JPH10180780A - 成形品の脱型方法および脱型装置 - Google Patents

成形品の脱型方法および脱型装置

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JPH10180780A
JPH10180780A JP30341297A JP30341297A JPH10180780A JP H10180780 A JPH10180780 A JP H10180780A JP 30341297 A JP30341297 A JP 30341297A JP 30341297 A JP30341297 A JP 30341297A JP H10180780 A JPH10180780 A JP H10180780A
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Hidemitsu Ochiai
秀光 落合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産効率を向上できるとともに、脱型にあた
って成形品を汚損や破損する虞れが少ない成形品の脱型
方法および脱型装置を提供する。 【解決手段】 脱型装置10は、ゴム手袋22を成形型
21から脱型させるために、ゴム手袋22の開口部であ
る裾部23から成形型21の表面とゴム手袋22の内側
面との間に気体を噴射可能なノズル13(13A〜13
D)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形品の脱型方法お
よび脱型装置に係り、さらに詳しく言えば、例えば台所
用ゴム手袋などの成形品を成形型から円滑に脱型できる
とともに、脱型にあたって成形品に汚損や破損が生じ難
い成形品の脱型方法および脱型装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば台所や各種作業に用いられるゴム
手袋は、人間の手を模した成形型(フォーマー)の表面
に樹脂材を塗布し、硬化させることにより製造される。
具体的には、成形型をラテックス凝固剤漕に漬けて表面
に凝固液皮膜を形成し、次いで樹脂漕に漬けることによ
りゴム手袋となる樹脂皮膜を形成する。
【0003】ここで、樹脂材としては、天然ゴムラテッ
クスなどの液状ゴムに加硫剤,加硫促進剤,充填材,軟
化剤,老化防止剤などをディスパージョン(水分拡散)
あるいはエマルジョン(乳化分散体)として配合し、熟
成した液体が用いられる。
【0004】図6には、上述のように形成されたゴム手
袋22をその成形型21から脱型させるための従来例と
して脱型装置20が示されている。すなわち、この脱型
装置20においては、成形型21の表面に形成されてい
るゴム手袋22の裾部23に回転ブラシ24を接触させ
ながら指先部25に向かって前進(図中右方)させて裾
部23を捲り上げた後(図6(B)参照)、その回転ブ
ラシ24を逆転させながら後退(図中左方)させること
により、成形型21の表面との間に隙間26が生じるよ
うに再びもとの状態に戻す(図6(B)鎖線参照)。
【0005】次に、図6(C)に示すように、裾部23
の隙間26に保持手段27の保持片28を挿入し、プラ
ンジャ29との間でその裾部23を保持した後、保持手
段27を前進(図中右方)させることにより、ゴム手袋
22を裏返しにしながら成形型21から脱型させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この脱
型装置20によると、回転ブラシ24によりゴム手袋2
2の裾部23を一旦捲り上げる工程と、保持手段27に
よりゴム手袋22を裏返しにしながら成形型21から脱
型させる工程とを行なうため、ゴム手袋22の生産効率
を悪くするという問題がある。
【0007】さらに、この脱型装置20では、保持手段
27によりゴム手袋22の裾部23を機械的に挟んで保
持するため、成形型21から脱型させるにあたってゴム
手袋22を汚損や破損するおそれもある。
【0008】これらの問題は、台所や各種作業に用いら
