JP2005033537A - 受動光網データ伝送方法および終端装置 - Google Patents
受動光網データ伝送方法および終端装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】同一のPON区間に速度系列の異なる端末装置を混在して収容可能な受動光網データ伝送方法およびを終端装置を提供する。
【解決手段】各端末装置2から局装置1に向かう上り伝送方向の通信フレームが同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなり、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロットの位置が、上記局装置から各端末装置に向かう下り伝送方向の通信フレームに含まれる制御セルによって指定される受動光網において、各端末装置が、制御セルによって指定された各バーストスロットに対して、それぞれの伝送速度に応じた個数のデータセルを送出し、上り伝送方向の各通信フレームが、バーストスロット位置によって異なった伝送速度でデータセルを搬送する。
【選択図】 図5
【解決手段】各端末装置2から局装置1に向かう上り伝送方向の通信フレームが同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなり、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロットの位置が、上記局装置から各端末装置に向かう下り伝送方向の通信フレームに含まれる制御セルによって指定される受動光網において、各端末装置が、制御セルによって指定された各バーストスロットに対して、それぞれの伝送速度に応じた個数のデータセルを送出し、上り伝送方向の各通信フレームが、バーストスロット位置によって異なった伝送速度でデータセルを搬送する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受動光網PON(Passive Optical Network)に関し、特に受動光網におけるデータ伝送方法と終端装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明が適用される受動光網PONに関する第1の従来技術として、ITU−T勧告G.983.1“Broadband optical access systems based on passive optical networks (PON)”(非特許文献1)がある。勧告G.983.1では、PON区間の信号伝送にATMセルを基本単位としたセル伝送方式を採用しており、局装置OLT( Optical Line Terminal)から端末装置ONU(Optical Network Unit)方向には53バイト(Byte)のATMセルを使用し、端末装置ONUから局装置OLT方向には、ATMセルに3バイトの付加ヘッダを付与した56バイトセルが使用される。また、局装置OLTから端末装置ONU方向(下り伝送方向)には、155.52Mbit/sまたは622.08Mbit/sの伝送速度が規定されており、端末装置から局装置方向(上り伝送方向)には155.52Mbit/sの伝送速度が規定されている。
【0003】
図13は、上記勧告G.983.1におけるフレーム構造を示す。50−1は下り伝送方向、50−2は上り伝送方向のフレームを示している。
ここでは、下り方向の伝送速度が622.08Mbit/sの場合を示しており、下り方向のフレームは224セルで1フレームを構成し、ユザーセル列52−1〜52−216に対して、27セルに1回の周期で、制御セル51−1〜51−8を挿入した構成となっている。PON区間の制御セル51−1〜51−8はPLOAMセルと呼ばれている
上り方向は、53セルで1フレームが構成され、複数ONUからの転送セル53−1〜53−53が時分割多重された構成となっている。ここで、PLOAMセル51−1〜51−8には、グラント(GRANT)と呼ばれるフィールドが定義されており、このフィールドにより、各端末装置の上り伝送方向のセル送信タイミングが制御される。また、上記グラントフィールドを用いて、各端末装置に割り当てられる送信機会を増減させることによって、端末装置の上り方向伝送帯域が制御される。
【0004】
上述した受動光網PONに関する第2の従来技術として、同勧告G.983.4 “A Broadband Optical Access System with increased service capability using Dynamic Bandwidth Assignment”(非特許文献2)がある。勧告G.983.4には、前記勧告G.983.1におけるPON区間の帯域を動的に変更させるための方法が示されている。具体的に言うと、勧告G.983.4には、各端末装置から局装置に、上り伝送方向の送信データバッファの使用状態を通知し、局装置が、端末装置から通知されたデータバッファ使用状態に基づいてグラントフィールドの値を動的に変化させ、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向帯域を制御することが示されている。これにより、各端末装置の負荷に応じた上り伝送方向の動的な帯域制御が可能となっている。
【0005】
【非特許文献1】
ITU−T勧告G.983.1 “Broadband optical access systems based on passive optical networks (PON)”
【非特許文献1】
ITU−T勧告G.983.4 “A Broadband Optical Access System with increased service capability using Dynamic Bandwidth Assignment”
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
PONにおける信号伝送では、下り伝送方向に比較して、上り伝送方向の信号伝送に高度な技術が要求される。その原因は伝送方式の違いにある。すなわち、下り伝送方向フレームでは、局装置から端末装置への同報的なデータ伝送が行なわれるため、連続光による伝送が可能となる。これに対して、上り伝送方向フレームは、複数の端末装置による時分割多重マルチアクセス:TDMA(Time Division Multiple Access)となるために、光バースト伝送が必要となる。光バースト伝送は、連続光を用いた伝送方式に比べて、信号の扱いが難しく、伝送速度が遅くなる傾向にある。
【0007】
前述したITU−T勧告G.983.1においても、下り方向では622.08Mbit/sまでの伝送方向が規定されているのに対して、上り方向では155.52Mbit/sに留まっている。しかしながら、端末装置の伝送容量の増加に伴って、PONの上り伝送方向に622.08Mbit/sの伝送速度が要求されてきている。また、将来的には、下り伝送方向においても、現行速度622.08Mbit/sの2倍あるいは4倍と言った更に高速化された伝送速度が要求される可能性があり、下り方向の高速化要求に付随して、上り伝送方向でも更なる高速化が要求されるものと予想される。
