JPH10194723A - ゴム補強用含水ケイ酸及びその製造方法 - Google Patents

ゴム補強用含水ケイ酸及びその製造方法

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JPH10194723A
JPH10194723A JP34917796A JP34917796A JPH10194723A JP H10194723 A JPH10194723 A JP H10194723A JP 34917796 A JP34917796 A JP 34917796A JP 34917796 A JP34917796 A JP 34917796A JP H10194723 A JPH10194723 A JP H10194723A
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silicic acid
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Masahiro Harada
正博 原田
Toshitaka Kurasumi
敏隆 蔵澄
Norio Ishikawa
紀夫 石川
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Nippon Silica Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 引張強度と耐磨耗性が改善された湿式法含水
ケイ酸及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 BET法比表面積が170〜300m2
/gの範囲であり、かつHg法比表面積(Hg−SA)
/BET法比表面積(N2 −SA)の比が1.08以上
である湿式法含水ケイ酸。ケイ酸塩と鉱酸とを反応させ
る湿式法含水ケイ酸の製造方法であって、ケイ酸塩を充
填してある反応容器に所定のシリカ濃度、pH条件、温
度および時間内に所定の手順で行う。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な含水ケイ酸
及びその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、ゴム補強用、塗料用あるいは農薬担体等として有用
な含水ケイ酸で、特にゴムの破壊特性及び耐磨耗性を向
上させたゴム補強用充填剤として有用な含水ケイ酸を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム補強用充填剤としてタイヤ関
係には特にカーボンブラックが多用されてきた。しかし
ながらゴム技術の向上と共に無機系充填剤のうち白色充
填剤である含水ケイ酸が見直され多々使用されるように
なってきた。含水ケイ酸は加硫ゴムの耐熱老化性、引裂
抵抗性、耐屈曲亀裂性、接着性等に優れ、且つ自由に着
色できるという有利性がある。反面、高充填配合時に配
合物の粘度が高く加工性が劣ること、並びに一般的なゴ
ム特性の中で引張強さ、引張応力、耐磨耗性がカーボン
ブラックに比べて劣っている。これらの欠点を解消する
ため、シランカップリング剤やその他の有機配合物の併
用配合等が行われている。しかし、未だ満足のいく物性
は得られておらず、さらなる改質が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近来、ゴム分野におい
ては多様化が進み、更には環境汚染が世界的な問題とし
て取りざたされている。中でも特に自動車タイヤ部門に
おいて、転がり抵抗削減による省エネルギーの必要性が
唱えられ、それに伴うタイヤ性能の向上が強く求められ
ている。最近の動向では省エネルギー性を追求したタイ
ヤ配合には含水ケイ酸が補強充填剤として有利であるこ
とが見直されつつあり、その方向での研究が盛んであ
る。しかし、これらの推進には前述の含水ケイ酸の欠点
