JPH10193114A - パイプ円周自動溶接装置におけるショートアーク左右倣い補正方法 - Google Patents

パイプ円周自動溶接装置におけるショートアーク左右倣い補正方法

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JPH10193114A
JPH10193114A JP35765796A JP35765796A JPH10193114A JP H10193114 A JPH10193114 A JP H10193114A JP 35765796 A JP35765796 A JP 35765796A JP 35765796 A JP35765796 A JP 35765796A JP H10193114 A JPH10193114 A JP H10193114A
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Yuuichi Banrai
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清二 水上
Ikuo Mibu
生男 壬生
Kenichi Maeda
謙一 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショートアーク溶接におけるより適切な左右
倣い補正を実現する方法を提供する。 【解決手段】 突き合わせて固定されている2本のパイ
プの端面をショートアーク溶接法により全周溶接する
際、パイプの開先に沿って少なくともパイプ円周の接線
に直交する左右方向および上下方向にトーチの2次元ウ
ィービングを行う。その際、溶接電圧からウィービング
の1周期の左端および右端におけるアークショート発生
回数を求め(302)、該求められた左端および右端の
アークショート回数の差に基づいて、該差を相殺する方
向に、すなわち左端および右端のアークショート回数の
多い端の方向へ、当該差に応じた補正量だけトーチのウ
ィービング中心をずらすようウィービングを制御する
(303、304)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプ円周自動溶
接方法および制御装置に係り、特に、ショートアーク溶
接における左右倣い補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスパイプライン敷設工事の際には、突
き合わせて固定されている2本のパイプの端面を全周溶
接により接続する。この溶接を自動溶接により行う場合
は、パイプにベルト状のガイドレールを巻き、このガイ
ドレール上に溶接ヘッドを走らせMAG(メタル・アク
ティブ・ガス)法等により溶接している。
【0003】従来、アーク溶接には大別して、パルスア
ーク溶接とショートアーク溶接とがある。
【0004】パルスマグ溶接では、図13(a)に示す
ようなパルス状の電流を用いる。その溶滴移行は、臨界
電流より高く鋭いパルス電流によりワイヤ先端の溶滴に
ピンチ力が働き、パルスに同期して、好ましくは1パル
ス1溶滴の移行が行われる。
【0005】ショートアーク溶接では、図13(b)に
示すようにその溶接電流は非パルス状の電流波形を有
し、アークにより溶かされたワイヤ先端の溶滴が溶融池
表面と接触して母材へ移行する”短絡移行”によって溶
接が行われる。この場合、溶接電源には、通常、定電圧
特性の電源が採用されているため、溶滴が短絡すると高
い短絡電流が流れ、電磁ピンチ力により短絡部が細く絞
られて、短絡が破れ、アークが再生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】パルスアーク溶接は高
電流による高溶着量の溶接が可能であるため、高速の溶
接が可能である。しかし、低電流域では不安定となり、
ビード形成の美観等を考慮してゆっくりとした溶接を行
いたい場合には適さない。特に、裏波層、仕上げ層ある
いは上向き姿勢等の溶接時には、パルスアーク溶接では
なく、ショートアーク溶接を用いたい場合がある。
【0007】このショートアーク溶接のアーク倣い、特
に左右倣いの補正では、ウィービングの左右端の平均電
流値の差に基づいて左右倣い補正を行うことを試した
が、必ずしも良好な結果が得られなかった。この理由は
必ずしも定かでないが、アークショート(短絡)の発生
が平均電流値に影響を与えるからではないかと推測され
る。
【0008】そこで、本発明は、ショートアーク溶接に
おけるより適切な左右倣い補正を実現する方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者等は、ショートアーク溶接において、ウィ