【0008】
上述したPON区間での伝送速度を高速化するためには、宅内などユーザ近傍に既に設置済みの端末装置の置き換えが必須となり、その作業に多大な労力が必要となる。例えば、ITU−T勧告983.1が規定している下り伝送方向622.08Mbit/s、上り伝送方向155.52Mbit/sに対応した端末装置を、両方向とも622.08Mbit/sに対応させるためには、既設の端末装置の交換作業と、PON区間の上り伝送速度の変更作業とが必要となる。
【0009】
本発明の目的は、同一のPON区間に速度系列の異なる端末装置を混在して収容可能な受動光網データ伝送方法およびを終端装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の異なる新たな端末装置の導入を可能とする受動光網データ伝送方法および終端装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、局装置に収容された光ファイバに光カプラで分岐された支線光ファイバを介して複数の端末装置が結合され、各端末装置から局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームが同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなり、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロットの位置が、上記局装置から各端末装置に向かう下り伝送方向の通信フレームに含まれる制御セルによって指定される受動光網において、
上記各端末装置が、上記制御セルによって指定された各バーストスロットに対して、それぞれの伝送速度に応じた個数のデータセルを送出し、上り伝送方向の各通信フレームが、バーストスロット位置によって異なった伝送速度でデータセルを搬送するようにしたことを特徴とする。
【0011】
更に詳述すると、本発明では、基本伝送速度(例えば、155.52 Mbit/s)をもつ端末装置が、局装置から指定された各バーストスロットで、付加ヘッダと単一のデータセルを送出し、基本伝送速度のN倍(Nは2以上の整数)の伝送速度(例えば、155.52×N Mbit/s)をもつ端末装置が、局装置から指定された各バーストスロットで、付加ヘッダに続けてN個のデータセルを連続的に送出する。
【0012】
本発明によれば、各端末装置が、送信データの蓄積状況(送信バッファ使用状況)を示す通知情報を上り方向の通信フレームの所定のスロットに設定し、局装置が、受信フレームから上記通知情報を抽出することによって、各端末装置へのバーストスロットの割当てを動的に制御することができる。この場合、各端末装置に、送信データの蓄積状況を自端末のデータ伝送速度に応じて正規化させることによって、局装置に、端末装置の伝送速度の違いを意識することなく、各端末装置へのバーストスロット割当て行なわせることが可能となる。
【0013】
本発明による受動光網端末装置の終端装置は、局装置から送信された下り伝送方向の通信フレームから制御セルを抽出し、上記制御セルが示すアクセス権情報に従って、該端末装置から上記局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームで使用すべきバーストスロットの位置を特定する手段と、上り伝送方向の各通信フレームにおいて、上記アクセス権情報で指定された各バーストスロットに対して、付加ヘッダに続けてN個(Nは2以上の整数)のデータセルを連続的に送出するための手段と、送信データの蓄積状況を該端末装置のデータ伝送速度に応じて正規化し、送信データ蓄積状況を示す通知情報として上記付加ヘッダに設定するための手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明による受動光網用の局装置用は、PONに接続された各インタフェース部が、PONから同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる上り伝送方向の通信フレームを受信し、受信フレームから抽出した基本伝送速度をもつ送信セル群を速度変換し、基本伝送速度のN倍の伝送速度をもつ送信セル群と同期化して出力するための第1手段と、端末装置に送信すべきデータセル列と、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロット位置を指定する制御セルとを含む所定フォーマットの下り伝送方向の通信フレームを生成し、PONに送出するための第2手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
更に詳述すると、本発明の局装置では、上記第1手段が、受信フレームの前記所定スロットから、各端末装置における送信セルの蓄積状態を示す通知情報を抽出するための手段を有し、上記第2手段が、上記通知情報に基づいて、各端末装置が使用すべきバーストスロットの割当てを動的に制御するための手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明では、同一の時間幅をもつバーストスロットに対して、各端末装置が自分のデータ伝送速度に応じた個数のデータセルを送出するようにしているため、速度系列の異なる複数種類の端末装置を単一のPON区間に混在して収容することが可能となる。従って、本発明によれば、PONに既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の高い新たな端末装置を加えることができ、ユーザニーズに応じた端末装置の置き換えと、PON区間の上り伝送方向での速度変更を容易に実現することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による受動光網終端装置およびデータ転送方法の実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の適応対象となる受動光網終端装置からなるネットワーク構成を示す。1は局装置(OLT)、2−1〜2−Nは端末装置(ONU)、3(3−1〜3−M)は局装置に収容された光ファイバ、5(5−1〜5−N)は、光ファイバ3からカプラ4で分岐した支線光ファイバであり、これらの光ファイバによって受動光網PONが構成されている。6(6−1〜6−I)は局内/局間伝送路、7(7−1〜7−N)は端末側伝送路である。
【0018】
局装置1は、光ファイバ3(3−1〜3−M)を収容するための複数の加入者線インタフェース10−1〜Mと、局内/局間インタフェース12−1〜12−Iと、これらのインタフェース間でデータセルを交換するためのスイッチ部11と、制御部13とから構成されている。また、端末装置2−1〜2−Nは、支線光ファイバ5に接続された光受動網終端部20(20−1〜20−N)と、光受動網終端部20に接続されたUNI処理部21(21−1〜21−N)とから構成される。
【0019】
