JPH10186262A - 光学偏向装置 - Google Patents

光学偏向装置

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JPH10186262A
JPH10186262A JP35432596A JP35432596A JPH10186262A JP H10186262 A JPH10186262 A JP H10186262A JP 35432596 A JP35432596 A JP 35432596A JP 35432596 A JP35432596 A JP 35432596A JP H10186262 A JPH10186262 A JP H10186262A
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聡弘 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は光ビームを偏向させるための光学偏
向装置であって、光磁気ディスクや光ディスクに光学情
報を記録したり再生したりするための光学系の一構成要
素として用いられ得る光学偏向装置に関し、構造連成振
動及び推力連成振動の発生を可及的に排除し得るように
構成された光学偏向装置を提供する。 【解決手段】 光学偏向装置はベース本体に対して弾性
手段を介して可動部を軸支させると共に該可動部に光ビ
ームを偏向させるための光ビーム偏向手段を搭載して成
り、弾性手段は可動部の弾性主軸線の回りに等間隔に配
置された少なくとも3枚の板ばね要素から成る。可動部
の弾性主軸線を該可動部の慣性主軸線に実質的に一致さ
せることが好ましく、更に好ましくは、可動部の弾性主
軸線は該可動部の推力主軸線に実質的に一致させられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ビームを偏向させ
るための光学偏向装置に関し、例えば光磁気ディスクや
光ディスクに光学情報を記録したり再生したりするため
の光学系の一構成要素として用いられ得る光学偏向装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】上述したような光学偏向装置の代表的な
ものとしては、ガルバノミラー装置が知られており、こ
の種の光学偏向装置は例えば実公平7−28585号公
報に記載されている。この公報に開示された光学偏向装
置はベース本体と、このベース本体に板ばね要素を介し
て保持された可動部とを包含する。可動部はベース本体
に設けられた永久磁石と協働するようになった電磁コイ
ルから成り、この電磁コイルには光ビーム偏向用光学要
素として例えばミラーが組み合わされ、板ばね要素はそ
の長手方向軸線が可動部の重心を実質的に通るように配
置される。
【0003】電磁コイルはベース本体側の永久磁石によ
って得られる磁界内に配置され、このとき電磁コイルが
通電させられると、可動部はフレミングの左手の法則に
より板ばねの長手方向軸線の回りで回動力を受けるよう
になっており、その回動量は電磁コイルへの通電量に応
じたものとなる。かくして、上述したような光学偏向装
置にあっては、可動部の電磁コイルへの通電量を適宜制
御することにより、可動部の光ビーム偏向用光学要素に
入射した光ビームを所定の偏向範囲内で所望の方向に偏
向させることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実公平7−28585
号公報に開示された光学偏向装置にあっては、可動部が
単一の板ばね要素だけで支持されているので、該板ばね
はその平面に対して垂直な方向では低コンプライアンス
性を示す。従って、かかる従来の光学偏向装置が外部振
動等の外力を受けた際には、可動部には構造連成振動や
推力連成振動が生じ、このためミラーが正常な姿勢を維
持し得なくなって、ダイナミッククロストーク等の不都
合が発生するという問題があった。
【0005】一方、特公平3−49409号公報にも上
述したような光学偏向装置が開示されており、この光学
偏向装置では、可動部の回動軸線の両側に一対の帯状板
ばねを十字状に配置し、この十字状の板ばねを介して可
動部がベース本体に支持される。即ち、可動部の回動軸
線はその各側の一対の十字状板ばねの交差点によって規
定されるように支持される。ところが、帯状板ばねのベ
ース本体側への固定点及び可動部側への固定点が可動部
