JPH10188771A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JPH10188771A
JPH10188771A JP34759696A JP34759696A JPH10188771A JP H10188771 A JPH10188771 A JP H10188771A JP 34759696 A JP34759696 A JP 34759696A JP 34759696 A JP34759696 A JP 34759696A JP H10188771 A JPH10188771 A JP H10188771A
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arc
plate
back plate
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JP34759696A
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Inventor
Tatsunori Ikeda
龍典 池田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリッドにより分断されたアークがグリッド
集合体の端部において再びつながってアーク短絡をおこ
すのを防止して信頼性の高い回路遮断器を得る。 【解決手段】 第1の突設部34bが設けられた櫛の歯
状のベース側背板部34をベース側側板部31に対して
L状にして一体に設ける。同じく図示しない第2の突設
部35bが設けられベース側背板部34と噛み合う櫛の
歯状のカバー側背板部をカバー側側板部に対してL状に
一体に設ける。ベース側背板部34とカバー側背板部と
をグリッド21間の間隙21cに連通する貫通孔、例え
ば34cを図1の右方から見て千鳥状に形成するように
して噛み合わせ、かつ第1及び第2の突設部をグリッド
21の端部の間隙に挿入して、グリッド集合体21をコ
状に囲む。グリッド21と各ベース側、カバー側背板部
との間に隙間があっても第1及び第2の突設部により交
互に遮るのでアーク短絡を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は回路遮断器、特に
その消弧装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9、図10は、例えば実開平5ー77
849号公報に示された従来の回路遮断器の消弧装置を
示すものであり、図9は斜視図、図10は図9の線X−
Xに沿う断面図である。これらの図において、1は消弧
装置であり、複数のグリッド2と、コ字状の絶縁材料で
形成されるグリッドサポート3で構成されている。グリ
ッド2に形成された突起2aを、所定の間隙を有しグリ
ッドサポート3の側板3aに設けられた角孔3bに挿入
して、グリッド2の突起2aの先端を加締めることによ
り組み立てられている。3cは複数の排気孔であり、各
々グリッド2の間隙に連通するようにグリッドサポート
3の端部板3dに千鳥状に配設されている。4は橋絡防
止突起であり、図9の左側の縦に並んだ各貫通孔3cの
間及び右側の縦に並んだの各貫通孔3c同士の間に端部
板3dの外側に沿って配設されている。
【0003】このような従来の回路遮断器の消弧装置に
おいて、電路に過電流が流れた場合に、図示しない過電
流検出部で検出することにより、開閉機構が動作して可
動接触子が固定接触子から開離される。このとき、固定
接触子と可動接触子間で発生したアークは、自らの電磁
力により図示しないヨーク(アークランナを兼ねる)及
びアークランナを走行して消弧装置1の内部に到り、グ
リッド2で寸断及び冷却されて消弧され、排気孔3cを
通って図示しないベースの排気孔から回路遮断器の外部
へ排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の回
路遮断器の消弧装置においては、グリッド2の周囲をコ
字状のグリッドサポート3で覆うように構成されてい
る。図10に示すように、グリッドサポート3の端部板
