JPH10183657A - 強化プラスチック製マンホール蓋 - Google Patents

強化プラスチック製マンホール蓋

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JPH10183657A JP8358220A JP35822096A JPH10183657A JP H10183657 A JPH10183657 A JP H10183657A JP 8358220 A JP8358220 A JP 8358220A JP 35822096 A JP35822096 A JP 35822096A JP H10183657 A JPH10183657 A JP H10183657A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通行車種の変化に伴い強化プラスチック製マ
ンホール蓋の破壊強度をさらに向上する必要がある。 【解決手段】 レジンコンクリート層1またはバルク・
モールディング・コンパウンド(BMC)1Aによって
所定の形状に加熱、加圧、成形してマンホール蓋を製作
する場合、蓋全表面近くにガラス繊維ストランドマット
11を敷設し、その内面側にガラス繊維ロービング布1
2を少なくとも2枚、前記方向を直交する位相で重ね合
わる。かつ、さらにガラス長繊維を格子状に組合わせて
織らずに接着剤で互に結合したガラス繊維不織網13を
重ねて敷設し、樹脂液を含浸して一体的に層を形成すれ
ば、僅かなコストアップで大幅な強化が実現し最高の形
態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般の車道、歩道な
どの公道、その他の公共設備に不可欠となった下水道用
などの排水管路のマンホール蓋に係る。
【0002】
【従来の技術】都市部を中心とする下水道設備は都市計
画の主要な項目として年々継続して敷設工事が進み、2
1世紀までにほぼ都市部の全域をカバーする管路網の構
築を目指して地方自治体の大きな実施目標となってい
る。一方、農漁村部においても小規模な集落の簡易下水
処理設備が各地域で進められるようになり、快適な生活
環境の構築のために国を挙げて下水用管路の敷設が急ピ
ッチで進行中である。
【0003】下水道などの排水管路の点検や補修、保全
のために地中に埋設した管路と地上とを連通する開口部
を適宜設け、定期的なメンテナンスを怠らずに実施する
ことも必要であり、各自治体が設定した基準に基づいて
点検員が管路内へ潜入できるサイズの人孔を定間隔毎に
設けている。しかし、この人孔がそのまま公道や遊園地
などに開口しておればすこぶる危険であるから、通常は
マンホール蓋を嵌合して外界と管路との連通を遮断して
いることは周知の通りである。マンホール蓋については
JISや各自治体独自の制定によって規格化されてお
り、現在のところ、一般道用としては鼠鋳鉄製の外径約
600mmの円盤を開口部に嵌合しているし、市町村単
位の下水処理場、集落の簡易汚水処理場では、鋳鉄の他
に強化プラスチック製のマンホール蓋で代換している場
合もある。強化プラスチック材は強度的には既に鼠鋳鉄
と遜色がないレベルにまで強化された品種が開発された
上、軽量であり腐食性雰囲気内でも遥かに耐性が高く、
変色、発錆などによる品質の低下も殆ど認められないか
ら、敷設工事や日常の点検などにおける取り扱いが容易
であり、軽量で耐久性も高く、何れの点でも鋳鉄材を凌
駕しており、やがては適用される範囲が汎用化してマン
ホール蓋の主流を占めるのではないかと期待も大きい。
【0004】強化プラスチック材をマンホール蓋に適用
して従来技術の鋳鉄材に置換しようとする発想は、強化
プラスチック材自体の発展進歩と軌を一にして進めら
れ、たとえば電気用部品としてコネクターやヒューズホ
ルダー、自動車の内装、外装の各箇所の部材、音響部品
などの多くの分野で強化プラスチック材が活用している
