JPH10190118A - 発光素子駆動回路 - Google Patents

発光素子駆動回路

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JPH10190118A
JPH10190118A JP29390397A JP29390397A JPH10190118A JP H10190118 A JPH10190118 A JP H10190118A JP 29390397 A JP29390397 A JP 29390397A JP 29390397 A JP29390397 A JP 29390397A JP H10190118 A JPH10190118 A JP H10190118A
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弘明 浅野
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晋 森倉
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モニタ用フォトダイオードを用いることな
く、温度変動による発光素子の光出力の変動を安定化さ
せることである。 【解決手段】 レーザダイオード11は、差動入力端子
10a、10bに入力されるデジタル変調された電気信
号に応答して、高速にスイッチング動作する。このと
き、電圧検出部14は、レーザダイオード11の端子間
電圧を検出する。ピーク検出部15は、電圧検出部14
の出力のピーク値を検出する。電流制御部16は、ピー
ク検出部15の出力に応じて、レーザダイオード11の
駆動電流を制御する。電流制御部16は、基準電圧を発
生する基準電圧発生部16aと、基準電圧発生部16a
が発生する基準電圧とピーク検出部15の出力との間の
誤差を検出する誤差検出部16bとを含む。誤差検出部
16bの出力信号に応じて、レーザダイオード11の駆
動電流が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子駆動回路
に関し、より特定的には、デジタル変調方式の光通信に
用いられる発光素子の駆動回路に関し、さらに特定的に
は、温度変動等がある場合に光出力を安定化する駆動回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信に用いられる発光素子としては、
一般的には、レーザダイオードやLEDが挙げられる。
これらの素子を利用して、注入する電流量に応じた光出
力を取り出す直接変調方式は、比較的低コストで簡易に
実現できるため、広く利用されている。
【0003】ただし、これらの発光素子は、温度変動に
対して光出力が変動する性質を有している。特に、レー
ザダイオードでは、そのしきい値電流とスロープ効率
(発光効率)の両方が、一般に温度変動特性を持つ。そ
のため、温度変動がある場合に光出力を一定にする目的
で、光出力を安定化する方式が一般に採用されている。
例えば、Semiconductor Devices
for optical communicatio
n(Springer−Verlag出版) p184
に記載されたレーザダイオード駆動回路や、特開平9−
64441号公報に記載されたレーザダイオード駆動回
路は、光出力を一定に保つため、レーザダイオードの背
面に光出力をモニタするためのフォトダイオードを備
え、そのフォトダイオードの出力電流を基に、常時光出
力が一定になるようにフィードバック制御を行ってい
る。すなわち、これらの駆動回路では、モニタ用のフォ
トダイオードの出力の平均値に基づいて、レーザダイオ
ードのバイアス電流がフィードバック制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、光通信の方式と
して、バースト信号を扱うケースが増えている。しかし
ながら、バースト信号は、そのマーク率(同一論理が出
現する平均的な割合)が一定でないため、モニタ用フォ
トダイオードの出力の平均値によってバイアス電流を制
御する方式では、光出力を一定に保つことができなくな
る。そこで、モニタ用フォトダイオードの出力のピーク
値を検出する必要がでてくるが、ピーク値を検出するた
めには、比較的高速なフォトダイオードを必要とする。
高速なフォトダイオードは、その受光面積が比較的小さ
いため、レーザダイオードの背面にモジュールとして組
み込む工程では、一般には光軸合わせが必要になる。そ
のため、モジュールのコストがかさみ、また、モジュー
ルの小型化にも限界があるという問題点がある。
【0005】また、バースト信号を扱う場合、無信号期
間には、駆動回路にて消費される電流を最小限にするこ
とが望ましい。これを実現するため、例えば特開平7−
154016号公報に記載された高速APC回路があ
る。この高速APC回路では、エミッタ結合型回路を利
用してレーザダイオードに注入される電流を切り替える
方式を採っている。すなわち、この高速APC回路は、
エミッタ結合型回路に接続される電流源に利用されるト
ランジスタのベースにアナログスイッチを用い、信号の
存在する期間はモニタ用フォトダイオードからの電流信
号を基に電流源を制御するが、バーストの無信号期間に
はアナログスイッチを切り替えて電流源に利用するトラ
ンジスタのベースエミッタ間電圧を0に設定すること
で、消費電流を極力減らすように構成されている。
【0006】ただし、一般にはアナログスイッチは応答
速度が限られ、高速で動作させることは困難である。そ
のため、上記高速APC回路のような構成では、切り替
えた直後のバースト信号の1ビット目から正確に動作す
ることが困難である。
【0007】本発明の目的は、モニタ用フォトダイオー
ドを用いることなく、温度変動による発光素子の光出力
の変動を安定化させるこができる発光素子駆動回路を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、デジタル変調された電気信号に応答してスイッ
チング動作する発光素子を安定的に駆動するための発光
素子駆動回路であって、発光素子の端子間電圧を検出す
る電圧検出部と、電圧検出部の出力のピーク値を検出す
るピーク検出部と、ピーク検出部の出力に応じて、発光
素子の駆動電流を制御する電流制御部とを備えている。
【0009】上記第1の発明によれば、モニタ用フォト
ダイオードを用いずに光出力を安定化することができる
ため、低コストで信頼性の高い発光素子駆動回路が得ら
