JPH10178409A - スロット情報によるデータ多重変換方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速ディジタル回線の有効利用と異なる帯域
情報を扱う端末装置の伝送装置に適用可能となるスロッ
ト情報による多重変換方法を提供する。 【解決手段】 端末インタフェース部２ａ〜２ｎの帯域
情報設定部３ａ〜３ｎで異なる帯域情報を有するデータ
の帯域情報５ａ〜５ｎを設定して、伝送路部６のスロッ
ト情報処理部７に転送して保持し、かつ多重タイミング
生成部８に転送する。多重タイミング生成部８から帯域
情報５ａ〜５ｎのデータ長に対応するスロット選択信号
９ｂとタイミング・パルス９ａを発生する。スロット選
択信号９ｂによりスロット情報処理部７で保持した帯域
情報を選択してデータ長を可変して、多重変換部１０に
転送し、多重変換部１０でタイミング・パルス９ａのタ
イミングでデータ長の可変したデータを時分割処理によ
り多重化する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、通信に使用する伝
送装置における端末装置と端末インタフェースとの間で
授受を行う異なる帯域情報を有するデータのデータ長を
可変して多重化するスロット情報によるデータ多重変換
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】通信回線の使用率を上げ、通信コストの
低減化を図るためには、複数の通信データを多重化装置
により多重化して一つの通信回線で伝送することが行わ
れている。

【０００３】図２は従来のデータ多重変換方式の一例の
概略構成を示すブロック図である。この図２における伝
送路部１１は多重変換部１２により構成され、複数の端
末インタフェース部１３ａ〜１３ｎとの間にデータを授
受しており、端末インタフェース部１３ａ〜１３ｎはそ
れぞれパーソナルコンピュータ（以下、パソコンと略称
する）などの各種の端末装置１４ａ〜１４ｎが接続され
ている。

【０００４】端末インタフェース部１３ａ〜１３ｎはそ
れぞれ各端末装置１４ａ〜１４ｎからのデータを伝送路
部１１に転送し、伝送路部１１の多重変換部１２で各端
末インタフェース部１３ａ〜１３ｎからのデータを時分
割して多重化したのち、光ファイバなどによる図示しな
い高速ディジタル回線に伝送するように構成されてい
る。

【０００５】このような従来のデータ多重変換方法にお
いては、各端末装置１４ａ〜１４ｎから転送され、各端
末インタフェース部１３ａ〜１３ｎを経由して伝送路部
１１に転送するデータのデータ長はそれぞれ決められた
ある一定のデータ長を有している。

【０００６】たとえば、このデータの一例として、ＣＣ
ＩＴＴ勧告のＩ４３１ａの通信プロトコルによる場合に
は、１フレームの長さが８ビット×２４＋１ビット（フ
レーミング・ビット）＝１９３ビットであり、１フレー
ム分の時間はサンプリング周波数の逆数であり、１２５
μ／ｓとなり、したがって、転送速度は１９３ビット／
１２５μｓ＝１．５４４Ｍｂ／ｓとなる。

【０００７】このようにデータ長が一定のデータを端末
インタフェース１３ａ〜１３ｎから伝送路部１１の多重
変換部１２で時分割多重化して各回線にタイムスロット
を割りつけて高速ディジタル回線に伝送させ、逆に高速
ディジタル回線から伝送路部１１に伝送されたきた多重
化されたデータのタイムスロットを分離して端末インタ
フェース部１３ａ〜１３ｎから各端末装置１４ａ〜１４
ｎにデータを割りつけて転送する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このうような従来のデ
ータ多重変換方法において、多重変換部１２はある一定
のデータ長を有するデータを多重化し、また、多重変換
部１２から転送されてくるデータを各端末装置１４ａ〜
１４ｎに転送する端末インタフェース部１３ａ〜１３ｎ
もデータ長が一定の同じデータ長を扱う端末装置しか接
続できないことになる。