3dとグリッド2とは別体であり、グリッドサポート3
の端部板3dにグリッド2を当接させるように挿入して
いる。このために、端部板3dとグリッド2間に若干の
隙間gができる。そして、この隙間gにアークが侵入し
て、グリッド2にて分断されたアークが再びつながって
アーク短絡を引き起こすという問題点があった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、アーク短絡が発生し難い
消弧装置を備え、信頼性の高い回路遮断器を得ることを
目的とする。また、部品数を削減して小形にでき、さら
にはアーク短絡の発生をさらに効果的に抑制できる回路
遮断器を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の回路遮断器は、所定方向に千鳥状に貫通
孔を形成する貫通孔形成部を有する背板部とこの背板部
の所定方向と交差する方向の各端部と貫通孔との間にあ
って所定方向から見て先端部が互いに重なるようにして
背板部から一体に所定寸法突設された複数の背板部突設
部が設けられた端部板と一対の側板とを背板部突設部が
内側にあるようにしてコ状に配設して絶縁隔壁とし、所
定方向に積層された消弧板間の間隙に背板部突設部を挿
入したものである。消弧板と端部板との間に隙間があっ
てもこれを背板部突設部により交互に遮り、消弧板によ
り分断されたアークが消弧板の端部板側において再び1
本につながりアーク短絡が発生するを抑制する。また、
消弧板間の間隙と連通する貫通孔からアーク遮断時のア
ークガスが排出されるが、この貫通孔を千鳥状に配設し
てアークガスを貫通孔から互い違いに排出することによ
りアークガス間の絶縁距離を長くして、アークガスによ
るアーク短絡の発生を効果的に防止する。
【0007】また、一対の側板の一方をベースと一体
に、他方をカバーと一体にそれぞれ形成し、端部板は、
背板部が櫛の歯状に配設された第一の歯部を有し側板の
一方と一体に形成された第一の櫛状板と、櫛の歯状に配
設された第二の歯部を有し側板の他方と一体に形成され
た第二の櫛状板と、を有するものとし、第一の歯部と第
二の歯部とが貫通孔を形成する貫通孔形成部となるよう
にして交互に噛み合わせ、第一及び第二の歯部にそれぞ
れ背板部突設部を設けたものである。一方の側板がベー
スの一部を兼ね、他方の側板がカバーの一部を兼ね、か
つ一体成形するので、小型化でき、部品数も少なくな
る。
【0008】さらに、一対の側板にも、それぞれ複数の
側板突設部を設け、側板突設部を消弧板間の間隙に挿入
したものである。側板と消弧板の間に隙間を側板突設部
により遮り、消弧板の側板側においてアーク短絡が発生
するのを防止する。
【0009】また、固定接点及び可動接点から消弧装置
へアークを誘導する固定側誘弧板及び可動側誘弧板を対
向して設けるとともに各誘弧板の対向する側の所定の位
置に一対の突起を対向して設けたものである。両突起間
でアークの走行速度を減速するとともにアークを位置決
めし、消弧装置の内部におけるアークの自由度を制限
し、アークが消弧板の両側方部に移動し難くする。これ
により、消弧板の側板側におけるアーク短絡を発生し難
くする。
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1〜図7は、この発明の実施の一形態
を示すものであり、図1は回路遮断器の一部を切り欠い
て内部を示す正面図、図2は図1の要部を拡大して示す
要部拡大図である。図3は消弧装置を示す斜視図、図4
は図2の線IVーIVに沿う拡大断面図、図5は図2の
線V−Vに沿う拡大断面図である。図6は図1の線VI
−VIに沿う拡大断面図、図7は図1の線VII−VI
Iに沿う拡大断面図である。
【0010】これらの図において、10は消弧装置であ
り、グリッド集合体20と絶縁隔壁30とを有する。グ
リッド集合体20は、鋼板すなわち磁性材料で形成され
た複数の消弧板であるグリッド21と、板状の絶縁材料
で形成されたグリッドサポート22を有する。20aは
グリッド集合体20の側方部、20bは後端部、20c
はグリッド間の間隙である。グリッド21は、図3に示
すような形状を有し、図3の左右両側中央部に凹部21