ービングの左右のズレとアークショート(短絡)回数の
関係を実験により調べた。その結果を図5に示す。同図
から分かるように、ウィービング中心を開先中心に一致
させた場合(No.1)、左右端および左右の短絡回数
の有為な差はみられない。これに対し、ウィービング中
心を開先中心から左へずらした場合(No.2)、左端
および左の区間の短絡回数がそれぞれ右端および右の区
間のそれより有意に少なくなっていることが分かる。同
様に、ウィービング中心を開先中心から右へずらした場
合(No.3,4,5)、右端および右の区間の短絡回
数がそれぞれ左端および左の区間のそれより有意に少な
くなっていることが分かる。
【0010】この理由は明確ではないが、本発明者等
は、この実験結果に基づいて、アークショート回数に基
づく左右倣い補正を行うことに想到した。
【0011】すなわち、本発明は、突き合わせて固定さ
れている2本のパイプの端面をショートアーク溶接法に
より全周溶接する際、パイプの開先に沿って少なくとも
パイプ円周の接線に直交する左右方向および上下方向に
トーチの2次元ウィービングを行う自動溶接装置の左右
アーク倣い補正方法であって、溶接電圧からウィービン
グの1周期の左端および右端におけるアークショート発
生回数を求め、該求められた左端および右端のアークシ
ョート回数の差に基づいて、該差を相殺する方向に、当
該差に応じた補正量だけトーチのウィービング中心をず
らすようウィービングを制御することを特徴とする。
【0012】前記トーチのウィービング中心をずらす方
向は、左端および右端のアークショート回数の多い端の
方向である。
【0013】前記トーチのウィービング中心を1回にず
らす補正量は、例えば、アークショート回数の差1回に
つき予め定められた量である。
【0014】本発明によれば、ショートアーク溶接にお
いてより正確な左右倣い補正を行うことが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0016】図1により本発明の溶接装置の概略構成に
ついて述べる。パーソナルコンピュータ1は、自動溶接
制御のためのCADデータ(パイプの外径、板厚、材
質、開先形状などの設計値)を作成するためのものであ
り、作成されたデータはフレキシブルディスク(フロッ
ピーディスク)1aに記録される。制御装置2は、自動
溶接の実質的な制御(電源およびトーチ位置等の制御)
を行うためのものであり、CADデータの格納されたフ
レキシブルディスク1aからそのCADデータを読み込
む。勿論、フレキシブルディスクによらず、周知のデー
タ通信によってデータ転送を行うようにしてもよい。制
御装置2は、この読み込んだデータを用いて実際の溶接
条件を設定し、設定された条件に対応して、後述するロ
ジックテーブルに予め記録されたデータにより各種溶接
パラメータを設定する。
【0017】さらに、この制御装置2では、設定された
溶接パラメータを実際の溶接の制御に用いるNC言語
(数値制御用言語)に変換し、変換した言語を制御デー
タとして制御データテーブルの形で内部のメモリに記録
する。このメモリに記録された制御データを用いて、電
源装置3、及び溶接ヘッド4を駆動制御する構成となっ
ている。なお、制御装置2の主な制御項目は、溶接ヘッ
ド4の溶接の電圧、電流、及びヘッド4に搭載された溶
接トーチ8のパイプ開先93(図9参照)に対するウィ
ービング、溶接ヘッド4の移動速度等である。ヘッド4
は、パイプ外周に巻き付けられたガイドレール12上
に、円周方向に移動可能に装着される。ヘッド4には、
溶接トーチ8に対して溶接ワイヤを供給するワイヤ供給
部6が搭載されている。
【0018】図2に、制御装置2および電源3の内部構
成、ならびにこれらとヘッド4のトーチ8およびパイプ
5との間の電気的な接続関係を示す。電源3からは、送
電ケーブル(図示せず)を介して、ヘッド4のワイヤ7
とパイプ5との間に溶接電圧が印加されるようになって
いる。これにより、ワイヤ7とパイプ5表面との間にア
ークが発生する。溶接用ワイヤ7は一定速度で送られ、
アークにより溶かされて溶着金属となり、開先内で固ま
り母材5を接合する。
【0019】制御装置2は、予め定められた溶接条件お
よび溶接パラメータが、ロジックテーブル(後述)とし
てテーブル形式で格納された溶接データベースを記憶し
たハードディスクのような記憶装置201を有する。こ
れに対して、電流I、電圧V、ワイヤー径、ワイヤー銘
柄等の各種の入力情報が与えられ、これらに応じた溶接
用NC動作指令が運転プログラム203の形で得られ
る。この運転プログラム203はCPU205により実
行される。CPU205は溶接電源3に対する各種の指
令を出力する機能、芯線速度情報の受信、電流/電圧波