れるゴム手袋を成形型から脱型させる場合だけではな
く、成形型に塗布した樹脂材を硬化させることにより袋
状に形成され、かつ、可塑性を有する成形品を成形型か
ら脱型させる際にも、同様に生じている。
【0009】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたもので、その目的は、生産効率を向上
できるとともに、脱型にあたって成形品を汚損や破損す
るおそれが少ない成形品の脱型方法およびその脱型装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の脱型方法は、所定形状の成形型の表
面に樹脂を塗布することにより、ほぼ袋状に形成された
ゴム手袋などの成形品を上記成形型から脱型させるにあ
たって、上記成形型の表面と上記成形品の内側面との間
に上記成形品の開口部から気体を噴射することを特徴と
している。
【0011】また、本発明の第2の脱型方法は、所定形
状の成形型の表面に樹脂を塗布することにより、ほぼ袋
状に形成されたゴム手袋などの成形品を上記成形型から
脱型させるにあたって、上記成形型の表面と上記成形品
の内側面との間に上記成形品の開口部から気体を噴射し
て、同開口部を膨らませて拡径状態とした後、その拡径
された開口部にフックを係合させて、同フックを反開口
部側に移動させることにより、上記成形品を裏返として
上記成形型から脱型させることを特徴としている。
【0012】これに関連して、本発明の第1の脱型装置
は、所定形状の成形型の表面に樹脂を塗布することによ
り、ほぼ袋状に形成されたゴム手袋などの成形品を上記
成形型から脱型させるための成形品の脱型装置におい
て、気体を噴射するノズルを有し、上記ノズルが上記成
形品の開口部から上記成形型の表面と上記成形品の内側
面との間に上記気体を噴射可能に配置されていることを
特徴としている。
【0013】また、本発明の第2の脱型装置は、所定形
状の成形型の表面に樹脂を塗布することにより、ほぼ袋
状に形成されたゴム手袋などの成形品を上記成形型から
脱型させるための成形品の脱型装置において、上記成形
品の開口部から上記成形型の表面と上記成形品の内側面
との間に気体を噴射して、その開口部を膨らませて拡径
状態とするノズルと、同ノズルにより膨らませられた拡
径開口部に係合可能なフックと、同フックを上記拡径開
口部に対する非係合位置と係合位置とに選択的に移動さ
せる第1駆動手段と、上記フックを上記拡径開口部に対
する係合位置から上記成形品の反開口部側に移動させ
て、上記成形品を裏返として上記成形型から脱型させる
第2駆動手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】本発明において、成形品に噴射する気体と
しては、通常の空気が採用でき、あるいは人体や成形型
および成形品に悪影響を及ぼさない不燃性,非腐食性を
有する任意の気体を採用してもよい。
【0015】また、脱型装置におけるノズルとしては、
先端部を成形型の表面と上記成形品の内側面との間に挿
入配置する必要はなく、気体を成形品の開口部に向けて
噴射できればよい。
【0016】第1の脱型方法によれば、成形型の表面と
成形品の内側面との間に気体を噴射することにより、そ
の成形品が成形型から吹き飛ばされるようにして脱型さ
れるため、従来のような複数工程に依らず成形品を成形
型から脱型でき、したがって従来に比較して成形品の生
産効率を向上することができる。
【0017】また、成形品を成形型から脱型させるにあ
たって、成形品に対して機械的に接触しないため、従来
に比較して成形品に汚損や破損が生じるおそれが少な
く、これにより上記目的が達成される。
【0018】第2の脱型方法によれば、気体噴射により
膨らませられた開口部にフックを引っかけて脱型するこ
とにより、成形品が裏返した状態で脱型されるため、例
えば内面に装着感を良好とする短繊維や粉末などを付け
た手袋にあっては、脱型後にこれを裏返す作業が不要と
なる。
【0019】本発明の脱型装置に適用されるノズルとし