れる。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、電流
制御部は、基準電圧を発生する基準電圧発生部と、基準
電圧発生部が発生する基準電圧とピーク検出部の出力と
の間の誤差を検出する誤差検出部とを含み、誤差検出部
の出力信号に応じて、発光素子の駆動電流が制御される
ことを特徴とする。
【0011】上記第2の発明によれば、電流制御部は基
準電圧発生部と誤差検出部とに分離されるので、異なる
種類の発光素子を利用する場合に、基準電圧発生部のみ
を変更するだけで対応できるという利点が得られる。
【0012】第3の発明は、第2の発明において、基準
電圧発生部は、発光素子の光出力が一定に保たれている
条件下で、温度変化に対する発光素子の端子間電圧の変
化に追従する基準電圧を発生することを特徴とする。
【0013】上記第3の発明によれば、基準電圧発生部
は、温度変化に対する発光素子の端子間電圧の変化に追
従するような基準電圧を発生するため、広い温度範囲で
一定の光出力が得られる。
【0014】第4の発明は、第3の発明において、基準
電圧発生部は、それぞれが固有の温度範囲において温度
変化に対する発光素子の端子間電圧の変化に追従する基
準電圧を発生する複数の基準電圧発生源を含み、周囲温
度の変化に応じて、各基準電圧発生源が発生する基準電
圧を切り替えて出力することを特徴とする。
【0015】上記第4の発明によれば、基準電圧発生部
は、基準電圧発生源を複数備え、周囲温度の変化に応じ
て、各基準電圧発生源が発生する基準電圧を切り替えて
出力するようにしているので、一定の光出力を得るため
の端子間電圧特性が、温度範囲によって傾向が異なって
いても柔軟に対応することができる。
【0016】第5の発明は、第2の発明において、電流
制御部は、発光素子の駆動電流の一部をバイパスさせる
ことによって駆動電流を減少させる電流バイパス部をさ
らに含んでいる。
【0017】上記第5の発明によれば、電流制御部に電
流バイパス部を設けることにより、消費電力の低減化が
図れる。
【0018】第6の発明は、第5の発明において、デジ
タル変調された電気信号は、バースト信号の形態で入力
され、バースト信号の有無を知らせる制御信号が準備さ
れ、電流バイパス部は、制御信号によってバースト信号
の無いことが通知されたときに、駆動電流のバイパスを
行い、発光素子の駆動電流を減少させることを特徴とす
る。
【0019】上記第6の発明によれば、電流バイパス部
は、バースト信号の有無を知らせる制御信号に応答して
動作するため、バースト信号の無信号期間にのみ消費電
力を低減させることが可能となる。
【0020】第7の発明は、第1の発明において、デジ
タル変調された電気信号は、バースト信号の形態で入力
され、ピーク検出部の充電時定数は、バースト信号の先
頭における数ビット期間内に設定されていることを特徴
とする。
【0021】上記第7の発明によれば、ピーク検出部の
充電時定数がプリアンブル信号のビット数程度に設定さ
れるので、長い休止後の通信の開始時における光出力の
安定化がプリアンブル期間中に行われる。
【0022】第8の発明は、第7の発明において、ピー
ク検出部の放電時定数は、バースト信号の無信号期間よ
りも十分に大きい値に設定されていることを特徴とす
る。
【0023】上記第8の発明によれば、ピーク検出部の
放電時定数がバースト信号の周期に比較して十分に大き
く設定されるので、一旦通信が開始されてバースト信号
が一定周期で送信される場合には、2周期目以降のバー
スト信号では先頭ビットから安定した光出力が得られ
る。
【0024】第9の発明は、デジタル変調された電気信
号に応答してスイッチング動作する発光素子を安定的に
駆動するための発光素子駆動回路であって、発光素子の
端子間電圧を検出する電圧検出部と、電圧検出部の出力
の平均値を検出する平均値検出部と、平均値検出部の出
力に応じて、発光素子の駆動電流を制御する電流制御部
とを備えている。
【0025】上記第9の発明によれば、モニタ用フォト
ダイオードを用いずに光出力を安定化することができる
ため、低コストで信頼性の高い発光素子駆動回路が得ら
れる。
【0026】第10の発明は、第9の発明において、電
流制御部は、基準電圧を発生する基準電圧発生部と、基
準電圧発生部が発生する基準電圧と平均値検出部の出力
との間の誤差を検出する誤差検出部とを含み、誤差検出
部の出力信号に応じて、発光素子の駆動電流が制御され
ることを特徴とする。
【0027】上記第10の発明によれば、電流制御部は
基準電圧発生部と誤差検出部とに分離されるので、異な
る種類の発光素子を利用する場合に、基準電圧発生部の
みを変更するだけで対応できるという利点が得られる。
【0028】第11の発明は、第10の発明において、
基準電圧発生部は、発光素子の光出力が一定に保たれて
いる条件下で、温度変化に対する発光素子の端子間電圧
の変化に追従する基準電圧を発生することを特徴とす
る。
【0029】上記第11の発明によれば、基準電圧発生
部は、温度変化に対する発光素子の端子間電圧の変化に
追従するような基準電圧を発生するため、広い温度範囲
で一定の光出力が得られる。
【0030】第12の発明は、第11の発明において、
基準電圧発生部は、それぞれが固有の温度範囲において
温度変化に対する発光素子の端子間電圧の変化に追従す
る基準電圧を発生する複数の基準電圧発生源を含み、周
囲温度の変化に応じて、各基準電圧発生源が発生する基
準電圧を切り替えて出力することを特徴とする。
【0031】上記第12の発明によれば、基準電圧発生
部は、基準電圧発生源を複数備え、周囲温度の変化に応
じて、各基準電圧発生源が発生する基準電圧を切り替え
て出力するようにしているので、一定の光出力を得るた
めの端子間電圧特性が、温度範囲によって傾向が異なっ
ていても柔軟に対応することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る発光素子駆動回路の構成を示す回路ブロック図であ
る。図1において、差動入力端子10aおよび10bに
は、デジタル変調され、かつ相互に極性が反転した電気
信号が入力される。すなわち、差動入力端子10aには
正極性の電気信号が、差動入力端子10bには負極性の
電気信号が入力される。差動入力端子10aおよび10
bに入力される電気信号は、それぞれ、スイッチング用
トランジスタ13および12のベースに与えられる。こ
れらスイッチング用トランジスタ12および13のエミ