aを有する。グリッド21は、所定の間隙寸法dの間隙
20cを形成するようにしてピッチ(d+t)(tはグ
リッド21の板厚)にて積層され、凹部21aにグリッ
ドサポート22を挿入してグリッド21を加締めること
により、図3に示す状態に組み立てられる。24はベー
ス、25はカバーであり、いずれも合成樹脂材料で形成
された絶縁筺体を形成しており、消弧装置10を収納し
ている。なお、ベース24には、後述するアークガスを
排出する排出口24aが設けられている(図1)。
【0011】絶縁隔壁30は、ベース側側板部31とカ
バー側側板部32と端部板33とを有する。ベース側側
板部31は、図4に示すように、ベース24の一部が兼
用されている。ベース側突設部31aが、ベース側側板
部31の内側から図1における手前側へ所定寸法a突出
してピッチ(d+t)にて複数個設けられている。な
お、ベース側突設部31aは、図4に示すごとく図の左
右に分けて設けられており、グリッド集合体20のグリ
ッドサポート22と干渉しないようにされている。ベー
ス側側板部31(ベース24)とベース側突設部31a
とは、合成樹脂、具体的には例えば熱可塑性樹脂である
ポリアミド樹脂によるモールド成形により一体に形成さ
れている。
【0012】カバー側側板部32は、図4に示すよう
に、カバー25の一部が兼用されている。カバー側突設
部32aが、カバー側側板部32の内側から図4におけ
る下方から上方へ向かって所定寸法a突出してピッチ
(d+t)にて複数個設けられている。なお、カバー側
突設部32aも、図4に示すごとく図の左右に分けて設
けられており、グリッド集合体20のグリッドサポート
22と干渉しないようにされている。カバー側側板部3
2(カバー25)とカバー側突設部32aとは、合成樹
脂、具体的には例えばポリアミド樹脂により一体にモー
ルド成形されている。
【0013】端部板33は、ベース側背板部34とカバ
ー側背板部35とを有する。ベース側背板部34は、図
7に示すように図1の右方から見たとき、カバー側背板
部35と対向して第一の歯部34aが櫛の歯状に配列さ
れている。背板部突設部である第一の突設部34bが、
第一の歯部34aの図7における向こう側に中央部に第
一の歯部34aから向こう側に向かって所定寸法b突出
してピッチ(d+t)にて複数個設けられている。ベー
ス側背板部34は、図4、図7に示すようにベース側側
板部31とほぼ直角をなすようにかつベース側側板部3
1と一体に合成樹脂により形成され、またベース側背板
部34と第一の歯部34aとは同様に一体に合成樹脂に
より形成されている。
【0014】カバー側背板部35は、図7に示すように
図1の右方から見たとき、ベース側背板部34と対向し
て第二の歯部35aが櫛の歯状に配列されている。第二
の歯部35aは、図7のごとく、凸状の形状を有してい
る。背板部突設部である第二の突設部35bが、第二の
歯部35aの図7における向こう側に中央部に第二の歯
部35aから向こう側に向かって所定寸法b突出して所
定のピッチ間隔(d+t)を置いて複数個設けられてい
る。カバー側背板部35は、図4、図7に示すようにカ
バー側側板部32とほぼ直角をなすようにかつカバー側
側板部32と一体に合成樹脂により形成され、またカバ
ー側背板部35と第二の歯部35aとは同様に一体に合
成樹脂により形成されている。
【0015】第一の歯部34aと第二の歯部35aと
は、ベース24にカバー25が装着されたとき、図7の
ごとく相互に噛み合っている。そして、第一の突設部3
4bと第二の突設部35bとは交互に入れ違いになるよ
うに、すなわち図6の上方から見て、その端部が寸法f
重なるようにされている。グリッド集合体20の後端部
20bすなわちアーク移動方向の後端部(図2における
右端部)でのアーク短絡を防止するように構成されてい
る。また、隣接する二つの第一の歯部34aと第二の歯
部35aとにより貫通孔34cが形成され、隣接する二
つの第二の歯部35aと第一の歯部34aとにより貫通
孔35cが形成されている。この貫通孔34c、35c
は千鳥状をなし、グリッド集合体20のグリッド21同
士の間隙20cに交互に連通している(図2、図4及び
