JPH10188321A - 偏光回折格子及びそれを用いた光ヘッド装置 - Google Patents
偏光回折格子及びそれを用いた光ヘッド装置Info
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- JPH10188321A JPH10188321A JP8343957A JP34395796A JPH10188321A JP H10188321 A JPH10188321 A JP H10188321A JP 8343957 A JP8343957 A JP 8343957A JP 34395796 A JP34395796 A JP 34395796A JP H10188321 A JPH10188321 A JP H10188321A
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Abstract
く、信頼性の高い、コンパクトな光ヘッド装置を得るた
めの偏光回折格子を得る。 【解決手段】高分子液晶を基板間に挟持した偏光回折格
子1であって、その中心部2と周辺部3との少なくとも
いずれかでは、入射光6A〜6Fに対する出射光7A〜
7Fが偏光方向によって回折効率が異なる。7A〜7D
はそのまま透過し、周辺部3のP偏光5での7E、7F
は回折する。
Description
ディスク)、CD−ROM、CD−E、CD−R、ビデ
オディスク等の光記録媒体に光学的情報を書き込んだ
り、光学的情報を読みとるための光ヘッド装置に用いら
れる高分子液晶を用いた偏光回折格子及びそれを用いた
光ヘッド装置に関する。
録媒体に光学的情報を書き込んだり、光学的情報を読み
とるための光ヘッド装置において、DVDとCDとを両
方とも読めることが望まれている。DVDとCDとでは
厚みが異なり、厚みの違うディスクを1つの光ヘッド装
置で読むことが試みられてきた。1個の集光レンズのみ
で両方のディスクを読むことは難しい。
用い、これを機械的に切り替えたり、集光レンズにTN
(ツイステッドネマチック)型の液晶素子を組合せて、
開口径を液晶素子で電気的に切り替えて使用することに
より、収差を低減した状態で2種類のディスクを読むこ
とが提案されている。
レンズを切り替えるのは、光ヘッド装置が大型化し、コ
ンパクトな光ヘッド装置が得られにくいし、信頼性及び
切り替え時間等に問題を生じやすい。また、開口制御に
TN型の液晶素子を用いるのは、TN液晶素子には偏光
膜が必須であるので、それにより光の透過率が大幅に低
下する問題点があった。このため、電気的に容易に切替
が可能で、光利用効率が低下しにくく、信頼性の高い光
ヘッド装置が望まれていた。
を解決すべくなされたものであり、高分子液晶を基板間
に挟持した偏光回折格子において、中心部と周辺部とで
少なくともいずれかの偏光に対する回折効率が異なるこ
とを特徴とする偏光回折格子を提供する。
方の偏光に対しては、中心部ではほぼ全透過し、周辺部
では回折するとともに、もう一方の偏光に対しては、中
心部では同じくほぼ全透過し、周辺部でもほぼ全透過す
る偏光回折格子、及び、それらの中心部がレンズ状の凹
凸又はフレネルレンズ状の凹凸とされている偏光回折格
子を提供する。
光回折格子の製造方法において、対向する電極の対向部
分が所望の格子パターンになるように電極を形成した一
対の基板を用い、それらの電極付き基板間に重合により
高分子化する液晶性化合物を挟持し、対向する電極間に
電圧を印加しつつ、液晶性化合物を重合して高分子化す
ることにより、中心部と周辺部とで少なくともいずれか
の偏光に対する回折効率が異なる偏光回折格子を製造す
ることを特徴とする偏光回折格子の製造方法を提供す
る。
ビームスプリッタ、光検出器、集光レンズとを含む光ヘ
ッド装置に組み込み、偏光方向制御素子により偏光回折