ッタは、共通接続されて制御端子付きの可変電流源18
を介して接地される。スイッチング用トランジスタ12
のコレクタは、電源線に直接接続される。スイッチング
用トランジスタ13のコレクタは、発光素子の一例のレ
ーザダイオード11を介して電源線に接続される。な
お、レーザダイオード11は、アノード側が電源線に、
カソード側がスイッチング用トランジスタ13のコレク
タに接続されている。
【0033】また、レーザダイオード11のカソード
は、レーザダイオード11の端子間電圧を検出する電圧
検出部14に接続されている。電圧検出部14の出力
は、ピーク検出部15に与えられ、そのピーク値が検出
される。ピーク検出部15の出力は、誤差検出部16b
の一方入力端に与えられる。誤差検出部16bの他方入
力端には、基準電圧発生部16aが発生する基準電圧が
与えられる。誤差検出部16bは、ピーク検出部15の
出力と基準電圧発生部16aの出力との間の誤差を検出
し、出力する。誤差検出部16bの出力は、可変電流源
18の制御端子に与えられる。すなわち、基準電圧発生
部16aおよび誤差検出部16bは、ピーク検出部15
の出力を基に可変電流源18の設定電流を制御する電流
制御部16を構成している。
【0034】図2は、図1に示す電圧検出部14の内部
構成の一例を示した回路図である。図2において、電圧
検出部14は、レーザダイオード11のカソードが接続
される入力端子20と、この入力端子20が接続される
エミッタフォロワ21と、エミッタフォロワ21の出力
を受ける差動アンプ22と、差動アンプ22の出力を受
けるエミッタフォロワ23と、エミッタフォロワ23の
出力を受ける出力端子24とを備えている。
【0035】図3は、図1に示すピーク検出部15の内
部構成の一例を示した回路図である。図3において、ピ
ーク検出部15は、入力端子30と、オペアンプ31
と、ダイオード32と、コンデンサ33と、電界効果ト
ランジスタ34と、出力端子35と、定電流源36とを
備えている。入力端子30には、電圧検出部14の出力
が与えられる。入力端子30からの入力は、オペアンプ
31の正側入力端に与えられる。オペアンプ31の出力
は、順方向接続されたダイオード32を介して、コンデ
ンサ33の一方電極に与えられると共に、電界効果トラ
ンジスタ34のゲートに与えられる。コンデンサ33
は、その他方電極が接地され、ピーク値保持回路を構成
している。電界効果トランジスタ34は、定電流源36
と協働して、ソースフォロワを構成している。このソー
スフォロワの出力は、オペアンプ31の負側入力端に与
えられると共に、出力端子35に与えられる。
【0036】図4は、図1に示す誤差検出部16bの内
部構成の一例を示した回路図である。図4において、入
力端子40には、基準電圧発生部16aの出力が与えら
れ、入力端子41には、ピーク検出部15の出力が与え
られる。入力端子40からの入力は、抵抗45を介して
オペアンプ42の正側入力端に与えられ、入力端子41
からの入力は、抵抗46を介してオペアンプ42の負側
入力端に与えられる。また、オペアンプ42の正側入力
端には、抵抗48を介して電圧源43からオフセット電
圧が印加されている。オペアンプ42の出力は、出力端
子44に与えられると共に、帰還抵抗47を介してオペ
アンプ42の負側入力端にフィードバックされている。
【0037】図5は、図1に示す可変電流源18の内部
構成の一例を示した回路図である。図5において、可変
電流源18は、制御入力端子50と、トランジスタ51
と、負荷抵抗52と、定電流源54とを備えている。制
御入力端子50には、誤差検出部16bの出力が制御電
圧として与えられる。この制御入力端子50は、トラン
ジスタ51のベースに接続される。トランジスタ51の
エミッタは、負荷抵抗52を介して接地されている。ト
ランジスタ51のコレクタは、トランジスタ12および
13の各エミッタの共通接続点に接続される。また、ト
ランジスタ51のコレクタには、定電流源54が接続さ
れる。このような構成において、トランジスタ51は、
そのベースに印加された制御電圧に比例した電流を取り
出す変動電流源を構成している。定電流源54にこのよ
うな変動電流源を並列に接続することによって、トラン
ジスタ13かつ従ってレーザダイオード11に流れる電
流量は、制御電圧に応じて制御されることになる。
【0038】図6は、レーザダイオード11の光出力を
一定にした場合の、周囲温度に対するレーザダイオード
11のカソード−アノード端子間電圧を実測してプロッ
トした図である。図6において、特性曲線61a,61
b,61c,61dは、それぞれ、光ファイバで取り出
したレーザダイオード11の出力が、1mW,2mW,
3mW,4mWと一定時における、温度変化に対する端
子間電圧の特性を示している。ここで、レーザダイオー
ド11の端子間電圧をVLD、電流をILDとした場
合、次式(1)の関係が成立する。
【数1】 上式(1)において、Egはバンドギャップエネルギ
ー、Rsは順方向の内部抵抗値、eは電荷量である。
【0039】温度変化がある場合、レーザダイオード1
1の内部のバンドギャップエネルギーは、低温になるほ
ど大きくなる。そのため、図6に示すように、低温域で
のレーザダイオード11の端子間電圧は、若干上昇する
傾向にある。一方、高温領域では、光出力を一定にする
ために必要となる電流量が増大するため、レーザダイオ
ード11の内部抵抗Rsによる電位降下分が増大する。
これによって、レーザダイオード11の端子間電圧が上
昇する傾向が見られる。これらの効果により、全温度範
囲にわたっては、図6に示すような傾向が生じる。
【0040】図7は、図1に示す基準電圧発生部16a
の構成の一例を示すブロック図である。図7において、
基準電圧発生部16aは、低温域用電圧源70と、常温
用電圧源71と、高温域用電圧源72と、アナログスイ
ッチ73と、温度検出部74とを備えている。アナログ
スイッチ73は、低温域用電圧源70、常温用電圧源7
1、高温域用電圧源72が発生する基準電圧を選択的に
切り替えて出力する。温度検出部74は、周囲温度を検
出する。アナログスイッチ73は、温度検出部74の検
出した温度範囲に応じて、低温域用電圧源70、常温用
電圧源71、高温域用電圧源72の出力を選択的に切り
替える。
【0041】図8は、図7に示す低温域用電圧源70の
構成の一例を示す回路図である。図8において、低温域
用電圧源70は、サーミスタ81および抵抗82を直列
