JPH10180587A - 高速摺動に適したテレスコピックカバー - Google Patents

高速摺動に適したテレスコピックカバー

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JPH10180587A
JPH10180587A JP35666496A JP35666496A JPH10180587A JP H10180587 A JPH10180587 A JP H10180587A JP 35666496 A JP35666496 A JP 35666496A JP 35666496 A JP35666496 A JP 35666496A JP H10180587 A JPH10180587 A JP H10180587A
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JP
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telescopic cover
cover
sliding
telescopic
partial
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JP35666496A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Tsurumaki
義久 鶴巻
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Tokyo Seimitsu Hatsujo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Hatsujo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業機器の摺動機構に使用するテレスコピッ
クカバーを軽量化し、弾力性、物理的強度を持たせて、
スムースに、金属騒音と摩擦抵抗を軽減し、荷重をかけ
ずに、長期間、安定して摺動させる。 【手段】産業機器の摺動機構に取り付けるテレスコピッ
クカバーに、パンタグラフと板厚0.01〜0.3mm
のバネ用ステンレス等の弾力性、物理的強度等の強い金
属薄板で形成した金属薄板製のブレード材を取り付けた
高速摺動に適したテレスコピックカバー。テレスコピッ
クカバーの薄板状の部分カバー(パンタグラフ)に微細
混合組織を有する高強度複層組織ステンレス鋼製の極
薄、極軽量であって、弾力性、物理的強度等の強い金属
薄板で形成した高速摺動に適したテレスコピックカバ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業機器の主軸頭、ベ
ッド、テーブル、コラム、ピストン、シリンダー、AT
Cカバー等の摺動機構(以下摺動機構という)、特に、
超高速運転や超高速回転処理を行う高性能の産業機器の
高速摺動機構に取り付けるテレスコピックカバーに関す
るものであ。
【0002】
【従来の技術】前述した産業機器の摺動機構が裸で露出
していると、オイルが飛散して周辺が汚染する不都合が
ある他、作業者の手足や衣服を挟む危険があり、特に、
超高速運転や超高速回転処理を行う高性能の産業機器の
場合には、オイルの飛散、周辺の汚染、作業者の危険も
飛躍的に増大する。
【0003】また、産業機器の摺動機構およびこれによ
って形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物
や塵芥が混入、付着して摺動機構のスムースな動きに支
障が生じ、摺動機構が摩耗する問題があり、特に、超高
速運転や超高速回転処理を行う高性能の産業機器の場合
には、摺動機構のスムースな動きに支障が起き易く、摩
耗も増大する。
【0004】以上述べた問題の対策としては、裸で露出
している産業機器の伸縮機構をテレスコピックカバーで
覆うことが考えられるが、この種のテレスコピックカバ
ーとしては、従来、布やビニール製の蛇腹状のテレスコ
ピックカバーが使用されていることが多く、最近におい
ては、複数枚の金属薄板の部分カバーを順次摺動可能に
重ね合わせたテレスコピックカバーが使用されている。
【0005】しかし、前述したテレスコピックカバーの
部分カバーは、相互に独立、分離して連結してなく、部
分カバーによって部分カバーを摺動させる機構になって
いるために、各部分カバーは同時に、均一距離で摺動せ
ず、各部分カバーの動きにはバラツキがあり、動き易い
部分カバーのみが動き、中には、殆ど動かない部分カバ
ーもあって、テレスコピックカバーとしての全体の摺動
がスムースでなく、直進性がなく、また異音を発するこ
とが多く、故障し易い等の欠点があった。
【0006】特に、昨今の超高速運転や超高速回転処理
を行う高性能の産業機器の摺動機構にテレスコピックカ
バーを使用した場合、各部分カバーについて、その摺動
性にバラツキがあったり、摩耗が増大したり、直進性が
ないと、各部分カバーが破損したり、異常な騒音が発生
する等の原因になる。
【0007】前述した高性能の産業機器の摺動機構に使
用するテレスコピックカバーの各部分カバーは、通常の
場合、SS41やSPCC等の普通鉄板で製作されるこ
とが多く、耐食性や物理的強度等に問題があり、また、
特殊の分野においては、ステンレス鋼板、たとえば、加
工硬化型のSUS301HT、SUS304HT等のス