である引張強度及び耐磨耗性の改良が大きな課題とな
る。即ち、本発明の目的は、引張強度と耐磨耗性が改善
された湿式法含水ケイ酸及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、BET法比表
面積が170〜300m2 /gの範囲であり、かつHg
法比表面積(Hg−SA)/BET法比表面積(N2
SA)の比が1.08以上である湿式法含水ケイ酸に関
する。さらに本発明は、ケイ酸塩と鉱酸とを反応させる
湿式法含水ケイ酸の製造方法であって、(1)70〜8
5℃の範囲の温度のケイ酸塩を充填してある反応容器
(但し、このケイ酸塩は反応にかかわるケイ酸塩の全量
である)に、前記ケイ酸塩の全量を中和するに要する鉱
酸(以下、全鉱酸量という)の20〜50%に相当する
量の鉱酸を20分以内に添加する工程、(2)次いで、
得られる反応混合物を加熱して温度を90〜100℃と
し、この温度を維持したまま、全鉱酸量の80〜50%
に相当する量の鉱酸を、反応混合物のpHが7〜10の
範囲になるまで、少なくとも4回に分けて添加し、各鉱
酸添加後に熟成する(但し、1回の鉱酸の添加量は、全
鉱酸量の8%以上であり、1回の鉱酸添加及び鉱酸添加
後の熟成を10〜40分の範囲で行う)工程、(3)次
いで、温度を90〜100℃に維持して30〜120分
間、反応混合物を熟成し、鉱酸を添加してpH5以下に
酸性化して反応を終了させる工程からなり、前記各工程
中の反応混合物中のシリカ濃度は50〜80g/lの範
囲にあることを特徴とする前記本発明の湿式法含水ケイ
酸の製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明を更に詳細に説明する。ゴ
ムの補強のメカニズムは、充填剤の分散機能と構造性に
あると考えられる。構造性についていえば、充填剤の細
孔容積、粒子径、ストラクチャーと呼ばれる粒子同士が
つながった高次構造等が挙げられる。カーボンブラック
は一般に、ストラクチャーが発達しており、更には粒子
表面の官能基も多種なものが存在しておりポリマー分子
との結合が強くゴム補強剤として適し、今日迄多く使わ
れてきた。
【0006】一方含水ケイ酸は表面にシラノール基(S
i−OH)が存在しており、補強効果をもたらす反面、
分散を阻害したり薬剤の効果を低下せしめる弱点があ
る。このように含水ケイ酸は、その粒子表面にシロキサ
ン基及びシラノール基が存在するのみであって、カーボ
ンブラック程の官能基を有しない為ポリマーとの反応性
が弱い。それ故にシランカップリング剤等で補って補強
効果を高めている。このような手法が現状であるが、こ
れだけではタイヤ用シリカとしては不十分である。そこ
で、細孔容積及び表面積の大小で議論される含水ケイ酸
の構造性のレベルアップが必要となってくる。
【0007】特に、耐磨耗性の向上には、含水ケイ酸の
構造性が重要だと考えられる。ポリマー分子との化学的
な結合力と共に、含水ケイ酸とポリマーとの強い絡み合
いが重要なファクターとなるはずである。その為には含
水ケイ酸の細孔容積を更に大きくする必要がある。即ち
ゴム分子が細孔内に入り込み強固な構造(結合又は絡
み)をつくることである。それにより含水ケイ酸とゴム
分子の弱い結合を補って補強効果を高めることができる
筈である。本発明者らはかかる観点から、研究を重ね前
記の特定した範囲の含水ケイ酸において優れた補強効果
を発揮できることを見出し本発明を完成するに至ったの
である。
【0008】ゴム補強のメカニズムは、充填剤である含
水ケイ酸のBET比表面積に大きく左右されることは既
によく知られている。従来、ゴム補強充填剤として一般
的に使用されている含水ケイ酸はBET比表面積が22
0m2/g以下のものである。又、このような含水ケイ酸
は、一般にHg法比表面積が200m2/g以下であり、
その結果、Hg−SA/N2 −SAの比は1.0未満で
ある。
【0009】一方、本発明の含水ケイ酸は、BET法比
