JPH10193168A - 銅合金ブレージングシート - Google Patents

銅合金ブレージングシート

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JPH10193168A
JPH10193168A JP35061496A JP35061496A JPH10193168A JP H10193168 A JPH10193168 A JP H10193168A JP 35061496 A JP35061496 A JP 35061496A JP 35061496 A JP35061496 A JP 35061496A JP H10193168 A JPH10193168 A JP H10193168A
Authority
JP
Japan
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copper alloy
brazing
alloy brazing
copper
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP35061496A
Other languages
English (en)
Inventor
慶平 ▲とん▼
Keihei Ton
Hajime Sasaki
元 佐々木
Koichi Furutoku
浩一 古徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
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Publication of JPH10193168A publication Critical patent/JPH10193168A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだを用いることなく多点同時ろう付けを
行うことができ、安価で、かつ、ろう付け後の部材の内
部に歪みが残留することのない銅合金ブレージングシー
トを提供するものである。 【解決手段】 銅または銅合金からなる芯材の片面また
は両面に、所定の厚みを有した銅合金ろう皮材を被覆し
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅合金ブレージン
グシートに係り、特に、銅または銅合金の表面に銅合金
ろう皮材を被覆してなる銅合金ブレージングシートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅及び/又は銅合金の接合に
は、溶接、拡散接合、ろう付け、はんだ付けなどが用い
られており、中でもろう付けは、特に、電気機器部品、
配管、熱交換器などに幅広く用いられている。ここで、
“ろう”の形状としては、棒状、線状、帯状など多岐に
亘っており、また、“ろう”の材質としては様々な種類
のものがある。
【0003】銅及び/又は銅合金のろう付けにおいて、
熱交換器、配管回路などのように極めて接合部の多い機
器を接合する際には“置きろう”を用いているが、この
場合、多点同時ろう付けが困難であることから生産効率
が良好でないばかりか、ろう付け後の部材の内部に歪み
が残留するという問題があった。
【0004】また、配管回路の接合・製造の際に“ろ
う”のみで形成された“ろうシート”を用いる場合もあ
るが、この場合、“ろうシート”にプレス、打抜き加工
などを施して予め所定の形状に形成しておかなければな
らないため、製造コストが高くなるという問題があっ
た。
【0005】多点同時はんだ付けが可能な方法として、
はんだメッキしたブレージングシートを用いる方法が挙
げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、はんだ
中にはPbが含まれているため、今後におけるPbの使
用規制が厳しくなるにつれ、はんだの使用が制限される
おそれがあり、また、はんだ付けの場合、ろう付けと比
べて接合強度が低いため、強度が要求される配管回路の
接合には適さないといった問題があった。
【0007】そこで本発明は、上記課題を解決し、はん
だを用いることなく多点同時ろう付けを行うことがで
き、安価で、かつ、ろう付け後の部材の内部に歪みが残
留することのない銅合金ブレージングシートを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、銅または銅合金からなる芯材の片
面または両面に、所定の厚みを有した銅合金ろう皮材を
被覆したものである。
【0009】請求項2の発明は、上記銅合金ろう皮材の
化学組成がCu−5〜8wt%PまたはCu−5〜8w
t%P−1.5〜20wt%Agである請求項1記載の
銅合金ブレージングシートである。
【0010】請求項3の発明は、上記銅合金ろう皮材の
厚みが5〜150μmである請求項1記載の銅合金ブレ
ージングシートである。
【0011】請求項4の発明は、上記芯材が板状または
チューブ状である請求項1記載の銅合金ブレージングシ
ートである。
【0012】上記数値範囲を限定した理由を以下に述べ
る。
【0013】銅合金ろう皮材中のPの化学組成を5〜8
wt%としたのは、この組成範囲から外れると、接合に
より金属間化合物が形成し、強度の低下が避けられない
ためである。
【0014】銅合金ろう皮材中のAgの化学組成を1.