図7参照)。第一の歯部34a及び第二の歯部35aが
この発明における貫通孔形成部である。
【0016】また、ベース側突設部31aとカバー側突
設部32aはグリッド集合体20の側方部20aのグリ
ッド21同士の間隙20c内に図4に示すごとく挿入さ
れている。ベース側突設部31aとカバー側突設部32
aとが間隙20c内に挿入される寸法は、寸法aよりも
若干小さい。第一の突設部34bと第二の突設部35b
は同様にグリッド21同士の間隙20cに図4における
右方からほぼ寸法bだけ挿入されている。なお、この寸
法は、正確には第一及び第二の突設部34b、35bの
寸法bよりも若干小さい。グリッド集合体20の側方部
20aとベース側及びカバー側側板部31、32との
間、グリッド集合体20の後端部20bとベース側及び
カバー側背板部34、35との間に僅かな隙間が生じる
からである。
【0017】41は可動接触子、42は固定接触子であ
る。43は固定接触子42と可動接触子41間で発生し
たアークの内、固定接触子42側のアークを消弧装置1
0のグリッド21の上部まで走行しやすくする固定側誘
弧板を兼ねたヨーク、44は可動接触子41側のアーク
を消弧装置10のグリッド21の下部まで走行しやすく
する可動側誘弧板としてのアークランナである。一般的
には、ヨーク43とアークランナ44とはほぼ平行に配
設されている。そして、ヨーク43、アークランナ44
には、消弧装置10に組み込まれたグリッド集合体20
の後端部20bにおける最上部及び最下部の消弧板21
に対向する側に、アークを位置決めするための誘弧用突
起43a、44aが形成されている。45は可動接触子
41を駆動する開閉機構、46は過電流に応動して開閉
機構45を作動させ、可動接触子41を固定接触子42
から自動的に開離させる過電流引き外し部である。
【0018】グリッド集合体20の組み込みは、次のよ
うにする。予め組み立てられたグリッド集合体20をカ
バーを外した状態のベース24に、図1における手前か
ら装着する。これにより、ベース側側板部31に設けら
れたベース側突設部31a及びベース側背板部34に設
けられた第一の突設部34bがグリッド21間の間隙2
0cにそれぞれほぼ寸法a、bだけ入り込む。次に、カ
バー25を図1の手前側からグリッド集合体20に被せ
る。これにより、カバー側側板部32に設けられたカバ
ー側突設部32a及びカバー側背板部35に設けられた
第一の突設部35bがグリッド21間の間隙20cにそ
れぞれほぼ寸法a、bだけ押し込まれる。
【0019】次に、動作について説明する。電路に過電
流が流れた場合に、過電流引き外し部46が動作して開
閉機構45を作動させ、可動接触子41が固定接触子4
2から開離される。このとき、固定接触子42と可動接
触子41間にアークが発生する。このアークは、ヨーク
43及びアークランナ44を流れる電流により発生する
磁束の作用でヨーク43及びアークランナ44を走行し
て、両接触子41、42から遠ざかる方向、すなわち消
弧装置10に向かって駆動され、消弧装置10の内部に
入り込み、グリッド21によって寸断及び冷却されて消
弧される。そして、発生したアークガスは貫通孔34
c、35cを経由してベース24の排気孔24a(図
1)から回路遮断器の外部へ排出される。
【0020】この実施の形態によれば、グリッド集合体
20の間隙20cにグリッド集合体20の側方部20a
からベース側突設部31a及びカバー側突設部32aが
間隙20cへほぼ寸法aだけ挿入される。また、後端部
20b側から第一及び第二の突設部34b、35bが互
い違いに所定寸法f(図6参照)重なるようにして間隙
20cへほぼ寸法bだけ挿入される。従って、グリッド
集合体20の側方部20aにおいてはグリッド21ごと
にベース側及びカバー側突設部31a、32aにより絶
縁され、後端部20cにおいては第一及び第二の突設部
34b、35bにより貫通孔34c、35cを避けて交
互に絶縁される。すなわち、この部分においては、グリ
ッド21と絶縁隔壁30(側板部31、32、背板部3
4、35)との間の間隙が遮断される。従って、グリッ
ド集合体20の側方部20aや後端部20bにおいて、