表面積が170〜300m2 /gの範囲であり、かつH
g法比表面積(Hg−SA)/BET法比表面積(N2
−SA)の比が1.08以上である。BET法比表面積
が170m2/g未満では補強性が低くなってしまう。ま
た、BET法比表面積が300m2/gを超えるとゴム混
練中での分散を阻害し、その結果、補強性の低下を招
き、かつゴム配合物の粘度が高くなりすぎて加工性を悪
化させる。BET法比表面積は、好ましくは170〜2
50m2/gの範囲である。本発明の含水ケイ酸は、Hg
法比表面積(Hg−SA)/BET法比表面積(N2
SA)の比が、1.08以上であり、高い構造性を有す
る。この比は、好ましくは1.1以上であり、更により
好ましくは1.15以上である。尚、Hg法比表面積
(Hg−SA)/BET法比表面積(N2 −SA)の比
の上限は、実用的には、1.2程度である。
【0010】本発明の含水ケイ酸が特徴とするHg−S
A/N2 −SAの比が1.08以上であることは、高構
造即ち微細孔容積が豊かであることを意味する。BET
法比表面積が大きいことは一次粒子が小さいことであ
り、アグリゲートも小さくゴムとの接触面積も多くなる
ことが予想される。尚、Hg−SAの算出法は、細孔を
円筒形と仮定してA=2V/rとして表せられる。(但
し、A=表面積(m2/g)、V=全細孔容積(cc/
g)、r=平均細孔半径(μm))本式からして、細孔
径が小さく、細孔容積が大きい程表面積が大きいことが
いえる。従来の一般的な含水ケイ酸は、Hg法比表面積
(Hg−SA)/BET法比表面積(N2 −SA)の比
は、1未満であるから、本発明の含水ケイ酸は、これら
従来品とは明らかに異なるものである。
【0011】本発明の含水ケイ酸は、Hg法細孔容積の
測定法による半径1000Å以下の細孔容積が1.6c
c/g以上であることが好ましい。Hg法細孔容積の半
径1000Å以下の容積を大きくすることによりゴムの
補強効果を高めることができる。半径1000Å以下の
細孔容積は、好ましくは1.6〜1.9cc/gの範囲
である。細孔容積はHg法比表面積との相関が大きく、
細孔容積が小さいとHg法比表面積が小さくなり補強効
果も低下する。このように高構造性を有する含水ケイ酸
ほどゴムの補強性及び耐磨耗性の向上が図れることが判
った。
【0012】本発明の製造方法は、以下に説明する第1
〜第3の工程からなる方法であり、ここで得られる反応
混合物中の含水ケイ酸を濾過し、水洗し、乾燥し、必要
により粉砕して、上記本発明の含水ケイ酸を得ることが
できる。
【0013】工程(1) 第1の工程は、70〜85℃の範囲の温度のケイ酸塩を
充填してある反応容器(但し、このケイ酸塩は反応にか
かわるケイ酸塩の全量である)に、前記ケイ酸塩の全量
を中和するに要する鉱酸(全鉱酸量)の20〜50%に
相当する量の鉱酸を20分以内に添加する工程である。
ここでの中和反応は、70〜85℃の範囲の温度で行
う。反応温度が70℃未満または85℃を超えると、含
水ケイ酸の比表面積の調整が困難となり好ましくない。
好ましい温度は70〜80℃の範囲である。また、この
中和反応で使用する鉱酸の量は、全鉱酸量の20〜50
%とする。20%未満では、最終的に得られる含水ケイ
酸のBET比表面積が低くなり過ぎ、また、50%を超
えるとBET比表面積が高くなりすぎる。いずれの場合
も含水ケイ酸によるゴム補強効果が低下するので好まし
くない。好ましい鉱酸の量は、20〜40%の範囲であ
る。また、上記鉱酸は、20分以内に添加する。20分
を超えると、最終的に得られる含水ケイ酸のBET比表
面積が低くなり過ぎるので好ましくない。尚、鉱酸の添
加時間は、好ましくは5〜15分の範囲である。
【0014】工程(2) 第2の工程は、第1の工程で得られる反応混合物を加熱
して温度を90〜100℃とし、この温度を維持したま
ま、全鉱酸量の80〜50%に相当する量の鉱酸を、反
応混合物のpHが7〜10の範囲になるまで、少なくと
も4回に分けて添加し、各鉱酸添加後に熟成する工程で
