JPH10192097A - シ−トクッションパッド - Google Patents
シ−トクッションパッドInfo
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- JPH10192097A JPH10192097A JP390997A JP390997A JPH10192097A JP H10192097 A JPH10192097 A JP H10192097A JP 390997 A JP390997 A JP 390997A JP 390997 A JP390997 A JP 390997A JP H10192097 A JPH10192097 A JP H10192097A
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- Japan
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- cushion pad
- vibration
- polyurethane foam
- hardness
- absorbing layer
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- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、従来の高反発弾性シ−トクッショ
ンパッドの特性を維持したまま、車両の走行時に発生す
る高周波領域の振動伝達率を低下させ、着座した人体の
大腿部に不快なブルブル、ゴツゴツ感を生じさせないシ
−トクッションパッドを提供する。 【解決手段】 高反発弾性・高硬度を有するポリウレタ
ンフォ−ムからなるシ−トクッションパッドにおいて、
該シ−トクッションパッドの前縁部に、25%硬度が5
〜15であるポリウレタンフォ−ムからなる高周波領域
(10Hz〜40Hz)の振動吸収層を形成する。
ンパッドの特性を維持したまま、車両の走行時に発生す
る高周波領域の振動伝達率を低下させ、着座した人体の
大腿部に不快なブルブル、ゴツゴツ感を生じさせないシ
−トクッションパッドを提供する。 【解決手段】 高反発弾性・高硬度を有するポリウレタ
ンフォ−ムからなるシ−トクッションパッドにおいて、
該シ−トクッションパッドの前縁部に、25%硬度が5
〜15であるポリウレタンフォ−ムからなる高周波領域
(10Hz〜40Hz)の振動吸収層を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シ−トクッション
パッド、特に、前縁部に高周波領域の振動吸収性に優れ
た振動吸収層を形成したシ−トクッションパッドに関す
る。
パッド、特に、前縁部に高周波領域の振動吸収性に優れ
た振動吸収層を形成したシ−トクッションパッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時の車両は、空力特性を向上さすため
車高を低くする一方、車内空間を確保する必要性からシ
−トの厚みを薄くする傾向にある。シ−トの厚みを薄く
すればその分乗心地が悪くなるので、従来は高反発弾性
・高硬度のポリウレタンフォ−ムからなるシ−トクッシ
ョンパッドを、単独或いは該パッドとバネ(Sバネ、立
体バネ等)とを組み合わせてシ−トに用い、クッション
性の改良が行われた。この場合、高反発弾性・高硬度の
ポリウレタンフォ−ムとしては、反発弾性が80%程度
であって25%硬度が18〜20程度のフォ−ム(特開
平3−170113号)等が用いられている。
車高を低くする一方、車内空間を確保する必要性からシ
−トの厚みを薄くする傾向にある。シ−トの厚みを薄く
すればその分乗心地が悪くなるので、従来は高反発弾性
・高硬度のポリウレタンフォ−ムからなるシ−トクッシ
ョンパッドを、単独或いは該パッドとバネ(Sバネ、立
体バネ等)とを組み合わせてシ−トに用い、クッション
性の改良が行われた。この場合、高反発弾性・高硬度の
ポリウレタンフォ−ムとしては、反発弾性が80%程度
であって25%硬度が18〜20程度のフォ−ム(特開
平3−170113号)等が用いられている。
【0003】このような高反発弾性・高硬度フォ−ムを
シ−トクッションパッドとして用いると、クッション性
は改良されるものの、車両の走行時のエンジン振動や路
面からの振動のうち、高周波領域の振動の吸収が不十分
であってその伝達を十分遮断できないため、着座した人