形計測等の機能を実現する。なお、CPU動作時に利用
されるメモリは図示しないがCPU205内または外部
に含むものとする。溶接電源の各種指令には、指令電流
値I10、ベース電流値Ib、チャンネル選択情報、電
流パルス幅tp、指令電圧値V10が、それぞれDA変換
器211、212、チャンネル選択部213、DA変換
器214、215を介して電源3へ供給される。
【0020】なお、本例の装置は、パルスアーク溶接モ
ードとショートアーク溶接モードを選択的に共用できる
ようにしたものであり、ショートアーク溶接モードで動
作する場合には、ベース電流およびパルス幅の指令は不
要である。また、電源3の溶接モードを切り替えるた
め、溶接モード切替指令MODEが電源3へ供給され
る。
【0021】後述するタコジェネレータTGの出力It
gはAD変換器216を介してCPU205へ取り込ま
れる。制御装置2は、電源からの電流フィードバック
(FB)波形Ifbおよび電圧フィードバック波形Vf
bを受けて各種の波形パラメータを計測するパルス計測
回路217を有する。このようなパルス計測回路217
は、溶接電流波形および溶接電圧波形から各種のパラメ
ータを実測して、アーク倣い補正等に利用するためのも
のであり、ショートアーク溶接モードにおいても、溶接
電圧波形からアークショートの発生を検出するために用
いる。
【0022】溶接電源3は、制御装置2からの電流指令
301を増幅器303を介してワイヤ供給部6のモータ
Mへ供給する。モータMの回転速度を検出するタコジェ
ネレータTGの速度フィードバック信号は前述したよう
に、制御装置2のAD変換器216へ供給される。溶接
電源3は、溶接モード切替指令MODEを受けて、パル
ス溶接モードとショートアーク溶接モードのいずれでも
動作可能であり、電力制御部3051および制御ロジッ
ク部3052を含む制御部305を有する。この制御部
305は、パルスアーク溶接モードにおいて、制御装置
2からのベース電流Ib306、パルス電流Ip30
9、パルス幅tp、電圧指令311を受けて、これらの
条件に合致するパルス出力をヘッドへ供給する。パルス
電流Ip309は、制御装置2からのチャンネル選択情
報307によりROMテーブル308内の複数のパルス
電流設定値のうちの1つを選択したものである。ROM
テーブル308は、図ではその出力としてパルス電流I
pのみを示しているが、パルス電流Ipおよびパルス幅
tpの組を出力する。パルス幅tp310は、ROMテ
ーブル308から出力されるパルス幅tpの微調整量を
示す。また、電源3は、ショートアーク溶接モードにお
いて、電圧指令311に応じた電圧出力をヘッドへ供給
する。溶接電流フィードバック値SI10および溶接電圧
フィードバック値SV10は、それぞれ電流メータ314
および電圧メータ313でそれらの平均値が検出される
とともに、前述したパルス計測回路217へ供給され
る。
【0023】次に、図6及び図7により、本溶接装置で
行う、トーチの2次元ウィービングの例を説明する。図
6は、横軸を時間としてY軸位置およびZ軸位置の変化
を示したものであり、図7は、X軸方向に沿ってウィー
ビング動作の移動経路を示したものである。ウィービン
グ動作は、図のように、トーチをY軸およびZ軸方向に
所定の幅・周期で往復運動させ、トーチの軌跡を波状に
するものである。この例では、前述のように、ウィービ
ングの左端(L)、中央(C)、右端(R)で一時的に
停止させている。図7の左右での斜めの移動時の速度
と、水平移動時の速度とは別個に指定可能である。速度
は、ワイヤ先端の移動軌跡に沿った速度(接線速度)で
指定される。
【0024】図8は、ウィービングの指令軌跡と実際の
トーチの移動の軌跡(サーボ軌跡)とを対比して示した
ものである。図の横軸は時間、縦軸はY軸方向位置を示
す。図から分かるように、トーチの移動指令に対するサ
ーボ機構の応答の遅延に起因して、サーボ軌跡は指令軌
跡より遅れて追従している。図の例では、ウィービング
幅(Y軸方向の移動範囲)を、右端、右、中心、左、左
端の5区間に分けて、後述する各種データのサンプリン
グを行っている。各区間の判定は、Y軸エンコーダの出
力に応じて、実際の機械的なトーチ位置を示すサーボ軌
跡を基に行われる。各区間の境界には、誤差低減のため
に不感帯を設けてもよい。
【0025】後述するアーク倣い関連補正では、ウィー
ビングの位置に応じて、左端・右端アークショート時間
を求める。なお、アークショートとは、溶接ワイヤ(電
極)と母材や溶融金属との間隔が短くなりすぎて、両者
の間に短絡(ショート)が生じた状態のことである。
【0026】図9に、計測用回路211のハードウエア
構成例を示す。
【0027】溶接用電源装置3は、溶接トーチ8に溶接
