JPH10186939A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JPH10186939A
JPH10186939A JP34210796A JP34210796A JPH10186939A JP H10186939 A JPH10186939 A JP H10186939A JP 34210796 A JP34210796 A JP 34210796A JP 34210796 A JP34210796 A JP 34210796A JP H10186939 A JPH10186939 A JP H10186939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
fixing
fixing roller
heater
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34210796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kataoka
洋 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP34210796A priority Critical patent/JPH10186939A/ja
Publication of JPH10186939A publication Critical patent/JPH10186939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像形成開始時に、定着ローラの中央部に発生
しがちなオーバーシュートを抑えて、高温オフセットの
発生を防止する。 【解決手段】定着装置の定着ローラ1の内側に、転写ロ
ーラ軸方向の中央部に対応する位置に発熱部を有するメ
インヒータ3aと両端部に対応する位置に発熱部を有す
るサブヒータ3bとを設ける。定着ローラ1の表面温度
を検知するサーミスタ5の出力に基づいて、これらヒー
タ3a、3bに対する通電制御を行って表面検知温度T
bを定着温調温度(目標定着温度)Taに近づける。定
着ローラ1の半径をr、角速度をω、定着温調温度をT
a、表面検知温度をTbとし、次式、n0 ={(Tb−
Ta)×(r×ω)}/350 で算出されるn0 の少
数第1位を四捨五入して得られるnを通紙枚数としたと
きに、通紙枚数がn枚までは、ヒータ3a、3bに対す
る通電比率を固定の通電比率にして、オーバーシュート
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱方式の定着装
置を備えた複写機、レーザービームプリンタ等の画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に、複写機、レーザービームプリン
タ等の画像形成装置に使用される、加熱・加圧方式の定
着装置の縦断面図を示す。
【0003】同図に示す定着装置は、定着ローラ1、加
圧ローラ2、ヒータ3、入口ガイド4、サーミスタ5を
備えており、紙等の記録材Pの表面に担持された未定着
トナー像tを加熱・加圧して記録材P上に定着させるも
のである。
【0004】記録材搬送手段としての定着ローラ1は、
例えば、アルミニウムや鉄等の芯金11の外周面に、P
FA、PTFE等の樹脂性の離型層12を設けて構成し
たものであり、画像形成装置本体(不図示)によって矢
印R1方向に回転自在に支持されている。定着ローラ1
の内側には、加熱手段(熱源)としてヒータ3が設けら
れており、定着ローラ1を内部から加熱している。
【0005】一方、加圧ローラ2は、例えば、アルミニ
ウムや鉄等の芯金21の外周面に、耐熱性を有するシリ
コンスポンジゴム等からなる弾性層22を設け、さらに
弾性層22の表面に、PFA、PTFE等の離型性のよ
い樹脂からなる離型層23を設けて構成されている。加
圧ローラ2は加圧手段(不図示)によって定着ローラ1
に押圧されて定着ニップNを形成するとともに、定着ロ
ーラ1の矢印R1方向の回転に伴って矢印R2方向に従
動回転する。
【0006】入口ガイド4は、表面に未定着トナー像t
を担持した記録材Pを、定着ニップNにガイドする。
【0007】温度検知センサとしてのサーミスタ5は、
定着ローラ1の表面に所定の当接圧で当接されており、
定着ローラ1の表面温度を検知する。そして、制御装置
(不図示)により、サーミスタ検知温度Tbが定着温調
温度(目標定着温度)Taに近づくように、ヒータ3に
