JPH10179454A - 便座付便器 - Google Patents

便座付便器

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Publication number
JPH10179454A
JPH10179454A JP9259192A JP25919297A JPH10179454A JP H10179454 A JPH10179454 A JP H10179454A JP 9259192 A JP9259192 A JP 9259192A JP 25919297 A JP25919297 A JP 25919297A JP H10179454 A JPH10179454 A JP H10179454A
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JP
Japan
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electromagnetic induction
toilet seat
toilet
induction coil
power transmission
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Application number
JP9259192A
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English (en)
Inventor
Hironobu Inoue
博允 井上
Hideaki Abe
秀明 安倍
Shosuke Akisada
昭輔 秋定
Hiroyasu Kitamura
浩康 北村
Masayuki Naruo
正之 鳴尾
Satoshi Yamada
聡 山田
Shinji Fujii
眞司 藤井
Kazutsugu Hayashi
和嗣 林
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便座の回動や便座の取り外しに電気的接続の
安定性が損なわれることがない上に、便座の取り外し時
においても防水性を確保する。 【解決手段】 電気回路を内蔵する便座を備えた便座付
便器である。便器本体1側から便座2側の電気回路への
給電を非接触で行う非接触電力伝送手段31,32と、
便座2側電気回路と便器本体1側の電気回路との間の信
号伝達を非接触で行う非接触信号伝送手段41,42と
を備える。電力伝送も信号伝送も非接触で行うために、
接続用のコード及びコネクターが不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は便座内に電気回路を
内蔵した便座付便器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冬季における使用感の向上のために便座
内に電気的ヒータを配した便器がある。このものでは便
座への給電を行わなければならないが、便座は便器に回
動自在に装着される存在であることから、この点を考慮
した給電を行わなくてはならず、また衛生上の点から丸
洗いできるように便器本体から取り外すことができるよ
うにしておきたいという要望に答えるとすれば、この点
も考慮した給電を行わなくてはならない。更には、電気
的ヒータの温度制御の点からは、単に給電すればよいと
いうものではなく、便座側に配した温度検知素子からの
温度信号、便座への着座の検知信号などの制御関連信号
を通常は便器本体側に設置される制御回路に送ることに
なるために、給電線のほか信号線も必要となる。
【0003】そして従来においては、便器本体側の制御
回路と便座との間の電気的接続は、コードを外部に引き
出すとともに防水型コネクターを用いて便座の回動を保
証するとともに、便座の取り外しの便を図っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、便座の回動時
にコードにかかるストレスを軽減することは難しく、た
とえばコードを捩った状態で接続してしまった場合、上
記ストレスによって断線してしまうことがある。また防
水型コネクターを採用したとはいえ、コネクターの接続
を外した状態においては接続端子が露出してしまうため
に、便座の丸洗いや便器本体の水拭きなどを行うと接続
端子に水が付着することになり、接続端子が腐食してし
まうことがあるほか、給電線の場合や水によるショー