格子に入射する偏光方向を切り替えるようにしたことを
特徴とする光ヘッド装置を提供する。
に挟持した偏光回折格子であって、その中心部と周辺部
とで少なくともいずれかの偏光に対する回折効率が異な
る偏光回折格子とする。この少なくともいずれかの偏光
とは、全偏光方向で中心部と周辺部とで回折効率が異な
るものも含むが、ある特定の方向の偏光に対してのみ中
心部と周辺部とで回折効率が異なるものも含む。
ち、一方の偏光に対しては、中心部ではほぼ全透過し、
周辺部では回折するとともに、もう一方の偏光に対して
は、中心部では同じくほぼ全透過し、周辺部でもほぼ全
透過するというものがある。具体的には、P偏光に対し
ては中心部では全透過し周辺部では回折するが、S偏光
に対しては中心部と周辺部の両方で全透過するというも
のがある。
り、(A)はS偏光(図の紙面に垂直な偏光方向を持つ
光)、(B)はP偏光(図の紙面に平行な偏光方向を持
つ光)の場合の光の透過状態を説明している。図2は、
図1の偏光回折格子の平面図である。
子、2はその中心部、3はその周辺部、4はS偏光、5
はP偏光、6A〜6Fは入射光、7A〜7Fは出射光、
8は第1の配向部、9は第2の配向部を示す。W1 は中
心部の幅、W2 及びW3 は周辺部の幅を示す。
2と周辺部3とで、少なくともいずれかの偏光に対する
回折効率が異なるようにされている。この図1及び図2
の例では、高分子液晶の配向が中心部と周辺部で異なっ
た状態にされており、かつ周辺部では軸対称に回折格子
が形成されている。
方向に配向処理した状態(液晶分子のツイストは0°)
を示しており、S偏光に対して、入射光6A、6B、6
Cはいずれもそのまま透過し出射光7A、7B、7Cと
なる。P偏光に対して、入射光6D、6E、6Fは、中
心部ではそのまま透過し出射光7Dとなり、周辺部では
回折して出射光7E、7Fとなる。
外では回折する部分がある。すなわち、この断面からも
っと奥の部分の周辺部では、格子の長手方向が偏光方向
に一致し、回折が生じる。これは、図1(A)の断面に
直交する断面で見た場合に相当し、図1(B)と同じこ
とになる。すなわち、このように格子が軸対称の場合に
は、周辺部のどこかで回折が起きることになる。
ック等の透明基板が使用できるが、信頼性の点から見て
ガラス基板が好ましい。基板に凹凸を形成する場合に
は、基板自体をエッチングや機械的な切削法で削った
り、プレス成形するか、基板表面に膜を形成し、これを
エッチングや機械的な切削法で削ったり、プレス成形し
たりして形成すればよい。
にしてもよく、輪状にしてもよい。また、後述の例のよ
うに中心部をレンズ状にする場合には、単純な凹部や凸
部としてもよく、フレネルレンズ状に形成してもよい。
用いる液晶の屈折率と基板又は基板表面の膜の屈折率と
の関係で、格子機能やレンズ機能を生じるので、基板表
面に膜を形成して凹凸化する方が、屈折率の調整が容易
になり好ましい。
膜が好ましいが、特にSix Oy で表される膜が好まし
い。この膜は、xとyとの値により、かなり広い範囲で
屈折率を変化させられ、液晶の通常持つ常光屈折率と異
常光屈折率との間の屈折率をほぼ自由に選択できる。
明電極であるITO(In2 O3 −SnO2 )が使用さ
れるが、他の透明電極も使用できる。この電極は、所望
のパターンにパターニングされて用いられるが、ベタ電
極で使用することもある。この例では、両方の基板で電
極はパターニングされ、中心部2と周辺部3の一部とに
電極がない部分が設けられている。
する。この配向膜としては、通常の液晶表示素子で用い
られる配向膜が使用できる。代表的な水平配向膜として
は、ポリイミドやポリアミド等の樹脂膜をラビングした
膜や、SiOの斜め蒸着膜がある。また、代表的な垂直
配向膜は、アミノシラン系等の垂直配向剤を用いた膜が
ある。
口封止技術、多数個取り製法技術等は通常の液晶表示素
