JPH1017993A - フランジ割れのない複層組織di缶用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

フランジ割れのない複層組織di缶用鋼板およびその製造方法

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JPH1017993A
JPH1017993A JP19163096A JP19163096A JPH1017993A JP H1017993 A JPH1017993 A JP H1017993A JP 19163096 A JP19163096 A JP 19163096A JP 19163096 A JP19163096 A JP 19163096A JP H1017993 A JPH1017993 A JP H1017993A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性に有利な粗粒組織と硬質で粒界強度の
高い細粒組織とを、ハイブリッド化したフランジ成形時
に割れが少く、かつ缶強度が高いDI缶用鋼板及びその
製造方法を提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.01〜0.08%、
AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜0.0
08%を含有し、かつ、製品板板断面方向のJIS結晶
粒度番号が、表層及び裏層から5〜25%深さの板厚部
分において#11.5以上の細粒組織で占められ、内層
残部のJIS結晶粒度番号が、#11.0未満の粗粒組
織からなる2層組織で構成されることを特徴とする成形
時のフランジ割れが少ないDI缶用鋼板、及び連続鋳造
綱片を素材とし、表層部が中心部よりも温度差が20℃
以上高く、かつ、表面温度が1000〜1200℃とな
るように加熱して熱間圧延することを特徴とする前記D
I缶用鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DI缶(Draw
& Ironed Can)用鋼板及びその製造方法
に関し、特にフランジ成形時の割れが少なく、加工性に
優れ、塗装焼き付け後の缶体強度の高いDI缶用鋼板及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DI缶の製缶加工は、鋼板をポンチとダ
イスを用いて浅絞りしてカップを成形後、このカップの
側壁の厚さよりクリアランスが小さいポンチとダイスを
用いて側壁をしごき引き延ばし、側壁の厚さを減少させ
ることにより所定深さの容器(アイアニング缶)を形成
し、さらにカップ端部に缶径を小さくするネックイン加
工が施され、さらに蓋を捲き締めるためのフランジ出し
加工が行われる。
【0003】DI缶用鋼板に要求される特性としては、
まずDI加工時の加工性がよく、カジリの発生が少な
く、加工エネルギーが小さいこと、および缶体としてボ
トム耐圧強度が高いことである。
【0004】近年、省資源の観点からDI缶の板厚がま
すます薄手化されつつあり、板厚減少分を補うためにボ
トム耐圧強度が高められる方向になりつつある。
【0005】缶体耐圧強度は(板厚)2×(素材強度)
で決まり、薄手化するには、素材強度をより硬質化する
必要があり、従来の箱焼鈍材から素材強度が容易に高め
られる連続焼鈍材への転換が進められている。
【0006】かかるDI缶用材料としては、例えば特開
昭62−67119号公報において連続焼鈍工程で固溶
Cを粒内に生成させ、その相当量を残存させることによ
ってDI缶製造後の塗装焼き付け工程で時効硬化させ
て、缶体耐圧力をあげるものがある。このような連続焼
鈍材適用の試みは、加工性から連続焼鈍での粒成長を狙
うが均熱後の冷却過程が急速冷却のため、鋼板中の固溶
Cは多量に残量し、結晶粒の成長も大きく制約される。
【0007】この製法材では、残留固溶CによってDI
缶製造後の塗装焼き付け工程で時効硬化が起きて缶体の
強度は著しく上昇するが、過剰な固溶Cと不均一な結晶
粒によってDI加工時の冷間圧延蓄積歪みは極端に増加
し、缶端部のネックイン部およびフランジ部が著しく硬
質化して、フランジ出し加工の割れおよびネックイン加
工での座屈シワ発生など缶体の2次加工性を大幅に劣化
する危険性が高いという問題がある。さらに、結晶組織
が細粒傾向にあるためカップ成形にて缶円周方向の缶高