ことは周知の通りであるが、建材用の部材としてもその
軽量化、耐食性、に加え金属材料に迫る高強度の開発が
業界の注目を集めているのも当然の成行きである。強化
プラスチック材は別名FRP(Fiber Glass
Reinforc−ed Plastics)と同意
語として解釈され、広義には熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂
をすべて包含し、金属、植物、鉱物などのあらゆる繊維
質を配合添加して強化した材料を指称するが、狭義には
ガラス繊維で強化した不飽和ポリエステル樹脂(特殊な
ケースとしてエポキシ樹脂、フェノール樹脂)を代表例
とする。ガラス繊維の引張り強度は150〜300Kgf/
mm2と非常に大きいため、これが強化プラスチック材の
強化に直接貢献する最大の要件となっていることは疑問
の余地がない。
【0005】図4は強化プラスチック材の成形法の最近
の例としてコンパウンド成形材料を使用する手順の一例
を示したものであり、コンパウンド材料による成形方式
はバルク・モールディング・コンパウンド(BMC),
シート・モールディング・コンパウンド(SMC)法が
主体であるが、たとえばバルク・モールディング・コン
パウンドに関しては図4のように不飽和ポリエステル樹
脂、硬化剤、顔料その他の添加材をミキサー内に装入し
て均等になるようにミキシングし、さらに混練機へ移し
てガラスチョップ(ガラス短繊維)を配合して均一に混
練してBMC(Bulk Molding Conpo
und)とした後、材料の重量を正確に計算し、金型内
に投入、加熱、加圧して硬化成形する手順を踏むのが通
常の方式である。この手法によれば、従来の強化プラス
チック材の主体を占める成形法とされてきたハンドレイ
アップ成形に比べて、品質の均一化および量産性におい
て明らかに凌駕しており、マンホール蓋のような平面的
な形状で全方向に対して均一な強度を保証しなければな
らない量産品の製造には最も適合した方法であると評価
され今日に至っている。
【0006】これに対してシート・モールディング・コ
ンパウンド(SMC)もコンパウンド方式の他の主力を
代表するものであり、ポリエステル樹脂、充填材、内部
離型材、硬化材などを配合して混和し、直ちにロービン
グ布やガラス繊維ストランドマットなどのガラス繊維基
材に塗布し、直ちにフィルムで両面をカバーして適当な
加圧によってガラス繊維基材に混和材を含浸させた布状
体を巻取って形成する。図5は形成後の強化プラスチッ
ク製マンホール蓋の従来技術を示した断面図であり、断
面形状は各自治体などからの指定によって当然異なる
が、基本的な構成要素としては、マンホール蓋の上面と
下面とは前記のシート・モールディング・コンパウンド
(SMC)のような強化プラスチック材1a,1bで形
成し、上下間に挟まれた中間層として樹脂モルタル層2
aでサンドイッチ式に挾圧して成形したものが通常慣用
化されている。樹脂モルタルは骨材である珪砂に不飽和
ポリエステル樹脂を配合して加圧と加熱によって両面の
強化プラスチック層(シート・モールディング・コンパ
ウンド)と共に同時に挾圧して一体的に硬化させた成形
体であり、材力に優れたシート・モールディング・コン
パウンドがマンホール蓋に負荷する曲げ応力を負担し、
中間の樹脂モルタル層が表面層を一定の間隔に維持して
剪断力を伝達する役割を果し、三層が併せて外圧に対抗
する破壊強度(抗圧力、耐衝撃力などを含めた耐性)を
発揮する構成としているのである。
【0007】従来技術として開示された強化プラスチッ
ク製のマンホール蓋に係る情報は比較的少なく、実開昭
61−159487号では図6(A)(B)(C)に示
すように上下水道用設備用品であるガラス繊維強化ポリ
エステル製の溝ふたという請求項の表現によって考案の
主旨を示しているが、素材が樹脂系であるためプレス成
形が可能であり、表面に突起状の縞模様などの成形がで
き、滑り止めが可能となるとあり、また応用製品のマン