局装置1に接続された光ファイバ3−1は、カプラ4によって複数の支線光ファイバ5−1〜5−Nに分岐され、これらの支線光ファイバ5−1〜5−Nに端末装置2−1〜2−Nが接続されている。
図1では、2−1と2−3が、第1上り伝送速度(B1Mbit/s)に対応した端末装置、2−2と2−Nが、第2上り伝送速度(B2Mbit/s)に対応した端末装置として記述してある。ここでは、各端末装置の下り伝送速度をAMbit/sとする。
【0020】
局内/局間伝送路6−1〜6−Iから局内/局間インタフェース12−1〜12−Iに入力された下り伝送方向のデータは、スイッチ部11で交換処理され、加入者線インタフェース10−1〜10−Mに転送される。加入者線インタフェース10−1に転送されたデータは、PON区間の通信フレームに変換した後、光ファイバ3−1、5−1〜5−Nを介して、端末装置2−1〜2−Nに同報的に伝送される。
【0021】
光受動網終端部20−1〜20−Nは、光ファイバを介して各端末装置2−1〜2−Nに到達したデータについてフレーム終端処理を行い、自端末装置宛てのデータを抽出する。光受動網終端部20−1〜20−Nで抽出された自端末装置宛てのデータは、UNI処理部21−1〜21−Nに転送され、UNI(User Network Interface)対応のフォーマットに変換した後、端末側伝送路7−1〜7−Nに出力される。
【0022】
一方、端末側伝送路7−1〜7−Nから入力された上り伝送方向のデータは、UNI処理部21−1〜21−Nでフレーム終端処理した後、光受動網終端部20−1〜20−Nに転送される。光受動網終端部20−1〜20−Nでは、到達した上り伝送方向のデータをPON区間の上りフレームに組み立てた後、光ファイバ5−1〜5−Nに出力する。
【0023】
上り伝送方向では、PON区間の光ファイバ3−1を複数の端末装置で共有するために、各端末装置からの送信データを時分割多重アクセス:TDMA(Time Division Multiple Access)制御している。一般に、上記TDMAにおける光ファイバ上でのデータ伝送単位を「バースト」と呼んでいる。以下、本明細書では、各端末装置が局装置から指定された1回の送信機会で出力できるデータ単位をバーストと呼び、上り伝送方向の各通信フレームに定義されたバースト送信期間をバーストスロットと呼ぶことにする。
【0024】
図1の例では、光受動網終端部20−1と20−3はB1Mbit/sの伝送速度、光受動網終端部20−2と20−NはB2Mbit/sの伝送速度で、それぞれのバーストを光ファイバ5−1〜5−Nに送信することになる。光ファイバ5−1〜5−Nに出力されたバーストは、カプラ4において合流し、光ファイバ3−1を介して、加入者線インタフェース10−1に到達する。
【0025】
上り伝送方向では、複数のバーストがカプラ4で衝突するのを防ぐために、TDMA制御によって、各端末装置からのバースト送信タイミング(バーストスロット)が管理されている。本発明では、局装置1の各加入者線インタフェース10(10−1〜10−M)が光ファイバ3から受信するデータには、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとが混在している。加入者線インタフェース10−1では、これらのバーストの伝送速度を判別し、PON区間の上り伝送フレーム終端処理を行った後、受信データをスイッチ部11に転送する。スイッチ部11では、各加入者線インタフェースから受信した上り方向のデータを交換処理し、局内/局間インタフェース12−1〜12−Iに選択的に振り分ける。
【0026】
局内/局間インタフェース12−1〜12−Iでは、スイッチ部11で振り分けられたデータをSNI(Service Node Interface)対応のフォーマットに変換した後、局内/局間伝送路6−1〜6−Iに出力する。尚、制御部13は、PON区間の上り伝送帯域制御など、PON区間に固有の制御動作を行なう。
【0027】
次に、図2、図3を参照して、局装置1と端末装置2−1〜2−Nにおける信号処理について説明する。
図2は、局装置に搭載される加入者線インタフェース10の構成例を示す。
【0028】
加入者線インタフェース10は、光送受信部101と、装置内インタフェース102と、光/電気変換部111と、バースト同期部112と、上りフレーム終端部113と、上りデータバッファ114と、下りデータバッファ121と、下りフレーム生成部122と、電気/光変換部123と、通知情報終端部131と、上り帯域演算部132と、上り帯域管理テーブル133と、基準クロック141と、タイミング生成部142と、サンプリングクロック生成部143および制御インタフェース部151から構成されている。
【0029】
装置内ハイウエイ(HW)から加入者線インタフェース10に入力される下り伝送方向のデータは、装置内インタフェース102で受信され、信号線171を介して下りデータバッファ121に蓄積される。下りデータバッファ121は、下り伝送方向のデータ伝送速度を装置内伝送速度からPON区間の伝送速度に変換するためのものであり、下りデータバッファ121の蓄積データは、PON区間の伝送速度データで信号線172に読み出され、下りフレーム生成部122に転送される。
【0030】
下りフレーム生成部122は、上り帯域管理テーブル133に登録されている制御情報に従って、下り伝送方向のデータにグラント(GRANT)情報を多重化し、下りフレームを構成する。上記グラント情報は、上り伝送方向でTDMA制御を行なうためのアクセス権情報であり、これにより各端末装置の上り伝送方向バーストの送信タイミング(バーストスロット)が制御されることになる。下りフレーム生成部122で生成されたフレームは、信号線173を介して電気/光変換部123に入力され、光信号に変換した後、光伝送路174と光送受信部101を介して光ファイバ3に出力される。
【0031】
一方、光送受信部101で受信された上り伝送方向のバーストは、光伝送路161を介して光/電気変換部111に入力され、電気信号に変換した後、信号線162を介してバースト同期部112に転送される。バースト同期部112には、前述したように、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとが時分割多重して入力される。この場合、各バーストはそれぞれ異なった端末装置から送信されているため、TDMA制御におけるタイミング誤差等により、バースト毎に位相誤差が生じている。
【0032】
バースト同期部112は、サンプリングクロック生成部143で生成されたデータサンプリングクロック192を用いて、バースト受信のための最適位相を判別し、受信バーストの位相誤差の除去と上りバーストのビットレベルでの同期をとる。更に、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとを識別し、装置内のフォーマットに変換した後、信号線163を介して上りフレーム終端部113に転送する。バースト同期部112の詳細な動作については、図6を参照して後述する。
【0033】
