JPH1017942A - 銅線材の焼鈍装置 - Google Patents

銅線材の焼鈍装置

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JPH1017942A
JPH1017942A JP18895496A JP18895496A JPH1017942A JP H1017942 A JPH1017942 A JP H1017942A JP 18895496 A JP18895496 A JP 18895496A JP 18895496 A JP18895496 A JP 18895496A JP H1017942 A JPH1017942 A JP H1017942A
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sheave
electrode
copper wire
tension
electrodes
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JP18895496A
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Takuma Takai
拓真 高井
Sakae Kikuchi
栄 菊地
Mutsumi Wada
睦 和田
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅線材1の張力変動に応じて第1シーブ電極
6の回転速度を制御することにより、この銅線材1の張
力を一定に保ち線径を安定させることができる焼鈍装置
を提供する。 【解決手段】 第1シーブ電極6を他の第2シーブ電極
10や第3シーブ電極14のインバータモータ18とは
別系統のACサーボモータ19によって回転駆動させ
る。また、第3中間シーブ8に銅線材1の張力を検出す
るためのロードセル13を取り付ける。さらに、回転速
度制御回路20により、このロードセル13が検出した
張力に基づいてACサーボモータ19の回転速度を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅線材を一旦加熱
して冷却することにより焼鈍を行う焼鈍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】銅線材をケーブルの導体等に用いるため
には、荒引き線を伸線したままの状態では強度が弱いの
で、一旦加熱して冷却することにより焼鈍(アニール)
を行う必要がある。焼鈍装置は、この銅線材の焼鈍を行
うための装置であり、銅線材に直接通電を行うことによ
り加熱する直接通電方式によるものと、誘導加熱による
ものとがあるが、本発明は直接通電方式の焼鈍装置に関
する。
【0003】従来の直接通電方式による焼鈍装置の概略
構成を図4に示す。焼鈍を行う銅線材1は、搬入部ダン
サ2を介してこの焼鈍装置に送り込まれ、まず第1中間
シーブ5を介して第1シーブ電極6に掛け渡される。搬
入部ダンサ2は、上下のダンサシーブ4…によって銅線
材1の張力を調整するものである。次に、この第1シー
ブ電極6から送り出された銅線材1は、第2中間シーブ
7〜第4中間シーブ9を介して第2シーブ電極10に掛
け渡される。第1シーブ電極6と第2シーブ電極10の
間には電圧が印加され、これらの間に掛け渡された銅線
材1に電流が流れて予備加熱されるようになっている。
また、この第2シーブ電極10から送り出された銅線材
1は、冷却水槽17内に入り水中にある第3シーブ電極
14に掛け渡され、さらに冷却水槽17から出て、第5
中間シーブ15を介し搬出部ダンサ3に送られる。第2
シーブ電極10と第3シーブ電極14との間にも電圧が
印加され、これらの間に掛け渡された銅線材1に電流が
流れて加熱される。従って、銅線材1は、冷却水槽17
内で第3シーブ電極14に至るまでの間にも加熱が行わ
れ、第3シーブ電極14を通過すると冷却されるので、
この間に焼鈍される。そして、この焼鈍を終えた銅線材
1は、搬出部ダンサ3を介して次工程に送り出される。
搬出部ダンサ3も、搬入部ダンサ2と同様に、上下のダ
ンサシーブ4…によって銅線材1の張力を調整するもの
である。
【0004】上記従来の焼鈍装置は、1個のインバータ
モータ18の回転駆動をギアやベルト等の伝動装置を介
して第1シーブ電極6と第2シーブ電極10と第3シー
ブ電極14に伝えることにより、銅線材1の搬送を行っ
ていた。この際、銅線材1の張力が強すぎると線径が細
くなりすぎ、張力が弱すぎると各シーブ電極6,10,