ホール蓋の姿図を図(C)に示してプレス成形によって
従来の鉄製のマンホール蓋のような物に応用し製品化が
可能となると説明するに留まる。なお、マンホール蓋と
して樹脂製品を提示した少ない例としては、実開昭64
−47853号において、図7(A)(B)に示すよう
に鋳鉄などで成形し蓋板101および受け枠102より
なる金属製マンホールの下側に、合成樹脂製またはガラ
ス繊維入り強化合成樹脂などにより成形し蓋板103が
受け枠104にボルト・ナットで固定され、受け枠10
4の周囲にフランジ107を形成した皿状の合成樹脂製
マンホールを取り付けてなる二重マンホールを提示して
いるが、車両などの通過に伴う外力を直接負担するのは
飽くまで従来通りの金属製のマンホール蓋であることに
変りなく、強化プラスチック材を以て鉄材と代替する主
旨ではないと見なければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように全国的に下
水道などの排水管路の整備、ネットワーク化の推進が促
進されている一方、交通車両の発達は瞠目すべきものが
あり、道路を走行する車両の台数、総重量は著しく増大
し、道路などに設置したマンホール蓋に掛かる静圧、動
圧は増大の一途を辿っている。いうまでもなく車両の走
行する道路に配置されたマンホール蓋は通行する車両の
総重量の負荷に余裕を以て耐えなければならない。普通
トラックの12トン車で総重量20.0ton,5トン
車でも9.5tonあり、大型バスで12.6ton,
普通乗用車でも1.8tonある。かつ後輪1輪車の輪
荷重は12トンの普通トラックで64.7kNから普通
乗用車の4.8kNに至るまで各数値がそれぞれ細かく
規定されており、従来は普通乗用車が安全に通行できる
だけの強度基準として2,000kgfの破壊荷重を具
えておれば一般道路に設置するマンホール蓋として適当
と考えられていたが、近年のRV(レクリエーショナブ
ル・ビークル)車などの大型化が時代の流れとなるにつ
れて、破壊荷重が4,000Kgfを超える高強度のマ
ンホール蓋の開発が道路などの路面に採用されるべき一
つの要件として早急な課題に浮上するに至った。
【0009】本発明は以上述べたような通行車両の重量
アップを時代の趨勢と捉え、従来から積み重ねてきた樹
脂系のマンホール蓋の強度向上の技術を一層進展させ、
さらに高強度の材料構成の組立てを求めて試作と実地テ
ストとを繰り返し、従来の概念を根本的に転換して最早
鋳鉄ベースでは望み得ない数々の利点を具えた強化プラ
スチック製マンホール蓋の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る強化プラス
チック製マンホール蓋は、不飽和ポリエステル樹脂など
の合成樹脂を母材とし、珪砂、炭酸カルシウム、顔料、
硬化剤などを適宜添加して均等に混練したレジンコンク
リート層1を所定の形状に加熱、加圧、成形した樹脂系
のマンホール蓋を基本とするが、特に多数のガラス短繊
維を無方向に圧密成形して結着したガラス繊維ストラン
ドマット11をマンホール蓋の上下全表面近くに添った
レジンコンクリート層内に敷設し、かつ、その両面また
は少なくとも下面の前記ガラス繊維ストランドマット1
1の内面側に特定方向に強化したガラス繊維ロービング
布12を少なくとも2枚、前記方向を直交する位相で重
ね合わせ、それぞれのガラス繊維の外周面へそれぞれ樹
脂液を含浸させて一体化したことを構成上の特徴とす
る。または、基地となるレジンコンクリート層1に替え
て、不飽和ポリエステル樹脂などの合成樹脂を母材と
し、ガラス短繊維、炭酸カルシウム、顔料、硬化剤など
を適宜添加して均等に混練したバルク・モールディング
・コンパウンド1Aであってもよい。
【0011】本発明の構成において、マンホール蓋の上
面、下面に近い表面に添ってガラス繊維ストランドマッ
ト11を敷設しているが、ガラス繊維ストランドマット
とは多数のガラス繊維(ガラスストランド)50〜10