電流を供給する。溶接電流/電圧計測用回路211は、
電源装置3から溶接電流信号13および溶接電圧信号3
2を得て、それぞれフィルター14および33に入力す
る。なお、本明細書でいう「電圧信号」および「電流信
号」は、それらの信号がそれぞれ溶接電圧を表わす信号
および溶接電流を表す信号という意味であり、信号が電
圧レベルおよび電流レベルで表されるという意味ではな
い。通常、これらの電圧信号および電流信号は電圧レベ
ルで表される。
【0028】図10に溶接電流/電圧信号の一例(フィ
ルター入力)を示す。同図において(a)は電圧信号3
2、(b)は電流信号13を示す。電圧信号32は、所
定周期の波形であり、高周波のノイズ成分15が重畳し
ている。また、この波形のベース電圧部分51には、ア
ークショートの発生を示す電圧低下波形部分50が示さ
れている。この電圧信号32に対応する電流信号13
も、電圧信号32と同様に高周波ノイズ成分15を含ん
でいる。溶接電流信号13には、高周波のノイズ成分1
5が重畳しており、電圧信号32の波形部分50に対応
した波形部分52が示されている。フィルター14およ
び33は、前述したように電源のパルス周波数よりも高
いカットオフ周波数(例えば4KHz)を有するもので
あり、高周波のノイズ成分15を取り除き、溶接電流信
号16および溶接電圧信号34を出力する。これによ
り、高周波ノイズによる電気的特性計測の誤動作を防止
することができる。また、このようなカットオフ周波数
のフィルターを用いることにより、電流信号13および
電圧信号32の波形を維持することができ、後述する方
法によりパルス単位の電気的特性の計測を可能とする。
【0029】図11に、フィルター14および33によ
り出力される溶接電流/電圧信号の一例を示す。同図に
おいて(a)は電圧信号、(b)は電流信号を示す。フ
ィルター14、33により電圧信号32および電流信号
13からそれぞれの高周波のノイズ成分15を取り除い
たものが溶接電流信号16、溶接電圧信号34である。
同図中、I1は電流信号のピーク値、E2は電圧信号の
ベース電圧、T1は電流信号(および電圧信号)のパル
ス幅、T2は電流信号(および電圧信号)のベース幅、
T3は電圧信号(および電流信号)のアークショート幅
(アークショート時間)、T4は電流信号(および電圧
信号)の繰り返し周期、H1は電流信号16に対するパ
ルス幅及びベース幅計測用スレショルドレベル信号22
のレベル、H2は電圧信号34に対するアークショート
幅計測用スレショルドレベル信号38のレベルである。
【0030】図9の計測用回路211中のピークホール
ド回路17は、タイミング信号20で決まる時間間隔毎
に、フィルター14から出力される溶接電流信号16の
ピーク値を検出、保持する。このピーク値は、タイミン
グ信号20にしたがってA/D変換回路18によりディ
ジタル信号19に変換される。なお、タイミング信号2
0は、後述する割込回路24による制御装置2への割込
に応じて制御装置2が出力する。
【0031】コンパレータ21は、制御装置2から与え
られるスレショルドレベル信号22と溶接電流信号16
とを比較し(図11(b)参照)、溶接電流信号16が
スレショルドレベル信号22を越えた時に、その出力信
号23を低レベルとし、溶接電流信号16がスレショル
ドレベル信号22より小さくなった時に、出力信号23
を高レベルとする。割込回路24は、出力信号23の立
ち下がりエッジで制御装置2へ割込信号を出力する。こ
れにより、制御装置2は、溶接電流信号13のパルス波
形の立ち上がりを認識し、前述したタイミング信号20
を発生する。後述するように、これを高速ウィービング
時におけるアーク中溶接線倣い制御等の処理のためのタ
イミングとして利用することができる。出力信号23は
カウンタ25に入力され、反転回路27による出力信号
23の反転信号はカウンタ30に入力される。カウンタ
25は、出力信号23が高レベルの期間(すなわち、電
流信号16がスレショルド信号22より低レベルの期
間)、イネーブルされ、制御装置2からのクロック信号
43を計数する。これによって、電流信号16の時間T
2が求められ、ベース幅26として出力される。一方、
カウンタ25は、出力信号23が低レベルの期間(すな
わち、電流信号16がスレショルド信号22より高レベ
ルの期間)、イネーブルされ、制御装置2からのクロッ
ク信号44を計数する。これによって、電流信号16の
時間T1がもとまり、パルス幅31として出力される。
このパルス幅31に基づいて、パルス訛りを防止するこ
とができる。パルス周期T4は、時間T1と時間T2の
加算処理により求められる。あるいは指令値からパルス
周期を求めることもできる。