さはバラツキ、いわゆるイヤリングが大きく鋼板歩留ま
りの悪化を招いている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】薄手化要求が強いDI
缶用素材においては、DI缶成形後の塗装焼き付け工程
で時効硬化して缶体の強度を容易に高められる連続焼鈍
材への転換は、塗装焼き付け前のDI缶成形時は軟質で
成形の容易さがあり、塗装焼き付け後の缶体強化が製缶
後に行われるため、薄手化の欠点を補うという上で理想
的である。
【0009】現状の連続焼鈍材の課題は、過剰な固溶C
と不均一な結晶粒に起因しており、それぞれが適正化す
ればDI加工トラブルは解消すると考えられる。本発明
はこの連続焼鈍材についての課題を解決することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明において、DI加
工性と時効硬化性を両立する素材の結晶粒を検討した結
果、JIS結晶粒度Noが#11.5以上の均一な細粒
材では、連続焼鈍の均熱後の冷却過程が急速冷却であっ
ても、固溶Cが結晶粒界に短時間に拡散析出することで
固溶Cの適正化がはかれる。またフランジ出し加工によ
る割れ発生は解消され、DI成形による加工硬化および
塗装焼き付けにて缶体強化が容易に行えるが、DI加工
に適用できるほど軟質化しにくい問題や、イヤリングが
大きくなって鋼板歩留まりを劣化する等の課題がある、
逆にJIS結晶粒度Noが#11.0以下の粗粒材で
は、連続焼鈍時の均熱後の冷却過程が急速冷却の場合、
鋼板中の固溶Cがほとんど析出できないため、過剰な固
溶Cが存在し、極めて硬いフェライト組織の素材とな
る。
【0011】硬いフェライト組織の素材は、従来連続焼
鈍材と同様にDI加工時の冷間圧延蓄積歪みが著しく増
加してフランジ出し加工の割れおよびネックイン加工で
の座屈シワ発生など缶体の2次加工性を大幅劣化する傾
向が認められた。従って、#11.0以下の粗粒材の場
合は過剰な固溶Cを減少させる過時効処理を施す必要が
ある。
【0012】#11.0以下の粗粒材に過時効処理を施
し結果は、固溶Cが粒界に析出することで鋼板が著しく
軟化してDI加工が容易な軟質素材がえられることが判
明した。加えて、連続焼鈍にて得られる粗粒材は、絞り
加工でのカップのイヤリングが小さいことが確認でき
た。これは焼鈍板の(111)集合組織があまり発達せ
ず、その他の方位が発達して集合組織がランダム化する
ためと推察される。
【0013】また、過時効処理を施した粗粒軟質材は、
固溶Cが極めて少ないためDI加工において冷延蓄積歪
みが少なく缶端部のネックイン部およびフランジ部が硬
化しにくいためフランジ出し加工の割れ抑制およびネッ
クイン加工での座屈シワ抑制など缶体の2次加工性の向
上が図れる利点がある。
【0014】固溶Cの少ない粗粒材は、DI加工におい
て冷延蓄積歪みが少なくネックドイン加工、フランジ加
工等の製缶加工性も向上する。
【0015】反面、粗粒材は硬質しにくため缶体強度が
必要なボトム部の強度確保には不利である。さらに一般
的に粒界強度が弱いとされており、結晶粒度が#10未
満になればフランジ出し加工の際に割れを生じる危険性
が指摘されている。このフランジ加工の割れ起点は表層
部にあり、表層の粒界強度が強ければフランジ割れは抑
制できると考えられる。従って、表層に硬質で粒界強度
の高い細粒組織があることが望ましい。
【0016】以上のような、缶体強度を得やすい細粒硬
質材の特性と過時効処理を施した粗粒軟質材の良好なD
I加工性及びフランジ加工等の2次加工性向上の知見に
より、本発明は表層に硬質で粒界強度の高い細粒組織を
生成し、内層に加工性の有利な細粒組織を組み合わせる
ハイブリッド化した組織を構成することにより、フラン
ジ成形時に割れにくく、そして缶強度が高いDI缶用鋼
板およびその製造方法の実用化を目的とした。
【0017】課題を解決するための手段として、本発明
では、表層組織を細粒にするため連続焼鈍中に微細AL
Nを表層に析出させて中心層にする鋼板板厚断面方向の
結晶粒径の抑制を検討した。
【0018】本発明の具体的解決手段は以下の通りであ
る。
【0019】(1)重量%で、C:0.01〜0.06
%、AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜
0.008%を含有し、かつ、製品板断面方向のJIS
結晶粒度番号が、表層及び裏層から5〜25%深さの板
厚部分において#11.5以上の細粒組織で占められ、