ト、漏電等のおそれを有している。
【0005】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは便座の回動や便座の取
り外しに電気的接続の安定性が損なわれることがない上
に、便座の取り外し時においても防水性を確保すること
ができる便座付便器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、電気
回路を内蔵する便座を備えた便座付便器において、便器
本体側から便座側の電気回路への給電を非接触で行う非
接触電力伝送手段と、便座側電気回路と便器本体側の電
気回路との間の信号伝達を非接触で行う非接触信号伝送
手段とを備えていることに特徴を有している。電力伝送
も信号伝送も非接触で行うために、接続用のコード及び
コネクターが不要となっているものである。
【0007】非接触信号伝送手段で伝送する信号には、
ヒータを備えた便座の温度情報と、便座への着座の検出
情報との少なくとも一方を用いることができるが、これ
らに限るものではない。そして非接触電力伝送手段には
電磁誘導で電力伝送を行うものを好適に用いることがで
き、非接触信号伝送手段にも電磁誘導で信号伝送を行う
ものを好適に用いることができる。
【0008】非接触電力伝送手段及び非接触信号伝送手
段を夫々電磁誘導コイルで形成する時には、便器本体側
及び便座側において電力伝送用電磁誘導コイルと信号伝
送用電磁誘導コイルとを夫々同一位置に配しておくのが
組立性などの点で好ましく、この場合、電力伝送用電磁
誘導コイルの中心と信号伝送用電磁誘導コイルの中心と
をほぼ一致させておくことが、信号伝送用電磁誘導コイ
ルでの信号伝送が電力伝送用電磁誘導コイルの影響を受
けてしまうことを抑制することができる。電力伝送用電
磁誘導コイルにU字形コアと該コアの両側片に巻回され
た巻線とで形成されたものを用いている時には、信号伝
送用電磁誘導コイルは上記電力伝送用電磁誘導コイルの
コアの両側片先端部間に配置するのである。
【0009】信号伝送用電磁誘導コイルは電力伝送用電
磁誘導コイルのコイルボビンに取り付けておくと、その
配置固定が容易となる。また信号伝送用電磁誘導コイル
には角形のものがその配置固定やコイル断面積を大きく
とることができる点で有利である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て説明すると、図1に示す便器は局部洗浄装置15を備
えるとともに便座2内にヒーター20を内蔵したもの
で、便器本体1に直接あるいは局部洗浄装置15を介し
て回動自在に装着されている便座2は、上記ヒーター2
0のほかにサーミスタのような温度検出素子21と便座
2への着座を検出する着座検出スイッチ22、温度検出
素子21で検出された温度情報と着座検出スイッチ22
で検出された着座情報とを送信するための信号発生発信
部24、そして電源部23を備えている。一方、便器本
体1側には局部洗浄装置15や便器洗浄水のための洗浄
弁16の動作制御を行う制御回路10が設けられている
とともに、マイクロコンピュータで構成された該制御回
路10には、電力送信部13と信号受信部14が接続さ
れている。図中12は交流電源に接続された電源部であ
る。
【0011】便器本体1側から便座2側への電力供給
は、電磁誘導コイル31,32を用いた電磁誘導結合に
よって行われている。すなわち、上記電力送信部13は
発振回路によって構成されており、便器本体1側に設け
られた一次側電磁誘導コイル31を励起させることで便
座2側の二次側電磁誘導コイル32に電流を生じさせる
ものであり、便座2側の電源部23は該電流を基にヒー
ター20や信号発生発振部24に電源を供給するもので
ある。
【0012】また便座2側から制御回路10に送るべき
温度情報及び着座情報も、ここでは電磁誘導コイル4
1,42を介して行っている。温度情報及び着座情報を
備えた信号を信号発生発振部24は、電磁誘導コイル4
2,41を介して便器本体1側の信号受信部14に送
り、該信号受信部14において復調復元された温度情報
及び着座情報が制御回路10に入力される。制御回路1
0は温度情報や着座情報に応じて、電磁誘導コイル3
1,32を通じてヒーター20に供給する電力をたとえ
ばデューティ比制御などで調節する。
【0013】電磁誘導コイル31,32間の接続及び電
磁誘導コイル41,42間の接続は非接触のものであ
り、便器本体1側の内部に電磁誘導コイル31,41