ては、その先端が先細り形状であることが好ましく、例
えば金属製パイプによるノズルの先端に適宜プレス加工
を施すことにより偏平状に形成しておいたり、あるいは
ノズルの先端に絞り加工を施すことにより円錐状に形成
しておく構造などが採用できる。
【0020】このノズルによれば、その先端が先細りで
あるため、気体の噴射速度を高めることができるととも
に、所望個所に確実に気体を噴射でき、これにより成形
品を成形型から確実に脱型できることになる。
【0021】また、第2の脱型装置に適用されるフック
の素材は板バネ材であることが好ましく、これによれ
ば、フックを成形型に当接させて成形品の剥離方向に移
動させる際、その成形型の形状に追随して変形するた
め、成形品を確実に脱型することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第1実施例を図1
に基づいて説明する。なお、以下の実施例の説明におい
て、先に図6で説明した部材については、図中に同一符
号を付すことにより説明を簡略あるいは省略する。
【0023】この第1実施例においても、ゴム手袋22
は、成形型(フォーマー)21をラテックス凝固剤槽に
液没した後、その表面に所定の樹脂材を塗布し、それを
硬化させることにより形成され、図1には、これらの成
形型21が搬送チェーン11を介して図中左方に一定速
度で搬送される状態が図解されている。この第1実施例
の脱型装置10は、図1(A)に示すように、この搬送
工程中に組み込まれた脱型部12を備えている。
【0024】この脱型部12は、ゴム手袋22の開口部
である裾部23から成形型21の表面とゴム手袋22の
内側面との間に気体を噴射する複数のノズル13(13
A〜13D)と、成形型21から脱型したゴム手袋22
を案内する筒状のガイド14とを含んで構成されてい
る。
【0025】これらのノズル13(13A〜13D)
は、ほぼL字状に折り曲げられた金属製あるいは樹脂製
のパイプとされ、先端部15が先細りとなるようにほぼ
扇状に偏平に形成され、かつ、各先端部15が成形型2
1の湾曲面に対応するように配置されている。
【0026】これらのノズル13は、図示しないエアレ
ギュレータを介してコンプレッサに接続されていて、一
定の圧力で空気を一定時間噴射するようになっている。
したがって、これらのノズル13(13A〜13D)
は、空気をゴム手袋22の裾部23から成形型21の表
面とゴム手袋22の内側面との間に噴射可能とされてい
る。
【0027】なお、図1(A)および図1(B)は図面
上、互いに一致しない個所があるが、図1(A)は各ノ
ズル13の配置を模式的に示した図であり、実際には図
1(B)に示すように、各成形型21の搬送方向上流側
にノズル13A,13Bが配置されていて、各成形型2
1の搬送方向下流側にノズル13C,13Dが配置され
ている。
【0028】そして、ノズル13C,13Dは、その各
先端部15がノズル13A,13Bの各先端部15より
も成形型21の先端側(指先側)に配置されている。さ
らに、ノズル13A,13Bは、ノズル13C,13D
に比較して各成形型21の搬送方向上流に配置されてい
て、かつ、ノズル13C,13Dに比較して空気の噴射
開始および噴射終了が早く設定されている。
【0029】すなわち、第1実施例の脱型装置10は、
成形型21が順次搬送されて所定位置に到達したとき
に、まずノズル13A,13Bから空気を噴射し、次い
でノズル13C,13Dから空気を噴射する。
【0030】したがって、ゴム手袋22は、ノズル13
A,13Bから噴射された空気により、その裾部23が
一時的に膨らみ(図1(B)破線の状態)、次いでノズ
ル13C,13Dから噴射された空気により成形型21
から脱型される。
【0031】その際、各ノズル13(13A〜13D)
は、その先端部15が先細りに形成され、かつ、成形型
21の湾曲面に対応して配置されているため、気体の噴
射速度を高めることができるとともに、所望個所に確実
に気体を噴射できる。なお、図示しないが、必要に応じ