内層残部のJIS結晶粒度が、#11.0以下の粗粒組
織からなる2層組織で構成されることを特徴とするフラ
ンジ成形時の割れが少ないDI缶用鋼板。
【0020】(2)重量%で、C:0.01〜0.06
%、AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜
0.008%を含有する連続鋳造鋼片を素材とし、表層
部が中心部よりも温度差が20℃以上高く、かつ、表面
温度が1000〜1200℃となるように加熱して熱間
圧延し、冷間圧延、連続焼鈍終了後、調質圧延を行い、
引き続いて電気錫メッキ等の表面処理を施すことを特徴
とする、フランジ成形時の割れが少ないDI缶用鋼板の
製造方法。
【0021】(3)重量%で、C:0.01〜0.06
%、AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜
0.008%を含有する連続鋳造鋼片を素材とし、表層
部が中心部よりも温度差が20℃以上高く、かつ表面温
度が1000〜1200℃となるように加熱して熱間圧
延を行い、仕上温度Ar3変態点以上で熱間圧延を終了
後、熱延鋼板を670〜780℃の温度域で捲取り、さ
らに冷間圧延を行った後に、再結晶温度以上750℃以
下の温度に5秒から3分間均熱し、その後の冷却過程に
おいて300℃から500℃の温度域で30秒以上の過
時効処理を行う連続焼鈍後、伸び率3〜8%で湿式調質
圧延を行い、引き続いて電気錫メッキ等の表面処理を施
すことを特徴とする、フランジ成形時の割れが少ないD
I缶用鋼板の製造方法。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のDI缶用鋼板は、表層部
を細粒組織で内層残部を粗粒組織とした積層構造の結晶
組織としたものである。
【0023】即ち、鋼板中の結晶組織がJIS結晶粒度
番号で、#11.0以下の粗粒組織となると、フランジ
成形時にフランジ割れが生じる。そこで本発明では、表
層部を#11.5以上の細粒組織とし、その深さを板厚
全体の5〜25%とすることによりフランジ成形時の割
れを防止したものである。さらに加工硬化の大きい表層
細粒組織によってDI成形後のボトム部強度が高くな
る。また、内層残部の粗粒組織は板厚全体の50〜90
%あり軟質で加工硬化しにくい特性からDI加工、ネッ
ク縮径加工、フランジ加工の成功率が大幅に向上する。
【0024】図1は本発明の板厚0.28mm鋼板の断
面の200倍に拡大した顕微鏡写真である。図1に示す
例では、全体板厚の表裏それぞれ約20%が細粒組織と
なっていて、内層残部の約60%が粗粒組織となってい
る。
【0025】図2は、連続焼鈍法によって製造された製
品板の結晶粒度とフランジ成形性を評価するコーンテス
トの圧壊ストローク長さの関係を示す図である。図2に
おいて、横軸は製品板のJIS結晶粒度番号(GS N
o.)を示し、縦軸は圧壊ストローク長さ(mm)を示
している。図中においては、JIS結晶粒度番号が小さ
くなる粗粒組織において圧壊ストローク長さが短くな
り、フランジ加工において割れが生じやくすなることを
表している。
【0026】図2に示すように、従来の粗粒組織のDI
缶用鋼板を用いた場合には、GSNo.#11.0未満
になると圧壊ストローク長さがフランジ成形性良好域を
下回り、フランジ加工による割れが懸念される。従来の
細粒組織のDI缶用鋼板を用いた場合には、GS N
o.#11.5以上が安定的に得られるためフランジ成
形性は良好であるが、表1にあるように硬質のため座
屈、しわの発生率は高くなる。図2において本発明の細
粒組織と粗粒組織からなる2層組織のDI缶用鋼板のJ
IS結晶粒度番号は、平均粒度を用いて示しているが、
圧壊ストローク長さは5mm以上ありフランジ成形性は
常に良好域にあって、従来製法材にくらべ極めて優れた
フランジ加工性を示すとともに、表1にあるように座
屈、しわの発生はない。
【0027】このフランジ成形性を判定したコーンテス
ト法は、図3に示すようにDI缶の缶体胴部4の開口部
に円錐型のコーン5を荷重6により押しつけ、割れが生
じるまでのストローク長さを測定するもので、ストロー
ク長さが4mm以上であれば、フランジ割れのない良い
フランジ加工性の材料と判定している。
【0028】図4は、鋼板に缶ボトムおよびネックイン
加工に相当する冷間圧延を施し、さらに塗装焼き付け同
等の時効処理を行った後の強度とネック成形性及び缶耐
圧強度との関係を示す図である。従来、ネック成形性は