テンレス鋼板で製作されたり、変態強化型のSUS63
0、SUS631等のステンレス鋼板で製作されたりす
ることもあるが、前者の加工硬化型のステンレス鋼は価
格等に問題があり、後者の変態強化型のステンレス鋼は
耐食性、焼入れや焼戻しに熱処理を必要とする等の問題
があった。
【0008】特に、普通鉄板は勿論、ステンレス鋼板で
製作したテレスコピックカバーは、重量があるために、
摺動の際に、各部分カバーの荷重によって摩擦抵抗が強
く、摺動性がよくなく、金属の接触による騒音が高く、
故障も多かった。
【0009】また、従来、前述したテレスコピックカバ
ーの各部分カバーの摺動個所に固定するブレード材とし
ては、ゴムや合成ゴム製のスライドシール、テレスコシ
ール、カバーシール、リップシールが使用されており、
これらのものは安価で、使用初期の流体のシール性やワ
イピング性はよいが、耐摩耗性や耐油性、耐薬品性等に
問題があった。
【0010】前述したように、超高速運転や超高速回転
処理を行う機械に使用するテレスコピックカバーのブレ
ード材として、ゴムや合成ゴム製のものを用いると、物
理的強度がないために直ぐに摩耗する欠点があり、特に
産業機械が扱う液体中に切粉等の狭雑物が混入している
と、摩耗の度合いが早く、頻繁にブレード材の交換を行
わなければならず、作業効率の低下を招き、保守管理に
手間がかかる難点があった。
【0011】このテレスコピックカバーで用いるゴムや
合成ゴム製のブレード材の物理的強度を持たせるため
に、ゴムや合成ゴム製のブレード材の板厚を厚くするこ
とも行われているが、ブレード材の板厚を厚くすること
によって、摩擦抵抗が増大して産業機械等の機器の摺動
機構に余分な荷重、負担をかける問題があるばかりか、
シール機構が大型化するために、スペースの少ない機器
の摺動機構にブレード材を取り付けられない不都合もあ
った。
【0012】また、ゴムや合成ゴム製のブレード材は、
熱や摩擦等によって固化して弾力性を失い、産業機械等
の機器の摺動機構や被摺動面に異変が生じた場合、ブレ
ード材の持つ弾力性によって、これらの変動に対処でき
ず、流体のシール性やワイピング性が悪くなり、流体中
の切粉等の狭雑物が混入する欠点もあった。
【0013】さらに、最近の産業機械においては油類や
薬品類を処理することが多く、テレスコピックカバーで
用いるブレード材がゴムや合成ゴム製である場合には、
油類や薬品類による劣化が早く、ブレード材の交換を頻
繁に行わなければならないばかりか、ブレード材の交換
時に作業者の人や工場の床を汚したり、場合によると労
働災害等を起こす欠点もあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、産業機器の
摺動機構に使用するテレスコピックカバー、特に、超高
速運転や超高速回転処理を行う高性能の産業機器の摺動
機構に使用するテレスコピックカバーに関するものであ
り、テレスコピックカバーにパンタグラフを取り付ける
ことによって、テレスコピックカバーの各部分カバー
を、同時に、連動して、等距離で、直進性を持たせて、
スムースに移動させ、テレスコピックカバーを全体的と
して軽快に、金属騒音を軽減して摺動させ、安定して往
復動させることに目的がある。
【0015】また、本発明は、薄板状の部分カバーやパ
ンタグラフを、軟質なフェライト相と硬質なマルテンサ
イト相との微細混合組織を有する高強度複層組織ステン
レス鋼製の極薄、極軽量であって、弾力性、物理的強度
等が非常に強い金属薄板で形成することによって、テレ
スコピックカバーを全体として軽量化するとともに、テ
レスコピックカバーの構成部材の相互摺動面の接触面積
を小さくし、摩擦抵抗を軽減して、テレスコピックカバ
ーと産業機械等の機器の摺動機構に余分な荷重、負担を
かけずに、より長期間、一段とスムースに、安定して使
用することに目的がある。
【0016】さらに、本発明は、テレスコピックカバー
の各部分カバーの摺動個所に固定するシール材として、
弾力性、物理的強度等が強い金属薄板製のブレード材を
用いて、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性等を向上させると
ともに、切粉等の懸濁物のシール性とワイピング性を改
善することに目的がある。
【0017】さらに、本発明は、テレスコピックカバー
の各部分カバーの摺動個所に固定するシール材として、
弾力性、物理的強度等が強い金属薄板製のブレード材を
用いることによって、各部分カバーの相互摺動面の接触
面積を小さくして、摩擦抵抗を軽減して、テレスコピッ
クカバーとして長期間スムースに、安定して使用するこ
とに目的がある。
【0018】さらに、本発明は、産業機械等の機器の摺
動機構に使用するブレード材を頻繁に交換せず、作業効
率を向上させ、保守管理の手間を省き、さらに、ブレー
ド材の交換時の作業者の人や工場の床の汚染を防止する
とともに、労働災害等の発生を防止することに目的があ
る。
【0019】さらに、本発明は、テレスコピックカバー
にパンタグラフとパイプを三重以上に重ねて挿填した多
重パイプ型摺動ユニットを使用することによって、テレ
スコピックカバーの各部分カバーを、同時に、均等距離
で、かつ長い摺動距離で、連動して摺動させることによ
って、テレスコピックカバーを全体的としてスムース
に、摩擦抵抗と金属騒音を小さくし、かつ、テレスコピ
ックカバーの摺動に直進性を与えて、長期間、安定して
摺動させることに目的がある。
