JPH10184313A - 蒸気タービン - Google Patents

蒸気タービン

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JPH10184313A
JPH10184313A JP34304696A JP34304696A JPH10184313A JP H10184313 A JPH10184313 A JP H10184313A JP 34304696 A JP34304696 A JP 34304696A JP 34304696 A JP34304696 A JP 34304696A JP H10184313 A JPH10184313 A JP H10184313A
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JP
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flow
control valve
valve
control
flow rate
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Application number
JP34304696A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Tsuboi
信義 坪井
Fumio Kato
文雄 加藤
Haruyuki Yamazaki
晴幸 山崎
Osamu Yokota
修 横田
Takanori Muroboshi
孝徳 室星
Kazunori Yamanaka
和典 山中
Hideaki Kaneda
英明 兼田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蒸気タービンの主蒸気流量制御方法、及び同制
御装置に係り、制御弁の振動,騒音を低減し、制御性能
を向上する。 【解決手段】加減弁,加減弁制御機構,加減弁制御回
路,流量制御演算装置を備える。さらに蒸気流量の調整
ができる機構,流量コントローラを持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンの主要弁は、タービンに供
給される主蒸気の流量を制御してタービン出力を加減す
る非蒸気制御弁(以下加減弁と略称する)と、非常時に
際して主蒸気の供給を遮断する非常用遮断弁である。上
記の加減弁は通常、4ないし8個の弁が設置され、負荷
要求に応じて順次全閉から全開されていた。
【0003】このように加減弁を実際に使用した例とし
ては、例えば、特開昭58−65910 号公報に記載のタービ
ン制御装置がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】加減弁はタービン入口
部で大流量を制限するため、弁の振動,騒音及びその信
頼性が大きな課題である。
【0005】振動,騒音が大きい場合には (1)マフラ割,弁棒駆動部の摩耗,折損 (2)主弁シーリング溝摩耗 (3)付属品(リミットスイッチ等)の摩耗 が顕在化することがある。
【0006】本発明は、要求される蒸気流量に対して、
振動,騒音の低い領域で加減弁を稼働させる制御装置及
び制御方法を提供することを目的とする。
【0007】また、加減弁と流量制御装置を用いて、低
騒音,高効率の加減弁を実現する火力発電用の蒸気ター
ビンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の流量制御装置
は、複数個の加減弁を有する蒸気タービンにおいて、流
量指令に応じて稼働する加減弁の数及び個々の加減弁の
流量を制御する手段を有することを特徴とする。
【0009】また、本発明の流量制御装置は、個々の加
減弁の流量分担が0〜30(0〜35%)及び70〜1
00%の範囲となるように蒸気流量を制御する手段とそ
の制御方法を有することを特徴とする。
【0010】また、本発明の流量制御装置は、振動,騒
音の低い領域で負荷に対応できるように個々の加減弁の
流量を制御する手段を備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明の流量制御装置は、加減弁全
体に対する流量指令値に対して、複数個の加減弁のそれ
ぞれに流量を配分し、流量指令を与える手段を有するこ
とを特徴とする。
【0012】また、本発明の流量制御装置は、流量要求
に対して、複数個の加減弁の開度をそれぞれ制御する手
段を有することを特徴とする。
【0013】また、本発明の流量制御装置は、流量要求
に対して、配分する弁を巡回させることを特徴とする。
【0014】また、本発明の流量制御装置は、流量指令
値に対して、複数個の加減弁を有する蒸気タービンにお
いて、個々の加減弁の流量配分指令値と実流量検出器の
流量値から流量制御係数を学習し、流量配分指令値と実