接続した分圧回路によって構成されている。
【0042】図9は、図8に示す低温域用電圧源70の
出力電圧特性を示している。図9において、特性曲線9
1は、低温域における温度変化に対する低温域用電圧源
70の出力電圧特性を示している。なお、図9では、制
御対象とするレーザダイオード11の光出力が一定の場
合における低温域での端子間電圧の特性61(図6参
照)を併せて示している。
【0043】図10は、図7に示す常温用電圧源71の
構成の一例を示す回路図である。図10において、常温
用電圧源71は、抵抗101および抵抗102を直列接
続した分圧回路によって構成されている。
【0044】図11は、図10に示す常温用電圧源71
の出力電圧特性を示している。図11において、特性曲
線111は、常温における温度変化に対する常温用電圧
源71の出力電圧特性を示している。なお、図11で
は、制御対象とするレーザダイオード11の光出力が一
定の場合における常温域での端子間電圧の特性61(図
6参照)を併せて示している。
【0045】図12は、図7に示す高温域用電圧源72
の構成の一例を示す回路図である。図12において、高
温域用電圧源72は、正特性サーミスタ121および抵
抗122を直列接続した分圧回路によって構成されてい
る。
【0046】図13は、図12に示す高温域用電圧源7
2の出力電圧特性を示している。図13において、特性
曲線131は、高温域における温度変化に対する高温域
用電圧源72の出力電圧特性を示している。なお、図1
3では、制御対象とするレーザダイオード11の光出力
が一定の場合における高温域での端子間電圧の特性61
(図6参照)を併せて示している。
【0047】図14は、図1に示す発光素子駆動回路の
各部の電圧波形を示す図である。図14において、波形
141および142は、それぞれ、差動入力端子10a
および10bの入力電圧波形を示している。また、波形
143は、レーザダイオード11のカソード端子におけ
る電位変化を示している。また、波形144は、電圧検
出部14内の差動アンプ22(図2参照)の出力波形を
示している。また、波形145は、ピーク検出部15の
出力を示している。
【0048】図15は、誤差検出部16bから出力され
る誤差電圧に対する可変電流源18の設定電流値の変化
特性を示すグラフである。図15において、特性線15
1が、可変電流源18で設定される電流値の変化特性を
示している。この特性線151では、誤差電圧がVrで
ある場合に、設定される電流値はIrであるとしてい
る。なお、このグラフにおいて、横軸に設定される誤差
電圧は、入力端子40に印加される基準電圧発生部16
aの出力電圧をV40とし、入力端子41に印加される
ピーク検出部15の出力電圧をV41とし、誤差検出部
16b内部のオフセット電圧をVrとした場合、次式
(2)で示される。 (V40−V41)+Vr …(2)
【0049】図16は、レーザダイオード11の注入電
流に対する端子間電圧の変化特性を示すグラフである。
図16において、特性線161が、レーザダイオード1
1の端子間電圧の変化特性を示している。この特性線1
61では、注入電流をIrとした場合に、端子間電圧V
1が発生するとしている。
【0050】以下に、第1の実施形態における動作を説
明する。まず、間欠的に発生するバースト信号が差動入
力端子10a,10bへ入力されている状態で、ピーク
検出部15の出力電圧145と基準電圧発生部16aの
出力電圧とが等しくなるように、基準電圧発生部16a
の出力が調整されている場合を考える。この場合、特性
線151で示される誤差電圧に対する設定電流値の変化
特性により、可変電流源18には、電流値Irで示され
る電流が流れる。この場合、差動入力端子10aに印加
される信号が差動入力端子10bに印加される信号に対
してハイレベル時には、スイッチング用トランジスタ1
2がオフ状態、トランジスタ13がオン状態になる。そ
のため、レーザダイオード11には、可変電流源18で
設定される電流が流れ、レーザダイオード11は発光す
る。一方、差動入力端子10aに印加される信号が差動
入力端子10bに対してローレベル時には、スイッチン
グ用トランジスタ12がオン状態、トランジスタ13が
オフ状態になる。そのため、レーザダイオード11には
電流が流れなくなり、レーザダイオード11は消光す
る。
【0051】レーザダイオード11に電流値Irの電流
が流れる場合、レーザダイオード11の端子間には、特
性線161で示すように、端子間電圧V1が発生する。
電源電圧レベルをVccとすると、レーザダイオード1
1のカソード端子の電圧は、波形143で示すように
(Vcc−V1)となる。この電圧は、エミッタフォロ
ワ21により次段の差動アンプ22に伝えられる。差動
アンプ22の出力波形は、波形144で示すように、位
相を逆転させたパルス波形となる。ピーク検出部15の
出力は、波形145で示すように、差動アンプ22の出
力の最大値を検出し保持する。
【0052】次に、例えば電源電圧の変動に起因して、
レーザダイオード11の駆動電流が減少した場合を考え
る。この場合、特性線161で示されるレーザダイオー
ド11の電流電圧特性から判るように、レーザダイオー
ド11の駆動電流が電流値Irから減少すると、その端
子間電圧も電圧値V1から減少する。応じて、差動アン
プ22の出力のピーク値が小さくなる。その結果、ピー
ク検出部15の出力が、当初よりも低い電圧値となる。
この場合、基準電圧発生部16aの出力に対してピーク
検出部15の出力が下回ることになり、誤差検出部16
bの出力は、電圧値Vrから増大することとなる。その
結果、特性線151で示す特性より、レーザダイオード
11への注入電流は増大することになる。
【0053】また、逆に、レーザダイオード11の駆動
電流が、定常状態の電流値Irから増大した場合は、そ
の端子間電圧もV1から増大する。これにより、ピーク
検出部15の出力は、当初よりも高い電圧値となる。そ
の結果、誤差検出部16bの出力は、電圧値Vrよりも
低い電圧値となり、レーザダイオード11への注入電流
が減少することとなる。
【0054】このように、第1の実施形態による回路構
成では、レーザダイオード11の端子間電圧が、常に基
準電圧発生部16aの出力に追従するように制御され、
レーザダイオード11の駆動電流量がそれに従って決定
されることが判る。
【0055】従って、光出力が一定の場合のレーザダイ
オード11の端子間電圧を基に決定されるピーク検出部
15の出力に、基準電圧発生部16aの出力を等しく設