上りフレーム終端部113では、上り伝送方向フレームを終端し、受信データを信号線164を介して上りデータバッファ114に蓄積する。この時、上りフレーム終端部113では、ITU−T勧告G.983.1で規定された上りフレームのDivided Slotから、各端末装置における送信データ蓄積状況を示す通知情報(キュー情報)を抽出し、これを信号線181を介して通知情報終端部131に転送する。上りデータバッファ114の蓄積データは、装置内の伝送速度で信号線165に読み出され、装置内インタフェース102によって、装置内ハイウエイ上のフォーマットに変換した後、装置内に出力される。
【0034】
上りフレーム終端部113で抽出された各端末装置のキュー情報は、信号線181を介して通知情報終端部131に入力され、ここで終端される。上り帯域演算部132は、上記キュー情報を信号線182を介して周期的に読取り、各端末装置のキュー情報と制御インタフェース部151からの設定情報とに基づいて、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向の帯域を演算し、信号線183を介して上り帯域管理テーブル133の制御情報を周期的に更新する。下りフレーム生成部122は、このように周期的に更新された制御情報を下りフレームに多重化し、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向の帯域を制御することになる。尚、タイミング生成部142は、基準クロック141から、PON区間のフレーム位相や帯域の制御に必要な各種周期の基本的タイミング信号を生成し、これを上記各ブロックに分配する。
【0035】
図3は、各端末装置2が備える光受動網終端部20の構成例を示す。
光受動網終端部20は、装置内インタフェース201と、光送受信部202と、上りデータバッファ211と、上りフレーム生成部212と、電気/光変換部213と、光/電気変換部221と、下りフレーム終端部222と、下りデータバッファ223と、アクセス権情報終端部231と、上り送信タイミング生成部232と、上りデータバッファ管理部233と、通知情報生成部234と、基準クロック241およびタイミング生成部242から構成される。
【0036】
装置内ハイウエイ(HW)から入力される上り伝送方向の送信データは、装置内インタフェース201で受信され、信号線251を介して上りデータバッファ211に蓄積される。上りデータバッファ211からの蓄積データの読出しは、上りデータバッファ管理部233によって管理され、自端末装置に割り当てられた上り伝送方向の送信タイミングに合わせて読み出される。また、上りデータバッファ211における送信データの蓄積状態は、通知情報生成部234によって監視されている。
【0037】
上りデータバッファ211から信号線252に読み出された送信データは、上りフレーム生成部212に転送される。上りフレーム生成部212は、上り送信タイミング生成部232が発生する送信タイミングに従ったバーストスロットに送信データを含むPON区間の上りフレームを生成する。通知情報生成部234によって生成された上りデータバッファ211のキュー情報は、ITU−T勧告G.983.1で規定されたDivided Slotに多重化される特定のミニスロットに設定される。上りフレーム生成部212で生成された通信フレームは、信号線253を介して電気/光変換部213に入力され、電気信号から光信号に変換した後、光伝送路254と光送受信部202を介して光ファイバ5に出力される。
【0038】
一方、光ファイバ5から光受動網終端部20に入力された下り伝送方向の信号は、光送受信部202から光伝送路261を介して光/電気変換部221に転送される。光/電気変換部221では、PON区間の光信号を電気信号に変換し、信号線262を介して下りフレーム終端部222に転送する。下りフレーム終端部222は、PON区間の伝送フレームを終端し、受信データを信号線263を介して下りデータバッファ223に蓄積する。この時、下りフレーム終端部222は、下りフレームに多重化されているグラント情報を抽出し、これを信号線271を介してアクセス権情報終端部231に転送する。上記グラント情報は、前述したように、各端末装置が上り伝送方向のTDMA制御と帯域管理のために必要とするアクセス権情報であり、局装置から端末装置に伝達された情報である。下りデータバッファ223の蓄積データは、装置内ハイウエイでの伝送速度に従って信号線264に読み出され、装置内インタフェース201で内部フォーマットに変換した後、装置内ハイウエイに出力される。
【0039】
アクセス権情報終端部231は、下りフレーム終端部222が抽出したグラント情報を信号線272を介して上り送信タイミング生成部232に転送する。上り送信タイミング生成部232は、上記グラント情報に基づいて自装置に割り当てられた上り方向のバースト送信タイミングを認識し、バースト送信に必要な制御信号を生成する。上りフレーム生成部212、光/電気変換部213、上りデータバッファ管理部233は、上り送信タイミング生成部232から信号線274、275、273を介して供給される制御信号に従って、上り伝送方向バースト信号の送信制御を行なう。タイミング生成部242は、基準クロック241に基づいてPON区間の各種の基準信号を生成し、これを上述した回路ブロックに分配する。
【0040】
ここでは、PON区間での上り伝送方向の伝送速度として、B1Mbit/sとB2Mbit/sの2種類が存在すると仮定したが、伝送速度が異なっても光受動網終端部20の構造は基本的に同一となる。但し、上り伝送方向の信号パス上に位置する上りデータバッファ211、上りフレーム生成部212、電気/光変換部213、上り送信タイミング生成部232、データバッファ管理部233、通知情報生成部234およびタイミング生成部242については、B1Mbit/s対応の端末装置とB2Mbit/s対応の端末装置では、処理速度が異なったものとなる。
【0041】
以下、図4〜図9を参照して、具体的なPONフレームの処理について説明する。
先ず、本発明によるPON区間でのデータ伝送動作の理解を容易にするために、具体的なフレームの構成を参照して説明する。ここでは、前述したG.983.1で規定された上り伝送速度を基本速度として、これを4倍の622.08Mbit/sに拡張する場合を想定する。
【0042】
この例は、図1における下り伝送速度Aを622.08Mbit/sとし、第1上り伝送速度B1を155.52Mbit/s、第2上り伝送速度B2を622.08Mbit/sとする。下り伝送速度が622.08Mbit/s、上り伝送速度が155.52Mbit/sの端末装置20−1と20−3は、ITU−T勧告G.983.1に従った既存の端末装置に対応する。一方、下り伝送速度が622.08Mbit/s、上り伝送速度が622.08Mbit/sの端末装置20−2と20−4は、ITU−T勧告G.983.1における上り伝送速度を拡張した本発明に特有の端末装置となる。
【0043】
図4は、本発明で使用されるPON区間のフレーム構成の1例を示す。ここで、60−1は下りフレーム、60−2は上りフレームを示している。