を、便座2内部に電磁誘導コイル32,42を配置して
おけばよく、該接続部において接続端子等の電気部品を
外部に露出させる必要はなく、このために防水性の点で
きわめて有利なものとなっている。
【0014】もっとも電磁誘導コイル31,32間の距
離及び電磁誘導コイル41,42間の距離ができるだけ
近く、また互いの位置関係が正確であるほど結合効率が
高くなるのに対して、便座2は前述のように便器本体1
に回動自在に取り付けられるものであるために、電磁誘
導コイル31,32,41,42はこの点に対処して配
置しておかなくてはならない。また便座2の丸洗いを可
能とするために便座2の着脱も可能としておく場合に
は、この点も考慮しなくてはならない。
【0015】このためにここでは図2に示すように、便
器本体1の側面で便座2の回動軸と同軸となるところに
アーム5を回動自在に設けるとともに、該アーム5の先
端部と便座2とを係合させる係合手段を設けて、便座2
の開閉回動に連動してアーム5も回動するものとしてい
る。そして上記アーム5の先端部に電磁誘導コイル3
1,41を内蔵させ、これら電磁誘導コイル31,41
を便座2内に配した電磁誘導コイル32,42に夫々近
接対向させている。
【0016】ここでの係合手段としては、図3に示すよ
うに、便座2の側面に形成した溝26にアーム5の先端
をスライド自在に係合させることや、図4に示すよう
に、L字形で屈曲させることができるアーム5の先端部
を便座2側面に設けた穴27にはめ込むこと、図5に示
すように互いに吸着する磁石50,50(一方は磁性片
でもよい)をアーム5と便座2とに設けることなどを用
いることができる。いずれにしてもアーム5内の電磁誘
導コイル31,41と便座2内の電磁誘導コイル32,
42との位置関係が正確に定まるように、アーム5と便
座2とが図6にも示すように凹凸嵌合などによる位置決
め部9で相互に位置決めされるようにしておくのが好ま
しい。特に図6に示したもののように、テーパ部分を有
するために自動調心されることになる位置決め部9とな
っているものが好ましい。
【0017】図6に電磁誘導コイル31,32,41,
42の具体例を示す。電力伝送用の電磁誘導コイル3
1,32は、共にU字形コア33の両側片にコイルボビ
ン35を介して巻線34を行ったものとして構成されて
おり、電磁誘導コイル31のコア33の両側片の先端
が、電磁誘導コイル32のコア33の両側片の先端に夫
々対向するようになっている。また信号伝送用の電磁誘
導コイル41,42は電力伝送用のものに比して小さい
ものでよいことから、ここでは電磁誘導コイル31,3
2の各コア33の両側片先端部間に跨がるようにコイル
ボビン35,35に夫々固定して相互に対向させてい
る。
【0018】なお、図7から明らかなように電磁誘導コ
イル31,32の中心と電磁誘導コイル41,42の中
心とがほぼ一致するように電磁誘導コイル31,32へ
の電磁誘導コイル41,42の固定を行っている。これ
は電磁誘導コイル31,32が発生する磁束が電磁誘導
コイル41,42に流れ込むことによる影響を最小限に
抑えるためである。また、電磁誘導コイル41,42と
して角形のものを用いているのは、その位置決めや固定
が容易であることと、コイル断面積を大きくとることが
できるからである。
【0019】ところで、便座2を外すことができるよう
になっている場合、これを検出して電力伝送を停止させ
ることが電力消費の点や、金属製異物がそばに置かれた
時の異物の発熱を無くすことができる点で好ましい。従
って、便座2の着脱検出スイッチ(磁石に感応するリー
ドスイッチを好適に用いることができる)を便器本体1
側に設けている時には、該着脱検出スイッチの出力に応
じて電力伝送のオンオフを行えばよい。
【0020】また、便座2の着脱を信号受信部14での
受信信号の有無によって検出する場合には、上記の着脱
検出スイッチが不要となるが、便座2が取り外されたこ
とを検出して便座2への電力伝送を完全に止めてしまっ
たならば、便座2を再装着しても便座2側の信号発生発
信部24は電源が供給されていない状態であるために信
号を送り出すことができず、これに伴って便器本体1の
制御回路10側では便座2が装着されたことを検出する
ことができないことになる。これを防ぐには便座2が取
り外されたことが検出されたならば、電力伝送を完全に
止めてしまうのではなく、伝送する電力を抑えたモード
に入るようにすればよい。ヒータ20の加熱は無視でき