の回動軸線から外れた位置にあるために、可動部の回動
軸線の各側の一対の十字状板ばねの交差点の位置は外部
振動のような外力を受けた際には変動し易く、このため
かかる可動部は構造連成振動及び推力連成振動を受け易
いという問題がある。
【0006】また、特公平3−49409号公報に開示
された光学偏向装置にあっては、可動部、十字状板ばね
等の構成部品をベース本体に組み付ける際の各構成部品
の精度出しが構造的に難しいということも問題点として
指摘される。更に、かかる光学偏向装置では、十字状板
ばねの取付のために可動部の外周側にブロック状の取付
座が必要とされ、その付加的な質量増加のために慣性モ
ーメントが増大し、可動部即ちミラーの動き感度が低下
するという問題もある。
【0007】従って、本発明の目的は上述したようなタ
イプの光学偏向装置であって、構造連成振動及び推力連
成振動の発生を可及的に排除し得るように構成された光
学偏向装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による光学偏向装
置はベース本体に対して弾性手段を介して可動部を軸支
させると共に該可動部に光ビームを偏向させるための光
ビーム偏向手段を搭載して成るものであり、本発明によ
れば、そのような光学偏向装置において、弾性手段が可
動部の弾性主軸線の回りに等間隔に配置された少なくと
も3枚の板ばね要素から成ることがを特徴とされる。
【0009】本発明による光学偏向装置において、好ま
しくは、可動部の弾性主軸線は該可動部の慣性主軸線に
実質的に一致させられる。また、更に好ましくは、可動
部の弾性主軸線は該可動部の推力主軸線にも実質的に一
致させられる。
【0010】本発明による光学偏向装置にあっては、板
ばね要素のすべてが同一形態とされ得る。また、弾性ば
ね要素が少なくとも4枚以上の偶数枚の板ばね要素から
成る場合には、それら偶数枚の板ばね要素のうちの互い
に同一平面を成す直径方向に配置された2枚の板ばね要
素が同一形態とされてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照して、本
発明による光学偏向装置の実施形態について説明する。
【0012】図1を参照すると、本発明による光学偏向
装置の一実施形態が分解斜視図として図示され、この光
学装置は適当な金属材料例えばアルミニウムあるいはそ
の合金もしくは適当な硬質合成樹脂材料から形成された
ベース本体10を具備し、このベース本体10は基台部
10Aと、この基台部10Aから一体的に直立したフレ
ーム部10Bとから成る。ベース本体10は本光学偏向
装置が光学系の一構成要素として組み込まれる際に取付
部として機能する。フレーム部10Bは円形開口部10
Cを郭成するような環状形態とされる。また、本発明に
よる光学偏向装置は可動部12を具備し、この可動部1
2は短円筒形の形態を呈する。可動部12はフレーム部
10Bの円形開口部10C内に配置され、かつ後で詳し
く説明するような弾性手段を介してベース本体10のフ
レーム部10Bによって支持される。
【0013】ベース本体10の前方側には略矩形状カバ
ー部材14が適宜装着され、このカバー部材14の中央
には円形開口部14Aが形成される。一方、ベース本体
10の後方側には永久磁石用ホルダ部材16が適宜装着
され、この永久磁石用ホルダ部材16は短円筒形の形態
を持つホルダ部16Aと、このホルダ部16Aから一体
的に直径方向に張り出た一対の取付板16Bとから成
る。ホルダ部16A内には二対のセグメント形永久磁石
18及び20が収容され、各一対のセグメント形永久磁
石18及び20は異極同士が向かい合うように配置され
る。なお、図1では、一対のセグメント形永久磁石20
の一方だけが見ることができる。
【0014】一対の取付板16Bは永久磁石用ホルダ部
材16をベース本体10のフレーム部10Bに装着する
ために使用され、その装着時ホルダ部材16Aはフレー
ム部10の円形開口部10C内に収容されると共に二対
のセグメント形永久磁石18及び20の周囲を覆うよう
に配置される。なお、カバー部材14及びホルダ部材1
6については好ましくはベース本体10と同じ材料で形
成される。
【0015】図2を参照すると、可動部12が分解斜視
図として拡大されて図示され、この可動部12は短円筒
形の形態を持つ光学偏向素子用ホルダ部材12Aと、こ
の光学偏向素子用ホルダ部材12A内に装着されたプリ