対する通電のオン/オフが行われ、定着ローラ1の表面
温度が定着温調温度Taに維持される。なお、サーミス
タ5は、クリーニング機構を有する定着装置において
は、記録材Pの通紙域内(例えば、定着ローラ1の中央
部)に配設することが可能であるが、図2に示すような
クリーニング機構を持たない画像形成においては、画像
汚れを避けるべく、非通紙域(例えば、定着ローラ1の
両端部のうちの一方)に配設するようにしている。
【0008】上述のヒータ3は、その長手方向の寸法
(定着ローラ1の回転中心軸に沿った方向の寸法)が定
着装置で定着可能な最大通紙幅の記録材Pに応じて決定
されており、定着ローラ1の長手方向の寸法も同様に決
定されている。一般的な画像形成装置で使用される記録
材Pの最大通紙幅は、主に2種類に分けられ、一方はL
ETTER縦(幅216mm)であり、もう一方はA3
縦(幅297mm)である。したがって、ヒータ3の長
手方向の寸法もこれら2種類の最大通紙幅に対応するよ
うな寸法に設定されている。
【0009】ヒータ3の定格容量は、定着可能な最大通
紙幅の記録材や単位時間当たりの最大通紙可能枚数(以
下「スループット」という)や定格電圧等によって決定
される。また、ヒータ3に対して通電をオン・オフする
際、同一電源ライン上のコンピュータディスプレイの画
面が瞬間的に歪んだり、照明機器が瞬間的に暗くなった
りするといった問題を解決するために、ヒータ3の定格
各電力を小さくする必要がある。このための手段の一つ
として、定着に必要な発熱量を確保しつつ、ヒータ3の
定格容量を小さくするために、ヒータ3を複数本(一般
的に2本)に分割するなどの手段がとられる。
【0010】ヒータ3の発熱分布は、記録材Pに未定着
トナーを定着中に、定着ローラ1表面の温度分布が一様
になるように決定される。ヒータ3が1本の場合には、
その配光分布を、定着ローラ1をその長手方向にわたっ
て万遍なく加熱することができるようにしている。これ
に対して、ヒータ3が2本の場合には、例えば、図3に
示すように、1本を、定着ローラ1の長手方向の中央部
を中心に加熱するメインヒータ3aとし、他の1本のヒ
ータを、定着ローラ1の長手方向の両端部を中心に加熱
するサブヒータ3bとしている。図3に示すA、Bは、
それぞれメインヒータ3a、サブヒータ3bの配光分布
の簡単な例である。同図に示すように、最大通紙幅La
の記録材Paは、メインヒータ3aとサブヒータ3b
(以下、両ヒータを合わせて適宜「メイン/サブヒー
タ」という)の双方によって加熱され、一方、最小通紙
幅Lbの記録材Pbは、メインヒータ3aによってのみ
加熱される。
【0011】また、記録材Pのサイズは1種類ではな
く、通紙幅や搬送方向の長さや厚さ等が異なる数多くの
記録材Pがあり、これらすべての記録材Pについて満足
する定着性を確保するために、2本のメイン/サブヒー
タを採用している定着装置では各ヒータ3a、3bへの
通電は記録材Pのサイズに応じて通電制御を行ってい
る。
【0012】最大通紙幅LaをA3縦とする画像形成装
置において、定着装置のメイン/サブヒータへの通電制
御は以下のようになされる。A3縦、B4縦、A4横、
LEDGER縦、LEGAL縦、LETTER横を、通
紙幅に応じて図6に示すように、グループ1、グループ
2、グループ3に分類し、それぞれのグループで最適な
定着温度プロフィールが得られるようにメインヒータ3
aとサブヒータ3bとを交互点灯させている。メイン/
サブヒータのそれぞれの単位時間当たりの点灯時間は、
1秒を最大単位として、サーミスタ検知温度Tbと定着
温調温度Taの差に応じて、図6に示すような比でメイ
ン/サブヒータを交互点灯させた時間に設定している。
【0013】例えば、A4横の記録材Pにトナー像を定
着させる場合には、画像形成開始初期は、サーミスタ検
知温度Tbと定着温調温度Taの大小関係に依らず、メ
イン/サブヒータの点灯比率として1/0.8で交互点
灯を行う。交互点灯はメインヒータ3aを1秒間オン、
サブヒータ3bを0.8秒間オン、メインヒータ3aを
1秒間オン、サブヒータ3bを0.8秒間オン、のよう
にメイン/サブヒータを交互に点灯させる。このような
メイン/サブヒータが1/0.8での交互点灯は、サー
ミスタ検知温度Tbと定着温調温度Taの差が−4〜+
3℃以内であるならば、そのまま1/0.8の点灯比率
で交互点灯を続ける。ここで、符号のマイナスは、サー
ミスタ検知温度Tb>定着温調温度Taとし、プラスは
サーミスタ検知温度Tb<定着温調温度Taとする。