下りフレーム60−1において、61−1〜61−8はPLOAMセル、62−1〜62−216はATMセルを示している。また、上りフレーム60−2において、63−2〜63−53は155.52Mbit/sバースト、64−1〜64−52は622.08Mbit/sバーストを示している。
【0044】
下りフレーム60−1は、ITU−T勧告G.983.1に従った従来のフレーム構成と同一であり、1フレームが224個のセルで構成され、ユーザセル27個に1個の周期でPLOAMセル61−1〜61−8が挿入されている。
一方、上りフレーム60−2は、従来とは異なり、伝送速度が155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53と、伝送速度が622.08Mbit/sのバースト64−1〜64−52とが混在したフレーム構成となっている。注意すべきことは、これらのバーストは互いに同一の時間幅を有し、伝送速度が622.08Mbit/sのバースト64−1〜64−52は、基本速度155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53の4倍の送信データを搬送している点にある。155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53と、622.08Mbit/sのバーストは、それぞれ別々の端末装置から送信されている。従って、局装置1では、カプラ4で多重化された上り伝送方向のバーストについて、伝送速度の違いを識別した受信処理を行なう必要がある。
【0045】
図5は、図4における上りフレーム60−2の詳細フォーマットを示す。
63−2は155.52Mbit/sバーストであり、ガードタイム(GT)71、プリアンブル(PR)72、デリミタ(DL)73からなる3バイトの付加ヘッダと、53バイトのATMセル74とから構成されている。一方、64−3は622.08Mbit/sバーストであり、ガードタイム(GT)81、プリアンブル(PR)82、デリミタ(DL)83からなる12バイトの付加ヘッダの後に、53バイトの4個のATMセル84−1〜84−4が連続している。
【0046】
ガードタイム71、81は、上り伝送方向のバースト同士の衝突を防ぐための無信号領域であり、プリアンブル72、82は、バーストを受信するために必要となる信号レベル調整やクロック同期用の信号領域、デリミタ73、83は、バイト境界とATMセルの先頭を示すための区切り符号領域である。
これら2つのバーストは、データ伝送速度が相違しても、バーストの絶対時間は同一であり、端末装置の伝送速度に比例して、基本速度155.52Mbit/sのバースト63−2には一個のATMセル74、622.08Mbit/sバースト64−3には4個のATMセル84−1〜84−4が含まれる。
【0047】
図6は、上述した伝送速度の異なるバーストが多重化された上り伝送方向フレームを処理するのに適したバースト同期部112の1実施例を示す。
バースト同期部112は、セレクタ301と、データ速度判定部302と、622.08M用データラッチ311と、ビットバッファ312と、シリアル/パラレル変換部313と、622.08M用DLパターン検出部314と、遅延回路315と、155.52M用データラッチ321と、ビットバッファ322と、シリアル/パラレル変換部323と、155.52M用DLパターン検出部324と、データ速度変換部325および最適クロック生成部331から構成される。
【0048】
光電気変換部111から信号線162に出力されたバースト同期部112の入力信号は、622.08M用データラッチ311と、155.52M用データラッチ321と、最適クロック生成部331に分配される。
最適クロック生成部331は、入力された各バーストに含まれるプリアンブル領域のパターンを検出し、受信バーストのサンプリング用に供給されるサンプリングクロックを用いて、622.08Mbit/sバーストのラッチに最適位相のクロック381と、155.52Mbit/sバーストのラッチに最適位相のクロック382を生成し、それぞれを622.08M用データラッチ311と155.52M用データラッチ321に供給する。
【0049】
622.08Mbit/sの入力バーストは、622.08M用データラッチ311に捉えられ、信号線351を介してビットバッファ312に転送される。ビットバッファ312は、データラッチ311で捉えたバーストを、装置内部クロックに乗せ変え、信号線352を介して、シリアル/パラレル変換部313と622.08M用DLパターン検出部314に転送する。622.08M用DLパターン検出部314は、622.08Mbit/sバースト中に含まれるデリミタ領域のパターンを検出して、上りバースト内のデータ領域(ATMセル)の先頭位置とデータのバイト境界のタイミングを検出して、信号線371を介して、シリアル/パラレル変換部313とデータ速度判定部302に通知する。シリアル/パラレル変換部313は、622.08M用DLパターン検出部314により検出されたバイト境界タイミングに基づいて、入力バーストを装置内部で扱い易い並列度をもつパラレルデータ形式に変換し、信号線353を介して遅延回路315に出力する。
【0050】
155.52Mbit/sバーストも、信号処理の手順は622.08Mbit/sバーストと基本的に同一であり、155.52M用データラッチ321、ビットバッファ322、シリアル/パラレル変換部323、155.52M用DLパターン検出部324によって、入力バーストを装置内扱い易い並列度をもつパラレルデータ形式に変換する。155.52Mbit/sバーストの場合、シリアル/パラレル変換部323で変換されたパラレルデータを信号線363を介してデータ速度変換部325に入力し、622.08Mbit/sバーストと同一の処理が可能なデータ形式に変換した後、信号線364に出力する。遅延回路315は、信号線354、364上のデータ位相を合わせるために、シリアル/パラレル変換部313の出力に、データ速度変換部325での処理時間に相当する遅延時間を与える。
【0051】
データ速度判定部302は、信号線371、372を介して入力される622.08M用DLパターン検出部314と155.52M用DLパターン検出部324からの信号により、受信バーストが622.08Mbit/sバースト、155.52Mbit/sバーストの何れかを判定し、判定結果に応じたセレクタ制御信号を信号線373に出力する。セレクタ301は、上記セレクタ制御信号に従って、受信バーストが622.08Mbit/sバーストの場合は、信号線354からの入力バーストを選択し、155.52Mbit/sバーストの場合は、信号線364からの入力バーストを選択し、入力バーストが上記の何れにも該当しない場合は、信号線374の出力を選択する。これにより、622.08Mbit/sバーストと155.52Mbit/sバーストのオーバーヘッド領域を終端し、装置内部では同一のデータ形式で扱うことが可能となる。
【0052】
図7は、図6の最適クロック生成部331の動作を示す信号波形図を示す。
