
【0033】得られたガラス棒から長さ10mmの円柱
を切り出し、両端面を研磨して光透過スペクトルを測定
したところ、第1の実施の形態と同様に波長10μmま
での良好な透過特性が得られた。また、これらのガラス
のいくつかについてラマン散乱スペクトルを測定したと
ころ、いずれもそのピークが500cm-1付近に確認さ
れ、ジルコニウム系フッ化物ガラスよりも小さいフォノ
ンエネルギーを持つことが確認された。
【0034】
【表1】
【表2】
【表3】
【0035】
【第3の実施の形態】第1の実施の形態で用いたガラス
組成と同様の組成をコアガラスとして用い、また、28
InF3−9GaF3−17ZnF2−18BaF2−6S
rF2−5YF3−10NaF−7LiF(モル%)なる
組成のフッ化物ガラスをクラッドガラスとして用いてフ
ッ化物光ファイバを作製した。
【0036】まず、第1の実施の形態と同様に、無水の
InF3、GaF3、ZnF2、PbF2、YF3、La
3、BaF2、SrF2、NaF、LiFを用意し、前
記コア及びクラッドの組成となるように秤量、混合した
原料を金のるつぼに入れ、第1の実施の形態と同様に電
気炉内においてアルゴンガス雰囲気中で加熱溶融した。
【0037】次に、ファイバ母材の作製を図2に示すサ
クションキャスティング法により行った。即ち、電気炉
内において900℃で1時間、溶融されたガラス融液の
温度を700℃まで下げた後、図2(a)に示すように予
め220℃に予加熱してある真鍮性の鋳型1に、クラッ
ドガラス融液2を先に上部まで流し込み、続いて、クラ
ッドガラス融液2の固化が始まり、上部中央がへこみ始
めた時にコアガラス融液3をクラッドガラス融液2の上
に重なるように流し込んだ。そして、図2(b)に示すよ
うに固化に伴う体積収縮によってへこんだクラッドガラ
ス2aの中央部にコアガラス3aが引き込まれて固化す
ることにより、ファイバ母材4を得た。得られたファイ
バ母材4はクラッドの外径5mm、コアの外径が0.2
mmから1.7mmまでテーパー状に変化しており、長
さは30mmであった。
【0038】続いて、クラッドガラスと同様の組成を持
つジャケット管を図3に示すローテーショナルキャステ
ィング法により作製した。即ち、クラッドガラスの組成
になるように秤量、混合した原料を金のるつぼに入れて
電気炉内で加熱溶融した後、図3(a)に示すように予め
予加熱してある真鍮性の鋳型11に、ジャケット管融液
12を流し込んだ。そして、図3(b)に示すように鋳型
11を水平に倒すとともに高速で回転させ、そのまま回
転した状態で冷却固化させて、外径15mm、内径5m
m、長さ140mmのフッ化物ガラスジャケット管13
を得た。
【0039】次に、露点−60℃以下の窒素ガスが供給
されているグローブボックス(図示せず)内において、
前記ファイバ母材4をジャケット管13に挿入し、図4
(a)に示すようにジャケット管13をOリング21を介
して母材保持チャック22で保持した後、内部を真空引
きし、図4(b)に示すように加熱炉23内に毎分3mm
の割合で送り、加熱によって軟化させ、その下部を下方
に引っ張ることにより外径5mmのガラス母材24を得
た。
【0040】次に、前記ガラス母材24のうちコア径が
0.2mmの部分を切り出し、これと前記同様にして作
製したジャケット管13’とを真空加熱容器内に収納
し、F2及びHFの混合ガス雰囲気中で表面処理を行
い、露点−60℃以下の窒素ガスが供給されているグロ
ーブボックス(図示せず)内において、図4(c)に示す
ように、前記ガラス母材24をジャケット管13’に挿
入し、ジャケット管13’をOリング21を介して母材
保持チャック22で保持した後、内部を真空引きしなが
ら、線引き炉25内に毎分3mmの割合で送り、加熱に
よって軟化させ、その下部を張力計26を介して巻き取
り機27で下方に引っ張ることにより、外径125μm
の光ファイバ28に線引きした。
【0041】得られた光ファイバは、Δnが5%、コア
径が1.4μmの単一モード光ファイバであり、1.3
μmでの損失値は0.2dBと低損失であった。
【0042】
【第4の実施の形態】表4に示すようなコアガラス及び
クラッドガラスの組み合わせによって第3の実施の形態
の場合と同様な方法で光ファイバを作製した。得られた
光ファイバは、Δnが3〜8%のいずれも単一モード光
ファイバであり、1.3μmでの損失値は0.2dBと
低損失であった。
【0043】
【表4】
【0044】
【第5の実施の形態】第1の実施の形態におけるガラ
ス、即ち18.5InF3−18.5GaF3−15Zn
2−25PbF2−9BaF2−4SrF2−2.5YF
3−2.5LaF3−5LiF(モル%)なる組成のガラ
スをコアガラスとし、また、46.5ZrF4−23.