てゴム手袋22を成形型21から剥ぎ落とすためのロー
ルブラシを併用してもよい。
【0032】一方、成形型21から脱型したゴム手袋2
2は、ガイド14に案内され、所定の集積個所に集めら
れる。ガイド14には、光センサあるいは赤外線センサ
などのセンサ16が設けられていて、成形型21からゴ
ム手袋22が脱型したか否かを判別するようになってい
る。
【0033】この第1実施例の脱型装置10によれば、
成形型21の表面とゴム手袋22の内側面との間に気体
を噴射する工程により、従来のような複数工程に依らず
成形品を成形型から脱型できるため、従来に比較してゴ
ム手袋22の生産効率を向上させることができる。
【0034】また、この脱型装置10は、ゴム手袋22
を成形型21から脱型させるにあたって、ゴム手袋22
に対して機械的に接触することがないため、従来のよう
にゴム手袋22を汚損や破損するおそれが少ない。
【0035】さらに、各ノズル13の先端が先細りであ
るため、気体の噴射速度を高めることができるととも
に、所望個所に確実に気体を噴射でき、これらによりゴ
ム手袋22を成形型21から確実に脱型できる。
【0036】ところで、ゴム手袋22は上記したように
成形型21の表面に形成されるが、手に対する装着感や
装着性を高める場合には、一連の製造工程において、ゴ
ム手袋22の表面(本来内側となる面)に短繊維や滑り
をよくする粉末などが付けられることになる。
【0037】したがって、このように短繊維や粉末など
が付けられたゴム手袋22においては、最終的に裏返す
必要があるが、本発明の第2実施例は、この裏返し作業
を自動化したもので、図2ないし図5を参照しながら、
その構成を説明する。
【0038】なお、この第2実施例の脱型対象としての
ゴム手袋22には、その表面に短繊維や粉末などが付け
られているが、作図の都合上、その図示は省略されてい
る。また、成形型21も第1実施例と異なるところはな
い。
【0039】図2には、この第2実施例としての脱型装
置30を製造ラインの搬送方向と直交する方向から見た
状態が図解されている。すなわち、ゴム手袋22が形成
された成形型21は、図示しない搬送チェーンにより吊
り下げられた状態で、例えば図面の裏側から表側に向け
て所定のタクト間隔で搬送されてくるものと理解された
い。
【0040】この脱型装置30は、図示しない搬送チェ
ーンによる成形型21の搬送路を挟んで基盤31上に左
右対称に立設された支柱32,33を備え、その各上端
には、成形型21を一時的に挟持するクランパー34,
35が設けられている。以下の説明において、このクラ
ンパー34,35が配置されている部位を脱型ステージ
30Aとする。
【0041】クランパー34,35は、それぞれエアシ
リンダ341,351にて駆動されるクランプベッド3
42,352を有し、その平面図としての図3に示され
ているように、一方のクランプベッド352には、成形
型21を挟持した際にその芯出しを行なうためのV字状
の溝353が設けられている。このクランパー34,3
5に関連して、その上方位置には、搬送されてくる成形
型21の到来を検知するセンサー36が配置されてい
る。
【0042】脱型ステージ30Aには、成形型21に形
成されているゴム手袋22の裾部23にめがけて斜め上
方から空気を噴射するノズルが上記した成形型21の搬
送路を挟んで左右一対として配置されている。
【0043】上記第1実施例では、搬送路の上流側にゴ
ム手袋22の裾部23を膨らませるための一対のノズル
13A,13Bが、また、その下流側にはゴム手袋22
を成形型21から吹き飛ばすための一対のノズル13
C,13Dがそれぞれ配置されているが、この第2実施
例では、それらの内のゴム手袋22の裾部23を膨らま
せる側のノズル13A,13Bが用いられている。
【0044】また、脱型ステージ30Aには、ゴム手袋
22の裾部23に係合して、同ゴム手袋22を裏返しな
がら成形型21から脱型する一対のフック40,40が
設けられている。このフック40,40は、エアーシリ
ンダ41にて上下方向に駆動される昇降台42上におい