る程度であり且つ信号発生発信部24を作動させること
ができるだけの電力を送るのである。具体的には電磁誘
導コイル31への給電を連続状態からインバータのオン
・オフ期間の制御による間欠給電状態とする。便座2が
装着されたならば、信号発生発信部24が作動して信号
を送るために、これを受けて便器本体1側は通常の電力
伝送モードに移ればよい。
【0021】ユーザーが制御回路10に接続された入力
部を通じてヒーターのオフを指示した時も、上記の場合
と同様に信号発生発信部24を作動させるに足る電力の
みを伝送するモードとなるようにすることで、便座2の
着脱や着座情報を制御回路10が確認できる状態とな
る。もっとも、上記のような平均出力が小さい電力伝送
を行う場合や、ヒーター20が所定温度以上になってヒ
ーター20の発熱を抑える場合などで、インバータのオ
ン・オフによるデューティ比制御を行う時、デューティ
比がかなり小さくなると、短い時間のコンデンサ等への
電力チャージによる回路給電では、オフ期間での電圧低
下などで、温度検出素子21による温度測定精度が低下
してしまうことがある。これを防ぐには、小さいデュー
ティ比の給電の合間に、便座2側の回路に十分な安定電
圧を与えることができる少し長い時間のフル給電期間を
設けて、このフル給電期間中に温度測定と情報送信とを
行うようにするのが好ましい。たとえば、50msec
給電、950msecオフの繰り返しの合間に500m
secフル給電を行って、このフル給電中に温度情報を
読むということを繰り返すのである。
【0022】前記電力送信部13は電磁誘導コイル31
に高周波電流を流すために、インバータを備えるが、こ
のインバータから電磁誘導コイル31への給電電圧波形
を監視する監視手段を設けるのが好ましい。電力送信部
13のインバータ及び便座2側の回路の双方に生じたト
ラブルを検出することができるからである。すなわちイ
ンバータの一次コイルと共振コンデンサに蓄えられるエ
ネルギーの何割かが便座2側ヒーター20での電力消費
や、便座2側回路の駆動エネルギー等に変換されるわけ
であるが、回路異常時には上記割合が増減することにな
る。そして該割合は、インバータが電圧共振型インバー
タである時には共振回路の電圧振幅として示されること
になる。つまり電圧共振型インバータは、本来、ゼロ電
圧スイッチングを目的としており、図8に示す非回生式
ではそのA点の電圧波形は図9(a)に示すように負電圧
の部分が生じるものとなっている。しかし、回路部品等
のトラブルで損失が増すと失われるエネルギーが増える
ために図9(b)に示すような電圧波形となり、ゼロ電圧
スイッチングができなくなってくる。従って、上記負電
圧のレベルを検出し、これをコントローラで認識させる
ことで回路異常を判別してインバータを停止させること
ができる。図示例のものでは、A点の電圧が0以下にな
れば、この回路に電流が流れてB点の電圧が−4.7V
となり、入力電圧4.7Vとこの−4.7Vとが抵抗R
32,R33で分圧され、トランジスタTrのベース電
圧が0Vとなる。このためにトランジスタTrがオフ、
D点の電圧がハイレベルとなり、フォトカプラPCはコ
ントローラCにローレベル信号を入力する。異常が生じ
て前述の理由でA点の電圧が0以上となれば、トランジ
スタTrのベース電圧が0.7Vを越えてトランジスタ
Trがオンすると、フォトカプラPCが働かず、コント
ローラCにはハイレベル信号が入力される。これを受け
てインバータの停止指令を出すことで、異常時の停止を
行う。
【0023】電磁誘導コイル31,32,41,42と
して、軸方向に並ぶようにしたものを示したが、この
時、I型コアを有するものを用いるとともに、便座2の
回動軸となる部分を便座2側の部分と便器本体1側の部
分とに分割し、便座2側の軸部に電磁誘導コイル32,
42を、便器本体1側の軸部に電磁誘導コイル31,4
1を配置して近接対向させることによって、便座2の開
閉回動にかかわらず、電磁誘導コイル31,32の位置
関係及び電磁誘導コイル41,42の位置関係を同じ状
態に保つことができる。
【0024】またトロイダルコアを用いたものやコアレ
スのものを用いた時には、同心円状に並ぶようにしても
よい。便座2側と便器本体1側の一方に設けられる軸部
内に、電磁誘導コイル31,41または電磁誘導コイル
32,42を、他方に設けられて該軸部を囲む環状部分
に電磁誘導コイル32,42または電磁誘導コイル3
1,41を配置するのである。この場合においても便座