体の椅子に接する部分、特に臀部に比べて振動に敏感な
大腿部に不快なブルブル、ゴツゴツ感が生じる問題点が
あった。
シ−トクッションパッドとして用いると、クッション性
は改良されるものの、車両の走行時のエンジン振動や路
面からの振動のうち、高周波領域の振動の吸収が不十分
であってその伝達を十分遮断できないため、着座した人
体の椅子に接する部分、特に臀部に比べて振動に敏感な
大腿部に不快なブルブル、ゴツゴツ感が生じる問題点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、高
反発弾性・高硬度のポリウレタンフォ−ムをシ−トクッ
ションパッドに用いた場合においても、車両の走行時に
発生する高周波領域の振動伝達率を低下させ、着座した
人体の椅子に接する部分、特に振動に敏感な大腿部に不
快なブルブル、ゴツゴツ感が生じないシ−トクッション
パッドを提供することを目的とするものである。
反発弾性・高硬度のポリウレタンフォ−ムをシ−トクッ
ションパッドに用いた場合においても、車両の走行時に
発生する高周波領域の振動伝達率を低下させ、着座した
人体の椅子に接する部分、特に振動に敏感な大腿部に不
快なブルブル、ゴツゴツ感が生じないシ−トクッション
パッドを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、鋭意研究した結果、本発明を完成させた。すなわ
ち、本発明のうち請求項1記載の発明は、高反発弾性を
有するポリウレタンフォ−ムからなるシ−トクッション
パッドにおいて、該シ−トクッションパッドの前縁部に
25%硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ムからなる
高周波領域の振動吸収層を形成したことを特徴とするシ
−トクッションパッドである。
め、鋭意研究した結果、本発明を完成させた。すなわ
ち、本発明のうち請求項1記載の発明は、高反発弾性を
有するポリウレタンフォ−ムからなるシ−トクッション
パッドにおいて、該シ−トクッションパッドの前縁部に
25%硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ムからなる
高周波領域の振動吸収層を形成したことを特徴とするシ
−トクッションパッドである。
【0006】ここで、「高反発弾性・高硬度を有するポ
リウレタンフォ−ムからなるシ−トクッションパッド」
とは、いわゆる高反発弾性・高硬度を有していて、車両
の走行時にエンジンや路面から伝達される高周波領域の
振動が、フォ−ムの振動伝達率が大きいために着座姿勢
の人体の大腿部に伝わり、ブルブルゴツゴツの不快感が
生じるパッドをいい、具体的には反発弾性が60%以
上、25%硬度が17〜25程度のものをいう。また、
25%硬度(以下、単に硬度という)とは、JISK−
6401に準拠し、テストピ−スを200mmφの円板
にて25%圧縮時の荷重をkgf/314cm2 で表示
した硬さをいい、「高周波領域の振動」とは、10〜4
0Hzの振動であって、いわゆるブルブル、ゴツゴツ感
を人体に与える振動をいう。
リウレタンフォ−ムからなるシ−トクッションパッド」
とは、いわゆる高反発弾性・高硬度を有していて、車両
の走行時にエンジンや路面から伝達される高周波領域の
振動が、フォ−ムの振動伝達率が大きいために着座姿勢
の人体の大腿部に伝わり、ブルブルゴツゴツの不快感が
生じるパッドをいい、具体的には反発弾性が60%以
上、25%硬度が17〜25程度のものをいう。また、
25%硬度(以下、単に硬度という)とは、JISK−
6401に準拠し、テストピ−スを200mmφの円板
にて25%圧縮時の荷重をkgf/314cm2 で表示
した硬さをいい、「高周波領域の振動」とは、10〜4
0Hzの振動であって、いわゆるブルブル、ゴツゴツ感
を人体に与える振動をいう。
【0007】また、「シ−トクッションパッドの前縁
部」とは、着座姿勢の人体の大腿部がシ−トクッション
パッドに接する部分の面積とシ−トクッションパッドの
厚みで構成される立体部分の上部層(表面を含む)、又
は該上部層を含むように、仕切られたシ−トクッション
パッドの上部層をいう。振動吸収層をかかるシ−トクッ
ションパッドの前縁部に形成するのは、大腿部が直接に
柔らかい振動吸収層に接するのでソフト感を与えて好ま
しいのと大腿部への振動伝達を遮断する点において優れ