【0014】定着ローラ1の表面温度が上昇し、温度の
差が+3〜6℃に達してきたら、メインヒータ3aを
0.6秒、サブヒータ3bを0.5秒オンとして単位時
間当たりの点灯割合を減らして、温度差を+3℃以下に
抑えるように通電制御を行う。温度差が+6℃以上にな
ってしまう場合は、メインヒータ3aを0.3秒オン、
サブヒータ3bを0.25秒オンさせ、定着ローラ1の
表面温度を低下させて、温度差を+6℃以下とし、さら
に+3℃以下に抑えるように、各ヒータ3a、3bへの
通電割合を制御する。
【0015】逆に、定着ローラ1の表面温度が低下し、
サーミスタ検知温度Tbと定着温調温度Taの差が−4
℃以上になったら、メイン/サブヒータを交互に1秒ず
つ点灯し、いずれか一方が常時点灯するようにして、定
着ローラ1の表面温度を上昇させ、温度差が−4℃以内
に収まるように各ヒータ3a、3bへの通電割合を制御
する。
【0016】このようにして、定着ローラ1の表面温度
が定着温調温度Taを保持できるように、サーミスタ検
知温度Tbと定着温調温度Taの差に応じて、メイン/
サブヒータへの通電比率を、ヒステリシスルーチンで行
い、通電制御を行う。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例において
は、連続画像形成時に、連続して搬送されてくる記録材
Pによって定着ローラ1の熱が奪われた場合において
も、図4(a)に示すように、定着ローラ1の長手方向
にわたってフラットな温度プロフィールとなるように、
サブヒータ3bに比べてメインヒータ3aの点灯比率を
大きくしている。しかし、定着装置が冷えている状態や
スタンバイ状態で、ホストコンピュータ等から画像形成
命令が入力された場合、つまり画像形成開始時には、定
着ローラ1の表面温度を定着可能な定着温調温度Taま
で上昇させるのにメイン/サブヒータを点灯して定着ロ
ーラ1を加熱し、サーミスタ検知温度がある所定の温度
に到達したならば、定着ニップNに記録材Pが搬送され
るように、記録材Pを給紙している。この状態では、画
像形成中と同様な点灯比率でメイン/サブヒータを点灯
させると、図4(b)に示すように、定着ローラ1の中
央部温度が両端部温度に比べて高くなった温度プロフィ
ール、すなわち中高現象を呈する。この中高現象は、記
録材Pが定着ニップNに搬送され、記録材Pが定着ロー
ラ1の中央部から熱を奪い、ヒータ3から供給される熱
量と記録材Pが奪う熱量とが平衡に達することで解消さ
れ、定着ローラ1の長手方向にわたってフラットな平衡
状態の温度プロフィールとなる。
【0018】しかし、定着ローラ1の中央部温度が定着
ローラ1の両端部温度(≒サーミスタ検知温度≒定着温
調温度)よりも大きく上回ってしまう(以下「オーバー
シュート」という)と、記録材P上の未定着トナー像t
が定着ニップNにおいて溶融したときに、定着ローラ1
の表面と記録材P上に分離してしまい、定着ローラ1表
面に残った残留トナーが定着ローラ1の1周後に記録材
P上に定着されオフセットとして記録材P上に現れる。
このオフセットは、定着ローラ1の表面が高温になりす
ぎて発生するオフセットであるので、特に高温オフセッ
トと呼ぶことにする。
【0019】図5(a)、(b)、(c)は、高温オフ
セットが発生する様子をモデル化した図である。定着ロ
ーラ1表面が定着温調温度より大きく、高温になってい
る状態で、未定着トナー像tを担持した記録材Pが定着
装置に搬送されると(図5(a))、未定着トナー像t
が記録材P表面に定着されるトナー像t0 と定着ローラ
1表面に付着するオフセットトナーt1 とに分離してし
まい(図5(b))、定着ローラ1表面に転移したオフ
セットトナーt0 が、定着ローラ1の1周後に記録材P
において、定着後のトナー像t0 から定着ローラ1の外
周長に相当する距離L1 だけ離れた位置に再び定着され
てしまう(図5(c))。
【0020】ここで、上述とは逆に、オーバーシュート
を見込んで、定着ローラ1の中央部温度が定着温調温度
Taになるように立ち上げると、定着ニップNに搬送さ
れてきた記録材Pが定着ローラ1から熱を奪うことによ
って、定着ローラ1の表面温度が定着可能温度以下にな
ってしまい、定着不良を引き起こしてしまう。これは、
定着ローラ1の芯金11の肉厚を厚くして、芯金11の
熱容量を大きくすることで、蓄熱効果によって解決し得
るが、これによると、立上げ時間が延長されてしまい、
ユーザーの要望である立上げ時間の短縮に反することに