【０００９】したがって、データ長の異なるデータを多
重変換部１２で多重化することができず、その結果、端
末装置１４ａ〜１４ｎもデータ長が一定の同じデータを
扱う端末装置しか端末インタフェース部１３ａ〜１３ｎ
に接続することができない。換言すれば、高速ディジタ
ル回線の有効利用がなされず、また端末装置の使用限定
を余儀なくしていることになる。

【００１０】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたもので、異なる帯域情報を有するデータの多
重化により、高速ディジタル回線の有効利用と、異なる
帯域情報を扱う端末装置の接続を可能とするスロット情
報によるデータ多重変換方法を提供することを目的とす
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスロット情報によるデータ多重変換方法
は、それぞれ異なる帯域情報のデータを扱う個別の端末
装置１ａ〜１ｎとデータの授受を行い、それぞれの前記
データの異なる帯域情報５ａ〜５ｎを設定して出力する
複数個の端末インタフェース部２ａ〜２ｎと、前記各端
末インタフェース部２ａ〜２ｎからのそれぞれの前記帯
域情報５ａ〜５ｎを入力して保持するとともに、前記帯
域情報５ａ〜５ｎのデータ長に対応するスロット選択信
号９ｂにより前記保持された前記帯域情報を選択してそ
のデータ長を可変し、かつ前記帯域情報５ａ〜５ｎのデ
ータ長のうち前記選択された前記帯域情報に対応するタ
イミング・パルス９ｂで前記データ長の可変された帯域
情報を他の帯域情報とともに多重化する多重変換部１０
を有する伝送路部６と、を備えたものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明のスロット情報によるデー
タ多重変換方法によれば、異なる帯域情報を有するデー
タを各端末装置１ａ〜１ｎから端末インタフェース部２
ａ〜２ｎに転し、各端末インタフェース部２ａ〜２ｎに
おいて、この転送されてきたデータごの帯域情報５ａ〜
５ｎを設定して伝送路部６に転送する。伝送路部６で
は、異なる帯域情報を有するデータごとの帯域情報５ａ
〜５ｎを保持するとともに、その保持する帯域情報５ａ
〜５ｎごとのデータ長に対応するタイミング・パルス９
ａとスロット選択信号９ｂを発生する。

【００１３】スロット選択信号９ｂにより保持されてい
る帯域情報を選択して、選択された帯域情報のデータ長
を可変して多重変換部１０に出力し、多重変換部１０で
タイミング・パルス９ａのデータ長を可変した帯域情報
を他の帯域情報とともに時分割多重化して高速ディジタ
ル回線に伝送する。

【００１４】次に、本発明のスロット情報によるデータ
多重変換方法の一実施の形態について図面に基づき説明
する。図１はこの一実施の形態の構成を示すブロック図
である。図１において、パソコン、ファクシミリ、電話
機などの所定の異なる帯域情報を有するデータを扱う複
数個の端末装置１ａ〜１ｎと、端末インタフェース部２
ａ〜２ｎとの間にそれぞれ個別にデータを授受する。

【００１５】各端末インタフェース部２ａ〜２ｎには、
帯域情報設定部３ａ〜３ｎが設けられている。帯域情報
設定部３ａ〜３ｎはそれぞれ端末装置１ａ〜１ｎから転
送されてくる異なる帯域情報を有するデータの帯域情報
を設定するものであり、帯域情報としては、各データの
１フレームの各回線に割りつけた時間位置を表すタイム
スロットなどが該当する。この帯域情報設定部３ａ〜３
ｎで設定された各帯域情報は各端末インタフェース部２
ａ〜２ｎに設けられたスロット情報転送部４ａ〜４ｎに
転送する。

【００１６】スロット情報転送部４ａ〜４ｎはそれぞれ
個別に入力された各帯域情報設定部３ａ〜３ｎからの帯
域情報を入力すると、帯域情報５ａ〜５ｎを伝送路部６
に設けられたスロット情報処理部７に転送する。スロッ
ト情報処理部７は各端末インタフェース部２ａ〜２ｎご
とに送られてくる帯域情報５ａ〜５ｎごとに保持すると
ともに、帯域情報５ａ〜５ｎを多重タイミング生成部８
に転送する。