ているからである。「形成」は、付設、成形等を含む概
念であり、例えば、接着、一体成形等が例示される。す
なわち、前記振動吸収層は、高反発弾性を有するポリウ
レタンフォ−ムからなるシ−トクッションパッドの前縁
部に、硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ム層を後接
着して設けてもよいし、双方を一体成形して設けてもよ
い。
部」とは、着座姿勢の人体の大腿部がシ−トクッション
パッドに接する部分の面積とシ−トクッションパッドの
厚みで構成される立体部分の上部層(表面を含む)、又
は該上部層を含むように、仕切られたシ−トクッション
パッドの上部層をいう。振動吸収層をかかるシ−トクッ
ションパッドの前縁部に形成するのは、大腿部が直接に
柔らかい振動吸収層に接するのでソフト感を与えて好ま
しいのと大腿部への振動伝達を遮断する点において優れ
ているからである。「形成」は、付設、成形等を含む概
念であり、例えば、接着、一体成形等が例示される。す
なわち、前記振動吸収層は、高反発弾性を有するポリウ
レタンフォ−ムからなるシ−トクッションパッドの前縁
部に、硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ム層を後接
着して設けてもよいし、双方を一体成形して設けてもよ
い。
【0008】前記振動吸収層を形成するポリウレタンフ
ォ−ムの硬度は通常は5〜15であるが、好ましくは6
〜12が最適である。この範囲より低硬度では、大腿部
の耐疲労性の観点から好ましくなく、上限を越えると高
周波領域の振動吸収効果を十分発揮できず好ましくない
からである。振動吸収層の厚みは通常は10mm〜40
mmであり、好ましくは20mm〜30mmである。こ
の範囲より低厚みでは、振動吸収効果が不十分になる傾
向にあり、上限を越えるとパッド全体のクッション性の
点で好ましくない傾向にあるからである。また、前記振
動吸収層を形成するポリウレタンフォ−ムは、軟質ポリ
ウレタンフォ−ムスラブであることが好ましい。硬質フ
ォ−ムやモ−ルド品に比べ、高周波領域の振動伝達率の
低下効果が大きいからである。従って、この場合、振動
吸収層をより薄くできる。
ォ−ムの硬度は通常は5〜15であるが、好ましくは6
〜12が最適である。この範囲より低硬度では、大腿部
の耐疲労性の観点から好ましくなく、上限を越えると高
周波領域の振動吸収効果を十分発揮できず好ましくない
からである。振動吸収層の厚みは通常は10mm〜40
mmであり、好ましくは20mm〜30mmである。こ
の範囲より低厚みでは、振動吸収効果が不十分になる傾
向にあり、上限を越えるとパッド全体のクッション性の
点で好ましくない傾向にあるからである。また、前記振
動吸収層を形成するポリウレタンフォ−ムは、軟質ポリ
ウレタンフォ−ムスラブであることが好ましい。硬質フ
ォ−ムやモ−ルド品に比べ、高周波領域の振動伝達率の
低下効果が大きいからである。従って、この場合、振動
吸収層をより薄くできる。
【0009】このように形成すると、前記振動吸収層が
車両の走行時に発生する高周波領域の振動を吸収しその
伝達率を低下させので、着座した人体の椅子に接する部
分、特に振動に敏感な大腿部に不快なブルブル、ゴツゴ
ツ感が伝達されないシ−トクッションパッドが得られ
る。この様なシ−トクッションパッドは、前縁部に柔ら
かい振動吸収層を形成しているので、大腿部にソフト感
を与える点でも好ましい。なお、振動吸収層を前記所定
厚み(10mm〜40mm)にすると高反発弾性に基づ
く従来のシ−トクッションパッドの特性をほとんど損な
うこともない。
車両の走行時に発生する高周波領域の振動を吸収しその
伝達率を低下させので、着座した人体の椅子に接する部
分、特に振動に敏感な大腿部に不快なブルブル、ゴツゴ
ツ感が伝達されないシ−トクッションパッドが得られ
る。この様なシ−トクッションパッドは、前縁部に柔ら
かい振動吸収層を形成しているので、大腿部にソフト感
を与える点でも好ましい。なお、振動吸収層を前記所定
厚み(10mm〜40mm)にすると高反発弾性に基づ
く従来のシ−トクッションパッドの特性をほとんど損な
うこともない。
【0010】また、本発明のうち請求項2記載の発明
は、前記硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ムの反発
弾性(%)が50以上であることを特徴とする請求項1