5BaF2−2.5LaF3−2.5YF3−4.5Al
3−20NaF(モル%)なる組成のZrF4系フッ化
物ガラスをクラッドガラスとして用いることによって第
3の実施の形態の場合と同様な方法で光ファイバを作製
した。得られた光ファイバは、Δnが7%の単一モード
光ファイバであり、1.3μmでの損失値は0.2dB
と低損失であった。
【0045】
【第6の実施の形態】第3の実施の形態におけるコアガ
ラスに500ppmのPrF3を添加した組成を用い
て、第3の実施の形態の場合と同様な方法で光ファイバ
を作製した。得られた光ファイバは外径125μm、Δ
nが5%、コア径1.4μm、カットオフ波長1μm、
長さ500mであり、1.3μmでの損失値は、図5に
示すように0.2dBと低損失であった。
【0046】なお、図5中の大きなピークはPr3+に起
因する吸収である。本実施の形態で得られた光ファイバ
を用いて、波長1.017μmの光励起による波長1.
3μmの光増幅器を構成したところ、0.5dB/mW
の利得係数を得た。
【0047】
【比較例2】第6の実施の形態と比較するために、コア
ガラスに500ppmのPrF3をドープした50Zr
4−15BaF2−3.5LaF3−10PbF2−2Y
3−2.5AlF3−10LiF−7NaF(モル%)
の組成のジルコニウム系フッ化物ガラスを用い、クラッ
ドガラスとして47.5ZrF4−23.5BaF2
2.5LaF3−2YF3−4.5AlF3−20NaF
(モル%)の組成のジルコニウム系フッ化物ガラスを用
いて、第3の実施の形態の場合と同様な方法で光ファイ
バを作製した。
【0048】得られた光ファイバはΔnが3.7%、長
さ500m、コア径が1.7μm、0.95μmにカッ
トオフ波長を持つ単一モード光ファイバであり、1.3
μmでの損失値は0.2dBと低損失であった。この光
ファイバを用いて波長1.017μmの光励起による波
長1.31μmの光増幅器を構成したところ、0.2d
B/mWの利得係数を得た。
【0049】本比較例と第6の実施の形態との比較によ
り、本発明のフッ化物光ファイバを用いることによって
利得係数の改善が図れることが確認された。
【0050】
【第7の実施の形態】表5に示すようなコアガラス及び
クラッドガラスの組み合わせに対して、それぞれコアガ
ラスに表記した希土類イオンを含有させて第3の実施の
形態の場合と同様な方法で光ファイバを作製した。得ら
れた光ファイバについて光損失を測定したところ、ドー
プした希土類イオンの波長において吸収を確認すること
ができた。
【0051】
【表5】
【0052】
【第8の実施の形態】表5に示す番号3の光ファイバ、
即ち希土類イオンとしてTmを1000ppm、Ybを
4000ppm添加した光ファイバを2m用いて光ファ
イバレーザを構成した。希土類イオンを添加した光ファ
イバの両端面を切断し、誘電体多層膜で作製したミラー
をバッティングさせることによってファブリペロー型の
レーザ共振器とした。励起光源としては波長1.12μ
mのNd−YAGレーザを用い、対物レンズによって集
光してファイバ入射端に入力した。ミラーとして用いた
誘電体多層膜は励起波長において透過性を有し、波長4
50〜500nmにおいて高い反射率を有するものを用
意した。本構成による光ファイバレーザにおいて波長4
55nm及び480nmの青色のレーザ発振が得られ
た。
【0053】
【第9の実施の形態】表5に示す番号4の光ファイバ、
即ち希土類イオンとしてTmを1000ppm添加した
光ファイバを2m用いて第8の実施の形態と同様のレー
ザ共振器を構成した。本形態においては励起光源として
クリプトンレーザを用い、励起波長を647nm及び6
76nmとした。ミラーとして用いた誘電体多層膜は励
起波長において透過性を有し、波長450〜500nm
において高い反射率を有するものを用意した。本構成に
よる光ファイバレーザにおいて波長455nm及び48
0nmの青色のレーザ発振が得られた。また、本形態の
励起光源に1.48μmの高出力LDを加えて647n
mと1.48μmの2波長励起を行うことによって青色
のレーザ出力が増加した。
【0054】
【第10の実施の形態】表5に示す番号6の光ファイ
バ、即ち希土類イオンとしてErを2000ppm添加
した光ファイバを2m用いて第8の実施の形態と同様の
レーザ共振器を構成した。本形態においては励起光源と
して0.8μmあるいは0.98μmのLDを用い、ミ
ラーとしては波長540〜545nmにおいて高い反射
率を有するものを用意した。本構成による光ファイバレ
ーザにおいて波長540nmの緑色のレーザ発振が得ら
れた。
【0055】この他、希土類イオンとしてNdを添加し
た光ファイバにおいては波長412nmにおいて、Pr
を添加した光ファイバにおいては波長492nmにおい
て、Hoを添加した光ファイバにおいては波長549n
mにおいて、レーザ発振が観測された。
【0056】
【第11の実施の形態】表5に示す番号6の光ファイ
バ、即ち希土類イオンとしてErを添加した光ファイバ
(但し、本形態における添加濃度は1000ppm)を
10m用いて1.5μm帯光増幅器を構成した。即ち、
WDMファイバカップラによってLDからの信号光(波
長1.55μm)と励起光(波長1.48μm)を合波
してファイバ入射端から入射し、出力端から光アイソレ