グリッド21を介することなくアークが橋絡するアーク
短絡を生じるおそれがなく、アークは各グリッド21に
より確実に分断され消弧される。
【0021】また、アークガスが排出される貫通孔34
c、35cを千鳥状に配設することにより、グリッド2
1により分断されてから背板部33の外側へ吹き出した
各アーク間の距離が長くなるようにしている。従って、
グリッド集合体20へ誘導されたアークを遮断するとき
に、グリッド集合体20の後端部あるいは側方部におい
て、アーク短絡が発生し難くなり、遮断性能が向上す
る。
【0022】さらに、ベース24及びカバー25の一部
がベース側側板部31及びカバー側側板部32を兼ねる
ようにしたので、小形化ができ、安価になる。端部板3
3は、ベース側背板部34とカバー側背板部35とに分
けているので、成形が容易である。また、ヨーク43及
びアークランナ44のアークが走行する位置に誘弧用突
起43a及び誘弧用突起44aを設けることにより、こ
の誘弧用突起43aと誘弧用突起44aとの間でアーク
の走行速度が減速されるとともにアークの位置を規制で
きる。よって、消弧装置10の内部でアークの自由度が
制限され、アークがグリッド21の両側方部20a、2
0aに移動し難くなるので、グリッド21の両側方部2
0a、20aで一層、効果的にアーク短絡の発生を防止
できる。
【0023】実施の形態2.図8は、この発明の他の実
施の形態を示す端部板の断面図であり、上記実施の形態
1における図7に相当するものである。なお、図1にお
ける線VI−VIに相当する断面図は、第6図と同様の
ものである。図8において、端部板55は、ベース側背
板部54とカバー側背板部55とを有する。ベース側背
板部54は、カバー側背板部55に対向する第一の歯部
54aが櫛の歯状に配列されている。第一の突設部54
bが、第一の歯部54aの図8における向こう側に中央
部に第一の歯部54aから向こう側に向かって所定寸法
a突出してピッチ(d+t)にて複数個設けられてい
る。ベース側背板部54は、ベース側側板部31とほぼ
直角をなすようにかつベース側側板部31と一体に合成
樹脂により形成され、またベース側背板部54と第一の
歯部54aとは同様に一体に合成樹脂により形成されて
いる。
【0024】カバー側背板部55は、ベース側背板部5
4に対向する第二の歯部55aが櫛の歯状に配列されて
いる。第二の歯部55aは、板状の形状を有している。
第二の突設部55bが、第二の歯部55aの図8におけ
る向こう側に中央部に第二の歯部55aから向こう側に
向かって所定寸法b突出して所定のピッチ間隔(d+
t)を置いて複数個設けられている。カバー側背板部5
5は、カバー側側板部52とほぼ直角をなすようにかつ
カバー側側板部32と一体に合成樹脂により形成され、
またカバー側背板部55と第二の歯部55aとは同様に
一体に合成樹脂により形成されている。
【0025】第一の歯部54aと第二の歯部55aと
は、ベース24にカバー25が装着され、相互に噛み合
っている。そして、第一の突設部54bと第二の突設部
55bとは交互に入れ違いになるように、すなわち図8
の上方から見て、その端部が寸法h重なるようにされて
いる。また、隣接する二つの第一の歯部54aと第二の
歯部55aとにより貫通孔54cが形成され、隣接する
二つの第二の歯部55aと第一の歯部54aとにより貫
通孔55cが形成されている。この貫通孔54c、55
cは千鳥状をなし、グリッド集合体20のグリッド21
同士の間隙20cに交互に連通している。第一の歯部5
4a及び第二の歯部55aがこの発明における貫通孔形
成部である。その他の構成について、図示しないものも
含めて図1〜図7に示した実施の形態1におけるものと
同様のものである。
【0026】この実施の形態においては、第一の歯部5
4aの長さ(図8の左右方向の寸法)を図7における第
一の歯部34aよりも短くし、第二の歯部55aを凸状
のものに代えて板状のものとしたものである。この場
合、図示のごとくグリッド21が貫通孔55cから露出
するが、寸法hを大きくして千鳥状に配設された貫通孔
間の距離を確保すればよい。この実施の形態によれば、