定することで、レーザダイオード11の光出力を一定に
することができる。
【0056】基準電圧発生部16aは、図7に示すよう
に、3つの電圧源70〜72を備えており、温度検出部
74が検出する周囲温度の範囲に応じて、これら3つの
電圧源70〜72を切り替えて使用するように構成され
ている。
【0057】まず、低温域では、アナログスイッチ73
によって低温域用電圧源70が選択されて用いられる。
図6に示すように、光出力を一定とした場合の、温度変
化に対するレーザダイオード11の端子間電圧は、低温
になるほど上昇する。図8に示すように、低温域用電圧
源70は、温度が低くなるほど抵抗値が上昇するサーミ
スタ81を用いて構成される。従って、低温域用電圧源
70の出力電圧特性は、図9に特性曲線91として示す
ように、低温域でのレーザダイオード11の光出力一定
時の端子間電圧特性61に近似することになる。この場
合は、低温域での光出力をほぼ一定とすることのできる
発光素子駆動回路を得ることができる。
【0058】次に、常温域では、アナログスイッチ73
によって常温用電圧源71が選択されて用いられる。図
6に示すように、光出力を一定とした場合の、温度変化
に対するレーザダイオード11の端子間電圧は、常温域
では、ほぼフラットな状態となっている。図10に示す
ように、常温用電圧源71は、固定抵抗101および1
02を用いた定電圧源として構成される。従って、常温
用電圧源71の出力電圧特性は、図11に特性曲線11
1として示すように、常温域でのレーザダイオード11
の光出力一定時の端子間電圧特性61に近似することに
なる。この場合は、常温域での光出力をほぼ一定とする
ことのできる発光素子駆動回路を得ることができる。
【0059】次に、高温域では、アナログスイッチ73
によって高温域用電圧源72が選択されて用いられる。
図6に示すように、光出力を一定とした場合の、温度変
化に対するレーザダイオード11の端子間電圧は、高温
になるほど上昇する。図12に示すように、高温域用電
圧源72は、温度が高くなるほど抵抗値が上昇する正特
性サーミスタ121を用いて構成される。従って、高温
域用電圧源72の出力電圧特性は、図13に特性曲線1
31として示すように、高温域でのレーザダイオード1
1の光出力一定時の端子間電圧特性61に近似すること
になる。この場合は、高温域での光出力をほぼ一定とす
ることのできる発光素子駆動回路を得ることができる。
【0060】上記のように、第1の実施形態によれば、
低温域から高温域まで、広い温度範囲にわたって光出力
をほぼ一定にする発光素子駆動回路を実現することがで
きる。なお、光出力を一定とした場合の、温度変化に対
するレーザダイオード11の端子間電圧の特性は、レー
ザダイオード11の内部構成、組成毎に異なるものであ
る。従って、制御対象となるレーザダイオード11の種
類毎に測定を行い、その特性を調べることが好ましい。
また、上記第1の実施形態における基準電圧発生部16
aは、低温域用電圧源70,常温用電圧源71,高温域
用電圧源72が発生する基準電圧を切り替えて出力する
ようにしているが、レーザダイオード11を比較的安定
した温度環境で使用する場合は、いずれか1つの電圧源
のみを用いるようにしても良い。
【0061】次に、ピーク検出部15における電圧保持
用コンデンサ33の充放電時定数の好ましい設定例につ
いて説明する。図17は、バースト信号伝送時における
レーザダイオード11の光出力および端子間電圧と、ピ
ーク検出部15の出力との関係を示す波形図である。図
17において、波形171はレーザダイオード11の光
出力を示し、波形172はレーザダイオード11の端子
間電圧を示し、波形173は電圧検出部14によって位
相反転された端子間電圧を示し、波形174はピーク検
出部15の出力を示している。
【0062】通信が開始されるまでに、相当長い期間に
わたって無信号状態が継続した場合、ピーク検出部15
の電圧保持用コンデンサ33に蓄積された電荷は、全て
放電された状態となる。この状態では、ピーク検出部1
5は、本来出力する範囲の最小値を出力する。誤差検出
部16bは、基準電圧発生部16aの出力とピーク検出
部15の出力とを比較して可変電流源18への制御信号
を決定するが、ピーク検出部15の出力が最小値である
ため、誤差検出部16bは、レーザダイオード11の駆
動電流を最大にするように動作する。そのため、バース
ト信号の先頭ビットにおいては、波形171に示すよう
に、レーザダイオード11の光出力が、設定すべき出力
レベルに対して大きくなる。この光出力に応じて、レー
ザダイオード11の端子間電圧172は、その振幅が大
きくなる。また、電圧検出部14の出力も、波形173
に示すように、先頭ビットにおいて、その振幅が大きく
なる。ここで、ピーク検出部15における電圧保持用コ
ンデンサ33の充電時定数は、バースト信号の先頭に用
意される数ビットのプリアンブル期間程度に設定されて
いる。すなわち、ピーク値検出部15は、バースト信号
の先頭の数ビット期間では、充電を継続して行う。そし
て、この図の例では、8ビット後にピーク値検出部15
から安定した出力が得られることになる。このピーク検
出部15での充電に応じて、光出力171も8ビット後
に安定した出力が得られることとなる。
【0063】次に、通信が開始された場合には、周期的
にバースト信号の伝送が行われることになる。この周期
に比較して、ピーク検出部15における電圧保持用コン
デンサ33の放電時定数は、十分大きくなるように設定
されている。放電時定数をこのように大きく設定した場
合、コンデンサ33に一旦保持された電圧は、引き続い
て現れるバースト信号の区間においてもその値が保持さ
れている。そのため、周期的に現れるバースト信号の先
頭部においても、1ビット目から安定な光出力が得られ
ることとなる。
【0064】以上のように、第1の実施形態によれば、
モニタ用フォトダイオードを用いることなく、光出力を
広い温度範囲にわたって一定に保つことができるため、
光モジュールのコスト削減と、小型化が図れる。また、
制御対象となるレーザダイオード11の特性、すなわ
ち、光出力を一定にした場合の温度変化に対する端子間
電圧の特性に応じて、基準電圧発生部16aを構成する
ようにしているので、レーザダイオード11の種類が異
なり、その特性が異なる場合にも、それぞれに応じた基
準電圧を発生することができ、汎用的に対応可能な発光
素子駆動回路を実現することができる。