【0032】コンパレータ37は、制御装置2から与え
られるアークショート用スレショルドレベル信号38と
電圧信号34とを比較し(図11(a)参照)、電圧信
号34がアークショート用スレショルドレベル信号38
より小さくなった時に、その出力信号39を高レベルと
し、電圧信号34がスレショルドレベル信号38を越え
た時に、出力信号39を低レベルとする。カウンタ41
は出力信号39が高レベルの期間、制御装置2からのク
ロック信号45を計数する。これによって、電圧信号3
4の時間T3が求められ、アークショート幅42として
出力される。スレショルドレベル信号22、アークショ
ート用スレショルドレベル信号38は、溶接作業条件の
変化(パイプ径、鋼種等)に応じて、制御装置2により
可変制御できる。なお、46は電流/電圧計測用回路2
11と制御装置2との間の信号であり、前述した各種の
信号を含む。
【0033】なお、高精度な計測を行うためには当然な
がら、クロック信号43、44、45としては、被計測
対象の時間幅に比べて十分短い周期を有するものを用い
る。
【0034】図12は、図9に示した計測用回路211
の各信号に関するタイミングの概要を示したものであ
る。16、34はフィルター14、33の出力で、図1
1に示したものと同じである。このフィルター14から
出力される電流信号16の立ち上がりエッジでコンパレ
ータ21の出力信号23が立ち下がり、これにより前述
した割込回路24が制御装置2に割込をかける。制御装
置2はこれに応答してタイミング信号20を発生する。
このタイミング信号20により、ピークホールド回路1
7の出力がリセットされ、続いて、次のタイミング信号
20発生までの間、信号16のピーク値を検出し保持す
る。この例では、ピーク値は信号16のパルスの高レベ
ルの値であり、これが次のタイミングパルス信号20の
発生まで保持される。コンパレータ21の出力信号23
は、電流信号16のベース幅時間T2の期間高レベルと
なり、この期間が前述のようにカウンタ25により計測
される。反転回路27の出力信号28は出力信号23を
反転した波形であり、その高レベル期間が電流信号16
のパルス幅時間T1に相当する。この時間T1は、前述
のようにカウンタ30により計測される。コンパレータ
37の出力信号39は、電圧信号34のアークショート
時間T3の間、高レベルとなり、この時間T3が前述し
たカウンタ41により計測される。
【0035】なお、図示の例では、アークショート幅
と、パルス幅・パルス周期の計測を同じ低域通過フィル
ターの出力で行ったが、パルス幅・周期の方を若干低い
カットオフ周波数(例えば1kHz)の別のフィルター
を用いて、ノイズによる誤動作を低減するようにしても
よい。
【0036】次に、本発明によるショートアーク左右倣
い補正について、以下に説明する。溶接電流、溶接電圧
の計測に基づく各種データのサンプリングは、平均電流
・電圧値計測処理/波形計測処理と、インターバルタイ
マ処理の2段階で行う。平均電流・電圧計測処理は、一
定周期(例えば1ms)毎に起動される処理であり、前
述した低いカットオフ周波数にて平滑化された電流電圧
フィードバック値を読み出し、前記誤差を加味した値を
求める。波形計測処理は、フィードバックパルス周期
(計測されたパルス周期)毎に起動され、前述した溶接
電流電圧波形に基づいて検出されたピーク電流・電圧
値、パルス周期、ピークパルス幅、アークショート時間
を読み出す。インターバルタイマ処理は、一定周期(例
えば4ms)毎に起動され、波形計測処理より出力され
る電流・電圧・アークショート時間値を平均化する。こ
のインターバルタイマ周期は、サーボ制御周期とも呼
ぶ。また、ウィービング動作中は、ウィービング位置に
応じて、右端、右、中、左、左端の各区間の各種平均値
を求める。ウィービング動作中でない場合は、32ms
分(8個)のデータの平均化を行う。
【0037】但し、本実施の形態におけるショートアー
ク左右倣い補正においては、図4に示したような溶接電
圧波形から検出したアークショート時間(短絡時間)の
情報のみを用いる。
【0038】図3に、本実施の形態におけるショートア
ーク左右倣い補正の処理のフローチャートを示す。
【0039】この処理において、まず、溶接電圧32の
電圧波形測定に基づいてアークショート時間を測定する
(301)。そこで、ウィービング1周期内の左端と右
端の区間における各アークショートの発生回数(アーク
ショート回数すなわち短絡回数)を求める(302)。
具体的には、単位時間当たりの左端アークショート回数
および右端ショートアーク回数を求める。この結果に基
づいて、左右アーク倣い補正を行い(303)、その補
正量を求める(304)。すなわち、左端アークショー