流量が精度良く行われ、流量指令に対して、振動,騒音
の低い領域で個々の加減弁を稼働させるように学習制御
することを特徴とする。
【0015】また、本発明の流量制御装置は、複数個の
加減弁を有する蒸気タービンにおいて、流量指令値に対
して、稼動する弁の数を可能な限り少なくすることを特
徴とする。
【0016】また、本発明の流量制御装置は、複数個の
加減弁を有する蒸気タービンにおいて、流量指令値に対
して、複数個の加減弁のそれぞれの流量分担を0〜30
(0〜35%)及び70〜100%の範囲となるように
蒸気流量を制御し、稼働する弁の数を要求流量に対して
可能な限り少なく、かつ稼働する弁が複数個の場合、流
量増加は100%に近い弁を選択的に流量増加させる。
すなわち稼働する弁は30〜70%(35〜70%)を
除いて全開に近い方を選択することを特徴とする。
【0017】流量指令に応じて稼働する加減弁の数及び
流量を制御する手段によって、個々の加減弁が低振動,
低騒音で稼働し、複数の弁全体の総合流量が要求された
流量指令を満足し、かつ全体として振動,騒音を低くか
つ効率を高くすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例である蒸気ター
ビンの流量制御方法及び制御装置について説明する。
【0019】図1は本発明の低騒音,低振動流量制御装
置を備えた火力発電プラントの制御システム構成の一実
施例を示すブロック図である。
【0020】ホストコンピュータ700からのコマンド
により全体制御を行うMPU−1702は加減弁制御プ
ロセッサMPU−2 704に個々の加減弁の流量配分
を与え、起動パターン706や定常運転パターン708
からボイラ100に発生蒸気量の指令値を与える。加減
弁制御プロセッサMPU−2 704はそれぞれの加減
弁の蒸気流量を演算し、蒸気流量制御信号716により
蒸気加減弁300の弁開度の指令値を与える。ボイラ1
00からの蒸気は加減弁300により流量が制御されて
蒸気タービン400,450,500に送られる。蒸気
タービンは高圧タービン400,中圧タービン450,
低圧タービン500があるがここではまとめて示してい
る。蒸気加減弁は高圧タービン400の入り口に設置さ
れている。蒸気タービンは発電機600を駆動し、起動
時は起動パターン706の昇速度で昇速するよう流量制
御する。このときの蒸気圧力,蒸気温度,回転数および
加減弁の開度はそれぞれのセンサ712,714,71
6,718で検出され、MPU−1に記憶され、またM
PU−2に負帰還される。
【0021】定常時は定常運転パターン708を介し
て、発電機出力720とホストコンピュータ700から
の負荷要求の偏差から蒸気加減弁300の開度設定信号
が出力される。このとき加減弁に流入する圧力,温度,
タービンに流入する圧力,温度,加減弁の開度などはそ
れぞれのセンサで検出されて、MPU−1 702に入
力される。これらの運転条件から、MPU−1 702
は全体制御を制御するプロセッサであるので、個々の加
減弁を制御するMPU−2 704に稼働する加減弁と
流量値を出力する。MPU−2 704はそれを受け
て、各加減弁に開度指令信号を出力する。また、発電機
の回転数は発電周波数を決めるので、回転数を検出し
て、加減弁の開度指令に負帰還している。この構成は通
常の蒸気タービンの加減弁の制御と同様であるが、本発
明では後述するように加減弁の弁開度を特定の範囲での
み稼働するようにしたことに特徴がある。すなわち、ホ
ストコンピュータ700からの流量指令に対して振動,
騒音の低い弁開度で、稼働するよう全体の加減弁を制御
するようにした。ここでは全体制御プロセッサMPU−
1個々の加減弁制御プロセッサ702を別個に設けた
が、全体制御プロセッサMPU−1 1個で全体制御およ
び個々の加減弁を制御することも可能である。
【0022】ところで、このようなメモリを持った制御
装置では、負荷要求に対する運転条件を記憶しておくこ
とができる。そこで、負荷要求に対する蒸気条件と弁開
度,タービン回転数などを記憶し、より適切な弁開度指
令を求める学習制御が可能である。蒸気条件の蒸気温度
は蒸気温度センサ714,716、蒸気圧力は蒸気圧力
センサ712で測定され、弁開度を学習して学習メモリ
領域710に記憶されていく。
【0023】ホストコンピュータ700は負荷要求や予
め入力されている基本制御計画に基づき、稼働指令およ
び流量指令を出力する。MPU−1(全体制御)701
は稼働指令および流量指令を受けて、蒸気流量を決定
し、流量指令値を出力する。
【0024】図2は加減弁4組にそれぞれ駆動機構が設
けられた本発明の構成を示す。
【0025】ホストコンピュータ700からの負荷要求
を受けてタービン制御装置702は流量分配部でそれぞ
れの加減弁の流量分担を演算し、その流量分担に応じた
流量制御信号が加減弁制御プロセッサ704に与えられ