ある。但し、1回の鉱酸の添加量は、全鉱酸量の8%以
上であり、1回の鉱酸添加及び鉱酸添加後の熟成を10
〜40分の範囲で行う。反応温度は、90〜100℃の
範囲とするが、90℃未満または100℃を超えると、
含水ケイ酸の比表面積の調整が困難となり、好ましくな
い。
【0015】この工程では、全鉱酸量の80〜50%に
相当する量、即ち、第1の工程で添加しなかった残余の
鉱酸を、反応混合物のpHが7〜10の範囲になるま
で、少なくとも4回に分けて添加し、各鉱酸添加後に熟
成する。鉱酸の量は、第1の工程における添加量に応じ
て変化する。全鉱酸添加後の反応混合物のpHは7〜1
0の範囲になるようにする。このpHが7未満では、含
水ケイ酸合成条件から外れ、BET比表面積が高くなる
傾向があり、また10を超えると同様にBET比表面積
が高くなる傾向があり、好ましくない。鉱酸の分割添加
の回数は、添加する鉱酸の全量と1回の添加量とによ
り、4回以上となるように適宜設定できる。鉱酸の分割
添加の回数が4回未満では、BET比表面積が高くな
り、その結果、Hg−SA/N2 −SAの比が小さくな
り、本発明の範囲から外れるので好ましくない。尚、分
割添加の回数の上限はないが、多くなるほど生産性は低
下するので、実用的には、分割添加の回数は7回以下で
ある。また、同様に、1回の鉱酸の添加量は、全鉱酸量
の8%以上とし、分割添加の回数を考慮しつつ、全鉱酸
量の10%以上とすることが好ましい。鉱酸の分割添加
毎に反応混合物を熟成する。1回の鉱酸添加及び鉱酸添
加後の熟成を10〜40分の範囲で行う。この時間が1
0分未満又は40分を超すと比表面積の調整が困難にな
る。但し、鉱酸添加における流量コントロール等の技術
面及び生産性を考慮すると、15分〜30分の範囲で行
うことが好ましい。
【0016】工程(3) 第3の工程は、温度を90〜100℃に維持して30〜
120分間、反応混合物を熟成し、鉱酸を添加してpH
5以下に酸性化して反応を終了させる工程である。熟成
温度を90〜100℃の範囲とするのは、90℃未満ま
たは100℃を超えると含水ケイ酸の比表面積の調整が
困難となり、好ましくない。また、熟成時間を30〜1
20分間とするのは、30分未満または120分を超す
とBET比表面積及びHg法比法面積のバランスが悪く
なるので好ましくない。熟成後、反応混合物に鉱酸を添
加してpH5以下に酸性化して反応を終了させる。尚、
上記第1〜第3の工程中、反応混合物中のシリカ濃度
は、常に50〜80g/lの範囲に維持される。反応混
合物中のシリカ濃度が50g/l未満では、BET比表
面積が高くなりすぎ、また80g/lを超えると逆にB
ET比表面積が低くなりすぎ、そのため補強性が低下す
るので好ましくない。
【0017】酸性化により得られる沈殿スラリーを濾
過、水洗、乾燥、必要により粉砕して本発明の含水ケイ
酸を製造することができる。このようにして得られた本
発明の含水ケイ酸は、加硫ゴムの破壊特性及び耐磨耗性
の大きな向上をもたらす。
【0018】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例に基づいて詳
細に記すが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。本発明で用いた各機器及び各物性値の測定は次
に示す方法により行った。 (1)BET法比表面積 カンタソーブ(米国Quantachrome社製) を用いて1点法
により測定。 (2)Hg法比表面積 ポロシメーター2000型(伊国Carlo Erba社製) にて
測定。 算定法;A=2V/r (A=比表面積(m2/g)、V=全細孔容積(cc/
g)、r=平均半径(μm)) (3)Hg法細孔容積 ポロシメーター2000型にて測定。
【0019】(4)ムーニー粘度 ムーニー粘度計(島津製作所製 SMV−200型)を