14の周面と銅線材1との接触が悪くなって隙間でスパ
ークが発生するおそれが生じる。そして、この銅線材1
の張力は、各シーブ電極6,10,14の周速度とこれ
らの周面での銅線材1のスリップ率によって定まる。そ
こで、従来は、この銅線材1のスリップ率を考慮して各
シーブ電極6,10,14のシーブ径を定めることによ
り、銅線材1の張力が適当な強さになるように調整して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の焼鈍
装置で実際に第1シーブ電極6と第2シーブ電極10と
の間の銅線材1の張力を測定すると、起動直後はこの張
力が時間の経過に伴って増加し、その後も変動して安定
しないことが確認された。これは、加熱した銅線材1を
搬送することにより第2シーブ電極10の温度が起動時
からしばらくの間は上昇するので、この熱膨張によって
シーブ径が大きくなり周速度が徐々に速くなるのが原因
であると推察される。また、その後の張力変動も、この
第2シーブ電極10の熱膨張や摩擦係数の変化によるス
リップ率の変動が主な原因であると考えられる。
【0006】このため、従来の焼鈍装置では、銅線材1
の張力が変動するために、焼鈍処理後の銅線材1の線径
が不安定になるという問題があった。ケーブルの導体等
に用いる銅線材1では、μmオーダで線径を制御する場
合があるので、このように線径が不安定になると、銅線
材1の品質が低下したり不良が発生する。また、このよ
うな焼鈍装置は、以前から高速化の要請があるが、従来
の焼鈍装置のままで動作速度を高めると、張力の変動が
さらに拡大されて銅線材1の線径がさらに不安定になる
おそれがあるという問題も生じる。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、銅線材の張力の変動に応じてシーブ電極の回
転速度を制御することにより、この銅線材の張力を一定
に保つ焼鈍装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、上記課
題を解決するために、少なくとも2個のシーブ電極間
に銅線材を掛け渡し、これらのシーブ電極間の銅線材に
電流を供給すると共に、これらのシーブ電極をそれぞれ
回転駆動して銅線材を順次搬送する銅線材の焼鈍装置に
おいて、シーブ電極間の銅線材の張力を検出する張力セ
ンサを設けると共に、この張力センサが検出した張力の
変動に基づいて、少なくともいずれか1個のシーブ電極
の回転速度を制御する回転速度制御手段が設けられたこ
とを特徴とする。
【0009】の手段によれば、回転速度制御手段がシ
ーブ電極の回転速度を制御することにより、これらシー
ブ電極間の銅線材の張力を変化させることができる。従
って、張力センサが検出したシーブ電極間の銅線材の張
力の変動に基づいてこのシーブ電極の回転速度を制御す
れば、フィードバック制御によって銅線材の張力を一定
に保つことができる。なお、銅線材は、2個のシーブ電
極間に従動する中間シーブを介して掛け渡すものであっ
てもよい。
【0010】また、前記の第1シーブ電極と第2シ
ーブ電極との間、及び、この第2シーブ電極と冷却水中
に配置した第3シーブ電極との間に、必要に応じて従動
する中間シーブを介して、銅線材を掛け渡し、これら第
1シーブ電極と第2シーブ電極との間、及び、第2シー
ブ電極と第3シーブ電極との間の銅線材にそれぞれ電流
を供給すると共に、これらのシーブ電極をそれぞれ回転
駆動して銅線材を順次搬送する銅線材の焼鈍装置におい
て、少なくとも第1シーブ電極のみを他のシーブ電極と
は別系統で回転駆動させるための第1シーブ電極モータ
が設けられると共に、第1シーブ電極に、又は、この第
1シーブ電極と第2シーブ電極との間で銅線材を懸架す
る中間シーブに、ラジアル方向の力を検出する張力セン
サが設けれら、この張力センサが検出した力の変動に基
づいて、第1シーブ電極モータの回転速度を制御する回
転速度制御手段が設けられたことを特徴とする。
【0011】の手段によれば、張力センサが第1シー
ブ電極又は中間シーブにラジアル方向(シーブの半径方
向)に加わる力を検出することにより銅線材の張力を検
出する。また、この張力センサが検出した銅線材の張力
の変動に基づいて、回転速度制御手段が他のシーブ電極
とは別系統の第1シーブ電極モータを制御することによ
り、第1シーブ電極の回転速度を制御する。従って、こ
の場合にも、フィードバック制御によって銅線材の張力
を一定に保つことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0013】図1〜図3は本発明の一実施形態を示すも