2の開閉回動にかかわらず、電磁誘導コイル31,32
の位置関係及び電磁誘導コイル41,42の位置関係を
同じ状態に保つことができる。
【0025】図10に具体回路の一例を示す。図に示す
回路において、電源を投入すると電流制限抵抗を通して
ダイオードブリッジDB1からコンデンサC1に電流が
流れ、コンデンサC1の両端に直流電圧が形成される。
電源が投入されると抵抗R3よりコンデンサC2が充電
され、スイッチング素子FETのしきい値に達すると、
スイッチング素子FETがオン状態となって該スイッチ
ング素子FETのドレイン電圧が下降し始める。この
時、電磁誘導コイル31の1次巻線L1からの誘起電圧
により帰還巻線L3に帰還がかかり、スイッチング素子
FETのオン状態が深くなって電流が流れる。スイッチ
ング素子FETに流れる電流はほぼ直線的に増加し、あ
る電流値になると、抵抗R7の電圧上昇によりトランジ
スタT2がオンしてゲート電荷を抜くためにスイッチン
グ素子FETはオフとなり、上記1次巻線L1とコンデ
ンサC3での並列回路による共振を開始する。そして1
次巻線L1とコンデンサC3での並列回路による共振の
1周期が終了する時点では、帰還巻線L3に誘起する電
圧がスイッチング素子FETのゲートをオンする電位に
達するためにスイッチング素子FETは再びオンし、以
降、上記動作を継続することで安定発振に移行する。
【0026】インバータ制御回路である上記回路では、
共振回路が安定して2次側の電磁誘導コイル32に一定
出力を供給し、スイッチング素子FETがゼロ電圧スイ
ッチングできるようにFET制御がなされる。ただし、
安全を考慮して電源投入時はトランジスタT1が能動状
態でスイッチング素子FETのゲートをGNDに短絡し
ているために発振しないようにしてあるとともに、発振
の開始と停止はマイクロコンピュータからなる制御回路
10の出力で制御するようにしている。何らかのトラブ
ルで発振が正常でなくなった場合、共振電圧が変化する
が、この場合、通常オフ状態のトランジスタT3がオン
となって制御回路10にハイ信号が入ることで異常検知
がなされ、発振を停止させる。
【0027】1次側共振回路で共振が始まると分離型ト
ランスの2次側である電磁誘導コイル32に電圧が誘起
され、整流後、ヒーター20に電力が送られる。2次側
では整流に起因して発生するノイズを防ぐためコンデン
サC7,C9と抵抗R13,R14の各直列回路を各ダ
イオードに並列に接続してある。上記抵抗R13,R1
4はノイズ対策効果と自己の損失の両面から定まり、抵
抗値はほぼゼロの値を合めて適値に設定しておく。コン
デンサC8は電磁誘導コイル32と並列に接続して1次
側である電磁誘導コイル31からのエネルギーを有効に
2次側へ引き出せるようにするために設けたものであ
る。
【0028】非接触信号伝送手段のための電源として、
ここでは補助電源回路2aを設けている。補助電源回路
2aでは入力にコイル巻線誘起電圧(交流)が入り、ダ
イオードD10,抵抗R16,コンデンサC13により
整流平滑され、ツェナーダイオードD11の電圧(オペ
アンプ電源)が形成される。また、着座の有無(着座検
出スイッチ22のオンオフ)でコンデンサ容量が、便座
温度の変化で温度検出素子(サーミスタ)21の抵抗値
が変化することで、着座と温度信号とを含んだ周波数成
分の方形波がオペアンプから出力される。この便座情報
を含んだ方形波を本体側に伝送するために次段のコルピ
ッツ発振回路2cで変調をかける。方形波発生回路2b
において抵抗R17,R18は分圧によりCR発振回路
の基準電圧を作っている。オペアンプの反転入力端子電
圧は、非着座時時定数R20+(R21・SR)/(R
21+SR)・C12、着座時時定数R20+(R21
・SR)/(R21+SR)・(C11+C12)で充
放電を繰り返し、非反転入力端子電圧より低い電圧の期
間でオペアンプ出力がHIとなり、その抵抗分圧電圧が
非反転入力端子電圧に入力される。オペアンプ反転入力
端子電圧が非反転入力端子電圧を越えると、出力は反転
し、以後この繰り返しで、連続した方形波が出力され
る。方形波の幅はコンデンサC11,C12と温度検出
素子21で決定され、ヒータの温度で温度検出素子21
の抵抗値は変化し、着座のあるなしはコンデンサC1
1,C12の容量変化で表れる。着座時と非着座時で2
種の周波数テーブルを設けておくことで1つの方形波で
着座、温度信号を含んだ情報が伝達できる。この出力周
波数の範囲は例えば共振周波数をおよそ50kHz、信