なり、また、より多くの熱エネルギーを与えることは、
省エネルギーにも反することになる。
【0021】そこで、本発明は、画像形成開始時におい
て回転体の中央部で発生しがちなオーバーシュートを抑
えてトナーの高温オフセットを防止するとともに、回転
体に対して必要十分な熱量を付与して定着不良の発生を
防止するようにした定着装置を提供することを目的とす
るものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、一対の回転体を当接させて定着ニップを形成し、未
定着トナー像を担持した記録材を前記定着ニップにて挟
持搬送しつつ加熱加圧して前記未定着トナー像を定着さ
せる定着装置において、前記回転体のうちの一方の回転
体の内側に、該回転体の軸方向に沿って配設されるとと
もに、前記軸方向についての前記一方の回転体の中央部
に対応する位置に発熱部を有する第1の発熱体と両端部
に対応する位置に発熱部を有する第2の発熱体とを有す
る発熱手段と、前記一方の回転体の表面温度を検知する
温度検知手段と、該温度検知手段が検知した前記回転体
の表面検知温度に基づいて該表面検知温度を目標定着温
度に保持すべく前記第1の発熱体及び第2の発熱体に対
する通電制御を行う制御手段と、を備え、該制御手段
は、前記一方の回転体の半径をr、角速度をω、前記目
標定着温度をTa、前記表面検知温度をTbとし、次
式、 n0 ={(Tb−Ta)×(r×ω)}/350 で算出されるn0 の少数第1位を四捨五入して得られる
nを通紙枚数としたときに、通紙枚数がn枚までは、前
記第1の発熱体と前記第2の発熱体に対する前記通電比
率を固定の通電比率にするとともに、通紙枚数がn枚を
超えた場合は、可変の通電比率とする、ことを特徴とす
る。
【0023】請求項2に係る本発明において、前記固定
の通電比率は、単位時間当たり40〜60%の間の所定
の値に固定する、ことを特徴とする。
【0024】請求項3に係る本発明において、前記可変
の通電比率は、前記表面検知温度Tbと目標定着温度T
aの大小関係に応じて、前記第1の発熱体に対しては単
位時間あたり40〜100%の間で、また前記第2の発
熱体に対しては単位時間あたり0〜80%の間で可変と
する、ことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。 〈実施の形態1〉図2は、本発明に係る定着装置の概略
構成を示す縦断面図である。同図に示す定着装置は、複
写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置におい
て、画像形成部で記録材P上に転写された未定着トナー
像tを加熱・加圧して記録材P表面に定着させるもので
あり、前述した部材等と上同様な部材等についてはその
説明を省略するものとする。
【0026】同図に示す定着装置においては、定着ロー
ラ(一方の回転体)1を加熱する発熱手段3として、2
系列の線状のヒータ、すなわちメインヒータ(第1のヒ
ータ)3aとサブヒータ(第2のヒータ)3bとを備え
ている。それぞれのヒータ3a、3bは、定着ローラ1
の径方向のほぼ中央において、定着ローラ1の回転中心
軸に沿って相互に平行に配設されている。メインヒータ
3aは、定着ローラ1の回転中心軸に沿った方向(以下
「長手方向」という)についての、定着ローラ1のほぼ
中央部に対応する位置に発熱部31a(図3参照)を有
し、またサブヒータ3bは、同じく定着ローラ1の両端
部にそれぞれ対応する位置に発熱部31b、31bを有
する。そして、これらメインヒータ3a、サブヒータ3
bは、図2に示すように、温度検知手段としてのサーミ
スタ5とともに制御装置6に接続されており、制御装置
6は、サーミスタ検知温度Tbと定着温調温度(目標定
着温度)Taとの大小関係に応じて通電制御を行ってい
る。なお、制御装置6は、記録材サイズ検知手段(不図
示)が検知する記録材Pのサイズ、又はユーザが入力す
る記録材Pのサイズに応じても、通電制御を行うように
構成されている。
【0027】同図に示す定着装置は、記録材Pとして、
例えば、最大A3縦(幅297mm)まで通紙可能であ
り、記録材Pの搬送は、記録材Pの通紙幅方向の中心と
定着ローラ1の長手方向の中心とが一致する搬送、いわ
ゆる中央基準搬送であり、メインヒータ3a及びサブヒ
ータ3bは、それぞれの配光分布が中央基準に対して左
右対称な分布となるようにそれぞれの発熱部31a、3
1bが設けられている。メイン/サブヒータには、それ
ぞれ定格電力が500Wのハロゲンヒータを用いてい