400−1〜400−4は、図6の信号線192から入力されるサンプリングクロックを示している。図7では、簡単化のために、622.08Mbit/sバーストの1bit時間を4回のサンプリングが可能な622.08MHzの4相クロックで表しているが、クロックの相数は、バーストの受信条件に応じて最適なものを選定すればよい。411は、622.08Mbit/sバーストのプリアンブル領域、415は、プリアンブル領域411のサンプリングによって決定される622.08Mbit/sバーストに対する最適クロックを示している。同様に、421は155.52Mbit/sバーストのプリアンブル領域を示し、425は、155.52Mbit/sバーストに対する最適クロックを示している。
【0053】
図6に示した最適クロック生成部331に、信号線162から622.08Mbit/sバーストが入力された場合、最適クロック生成部331は、最適位相判定周期412の期間内に、サンプリングクロック400−1〜400−4を用いて、622.08Mbit/sバーストのプリアンブル領域411をサンプリングする。サンプリング結果から、データ捕捉に最適な位相413−1〜413−8判定して、622.08Mbit/sバーストの受信に最適なクロック415が生成される。
【0054】
最適クロック生成部331に155.52Mbit/sバースト421が入力された場合も、上記と同様に、最適位相判定周期422の期間内にプリアンブル領域421のサンプリングを行うことによって、155.52Mbit/sバーストの受信に最適な位相423−1、423−2が決定され、最適クロック425が生成される。生成された最適クロック415と425は、それぞれ信号線381、382を介して622.08M用データラッチ311と155.52M用データラッチ321に供給され、155.52Mbit/sバーストと622.08Mbit/sバーストのラッチに使用される。
【0055】
次に、図8と図9を参照して、図6に示したバースト同期部112の機能について説明する。
図8において、550は、信号線162からバースト同期部112への入力信号の1例を示す。ここに示した例では、入力信号には、622.08Mbit/sバースト、155.52Mbit/sバースト、622.08Mbit/sバーストの順で、異速度のバーストが多重化されている。552、562、571、572は、それぞれ図6の信号線352、354、371、372上の信号を示している。
【0056】
信号線162からの入力信号550は、622.08Mbit/sデータラッチ311と155.52Mbit/sデータラッチ321に分配され、これらのデータラッチ出力は、それぞれ信号線351、361を介して、ビットバッファ312とビットバッファ322に転送される。信号550に含まれる622.08bit/sバーストは、ビットバッファ312を通過した後、信号線352に信号552となって出力される。
【0057】
信号線352に出力された信号552では、155.52Mbit/sバーストの領域は不定区間となる。622.08M用DLパターン検出部314は、上記信号552からデリミタ521−0、523−0を検出し、信号線371に信号571(571−1、571−3)を出力する。信号571に現われるタイミングパルス571−1、571−3は、622.08Mbit/sバーストのデリミタに対応する位置を指している。
【0058】
シリアル/パラレル変換部313は、これらのタイミングパルス571−1、571−3から、622.08Mbit/sバーストのバイト境界を認識し、入力バーストを装置内部での使用に適した並列データに変換する。155.52Mbit/sバーストについても同様であり、入力信号550がビットバッファ322を通過した後、信号線362に信号562が出力される。信号562では、622.08Mbit/sバーストの領域は不定区間となる。
【0059】
155.52M用DLパターン検出部324は、信号562に含まれるデリミタ522−0を検出し、信号線372に信号572を出力する。信号572に現れるタイミングパルス571−2は、155.52Mbit/sバーストのデリミタ一位置を表示しており、シリアル/パラレル変換部323は、このタイミングパルス571−2によって入力バーストのバイト境界を認識し、入力バーストを並列データに変換する。
【0060】
図9は、シリアル/パラレル変換後のバースト同期部112の動作を示す。
図9において、553と563は、シリアル/パラレル変換部313、323から信号線353、363に出力される信号を示し、554と564は、セレクタ301の入力信号線354、364に現れる信号、573は、データ速度判定部302から信号線373に出力されるセレクタ制御信号(速度判別信号)を示している。また、555は、最終的に信号線163に出力される信号を示している。
【0061】
図8に示した信号552に含まれる622.08Mbit/sバーストは、シリアル/パラレル変換部313で変換処理を受けた後、信号線353に信号553として出力される。また、図8に示した信号562に含まれる155.52Mbit/sのバーストも、シリアル/パラレル変換部323で変換処理を受けた後、信号線363に信号563として出力される。
【0062】
155.52Mbit/sバーストについては、前述したように、装置内で622.08Mbit/sバーストと同様の処理を可能とするために、データ速度変換部325でフォーマット変換され、信号線364の出力信号564は、信号553と同一信号形式となる。出力信号564から明らかなように、PON区間を155.52Mbit/sの速度で伝送されてきたATMセル502−1(図8)は、622.08Mbit/sの信号速度を持つ3個の空セル542−1〜542−3と、速度変換されたセル542−4に変換されている。
【0063】
622.08Mbit/sの信号553には、遅延回路315によって、上記データ速度変換部325における速度変換所要時間に相当する遅延が与えられる。その結果、2つの信号554、564が、互いに位相を合わせた状態でセレクタ301に入力される。DLパターン検出部314、324から信号線371、372に出力されるバーストデリミタ位置を示すパルス571−1、571−2、571−3は、シリアル/パラレル変換部313、323においてバイト境界の判定に利用される。これらのパルスは、データ速度判定部302におけるバースト信号速度の判別にも利用される。セレクタは、データ速度判定部302から信号線373に出力されるセレクタ制御信号(速度判別信号)573に従って、入力信号554、564の何れかを選択し、信号線163に出力する。
【0064】
信号373に出力される速度判別信号573において、期間573−1と573−3は、セレクタ301で選択すべき入力信号が信号線354から入力される622.08Mbit/sバーストであることを示し、期間573−2は、セレクタ301で選択すべき入力信号が信号線364から入力される155.52Mbit/sバーストであることを示している。データ速度判定部302は、バースト以外の期間では、セレクタ301に信号線374を選択させるように、速度判別信号573を発生する。
【0065】