子の工程で使用される技術を用いればよい。また、本発
明の偏光回折格子は、外面に反射防止膜を形成して用い
ることが好ましい。
いくつかの方法があるが、以下のような製造方法が好ま
しい。
極の対向部分が所望の格子パターンになるように電極を
形成した一対の基板を用い、対向する電極間に電圧を印
加しつつ、液晶性化合物を重合して高分子化する方法で
ある。
の格子パターンになるように電極を形成した一対の基板
を準備する。具体的には、一方の基板に所望の格子パタ
ーンになるように電極を形成し、他方の基板には全面ベ
タ電極のままとすればよい。もっとも、両方とも同じよ
うにパターニングしてもよく、両方のパターンを組合せ
て重なった部分が所望の格子パターンになるようにして
もよい。
より高分子化する液晶性化合物を挟持する。これも具体
的には、それらの電極付き基板間を重ね合わせてセル化
し、その空セルに重合により高分子化する液晶性化合物
を注入すればよい。これも粘性の高い液晶性化合物の場
合には、注入と同時にシールするとか、後の高分子化工
程の後にシールを行うというような方法も可能である。
つ、液晶性化合物を重合して高分子化する。具体的に
は、これも光硬化性の液晶性化合物を用いて光照射によ
り硬化させればよい。熱硬化型の場合には、加熱して硬
化させる。これにより、電圧の印加されている電極間に
挟持されている部分では、部分的に配向状態が異なる状
態で高分子化される。
基板表面をラビング等で水平配向処理した場合には、電
圧を印加していない部分では、液晶分子は基板の配向処
理方向に沿って水平配向する。一方、電極間に電圧を印
加した部分では、液晶分子が垂直配向する。これによ
り、高分子化した際に2種類の配向状態になる。
を考えたとき、電圧を印加せずに水平配向した部分で
は、入射する偏光方向によって常光屈折率(no )乃至
異常光屈折率(ne )を示す。電圧印加により垂直配向
した部分では、常光屈折率(no )を示す。
になるように少なくとも一方の基板自体又は基板の表面
に設けた膜に凹凸を形成する。この凹凸を形成した基板
ともう1枚の基板とを用い、セル化して、その空セルに
重合により高分子化する液晶性化合物を注入する。
る。液晶分子が凹部の溝又は配向処理方向に沿って整列
する。この場合、基板又はその基板表面の膜の屈折率
と、液晶の配向時の屈折率とにより、回折が起きたり起
きなかったりさせうる。
るが、電極はパターニングしないベタ電極とし、表面に
所望のパターンの遮光マスクを配置し、全面に電圧を印
加しつつ、光硬化させる方法がある。
は遮光マスクを配置し、全面に電圧を印加しつつ光硬化
させ、次いで遮光マスクを取り去り、全面に電圧を印加
せずに硬化をする。もう1つは、遮光マスクを配置し、
全面に電圧を印加せずに光硬化させ、次いで遮光マスク
を取り去り、全面に電圧を印加して硬化をする。
心部と周辺部とで少なくともいずれかの偏光に対する回
折効率が異なる偏光回折格子が形成されればよい。
形成されている場合、上記の説明の中心部2では水平配
向しており、偏光方向によらず常に光は全透過する。一
方、周辺部3では、第1の配向部8では液晶分子(重合
後の側鎖部分)は水平配向し、第2の配向部9では液晶
分子は垂直配向しており、屈折率の異なる部分が生じ、
回折格子を形成している。このため、周辺部3では、輪
状に回折格子が形成されていることになるので、どの偏
光方向の光も一部は回折を生じる。
化させる(チャープ)ことによって迷光の影響を回避し
ているが、これも格子ピッチが細かいとき、省略でき
る。この図では、格子周期は徐々に変化していることを
分かりやすくするためにかなり誇張して記載してある
が、実際にはその変化の割合は数十%程度の変化とさ
れ、図示したものよりもずっと少ない。以下の他の例の
説明でも同様である。
い内側の出射光7Eは、格子のピッチが広い外側の出射