素材が軟質であるほど良好であるが、缶耐圧強度は素材
が硬質でなければ確保できない相反する関係にある。
【0029】図4において、横軸は冷間加工でシュミレ
ーションしたDI加工率(%)を示し、10%加工がD
I缶ボトム部の加工率に相当し、40%加工がDI缶ネ
ックイン部の加工率に相当する。縦軸は加工後の鋼板に
時効処理を施した後の強度(kgf/mm2)を時効後
強度として示しており、10%加工後強度が47kgf
/mm2以下では缶耐圧強度が不足し、40%加工後強
度が64kgf/mm2以上でネックしわが容易に発生
することを意味する。
【0030】図4に示すように、従来の細粒組織のDI
缶用鋼板を用いた場合は、加工硬化性および時効硬化性
が大きいため、缶ボトム耐圧力は10%加工で充分な強
度となるが、40%まで加工を進めるとネックイン部が
著しく硬質化して強度が64kgf/mm2以上となり
ネックしわが容易に発生する特性となる。
【0031】一方、本発明の細粒組織と粗粒組織の2層
組織のDI缶用鋼板を用いた場合は、表層細粒部の加工
硬化および時効硬化にて缶ボトム耐圧力は10%加工で
十分な強度となり、その耐圧力は表層細粒部5〜15%
素材で確保できる。また、40%加工時のネック加工部
の強度は、表層細粒部15〜25%素材で64kgf/
mm2以下にあってネック加工時の耐しわ性は大きく改
善されているが、表層細粒部25%超を想定すると素材
の硬質化レベルが高くなり2次加工性劣化の懸念があ
る。したがって、本発明では#11.5以上の細粒組織
を表層及び裏層から5〜25%深さの板厚部分に形成す
ることとした。
【0032】また、結晶粒度に影響されるDIカップ成
形時のイヤリング値ついて述べる。カップイヤリングは
絞り加工において缶端部に生じる肉余り現象であり、缶
円周方向の缶高さバラツキを示す。このイヤリング値が
大きい場合、鋼板の歩留まりが劣化する他、缶円周方向
の板厚がバラツクためネック加工でのシワ発生起点にな
るといわれている。イヤリング特性の評価は通常、引張
り試験における面内異方性(Δr)の値で判断されてお
り、Δrが0〜+0.1のとき、イヤリング率がもっと
も小さい値となる。
【0033】図5は、トータル冷延率(%)とイヤリン
グ特性の指標となる面内異方性(Δr)との関係を示す
図である。横軸はトータル冷延率(%)で、縦軸は面内
異方性(Δr)を示している。図5に示すように、一般
的に、GS No.が#11.5より大きくなるに従い
トータル冷延率の増加によって圧延方向45度のランク
フォード値が大きくなりΔrがマイナス側に大きな値と
なってイヤリング値が劣化する傾向にある。
【0034】一方、GS No.が#10.5のような
粗粒材になると圧延方向45度のランクフォード値が小
さくなり、トータル冷延率が増加しても、Δr=0に接
近することで却ってイヤリング値が向上する傾向とな
る。
【0035】本発明材は、プラスΔrになっており、表
層細粒層によるΔr劣化の影響が認められないことか
ら、内層粗粒組織がΔrの支配因子になると考えられ
る。従ってそのままでも低イヤリング材であるが、さら
に生産性が向上できるトータル冷延率の増加の方向でも
低イヤリング値を容易に達成可能である。
【0036】これに反して、マイナスΔrの場合は、ト
ータル冷延率を低下させねばΔr=0を達成できないた
め生産性の低下を招き鋼板製造上望ましいことではな
い。そのため、本発明では、加工性に優れイヤリング率
の小さいDI缶用鋼板とすべくGS No.#11.5
以上の細粒組織とGS No.#11.0以下の粗粒組
織をもつ2層組織のDI缶用鋼板としたものである。
【0037】この2層構造の結晶組織(ハイブリッド組
織)を得るためには、C:0.01〜0.06%、A
L:0.03〜0.12%、N:0.001〜0.00
8%を含有する鋼板を素材とすることが必要である。
【0038】即ち、鋼成分として、C量が多い場合には
焼鈍板の再結晶粒成長が抑制され、不均一な組織となり
硬質で伸びフランジ性が劣化するので上限を0.06%
とする。
【0039】一方、C量が少ないほど素材の結晶粒が粗
大化して軟質となり、2層組織が得られなくなるととも
に缶体強度が確保できなくなるので下限を0.01%と
する。
【0040】AL量は、細粒と粗粒のハイブリッド組織
を得るために必要な元素である。0.03%以上のAL
量の場合、熱延での加熱時に鋼片(スラブ)表層のAL
Nが分解して固溶Nが増加し、逆にスラブ内層のALN