て、成形型21の搬送路を挟んで左右対称的に配置され
ている。
【0045】フック40,40は左右対称的に配置され
るほかは同一構成であるため、図4に基づいて、その一
方のフック40について説明する。この実施例におい
て、フック40は板バネ材からなり、その先端部側が7
の字状に折り曲げられているとともに、基端部が回転軸
401に対して立設するように取り付けられている。
【0046】回転軸401は、その軸線が水平となるよ
うに、昇降台42の側壁421における所定部位に図示
しない軸受けを介して回転可能に軸支されている。この
回転軸401にはレバープレート402が一体的に設け
られており、同レバープレート402の一端にはブラケ
ット403を介してエアーシリンダ404が連結されて
いる。
【0047】エアーシリンダ404は、その作動ロッド
405の軸線が垂直となるように、昇降ボ42の側壁4
21に沿って配置されている。したがって、フック40
は図4において、エアーシリンダ404の作動ロッド4
05を上方に伸張させることにより、時計方向に回転し
成形型21に対して図4に示す非係合位置に設定され、
一方、作動ロッド405を下方に縮小させることによ
り、反時計方向に回転し成形型21に対して図2の実線
で示す係合位置に設定される。
【0048】なお、図2に示されている他方のフック4
0の回転動作はこれとは逆で、作動ロッド405の伸張
により、反時計方向に回転して成形型21に対して図2
に鎖線で示す非係合位置に設定され、これに対して、作
動ロッド405を縮小させることにより、時計方向に回
転し成形型21に対して図2の実線で示す係合位置に設
定される。
【0049】図2では各構成部材が入り組んでいるた
め、図5に昇降台42とその駆動手段であるエアーシリ
ンダ41との関係を摘示する。エアーシリンダ41は一
方の支柱33に沿って垂直に立設されている。その作動
ロッド411の上端には水平ビーム431と垂直ビーム
432とを有する逆L字状の支持メンバー43が取り付
けられており、その垂直ビーム432に昇降台42の一
方の側壁421が支持されている。
【0050】次に、この第2実施例の動作について説明
する。なお、初期状態として、昇降台42はエアーシリ
ンダ41により図2の高さ位置に保持され、また、各フ
ック40,40は図2の鎖線で示す開いた状態(非係合
位置)に設定されているものとする。
【0051】前の工程でゴム手袋22が形成された成形
型21がこの脱型ステージ30Aに到来し、それがセン
サー36にて検知されると、例えばその数秒後にクラン
パー34,35のエアーシリンダ341,351が動作
し、そのクランプベッド342,352により成形型2
1が挟持され、位置決めされる。
【0052】これと同期して、エアーシリンダ404,
404が動作し、各フック40,40が成形型21に押
し付けられる。すなわち、各フック40,40は、図2
に実線で示されているように、ゴム手袋22の裾部23
に対して、その上方から係合可能な位置(係合位置)に
セットされる。
【0053】しかる後、ノズル13A,13Bからゴム
手袋22の裾部23に向けて空気が噴射される。これに
より、上記第1実施例と同様にその裾部23が膨らませ
られ、拡径状態となる。
【0054】次いで、エアーシリンダ41が動作し、昇
降台42が下降、すなわち各フック40,40が下降す
る。この下降過程でフック40,40の各先端が拡径状
態となっている裾部23に係合し、これによりゴム手袋
22が裏返しとされて成形型21から外される。
【0055】このようにして、脱型が終了すると、成形
型21がクランパー34,35から解除されるととも
に、エアーシリンダ41により昇降台42が初期の高さ
位置に戻され、また、エアーシリンダ404,404に
より各フック40,40も初期状態に戻され、次の脱型
動作の待機状態とされる。
【0056】なお、ノズル13A,13Bからの吹き付
け空気圧は、ゴム手袋22の素材にもよるが、0.5〜
2.5kg/平方cm程度であることが好ましい。0.