光7Fよりも大きく回折する。
は、中心部と周辺部に生ずる透過波面収差を補正するた
めに位相補正コートを実施することが好ましい。位相補
正コートプロセスを省略し全透過する偏光に対して有効
径で、回折する偏光に対して中心部分で透過波面収差を
低減するためには、50nm以下の薄いITO膜を用い
る、または入射側と対向側の計2枚でのITO膜がある
部分とない部分の面積比が等しくなるようなパターニン
グにすることが透過波面収差を低減するうえで好まし
い。
有効径内の透過波面収差を抑制するためには、膜自体の
影響が少ない50nm以下のITO電極を中心部に周辺
部と独立に設け、重合時に周辺部より低い電圧を同時に
印加し、液晶が水平配向と垂直配向の中間状態で固体化
し、周辺部との位相差を低減することが好ましい。
周辺部を全面ITO膜とすることで位置合わせが不要と
なり作製プロセスは簡便となるが、周辺部の回折する偏
光に対する透過率が上昇する。このため、周辺部に大き
な消光比(透過偏光に対する透過率/回折偏光に対する
透過率)が要求される場合は、両面に同じ形状のITO
電極をパターニングすることが好ましい。
が迷光となって光ノイズになる可能性が有るため、それ
を抑制するために回折部を軸対称にしているが、次に示
すように回折部を直線格子にしてもよい。
面図であり、(A)はS偏光(図の紙面に垂直な偏光方
向を持つ光)、(B)はP偏光(図の紙面に平行な偏光
方向を持つ光)の場合の光の透過状態を説明している。
図4は、図3の偏光回折格子の平面図である。
子、12はその中心部、13はその周辺部、14はS偏
光、15はP偏光、16A〜16Fは入射光、17A〜
17Fは出射光、18は第1の配向部、19は第2の配
向部を示す。W11は中心部の幅、W12及びW13は周辺部
の幅を示す。
は直線状の格子が形成されている。しかも、例1と同様
に格子のピッチが変化させられている。この格子の形成
は図1及び図2のところで説明した製造方法と同じ製造
方法で製造すればよい。
向に配向処理した状態(液晶分子のツイストは0°)を
示しており、S偏光に対して、入射光16A、16B、
16Cはいずれもそのまま透過し出射光17A、17
B、17Cとなる。P偏光に対して、入射光16D、1
6E、16Fは、中心部ではそのまま透過し出射光17
Dとなり、周辺部では回折して出射光17E、17Fと
なる。この場合、周辺部の格子のピッチが狭い左側の出
射光17Eは、格子のピッチが広い右側の出射光17F
よりも大きく回折する。
例の断面図であり、(A)はS偏光(図の紙面に垂直な
偏光方向を持つ光)、(B)はP偏光(図の紙面に平行
な偏光方向を持つ光)の場合の光の透過状態を説明して
いる。図6は、図5の偏光回折格子の平面図である。
子、22はその中心部、23はその周辺部、24はS偏
光、25はP偏光、26A〜26Fは入射光、27A〜
27Fは出射光、28は第1の配向部、29は第2の配
向部を示す。W21は中心部の幅、W22及びW23は周辺部
の幅を示す。
部3に直線状の格子が形成されており、かつ中心部2に
は基板自体に凹部が形成されている。周辺部3の直線状
の格子は、図3及び図4の例と同様に格子のピッチが変
化させられている。この格子の形成は図1及び図2のと
ころで説明した製造方法と同じ製造方法で製造すればよ
い。
面を形成することによって、単に開口径を制御するだけ
でなく、位相も制御し、より光学波面収差を改善してい
る。このために中心部2に凹凸を形成しているが、中心
部がレンズとして機能するように所望の形状で形成され
ていればよい。この凹凸は、単純な凹部や凸部としても
よく、フレネルレンズ状に形成してもよい。
向に配向処理した状態(液晶分子のツイストは0°)を
示しており、S偏光に対して、入射光26A、26B、
26Cはこの断面ではいずれもそのまま透過し出射光2