記載のシ−トクッションパッドである。反発弾性(%)
が50以上のポリウレタンフォ−ムを用いると、その作
用により振動吸収性効果が大きくなり、また反発弾性が
高いとクッション性維持の観点からも好ましいからであ
る。
は、前記硬度が5〜15のポリウレタンフォ−ムの反発
弾性(%)が50以上であることを特徴とする請求項1
記載のシ−トクッションパッドである。反発弾性(%)
が50以上のポリウレタンフォ−ムを用いると、その作
用により振動吸収性効果が大きくなり、また反発弾性が
高いとクッション性維持の観点からも好ましいからであ
る。
【0011】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明
する。本発明にかかるシ−トクッションパッドの一つの
好ましい形態は、反発弾性(%)が60以上、硬度が1
8〜21であるポリウレタンフォ−ムからなるシ−トク
ッションパッドの前縁部に、硬度が5〜15であって厚
みが20mm〜30mmのポリウレタンフォ−ム層を後
接着又は一体成形して製造する。ここで、反発弾性
(%)が60以上、硬度が18〜21であるポリウレタ
ンフォ−ムは特開平3−170113号等記載の公知の
方法により製造すればよい。硬度が5〜15であるポリ
ウレタンフォ−ムも特開平6−211958号等記載の
通常の方法により製造すればよい。
する。本発明にかかるシ−トクッションパッドの一つの
好ましい形態は、反発弾性(%)が60以上、硬度が1
8〜21であるポリウレタンフォ−ムからなるシ−トク
ッションパッドの前縁部に、硬度が5〜15であって厚
みが20mm〜30mmのポリウレタンフォ−ム層を後
接着又は一体成形して製造する。ここで、反発弾性
(%)が60以上、硬度が18〜21であるポリウレタ
ンフォ−ムは特開平3−170113号等記載の公知の
方法により製造すればよい。硬度が5〜15であるポリ
ウレタンフォ−ムも特開平6−211958号等記載の
通常の方法により製造すればよい。
【0012】後接着は、次のようにして行う。所定形状
のシ−トクッションパッドにおいて、振動吸収層の形状
に対応する形状を該吸収槽を設ける部位(前縁部)から
除去するか、そのような除去を行った形状の高反発弾性
・高硬度のシ−トクッションパッドパッドをあらかじめ
モ−ルド成形し、これに前記振動吸収層を接着剤を用い
て接着すればよい。一体成形は、次のようにして行う。
下型中における所定位置(成形後のシ−トクッションパ
ッドの前縁部に相当する部位)にあらかじめ成形した振
動吸収層用ポリウレタンフォ−ムを置き、次に該ポリウ
レタンフォ−ム上に高反発弾性・高硬度のシ−トクッシ
ョンパッド用ポリウレタンフォ−ム原液を注入後上型を
閉じて発泡成形する。その後、該成形品を金型から取り
出して上下逆に配置すると、前縁部に振動吸収層が一体
成形されたシ−トクッションパッドが得られる。
のシ−トクッションパッドにおいて、振動吸収層の形状
に対応する形状を該吸収槽を設ける部位(前縁部)から
除去するか、そのような除去を行った形状の高反発弾性
・高硬度のシ−トクッションパッドパッドをあらかじめ
モ−ルド成形し、これに前記振動吸収層を接着剤を用い
て接着すればよい。一体成形は、次のようにして行う。
下型中における所定位置(成形後のシ−トクッションパ
ッドの前縁部に相当する部位)にあらかじめ成形した振
動吸収層用ポリウレタンフォ−ムを置き、次に該ポリウ
レタンフォ−ム上に高反発弾性・高硬度のシ−トクッシ
ョンパッド用ポリウレタンフォ−ム原液を注入後上型を
閉じて発泡成形する。その後、該成形品を金型から取り
出して上下逆に配置すると、前縁部に振動吸収層が一体
成形されたシ−トクッションパッドが得られる。
【0013】また、下型の周辺に開閉可能に連結された
振動吸収層用と高反発弾性・高硬度用の2組の上型を有
する成形型において、まず、下型の振動吸収層を形成す
る部位に振動吸収層用ポリウレタンフォ−ム原液を注入
し、振動吸収層用上型を閉じて発泡させて発泡体を形成
し、次に振動吸収層用上型を開き、該発泡体の上に高反
発弾性・高硬度のシ−トクッションパッド用ポリウレタ
ンフォ−ム原液を注入後、高反発弾性・高硬度用上型を
閉じて発泡成形する。その後、該成形品を金型から取り
出して上下逆に配置すると、前縁部上部に振動吸収層が
一体成形されたシ−トクッションパッドが得られる。
振動吸収層用と高反発弾性・高硬度用の2組の上型を有