0mmの長さに切断してランダムなシート状に堆積さ
せ、スチレンモノマーに溶解する二次バインダーによっ
て相互に弱く接着し、30〜100Kgの重量にロール状
に巻取った形態のマットであり、単独ではきわめて引張
り強度の高い繊維材を相互に絡ませて織り合わさないで
フリーのままで特殊な接着剤で相互の接点だけを結着し
たものであるから、ガラス短繊維本来の強度を全方向に
対して持続している点に特徴がある。
【0012】つぎにマンホール蓋のさらに内面側へ敷設
するガラス繊維ロービング布12は、ガラス繊維を多数
束ねたロービングを撚りを与えずに小数の繊維で布状に
集束したものであり、前記の通りガラス繊維単独の引張
り強度は金属を遥かに凌駕する抜群のレベルにあるか
ら、その繊維方向に対しては他の追随を許さない強度を
具えるが、該繊維方向と異なる方向に対しては強度が急
速に低下することは物理的原則に基づいてやむを得ない
ことである。そこで圧倒的多数の繊維を横方向に並べ、
その繊維が同一方向に整合するように最小の縦方向の繊
維によって織成する方式を(すだれ式)ガラス繊維ロー
ビング布と呼ぶ。その経緯から特定の方向に抜群の強度
を具えることが最大の特徴であるから、本発明のように
方向の不特定な荷重を対象とするときには、少なくとも
2枚のガラス繊維ロービング布を該特定方向が直交する
ように重ね合わせてどの方向に対しても高破壊荷重に耐
えられるように敷設する。
【0013】本発明では以上のガラス繊維ストランドマ
ット、ガラス繊維ロービング布による蓋表面、裏面の強
化層に加え、一段と高いレベルの超強化層の実現を求め
てその改善策を開示した。すなわち、道路事情の変化と
共にマンホール蓋の一層の強化が不可欠な時代のニーズ
となってきた今日、さらに強度を向上するには、単純に
考えればガラス繊維ストランドマット、ガラス繊維ロー
ビング布の敷設枚数を重ねて強力なガラス繊維の配合密
度を増加して対応すればよいとも解釈できるが、マンホ
ール蓋自体の直径や厚さ自体は如何に強度的な向上が要
請されようとも徒に変更することは別問題であり、既設
のマンホール設備との互換性から判断しても、ほとんど
許容されないと考えるべきである。たとえばこれ以上に
ガラス繊維ロービング布の枚数を増やしたとしても、加
熱、加圧、成形時にガラス繊維ロービング布の縦繊維と
横繊維との織部でズレが生じて密度が不均等となった
り、織成品特有の「ほぐれ」が起こって横繊維の方向性
が失われ予定通りの強度レベルが崩れるという懸念も起
こり得る。
【0014】このようにサイズの肥大化、または大型
化、質量の増大、組織的な強度の整合性の破綻などによ
って強度向上に大きな限界が立ち塞がる上、高価なガラ
ス短繊維材の多用は製品単価の高騰に直接結び付き、到
底、耐え難い一線に阻まれることが実験的に立証される
に至った。本発明では前記の第一、第二の実施形態の強
化プラスチック製マンホール蓋のさらなる切札として、
レジンコンクリート層1またはバルク・モールディング
・コンパウンド1Aのマンホール蓋全表面近くに添って
敷設したガラス繊維ストランドマット11と、該ガラス
繊維ストランドマット11の内面側へ敷設したガラス繊
維ロービング布12のさらに内面側へ、ガラス長繊維を
格子状に組合わせて織らずに接着剤で互に結合したガラ
ス繊維不織網13を敷設して樹脂液を含浸して一体的に
層を形成して最高の構成とした第三の実施形態に遂に到
達したのである。
【0015】ガラス繊維不織網はガラス長繊維を縦、横
に特殊な格子状に配置し、耐アルカリ性バインダーによ
って交差する目をしっかり固定したことを特徴とする。
ガラス短繊維のチョップ状に比べて格段の亀裂防止、ク
ラック防止機能が高く、格子間に含浸する樹脂液と一体
となって特に耐衝撃性の向上に瞠目すべき進歩が見られ
る。織成した布状品ではなく交差部を接着剤でのみ接着
した点に特徴があるので、繊維間のズレや織り乱れに災
いされた「糸ほぐれ」がなく、ガラス繊維不織網の特徴