ズム12Bとから成る。なお、本実施形態では、光学偏
向素子としてプリズム12Bが使用されるが、その他の
光学偏向素子としては、例えば光反射用ミラーや光ビー
ム偏向用ホログラム等が挙げられる。
【0016】図2に示すように、光学偏向素子用ホルダ
部材12Aは多角形の形態を持つ中央フランジ部12A
1 と、この中央フランジ部12A1 の両側から突出する
カラー部12A2 及び12A3 を包含する。可動部12
は更に光学ホルダ部材12Aのカラー部12A2 及び1
2A3 のそれぞれに装着された電磁コイル12C及び1
2Dを具備し、これら電磁コイル12C及び12Dは後
述するように二対のセグメント形永久磁石18及び20
と協働して可動部12を駆動させるための駆動機構とし
て機能する。なお、図2では、電磁コイル12C及び1
2Dは環状リング形として図示されているが、各電磁コ
イル12C、12Dは導線をかかる環状リング形に巻回
することにより得られるものであり、それら電磁コイル
12C、12Dへの給電線の図示は省かれている。
【0017】また、可動部12は更に光学偏向素子用ホ
ルダ部材12Aの中央フランジ部12A1 の直径方向の
両側に取り付けられた板ばね用カップリング12Eを具
備する。なお、図2には片側の板ばね用カップリング1
2Eだけが図示されているが、同様な板ばね用カップリ
ングは中央フランジ部12A1 の直径方向の反対側にも
設けられる。板ばね用カップリング12Eは中央フラン
ジ部12A1 に固定されるようになった固定カップリン
グ部12E1 と、この固定カップリング部12E1 に対
して着脱自在となった可動カップリング部12E2 とか
ら成る。
【0018】各板ばね用カップリング12Eには複合板
ばね体22が連結され、この複合板ばね体22は本実施
形態では4枚の板ばね要素22Aから構成される。図3
に詳しく示すように、本実施形態では、H字状板ばね素
材にそれを半分割するような態様でスリット24が入れ
られ、これにより該H字状板ばね素材に一対の板ばね要
素22Aが形成される。このような2枚のH字状板ばね
素材をそれらのスリット24に沿って組み合わせること
により、図2に示すような複合板ばね体22が得られ、
このとき複合板ばね体22にはかかるスリット24の長
手方向中心軸線の回りに4枚の板ばね要素22Aが90度
の角度で等間隔に配置される。
【0019】図2に示すように、板ばね用カップリング
12Eの反対側には別の板ばね用カップリング26が設
けられ、この板ばね用カップリング26はベース本体1
0のフレーム部10Bに固定されるようになった固定カ
ップリング部261 と、この固定カップリング部261
に対して着脱自在となった可動カップリング部262
から成る。板ばね用カップリング26の構成は固定カッ
プリング部261 が貫通孔を備えた取付ブロック片28
と一体化されている点を除けば上述した板ばね用カップ
リング12Eの構成と同じである。
【0020】図4に更に詳しく図示するように、固定カ
ップリング部261 は取付ブロック片28から一体的に
突出する管状短軸部材26Aとして形成され、この管状
短軸部材26Aの自由端面からは4本の爪要素26Bが
突出しる。4本の爪要素26Bは管状短軸部材26Aの
円周方向に沿って90度の角度で等間隔に配置され、各爪
要素26Aの横断面は図示するようにセグメント形状と
なっている。管状短軸部材26Aの側方部には直径方向
に互いに向かい合った一対の平坦面26Cが形成され
る。なお、図4にあっては、一対の平坦面26Cの一方
だけを見ることができる。
【0021】一方、可動カップリング部262 も管状短
軸部材26Dとして形成されるが、その直径は管状短軸
部材26Aよりも大きく、管状短軸部材26Aは管状短
軸部材26D内に緩く嵌合し得るようになっている。管
状短軸部材26Aの場合と同様に、管状短軸部材26D
の一方の自由端面からは4本の爪要素26Eが突出し、
これら4本の爪要素26Eは管状短軸部材26Dの円周
方向に沿って90度の角度で等間隔に配置され、各爪要素
26Eの横断面は図示するようにセグメント形状となっ
ている。図5から明らかなように、管状短軸部材26D
の側方部には直径方向に互いに向かい合った二対の平坦
面26F及び26Gが形成される。なお、図4では、二
対の平坦面26F及び26Gのそれぞれの一方だけを見
ることができる。
【0022】図5に示すように、管状短軸部材26Dに