はあまり分解せず固溶Nが少ない状況となる。この成分
のスラブを圧延し、連続焼鈍すると固溶Nが多い鋼板表
層は微細なALN析出物によって粒成長が抑えられるた
め細粒となり、ALN析出の少ない鋼板内層は均一な粗
粒組織となる。
【0041】ただし、AL量が0.12%を超えると、
固溶ALによって硬質、細粒となり、鋼板表層のALN
も分解しないため連続焼鈍工程で鋼板表層に微細なAL
N析出物が生じず2層組織が得られない。
【0042】N量も、細粒と粗粒のハイブリッド組織を
得るために必要な元素である。
【0043】0.001%未満のレベルでは、スラブ表
層のALNが分解しても固溶Nが少ない状況となって表
層細粒が得られない。また、0.008%を超えると
〔C〕と同様に結晶粒を微細化して、内層の粗粒が得ら
れない。
【0044】即ち、C:0.01〜0.06%、AL:
0.03〜0.12%、N:0.001〜0.008%
を含有させたスラブを、表層部と中心部との温度差が2
0℃以上で、かつ表面温度が1000〜1200℃とな
るように急速加熱によって表層部の温度が中心部よりも
高くなるように温度差をつけると、表層部のAL、Nだ
けが溶解する。この状態の鋼片を熱間圧延後に水冷し6
70〜780℃温度域で捲取ると、水冷され外気との界
面にある鋼板表層は、急冷状態となりALNの析出がな
く、固溶Nが多い状況となる。一方、中心部は高温状態
が維持されるとともに粒成長を抑制する固溶Nが少ない
ため自己焼鈍による粒成長で粗粒化が進む。このため捲
取温度を670〜780℃とするものである。
【0045】その熱延鋼板を冷延後、再結晶温度以上7
50℃以下の温度にて連続焼鈍(5秒から3分間均熱す
る)すると固溶Nが多い鋼板表層は微細なALN析出物
によって粒成長が押さえられるため細粒となり、ALN
析出の少ない鋼板内層は粒成長が促進され均一な粗粒が
形成される。その後の冷却過程において300〜500
℃の温度域で30秒以上の過時効処理を行う連続焼鈍終
了後、伸び率3〜8%で湿式調質圧延を行うと、図1に
示すようにハイブリッド組織の鋼板が得られる。
【0046】結晶粒度を所望の粒度とするためには、鋼
成分と鋼板の加熱温度とが特に重要であり、本発明の鋼
成分及び加熱温度並びに温度差の条件範囲外では目的と
する2層組織が得られない。図6に加熱温度と結晶粒度
との関係を、通常用いられるレスリーの式(log[A
L」「N」=6770/T−1.03)に基づいて、A
LとNとの含有量によって決定されるALNの溶体化温
度曲線と、その温度で得られる結晶粒度として模式的に
示す。
【0047】ALとNの含有量及び加熱温度に応じて、
ALNの固溶域が広がり、その結果としてALNの析出
による結晶粒の細粒化が起る。ここで、スラブ表面のA
LNの溶体化温度に対しスラブ中心温度が20℃以上低
い場合、スラブ内部の固溶Nは少なく焼鈍後に粗粒組織
が得られる。本発明ではこの現象を利用してハイブリッ
ド構造の結晶組織の鋼板を得るものである。
【0048】なお、本発明のDI缶用鋼板の鋼成分とし
ては、C:0.01〜0.06%、AL:0.03〜
0.12%、N:0.001〜0.008%を含有する
ことが必要であるが、公知のDI缶用鋼板中に一般的に
含有される成分元素を含有しても良い。例えば、Si:
0.02%以下、Mn:0.6%以下、P:0.02%
以下、S:0.05%以下、Cr:0.10%以下、C
u:0.20%以下、Ni:0.15%以下、Mo:
0.05%以下、B:0.0020%以下、Ti、N
b、Zr、V等の1種又は2種以上を0.3%以下、C
a:0.01%以下等の成分元素を目的に応じて含有さ
せることができる。
【0049】
【実施例】連続鋳造鋼片として、表1に示す成分の鋼を
用い、次いで、熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍及び調質
圧延を行って0.28mmの板厚のDI缶用鋼板を得
た。
【0050】得られたDI缶用鋼板の結晶粒度を表1に
示す。本発明の実施例の〜はいずれも結晶組織が表
層で細粒で中心部は粗粒であるハイブリッド構造の鋼板
となっていた。これに対し、比較例は全体が均一な細
粒組織の鋼板であった。また比較例、は全体が均一
な細粒組織であった。
【0051】その結果、製缶加工を行うと〜の鋼板
はいずれもイヤリング率は小さく良好で、表層細粒が予
想通りの機能として粒界強度の劣化がなく伸びフランジ
成形性が良好であることが確認できた。さらに、耐圧強