する成形型において、まず、下型の振動吸収層を形成す
る部位に振動吸収層用ポリウレタンフォ−ム原液を注入
し、振動吸収層用上型を閉じて発泡させて発泡体を形成
し、次に振動吸収層用上型を開き、該発泡体の上に高反
発弾性・高硬度のシ−トクッションパッド用ポリウレタ
ンフォ−ム原液を注入後、高反発弾性・高硬度用上型を
閉じて発泡成形する。その後、該成形品を金型から取り
出して上下逆に配置すると、前縁部上部に振動吸収層が
一体成形されたシ−トクッションパッドが得られる。
【0014】
【実施例】まず、平均分子量が5000、官能基数が
3、水酸基価(mgKOH/g)が33、末端エチレン
オキサイド量(wt%)が14であるポリプロピレング
リコ−ル(PPG−A)若しくはポリマ−ポリオ−ル
(POP−A)又は平均分子量が6000、官能基数が
3、水酸基価(mgKOH/g) が24、末端エチレン
オキサイド量(wt%)が15であるポリプロピレング
リコ−ル(PPG−B)若しくはポリマ−ポリオ−ル
(POP−B)を用い、表1記載の如く配合した原料成
分をミキシング後、直ちにモ−ルド内に注入し発泡させ
て長さ560mm、幅530mm、厚さ170mmの成
形品を得た。
3、水酸基価(mgKOH/g)が33、末端エチレン
オキサイド量(wt%)が14であるポリプロピレング
リコ−ル(PPG−A)若しくはポリマ−ポリオ−ル
(POP−A)又は平均分子量が6000、官能基数が
3、水酸基価(mgKOH/g) が24、末端エチレン
オキサイド量(wt%)が15であるポリプロピレング
リコ−ル(PPG−B)若しくはポリマ−ポリオ−ル
(POP−B)を用い、表1記載の如く配合した原料成
分をミキシング後、直ちにモ−ルド内に注入し発泡させ
て長さ560mm、幅530mm、厚さ170mmの成
形品を得た。
【0015】表1に示すように、この成形品の一つは硬
度が20.1、反発弾性が60であり、もう一つは硬度
が19.7、反発弾性が80であった。これらをそのま
まシ−トクッションパッドとして使用したもののうち、
前者を比較例1、後者を比較例2とした。ここで、PP
G−Aは三井東圧化学株式会社製EP3033を、PO
P−Aは三井東圧化学株式会社製POP3128を、P
PG−Bは三井東圧化学株式会社製XOF2439を、
POP−Bは三井東圧化学株式会社製XOP2438
を、使用した。
度が20.1、反発弾性が60であり、もう一つは硬度
が19.7、反発弾性が80であった。これらをそのま
まシ−トクッションパッドとして使用したもののうち、
前者を比較例1、後者を比較例2とした。ここで、PP
G−Aは三井東圧化学株式会社製EP3033を、PO
P−Aは三井東圧化学株式会社製POP3128を、P
PG−Bは三井東圧化学株式会社製XOF2439を、
POP−Bは三井東圧化学株式会社製XOP2438
を、使用した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】次に、表2記載の如く配合した原料成分を
ミキシング後、直ちにモ−ルド内に注入し発泡させて長
さ500mm、幅500mm、厚さ300mmの成形品
を得た。表皮の部分を切り取って、長さ200mm、幅
300mm、厚さ20mmのスラブ1、スラブ2、スラ
ブ3を得た。比較例1、2のパッドの上層部をその一端
から前記スラブの大きさに対応する部分を切り取り(前
記前縁部に相当)、そこにスラブ1、2、3を後接着し
たものを実施例1、2、3とした。
ミキシング後、直ちにモ−ルド内に注入し発泡させて長
さ500mm、幅500mm、厚さ300mmの成形品
を得た。表皮の部分を切り取って、長さ200mm、幅
300mm、厚さ20mmのスラブ1、スラブ2、スラ
ブ3を得た。比較例1、2のパッドの上層部をその一端
から前記スラブの大きさに対応する部分を切り取り(前
記前縁部に相当)、そこにスラブ1、2、3を後接着し
たものを実施例1、2、3とした。
【0019】
【表3】
【0020】また、本実施例で使用した物性評価試験法
は次の通りである。振動伝達率は、振動試験機(IMV
株式会社製VS−600)の振動台と加圧板間に比較例
1、2及び実施例1〜3の成形品を置き、加圧板上の加
速度(A1)と振動台上の加速度(A0 )とを、荷重;
30g/cm2 (着座時の腿下荷重に相当)、測定周波
数;10〜60Hz、スイ−プ時間60秒、加速度;
1.0Gの条件にて同時測定し、次式により算出した。 振動伝達率(db)=20Log10(A1 /A0 ) 反発弾性(%)、見掛け密度(kg/m3 )は自動車規