る。
【0028】上述の定着ローラ1は、直径40mm(半
径r=20mm)、肉厚1mmの円筒状のアルミニウム
を芯金11とし、この芯金11の外周面を例えば厚さ5
0μmのPFAチューブで被覆して樹脂層からなる離型
性12を形成している。定着ローラ1は角速度ω=5.
4rad/sec で矢印R1方向に回転しており、その周
速度は、定着ローラ1の半径rと角速度ωとの積、20
×5.4=108mm/sec である。
【0029】加圧ローラ2は、直径14mmの鉄製の芯
金21の外周面に、厚さ8mmのシリコンスポンジゴム
からなる弾性層22、さらにこの弾性層22外周面に離
型層23として厚さ50μmのPFAチューブを被覆
し、加圧ローラ2としての硬度は56度(アスカーC硬
度計にて1kg荷重)とし、20N(ニュートン)の押
圧力によって定着ローラ1に押し当てることで、定着ロ
ーラ1との間に約5mm幅の帯状の定着ニップNを得て
いる。
【0030】このような構成の定着装置を備えた画像形
成装置(例えば、複写機、レーザービームプリンタ)に
ついて簡単に説明すると、画像形成装置は、回転駆動さ
れる感光ドラム表面を帯電器によって一様に帯電し、帯
電後の感光ドラム表面をスキャナ装置により画像情報に
応じたレーザー光で照射して静電潜像を形成し、現像器
によって静電潜像にトナーを付着させてトナー像として
現像し、さらにこの感光ドラム表面のトナー像を、転写
バイアスが印加された転写部材によって紙等の転写材P
上に転写するように構成されている。トナー像転写後の
記録材Pは、上述の定着装置によって未定着トナー像t
が定着されて画像形成が完了する。なお、トナー像転写
後の感光ドラムは、転写材Pに転写されないで感光ドラ
ム表面に残った残留トナーがクリーニング装置によって
除去され、次の画像形成に供される。
【0031】上述の画像形成装置においては、画像形成
を行う場合、ホストコンピュータ等から画像形成命令が
入力されると、画像形成のために、スキャナ装置を立ち
上げ、転写部材に印加する転写バイアスを決定し、定着
ローラ1の温度を定着可能温度まで上昇させるためにメ
イン/サブヒータへの通電を行うと同時に、感光ドラム
への静電潜像書込みのための準備として、図1のフロー
チャートに示すように、ホストコンピュータ等からの画
像情報を、レーザー発信が可能な画像(プリント)信号
に変換する。
【0032】このような一連の動作は、サーミスタ検知
温度が画像形成装置動作可能温度(スタンバイ状態)と
なる前回転開始温度に到達すると開始される(S2)。
本実施の形態で用いた画像形成装置では前回転開始温度
は170℃とした。サーミスタ検知温度が前回転開始温
度到達前は、メイン/サブヒータの両ヒータ3a、3b
を常時オンとして(S3)、短時間で前回転開始温度に
到達させる。
【0033】前回転開始温度に到達した後は、メインヒ
ータ3aは、0.1秒オン、0.9秒オフを繰り返し、
定着ローラ1中央部が両端部に比べて著しく高温になら
ないように通電制御がなされ、サブヒータ3bは全点灯
で(S4)、サーミスタ検知温度Tbが定着温調温度T
aになるように定着ローラ1を加熱する(S5)。本実
施の形態で用いた画像形成装置では定着温調温度Taは
190℃とした。サーミスタ検知温度Tbが定着可能な
温度に到達すると、画像形成が行われ(S6)、記録材
P上に未定着トナーtが転写され、その記録材Pが定着
ニップNに搬送されてくる。なお、定着装置が、前回転
温度に達成した後(S2)、定着温調温度Taに達する
までの間に、画像形成装置における定着装置以外の装置
においては、画像形成のための準備が行われる(S1
2)。
【0034】記録材Pが定着ニップNに搬送される直前
にサーミスタ5によって検知されたサーミスタ検知温度
Tb(S7)は、制御装置6に送られる。制御装置6で
は、定着温調温度Ta、サーミスタ検知温度Tb、定着
ローラ1の半径r(=20mm)、定着ローラ1の角速
度ω(=5.4rad/sec )の各値を、 n0 ={(Tb−Ta)×(r×ω))}/350 に代入してn0 を求め、さらに、その小数点第1位を四
捨五入して、自然数nを求める(S8)。求められたn
は連続通紙時の通紙枚数である。
【0035】求めたnの値によって、異なる制御を行
う。
【0036】まず、通紙枚数がn枚以下の場合(S1
0)、メイン/サブヒータへの単位時間当たりの通電割
合は、メインヒータ3aは単位時間当たり60%の0.
6秒、サブヒータ3bは40%の0.4秒として固定し