ータを介して出力を得た。励起光量150mWにおいて
1530〜1560nmの波長域に亘って25dB以上
の利得が得られた。
【0057】
【第12の実施の形態】表5に示す番号7の光ファイ
バ、即ち希土類イオンとしてTmを0.5wt%、Ho
を1wt%添加した光ファイバを用いて1.4μm帯光
増幅器を構成した。励起光源としては波長0.8μmの
LDを用いた。励起光量100mWにおいて利得20d
Bが得られた。
【0058】
【第13の実施の形態】表5に示す番号8の光ファイ
バ、即ち希土類イオンとしてTmを2000ppm、T
bを4000ppm添加した光ファイバを用いて1.6
5μm帯光増幅器を構成した。励起光源としては波長
1.2μmのLDを用いた。励起光量100mWにおい
て利得20dBが得られた。
【0059】
【第14の実施の形態】表5に示す番号9の光ファイバ
を20m用いて1.3μm帯光増幅器を構成した。励起
光源としては波長1.017μmのLDを用いた。励起
光量200mWにおいて利得20dBが得られた。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低損失、高Δnで耐候性に優れた光増幅用光ファイバを
提供できるので、利得係数及び実効的な利得が向上し、
実用化に必須である半導体レーザ励起の光増幅器を構成
することができる。従って、光通信システムの低コスト
化及び高性能化を図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態及び比較例1によるガラス材
料の光透過率特性図
【図2】サクションキャスティング法によるファイバ母
材の作製工程図
【図3】ローテーショナルキャスティング法によるジャ
ケット管の作製工程図
【図4】光ファイバの作製工程図
【図5】第5の実施の形態による光ファイバの損失特性
【符号の説明】
1,11…鋳型、2…クラッドガラス融液、2a…クラ
ッドガラス、3…コアガラス融液、3a…コアガラス、
4…ファイバ母材、12…ジャケット管融液、13…ジ
ャケット管、21…Oリング、22…母材保持チャッ
ク、23…加熱炉、24…ガラス母材、25…線引き
炉、26…張力計、27…巻き取り機、28…光ファイ
バ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子モル分率でInF3を10〜40モ
    ル%、GaF3を1.5〜40モル%、ZnF2を5〜4
    0モル%、BaF2を0〜35モル%、SrF2を0〜3
    5モル%、PbF2を0〜50モル%、CdF2を0〜7
    モル%、MgF2を0〜7モル%、AlF3を0〜15モ
    ル%、LaF3、ScF3、YF3、GdF3、LuF3
    うちの少なくとも一種を1.5〜15モル%、LiF、
    NaF、CsF、RbFのうちの少なくとも一種を0〜
    30モル%とし、かつその合計が100モル%である組
    成を備えたことを特徴とするフッ化物ガラス。
  2. 【請求項2】 コアとクラッドを有し、前記コアまたは
    クラッドの母相が原子モル分率でInF3を10〜40
    モル%、GaF3を1.5〜40モル%、ZnF2を5〜
    40モル%、BaF2を0〜35モル%、SrF2を0〜
    35モル%、PbF2を0〜50モル%、CdF2を0〜
    7モル%、MgF2を0〜7モル%、AlF3を0〜15
    モル%、LaF3、ScF3、YF3、GdF3、LuF3
    のうちの少なくとも一種を1.5〜15モル%、Li
    F、NaF、CsF、RbFのうちの少なくとも一種を
    0〜30モル%とし、かつその合計が100モル%であ
    ることを特徴とするフッ化物光ファイバ。
  3. 【請求項3】 コアに遷移金属元素または希土類元素を
    含有することを特徴とする請求項2記載のフッ化物光フ
    ァイバ。
  4. 【請求項4】 希土類元素としてCe3+、Pr3+、Nd
    3+、Pm3+、Sm3+、Eu3+、Tb3+、Dy3+、H
    3+、Er3+、Tm3+、Yb3+のうちの少なくとも一種
    を用いたことを特徴とする請求項3記載のフッ化物光フ
    ァイバ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004000744A1 (de) * 2002-06-20 2003-12-31 Technische Universität Braunschweig Glaszusammensetzung zur herstellung von optischen übertragungselementen
CN112919814A (zh) * 2021-02-23 2021-06-08 威海长和光导科技有限公司 一种Pr3+/Ho3+掺杂ZAlFB光纤玻璃及其制备方法

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CN112919814B (zh) * 2021-02-23 2021-08-31 威海长和光导科技有限公司 一种Pr3+/Ho3+掺杂ZAlFB光纤玻璃及其制备方法

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