る。加減弁制御プロセッサ704はそれぞれの加減弁の
流量制御信号に応じた加減弁駆動電圧を駆動機構に与え
る。この図では制御信号と加減弁の関係を示したので、
この加減弁駆動電圧、あるいは駆動電流を与える電力変
換器は図示していない。概略説明すると、流量制御信号
(1)〜(4)は駆動機構(1)〜(4)を介して加減弁
(1)〜加減弁(4)の弁棒300により加減弁の開度
を制御する。この開度は、前述したように流量分配部に
より各加減弁のそれぞれが0〜30%と70〜100%
の範囲で、かつ各弁の流量総和がホストコンピュータか
らの負荷要求に対応したものが与えられる。
【0026】図3は4組の加減弁を1個のカム軸コント
ローラで制御する一実施例を示す。ホストコンピュータ
からの負荷要求を受けてタービン制御装置は加減弁の弁
棒を上下するカムを回転制御する。ここでは機構を簡略
化して図示しているが、カム軸コントローラにより回転
制御されるカムモータによりそれぞれのカム1〜4は回
転制御される。カムのそれぞれは形状が異なり、後述す
るようにそれぞれが0〜30%と70〜100%の範囲
で加減弁が稼働するような形状に製作されている。また
それぞれの加減弁(1)〜(4)の加減弁の蒸気流量総和
が負荷要求に対応した蒸気流量となるよう構成されてい
る。そして加減弁(1)〜(4)までの蒸気流量総和はカ
ム軸の回転方向により、増加または減少するカム形状と
する。これにより個々の加減弁は上記した0〜30%か
ら70〜100%の範囲で稼働し、かつ全体として負荷
要求に応じて流量制御が行われるので、複数個の弁で流
量を満足しながら全体として振動,騒音が低い領域で運
転される。
【0027】ところで30〜70%の範囲で加減弁を稼
働させることを避けるため、カムの形状は段階状とし
て、弁棒が加減弁開度30〜70%の範囲を短時間に通
過する形状とすることが望ましい。しかし、カムの形状
を階段状とすると、カムの回転は困難となり弁棒は駆動
できないことになる。そこで、階段状ではなく勾配の大
きい形状にしてあり、この部分ではカム軸は短時間で通
過するように構成されている。
【0028】図4はカムの形状勾配を少し小さい形状に
して、この部分でカム軸の回転角度の指令を大きく与え
ることによりこの30〜70%(35〜70%)を短時
間で通り過ぎることができる例を示す。ここでは第1軸
と第2軸を例に加減弁の開度を示している。図4(a)
は第1軸と第2軸の加減弁の開度を示し、図4(b)は
図4(a)の第2軸のカム形状の階段状の部分c,g,
iを少し小さい勾配形状、ここでは1/10の勾配にし
て、その部分では回転角速度10倍にしてこの部分では
カム軸は短時間で通過するように構成されている。これ
により個々の加減弁は上記した0〜30%(0〜35
%)から70〜100%の範囲で稼働し、かつ全体とし
て負荷要求に応じて流量制御が行われるので、振動,騒
音が低い領域で運転される。
【0029】図5は本発明の元となった弁開度と騒音,
振動の関係を求めた加減弁の概略構成と振動,騒音の測
定箇所を示した図である。弁開度は弁リフト検出ゲージ
で検出され、振動は加速度計により測定される。入り口
圧力P1が一定の場合、流量は弁棒リフトに依存する。
【0030】図6は蒸気流量に対する騒音を示したもの
で蒸気流量の増加に伴い、騒音は増加するが60%程度
をピークに暫時減少する。これは、弁の開度とともに流
量が増加し、弁体と弁座の絞り部分を通過するときに蒸
気が衝突するため、あるいは摩擦するための騒音が増加
する領域が60%程度をピークに暫時減少するためであ
る。さらに弁の開度が増加すると、弁体と弁座の絞りが
弱くなり、ここを通過するときの蒸気の衝突が弱くなる
こと、弁の絞りの前で弁体が蒸気の主流領域から離れる
ために弁体と蒸気との摩擦音,衝突音が低下するため騒
音,振動が低下するためと考えられる。いずれにしても
蒸気流量の増加に伴い、騒音は増加するが60%程度を
ピークに暫時減少する。このため、本発明は騒音の低い
蒸気流量の領域で加減弁を稼働するように弁開度を制御
するようにしたことに特徴がある。ここでは騒音のみを
示したが振動についてもほぼ同様である。
【0031】図7は本発明の低騒音,低振動流量制御装
置を備えた火力発電プラントのサイクル構成例を示す概
略図である。
【0032】ボイラ100で発生した蒸気は主蒸気管1
02,主蒸気止め弁302,加減弁300を介して高圧
タービンに流入し、タービンを駆動する。さらに戻し管
152を介して再熱ボイラで高温に加熱され、再熱蒸気止
め弁350,インターセプト弁352を介して中圧ター
ビン450に流入し、タービンを駆動する。その後、連
絡配管452を介して、低圧タービン500に流入し、
タービンを駆動する。この蒸気は復水器650で復水
し、吸水管652によりボイラ100に再び供給され
る。主蒸気止め弁302や再熱蒸気止め弁はタービンの
緊急時に閉動して蒸気を遮断する保安用の弁であり、通