5kg/平方cm未満であると思うようにその裾部23
が膨らまず、これに対して、2.5kg/平方cmを超
えると、裾部23が膨張して伸びすぎて、そのままゴム
手袋22が成形型21からずり落ちるおそれがあり、ま
た、場合によっては、その空気圧だけでゴム手袋22が
成形型21から吹き飛ばされるようにして脱型してしま
うおそれがある。
【0057】また、フック40,40をゴム手袋22の
裾部23に対して係合させるにあたっては、例えばブラ
シやロールなどで事前に裾部23を巻き降ろし、これに
より露出された成形型21の表面にフック40,40を
押し当てた後、巻き降ろした裾部23を再度ブラシやロ
ールもしくはエアー吹き付けなどで巻き戻すようにして
もよい。
【0058】上記第2実施例では、一対のフック40,
40を左右対称的に配置しているが、場合によっては、
3つ以上のフックを成形型21の周りに好ましくは均等
角度間隔で配置してもよい。また、フック40の駆動手
段としてエアーシリンダを用いているが、例えばソレノ
イドなどに代えてもよい。
【0059】
【実施例】次に、前述した第1実施例の脱型装置10に
おいて、ノズル13の位置および数を変えて実際にゴム
手袋22を成形型21から順次脱型させる試験を試みた
ので説明する。
【0060】(実施例1)ノズル13A,13Bを上下
一組として三組備えた脱型部12を成形型21の搬送方
向に沿って配設し、かつ、各ノズル13A,13Bを成
形型21の軸線に対して20〜50度の角度で配置し
た。そして、これらの各組を成形型21の搬送方向上流
側から順次空気を噴射するように設定した。なお、各ノ
ズル13A,13Bは、7.5kwのコンプレッサーを
用いて(レギュレータ無し)0.5〜1秒間に5〜7k
g/平方cmの圧力でエアーを噴射するものとした。
【0061】この実施例1では、最初の一組目のノズル
13A,13Bにより全ゴム手袋22中の%を脱型で
き、次いで二組目のノズル13A,13B,三組目のノ
ズル13A,13Bによりすべてのゴム手袋22を脱型
できた。
【0062】(実施例2)ノズル13A〜13Dを一組
として二組備えた脱型部12を成形型21の搬送方向に
沿って配設し、かつ、各ノズル13A〜13Dを成形型
21の軸線に対して20〜50度の角度で配置した。こ
れらの各組において、成形型21の搬送方向上流側から
一組目のノズル13A,13B,次いで一組目のノズル
13C,13Dから順次空気を噴射し、続いて二組目の
ノズル13A,13B、次いで二組目のノズル13C,
13Dから順次空気を噴射するように設定した。
【0063】なお、なお、各ノズル13A〜13Dは、
7.5kwのコンプレッサーを用いて(レギュレータ有
り)各ノズル13A,13Bから0.5〜1秒間に5〜
7kg/平方cmの圧力でエアーを噴射するものとし
た。
【0064】この実施例2では、最初の一組目のノズル
13A〜13Dにより全ゴム手袋22中の90%を脱型
でき、次いで二組目のノズル13A〜13Dによりすべ
てのゴム手袋22を脱型できた。そして、実施例2で
は、レギュレータを採用し、かつ、二組のノズルを順次
噴射するため、各組のノズルの噴射時間を短くできると
ともにエアーのロスを少なくでき、これらにより圧力低
下が抑制され、実施例1に比較して確実、かつ、経済的
であることが確認できた。
【0065】(実施例3)第2実施例の脱型装置30に
おいて、ノズル13A,13bからの空気噴射圧を2.