5〜20wt%としたのは、Agが1.5wt%よりも
少ないと、その効果がほとんど期待できず、また、Ag
が20wt%よりも多いと、コストが高くなるためであ
る。
【0015】銅合金ろう皮材の厚みを5〜150μmと
限定したのは、厚みが5μmよりも薄いと、ろう材不足
による接合強度の低下が避けられず、また、厚みが15
0μmよりも厚いと、接合の際にろう材成分が拡散しき
れず、ろう材がそのまま接合界面に残留し、接合強度の
低下を招くためである。
【0016】以上の構成によれば、銅または銅合金から
なる芯材の片面または両面に、所定の厚みを有した銅合
金ろう皮材を被覆したため、はんだを用いることなく多
点同時ろう付けを行うことができ、安価で、かつ、ろう
付け後の部材の内部に歪みが残留することのない銅合金
ブレージングシートを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】本発明の銅合金ブレージングシートの構造
図を図1、図2に示す。
【0019】図1および図2に示すように、本発明の銅
合金ブレージングシート1,11は、銅または銅合金か
らなる芯材2の片面または両面に、所定の厚みを有した
銅合金ろう皮材3を被覆してなるものである。
【0020】本発明の銅合金ブレージングシートにおい
ては、芯材2によって、銅合金ブレージングシートとし
ての形状を維持(保持)することができると共に、被ろ
う付け部材の面形状に応じて(追従して)自在に変形で
きるため、被ろう付け部材の面形状に合せて多点同時ろ
う付けが可能となる。
【0021】銅合金ろう皮材3として、例えば、化学組
成がCu−5〜8wt%PまたはCu−5〜8wt%P
−1.5〜20wt%Agなどのりん銅ろう、銀ろうが
挙げられるが、特にこれに限定するものではなく、黄銅
ろうなどであってもよい。
【0022】銅合金ろう皮材3の厚みは特に限定するも
のではないが、接合可能な厚みであればよく、特に5〜
150μmが好ましい。
【0023】芯材2を構成する銅または銅合金の化学組
成は特に限定するものではなく、適宜選択されるもので
あり、その厚さも特に限定するものではなく、銅合金ブ
レージングシートとしての形状を維持(保持)できる程
度の厚さで、かつ、ろう付けすべき面形状に応じて自在
に変形できる程度の厚さであればよい。
【0024】芯材2への銅合金ろう皮材3の被覆方法は
特に限定するものではなく、例えば、電気的方法、化学
的方法、機械的方法、冶金的方法などが挙げられる。
【0025】本発明の銅合金ブレージングシートによれ
ば、ろう付けを用いているためはんだ付けと比較して接
合強度が高く、従来のろう付けでは不可能であった多点
同時ろう付けを行うことができ、また、ろうシートのよ
うに、事前にプレス、打抜き加工などを施して所定の形
状に形成しておく必要もないため安価であり、かつ、ろ
う付け後の部材の内部に歪みが残留することがない。
【0026】さらに、本発明はろう付けであって、はん
だを用いない(すなわちPbを用いない)ため、近年ま
すます規制が厳しくなっている環境に対する安全性につ
いても問題がない。
【0027】次に本発明の他の実施の形態を説明する。
【0028】他の実施の形態の銅合金ブレージングシー
トの構造図を図3に示す。尚、図1および図2と同様の
部材には同じ符号を付している。
【0029】本発明の銅合金ブレージングシート1,1
1においては芯材2として平板状のものを用いている
が、芯材形状は平板状に特に限定されるものではなく、
適宜選択されるものであり、図3に示したように、偏平
チューブ状の芯材12を用いて銅合金ブレージングシー
ト21を作製してもよい。
【0030】本実施の形態においては、芯材12の外表
面のみに銅合金ろう皮材3の被覆を施しているが、適
宜、用途に応じて芯材12の内表面にも被覆を施しても
よい。
【0031】本実施の形態の銅合金ブレージングシート
においても、本発明の銅合金ブレージングシートと同様
の作用効果を得ることができることは言うまでもない。
【0032】
【実施例】
(実施例1)図1に示したように、厚さ1.2mm、か
つ、銅合金からなる平板状の芯材の片面に、厚み20μ
m、融点710℃、化学組成がCu−5.0wt%Pの
銅合金ろう皮材を被覆して銅合金ブレージングシートを
作製する。
【0033】(実施例2)図2に示したように、厚さ
1.0mm、かつ、銅合金からなる平板状の芯材の両面
に、厚み30μm、融点645℃、化学組成がCu−
6.3wt%P−5.0wt%Agの銅合金ろう皮材を
被覆して銅合金ブレージングシートを作製する。
【0034】(実施例3)図3に示したように、厚さ
1.4mm、かつ、銅合金からなる偏平チューブ状の芯
材の外表面に、厚み45μm、融点645℃、化学組成
がCu−7.0wt%P−2.0wt%Agの銅合金ろ
う皮材を被覆して銅合金ブレージングシートを作製す
る。
【0035】実施例1〜3によって得られた銅合金ブレ
ージングシートを用いてろう付けを行ったところ良好な
接合性が得られた。
【0036】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0037】(1) ろう付けを用いているためはんだ
付けと比較して接合強度が高く、従来のろう付けでは不
可能であった多点同時ろう付けを行うことができ、安価
で、かつ、ろう付け後の部材の内部に歪みが残留するこ
とのない銅合金ブレージングシートを得ることができ
る。
【0038】(2) はんだを用いない、すなわちPb
を用いないため、近年ますます規制が厳しくなっている
環境に対する安全性についても問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銅合金ブレージングシートの構造図で
ある。
【図2】本発明の銅合金ブレージングシートの構造図で
ある。
【図3】他の実施の形態の銅合金ブレージングシートの
構造図である。
【符号の説明】
1,11,21 銅合金ブレージングシート 2,12,22 芯材 3 銅合金ろう皮材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅または銅合金からなる芯材の片面また
    は両面に、所定の厚みを有した銅合金ろう皮材を被覆し
    たことを特徴とする銅合金ブレージングシート。
  2. 【請求項2】 上記銅合金ろう皮材の化学組成がCu−
    5〜8wt%PまたはCu−5〜8wt%P−1.5〜
    20wt%Agである請求項1記載の銅合金ブレージン
    グシート。
  3. 【請求項3】 上記銅合金ろう皮材の厚みが5〜150
    μmである請求項1記載の銅合金ブレージングシート。
  4. 【請求項4】 上記芯材が板状またはチューブ状である
    請求項1記載の銅合金ブレージングシート。
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