常は開となっている。
【0033】加減弁制御プロセッサMPU−2 704
はそれぞれの加減弁の蒸気流量を演算し、蒸気流量制御
信号716により蒸気加減弁300の弁開度を指令す
る。ボイラ100からの蒸気は加減弁300により流量
が制御されて蒸気タービン400,450,500に送ら
れる。蒸気タービンは高圧,中圧,低圧タービンがあ
り、それぞれ400,450,500であるがここでは
まとめて示している。蒸気タービンは発電機600を駆
動し、起動時は起動パターン706の昇速度で昇速する
よう流量制御する。このときの蒸気圧力,蒸気温度,回
転数および加減弁の開度はそれぞれのセンサ712,7
14,716,718で検出され、MPU−1に記憶さ
れ、またMPU−2に負帰還される。
【0034】図8,図9,図10で具体的な加減弁の指
令値と流量の関係を説明する。図9,図10は図8の一
部を拡大して分かり易くした物であり、主に図8で説明
する。図8の横軸は各弁の流量指令値を各々100%で
表わし、それらの合計を全体の指令値として400%と
している。図8からわかるように全体の指令値が30%
までは加減弁(1)が順次30%まで開度を開き、全体
の指令値が30%〜60%までは加減弁(1)は30%
に固定され、加減弁(2)が順次30%まで開度を開
く。さらに全体の指令値が60%を超え70%までは加
減弁(3)が順次10%まで開度を開き加減弁(1),
加減弁(2),加減弁(3)で流量要求70%を満た
す。このあたりは図8では分かりにくいので図9,図1
0を参照されたい。70%を超える指令値になると加減
弁(1)が70%,加減弁(2),加減弁(3)が0%
開度に設定され、それ以後、全体の指令値が100%に
なるまで加減弁(2),加減弁(3)は0%に固定して
おく。加減弁(1)が100%開度になった後は加減弁
(1)は100%に固定しておく。全体の指令値が10
0%を超える指令値になると先ず加減弁(2)が30%
まで増加し、その後加減弁(3)が増加する。これ以後
は図9,図10を参照されたい。
【0035】ここで、全体の指令値が70%を超える指
令値になると加減弁(1)を70%開度に固定し、加減
弁(2),加減弁(3)により流量に対応することも可
能である。ここでは加減弁の開度は大きい方が弁の絞り
による流量損失が少ないことに鑑み、複数個の弁の開度
を選択する場合開度の大きいほうから100%開度にな
るような選択を示した。また、図8で分かるように各弁
は30〜100%の範囲の流量を分担しないで各弁の組
み合わせて全体の流量を制御する構成である。このよう
に全体の指令値に対して全体の流量指令値は線形にする
ことができる。従って、従来と同様に流量は線形に増減
できる。
【0036】図11は図8のような流量制御を行うとき
の各弁の移動量を示す。各弁が30%から70%に移行
するときに残りの弁が全体の流量を満足するように弁開
度を絞る必要がある。図で分かるようにまず最初に全体
の流量が70%から71%に変化する点で加減弁(1)
は40%急増し、加減弁(2),加減弁(3)は合わせ
て40%減少するよう開度を絞る。同様に170%から
171%に変化する点で加減弁(2)は40%急増し、
加減弁(3),加減弁(4)は40%減少するよう開度
を絞る。さらに270%から271%に変化する点で加
減弁(3)は40%急増し、加減弁(2),加減弁
(4)は40%減少するよう開度を絞る。このように全
数4個の加減弁の場合、3回の切り換え点があり、3個
の弁が協調して流量を微増減する。
【0037】ところで、図8から図11までの説明は各
弁の開度を0〜30%と70〜100%に制御することを
前提にしたが図6に示すように35%付近でも騒音,振
動は急激に大きくなるわけではない。このため各弁の開
度を0〜35%と70〜100%に制御することを前提に
すると図12〜図15のようになる。図12(図13,
図14)からわかるように全体の指令値が35%までは
加減弁(1)が順次35%まで開度を開き、全体の指令
値が35%を超えると加減弁(1)は35%開度を固定
し、加減弁(2)が順次開度を開く。全体の指令値が3
5%を超え70%までは加減弁(2)が順次35%まで
開度を開き加減弁(1),加減弁(2)、で流量要求7
0%を満たす。このあたりは図12では分かりにくいの
で図13,図14を参照されたい。70%以上の指令値
になると加減弁(1)は70%に急増し、加減弁(2)は
0%に急減する。それ以後、加減弁(1)が100%に
なるまで加減弁(2)は0%に固定しておく。加減弁
(1)が100%開度になった後、100%を超え、1
35%までは加減弁(1)は100%に固定しておき、
加減弁(2)が35%まで増加する。135%以降17
0%までは、加減弁(3)が順次35%まで増加する。
170%以降加減弁(2)は70%に急増し、加減弁
(3)弁は0%に急減する。それ以後、加減弁(2)が
100%になるまで加減弁(3)は0%に固定してお