0kg/平方cmとし、左右一対のフック40,40に
て成形型21からゴム手袋22を裏返しながら脱型した
ところ、その成功率は97%以上であった。
【0066】なお、本発明は前述した実施例に限定され
るものではなく、例えばノズルの形状,形態,材質,数
や気体の噴射圧力等、本発明を達成できる範囲での改
良,変形等は本発明に含まれるものである。また、本発
明は、ゴム手袋を成形型から脱型させるためにのみ適用
されるものではなく、例えば樹脂製容器を成形型から脱
型させる場合にも適用可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の脱
型手段によれば、従来に比較してゴム手袋のような成形
品の生産効率を向上できるとともに、成形品を汚損や破
損するおそれが少ない。さらには、気体を所望位置に高
圧噴射できるため、成形品を成形型から確実に脱型する
ことができる。
【0068】また、本発明の第2の脱型手段によれば、
特に装着感や装着性をよくするため、短繊維や粉末など
が付けられるゴム手袋などを製造するにあたって、その
ゴム手袋を成形型から脱型する際、自動的に裏返しする
ことができるため、別作業としての裏返し作業が不要と
なり、より一層の生産性を高めることができる。
【0069】また、ゴム手袋などを裏返しするにして
も、その裾部を従来のようなチャックにて挟むものでな
く、まず、空気噴射により裾部を広げ、その広げられた
裾部にフックを係合させて、裏返しながら脱型するもの
であるため、ゴム手袋を傷付けたり汚すことなく、確実
にしかもきれいに脱型することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を説明するための模式図。
【図2】本発明の第2実施例を説明するための模式図。
【図3】第2実施例のクランパー部分の模式的平面図。
【図4】第2実施例のフックの構成を説明するための模
式図。
【図5】第2実施例の昇降台とそのエアーシリンダの構
成を説明するための模式図。
【図6】従来の脱型装置を示した模式図。
【符号の説明】
10 第1の脱型装置 13 ノズル 15 先端部 21 成形型 22 成形品であるゴム手袋 23 開口部である裾部 34,35 クランパー 36 センサー 40 フック 41 エアーシリンダ 42 昇降台

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の成形型の表面に樹脂を塗布す
    ることにより、ほぼ袋状に形成されたゴム手袋などの成
    形品を上記成形型から脱型させるための成形品の脱型方
    法において、上記成形型の表面と上記成形品の内側面と
    の間に上記成形品の開口部から気体を噴射することを特
    徴とする成形品の脱型方法。
  2. 【請求項2】 所定形状の成形型の表面に樹脂を塗布す
    ることにより、ほぼ袋状に形成されたゴム手袋などの成
    形品を上記成形型から脱型させるための成形品の脱型方
    法において、上記成形型の表面と上記成形品の内側面と
    の間に上記成形品の開口部から気体を噴射して、同開口
    部を膨らませて拡径状態とした後、その拡径された開口
    部にフックを係合させて、同フックを反開口部側に移動
    させることにより、上記成形品を裏返として上記成形型
    から脱型させることを特徴とする成形品の脱型方法。
  3. 【請求項3】 所定形状の成形型の表面に樹脂を塗布す
    ることにより、ほぼ袋状に形成されたゴム手袋などの成
    形品を上記成形型から脱型させるための成形品の脱型装
    置において、気体を噴射するノズルを有し、上記ノズル
    が上記成形品の開口部から上記成形型の表面と上記成形
    品の内側面との間に上記気体を噴射可能に配置されてい
    ることを特徴とする成形品の脱型装置。
  4. 【請求項4】 所定形状の成形型の表面に樹脂を塗布す
    ることにより、ほぼ袋状に形成されたゴム手袋などの成
    形品を上記成形型から脱型させるための成形品の脱型装
    置において、上記成形品の開口部から上記成形型の表面
    と上記成形品の内側面との間に気体を噴射して、その開
    口部を膨らませて拡径状態とするノズルと、同ノズルに
    より膨らませられた拡径開口部に係合可能なフックと、
    同フックを上記拡径開口部に対する非係合位置と係合位
    置とに選択的に移動させる第1駆動手段と、上記フック
    を上記拡径開口部に対する係合位置から上記成形品の反
    開口部側に移動させて、上記成形品を裏返として上記成
    形型から脱型させる第2駆動手段とを備えていることを
    特徴とする成形品の脱型装置。
  5. 【請求項5】 上記ノズルの先端が先細り形状であるこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載した成形品の脱
    型装置。
  6. 【請求項6】 上記フックが板バネ材からなる特徴とす
    る請求項4に記載した成形品の脱型装置。
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