7A、27B、27Cとなる。P偏光に対して、入射光
26D、26E、26Fは、中心部ではそのまま透過し
出射光27Dとなり、周辺部では回折して出射光27
E、27Fとなる。この場合、周辺部の格子のピッチが
狭い左側の出射光27Eは、格子のピッチが広い右側の
出射光27Fよりも大きく回折する。
を設けた基板により、液晶がP偏光に対してのみ凸レン
ズとして働く。これは、液晶が平行に(ツイストせず
に)水平配向しているので、P偏光の方向では液晶が異
常光屈折率を示し、基板を常光屈折率近辺にしておくこ
とにより、その屈折率差が生じ、凸レンズとして機能す
る。一方、S偏光に対しては、液晶が常光屈折率を示
し、基板を常光屈折率近辺とした場合には、屈折率差が
生じなく、凸レンズとして機能しない。この場合、基板
の屈折率を異常光屈折率に合わせたり、中心部を垂直配
向にしたりしてもよく、基板の中心部に凸部を形成した
りしてもよい。
光に対しては、光開口径が制御され、ある偏光方向の光
に対しては、光開口径が制限されない。
いた偏光方向制御素子とを組み合わせると、電気的に容
易に開口を切り替えうる。この場合、TN液晶を用いた
偏光方向制御素子は、90°ツイストした液晶を封入し
たベタ電極を有する通常のTN液晶セルでよい。このT
N液晶を用いた偏光方向制御素子は、P偏光とS偏光と
を切り替える目的で用いるので、偏光膜は使用しなくて
よい。このため、偏光膜による光量の損失はない。
光ヘッド装置に組み込まれて使用される。図7は、本発
明の光ヘッド装置の基本的な構成を示す正面図である。
図7において、31はレーザダイオード等の光源、32
はビームスプリッタ、33は1/4波長板等の位相差
板、34は偏光方向制御素子、35は偏光回折格子、3
6は集光レンズ、37は第1の光記録媒体、38は第2
の光記録媒体、39は光検出器を示す。
した光が、ビームスプリッタ32、位相差板33、偏光
方向制御素子34、偏光回折格子35、集光レンズ36
を通過し、第1の光記録媒体37に到達し、そこで反射
して逆に戻り、ビームスプリッタ32で回折されて光検
出器39に光が到達する。偏光方向制御素子34により
偏光方向を変えることにより偏光回折格子35の光の透
過状態が変わり、第2の光記録媒体38に光が到達す
る。
の印加状態の変化により、偏光回折格子35への入射偏
光方向をP偏光とS偏光とに切り替える。これにより、
偏光回折格子35の出射光が変化し、第1の光記録媒体
37、第2の光記録媒体38へ焦点が切り替わる。
を示したにすぎない。ビームスプリッタに液晶を用いた
偏光回折格子を用いたり、ビームスプリッタを複数の部
分に分けて複数の光検出器に回折させたり、光源にSH
G(高調波発生装置)を用いたり、光記録媒体に向かう
光を3ビームに分ける回折格子を併用したりする等公知
の光ヘッド装置に適用されている応用が本発明の効果を
損しない範囲で可能である。
明導電膜をスパッタ法により成膜した。フォトリソグラ
フィ及びウエットエッチングによりITO膜にパターニ
ングを行い、図2に示すように半径1.25mmφ(w
1 =2.5mm)より外の周辺部に、軸対称のITO格
子状の電極を形成した。
70°方向には幅20μmのITO電極を残した。格子
周期は半径1.25mmの位置でのピッチ16μmから
半径2.5mmの位置でのピッチ20μmまで徐々に大
きくした。対向基板側のITO電極にも同一のパターニ
ングを実施した。
面)に厚さ60nmのポリイミド配向膜を形成し、ラビ
ング布によるラビングを実施した。ラビング方向は、図
1の紙面に平行になるようにし、かつ、上下の基板でそ
の方向が180°となるように両方の基板を対向させ、
4μmスペーサを混合したシール材により熱圧着し空セ
ルを作製した。
合の液晶モノマーを注入し、ITO電極に5Vrms 、1
00Hzの矩形電圧を印加した。この状態でパワー密度