のであって、図1は銅線材の焼鈍装置の構成を示す正面
図、図2は焼鈍装置における予熱帯と焼鈍帯の構成を示
す斜視図、図3はロードセルの第3中間シーブへの取り
付け構造を示す部分拡大斜視図である。なお、図4に示
した従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号
を付記する。
【0014】本実施形態の銅線材の焼鈍装置は、図1に
示すように、焼鈍を行う銅線材1が搬入部ダンサ2を介
して順次送り込まれると共に、焼鈍処理を終了した銅線
材1を搬出部ダンサ3を介して順次次工程に送り出すよ
うになっている。これらのダンサ2,3は、いずれも上
下に複数個ずつのダンサシーブ4…を併設すると共に、
上方のダンサシーブ4…を図示しないモータあるいはエ
アシリンダ等により上下に駆動させるものであり、これ
らのダンサシーブ4…の間に銅線材1を交互に掛け渡
し、上下のダンサシーブ4…の間隔を調整することによ
り、搬送する銅線材1の張力を一定にすることができ
る。
【0015】搬入部ダンサ2を介してこの焼鈍装置に送
り込まれた銅線材1は、図1及び図2に示すように、ま
ず第1中間シーブ5を介して第1シーブ電極6に掛け渡
され、次に第2中間シーブ7〜第4中間シーブ9を介し
て第2シーブ電極10に掛け渡されるようになってい
る。第1中間シーブ5は、銅線材1を第1シーブ電極6
の周面に半周以上にわたって掛け渡すことにより、接触
距離を長くしてスリップを少なくするための従動シーブ
である。第1シーブ電極6と第2シーブ電極10は、い
ずれも導電性のシーブであり、それぞれスリップリング
11,12を介して図示しない電源に接続され、これら
のシーブ電極6,10間に電圧が印加されるようになっ
ている。従って、銅線材1がこれらのシーブ電極6,1
0間に掛け渡されると電流が流れて、この銅線材1が予
備加熱されるようになっている。なお、焼鈍装置では、
これらのシーブ電極6,10間を予熱帯と称する。
【0016】第2中間シーブ7は、図2に示すように、
実際には2枚のシーブを同軸上に併設した従動シーブで
あり、第1シーブ電極6から送り出された銅線材1をこ
の第2中間シーブ7の一方のシーブに掛け渡し、第3中
間シーブ8を介し再びこの第2中間シーブ7の他方のシ
ーブに掛け渡すようになっている。第3中間シーブ8
は、配置位置を変えることによりシーブ電極6,10間
の銅線材1の長さを変化させて、予熱帯における加熱温
度を調整する従動シーブである。第4中間シーブ9は、
銅線材1を第2シーブ電極10の周面に半周以上にわた
って掛け渡すことにより、接触距離を長くしてスリップ
を少なくするための従動シーブである。
【0017】また、上記第3中間シーブ8には、ロード
セル13が取り付けられている。ロードセル13は、図
3に示すようにほぼ円筒形の形状をなし、軸方向の一端
にラジアル方向の力を受けると撓みが生じ、この撓み量
を電気信号として出力するセンサである。そして、この
ロードセル13の他端側を角材21を介して焼鈍装置本
体の取付板22に固定すると共に、一端側にL字角材2
3を介して軸材24を固定し、この軸材24にボールベ
アリング25を介して第3中間シーブ8を回転自在に取
り付けている。従って、このロードセル13は、第3中
間シーブ8に懸架された銅線材1によって図示矢印T方
向に引かれる力を測定することにより、シーブ電極6,
10間の銅線材1の張力を検出することができる。
【0018】なお、ロードセル13を上記のように取り
付けた場合、銅線材1の断線時に異常に強い力が加わる
おそれがある。そこで、このロードセル13には、この
ような異常な力が加わらないようにするための機械的な
保護機構を設けることが好ましい。また、このロードセ
ル13には、メンテナンスを容易にするために、銅線材
1の張力が付加されない時の零点自己診断機能を設ける
こともできる。さらに、このロードセル13は、第3中
間シーブ8に代えて、シーブ電極6,10間の他の中間
シーブ7,9や第1シーブ電極6自体に取り付けること
もできる。しかも、シーブ電極6,10間の銅線材1の
張力を検出するものであれば、このようなロードセル1
3に限らず、他の張力センサを用いることもできる。
【0019】上記予熱帯の第2シーブ電極10から送り
出された銅線材1は、図1及び図2に示すように、第3
シーブ電極14に掛け渡されてから第5中間シーブ15
を介して搬出部ダンサ3に送られるようになっている。
第5中間シーブ15は、第3シーブ電極14に掛け渡さ
れた銅線材1を反転させて搬出部ダンサ3に送るための