格JASO B−408に準拠して求めた。結果を第1
図に示す。
は次の通りである。振動伝達率は、振動試験機(IMV
株式会社製VS−600)の振動台と加圧板間に比較例
1、2及び実施例1〜3の成形品を置き、加圧板上の加
速度(A1)と振動台上の加速度(A0 )とを、荷重;
30g/cm2 (着座時の腿下荷重に相当)、測定周波
数;10〜60Hz、スイ−プ時間60秒、加速度;
1.0Gの条件にて同時測定し、次式により算出した。 振動伝達率(db)=20Log10(A1 /A0 ) 反発弾性(%)、見掛け密度(kg/m3 )は自動車規
格JASO B−408に準拠して求めた。結果を第1
図に示す。
【0021】乗り心地に関する官能評価は、比較例1、
2、実施例1〜3のシ−トクッションパッドをSバネ上
に載置して自動車用の座席体として使用し、走行速度4
0〜60km/hにて走行時の着座者の大腿部に、ブル
ブル、ゴツゴツ感が伝達される程度を◎、○、Xにて示
す。 ◎;ブルブル、ゴツゴツ感がない。 ○;ブルブル、ゴツゴツ感が少し認識できる。 X;ブルブル、ゴツゴツ感が明確に伝わってくる。 また、比較例2と実施例3の成形品に対し、着座時の腿
下荷重に相当の1〜2kgf/φ80mm付近の荷重を
かけ、そのたわみ量を測定した結果を示すと図2のよう
になる。
2、実施例1〜3のシ−トクッションパッドをSバネ上
に載置して自動車用の座席体として使用し、走行速度4
0〜60km/hにて走行時の着座者の大腿部に、ブル
ブル、ゴツゴツ感が伝達される程度を◎、○、Xにて示
す。 ◎;ブルブル、ゴツゴツ感がない。 ○;ブルブル、ゴツゴツ感が少し認識できる。 X;ブルブル、ゴツゴツ感が明確に伝わってくる。 また、比較例2と実施例3の成形品に対し、着座時の腿
下荷重に相当の1〜2kgf/φ80mm付近の荷重を
かけ、そのたわみ量を測定した結果を示すと図2のよう
になる。
【0022】表1、2及び図1より、本発明に係るクッ
ションパッド(実施例1〜3)は、高周波領域の振動吸
収層を設けていない場合(比較例1、2)に比べ、ブル
ブル、ゴツゴツ感が伝達される10〜40Hzの振動領
域において、振動伝達率は5db以上低下している。そ
の結果、表3に示すように、ブルブル、ゴツゴツ感に対
する人体による官能評価においても、振動吸収層を設け
た実施例1〜3は、比較例1、2に比べ極めて優れてお
り、ブルブル、ゴツゴツ感は人体に伝達されないか、さ
れても少し認識できる程度である。さらに、振動吸収層
は硬度の低いポリウレタンフォ−ム層であるため、図2
に示すように着座時の腿下荷重に対するたわみ量が大き
く、大腿部にソフト感を付与する。すなわち、ソフト感
の点においても乗り心地を向上させることになる。
ションパッド(実施例1〜3)は、高周波領域の振動吸
収層を設けていない場合(比較例1、2)に比べ、ブル
ブル、ゴツゴツ感が伝達される10〜40Hzの振動領
域において、振動伝達率は5db以上低下している。そ
の結果、表3に示すように、ブルブル、ゴツゴツ感に対
する人体による官能評価においても、振動吸収層を設け
た実施例1〜3は、比較例1、2に比べ極めて優れてお
り、ブルブル、ゴツゴツ感は人体に伝達されないか、さ
れても少し認識できる程度である。さらに、振動吸収層
は硬度の低いポリウレタンフォ−ム層であるため、図2
に示すように着座時の腿下荷重に対するたわみ量が大き
く、大腿部にソフト感を付与する。すなわち、ソフト感
の点においても乗り心地を向上させることになる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、前縁部に振動吸収
層を設けた本発明のシ−トクッションパッドは、高反発
弾性に基づく従来のシ−トクッションパッドの特性をほ
とんど損なうことなく、車両の走行時に発生する高周波
領域の振動(10Hz〜40Hz)の伝達率を低下さ
せ、着座した人体の大腿部に、不快なブルブル、ゴツゴ
ツ感を生じない。また、振動吸収層が硬度の低いポリウ
レタンフォ−ム層であるため、ソフト感を付与し乗り心
地を向上させるものである。
層を設けた本発明のシ−トクッションパッドは、高反発
弾性に基づく従来のシ−トクッションパッドの特性をほ
とんど損なうことなく、車両の走行時に発生する高周波
領域の振動(10Hz〜40Hz)の伝達率を低下さ
せ、着座した人体の大腿部に、不快なブルブル、ゴツゴ