【0020】さらに、本発明は、前述した多重パイプ型
摺動ユニットを使用することによって、摺動機構をコン
パクト化し、摺動機構としての隙間をなくし、作業者の
手足や衣服を挟む危険を解消し、摺動機構によって形成
される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が
混入、付着することを防止することによって、産業機器
の伸縮機構および摺動機構における障害、故障の発生を
防止することに目的がある。
【0021】さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニ
ットの各パイプの支持板に、金属薄板、箱蓋型、箱型、
円筒型等のテレスコピックカバーの各部分カバーを取り
付けて、テレスコピックカバーを直立状態や逆さまの状
態などあらゆる方向、状態で使用しても、部分カバーや
その枠体の脱離、落下等の支障を生じることなく使用す
ることに目的がある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、高速摺動に適
したテレスコピックカバーに関するものであり、薄板状
の部分カバーの複数枚を摺動可能に積層して形成したテ
レスコピックカバーを産業機器の摺動機構等に取り付け
るについて、テレスコピックカバーに一個または複数個
のパンタグラフを取り付けるとともに、各部分カバーの
摺動個所に板厚0.01〜0.3mmのバネ用ステンレ
ス、焼き入れリボン鋼等の弾力性、物理的強度等の強い
金属薄板で形成した金属薄板製のブレード材を固定した
ことに特徴がある。
【0023】本発明は、前述したテレスコピックカバー
の薄板状の部分カバーやパンタグラフ)に、軟質なフェ
ライト相と硬質なマルテンサイト相との微細混合組織を
有する高強度複層組織ステンレス鋼製の極薄、極軽量で
あって、弾力性、物理的強度等の強い金属薄板で形成し
たことに特徴がある。
【0024】本発明は、前述したのテレスコピックカバ
ーの各薄板状の部分カバーに凹状、凸状等の突出部を形
成したことに特徴がある。
【0025】本発明は、前述した二組のテレスコピック
カバーの薄板状の部分カバーに形成した凹状、凸状等の
突出部を向かい合わせに配置し、この二組のテレスコピ
ックカバーの突出部の一番長い部分カバーによって形成
される空間部内に、産業機器の摺動機構を取り付けたこ
とに特徴がある。
【0026】本発明は、前述した二組のテレスコピック
カバーの間に、産業機器の摺動機構を取り付け、一方の
テレスコピックカバーを収縮するとともに、他方のテレ
スコピックカバーを伸展するようにしたことに特徴があ
る。
【0027】本発明は、前述したテレスコピックカバー
にパンタグラフを取り付け、このパンタグラフの一方の
端部に産業機器の摺動機構を取り付けるとともに、他方
の端部に固定機構を取り付けるか、あるいは双方の端部
に産業機器の摺動機構を取り付けて、パンタグラフの摺
動に応じてテレスコピックカバーを摺動するようにした
ことに特徴がある。
【0028】本発明は、前述したテレスコピックカバー
の各部分カバーの摺動個所に、金属薄板製のブレード材
を固定するについて、各部分カバーの先端部分に固定し
た板状のホールダーに設けたスリットに金属薄板製のブ
レード材の一端を嵌め込んだことに特徴がある。
【0029】本発明は、前述したテレスコピックカバー
の部分カバーの先端部分に固定した板状のホールダーに
設けたスリットに、金属薄板製のブレード材の一端を嵌
め込むについて、金属薄板製のブレード材の一端であっ
て、板状のホールダーに設けたスリットに嵌め込む部分
に、V字状、C字状等の切れ込みまたはO字状、D字状
の突起を設けたことに特徴がある。
【0030】本発明は、前述したテレスコピックカバー
にパンタグラフを取り付けるとともに、各パイプを0.
01〜5mmの間隙を置いて三重以上に重ねて挿填して
最外側のパイプより最内側のパイプに行くに従ってパイ
プの径を順次小さくし、かつパイプの長さを順次長く
し、さらに径の一番小さく、長さの一番長いパイプの両
端に支持板を取り付け、各パイプを相互に往復して摺動
可能に構成した多重パイプ型摺動ユニットをテレスコピ
ックカバーに取り付けたことに特徴がある。
【0031】
【実施の形態】図1に示すように、本発明のテレスコピ
ックカバー1は、幅が同じで、長さの異なる長方形の複
数枚の薄板状の部分カバー2a、2b、2c、2d、2
e、2f、2gを、長さの順に、摺動可能に積層してテ
レスコピックカバー1を形成する。
【0032】薄板状の部分カバー2の材質としては、ス
テンレス等の金属等の弾力性、物理的強度等の強い金属
薄板を使用するが、特に、17%Cr−2%Niを主成
分として軟質なフェライト相と硬質なマルテンサイト相
との微細混合組織を有する高強度複層組織ステンレス
鋼、たとえば、日新製鋼(株)製のNSS431DP−
2は、弾力性、物理的強度、耐食性、耐発錆性、加工
性、溶接性、ばね性(限界値)、耐熱ばね性、疲労特
性、硬度へたり性等に富んだ極薄、極軽量の金属薄板あ
って、テレスコピックカバー1の部分カバー2の材質と
して最適である。
【0033】部分カバー2の形状は、産業機械の摺動機
構や被摺動面等の形状や寸法に合わせて適宜決定する
が、通常の場合、平板形、箱蓋形、箱蓋を二分割または
十字状に分割した形、箱形、筒形、半筒形、屋根形もの
を使用したり、産業機器の形状が複雑である場合には、