ト回数および右端ショートアーク回数の差を算出し、こ
の差が予め定めた閾値を超えた場合に、所定の量だけそ
れを相殺する側に、ウィービング中心位置をずらす操作
を行う。より具体的には、短絡回数がより多い端の方向
へウィービング中心位置をずらす。前述の実験結果によ
れば、開先壁により近い方の端でのアークショート回数
が減少すると考えられるからである。一度にずらす補正
量は、アークショート回数の差1回につき例えば1μm
ないし2μmである。
【0040】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、システム構成および処理の具体的内容は例
示であり、請求の範囲を逸脱することなく種々の変形・
変更が可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ウィービングの左右端
のアークショート発生回数の差に基づいてショートアー
ク左右倣い補正を行うようにしたので、より精度の高い
左右倣い補正が行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイプ円周自動溶接装置の概略構
成を示す構成図である。
【図2】図1に示した制御装置および溶接用電源の内部
構成を示すブロック図である。
【図3】本発明によるショートアーク溶接における左右
倣い制御のフローチャートである。
【図4】ショートアーク電圧波形を示す波形図である。
【図5】ショートアーク溶接モードにおける左右倣い実
験の結果を示す説明図である。
【図6】図1の溶接装置で行われるウィービング動作に
おけるトーチ位置の時間的変化を示すタイミング図であ
る。
【図7】図6のウィービング動作におけるトーチの軌跡
の説明図である。
【図8】ウィービング動作における指令軌跡とサーボ軌
跡の関係を示すタイミング図である。
【図9】図2に示したパルス計測回路217の構成例を
示すブロック図である。
【図10】図9のパルス計測回路217が測定する電圧
信号及び電流信号を示す波形図である。
【図11】図10のフィルタリング後の電圧信号及び電
流信号を示す波形図である。
【図12】図9のパルス計測回路217の動作を説明す
るためのタイミング図である。
【図13】パルスアーク溶接のパルス電流波形と、ショ
ートアーク溶接のショートアーク電流波形とを示す波形
図である。
【符号の説明】
1…コンピュータ、2…制御装置、3…電源装置、4…
ヘッド、5…パイプ、6…ワイヤ供給部、7…ワイヤ、
8…溶接トーチ、12…ガイドレール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水上 清二 東京都小平市花小金井6丁目8番6号 (72)発明者 壬生 生男 茨城県那珂郡那珂町菅谷2982−3 (72)発明者 前田 謙一 茨城県常陸太田市天神林町1225−47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突き合わせて固定されている2本のパイ
    プの端面をショートアーク溶接法により全周溶接する
    際、パイプの開先に沿って少なくともパイプ円周の接線
    に直交する左右方向および上下方向にトーチの2次元ウ
    ィービングを行う自動溶接装置の左右アーク倣い補正方
    法であって、 溶接電圧からウィービングの1周期の左端および右端に
    おけるアークショート発生回数を求め、 該求められた左端および右端のアークショート回数の差
    に基づいて、該差を相殺する方向に、当該差に応じた補
    正量だけトーチのウィービング中心をずらすようウィー
    ビングを制御することを特徴とするパイプ円周自動溶接
    装置の左右アーク倣い補正方法。
  2. 【請求項2】 前記トーチのウィービング中心をずらす
    方向は、左端および右端のアークショート回数の多い端
    の方向であることを特徴とする請求項1記載のパイプ円
    周自動溶接装置の左右アーク倣い補正方法。
  3. 【請求項3】 前記トーチのウィービング中心を1回に
    ずらす補正量は、アークショート回数の差1回につき予
    め定められた量であることを特徴とする請求項1または
    2記載のパイプ円周自動溶接装置の左右アーク倣い補正
    方法。
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CN115121916A (zh) * 2022-08-09 2022-09-30 内蒙古第一机械集团股份有限公司 一种钢铁板材焊后变形电弧焊校正法

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