用い、125℃、L型ローターにて測定 (5)加硫物特性 ・一般加硫物特性 JIS K6301の試験法に準じ測定。 ・磨耗試験はアクロン型磨耗試験機で測定。 傾角;15°、 荷重;6ポンド 試験回数;2000rpmでの磨耗減容を測定し、比較
例2を100として指数で表示。(数値の高い方が耐磨
耗性は良)
【0020】(6)配合物調製法 容量1.7lのバンバリーミキサーにて、JSR SL
574を70部とBR01を30部とを30秒間素練り
後、ステアリン酸を2部、含水ケイ酸を50部、シラン
Si69を4部投入し、全練り時間5分後取り出す。取
り出し時のコンパウンド温度を140〜150℃にラム
圧や回転数で調整する。コンパウンドを室温にて冷却後
更に老防810NAを1部、亜鉛華を3部、加硫促進剤
Dを1.5部、CZを1.2部、Sを1.5部添加して
約1分間混練(取り出し時の温度を110°以下とす
る)し、後8インチロールにてシーティングして未加硫
物及び加硫物特性を測定した。結果を表1に示した。
【0021】(実施例1)攪拌機を備えた240リット
ルジャケット付きステンレス容器に、ケイ酸ナトリウム
水溶液(SiO2 /Na2 O重量比3.3、SiO2
度150g/l)を80リットルと水をシリカ濃度60
g/lとなるように投入し、蒸気で加熱して温度80℃
にした。次に投入したケイ酸ナトリウムの中和に要する
全量の25%に相当する量の98wt%濃硫酸を5分間
で添加した。添加終了直後蒸気で加熱して20分間で9
6℃とした。次に上記と同硫酸で中和当量の20%相当
を5分間で添加及び20分間の熟成を実施し、この繰り
返しを3回行った。次いで中和当量の約10%相当の同
硫酸の添加を5分間行った。その時のpHは9.3であ
った。この間温度は96±1°を保った。その後、温度
を維持したまま熟成を60分間行った。その後、同硫酸
を10分間更に添加してpH3で停止して反応を終了し
た。その後得られた反応物を一般に行われる方法で、濾
過、水洗、スプレー乾燥して湿式沈殿法による含水ケイ
酸を得た。得られた含水ケイ酸の性状は下記のとおりで
あった。 ・BET比表面積=192m2/g ・Hg法比表面積=222m2/g ・Hg−SA/N2 −SA=1.16 ・Hg細孔容積(R.1000Å以下) =1.65cc/g
【0022】(実施例2)実施例1と同容器及び同原料
を使用し、シリカ濃度が60g/lとなるようにケイ酸
ナトリウム水溶液を80リットルと水を投入して温度8
0℃とした。次いで中和当量の35%相当の酸の添加を
10分間行った。次に加熱して20分で温度を96℃と
した。次いで15%相当の酸の添加を5分間及び熟成を
15分間の繰り返しを3回行った。続いて中和当量の約
13%相当の酸の添加を5分間行った。その時のpHは
9.5であった。次いで温度96±1℃を維持して60
分間熟成を行った。後、酸性化を10分間で行いpH3
で反応を終了した。その後は実施例1と同様な方法で含
水ケイ酸2を得た。得られた含水ケイ酸2の性状は下記
の通りであった。 ・BET比表面積=241m2/g ・Hg法比表面積=281m2/g ・Hg−SA/N2 −SA=1.17 ・Hg細孔容積(R.1000Å以下) =1.83cc/g
【0023】(実施例3)実施例2と同方法で行った
が、第2段階で12%相当の酸の添加を5分間及び熟成
を15分間で実施し、この繰返を4回行い、次いで約1
0%相当の酸の添加を5分間で行った。その時のpHは
9.3であった。その後は同様の方法で含水ケイ酸3を
得た。得られた含水ケイ酸3の性状は下記のとおりであ
った。 ・BET比表面積=225m2/g ・Hg法比表面積=247m2/g ・Hg−SA/N2 −SA=1.10 ・Hg細孔容積(R.1000Å以下) =1.61cc/g
【0024】(実施例4)最初にケイ酸ナトリウム水溶
液を97リットルと水を投入して、シリカ濃度を76g
/lとした以外は実施例2と同様な方法で含水ケイ酸4
を得た。得られた含水ケイ酸4の性状は下記のとおりで