10mW/cm2 の紫外線を300秒間照射し、周期的
に印加された電圧により生じる配向方向の垂直/水平の
周期的な繰り返しを高分子化により固定化した。その
後、外側を切断し外形5.0mm角の偏光回折格子を作
製した。
(図1の紙面に平行)と垂直な直線偏光(図1のS偏
光)に対しては、半径1.25mmの中心部において
も、半径1.25mmから2.5mmの格子が形成され
た周辺部においても90%以上の透過率を示した。
光(図1のP偏光)に対しては、半径1.25mmの中
心部においては90%以上の透過率を示したが、半径
1.25mmから2.5mmの格子が形成された周辺部
においては入射光は回折され、20%程度しか透過しな
かった。
0°ツイストしたTN液晶セル(偏光膜を設けていな
い)を偏光方向制御素子として用いて、透過光のビーム
径を約5mmφと約2.5mmφに電気的に切り替える
ことができた。
の基板の周辺部を全面ベタITO膜とした他は、例1と
同様にして偏光回折格子(例1A)を製造した。一方の
基板の電極をベタ電極とすることにより、2枚の基板の
位置合わせが不要となり作製プロセスは簡便となった
が、周辺部の回折する偏光に対する透過率は45%程度
まで上昇した。
を設けた他は、例1と同様にして空セルを作成した。液
晶モノマーの重合時に、中心部の電極には、液晶が垂直
配向するよりも低い電圧を印加しつつ、周辺部には例1
と同じ電圧を印加して重合した。この偏光回折格子(例
1B)は、例1の偏光回折格子よりも透過波面収差が低
かった。
明導電膜をスパッタ法により成膜した。フォトリソグラ
フィ及びウエットエッチングによりITO膜にパターニ
ングを行い、図4に示すように半径1.25mmφ(w
1 =2.5mm)より外の周辺部に、直線周期格子のI
TO格子状の電極を形成した。
m左側の位置でのピッチ16μmから中心から右側2.
5mmの位置でのピッチ20μmまで徐々に大きくし
た。対向基板側のITO電極にも同一のパターニングを
実施した。格子に直交する方向にラビングを行い、両方
の基板を用いて例1と同様にして、偏光回折格子を作製
した。
(図3の紙面に平行)と垂直な直線偏光(図3のS偏
光)に対しては、半径1.25mmの中心部において
も、半径1.25mmから2.5mmの格子が形成され
た周辺部においても90%以上の透過率を示した。
光(図3のP偏光)に対しては、半径1.25mmの中
心部においては90%以上の透過率を示したが、半径
1.25mmから2.5mmの格子が形成された周辺部
においては入射光は回折され15%程度しか透過しなか
った。
90°ツイストしたTN液晶セル(偏光膜を設けていな
い)を偏光方向制御素子として用いて、透過光のビーム
径を約5mmφと約2.5mmφに電気的に切り替える
ことが可能であった。
の基板の周辺部を全面ベタITO膜とした他は、例1と
同様にして偏光回折格子(例2A)を製造した。一方の
基板の電極をベタ電極とすることにより、2枚の基板の
位置合わせが不要となり作製プロセスは簡便となった
が、周辺部の回折する偏光に対する透過率は40%程度
まで上昇した。
を設けた他は、例2と同様にして空セルを作成した。液
晶モノマーの重合時に、中心部の電極には、液晶が垂直
配向するよりも低い電圧を印加しつつ、周辺部には例2
と同じ電圧を印加して重合した。この偏光回折格子(例
2B)は、例2の偏光回折格子よりも透過波面収差が低
かった。
ス法により直径2.5mm深さ5μmの非球面凹型形状
を作製した。このガラス基板上に、厚さ30nmのIT
O透明導電膜をスパッタ法により成膜し、フォトリソグ
ラフィ及びウエットエッチングによりITO膜にパター
ニングを行い、図6に示すように半径1.25mmφ以
上の周辺部に、直線周期格子のITO格子状の電極を形
成した。
m左側の位置でのピッチ16μmから中心から右側2.