く。加減弁(2)が100%開度になった後、200%
を超え、235%までは加減弁(1),加減弁(2)は1
00%に固定しておき、加減弁(3)が35%まで増加
する。235%以降270%までは、(4)が順次35
%まで増加する。270%以降加減弁(3)は70%に
急増し、(4)弁は0%に急減する。それ以後、加減弁
(3)が100%になるまで(4)は0%に固定してお
く。加減弁(3)が100%開度になった後、300%を
超え、400%までは(1)加減弁,(2)加減弁,
(3)は100%に固定しておき、(4)が順次100
%まで増加する。
【0038】図15は図12のような流量制御を行うと
きの各弁の移動量を示す。各弁が35%から70%に移
行するときに残りの弁が全体の流量を満足するように弁
開度を絞る。図で分かるようにまず最初に70%から7
1%に変化する点で加減弁(1)は35%急増し、加減
弁(2)は35%減少するよう開度を絞る。同様に17
0%から171%に変化する点で加減弁(2)は35%
急増し、加減弁(3)は35%減少するよう開度を絞る。
さらに270%から271%に変化する点で加減弁
(3)は35%急増し、加減弁(4)は35%減少する
よう開度を絞る。このように全数4個の加減弁の場合、
3回の切り換え点があるのは前述の30〜70%を避け
る制御と同様であるが、2個の弁の開閉のみで流量を微
増減することができる。
【0039】図16,図17,図18で具体的な加減弁
の指令値と流量の関係を説明する。図17,図18は図
16の一部を拡大して分かり易くした物であり、主に図
16で説明する。図16の横軸は各弁の流量指令値は各
々100%で表わし、それらの合計を全体の指令値とし
て400%としている。図16からわかるように全体の
指令値が90%までは加減弁(1)〜加減弁(3)まで
が順次30%まで開度を開き、30%を超える開度を設
定しない。90%を超える指令値になると加減弁(1)
弁は70%開度に設定し、加減弁(2)が残り20%を
負担し、加減弁(3)は0%に設定する。それ以後、加
減弁(1)が100%になるまで加減弁(2)は20
%、加減弁(3)は0%に固定しておく。加減弁(1)が
100%開度になった後は加減弁(2)が30%まで増
加し、その後加減弁(3)が増加する。図で分かるよう
に各弁は30〜100%の範囲の流量を分担しない。言
い替えるとその流量となる弁開度は設定しないように全
体で流量を制御する構成である。このように全体の指令
値に対して全体の流量指令値は線形にすることができ
る。従って、従来と同様に流量は線形に増減できる。こ
こで、各弁は30〜70%の範囲で稼働すると振動,騒
音が大きいのでこの領域を避けるため、従来より多くの
頻度で弁の開閉を行うことになる。この頻度は互いの弁
が総合で流量制御するため各弁の分担を適当に変更する
ことにより頻度を変えることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の蒸気タービンの流量制御方法及
び制御装置では上位制御系からの流量指令値に対して、
流量制御系全体として振動騒音の低い範囲で、負荷要求
に対応できるので信頼性の高い蒸気タービンが実現でき
る。このように、各弁の開度が30〜70%の範囲を使
用しないように流量制御を行うと振動,騒音を小さくで
きる。この振動,騒音の低減は加減弁全体の信頼性を高
くすることができる。一方、各弁の開度が30〜70%
の範囲を使用しないため、複数弁の組み合わせにより要
求流量を満足するため、弁の開閉頻度が増える。しか
し、この開閉は次の効果もある。加減弁は一定開度で運
転されることが多く、高温に晒される蒸気加減弁では相
対変位の生じない箇所が膠着する現象がある。各弁を開
閉頻度を増加することはこれを防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加減弁の流量制御を行う制御シス
テムのブロック図。
【図2】本発明の流量制御を電気的に行う構成を示すブ
ロック図。
【図3】本発明の流量制御を機構的に行う構成を示すブ
ロック図。
【図4】本発明の流量制御を機構的に行う構成を示す説
明図。
【図5】加減弁の構成を示す説明図。
【図6】加減弁の蒸気流量と騒音との関係を示す特性
図。
【図7】本発明の流量制御を火力プラントに適応した例
を示す系統図。
【図8】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体流
量指令を示す特性図。
【図9】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体流
量指令を示す特性図。
【図10】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図11】加減弁の要求指令に対する各弁の移動量を示
す特性図。