あった。 ・BET比表面積=175m2/g ・Hg法比表面積=190m2/g ・Hg−SA/N2 −SA=1.08 ・Hg細孔容積(R.1000Å以下) =1.73cc/g
【0025】(比較例1)実施例1と同容器及び同原料
を使用し、シリカ濃度が86g/lとなるようにケイ酸
ナトリウム水溶液を80リットルと水を投入して温度8
0℃とした。次いで中和当量の35%相当量の硫酸の添
加を10分間行った。添加終了直後蒸気で加熱して20
分間で96℃とした。次いで中和当量の22%相当量の
硫酸の添加を5分間及び熟成を15分間の繰り返しを2
回行った。続いて中和当量の約18%相当の硫酸の添加
を5分間行った。その時のpHは9.4であった。その
後温度96±1℃を維持して熟成を60分間行った。そ
の後、酸性化を10分間で行いpH3で反応を終了し
た。その後は実施例1と同様な方法で含水ケイ酸を得
た。性状は下記の通りであった。 ・BET比表面積=159m2/g ・Hg法比表面積=170m2/g ・Hg−SA/N2 −SA=1.07 ・Hg細孔容積(R.1000Å以下) =1.64cc/g
【0026】(比較例2、3、4) 比較例2−Nipsil AQ(日本シリカ工業社製) 比較例3−Nipsil NS−T(日本シリカ工業社
製) 比較例4−Nipsil HD−R(日本シリカ工業社
製) (参考例1) 参考例1−カーボンブラック HAF(東海カーボン社
製)
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】結果からも明らかなように、本発明法に
よる含水ケイ酸はシリカが欠点としていたゴムコンパウ
ンドの引っ張り強さ及び耐磨耗性の大幅な向上を図るこ
とができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BET法比表面積が170〜300m2
    /gの範囲であり、かつHg法比表面積(Hg−SA)
    /BET法比表面積(N2 −SA)の比が1.08以上
    である湿式法含水ケイ酸。
  2. 【請求項2】 BET法比表面積が170〜250m2
    /gの範囲であり、かつHg法比表面積(Hg−SA)
    /BET法比表面積(N2 −SA)の比が1.1〜1.
    2の範囲である請求項1に記載の湿式法含水ケイ酸。
  3. 【請求項3】 Hg法細孔容積の測定法による半径10
    00Å以下の細孔容積が1.6cc/g以上である請求
    項1または2記載の湿式法含水ケイ酸。
  4. 【請求項4】 ケイ酸塩と鉱酸とを反応させる湿式法含
    水ケイ酸の製造方法であって、(1)70〜85℃の範
    囲の温度のケイ酸塩を充填してある反応容器(但し、こ
    のケイ酸塩は反応にかかわるケイ酸塩の全量である)
    に、前記ケイ酸塩の全量を中和するに要する鉱酸(以
    下、全鉱酸量という)の20〜50%に相当する量の鉱
    酸を20分以内に添加する工程、(2)次いで、得られ
    る反応混合物を加熱して温度を90〜100℃とし、こ
    の温度を維持したまま、全鉱酸量の80〜50%に相当
    する量の鉱酸を、反応混合物のpHが7〜10の範囲に
    なるまで、少なくとも4回に分けて添加し、各鉱酸添加
    後に熟成する(但し、1回の鉱酸の添加量は、全鉱酸量
    の8%以上であり、1回の鉱酸添加及び鉱酸添加後の熟
    成を10〜40分の範囲で行う)工程、(3)次いで、
    温度を90〜100℃に維持して30〜120分間、反
    応混合物を熟成し、鉱酸を添加してpH5以下に酸性化
    して反応を終了させる工程からなり、 前記各工程中の反応混合物中のシリカ濃度は50〜80
    g/lの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の湿式法含水ケイ酸の製造方法。
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