である柔軟性に優れ、補強材として他のガラス繊維スト
ランドマット、ガラス繊維ロービング布などの異種材と
の親和性もよく、その他、脱泡性、型なじみ性など種々
の点でマンホール蓋の成形に好適な強化材としての特性
を具えている。
【0016】このガラス繊維不織網の最大の利点は得ら
れる補強作用に比べて質量の増加分が低く抑制されるこ
とであり、強度向上と形状の現状維持という二つの合い
反する命題を同時に満たすために、最低限の補強材の追
加構成によって大幅な破壊強度の向上を実現し、既設の
マンホール蓋の更新をきわめて容易に実施できる資質を
提供した点が挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1(A)(B)は本発明の第一
の実施形態を示す平面図(A)と同図のM−M断面図
(B)である。マンホール蓋10は図示しない汚水浄化
槽の開口部の口縁に反ってグランドレベルGに載置され
た受け枠2の内周に嵌合して着脱自在に取り付けられ、
通常はマンホール蓋10の上面を車両や通行人が支障な
く通行し、規定に基づいて必要な点検時、または緊急時
などに自治体などの担当員が手持ちハンドル21などを
把持して持上げて取り外し、地上と地下の下水管路など
の内部とを連通させる。
【0018】図1の実施形態は強化プラスチック製マン
ホール蓋のうちでもレジンコンクリートをベースとする
もので、所定形状の型に充填して一体的に加熱、加圧、
成形したものである。レジンコンクリート層1は不飽和
ポリエステル樹脂を母材として珪砂、炭酸カルシウム、
トナー(顔料)、硬化剤などを加えて均一に分散するよ
うに混練したものを主原料とし、該充填層内に表面近く
に添ってガラス繊維ストランドマット11、その内面側
にガラス繊維ロービング布12を敷設して各単一のガラ
ス短繊維の外周面毎に樹脂液を含浸して一体的に強化し
た構成よりなる。
【0019】図2の実施形態は強化プラスチック製マン
ホール蓋のうちでもBMC(バルク・モールディング・
コンパウンド)製マンホール蓋の平面図(A)とM−M
断面図(B)であり、バルク・モールディング・コンパ
ウンド1Aは不飽和ポリエステル樹脂を母材とし、これ
にガラス短繊維、炭酸カルシウム、トナー(顔料)、硬
化剤、その他の添加剤を加えて均一に分散するように混
練したものを主原料とし、前形態と同様に表面近くのマ
ンホール蓋上面・下面をガラス繊維ストランドマット1
1とガラス繊維ロービング布12とで集中的に強化した
製品である。
【0020】図3の平面図(A)、M−M断面図(B)
で示す第三の実施形態は、強化プラスチックの基地とし
ては前記のレジンコンクートでもBMCでも問うところ
ではないが、レジンコンクリート層1またはバルク・モ
ールディング・コンパウンド1Aが前記のガラス繊維ス
トランドマット11、ガラス繊維ロービング布12に重
ねてさらに内面側にガラス繊維不織網13を敷設した点
が特徴である。この添加によってガラス繊維総量として
の含有率は僅かしか増加しないにも拘わらず、破壊強度
が予想を遥かに上回る割合で向上が認められるという特
有の結果が得られた。
【0021】たとえば第三の実施形態として、第二の実
施形態によるBMC方式による強化プラスチック製マン
ホール蓋と同一の成分配合で、単に前記ガラス繊維不織
網として引張り強度60Kgf/mm2のガラス繊維を原料ス
トランドとして格子間隔約5mm,相互に織らずに格子
間隔約5mmの交差点を耐アルカリ性接着剤で接着して
厚さ約0.45mmの不織網に構成して呼び径600m
m,全肉厚14mmの強化プラスチック製マンホール蓋
を製作し、ガラス繊維不織網を含まないこと以外は全く
同一条件で製作した同一形状、同質サイズのBMC方式
による第二の実施形態の強化プラスチック製マンホール
蓋と比較したのが表1である。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上に述べた通り、マンホール