号搬送波周波数を2.5MHzとした場合に相互に影響
を与えないようにコンデンサC11,C12及び抵抗R
20,R21を設定している。抵抗R21を温度検出素
子21に並列に入れることにより、実用便座使用温度
(20℃〜50℃付近)での精度を高くしている。抵抗
R20は温度検出素子21がショートした場合の保護用
である。ツェナーダイオードD12,D13で方形波出
力の振幅をツェナー電圧で安定化させている。コンデン
サC14はパワー部からの誘導ノイズ対策用である。コ
ルピッツ発振回路2cについて、搬送周波数をインバー
タ周波数よりも十分高い例えば1MHz以上にできるこ
とや、アンテナコイルを回路のインダクタンスとして使
えることや、波形が正弦波であること、などのメリット
から変調回路に選定している。図11(a)(b)(c)(d)は図
10中のa〜dの各点での波形を示している。
【0029】便器本体1の信号受信側にて同調回路やフ
ィルタを通して温度情報を復調するため、インバータ周
波数、方形波信号周波数の各帯域と十分ずらし、かつ搬
送波振幅が分離型トランスコアにより減衰しにくい周波
数帯2.5MHz付近を選定している。同調検波回路1
aでは電磁誘導コイル42からの電磁誘導により電磁誘
コイル41に誘導される便座情報信号を同調コンデンサ
C20で同調させて、信号振幅を大きくし、その後、共
振周波数、例えば50kHz帯をハイパスフィルタC2
0,R25でカットする。その後ダイオードD14とコ
ンデンサC21と抵抗R26から構成する検波回路で便
座信号を復調させる。さらにコンデンサC22と抵抗R
27で構成するフィルタで直流成分をカットする。その
信号をオペアンプに入力してコンパレータ回路で波形整
形を行う。コンパレータ回路で復元された便座情報方形
波が制御回路10に入力され、その情報に基づきインバ
ータ回路出力制御を制御回路10が行う。
【0030】なお、電力伝送及び信号伝送のうち、電力
伝送は近接させた対の電磁誘導コイル31,32による
電磁誘導以外の非接触電力伝送法を採用することは困難
であるが、信号伝送に関してはたとえば微小電力無線通
信によって行ってもよく、また光(赤外線を含む)通信
によって行ってもよい。さらに、ここでは温度情報と着
座情報とを一度に伝送しているものを示したが、各情報
を個別の発信回路及び受信回路を通じて別個に伝送して
もよいものである。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明においては、電気回
路を内蔵する便座を備えた便座付便器において、便器本
体側から便座側の電気回路への給電を非接触で行う非接
触電力伝送手段と、便座側電気回路と便器本体側の電気
回路との間の信号伝達を非接触で行う非接触信号伝送手
段とを備えており、電力伝送も信号伝送も非接触で行う
ために、接続用のコード及びコネクターが不要なもので
あり、このために便座の回動や便座の取り外しにも便器
本体と便座間の電気的接続の安定性が損なわれることが
ない上に、便座の取り外し時においても防水性を確保す
ることができるものである。
【0032】そして非接触電力伝送手段には電磁誘導で
電力伝送を行うと効率を高くすることができるとともに
電磁波の漏洩を抑えることができる。非接触信号伝送手
段も電磁誘導で信号伝送を行えば、やはり効率を高くす
ることができるとともに電磁波を低減させることができ
るほか、耐ノイズ性の点でも有利となる。非接触電力伝
送手段及び非接触信号伝送手段を夫々電磁誘導コイルで
形成する時には、電力の伝送エネルギーと信号用の伝送
エネルギーとの合成分離が簡単となり、回路の設計が容
易で高機能実現に有効であり、また便器本体側及び便座
側において電力伝送用電磁誘導コイルと信号伝送用電磁
誘導コイルとを夫々同一位置に配しておくと、コイルの
配置や配線といった組立の点で有利となる。
【0033】この場合、電力伝送用電磁誘導コイルの中
心と信号伝送用電磁誘導コイルの中心とをほぼ一致させ
ておくことが、信号伝送用電磁誘導コイルでの信号伝送
が電力伝送用電磁誘導コイルの影響を受けてしまうこと
を抑制することができるために、正確な信号伝送を行う
ことができる上に、電力伝送用と信号伝送用の電磁誘導
コイルをコンパクトにまとめることができる。特に電力
伝送用電磁誘導コイルにU字形コアと該コアの両側片に
巻回された巻線とで形成されたものを用いて信号伝送用
電磁誘導コイルを上記電力伝送用電磁誘導コイルのコア
の両側片先端部間に配置すれば、上記条件を保ちつつ更