た通電比率で交互点灯とする。この固定した通電比率
は、転写材サイズによることなく一定のものとする。
【0037】このような通電比率とすることで、オーバ
ーシュートを無くすことが可能となった。従来例で説明
したように、サーミスタ検知温度Tbと定着温調温度T
aとの大小関係によってメイン/サブヒータの通電比率
を制御する方式では、最初の記録材Pが搬送されてきた
際のメインヒータ3aは、単位時間当たり100%の通
電としており、サブヒータ3bは転写材Pの通紙幅に応
じた単位時間当たり75〜30%の通電時間としている
ため、定着ローラ1中央部においてオーバーシュートが
発生してしまった。
【0038】また、本発明に係る定着装置の温度の制御
は、オーバーシュートの温度分だけ、定着ローラ1の中
央部温度が低下しているが、定着温調温度Taは保って
いるため、定着不良を引き起こすことはなかった。
【0039】一方、通紙枚数がn枚より大きい場合、サ
ーミスタ検知温度Tbと定着温調温度Taとの大小関係
に応じた点灯を行う(S11)。
【0040】ここで、上述のn0 を求める計算式の分母
に用いられる「350」という値は、本出願人らが実験
によって求めた値である。図7に分母の値と、高温オフ
セット及び定着性との関係を示す。図7に示すように、
分母を350より小さい値とすると、n0 が大きくな
り、単位時間当たりの通電割合を40〜60%の固定比
率として通電制御を行う枚数が増えてしまうため、定着
不良が発生してまった。この傾向は、低温環境で記録材
Pやトナー等が冷えている状態で、顕著に現われてしま
った。
【0041】また、350より大きい値であると、n0
が小さくなり、単位時間当たりの通電割合を40〜60
%の固定比率として通電制御を行う枚数が減ってしまう
ため、高温オフセットが発生してしまった。この傾向
は、定格電圧の上限(定格電圧の10%増)で、顕著に
現われてしまった。
【0042】次に、n枚目以降の記録材Pが連続して搬
送されてくる場合は、n枚目の記録材Pが定着ニップN
に存在しているときのサーミスタ検知温度Tbと定着温
調温度Taとの大小関係に応じた点灯、すなわち、n枚
目のメイン/サブヒータの通電比率を決定する(S1
0)。その関係を図8に示す。
【0043】n枚目の記録材Pが定着ニップNに存在す
る際のサーミスタ検知温度Tbと定着温調温度Taとの
差が、上記の図8に示すように、例えば、−4〜+2℃
以内の場合には、グループ1のA3縦又はA4横の記録
材Pを通紙していれば、メインヒータ3aは単位時間当
たり100%の通電割合とし、サブヒータ3bは75%
の通電割合とする。この通電比率で、定着ローラ1表面
温度が上昇し、サーミスタ検知温度Tbと定着温調温度
Taとの間に+2〜4℃の温度差が生じた場合は、メイ
ンヒータ3aは単位時間当たり80%の通電割合とし、
サブヒータ3bは60%の通電割合として、定着ローラ
1表面の温度上昇を抑える。ここでサーミスタ検知温度
Tbと定着温調温度Taの差の符号は、従来例と同様に
マイナスはサーミスタ検知温度Tb>定着温調温度T
a、プラスはサーミスタ検知温度Tb<定着温調温度T
aとする。+4〜6℃の温度差が生じた場合は、メイン
ヒータ3aは単位時間当たり60%、サブヒータ3bは
45%の通電割合として、以下も同様に通電制御を行
い、定着ローラ1表面温度(サーミスタ検知温度Tb)
を定着温調温度Taに保持するように通電制御をヒテリ
シスルーチンで行う。
【0044】また、本実施の形態では、画像形成開始時
ごとに、定着ローラ1の表面温度(サーミスタ検知温度
Tb)を検知し、そのサーミスタ検知温度Tbと定着温
調温度Taとの差を求め、これによりメイン/サブヒー
タへ固定の通電比率で通電制御を行う通紙枚数を決定し
たが、これに限らず、各種の実験によってサーミスタ検
知温度Tbと定着温調温度Taとの差の分布を知り、n
を画像形成装置固有の固定値とし、その値に応じて、メ
イン/サブヒータの各ヒータ3a、3bへの通電制御を
決定した場合も、高温オフセットの発生防止、定着不良
の発生防止を両立させた通電制御を確立することが可能
である。本実施の形態で用いた画像形成装置では、n=
2としたときに、良好な通電制御とすることができた。
【0045】このような、メイン/サブヒータへの通電
制御を行うことで、画像形成開始直後の定着ローラ1の
中央部のオーバーシュートを抑え、高温オフセットを防
止することが可能となると同時に、定着不良が発生する