この結果、バースト同期部112の出力信号線163には、信号555が示すように、622.08Mbit/sバースト期間では、ATMセル列551−1〜551−4、553−1〜553−4が出力され、155.52Mbit/sバースト期間では、空きセル552−1〜552−3に続いてセル552−4が出力される。
すなわち、上記実施例によれば、バースト同期部112から、622.08Mbit/s系列のATMセル列と155.52Mbit/s系列のATMセル列とが多重化して出力され、局装置の内部で上記両系列の信号を統一的に扱うことができるため、1つの局装置OLTに上り方向伝送速度が異なる複数種類の端末装置を収容できることが判る。
【0066】
次に、局装置OLTに上り方向伝送速度が異なる複数種類の端末装置を収容した場合の各端末装置の帯域制御について説明する。
図10は、ITU−T勧告G.983.1で上り伝送方向のTDMA制御に使用されるPLOAMセル600、610を示す。ここでは、簡単化のために、PLOAMセル600、610に含まれるグラント情報領域(GRANT1〜GRANT27)のみに着目する。
【0067】
図13に示した下りフレーム50−1では、4×56セルからなる1フレーム中の8個所にPLOAMセル51−1〜51−8が挿入されている。各端末装置における上り伝送方向のTDMA制御では、これらのPLOAMセル51−1〜51−8からグラント情報を抽出し、自端末が上りフレーム50−2内のどの位置でバーストを送出すべきかを判定している。ITU−T勧告G.983.1では、上り伝送方向の伝送速度は155.52Mbit/sと規定されているため、1フレーム当たり53セル分のバースト送出タイミングを指定できる。以下の説明では、各フレーム内で指定されるバースト送信タイミングをバーストスロットと呼ぶ。
【0068】
図10に示したPLOAMセル600は、図13に示した下りフレーム50−1における第1番目のPLOAMセル51−1に対応し、PLOAMセル610は、第2番目のPLOAMセル51−2に対応している。
PLOAMセル600は、PLOAMセルヘッダ601とペイロードとからなり、ペイロードは、グラント情報領域603(603−1〜603−27)と、グラント情報のエラー検出のためのCRC604(604−1〜604−4)と、その他の領域602、605からなっている。
【0069】
これと同様に、PLOAMセル610も、PLOAMセルヘッダ611とペイロードとからなり、ペイロードは、グラント情報領域613(613−1〜613−27)と、CRC614(614−1〜614−4)と、その他の領域612、615からなっている。
【0070】
CRC領域604、614は、この例では、7つのグラント情報領域に一個の割合で用意されている。ペイロードのその他の領域602、605、612、615の設定情報は、帯域制御以外の他の機能のために規定されている。尚、図13における第3番目〜第8番目のPLOAMセル51−3〜51−8では、グラント情報領域が未使用領域となっている。
【0071】
グラント情報領域603、613と、図13の上りフレーム50−2で割当てられるバーストスロットとの間には次のような関係にある。
下りフレームの最初のPLOAMセル51−1(図10の600)のグラント情報領域603−1はバーストスロット53−1に対応し、グラント情報領域603−2はバーストスロット53−2、・・・、グラント情報領域603−27はバーストスロット53−27に対応している。また、第2番目のPLOAMセル51−2(図10の610)のグラント情報領域613−1はバーストスロット53−28に対応し、・・・、グラント情報領域613−26はバーストスロット53−53に対応している。各端末装置は、上記PLOAMセル51−2(610)の最後のグラント情報領域613−27と、後続するPLOAMセル51−3〜51−8のグラント情報は無効なものとして無視する。
【0072】
図10に示した例では、グラント情報領域603−1、603−8、・・・、603−27、・・・、613−21は、グラント端末として端末装置2(ONU2)を指定している。この場合、端末装置2は、上りフレーム上でこれらのグラント情報領域と対応するバーストスロット53−1、53−8、・・・、53−27、・・・、53−48を使用してバーストを送信することができる。
【0073】
上記グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26の管理は、図2に示した通知情報終端部131、上り帯域演算部132、上り帯域管理テーブル133によって行われる。上り帯域演算部132は、通知情報終端部131が収集した各端末装置のキュー情報に基づいて、各端末装置に割り当てるべきバーストスロットを決定し、割当て結果を上り帯域管理テーブル133に登録する。下りフレーム生成部122は、下りフレーム上のPLOAMセル51−1、51−2の生成時に、上記上り帯域管理テーブル133に従って、グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26にグラント端末の識別子を設定する。すなわち、各端末装置のキューの状態に応じて割り当てるべきバーストスロットを変化させることによって、上り伝送方向の帯域が動的に制御されている。
【0074】
この場合、各端末装置が、155.52Mbit/sを基本速度として、送信データの蓄積状態を自装置の伝送速度に応じて正規化した形で、局装置にキュー情報を通知するようにしておけば、上り帯域演算部132は、個々の端末装置の伝送速度を意識することなく、バーストスロットの割当て計算を実行できる。キュー情報を各端末装置で正規化しない場合は、局装置側で各端末装置の速度系列を記憶しておき、上り帯域演算部132が、端末装置から受信したキュー情報を端末速度系列に従って正規化して、バーストスロットの割当て計算を実行するようにすればよい。
【0075】
図11は、上り帯域管理テーブル133の1例を示す。
上り帯域管理テーブル133は、第1フレーム領域650−1、・・・、 第(i−1)フレーム領域650−(i−1)、第iフレーム領域650−i、第i+1フレーム領域650−(i+1)、・・・、第jフレーム領域650−jからなり、jフレーム周期分のグラント情報を登録できるようになっている。各フレーム領域650(650−1〜650−j)は、フレーム内でのバーストスロット位置に対応する複数のグラント登録領域660−1〜660−53から構成されている。
【0076】
図11において、第i番目のフレーム650−iのグラント登録領域660−1〜660−53は、図10に示したPLOAMセル600、610に搭載されるグラント情報603−1〜603−27、613−1〜613−26と対応してある。つまり、第iフレームの第1PLOAMセル51−1(600)のグラント情報領域603−1〜603−27には、グラント登録領域660−1〜660−27の登録内容に従って、また、第2PLOAMセル51−2(610)のグラント情報領域613−1〜613−26には、グラント登録領域660−28〜660−53の登録内容に従って、グラント情報が設定される。