【００１７】多重タイミング生成部８はたとえば、デー
タ長可変カウンタ等で構成されており、各帯域情報５ａ
〜５ｎに対応する帯域情報（データ長）を計数して、タ
イミング・パルス９ａを伝送路部６の多重変換部１０に
出力するとともに、スロット情報処理部７にスロット選
択信号９ｂを出力する。スロット選択信号９ｂをスロッ
ト情報処理部７に出力することにより、スロット情報処
理部７から保持されている各異なる帯域情報のうちから
タイミング・パルスに対応した帯域情報を選択してデー
タ長を可変して多重変換部１０に出力する。

【００１８】また、タイミング・パルス９ａが多重変換
部１０に入力することにより、多重変換部１０はスロッ
ト情報処理部７から入力されたデータ長の可変した帯域
情報をタイミング・パルス９ａの入力されたタイミング
で時分割処理し、他の帯域情報とともに多重変換処理す
る。多重変換部１０で多重化されたデータは高速ディジ
タル回線に伝送される。

【００１９】次に、以上のように構成されたこの実施の
形態の動作について説明する。まず、異なる帯域情報を
有するデータを取り扱う各端末装置１ａ〜１ｎとデータ
を授受する各端末インタフェース２ａ〜２ｎにおいて、
帯域情報設定部３ａ〜３ｎには、異なる帯域情報を有す
るデータの帯域情報、たとえば、各データの１フレーム
の各回線に割りつけた時間位置を表すタイムスロットな
どの帯域情報を設定する。

【００２０】この状態で、各端末装置１ａ〜１ｎから端
末インタフェース部２ａ〜２ｎに異なる帯域情報を有す
るデータが転送される。データの転送された端末インタ
フェース部２ａ〜２ｎでは、帯域情報設定部３ａ〜３ｎ
に設定された帯域情報をスロット情報転送部４ａ〜４ｎ
にそれぞれ出力し、スロット情報転送部４ａ〜４ｎから
個々の帯域情報５ａ〜５ｎとして伝送路部６の単一のス
ロット情報処理部７に転送する。

【００２１】スロット情報処理部７は記憶機能とデータ
長可変機能を備えており、各帯域情報５ａ〜５ｎが入力
されると、各帯域情報５ａ〜５ｎごとに記憶する。ま
た、スロット情報処理部７から各帯域情報５ａ〜５ｎは
それぞれこの帯域情報ごとに多重タイミング生成部８に
転送される。多重タイミング生成部８はこの帯域情報５
ａ〜５ｎを伝送路部６のスロット情報処理部７に転送す
る。スロット情報処理部７では、この各帯域情報５ａ〜
５ｎを帯域情報５ａ〜５ｎごとに記憶するとともに、多
重タイミング生成部８に転送する。

【００２２】多重タイミング生成部８は転送されてくる
各帯域情報５ａ〜５ｎごとにデータ長を計数する。この
場合、各帯域情報５ａ〜５ｎが各データの１フレームの
各回線に割りつけた時間位置を表すタイムスロットであ
れば、このタイムスロットはデータ長に応じて入力時間
間隔と発生数が異なる。したがって、多重タイミング生
成部８はこのタイムスロットを計数することにより、そ
の計数値が各帯域情報５ａ〜５ｎに対応し、計数値から
各帯域情報５ａ〜５ｎの選択が可能となる。

【００２３】多重タイミング生成部８が各帯域情報５ａ
〜５ｎに対応する帯域情報を計数することにより、タイ
ミング・パルス９ａを発生して多重変換部１０に出力す
るとともに、スロット選択信号９ｂをスロット情報処理
部７に出力する。スロット選択信号９ｂがスロット情報
処理部７に出力することにより、スロット情報処理部７
は保持している各帯域情報５ａ〜５ｎのうちのタイミン
グ・パルス９ａに対応する帯域情報を選択してそのデー
タ長を可変して多重変換部１０に出力する。