形成された二対の平坦面26F及び26Gにはそれぞれ
ねじ孔26H及び26Iが形成され、各一対のねじ孔2
6H、26Iは管状短軸部材26Dの長手方向中心軸線
に対して反対方向にずらされて偏心させられる。即ち、
図4及び図5に示す例では、図4で見ることのできる平
坦面26Fに形成されたねじ孔26Hは管状短軸部材2
6Dの4つの爪要素26E側から見たとき反時計方向側
にずらされて位置させられ、また該平坦面26Fに対し
て直径方向の反対側の平坦面26F(図5)に形成され
たねじ孔26Hも反時計方向にずらされて位置させられ
る。なお、図5から明らかなように、他方の一対の平坦
面26Gに形成された一対のねじ孔26Iについても上
述した一対のねじ孔26Hと同じことが言える。
【0023】従って、可動カップリング部262 を固定
カップリング部261 を装着させて双方の爪要素26B
及び26Eを図5に示すような態様で互いにそれぞれ係
合させた後に一対の止めねじ要素30(図4)を例えば
一対のねじ孔26Hにねじ込むと、該止めねじ要素30
の先端が先ず固定カップリング部261 の平坦面26C
に当接し、更に止めねじ要素30をねじ込むことによ
り、可動カップリング部262 及び固定カップリング部
261 は共に互いに反対方向の回動力を受け、これによ
り爪要素26B及び26Eは互いにその係合面を互いに
押圧し合うように作用させられる。爪要素26B及び2
6E間のそれぞれに複合板ばね体22の各板ばね要素2
2Aの該当端部を挟み込んだ状態で上述したような一対
の止めねじ要素30のねじ込み操作を行うことにより、
複合板ばね体22は板ばね用カップリング26に固定連
結される。
【0024】なお、上述したように、板ばね用カップリ
ング26の構成自体は板ばね用カップリング12Eと同
じであり、複合板ばね体22は同様な態様で板ばね用カ
ップリング12Eに対して固定連結される。
【0025】図1には可動部12が組み立てられた状態
で示され、このとき一対の板ばね用カップリング12E
の各々には複合板ばね体22の一端側が固定連結される
と共に該複合板ばね体22の他端側には板ばね用カップ
リング26が固定連結されている。各板ばね用カップリ
ング26の固定カップリング部262 の取付ブロック片
28にはその貫通孔にボルト要素32が挿通させられ、
各ボルト要素32は更にベース本体10のフレーム10
Bの直径方向に形成されたねじ孔10Dに螺着される。
図1から明らかなように、各ねじ孔10Dはフレーム部
10Bに形成された窪み部に配置され、各ボルト要素3
2による取付ブロック片28の螺着時、その取付ブロッ
ク片28はかかる窪み部に収容される。
【0026】かくして、可動部12は一対の複合板ばね
体22を介してベース本体10のフレーム部10Bに支
持されることになり、このとき可動部12は板ばね用カ
ップリング12E及び26の長手方向中心軸線即ち複合
板ばね22の長手方向中心軸線の回りで最も動き易くな
る。詳述すると、図6に示すように、複合板ばね体22
の中心を原点とする三次元座標系を設定し、このとき一
方の一対の板ばね要素22AがX−Z平面内に位置し、
他方の一対の板ばね要素22AがY−Z平面内に位置す
るとした場合、X軸回り(α)のコンプライアンスとY
軸回り(β)のコンプライアンスとは互いに実質的に同
じであり、しかもZ軸回り(γ)のコンプライアンスと
比べると大巾に大きなものとなる。要するに、図示する
ような複合板ばね体22の構成にあっては、低コンプラ
イアンス性はZ軸回り(γ)だけに得られる。
【0027】一方、可動部12の電磁コイル12C及び
12Dが二対のセグメント形永久磁石18及び20によ
って得られる磁界内で通電されると、可動部12はフレ
ミングの左手の法則によりZ軸まわりでの回動力を受
け、その回動方向は電磁コイル12C及び12Dに対す
る通電方向に依存する。要するに、Z軸が可動部12の
回動軸線即ち弾性主軸線とされる。
【0028】以上のような複合板ばね体22の配置構成
によれば、可動部12の弾性主軸線(Z軸)回りだけに
低コンプライアンス性を与えることができるので、可動
部12の駆動時に外部振動のような外力が光学偏向装置
に加えられたとしても、可動部12は弾性主軸線(Z
軸)回りだけで安定して回動することができる。
【0029】好ましくは、可動部12の重心がその弾性
主軸線(Z軸)上に実質的に位置するように該可動部1