ツ感を生じない。また、振動吸収層が硬度の低いポリウ
レタンフォ−ム層であるため、ソフト感を付与し乗り心
地を向上させるものである。
【図1】実施例1〜3、比較例1、2のシ−トクッショ
ンパッドの振動伝達率と周波数との関係を示すグラフで
ある。
ンパッドの振動伝達率と周波数との関係を示すグラフで
ある。
【図2】実施例3と比較例2のシ−トクッションパッド
のたわみ量と荷重の関係を示すグラフである。
のたわみ量と荷重の関係を示すグラフである。
【符号の説明】 1:比較例1 2:比較例2 3:実施例1 4:実施例2 5:実施例3
Claims (2)
- 【請求項1】 高反発弾性・高硬度を有するポリウレタ
ンフォ−ムからなるシ−トクッションパッドにおいて、
該シ−トクッションパッドの前縁部に、25%硬度が5
〜15のポリウレタンフォ−ムからなる高周波領域の振
動吸収層を形成したことを特徴とするシ−トクッション
パッド。 - 【請求項2】 前記25%硬度が5〜15のポリウレタ
ンフォ−ムの反発弾性(%)が50以上であることを特
徴とする請求項1記載のシ−トクッションパッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP390997A JPH10192097A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | シ−トクッションパッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP390997A JPH10192097A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | シ−トクッションパッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10192097A true JPH10192097A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11570322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP390997A Pending JPH10192097A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | シ−トクッションパッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10192097A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002069765A1 (fr) * | 2001-03-05 | 2002-09-12 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Coussin de siege |
WO2003045198A1 (fr) * | 2001-11-26 | 2003-06-05 | Bridgestone Corporation | Coussin de siege pour vehicule |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP390997A patent/JPH10192097A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002069765A1 (fr) * | 2001-03-05 | 2002-09-12 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Coussin de siege |
WO2003045198A1 (fr) * | 2001-11-26 | 2003-06-05 | Bridgestone Corporation | Coussin de siege pour vehicule |
CN100398037C (zh) * | 2001-11-26 | 2008-07-02 | 株式会社普利司通 | 车辆用座垫 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060221 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060620 |