階段形、滑り台形、その他、カバーとしての摺動に支障
が起きない形状のものを使用し、また部分カバー5の向
き方は、中央寄りに向いていても、外向きに向いていて
もかまわない。
【0034】また、部分カバー2の形状としては、前述
した形状以外にも、図2に示すように、幅が同じで、長
さの異なる凹状の突出部を設けた形状にし、このような
複数枚の薄板状の部分カバー2a、2b、2c、2d、
2e、2f、2gを、長さの順に、摺動可能に積層して
テレスコピックカバー1を形成してもよい(テレスコピ
ックカバー1の摺動距離が長くなりコンパクトにもな
る)。
【0035】部分カバー2の枚数としては、3〜30枚
が適当であり、また各部分カバー2の幅は5〜100c
mの範囲内において適宜選択した同じ寸法とし、部分カ
バー2の長さは、テレスコピックカバーの摺動距離、摺
動速度等の使用条件に応じて、13〜50cmの範囲内
において基本的な寸法を適宜選択する。
【0036】さらに、各部分カバー2a、2b、2c、
2d、2e、2f、2gの長さについては1〜10cm
の差を付け、たとえば、部分カバー2aは部分カバー2
bより5cm長く、また部分カバー2bは部分カバーよ
り5cm長く、さらに部分カバー2cは部分カバー2d
より5cm長くし、以後、部分カバー2e、2f、2g
の間にも、同様に長さに差を付ける。
【0037】以上のように形成したテレスコピックカバ
ー1に、二列のパンタグラフ3aと3bを間隔を置いて
平行に取り付けるが、パンタグラフ3としては2列に限
らず、テレスコピックカバー1が大きい場合や安定した
摺動性を求める場合には、3列以上を取り付けてもよ
く、また、テレスコピックカバー1を、図3に示すよう
な枠体8内に挿填して直進性を持たせたような場合には
1列であってもよい。
【0038】パンタグラフ3aと3bを平行に2列配置
する際の間隔としては、3〜50cmあればよく、ま
た、パンタグラフ3としては、一般に使用されている公
知の構造のものを使用し、さらにパンタグラフ3の材質
としては、ステンレス等の金属等の弾力性、物理的強度
等の強い金属板を使用するが、前述した17%Cr−2
%Niを主成分として軟質なフェライト相と硬質なマル
テンサイト相との微細混合組織を有する高強度複層組織
ステンレス鋼(日新製鋼(株)製のNSS431DP−
2)は、薄くて、軽量であるが、弾力性、物理的強度等
の強い金属板であるために、パンタグラフ3の材質とし
て適している。
【0039】テレスコピックカバー1にパンタグラフ3
aと3bを取り付けるには、たとえば、図3に示すよう
に、パンタグラフ3aと3bの連結バー4の各交差箇所
5に回転可能に挿填したピン6を、各薄板状の部分カバ
ー2a、2b、2c、2d、2f、2gの長さの異なる
箇所に設けた各ピン受け7に、それぞれ回転可能に挿填
する。なお、ピン受け7の代わりに、ピン取付座やその
他の取付機構を設けてもかまわない。
【0040】なお、テレスコピックカバー1を軽量化す
るために、部分カバー2を薄くする場合には、各部分カ
バー2a、2b、2c、2d、2f、2gのパンタグラ
フ3aと3bを取り付ける箇所に、長薄板状またはバー
状の補強材(図示せず)を取り付けて、この補強材に取
り付けたピン受け7に、パンタグラフ3aと3bの連結
バー4の各交差箇所5に回転可能に挿填したピン6を回
転可能に挿填してもよい。
【0041】テレスコピックカバー1の各部分カバー2
a、2b、2c、2d、2f、2gは、図4に示すよう
に、その先端に0.01〜0.3mm、望ましくは0.
05〜0.1mmの板厚のバネ用ステンレス等の金属薄
板製のブレード材9を固定して摺動性をよくする。
【0042】金属薄板製のブレード材9の板厚が0.3
mmを超すと、ブレード材1の物理的強度は強くなる
が、弾力性に難点がでるために不適当であり、また板厚
を0.01mm未満であると、金属薄板製のブレード材
1の弾力性の腰が弱くなり、物理的強度にも難点がでる
ために不適当である。
【0043】金属薄板製のブレード材9の材質として
は、前述したバネ用ステンレス以外に、焼き入れリボン
鋼、サブゼロ硬化型ステンレス、ベリデュームカッパー
等の弾力性が強く、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性等の物
理的強度のある金属薄板を使用する。
【0044】金属薄板製のブレード材9の形状は、産業
機械等の機器の摺動機構の形状や寸法および機器の被摺
動面等に合わせて適宜の形状にすればよい。
【0045】金属薄板製のブレード材9は、各部分カバ
ー2の先端の摺動個所に直接固定してもよく、また、図
5に示すように、各部分カバー2の先端の摺動個所に固
定した板状のホールダー10に設けたスリット11に、
金属薄板製のブレード材9の一端を嵌め込んでもよい。
【0046】板状のホールダー10に設けたスリット1
1は、金属薄板製のブレード材9の板厚(0.05〜1
mm)より若干厚い間隔(0.02〜0.5mm)と
し、板状のホールダー10の材質としては、金属薄板製
のブレード材9と同じ材質とする。
【0047】図6に示すように、金属薄板製のブレード
材9の一端にV字状の切れ込み12を間隔を置いて複数
個打ち出し、この切れ込み12の部分をブレード材9の
平面より突出(0.05〜1mm)させて小さな板バネ
とするが、この切れ込み12の形状としては、V字状の
以外に、C字状等のブレード材1の平面を打ち抜かず