ことも防止することが可能となった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
第1と第2の発熱体を有する定着装置において、画像形
成開始時に、一方の回転体の中央部に発生しがちなオー
バーシュートを抑えることが可能となり、高温オフセッ
トの発生を防止することができる。そして、同時に、一
方の回転体に対しては、トナー像の定着に必要で十分な
熱量を与えることが可能となり、定着不良の発生を有効
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置における通電制御を示す
フローチャート。
【図2】定着装置の概略構成を示す縦断面図。
【図3】メインヒータとサブヒータの配光分布を示すモ
デル図。
【図4】(a)は連続画像形成時における定着ローラの
長手方向の温度プロフィールのモデル図。(b)は画像
形成開始時における定着ローラの長手方向の温度プロフ
ィールのモデル図。
【図5】(a)、(b)、(c)は高温オフセットが発
生するようすを示すのモデル図。
【図6】従来の、記録材サイズと、メイン/サブヒータ
の点灯比率と、サーミスタ検知温度Tbと定着温調温度
Taの差との関係を示す図。
【図7】高温オフセット及び定着性と、分母の値との関
係を示す図。
【図8】本実施の形態における、記録材サイズと、メイ
ン/サブヒータの点灯比率と、サーミスタ検知温度Tb
と定着温調温度Taの差との関係を示す図。
【符号の説明】
1 回転体(定着ローラ) 2 回転体(加圧ローラ) 3 発熱手段 3a 第1の発熱体(メインヒータ) 3b 第2の発熱体(サブヒータ) 5 温度検知手段(サーミスタ) 6 制御手段(制御装置) N 定着ニップ P 記録材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の回転体を当接させて定着ニップを
    形成し、未定着トナー像を担持した記録材を前記定着ニ
    ップにて挟持搬送しつつ加熱加圧して前記未定着トナー
    像を定着させる定着装置において、 前記回転体のうちの一方の回転体の内側に、該回転体の
    軸方向に沿って配設されるとともに、前記軸方向につい
    ての前記一方の回転体の中央部に対応する位置に発熱部
    を有する第1の発熱体と両端部に対応する位置に発熱部
    を有する第2の発熱体とを有する発熱手段と、 前記一方の回転体の表面温度を検知する温度検知手段
    と、 該温度検知手段が検知した前記回転体の表面検知温度に
    基づいて該表面検知温度を目標定着温度に保持すべく前
    記第1の発熱体及び第2の発熱体に対する通電制御を行
    う制御手段と、を備え、 該制御手段は、前記一方の回転体の半径をr、角速度を
    ω、前記目標定着温度をTa、前記表面検知温度をTb
    とし、次式、 n0 ={(Tb−Ta)×(r×ω)}/350 で算出されるn0 の少数第1位を四捨五入して得られる
    nを通紙枚数としたときに、通紙枚数がn枚までは、前
    記第1の発熱体と前記第2の発熱体に対する前記通電比
    率を固定の通電比率にするとともに、通紙枚数がn枚を
    超えた場合は、可変の通電比率とする、 ことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記固定の通電比率は、単位時間当たり
    40〜60%の間の所定の値に固定する、 ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記可変の通電比率は、前記表面検知温
    度Tbと目標定着温度Taの大小関係に応じて、前記第
    1の発熱体に対しては単位時間あたり40〜100%の
    間で、また前記第2の発熱体に対しては単位時間あたり
    0〜80%の間で可変とする、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の定着装
    置。
JP34210796A 1996-12-20 1996-12-20 定着装置 Pending JPH10186939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34210796A JPH10186939A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34210796A JPH10186939A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10186939A true JPH10186939A (ja) 1998-07-14