蓋の軽量化、耐久性を飛躍的に向上させた強化プラスチ
ック製でありながら、鋳鉄材を代表とする金属製以上の
破壊強度や耐衝撃荷重を具えて道路を通行する車両の大
型化、重量化に対応できる材料特性を具えることがで
き、しかもその強化に伴う原価上昇の負担は極く僅少に
留まり、過大な質量を前提に置く必要もないから、既設
のマンホール蓋に替ってそのまま置換するだけで強化の
実を挙げることができ、正に官民待望の要件を充足した
理想製品として脚光を浴びる効果がある。特に第三の実
施形態に係る超強化製品は、時代のニーズに直接応える
資格に恵まれ、実施に伴って得られる効用は計り知れな
いものがあると期待が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の平面図(A)と同図
のM−M断面図(B)である。
【図2】本発明の第二の実施形態の平面図(A)と同図
のM−M断面図(B)である。
【図3】本発明の第三の実施形態の平面図(A)と同図
のM−M断面図(B)である。
【図4】強化プラスチック材のうち、コンパウンド成形
材料(バルク・モールディング・コンパウンド)の調整
手順を示す説明図である。
【図5】強化プラスチック製マンホール蓋(シート・モ
ールディング・コンパウンド)の従来技術を示す縦断正
面図である。
【図6】別の従来技術の縦断正面図(A)、実施例の斜
視図(B)、別の実施例の斜視図(C)である。
【図7】さらに別の従来技術の縦断正面図(A)と要部
の部分拡大図(B)である。
【符号の説明】
1 レジンコンクリート層 1A バルク・モールディング・コンパウンド 2 受け枠 10 マンホール蓋 11 ガラス繊維ストランドマット 12 ガラス繊維ロービング布 13 ガラス繊維不織網 G グランドレベル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂などの合成樹脂
    を母材とし、珪砂、炭酸カルシウム、顔料、硬化剤など
    を適宜添加して均等に混練したレジンコンクリート層1
    で所定の形状に加熱、加圧、成形したマンホール蓋10
    において、ガラス短繊維を無方向に圧密成形して結着し
    たガラス繊維ストランドマット11をマンホール蓋の上
    下全表面近くに添って敷設し、かつ、その少なくとも下
    面の前記ガラス繊維ストランドマット11の内面側に特
    定方向に強化したガラス繊維ロービング布12を少なく
    とも2枚、前記方向を直交する位相で重ね合わせ、それ
    ぞれのガラス繊維の外周面へそれぞれ樹脂液を含浸させ
    て一体化したことを特徴とする強化プラスチック製マン
    ホール蓋。
  2. 【請求項2】 請求項1において、レジンコンクリート
    層1に替えて、不飽和ポリエステル樹脂などの合成樹脂
    を母材とし、ガラス短繊維、炭酸カルシウム、顔料、硬
    化剤などを適宜添加して均等に混練したバルク・モール
    ディング・コンパウンド(BMC)1Aを母材とするこ
    とを特徴とする強化プラスチック製マンホール蓋。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、レジンコン
    クリート層1またはバルク・モールディング・コンパウ
    ンド1Aのマンホール蓋全表面近くに添って敷設したガ
    ラス繊維ストランドマット11と、該ガラス繊維ストラ
    ンドマット11の内面側へ敷設したガラス繊維ロービン
    グ布12のさらに内面側へ、ガラス長繊維を格子状に組
    合わせて織らずに接着剤で互に結合したガラス繊維不織
    網13を敷設して樹脂液を含浸して一体的に層を形成し
    たことを特徴とする強化プラスチック製マンホール蓋。
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