【００２４】多重変換部１０では、このデータ長を可変
したスロット情報処理部７からの帯域情報を前記のタイ
ミング・パルス９ａのタイミングにより、その異なる帯
域情報を有するデータとともに、時分割により多重変換
する。多重変換部１０で多重変換されたデータは高速デ
ィジタル回線に伝送され、最高速度が４．３Ｍｂ／ｓ以
下の信号の伝送速度で伝送が可能となる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、それぞ
れ異なる帯域情報を有するデータを取り扱う各端末装置
とデータを授受する各端末インタフェース部にそれぞれ
異なる帯域情報を有するデータの帯域情報を設定して伝
送路部に転送し、伝送路部でこの帯域情報を保持すると
ともに、帯域情報のデータ長に対応するスロット選択信
号により保持されている帯域情報を選択してそのデータ
長を可変し、選択された帯域情報に対応するタイミング
・パルスでデータ長の可変された帯域情報を多重変換部
で時分割多重化するようにしたので、高速ディジタル回
線の有効利用と異なる帯域情報を扱う端末装置を伝送装
置に適用可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスロット情報によるデータ多重変換方
法の一実施の形態の構成を示すブロック図である。

【図２】従来のデータ多重変換方式の構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１ａ〜１ｎ 端末装置 ２ａ〜２ｎ 端末インタフェース部 ３ａ〜３ｎ 帯域情報設定部 ４ａ〜４ｎ スロット情報転送部 ５ａ〜５ｎ 帯域情報 ６ 伝送路部 ７ スロット情報処理部 ８ 多重タイミング生成部 ９ａ タイミング・パルス ９ｂ スロット選択信号 １０ 多重変換部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ異なる帯域情報のデータを扱う
   個別の端末装置(1a)〜(1n)とデータを授受し、それぞれ
   の前記データの異なる帯域情報(5a)〜(5n)を設定して出
   力する複数個の端末インタフェース部(2a)〜(2n)と、 前記各端末インタフェース部(2a)〜(2n)からのそれぞれ
   の前記帯域情報(5a)〜(5n)を入力して保持するととも
   に、前記帯域情報(5a)〜(5n)のデータ長に対応するスロ
   ット選択信号(9b)により前記保持された前記帯域情報を
   選択してそのデータ長を可変し、かつ前記帯域情報(5a)
   〜(5n)のデータ長のうち前記選択された前記帯域情報に
   対応するタイミング・パルス(9a)で前記データ長の可変
   された帯域情報を他の帯域情報とともに多重化する多重
   変換部(10)を有する伝送路部(6) と、を備えることを特
   徴とするスロット情報によるデータ多重変換方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載のスロット情報によるデー
   タ多重変換方法において、 前記複数個の端末インタフェース部(2a)〜(2n)は、 それぞれ前記異なる帯域情報のデータの帯域情報(5a)〜
   (5n)を設定する帯域情報設定部(3a)〜(3n)と、 前記帯域情報設定部(3a)〜(3n)で設定された前記帯域情
   報(5a)〜(5n)を前記伝送路部(6) に転送するスロット情
   報転送部(4ａ）〜(4n)と、を備えることを特徴とするス
   ロット情報によるデータ多重変換方法。
3. 【請求項３】 請求項１記載のスロット情報によるデー
   タ多重変換方法において、 前記伝送路部(6) は、 前記複数個の端末インタフェース部(2a)〜(2n)から転送
   されてくる前記帯域情報(5a)〜(5n)のデータ長をカウン
   トしてデータ長に対応するタイミング・パルス(9a)とス
   ロット選択信号(9b)を発生する多重タイミング生成部
   (8) と、 前記複数個の端末インタフェース部(2a)〜(2n)から転送
   されてくる前記帯域情報(5a)〜(5n)を保持するととも
   に、前記多重タイミング生成部(8) から出力されるスロ
   ット選択信号(9b)により前記保持している前記帯域情報
   (5a)〜(5n)を選択してその選択した帯域情報のデータ長
   を可変するスロット情報処理部(7) と、 前記スロット情報処理部(7) から出力されるデータ長の
   可変された帯域情報のデータを他の帯域情報のデータと
   ともに多重化する多重変換部(10)と、を備えることを特
   徴とするスロット情報によるデータ多重変換方法。