にコンパクトにまとめることができる。そして信号伝送
用電磁誘導コイルを電力伝送用電磁誘導コイルのコイル
ボビンに取り付けることでその配置固定を容易に行うこ
とができる。
【0034】また信号伝送用電磁誘導コイルに角形のも
のを用いると、配置固定やコイル断面積を大きくとるこ
とができる点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すもので、(a)
は斜視図、(b)はブロック回路図である。
【図2】同上の電磁誘導コイル配置部分を示す部分平面
図である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】同上の他例の分解斜視図である。
【図5】同上の更に他例の側面図である。
【図6】同上の電磁誘導コイルの断面図である。
【図7】同上の電磁誘導コイルの平面図である。
【図8】電力伝送部の回路例を示す回路図である。
【図9】図8中のA点の電圧波形を示すもので、(a)は
正常時のタイムチャート、(b)は異常時のタイムチャー
トである。
【図10】同上の具体回路例を示す回路図である。
【図11】(a)〜(d)は夫々波形図である。
【符号の説明】
1 便器本体 2 便座 31 電磁誘導コイル 32 電磁誘導コイル 41 電磁誘導コイル 42 電磁誘導コイル
フロントページの続き (72)発明者 北村 浩康 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 鳴尾 正之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 山田 聡 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 藤井 眞司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 林 和嗣 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気回路を内蔵する便座を備えた便座付
    便器において、便器本体側から便座側の電気回路への給
    電を非接触で行う非接触電力伝送手段と、便座側電気回
    路と便器本体側の電気回路との間の信号伝達を非接触で
    行う非接触信号伝送手段とを備えていることを特徴とす
    る便座付便器。
  2. 【請求項2】 非接触信号伝送手段で伝送される信号
    が、ヒータを備えた便座の温度情報と、便座への着座の
    検出情報との少なくとも一方であることを特徴とする請
    求項1記載の便座付便器。
  3. 【請求項3】 非接触電力伝送手段が電磁誘導で電力伝
    送を行うものであることを特徴とする請求項1記載の便
    座付便器。
  4. 【請求項4】 非接触信号伝送手段が電磁誘導で信号伝
    送を行うものであることを特徴とする請求項1記載の便
    座付便器。
  5. 【請求項5】 非接触電力伝送手段及び非接触信号伝送
    手段が夫々電磁誘導コイルで形成されているとともに、
    便器本体側及び便座側において電力伝送用電磁誘導コイ
    ルと信号伝送用電磁誘導コイルとが夫々同一位置に配さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の便座付便器。
  6. 【請求項6】 電力伝送用電磁誘導コイルの中心と信号
    伝送用電磁誘導コイルの中心とをほぼ一致させているこ
    とを特徴とする請求項5記載の便座付便器。
  7. 【請求項7】 電力伝送用電磁誘導コイルはU字形コア
    と該コアの両側片に巻回された巻線とで形成されてお
    り、信号伝送用電磁誘導コイルは上記電力伝送用電磁誘
    導コイルのコアの両側片先端部間に配置していることを
    特徴とする請求項6記載の便座付便器。
  8. 【請求項8】 信号伝送用電磁誘導コイルは電力伝送用
    電磁誘導コイルのコイルボビンに取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項5〜7のいずれかの項に記載の便
    座付便器。
  9. 【請求項9】 信号伝送用電磁誘導コイルは角形である
    ことを特徴とする請求項7または8記載の便座付便器。
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