従動シーブである。第3シーブ電極14は、導電性のシ
ーブであり、スリップリング16を介して図示しない電
源に接続され、第2シーブ電極10との間に電圧が印加
される。このため、これらのシーブ電極10,14間に
掛け渡された銅線材1も加熱される。また、この第3シ
ーブ電極14は、冷却水槽17内の冷却水中に配置さ
れ、第2シーブ電極10から第5中間シーブ15に至る
銅線材1が冷却水中を長い距離にわたって搬送されるよ
うになっている。従って、上記予熱帯によって予備加熱
された銅線材1は、まずシーブ電極10,14間で通電
による加熱が行われる。このゾ−ンにおいては、冷却水
は線材1のまわりで蒸気となり酸化を防止する。次に銅
線材1は第3シーブ電極14と第5中間シーブ15との
間で冷却水により冷却される。これらの加熱・冷却工程
により焼鈍処理が行われる。なお、焼鈍装置では、これ
らの第2シーブ電極10と第5中間シーブ15との間を
焼鈍帯と称する。
【0020】上記第2シーブ電極10と第3シーブ電極
14は、同じインバータモータ18によって回転駆動さ
れるようになっている。しかし、第1シーブ電極6は、
別系統のACサーボモータ19(第1シーブ電極モー
タ)によって回転駆動されるようになっている。また、
上記ロードセル13が検出した張力の電気信号は、回転
速度制御回路20に入力され、この回転速度制御回路2
0がACサーボモータ19の回転速度を制御するように
なっている。回転速度制御回路20は、ロードセル13
が検出した張力の電気信号を基準信号と比較することに
より、銅線材1の張力が所望する基準張力からどの程度
変動したかを調べ、この変動分に応じてACサーボモー
タ19の回転速度を増減する制御回路である。なお、こ
の回転速度制御回路20は、AD変換器やDA変換器を
介したマイクロコンピュータを用いて構成することもで
きる。また、ACサーボモータ19に代えて、速度制御
が可能な他の種類のモータを用いることもできる。さら
に、第1シーブ電極6の回転速度を制御できればよいの
で、例えば他のシーブ電極10,14と共通のインバー
タモータ18からの回転駆動をこの第1シーブ電極6に
伝える伝動装置上に、回転速度制御回路20の制御によ
って回転速度を変化させる変速機構を設けるようにする
ことも可能である。
【0021】上記構成の焼鈍装置は、例えば起動直後に
は、第2シーブ電極10が熱膨張によりシーブ径を増
し、第1シーブ電極6に比べて相対的に周速度が速くな
るので、シーブ電極6,10間の銅線材1の張力が強く
なる。しかしながら、このように銅線材1の張力が強く
なると、第3中間シーブ8のロードセル13が検出した
張力が回転速度制御回路20の基準張力よりも強くなる
ので、ACサーボモータ19の回転速度を速くして第1
シーブ電極6の周速度を高め、第2シーブ電極10との
間の銅線材1を張力を緩める。また、シーブ電極6,1
0間の銅線材1の張力が弱くなり過ぎると、ロードセル
13が検出した張力が基準張力よりも弱くなるので、A
Cサーボモータ19の回転速度を遅くして第1シーブ電
極6の周速度を低下させ、第2シーブ電極10との間の
銅線材1を張力を強める。
【0022】従って、本実施形態の焼鈍装置によれば、
第1シーブ電極6を他のシーブ電極10,14とは別系
統のACサーボモータ19によって回転駆動させると共
に、シーブ電極6,10間の銅線材1の張力をロードセ
ル13で検出し回転速度制御回路20によってACサー
ボモータ19の回転速度を制御することにより、この銅
線材1の張力を常に一定に保つことができる。そして、
このように張力が一定になれば、搬出部ダンサ3を介し
て送り出す銅線材1の線径を安定させることができる。
例えば、線径φ0.4mmの銅線材1を2500m/分
の速度で焼鈍処理した場合、従来の焼鈍装置であれば、
起動直後の線径が0.401〜0.403mmとなる
が、起動30分後には張力の増加により線径が0.39
8〜0.399mmに減少していた。しかし、本実施形
態の焼鈍装置の場合には、張力が一定になるので、起動
直後と起動30分後の線径が共に0.401〜0.40
3mmとなって安定し、品質の高い銅線材1を得ること
ができる。
【0023】また、本実施形態の焼鈍装置によれば、第
1シーブ電極6は、他のシーブ電極10,14とは別系
統のACサーボモータ19によって回転駆動されるの
で、これらのシーブ電極10,14とは別個に任意のシ
ーブ径に設定することができるという利点も生じる。
【0024】なお、本実施形態では、第1シーブ電極6
の回転速度のみを制御したが、第2シーブ電極10や第