【0065】(第2の実施形態)図18は、本発明の第
2の実施形態に係る発光素子駆動回路の構成を示した回
路ブロック図である。図18において、本実施形態の発
光素子駆動回路は、以下の点を除いて、図1の発光素子
駆動回路と同様の構成であり、相当する部分には同一の
参照番号を付し、その説明を省略する。本実施形態が図
1の発光素子駆動回路と異なる点は、バースト制御入力
端子180および電流バイパス部181を新たに加えた
点と、図1の可変電流源18に代えて、可変電流源18
2を設けた点とである。
【0066】電流バイパス部181は、バースト信号の
無入力期間中に、レーザダイオード11に印加される電
流を減らすように、可変電流源182を制御する。可変
電流源182は、電流バイパス部181と協働して、バ
ースト信号の有無により駆動電流値を変化させる。
【0067】図19は、図18に示す電流バイパス部1
81および可変電流源182の内部構造の一例を示した
回路図である。図19において、電流バイパス部181
は、トランジスタ1811と、抵抗1812とを備えて
いる。トランジスタ1811のベースには、バースト制
御入力端子180が接続される。トランジスタ1811
のエミッタは、抵抗1812を介して接地される。可変
電流源182は、トランジスタ51と、抵抗52と、定
電流源54と、第1および第2のカレントミラー回路1
821および1822とを備えている。制御入力端子5
0には、誤差検出部16の出力が制御電圧として与えら
れる。この制御入力端子50は、トランジスタ51のベ
ースに接続される。トランジスタ51のエミッタは、負
荷抵抗52を介して接地されている。トランジスタ51
のコレクタには、定電流源54が接続される。また、ト
ランジスタ51のコレクタは、第1のカレントミラー回
路1821の入力端に接続される。第1のカレントミラ
ー回路1821の出力端は、第2のカレントミラー回路
1822の入力端に接続される。第2のカレントミラー
回路1822の出力端は、トランジスタ12および13
の各エミッタに接続される。なお、第2のカレントミラ
ー回路1822は、レーザダイオード駆動側のトランジ
スタがn個並列に接続されて構成されている。
【0068】図20は、+側の差動入力端子10aへの
入力信号201と、バースト制御入力端子180に印加
される信号202とを示している。バースト制御入力端
子180に印加される信号202は、バースト信号が入
力されている場合にはローレベルとなり、バースト信号
が入力されていない場合にはハイレベルとなる信号であ
る。
【0069】以下には、第2の実施形態の動作を説明す
る。可変電流源182の制御入力端子50には、第1の
実施形態で説明した動作原理により決定される制御信号
が与えられる。この入力により、第1のカレントミラー
回路1821には、電流i3が流れる。
【0070】間欠的に発生するバースト信号が入力され
ている場合、バースト制御入力端子180に印加される
信号202は、ローレベルとなる。この場合、電流バイ
パス部181では、トランジスタ1811がオフ状態と
なり、電流は流れない。すなわち、電流バイパス部18
1を流れる電流量i1は、0となる。第2のカレントミ
ラー回路1822に流れ込む電流i2は、第1のカレン
トミラー回路1821から流れ出す電流i3から電流バ
イパス部181によってバイパスされる電流i1を差し
引いた値となるが、この場合は、i1=0であるため、
電流i2とi3は同じ値となる。そして、第2のカレン
トミラー回路1822により、i2のn倍の電流i4が
レーザダイオード11に流れる。
【0071】すなわち、可変電流源182の制御入力端
子50に与えられる制御信号で決定される電流値i3に
対して、レーザダイオード11に流れる電流i4は、次
式(3)の関係を満たす。 i4=n・i3 …(3)
【0072】次に、バースト信号が入力されていない場
合、バースト制御入力端子180には、ハイレベルの信
号202が印加される。この場合、電流バイパス部18
1の内部のトランジスタ1811のベース端子にハイレ
ベル信号が印加されることにより、電流バイパス部18
1には、電流i1が流れる。第1のカレントミラー18
21から流れ出る電流i3は一定であるため、i3から
i1を引いた値の電流がi2となる。レーザダイオード
11に流れる電流i4は、電流i2のn倍の値になるた
め、電流i4は、次式(4)で示す値となる。 i4=n・(i3−i1) …(4) ここで、電流i1と電流i3とを、ほぼ同じ電流値にな
るように設定すると、電流i4の値がほぼ0となり、発
光素子の駆動回路として、電流量の削減が可能となる。
なお、バースト信号の1ビット目からの高速応答を可能
とするためには、電流i4として微少な電流量は流して
おくことが望ましい。そのため、電流i3を電流i1に
対してわずかに大きくなるように設定することが好まし
い。
【0073】また、上記のnを大きくすることにより、
レーザダイオード11の駆動電流として大電流を必要と
する場合にも対応が可能となる。なお、バースト信号が
入力されていない場合に、誤差検出部16bからの制御
信号が変動することが無いように、ピーク検出部15の
放電時定数は、充分に大きく設定する必要がある。
【0074】以上のように、第2の実施形態によれば、
バースト信号が入力されている期間にのみレーザダイオ
ード11に駆動電流を印加し、バースト信号の無入力期
間には、電流バイパスを行うことで、その消費電力を削
減することが可能となる。また、切り替えにアナログス
イッチを使うことなく、電流値を削減可能であるため、
バースト信号の先頭からの高速な応答を可能とする。
【0075】(第3の実施形態)図21は、本発明の第
3の実施形態に係る発光素子駆動回路の構成を示す回路
ブロック図ある。図21において、本実施形態の構成
は、以下の点を除いて、図1に示す第1の実施形態と同
様の構成であり、相当する部分には、同一の参照番号を
付し、その説明を省略する。本実施形態が第1の実施形
態と異なる点は、図1の電圧検出部14およびピーク検
出部15に代えて、電圧検出部211および平均値検出
部212を設けたことである。電圧検出部211は、オ
ペアンプにより構成される。平均値検出部212は、ロ
ーパスフィルタにより構成される。電圧検出部211
は、その入力端がレーザダイオード11のカソードに接
続され、レーザダイオード11のカソード端子の電圧を
検出する。平均値検出部212は、その入力端が電圧検
出部211の出力端に接続され、電圧検出部211の出