に、ブレード材1の平面より突出させるものであればい
かなる形状でもかまわない。
【0048】金属薄板製のブレード材9に設けるもの
は、前述した切れ込み12以外にも、O字状の突起(図
示せず)を間隔を置いて複数個打ち出し、この突起の部
分をブレード材9の平面より突出(0.01〜0.3m
m)させて小さなバネとするが、この突起の形状として
は、O字状の以外に、D字状等のブレード材9の平面を
打ち抜かずに、ブレード材9の平面より突出させるもの
であればいかなる形状でもかまわない。
【0049】すなわち、板状のホールダー10に設けた
スリット11に金属薄板製のブレード材9の一端の切れ
込み12を設けた部分を嵌め込むについて、前述した金
属薄板製のブレード材9の一端にV字状の切れ込み12
が小さな板バネとして働き、板状のホールダー10に設
けたスリット11の内面を押圧して、抜け落ちないよう
にする。
【0050】板状のホールダー10に設けるスリット1
1としては、板状のホールダー10の側面にスリット1
1を切ってもよいが、薄い板状のホールダー10に間隔
の小さいスリット11を均一に切ることは工作的に難し
いので、図7に示すように、二枚の板状のホールダー1
0aと10bの間に、金属薄板製のブレード材9と同様
の厚さであって、ホールダー10aと10bの長さより
短いスペーサー13を挟み込み、二枚の板状のホールダ
ー10aと10bをリベット14で固定することによっ
てスリット11を形成して、金属薄板製のブレード材9
の一端の切れ込み12を設けた部分を嵌め込むようにす
ると工作が容易となる。
【0051】なお、金属薄板製のブレード材9は、各部
分カバー2の先端の摺動個所に固定することによって、
金属薄板製のブレード材9の他端の先端を、隣接する各
部分カバー2の被摺動面を軽く押圧するだけで、切粉等
の懸濁物のシール性とワイピング性を改善し、各部分カ
バー2の相互摺動面の接触面積を小さくして、摩擦抵抗
を軽減する。
【0052】金属薄板製のブレード材9の他端を、各部
分カバー2の被摺動面に押圧する際の圧力は、50〜6
00g(100mm当たり)の軽い圧力で、流体のシー
ル性やワイピング性を確保でき、従来のゴムや合成ゴム
のブレード材のように、2kg前後(100mm当た
り)の重い圧力を必要としないために、摩擦抵抗が少な
く、機械等の機器の摺動部に余分な荷重、負担がかから
ない。
【0053】なお、金属薄板製のブレード材9の先端部
分を、内側方向に、くの字状またはへの字状に折り曲げ
ることによって、安定した弾力性を保持し、切粉等の懸
濁物のシール性やワイピング性を向上させてもよい。
【0054】図1に示すように、パンタグラフ3aと3
b、金属薄板製のブレード材9とを取り付けたテレスコ
ピックカバー1のうち、長さの一番長い部分カバー2a
に産業機器の摺動機構13を取り付け、長さの一番短い
部分カバー2gに固定機構14を取り付ける。
【0055】また、反対に、テレスコピックカバー1の
うち、長さの一番長い部分カバー2aに固定機構14を
取り付け、長さの一番短い部分カバー2gに産業機器の
摺動機構13を取り付けてもかまわないし、場合によっ
ては、長さの一番長い部分カバー2aと長さの一番短い
部分カバー2gに、産業機器の摺動機構13を取り付け
てもかまわない。
【0056】さらに、図2に示すように、パンタグラフ
3aと3b、金属薄板製のブレード材9とを取り付けた
各々のテレスコピックカバー1の部分カバー2のうち、
長さの一番長い突出部15を設けた部分カバー2aによ
って形成される空間部16内に産業機器の摺動機構13
を取り付け(テレスコピックカバー1がコンパクトにな
る)、長さの一番短い部分カバー2gに固定機構14を
取り付けたもよい。
【0057】なお、テレスコピックカバー1について、
部分カバー2に長さの異なる凹状の突出部15を設けた
点を除き、その他の部分に関しては、前述した場合と同
様であるので、説明を省略するが、部分カバー2の突出
部15については、凹状の形状以外にも、凸状または凸
状を多段に設けた形状、その他の形状の突出部であって
もかまわない。
【0058】また、図8に示すように、幅が同じで、長
さの異なる凹状、凸状等の突出部15を設けた複数枚の
薄板状の部分カバー2a、2b、2c、2d、2e、2
f、2gを、長さの順に、摺動可能に積層してテレスコ
ピックカバー1(テレスコピックカバー1の摺動距離が
長くなる)を二組使用し、この二組のテレスコピックカ
バー1の部分カバー2の凹状の突出部15を向かい合わ
せに配置して空間部16を形成し、この中に産業機器の
摺動機構13を装着してもよい。
【0059】図1(図2)に示す場合には、産業機器の
摺動機構13が一方の方向に摺動すると、テレスコピッ
クカバー1の部分カバー2a、2b、2c、2d、2
e、2f、2gも摺動して伸展すると同時に、パンタグ
ラフ3aと3bも摺動して伸展し、また、産業機器の摺
動機構9が他方の方向に摺動するときは、テレスコピッ
クカバー1の部分カバー2a、2b、2c、2d、2
e、2f、2gも摺動して収縮すると同時に、バンタグ
ラフ3aと3bも摺動して収縮し、以後この動作を繰り
返す(テレスコピックカバー主導式)。
【0060】図8に示す場合には、産業機器の摺動機構
13の摺動に応じて、一方のテレスコピックカバー1の
部分カバー2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g