3シーブ電極14の回転速度もそれぞれ独立に制御でき
るようにすることも可能である。また、本実施形態で
は、予熱帯であるシーブ電極6,10間の銅線材1の張
力を一定に保つようにしたが、第2シーブ電極10や第
3シーブ電極14の回転速度を制御することにより、焼
鈍帯の銅線材1の張力を一定に保つようにすることも可
能である。ただし、複数のシーブ電極6,10,14の
回転速度を独立に制御したのでは、特に銅線材1の線径
が細い場合の起動時や停止時に断線が多発するおそれが
ある。また、熱膨張により第2シーブ電極10の周速度
が速くなった場合に、第3シーブ電極14との間の焼鈍
帯では、銅線材1の張力が弱まるので線径が細くなる心
配はなく、しかも、このように張力が弱くなってもスパ
ークが発生する程ではないことが確認されている。さら
に、冷却水槽17内の冷却水中にある第3シーブ電極1
4は、摩擦係数が他のシーブ電極6,10に比べて小さ
く、搬出部ダンサ3の張力の影響を受け易いので、これ
ら第2シーブ電極10と第3シーブ電極14を同一のイ
ンバータモータ18で回転駆動させても、焼鈍帯の銅線
材1の張力は比較的安定している。従って、実用的に
は、本実施形態のように、予熱帯の銅線材1の張力のみ
を一定に保つように制御するだけで、十分にこの銅線材
1の線径を安定させることができる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の銅線材の焼鈍装置によれば、張力センサが検出した銅
線材の張力の変動に基づいてシーブ電極の回転速度を制
御することにより、この銅線材の張力を一定に保ち線径
を安定化させることができる。また、このように銅線材
の張力が一定になれば、この銅線材の搬送速度をさらに
速くして焼鈍装置の高速化を図ることもできるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、銅線
材の焼鈍装置の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであって、焼鈍
装置における予熱帯と焼鈍帯の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態を示すものであって、ロー
ドセルの第3中間シーブへの取り付け構造を示す部分拡
大斜視図である。
【図4】従来例を示すものであって、銅線材の焼鈍装置
の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 銅線材 6 第1シーブ電極 8 第3中間シーブ 10 第2シーブ電極 13 ロードセル 14 第3シーブ電極 17 冷却水槽 18 インバータモータ 19 ACサーボモータ 20 回転速度制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個のシーブ電極間に銅線材
    を掛け渡し、これらのシーブ電極間の銅線材に電流を供
    給すると共に、これらのシーブ電極をそれぞれ回転駆動
    して銅線材を順次搬送する銅線材の焼鈍装置において、 シーブ電極間の銅線材の張力を検出する張力センサを設
    けると共に、 この張力センサが検出した張力の変動に基づいて、少な
    くともいずれか1個のシーブ電極の回転速度を制御する
    回転速度制御手段が設けられたことを特徴とする銅線材
    の焼鈍装置。
  2. 【請求項2】 第1シーブ電極と第2シーブ電極との
    間、及び、この第2シーブ電極と冷却水中に配置した第
    3シーブ電極との間に、必要に応じて従動する中間シー
    ブを介して、銅線材を掛け渡し、これら第1シーブ電極
    と第2シーブ電極との間、及び、第2シーブ電極と第3
    シーブ電極との間の銅線材にそれぞれ電流を供給すると
    共に、これらのシーブ電極をそれぞれ回転駆動して銅線
    材を順次搬送する銅線材の焼鈍装置において、 少なくとも第1シーブ電極のみを他のシーブ電極とは別
    系統で回転駆動させるための第1シーブ電極モータが設
    けられると共に、 第1シーブ電極に、又は、この第1シーブ電極と第2シ
    ーブ電極との間で銅線材を懸架する中間シーブに、ラジ
    アル方向の力を検出する張力センサが設けれら、 この張力センサが検出した力の変動に基づいて、第1シ
    ーブ電極モータの回転速度を制御する回転速度制御手段
    が設けられたことを特徴とする銅線材の焼鈍装置。
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