5mmの位置でのピッチ20μmまで徐々に大きくし
た。対向基板側のITO電極にも同一のパターニングを
実施した。
合開始剤を1重量%含む未重合のアクリル系液晶モノマ
ー(重合後no =1.5、ne =1.6)を注入し、例
2と同様にして偏光回折格子を作製した。
(図5の紙面に平行)と垂直な直線偏光(S偏光)に対
しては、半径1.25mmの中心部においても、半径
1.25mmから2.5mmの格子が形成された周辺部
においても90%以上の透過率を示した。この直線偏光
に対しては屈折率差がほとんどないため中心部はレンズ
として機能しなかった。
光(P偏光)に対しては、半径1.25mmの中心部に
おいては90%以上の透過率を示したが、半径1.25
mmから2.5mmの格子が形成された周辺部において
は入射光は回折され15%程度しか透過しなかった。ま
た、中心部は屈折率差0.1、厚さ5μmの位相補正凸
レンズとして機能し透過波面の位相変化が確認された。
90°ツイストしたTN液晶セル(偏光膜を設けていな
い)を偏光方向制御素子として用いて、透過光のビーム
径を約5mmφと約2.5mmφに電気的に切り替える
ことが可能であった。
した偏光回折格子であって、その中心部と周辺部とで少
なくともいずれかの偏光に対する回折効率が異なるよう
にしている。これにより、偏光膜を用いないで電気的な
開口制御が可能になり、光の利用効率が高く、信頼性の
高い、コンパクトな光ヘッド装置が容易に得られる。
り、機械的なレンズ切り替え等の機構が不要になり、光
ヘッド装置の小型軽量化、高信頼化に好適である。ま
た、偏光膜を用いなくてすむため、光の利用効率が上
り、光源が低出力、小型化でき、低消費電力という利点
も有する。本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で、種々の応用が可能である。
光、(B)はP偏光の場合の光の透過状態を説明。
(A)はS偏光、(B)はP偏光の場合の光の透過状態
を説明。
図。(A)はS偏光、(B)はP偏光の場合の光の透過
状態を説明。
面図。
Claims (5)
- 【請求項1】高分子液晶を基板間に挟持した偏光回折格
子において、中心部と周辺部とで少なくともいずれかの
偏光に対する回折効率が異なることを特徴とする偏光回
折格子。 - 【請求項2】直交する2つの偏光のうち、一方の偏光に
対しては、中心部ではほぼ全透過し、周辺部では回折す
るとともに、もう一方の偏光に対しては、中心部では同
じくほぼ全透過し、周辺部でもほぼ全透過することを特
徴とする請求項1記載の偏光回折格子。 - 【請求項3】中心部がレンズ状の凹凸又はフレネルレン
ズ状の凹凸とされていることを特徴とする請求項1又は
2記載の偏光回折格子。 - 【請求項4】高分子液晶を基板間に挟持した偏光回折格
子の製造方法において、対向する電極の対向部分が所望
の格子パターンになるように電極を形成した一対の基板
を用い、それらの電極付き基板間に重合により高分子化
する液晶性化合物を挟持し、対向する電極間に電圧を印
加しつつ、液晶性化合物を重合して高分子化することに
より、中心部と周辺部とで少なくともいずれかの偏光に
対する回折効率が異なる偏光回折格子を製造することを
特徴とする偏光回折格子の製造方法。 - 【請求項5】請求項1、2又は3の偏光回折格子、又は
請求項4の製造方法により製造された偏光回折格子を光
源、ビームスプリッタ、光検出器、集光レンズとを含む
光ヘッド装置に組み込み、偏光方向制御素子により偏光
回折格子に入射する偏光方向を切り替えるようにしたこ
とを特徴とする光ヘッド装置。
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JP34395796A JP3648581B2 (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 偏光回折格子及びそれを用いた開口制御装置、開口制御方法、光ヘッド装置 |
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JPH10188321A true JPH10188321A (ja) | 1998-07-21 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6671031B1 (en) * | 1999-08-26 | 2003-12-30 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Method for manufacturing polarization diffraction film |
US7715297B2 (en) | 2004-06-11 | 2010-05-11 | Samsung Electronics Co., Ltd | Optical pickup apparatus and method to reproduce information onto and from discs having different thicknesses and storage capacities |
CN114047569A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-15 | 佛山市睿琪全钰科技有限公司 | 一种实现一字线光斑的渐变周期光栅衍射元件及方法 |
WO2023171077A1 (ja) * | 2022-03-09 | 2023-09-14 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 液晶光学素子 |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34395796A patent/JP3648581B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN114047569A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-02-15 | 佛山市睿琪全钰科技有限公司 | 一种实现一字线光斑的渐变周期光栅衍射元件及方法 |
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