が摺動して伸展するとともに、パンタグラフ3aと3b
も摺動して伸展し、同時に、他方のテレスコピックカバ
ー1の部分カバー2a、2b、2c、2d、2e、2
f、2gも摺動して収縮するとともに、パンタグラフ3
aと3bも摺動して収縮し、以後この動作を繰り返す。
【0061】なお、テレスコピックカバー1を軽量化す
るために、部分カバー2をより一層薄くする必要がある
場合には、テレスコピックカバー1に、前述したよう
に、2列のパンタグラフ3aと3bを間隔を置いて平行
に取り付けるとともに、これらのパンタグラフ3aと3
bの一方の端部に産業機器の摺動機構13を取り付ける
とともに他方の端部に固定機構14を取り付け、パンタ
グラフ3aと3bの摺動に応じてテレスコピックカバー
1を摺動するようにしてもよい(パンタグラフ主導
式)。
【0062】すなわち、複数枚の部分カバー2よりなる
テレスコピックカバー1にパンタグラフ3を取り付け
て、テレスコピックカバー1を摺動させると、パンタグ
ラフ3の全体が相互に連動することによって起こる緩衝
作用、ブレーキング作用によって、複数枚の部分カバー
2は、同時に、連動して、等距離で、直進性を持って、
スムースに移動し、テレスコピックカバー1は全体的と
して軽快に、金属騒音を軽減して摺動し、安定して往復
動する。
【0063】複数枚の部分カバー2よりなるテレスコピ
ックカバー1に、二列以上のパンタグラフ3を間隔を置
いて平行に取り付けた場合には、前述したパンタグラフ
3による摺動性の改善に加えて、一方のパンタグラフ3
のみの場合に起こるテレスコピックカバー1が傾斜して
摺動することを、他方のパンタグラフ3によって抑制抑
制するため、テレスコピックカバー1はよりスムース
に、安定に摺動する。
【0064】薄板状の部分カバー2を、軟質なフェライ
ト相と硬質なマルテンサイト相との微細混合組織を有す
る高強度複層組織ステンレス鋼製の極薄、極軽量であっ
て、弾力性、物理的強度等が非常に強い金属薄板で形成
した場合には、テレスコピックカバー1を全体として軽
量化し、摩擦抵抗が軽減して、テレスコピックカバー1
と産業機械等の機器の摺動機構13に余分な荷重、負担
をかからず、一段とスムースに、より安定して摺動す
る。
【0065】テレスコピックカバー1の各部分カバー2
の摺動個所に固定するシール材として、弾力性、物理的
強度等が強い金属薄板製のブレード材9を用いた場合に
は、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性等が向上し、切粉等の
懸濁物のシール性とワイピング性が一段と向上す、さら
に、各部分カバーの相互摺動面の接触面積が小さくな
る。
【0066】また、テレスコピックカバー1にパンタグ
ラフ3を取り付ける代わりに、多重パイプ型摺動ユニッ
ト17を取り付ける場合には、図9に示すように、多重
パイプ型摺動ユニット17は、パイプ18a、18b、
18c、18dを0.01〜5mmの間隙を置いて四重
に重ねて挿填した構造であり、パイプ18aはパイプ1
8bより径を大きく、パイプ18bはパイプ18cより
径を大きく、パイプ18cはパイプ18dより径を大き
く、さらにパイプ18aはパイプ18bより長さを短
く、パイプ18bはパイプ18cより長さを短く、パイ
プ18cはパイプ18dより長さを短くした構造であ
る。
【0067】すなわち、最外側のパイプ18aより最内
側のパイプ18dに行くに従って、パイプの径を順次小
さくし、さらに最外側のパイプ18aより最内側のパイ
プ18dに行くに従って、パイプの長さを順次長くする
ような構造にする。
【0068】多重パイプ型摺動ユニット17の径の一番
大きく、長さの一番短いパイプ18aの両端に取り付け
た支持板19に、テレスコピックカバー1の一番中央寄
りの部分カバー2aを固定し、また径が二番目に大き
く、長さが二番目に短いパイプ18bの両端に取り付け
た支持板19に、二番目に中央寄りの部分カバー2bを
固定し、さらに径が三番目に大きく、長さが三番目に短
いパイプ18cの両端に取り付けた支持板19に、三番
目に中央寄りの部分カバー2cを固定し、さらに径が四
番目に大きく、長さが四番目に短いパイプ18dの両端
に取り付けた支持板19に、四番目に中央寄りの部分カ
バー2dを固定し、最後に径が五番目に大きく、長さが
五番目に短いパイプ18eの両端に取り付けた支持板1
9に産業機器等の固定機構14を取り付ける。
【0069】そして、径の一番大きく、長さの一番短い
パイプ18aの部分に産業機器の摺動機構13を取り付
けて、パイプ18a〜18dを所定の距離の範囲内で任
意の位置に往復して摺動可能することによって、部分カ
バー2a〜2d、すなわちテレスコピックカバー1を所
定の距離の範囲内で任意の位置に往復して摺動可能に構
成する。
【0070】多重パイプ型摺動ユニット17の各パイプ
18は、中空状であって、その断面が円形、楕円形、三
角形、四角形、多角形にしたり、また半円形、C字形、
V字形、U字形、L字形にしてもよく、場合によって
は、これらの形状を組み合わせて使用してもよい。
【0071】多重パイプ型摺動ユニット17の各パイプ
18は、直管状で使用することが多いが、使用目的によ
っては、曲管状にして使用してもよく、各パイプ18の
材質としてはステンレス等の鋼鉄、プラスチック、セラ
ミック等の物理的強度のあるものを用い、各パイプ18
の摺動時の摩擦抵抗を低減するために、各パイプ18の
表面を研磨等の平滑処理をしたり、またテフロン加工等