度を必要とする缶ボトム部分は、数パーセントの軽加工
しか受けないため2層組織がそのまま残り、細粒組織が
加工歪みの蓄積と塗装焼き付けの熱処理にて時効による
硬化で、著しく缶体が強化されていて、比較例のと同
等の強度を有していた。これに対して、比較例はフラ
ンジ割れがあり、比較例、はネック成形性でシワが
多い傾向にあった。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明の鋼板断面方向のJIS結晶粒度
番号が、表層および裏層から5〜25%深さの板厚部分
で#11.5以上の細粒組織で占められ、内層残部のJ
IS結晶粒度番号が、#11.0以下の粗粒組織からな
っている鋼板は、DI成形時のしごき加工で内層の粗
粒、軟質部分が機能して金型の損傷や缶のカジリ疵の発
生がなく、加工エネルギーも小さくなる。加えてしごき
加工での冷延蓄積歪みが小さく、ネックイン加工部およ
びフランジ加工部の硬質化が少なくなったことでネック
イン加工での座屈、しわやフランジ加工での割れが改善
される。
【0054】そのため、本発明の鋼板をDI鋼板に適用
すれば、ゲージダウンが強力に進展するため、省資源の
観点からその工業的価値は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の0.28mm板厚鋼板の断面の200
倍の顕微鏡写真である。
【図2】結晶粒度とフランジ加工性の指標となるコーン
テストによる圧壊ストローク長さの関係を示す図であ
る。
【図3】コーンテスト法の概略図である。
【図4】DI加工率と強度との関係を示す図である。
【図5】トータル冷延率(%)とイヤリング特性の指標
となる面内異方性(Δr)との関係を示す図である。
【図6】スラブ加熱温度と結晶粒度との関係を模式的に
示した図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 細粒 3 粗粒 4 缶体胴部 5 コーン 6 荷重

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.01〜0.06%、
    AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜0.0
    08%を含有し、かつ、製品板断面方向のJIS結晶粒
    度番号が、表層及び裏層から5〜25%深さの板厚部分
    において#11.5以上の細粒組織で占められ、内層残
    部のJIS結晶粒度が、#11.0以下の粗粒組織から
    なる2層組織で構成されることを特徴とするフランジ成
    形時の割れが少ないDI缶用鋼板。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.01〜0.06%、
    AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜0.0
    08%を含有する連続鋳造鋼片を素材とし、表層部が中
    心部よりも温度差が20℃以上高く、かつ、表面温度が
    1000〜1200℃となるように加熱して熱間圧延
    し、冷間圧延、連続焼鈍終了後、調質圧延を行い、引き
    続いて電気錫メッキ等の表面処理を施すことを特徴とす
    る、フランジ成形時の割れが少ないDI缶用鋼板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 重量%で、C:0.01〜0.06%、
    AL:0.03〜0.12%、N:0.001〜0.0
    08%を含有する連続鋳造鋼片を素材とし、表層部が中
    心部よりも温度差が20℃以上高く、かつ表面温度が1
    000〜1200℃となるように加熱して熱間圧延を行
    い、仕上温度Ar3変態点以上で熱間圧延を終了後、熱
    延鋼板を670〜780℃の温度域で捲取り、さらに冷
    間圧延を行った後に、再結晶温度以上750℃以下の温
    度に5秒から3分間均熱し、その後の冷却過程において
    300℃から500℃の温度域で30秒以上の過時効処
    理を行う連続焼鈍後、伸び率3〜8%で湿式調質圧延を
    行い、引き続いて電気錫メッキ等の表面処理を施すこと
    を特徴とする、フランジ成形時の割れが少ないDI缶用
    鋼板の製造方法。
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