力の平均値を出力する。平均値検出部212を構成する
ローパスフィルタのカットオフ周波数は、伝送するビッ
ト列の持つ周波数成分に比較して十分に低く設定されて
いるものとする。平均値検出部212の出力端は、誤差
検出部16bの一方入力端に接続される。
【0076】図22は、デジタル変調された電流信号を
レーザダイオード11に注入して、レーザダイオード1
1の光出力を一定に設定した場合に、発光時のレーザダ
イオード11の端子間電圧221と、オフ時のレーザダ
イオード11の端子間電圧22との平均値223を、温
度をパラメータとして記述したグラフである。
【0077】図23は、デジタル変調された電流信号を
レーザダイオード11に注入した場合の、レーザダイオ
ード11の入出力波形を示す図である。なお、図23
(a)は、レーザダイオード11への注入電流を示し、
図23(b)は、レーザダイオード11の端子間電圧を
示し、図23(c)は、レーザダイオード11の光出力
を示している。
【0078】次に、第3の実施形態の動作を説明する。
なお、本実施形態が扱うデジタル変調された電気信号
は、第1の実施形態と異なり、バースト信号の形態では
なく、連続的に入力されるものとする。レーザダイオー
ド11に図23(a)に示すようなデジタル変調された
電流を注入する場合、その光出力は、図23(c)に示
す通りとなる。この場合、レーザダイオード11の端子
間電圧としては、発光時にはハイレベルとなり、消光時
にはローレベルとなる(ただし、残留キャリアの影響
で、ある程度の電圧が発生している)、図23(b)に
示すような波形が得られる。
【0079】図23(c)に示す光出力を一定に保った
場合の、図23(b)に示す電圧波形のハイレベルとロ
ーレベルの電圧の温度変動特性を示したグラフが、図2
2の発光時端子間電圧221と消光時端子間電圧222
である。そして、この2つの特性の平均値の値として平
均値223が規定される。すなわち、平均値223に示
される電圧特性に、レーザダイオード11の端子間電圧
の平均値を合わせることができれば、温度変動がある場
合にも光出力は一定にできることが判る。
【0080】図21に示す発光素子駆動回路において、
エミッタが共通に接続されたトランジスタ12,13に
より、差動入力信号の値に従い電流が切り替えられ、レ
ーザダイオード11にデジタル変調された電流が注入さ
れる。これにより、レーザダイオード11のアノード−
カソード間に電圧が発生する。アノードは、電源線に接
続され、固定の電圧が印加されるので、カソード側に端
子間電圧が現れることとなる。
【0081】レーザダイオード11のカソードには、オ
ペアンプで構成される電圧検出部211が接続される。
電圧検出部211の出力は、ローパスフィルタで構成さ
れる平均値検出部212に与えられる。ここで、電圧検
出部211を構成するオペアンプは、入力インピーダン
スが高く出力インピーダンスが低いという性質を有して
いる。すなわち、電圧検出部211は、レーザダイオー
ド11の端子間電圧を検出して平均値検出回路212に
伝達すると共に、バッファとしての役目も果たしてい
る。これによって、レーザダイオード11のカソード電
位は、電圧検出部211の後段の回路要素からの影響を
受けない。そのため、電圧検出部211の後段の回路要
素がレーザダイオード11の高速スイッチングを阻害す
ることがなくなる。平均値検出部212からは、レーザ
ダイオード11の端子間電圧の平均値が出力される。
【0082】基準電圧発生部16aの出力として、図2
2の平均値223に示す電圧に相当する電圧を発生させ
る。平均値検出部212の出力と、基準電圧発生部16
aの出力との間の誤差を誤差検出部16bにて検出し、
その結果を可変電流源18の制御入力に与えることで、
可変電流源18の設定電流を制御する。すなわち、平均
値検出部212の出力電圧が、基準電圧発生部16aが
生成する電圧に比較して低い場合は、可変電流源18の
設定電流を増大させるように制御し、逆に、平均値検出
部212の出力電圧が、基準電圧発生部16aが生成す
る電圧に比較して高い場合には、可変電流源18の設定
電流を減少さるように制御する。このようにすること
で、温度変動がある場合にも、常にレーザダイオード1
1からの光出力を一定に保つことが可能となる。
【0083】なお、以上説明した第1〜第3の実施形態
では、発光素子としてレーザダイオードを用いたが、こ
れに代えて他の発光素子を用いても良い。他の発光素子
として、例えばLEDを用いた場合、レーザダイオード
に比べてスイッチング速度は落ちるが、装置コストを下
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発光素子駆動回
路の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】図1に示す電圧検出部の内部構成の一例を示し
た回路図である。
【図3】図1に示すピーク検出部の内部構成の一例を示
した回路図である。
【図4】図1に示す誤差検出部の内部構成の一例を示し
た回路図である。
【図5】図1に示す可変電流源の内部構成の一例を示し
た回路図である。
【図6】レーザダイオードの光出力を一定にした場合
の、周囲温度に対するレーザダイオードのカソード−ア
ノード端子間電圧を実測してプロットした図である。
【図7】図1に示す基準電圧発生部の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図8】図7に示す低温域用電圧源の構成の一例を示す
回路図である。
【図9】図8に示す低温域用電圧源の出力電圧特性を示
している。
【図10】図7に示す常温用電圧源の構成の一例を示す
回路図である。
【図11】図10に示す常温用電圧源の出力電圧特性を
示している。
【図12】図7に示す高温域用電圧源の構成の一例を示
す回路図である。
【図13】図12に示す高温域用電圧源の出力電圧特性
を示している。
【図14】図1に示す発光素子駆動回路の各部の電圧波
形を示す図である。
【図15】誤差検出部から出力される誤差電圧に対する
可変電流源の設定電流値の変化特性を示すグラフであ
る。
【図16】レーザダイオードの注入電流に対する端子間
電圧の変化特性を示すグラフである。
【図17】バースト信号伝送時におけるレーザダイオー
ドの光出力および端子間電圧と、ピーク検出部の出力と
の関係を示す波形図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る発光素子駆動