の表面処理をしてもよい。
【0072】前述したように、多重パイプ型摺動ユニッ
ト17の各パイプ18の間隙を0.01〜3mmにする
のは、各パイプ18の摺動性を維持するためであって、
各パイプ18の間隙が0.01mmより小さいと、摩擦
抵抗が高くなのなって摺動性が悪くなり、また各パイプ
18の間隙が3mmより大きくなると、摩擦抵抗が低く
なるが、摺動時にガタが出て不適当である。
【0073】多重パイプ型摺動ユニット17の各パイプ
18の長さは5〜30cmあれば十分であり、また摺動
手段としての摺動距離を確保するために設ける各パイプ
18の長さの差は1〜20cmあればよく、各パイプ1
8間の長さの差が1cmより短いと、摺動手段としての
摺動距離を確保できず、また各パイプ2間の長さの差が
20cmより長くなると、摩擦抵抗が高くなるので不適
当である。
【0074】テレスコピックカバー1に多重パイプ型摺
動ユニット17を取り付けた場合は、前述したテレスコ
ピックカバー1にパンタグラフ3を取り付けた場合と、
パンタグラフ3が相違するだけてあるので、説明を省略
する。
【0075】
【発明の効果】本発明によると、複数枚の部分カバーよ
りなるテレスコピックカバーにパンタグラフを取り付け
て、産業機器の摺動機構でテレスコピックカバーを摺動
させると、パンタグラフの全体が相互に連動することに
よって起こる緩衝作用、ブレーキング作用によって、複
数枚の部分カバーは、同時に、連動して、等距離で、直
進性を持たせて、スムースに移動し、テレスコピックカ
バーは全体的として軽快に、金属騒音を軽減して摺動
し、安定して往復動させる効果があり、テレスコピック
カバーとして、最近の高性能の産業機器の高速摺動に適
切に対応できる優れた利点がある。
【0076】また、本発明によると、特に、テレスコピ
ックカバーの部分カバーを軟質なフェライト相と硬質な
マルテンサイト相との微細混合組織を有する高強度複層
組織ステンレス鋼製の極薄、極軽量で形成してテレスコ
ピックカバーを全体として軽量化する場合には、テレス
コピックカバーの荷重の低減によって、摩擦抵抗を軽減
して、テレスコピックカバーと産業機械等の機器の摺動
機構に余分な荷重、負担をかけずに、テレスコピックカ
バーを一段とスムースに、軽快に、金属騒音を軽減して
摺動し、より安定して往復動させる効果があり、特に、
高性能の産業機器の高速摺動機構に使用するテレスコピ
ックカバーとして最適である。
【0077】さらに、本発明によると、テレスコピック
カバーの各部分カバーの摺動個所に固定するシール材と
して、弾力性、物理的強度等が強い金属薄板製のブレー
ド材を用いて、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性等を向上さ
せるとともに、切粉等の懸濁物のシール性とワイピング
性を改善する効果がある。
【0078】さらに、本発明によると、産業機械等の機
器の摺動機構に使用するブレード材を頻繁に交換せず
に、作業効率を向上させることができ、保守管理の手間
を省くことができ、さらに、ブレード材の交換時の作業
者の着物や工場の床の汚染を防止でき、労働災害等の発
生を防止することが可能である。
【0079】さらに、本発明によると、テレスコピック
カバーにパンタグラフとパイプを三重以上に重ねて挿填
した多重パイプ型摺動ユニットを使用することによっ
て、テレスコピックカバーの各部分カバーを、同時に、
長い摺動距離で、連動して摺動させることによって、テ
レスコピックカバーを全体的としてスムースに、摩擦抵
抗と金属騒音を小さくし、かつ、テレスコピックカバー
の摺動に直進性を与えて、長期間、安定して摺動させる
ことが可能である。
【0080】さらに、本発明によると、多重パイプ型摺
動ユニットを使用することによって、摺動機構をコンパ
クト化でき、摺動機構としての隙間をなくし、作業者の
手足や衣服を挟む危険を解消でき、摺動機構によって形
成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥
が混入、付着することを防止でき、産業機器の伸縮機構
および摺動機構、テレスコピックカバーにおける障害、
故障の発生を防止することができる。
【0081】さらに、本発明によると、多重パイプ型摺
動ユニットの各パイプの支持板に、カバーの各部分カバ
ーを取り付けて、テレスコピックカバーを直立状態や逆
さまの状態などあらゆる方向、状態で使用することが可
能である。
【0082】また、本発明によると、産業機器の主軸頭
等の摺動機構の周辺をテレスコピックカバーで覆ってい
るので、産業機器の摺動機構や周辺の空隙部に、切り粉
等の異物や塵芥が混入して起こす摺動機構に対する種々
の悪影響を防止できるほか、オイルが飛散することはな
く、作業者の手足や衣服を挟む危険もなく、産業機械と
してデザイン的にも奇麗になる長所もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数枚の部分カバーにパンタグラフを設けた状
態を示すテレスコピックカバーの説明図である。
【図2】長さの異なる凹状の突出部を設けた複数枚の部
分カバーにパンタグラフを設けた状態を示すテレスコピ
ックカバーの説明図である。
【図3】複数枚の部分カバーよりなるテレスコピックカ
バーにパンタグラフを取り付けた状態を示す説明図であ
る。
【図4】テレスコピックカバーの各部分カバーの先端に