第一の歯部54aの形状が単純になるので製作が容易に
なる。
【0027】上記の各実施の形態においては、ベース側
側板部31やカバー側側板部32はベース24やカバー
25の一部を兼ねるものを示したが、例えばベース側側
板部31、カバー側側板部32、ベース側背板部34、
カバー側背板部35をコ状に合成樹脂で全て一体に成形
して絶縁隔壁としたものを、ベース及びカバーと別に製
作してもよい。なお、この場合はグリッド集合体を図4
の左方から絶縁隔壁内に挿入するが、ベース側突設部3
1a、カバー側突設部32aのうち図の左方の部分はグ
リッドサポート22と干渉するので、設けないで右方の
ベース側突設部31a、カバー側突設部32aに相当す
るものだけを設ける。また、二極や三極の回路遮断器の
場合は、同様のものを積み重ねる。
【0028】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。所
定方向に千鳥状に貫通孔を形成する貫通孔形成部を有す
る背板部とこの背板部の所定方向と交差する方向の各端
部と貫通孔との間にあってかつ所定方向から見て先端部
が互いに重なるようにして背板部から一体に所定寸法突
設された複数の背板部突設部が設けられた端部板と一対
の側板とを背板部突設部が内側にあるようにしてコ状に
配設して絶縁隔壁とし、所定方向に積層された消弧板間
の間隙に背板部突設部を挿入したので、消弧板と端部板
との間に隙間が生じても背板部突設部により交互に遮ら
れる。よって、消弧板により分断されたアークが、消弧
板の端部板側において再び1本につながりアーク短絡が
発生するのを抑制できる。また、貫通孔が千鳥状に配設
されているので、貫通孔からアークガスが互い違いに排
出されアークガス間の絶縁距離が長くなるので、アーク
ガスによるアーク短絡の発生を効果的に防止できる。従
って、回路遮断器の信頼性が向上する。
【0029】また、一対の側板の一方をベースと一体
に、他方をカバーと一体にそれぞれ形成し、端部板は、
背板部が櫛の歯状に配設された第一の歯部を有し側板の
一方と一体に形成された第一の櫛状板と、櫛の歯状に配
設された第二の歯部を有し側板の他方と一体に形成され
た第二の櫛状板と、を有するものとし、第一の歯部と第
二の歯部とが貫通孔を形成する貫通孔形成部となるよう
にして交互に噛み合わせ、第一及び第二の歯部にそれぞ
れ背板部突設部を設けたので、一方の側板がベースの一
部を兼ね、他方の側板がカバーの一部を兼ね、かつ一体
成形されるので、装置を小形化にでき、部品数も削減で
きる。
【0030】さらに、一対の側板にも、それぞれ複数の
側板突設部を設け、側板突設部を消弧板間の間隙に挿入
したので、側板と消弧板の間に隙間があっても側板突設
部により遮られ、消弧板の側板側においてアーク短絡が
発生するのを防止でき、一層信頼性を向上できる。
【0031】また、固定接点及び可動接点から消弧装置
へアークを誘導する固定側誘弧板及び可動側誘弧板を対
向して設けるとともに各誘弧板の対向する側の所定の位
置に一対の突起を対向して設けたので、両突起間でアー
クの走行速度が減速されるとともにアークが位置決めさ
れ、消弧装置の内部においてアークの自由度が制限さ
れ、アークが消弧板の両側方部に移動し難くなるので、
消弧板の側板側において一層、アーク短絡が発生し難く
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である回路遮断器の
一部を切り欠いて内部を示す正面図である。
【図2】 図1の要部を示す要部拡大図である。この発
明の実施の形態1の消弧装置を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の一形態の消弧装置を示す斜
視図である。
【図4】 図2の線IV−IVに沿う拡大断面図であ
る。
【図5】 図2の線V−Vに沿う拡大断面図である。
【図6】 図1の線VI−VIに沿う拡大断面図であ
る。
【図7】 図1の線VII−VIIに沿う拡大断面図で
ある。
【図8】 この発明の他の実施の形態の消弧装置におけ
る端部板を示す断面図である。
【図9】 従来の回路遮断器の消弧装置を示す斜視図で
ある。