【図12】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図13】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図14】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図15】加減弁の要求指令に対する各弁の移動量を示
す特性図。
【図16】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図17】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【図18】加減弁の要求指令に対する各弁の分担と全体
流量指令を示す特性図。
【符号の説明】
300…加減弁、400,450,500…タービン、
600…発電器、700…ホストコンピュータ、702…
全体制御コンピュータ。
フロントページの続き (72)発明者 横田 修 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 室星 孝徳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 山中 和典 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 兼田 英明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の加減弁を有する蒸気タービンにお
    いて、流量指令に応じて稼働する加減弁の数及び流量を
    制御する手段を備えたことを特徴とする蒸気タービン。
  2. 【請求項2】複数個の加減弁を有する蒸気タービンにお
    いて、流量分担が0〜30(0〜35%)及び70〜1
    00%の範囲となるように蒸気流量を制御することを特
    徴とする蒸気タービン。
  3. 【請求項3】振動,騒音の低い領域で負荷に対応できる
    ように個々の加減弁に対して流量制御する手段を備えた
    ことを特徴とする蒸気タービン。
  4. 【請求項4】流量指令値に対して、複数個の加減弁に流
    量分担を発行する手段を有することを特徴とする蒸気タ
    ービン。
  5. 【請求項5】流量指令値に対して、複数個の加減弁に流
    量分担を発行する手段を有するとともに分担する弁を巡
    回させることを特徴とする蒸気タービン。
  6. 【請求項6】流量指令値に対して、複数個の加減弁を有
    する蒸気タービンにおいて、個々の加減弁の流量分担指
    令値と流量検出器の実流量値から流量分担値と実流量値
    の比を学習し、流量指令に対して、振動,騒音の低い領
    域で個々の加減弁を稼働させるように学習制御すること
    を特徴とする蒸気タービン。
  7. 【請求項7】複数個の加減弁を有する蒸気タービンの加
    減弁のそれぞれの流量分担を0〜30(0〜35%)及
    び70〜100%の範囲となるように蒸気流量を制御す
    るものにおいて、稼働する弁の数を要求流量に対して可
    能な限り少なくすることを特徴とする蒸気タービン。
  8. 【請求項8】複数個の加減弁を有する蒸気タービンの加
    減弁のそれぞれの流量分担を0〜30(0〜35%)及
    び70〜100%の範囲となるように蒸気流量を制御す
    るものにおいて、稼働する弁の数を要求流量に対して可
    能な限り少なく、かつ稼働する弁の流量分担を加減弁
    (1)のみ、または加減弁(1),加減弁(2)のみの
    如く偏重することを特徴とする蒸気タービン。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の上記蒸気流量制御装置を
    備えた火力発電プラント。
JP34304696A 1996-12-24 1996-12-24 蒸気タービン Pending JPH10184313A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016528437A (ja) * 2013-08-23 2016-09-15 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 2つの蒸気供給ラインを有する蒸気タービンを運転する方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016528437A (ja) * 2013-08-23 2016-09-15 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 2つの蒸気供給ラインを有する蒸気タービンを運転する方法

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