JPH1019140A - 二重構造管路用弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重構造管路の内側流路を流れる流体を制御
する弁装置であって、流体の円滑な流れを確保できると
ともに、取り扱いの容易な弁装置を提供する。 【解決手段】 二重構造管路の内管に連通して内側流路
を形成する内弁箱２と、内弁箱２の外側に遊嵌して内弁
箱２の外周面との間に形成する外側流路が外管に連通す
る外弁箱３とを同心状に設ける。内弁箱２を径方向に貫
通する内側流路用弁棒６を外弁箱３に支持して軸心廻り
に回動自在に設け、内側流路を閉塞する閉位置と開放す
る開位置とにわたって回動する弁体７を内弁箱２内に配
置して内側流路用弁棒６に連結固定する。これにより、
弁装置は内弁箱２と外弁箱３からなる二重構造が維持さ
れ流路断面が一定となるとともに外形状が簡素になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、二重構造管路に装
着する二重構造管路用弁装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、外管と内管からなる二重構造管を
使用し、往路と復路を一体的に構成する循環管路等にお
いては、二重構造管路の内側流路と外側流路のそれぞれ
の流路を流れる流体を制御する弁装置を設けている。

【０００３】たとえば、図３に示すように、二重構造を
なす配管３１の途中に介装される弁装置３２は、配管３
１の外側流路をなす外管３１ａに連通する大径弁箱３３
と、配管３１の内側流路をなす内管３１ｂに連通する小
径弁箱３４とを有し、小径弁箱３４の一部が大径弁箱３
３を貫通して外部に露出した構造をなしている。そし
て、大径弁箱３３に外側流路を流れる流体を制御する大
径弁体３５を設け、小径弁箱３４に内側流路を流れる流
体を制御する小径弁体３６を設けている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように、従来の弁装置３２は内側流路を形成する小径
弁箱３４が外側流路を形成する大径弁箱３３の外部に露
出する複雑な流路構造であるために、大径弁箱３３にお
ける流路断面が流れ方向に沿って拡縮を繰り返すことに
なり、圧力損失が大きくなるだけでなく、外形状の複雑
さに起因して設置作業における弁装置３２の取り扱いに
手間と費用が掛かる問題があった。

【０００５】しかるに、二重構造管路の内側流路を流れ
る流体と外側流路を流れる流体の両者を制御する必要が
ない場合、たとえば内側流路を流れる流体のみを制御す
る場合には、このような複雑な流路構造は必要ではない
にもかかわらず、他に適当な弁装置がないのが現状であ
る。

【０００６】本発明は上記した課題を解決するもので、
内側流路を流れる流体を制御する二重構造管路用弁装置
であって、流体の円滑な流れを確保できるとともに、取
り扱いの容易な弁装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の二重構造管路用弁装置は、内管と外管
とからなる二重構造管路に接続する弁装置であって、内
管に連通して内側流路を形成する内弁箱と、内弁箱の外
側に遊嵌して内弁箱の外周面との間に形成する外側流路
が外管に連通する外弁箱とを同心状に設け、内弁箱を径
方向に貫通して軸心廻りに回動自在に設置する内側流路
用弁棒を外弁箱に支持して設け、内側流路用弁棒に連結
固定して内弁箱内に配置する弁体を内側流路を閉塞する
閉位置と開放する開位置とにわたって回動自在に設けた
構成としたものである。

【０００８】上記した構成によれば、管路の内管を流れ
る内側流体の流れを制御する時には、内側流路用弁棒を
回転駆動して弁体を開閉動させればよく、内弁箱と外弁
箱とを同心状に設けた二重構造が維持されるので、流体
の流れが円滑になるとともに、外形状が簡素化されるた
め取り扱いが容易になる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図１において、弁装置１は、内管
と外管とからなる二重構造管路において使用するもので
あり、内弁箱２と外弁箱３とを同心状に設けている。

【００１０】内弁箱２は内管に連通する内側流路４を形
成しており、内弁箱２の外側に遊嵌する外弁箱３は、内
弁箱２の外周面との間に外管に連通する外側流路５を形
成している。

【００１１】内側流路用弁棒６は、内弁箱２を径方向に
貫通した状態で外弁箱３に支持して設けており、軸心廻
りに回動自在である。内弁箱２の内部に配置した弁体７
は内側流路用弁棒６に連結固定しており、内側流路４を
閉塞する閉位置と開放する開位置とにわたって回動自在
である。外弁箱３の外側部には内側弁棒用減速機（図示
せず）が内側流路用弁棒６に連結して設けてある。

【００１２】上記した構成の弁装置１によって二重構造
管の内管を流れる内側流体を制御するときには、内側弁
棒用減速機を介して内側流路用弁棒６を回転駆動し、弁
体７の回動により内側流路４を開閉する。

【００１３】このような弁装置１は、内弁箱２と外弁箱
３が同心状に配置された二重構造が維持されていて、従
来の弁装置のように内側流路が外側流路を横切ることが
ないので、流体の流れが円滑になるとともに、外形状が
簡素であって取り扱いが容易である。

【００１４】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、内側
流路が外側流路を横切ることのない弁箱二重構造を維持
するようにしたので、内側流体および外側流体は弁体以
外に流れを阻害されることなく円滑に流れることにな
り、圧力損失を低減できる。また、外弁箱が弁装置の外
形をなす簡素な外形状となるため、弁装置の取り扱いが
容易なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の二重構造管路用弁装置の一実施態様を
示した斜視図である。

【図２】従来の二重構造管路用弁装置を示した模式図で
ある。

【符号の説明】

１ 弁装置 ２ 内弁箱 ３ 外弁箱 ４ 内側流路 ５ 外側流路 ６ 内側流路用弁棒 ７ 弁体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内管と外管とからなる二重構造管路に接
   続する弁装置であって、内管に連通して内側流路を形成
   する内弁箱と、内弁箱の外側に遊嵌して内弁箱の外周面
   との間に形成する外側流路が外管に連通する外弁箱とを
   同心状に設け、内弁箱を径方向に貫通して軸心廻りに回
   動自在に設置する内側流路用弁棒を外弁箱に支持して設
   け、内側流路用弁棒に連結固定して内弁箱内に配置する
   弁体を内側流路を閉塞する閉位置と開放する開位置とに
   わたって回動自在に設けたことを特徴とする二重構造管
   路用弁装置。