Family

ID=18351208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34210796A Pending JPH10186939A (ja) 1996-12-20 1996-12-20 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10186939A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005345774A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
US7110690B2 (en) 2004-02-27 2006-09-19 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of controlling a heating unit
CN1306347C (zh) * 2002-10-12 2007-03-21 三星电子株式会社 电子照排成像装置的熔合温度的控制方法
JP2010152210A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Casio Electronics Co Ltd ヒータ積算電力計算装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1306347C (zh) * 2002-10-12 2007-03-21 三星电子株式会社 电子照排成像装置的熔合温度的控制方法
US7110690B2 (en) 2004-02-27 2006-09-19 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of controlling a heating unit
JP2005345774A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010152210A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Casio Electronics Co Ltd ヒータ積算電力計算装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05273878A (ja) 加熱装置及び定着装置
JP2002082559A (ja) 加熱ローラ及び加熱ローラの製造方法及び加熱装置及び定着装置及び画像形成装置
JP2020020933A (ja) 画像加熱装置
JP2004205988A (ja) 加熱装置
JP4598970B2 (ja) 画像形成装置
JP2004287414A (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JPH07261584A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JPH10186939A (ja) 定着装置
JP3586080B2 (ja) 定着装置
JP4817525B2 (ja) 画像形成装置
JP2006171480A (ja) 画像形成装置
JP3848001B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2005301070A (ja) 画像形成装置
JPH07191571A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JPH1020718A (ja) 画像形成装置
JP4819238B2 (ja) 画像形成装置
JP3492089B2 (ja) 画像形成装置
JP2019200304A (ja) 画像形成装置および制御プログラム
JPH11167307A (ja) 画像形成装置
JP5230316B2 (ja) 画像加熱装置
JPH11344893A (ja) 定着装置
JP3313970B2 (ja) 画像形成装置
JP3363797B2 (ja) 定着装置
JPH08339131A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2006337488A (ja) 定着装置の制御方法、定着装置、および、画像形成装置