2の全体の質量バランスが配慮される。即ち、可動部1
2の弾性主軸線(Z軸)を該可動部12の慣性主軸線に
実質的に一致させることが好ましく、この場合には可動
部12での構造連成振動の発生を効果的に排除すること
が可能である。
【0030】また、好ましくは、電磁コイル12C及び
12Dの通電時に可動部12が回動力を受ける際の回動
中心がその弾性主軸線(Z軸)上に実質的に位置するよ
うに該可動部12の全体の質量バランスが配慮される。
即ち、可動部12の弾性主軸線(Z軸)を該可動部12
の推力主軸線に実質的に一致させることが好ましく、こ
の場合には可動部12での推力連成振動の発生を効果的
に排除することが可能である。
【0031】一層好ましくは、可動部12の弾性主軸線
(Z軸)、慣性主軸線及び推力主軸線の三者を実質的に
一致させることであり、この場合には可動部12での構
造連成振動及び推力連成振動の双方の発生を効果的に排
除することが可能となる。
【0032】図7を参照すると、板ばね用カップリング
(12E、26)の別の実施形態が示され、この板ばね
用カップリングは参照符号34で全体的に示される。板
ばね用カップリング34は固定カップリング部341
び可動カップリング部342から成る。図7に示す例で
は、固定カップリング部341 は取付ブロック片28と
一体化された雄ねじ部34Aと、この雄ねじ部34Aの
端面から片持ち梁の態様で突出した4つの爪片34Bと
から成り、これら爪片34Bは十字形スリット持つチャ
ックを形成する。図7から明らかなように、各爪片34
Bの先端側外周には約90度の範囲にわたってテーパ面が
形成される。なお、板ばね用カップリング34が上述し
た板ばね用カップリング12Eの代わりに用いられる場
合には、雄ねじ部34Aは可動部12の光学偏向素子用
ホルダ部材12Aの中央フランジ部12A1 に固定され
ることは言うまでもない。
【0033】一方、板ばね用カップリング34の可動カ
ップリング部342 はスリーブ状部材34Cとして構成
され、このスリーブ状部材34Cの先端側はテーパ面3
4Dとして形成される。スリーブ状部材34Cの内側面
には雄ねじ部34Aに螺着し得るようになった雌ねじ部
が形成され、該内側面の先端側もテーパ面34Dに対応
したテーパ面とされる。スリーブ状部材34Cのテーパ
面34D側の端部開口の大きさは複合板ばね体22が挿
通し得るようなものとされる。
【0034】複合板ばね体22の一方の端部側をスリー
ブ状部材34Cの端部開口に挿通させて4つの爪片34
Bによる十字形スリットに挿入させた後にスリーブ状部
材34Cを雄ねじ部34Aにねじ込むと、該スリーブ状
部材34Cの内側テーパ面が4つの爪片34Bのテーパ
面に係合させられ、このとき4つの爪片34Bは楔作用
を受けて十字形スリットを閉じるように偏倚させられ、
これにより複合板ばね体22は板ばね用カップリング3
4に固定連結される。
【0035】以上で説明した実施形態では、複合板ばね
体22は図3を参照して説明したように一対の板ばね要
素22Aを持つ2枚のH字状板ばね素材をそれらのスリ
ット24に沿って組み合わせることにより構成されてい
るが、かかる複合板ばね体22については図8に示すよ
うな単一の板ばね要素22A′を4枚用いて図9に示す
ように配置することにより得ることも可能である。上述
したような板ばね用カップリング(12E、26、3
4)を使用すれば、4枚の板ばね要素22A′を該カッ
プリングの長手方向中心軸線(Z軸)の回りに90度の角
度で等間隔に配置することは容易に行うことが可能であ
る。
【0036】図8に示すような単一の板ばね要素22
A′を用いる利点は上述したような複合板ばね体を構成
する板ばね要素22A′の枚数を必要に応じて適宜変え
得るという点にある。例えば、上述したような板ばね用
カップリング(12E、26、34)が6枚の板ばね要
素22A′を60度の角度で等間隔に連結するように構成
されていれば、図10に示すような複合板ばね体即ち6
枚の板ばね要素22A′を60度の角度で等間隔に配列し
た複合板ばね体を容易に得ることができる。また、上述
したような板ばね用カップリング(12E、26、3
4)が8枚の板ばね要素22A′を45度の角度で等間隔
に連結するように構成されていれば、図11に示すよう
な複合板ばね体即ち8枚の板ばね要素22A′を45度の
角度で等間隔に配列した複合板ばね体を容易に得ること
ができる。
【0037】図9ないし図11に示す実施形態では、複