金属薄板製のブレード材を固定した状態を示す説明図で
ある。
【図5】テレスコピックカバーの各部分カバーの先端に
固定した板状のホールダーに設けたスリットに、金属薄
板製のブレード材の一端を嵌め込んだ状態を示す説明図
である。
【図6】金属薄板製のブレード材の一端にV字状の切れ
込みを間隔を置いて複数個打ち出した状態を示す説明図
である。
【図7】二枚の板状のホールダーの間にスペーサーを挟
み込んでリベット14で固定して形成したスリットに、
金属薄板製のブレード材の一端の切れ込みを設けた部分
を嵌め込んだ状態を示す説明図である。
【図8】長さの異なる凹状の突出部を設けた複数枚の部
分カバーにパンタグラフを設けた二組みのテレスコピッ
クカバーの間に形成した空間部の中に産業機器の摺動機
構を装着した状態を示す説明図である。
【図9】複数枚の部分カバーに多重パイプ型摺動ユニッ
トを設けた状態を示すテレスコピックカバーの説明図で
ある。
【符号の説明】
1 テレスコピックカバー 2 部分カバー 3 パンタグラフ 4 連結バー 5 交差箇所 6 ピン 7 ピン受け 8 ガイド 9 ブレード材 10 ホールダー 11 スリット 12 切れ込み 13 摺動機構 14 固定機構 15 突出部 16 空間部 17 多重パイプ型摺動ユニット 18 パイプ 19 支持板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状の部分カバーの複数枚を摺動可能
    に積層して形成したテレスコピックカバーを産業機器の
    摺動機構等に取り付けるについて、テレスコピックカバ
    ーに一個または複数個のパンタグラフを取り付けるとと
    もに、各部分カバーの摺動個所に板厚0.01〜0.3
    mmのバネ用ステンレス、焼き入れリボン鋼等の弾力
    性、物理的強度等の強い金属薄板で形成した金属薄板製
    のブレード材を固定した高速摺動に適したテレスコピッ
    クカバー。
  2. 【請求項2】 テレスコピックカバーの薄板状の部分カ
    バーとパンタグラフの一方または双方を、17%Cr−
    2%Niを主成分として軟質なフェライト相と硬質なマ
    ルテンサイト相との微細混合組織を有する高強度複層組
    織ステンレス鋼製の極薄、極軽量であって、弾力性、物
    理的強度等の強い金属薄板で形成した請求項1記載の高
    速摺動に適したテレスコピックカバー。
  3. 【請求項3】 テレスコピックカバーの各薄板状の部分
    カバーに凹状、凸状等の突出部を形成した請求項1また
    は請求項2記載の高速摺動に適したテレスコピックカバ
    ー。
  4. 【請求項4】 二組のテレスコピックカバーの薄板状の
    部分カバーに形成した凹状、凸状等の突出部を向かい合
    わせに配置し、二組のテレスコピックカバーの突出部の
    一番長い部分カバーによって形成される空間部内に、産
    業機器の摺動機構を取り付けた請求項4記載の高速摺動
    に適したテレスコピックカバー。
  5. 【請求項5】 薄板状の部分カバーの複数枚を摺動可能
    に積層して形成した二組のテレスコピックカバーの間に
    産業機器の摺動機構を取り付け、一方のテレスコピック
    カバーを収縮するとともに、他方のテレスコピックカバ
    ーを伸展するようにした請求項4記載の高速摺動に適し
    たテレスコピックカバー。
  6. 【請求項6】 薄板状の部分カバーの複数枚を摺動可能
    に積層して形成したテレスコピックカバーにパンタグラ
    フを取り付けるとともに、このパンタグラフの一方の端
    部に産業機器の摺動機構を取り付けるとともに他方の端
    部に固定機構を取り付けるか、あるいは双方の端部に産
    業機器の摺動機構を取り付けて、パンタグラフの摺動に
    応じてテレスコピックカバーを摺動するようにした請求
    項1または請求項2記載の高速摺動に適したテレスコピ
    ックカバー。
  7. 【請求項7】 テレスコピックカバーに、パンタグラフ
    を取り付けるとともに、各パイプを0.01〜5mmの
    間隙を置いて三重以上に重ねて挿填して最外側のパイプ
    より最内側のパイプに行くに従ってパイプの径を順次小
    さくし、かつパイプの長さを順次長くし、さらに径の一
    番小さく、長さの一番長いパイプの両端に支持板を取り
    付け、各パイプを相互に往復して摺動可能に構成した多
    重パイプ型摺動ユニットを取り付けた請求項1または請
    求項2記載の高速摺動に適したテレスコピックカバー。
  8. 【請求項8】 テレスコピックカバーの各部分カバーの
    摺動個所に、金属薄板製のブレード材を固定するについ
    て、各部分カバーの先端部分に固定した板状のホールダ
    ーに設けたスリットに金属薄板製のブレード材の一端を
    嵌め込んだ請求項1または請求項2記載の高速摺動に適
    したテレスコピックカバー。
  9. 【請求項9】 金属薄板製のブレード材の一端の、板状
    のホールダーに設けたスリットに嵌め込む部分に、V字
    状、C字状等の切れ込みまたはO字状、D字状の突起を
    設けた請求項8記載の高速摺動に適したテレスコピック
    カバー。
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