回路の構成を示した回路ブロック図である。
【図19】図18に示す電流バイパス部および可変電流
源の内部構造の一例を示した回路図である。
【図20】+側の差動入力端子への入力信号と、バース
ト制御入力端子に印加される信号との波形を示す波形図
である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係る発光素子駆動
回路の構成を示す回路ブロック図ある。
【図22】デジタル変調された電流信号をレーザダイオ
ードに注入して、レーザダイオードの光出力を一定に設
定した場合に、発光時のレーザダイオードの端子間電圧
と、オフ時のレーザダイオードの端子間電圧との平均値
を、温度をパラメータとして記述したグラフである。
【図23】デジタル変調された電流信号をレーザダイオ
ードに注入した場合の、レーザダイオードの入出力波形
を示す図である。
【符号の説明】
11…レーザダイオード 12,13…スイッチング用トランジスタ 14…電圧検出部 15…ピーク検出部 16a…基準電圧発生部 16b…誤差検出部 16…電流制御部 18…可変電流源 21,23…エミッタフォロワ 22…差動アンプ 70…低温域用電圧源 71…常温用電圧源 72…高温域用電圧源 73…アナログスイッチ 74…温度検出部 181…電流バイパス部 182…可変電流源 211…電圧検出部 212…平均値検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/04 10/06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル変調された電気信号に応答して
    スイッチング動作する発光素子を安定的に駆動するため
    の発光素子駆動回路であって、 前記発光素子の端子間電圧を検出する電圧検出部と、 前記電圧検出部の出力のピーク値を検出するピーク検出
    部と、 前記ピーク検出部の出力に応じて、前記発光素子の駆動
    電流を制御する電流制御部とを備える、発光素子駆動回
    路。
  2. 【請求項2】 前記電流制御部は、 基準電圧を発生する基準電圧発生部と、 前記基準電圧発生部が発生する基準電圧と前記ピーク検
    出部の出力との間の誤差を検出する誤差検出部とを含
    み、 前記誤差検出部の出力信号に応じて、前記発光素子の駆
    動電流が制御されることを特徴とする、請求項1に記載
    の発光素子駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧発生部は、前記発光素子の
    光出力が一定に保たれている条件下で、温度変化に対す
    る発光素子の端子間電圧の変化に追従する基準電圧を発
    生する、請求項2に記載の発光素子駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧発生部は、それぞれが固有
    の温度範囲において温度変化に対する前記発光素子の端
    子間電圧の変化に追従する基準電圧を発生する複数の基
    準電圧発生源を含み、周囲温度の変化に応じて、各基準
    電圧発生源が発生する基準電圧を切り替えて出力するこ
    とを特徴とする、請求項3に記載の発光素子駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記電流制御部は、前記発光素子の駆動
    電流の一部をバイパスさせることによって駆動電流を減
    少させる電流バイパス部をさらに含む、請求項2に記載
    の発光素子駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記デジタル変調された電気信号は、バ
    ースト信号の形態で入力され、 前記バースト信号の有無を知らせる制御信号が準備さ
    れ、 前記電流バイパス部は、前記制御信号によって前記バー
    スト信号の無いことが通知されたときに、駆動電流のバ
    イパスを行い、前記発光素子の駆動電流を減少させるこ
    とを特徴とする、請求項5に記載の発光素子駆動回路。
  7. 【請求項7】 前記デジタル変調された電気信号は、バ
    ースト信号の形態で入力され、 前記ピーク検出部の充電時定数は、前記バースト信号の
    先頭における数ビット期間内に設定されている、請求項
    1に記載の発光素子駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記ピーク検出部の放電時定数は、前記
    バースト信号の無信号期間よりも十分に大きい値に設定
    されている、請求項7に記載の発光素子駆動回路。
  9. 【請求項9】 デジタル変調された電気信号に応答して
    スイッチング動作する発光素子を安定的に駆動するため
    の発光素子駆動回路であって、 前記発光素子の端子間電圧を検出する電圧検出部と、 前記電圧検出部の出力の平均値を検出する平均値検出部
    と、 前記平均値検出部の出力に応じて、前記発光素子の駆動
    電流を制御する電流制御部とを備える、発光素子駆動回
    路。
  10. 【請求項10】 前記電流制御部は、 基準電圧を発生する基準電圧発生部と、 前記基準電圧発生部が発生する基準電圧と前記平均値検
    出部の出力との間の誤差を検出する誤差検出部とを含
    み、 前記誤差検出部の出力信号に応じて、前記発光素子の駆
    動電流が制御されることを特徴とする、請求項9に記載
    の発光素子駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記基準電圧発生部は、前記発光素子
    の光出力が一定に保たれている条件下で、温度変化に対
    する発光素子の端子間電圧の変化に追従する基準電圧を
    発生する、請求項10に記載の発光素子駆動回路。
  12. 【請求項12】 前記基準電圧発生部は、それぞれが固
    有の温度範囲において温度変化に対する前記発光素子の
    端子間電圧の変化に追従する基準電圧を発生する複数の
    基準電圧発生源を含み、周囲温度の変化に応じて、各基
    準電圧発生源が発生する基準電圧を切り替えて出力する
    ことを特徴とする、請求項11に記載の発光素子駆動回
    路。
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