【図10】 図9の線X−Xに沿う断面図である。
【符号の説明】
10 消弧装置、20 グリッド集合体、20a 側方
部、20b 後端部、20c 間隙、21 グリッド、
24 ベース、25 カバー、30 絶縁隔壁、31
ベース側側板部、31a ベース側突設部、32 カバ
ー側側板部、32a カバー側突設部、33 端部板、
34 ベース側背板部、34a 第一の歯部、34b
第一の突設部、34c 貫通孔、35 カバー側背板
部、35a第二の歯部、35b 第二の突設部、35c
貫通孔、41 可動接触子、42 固定接触子、43
ヨーク(固定側誘弧板)、43a 誘弧用突起、44
アークランナ(可動側誘弧板)、44a 誘弧用突起、
53 端部板、54 ベース側背板部、54a 第一の
歯部、54b 第一の突設部、54c 貫通孔、55
カバー側背板部、55a 第二の歯部、55b 第二の
突設部、55c貫通孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁隔壁を有する消弧装置を備えた回路
    遮断器であって、 上記絶縁隔壁は、絶縁材料にて形成され、端部板と一対
    の互いに対向する側板とを有するものであって、上記端
    部板は所定方向に千鳥状に貫通孔を形成する貫通孔形成
    部を有する背板部とこの背板部の上記所定方向と交差す
    る方向の各端部と上記貫通孔との間にあって上記所定方
    向から見て先端部が互いに重なるようにして上記背板部
    から一体に所定寸法突設された複数の背板部突設部とを
    有し、上記側板と上記端部板とが上記背板部突設部が内
    側にあるようにしてコ状に配設されたものであり、 所定の間隙を設けて複数の消弧板が積層されたグリッド
    集合体が上記間隙と上記背板部の貫通孔とが連通しかつ
    上記間隙に上記背板部突設部が挿入されるとともに上記
    側板が上記グリッド集合体の側方にあるようにして上記
    絶縁隔壁に装着されて上記消弧装置が形成され、この消
    弧装置がベースとカバーとにより形成された収容部に収
    容された固定接点と可動接点との間に発生するアークを
    消弧するものである回路遮断器。
  2. 【請求項2】 一対の側板の一方はベースと一体に、他
    方はカバーと一体にそれぞれ形成されたものであり、 端部板は、背板部が櫛の歯状に配設された第一の歯部を
    有し側板の一方と一体に形成された第一の櫛状板と、櫛
    の歯状に配設された第二の歯部を有し側板の他方と一体
    に形成された第二の櫛状板と、を有し、上記第一の歯部
    と上記第二の歯部とが貫通孔を形成する貫通孔形成部と
    なるようにして交互に噛み合うようにされたものであ
    り、上記第一及び第二の歯部にそれぞれ背板部突設部が
    設けられたものであることを特徴とする請求項1記載の
    回路遮断器。
  3. 【請求項3】 一対の側板にも、それぞれ複数の側板突
    設部が設けられ、上記側板突設部が消弧板間の間隙に挿
    入されたものであることを特徴とする請求項2記載の回
    路遮断器。
  4. 【請求項4】 固定接点及び可動接点から消弧装置へア
    ークを誘導する固定側誘弧板及び可動側誘弧板が対向し
    て設けられるとともに上記各誘弧板の対向する側の所定
    に位置に一対の突起が対向して設けられたものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載の回路遮断器。
JP34759696A 1996-12-26 1996-12-26 回路遮断器 Pending JPH10188771A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008511279A (ja) * 2004-08-27 2008-04-10 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 低電圧開閉装置用給電システム

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