合板ばね体を偶数枚の板ばね要素22A′を構成する例
が示されているが、しかしかかる複合板ばね体について
は3枚以上の奇数枚の板ばね要素22A′を等間隔に配
列することにより構成することも可能である。
【0038】また、上述した実施形態では、複合板ばね
体を構成する板ばね要素はすべて同じ形態とされている
が、しかし複合板ばね体を4枚以上の偶数枚から構成す
る場合には、同一平面内に直径方向に配置される一対の
板ばね要素だけが同一形態であれば、その他の板ばね要
素とは必ずしも同一形態でなくてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
による光学偏向装置にあっては、その可動部の回動軸線
回りだけに低コンプライアンス性を与えるような複合板
ばね体が用いられるので、該可動部をその回動軸線の回
りで安定して回動させることが可能であり、かくして信
頼度の高い光ビームの偏向作動が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学偏向装置の分解斜視図であ
る。
【図2】図1に示した光学偏向装置の一構成要素である
可動部の分解斜視図である。
【図3】図2に示した可動部を支持する複合板ばね体の
分解斜視図である。
【図4】図3に示した複合板ばね体連結するための板ば
ね用カップリングの分解斜視図である。
【図5】図4に示した板ばね用カップリングの端面図で
ある。
【図6】図3に示した複合板ばね体の組立斜視図であっ
て、その特性を説明するための説明図である。
【図7】図4に示した板ばね用カップリングとは異なっ
た別の実施形態を示す分解斜視図である。
【図8】複合板ばね体を構成する板ばね要素を示す斜視
図である。
【図9】図8に示した板ばね要素を4枚用いて複合板ば
ね体を構成した例を示す斜視図である。
【図10】図8に示した板ばね要素を6枚用いて複合板
ばね体を構成した例を示す斜視図である。
【図11】図8に示した板ばね要素を8枚用いて複合板
ばね体を構成した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ベース本体 10A 基台部 10B フレーム部 10C 円形開口部 12 可動部 12A 光学偏向素子用ホルダ部材 12A1 中央フランジ部 12A2 、12A3 カラー部 12C、12D 電磁コイル 18、20 セグメント形永久磁石 12E、26、34 板ばね用カップリング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース本体に対して弾性手段を介して可
    動部を軸支させると共に該可動部に光ビームを偏向させ
    るための光ビーム偏向手段を搭載して成る光学偏向装置
    において、 前記弾性手段が前記可動部の弾性主軸線の回りに等間隔
    に配置された少なくとも3枚の板ばね要素から成ること
    を特徴とする光学偏向装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学偏向装置におい
    て、前記可動部の弾性主軸線が該可動部の慣性主軸線に
    実質的に一致させられることを特徴とする光学偏向装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光学偏向装置
    において、前記可動部の弾性主軸線が該可動部の推力主
    軸線に実質的に一致させられることを特徴とする光学偏
    向装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の光学偏向装置において、前記板ばね要素のすべてが
    同一形態とされることを特徴とする光学偏向装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の光学偏向装置において、前記弾性手段が少なくとも
    4枚以上の偶数枚の板ばね要素から成り、これら偶数枚
    の板ばね要素のうちの互いに同一平面を成す直径方向に
    配置された2枚の板ばね要素が同一形態とされることを
    特徴とする光学偏向装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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