【0077】
上り帯域計算部132が、上記上り帯域テーブル133のグラント登録領域に登録する各端末装置のアクセス権付与パターンを更新することによって、各端末装置の上り伝送方向の帯域が変化する。各端末装置の上りデータバッファの状態を監視し、上り帯域テーブル133を動的に更新することにより、ITU−T勧告G.983.4の動作が実現される。
本発明では、第1PLOAMセルのグラント情報領域603−1〜603−27と、第2PLOAMセルのグラント情報領域613−1〜613−26を、前述した異なる伝送速度をもつ上り伝送方向バーストスロットと対応させる。
【0078】
図8、図9を参照して説明したように、155.52Mbit/sバーストには1セルが送出され、622.08Mbit/sバーストには4セルが送出されるから、上り伝送速度が622.08Mbit/sの端末装置は、4セル単位で上り伝送方向のデータ送信と帯域制御をすればよい。このように上り伝送速度に応じた個数のセル単位で帯域を管理すれば、既に稼動中の上り伝送速度155.52Mbit/s対応の端末装置に何ら変更を加えることなく、新たに導入された上り伝送速度622.08Mbit/sの端末装置の帯域制御が可能となるため、対応できる上り伝送速度が異なる複数種類の端末装置を同一PON区間に混在して収容することが可能となる。
【0079】
図12は、本発明におけるPON区間のバースト伝送の1例を示す。
ここでは、グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26によってTDMA制御を行った場合に、端末装置2−1〜2−3(ONU1〜ONU3)から光ファイバ5−1〜5−3に送信される上り伝送方向のバーストと、光ファイバ3−1上に多重化された上り伝送方向バーストの関係について説明する。
【0080】
710は、ONU1(端末装置2−1)が光ファイバ5−1に送信するバースト、720は、ONU2(端末装置2−2)が光ファイバ5−2に送信するバースト、730は、ONU3(端末装置2−3)が光ファイバ5−3に送信するバーストを示している。また、740は、これらのバーストをカプラ4で多重化した光ファイバ3−1上のバーストを示している。また、753−1〜753−53は、上り伝送方向の各バーストスロットをPLOAM1(PLOAMセル600)のグラント情報領域603−1〜603−27(GRANT1〜GRANT27)、PLOAM2(PLOAMセル610)のグラント情報領域613−1〜613−26(GRANT1〜GRANT26)と対応付けて表示したものである。
【0081】
ONU1(端末装置2−1)は、PLOAM1でバーストスロット753−7(GRANT7)、PLOAM2でバーストスロット753−49(GRANT22)が割り当てられている。ONU2(端末装置2−2)は、PLOAM1でバーストスロット753−1(GRANT1)、753−8(GRANT8)、753−27(GRANT27)、PLOAM2でバーストスロット753−48(GRANT21)が割り当てられている。また、ONU3(端末装置2−3)は、PLOAM2でバーストスロット753−28(GRANT1)、753−53(GRANT26)が割り当てられている。
【0082】
この結果、ONU1(端末装置2−1)は、バーストスロット753−7、753−49に155.52Mbit/sバースト713−7、713−49を出力し、ONU2(端末装置2−2)は、バーストスロット753−1、753−8、753−27、753−48に622.08Mbit/sバースト723−1、723−8、723−27、723−48を出力し、ONU3(端末装置2−3)は、バーストスロット753−28、753−53に155.52Mbit/sバースト733−28、733−53を出力する。
【0083】
これらのバーストは、カプラ4で合流し、バースト信号列740が示すように、622.08Mbit/sバースト743−1、743−8、743−27、743−48と、1551.52Mbit/sバースト743−7、743−28、743−49、743−53が時分割多重された状態で局装置1に到達する。
以上のように、本発明によれば、局装置に155.52Mbit/s対応の端末装置と622.08Mbit/s対応の端末装置とが混在して収容された場合でも、各端末装置の上り伝送方向の帯域を従来の制御手法を生かした形で制御できる。
【0084】
本発明は、一定の時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる上り伝送方向フレームへの各端末装置のアクセス権をバーストスロット単位で割当て、各端末装置に、割当てバーストスロットに対して、それぞれのデータ伝送速度に応じた個数のセルを送信させるようにしたことにより、バースト速度系列の異なる複数の端末装置をPONに収容可能としている。実施例では、バースト速度系列として、第1伝送速度が155.52Mbit/s、第2伝送速度が622.08Mbit/sの場合を例にとって説明したが、本発明が、上記実施例以外のバースト速度系列にも拡張できることは明らかである。
【0085】
【発明の効果】
本発明は、同一PON区間に速度系列の異なる複数の端末装置を収容できるため、上り伝送速度の高速化が必要になった場合でも、既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の高い端末装置の収容が可能となる。また、単一のPON区間に接続する全ての端末装置を同一速度系列にする必要がなくなるため、一部の端末装置を高速端末に置換する形式で、需要に応じたPON区間の速度変更が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる受動光網終端装置からなるネットワークの構成図。
【図2】図1の局装置1に搭載される加入者線インタフェース10の1例を示すブロック図。
【図3】図1の端末装置2に搭載される光受動網終端部20の1例を示すブロック図。
【図4】本発明で使用されるPON区間のフレーム構成の1例を示す図。
【図5】図4における上りフレーム60−2の詳細フォーマットを示す図。
【図6】図2におけるバースト同期部112の1実施例を示すブロック図。
【図7】図6の最適クロック生成部331の動作を示す信号波形図。
【図8】バースト同期部112の動作説明図。
【図9】シリアル/パラレル変換後のバースト同期部112の動作説明図。
【図10】PLOAMセルにおけるグラント領域を説明するための図。
【図11】加入者線インタフェース10における上り帯域管理テーブル133の1例を示す図。
【図12】本発明におけるPON区間のバースト伝送の1例を示す図。
【図13】ITU−T勧告G.983.1におけるPON区間の伝送フレームの構成図。
【符号の説明】
1:局装置、2:端末装置、3:光ファイバ、5:支線光ファイバ、4:カプラ、6:局内/局間伝送路、7:端末側伝送路、10:加入者線インタフェース、11:スイッチ部、12:局内/局間インタフェース、13:制御部、20:光受動網終端部、2:UNI処理部、50−1、60−1:下りフレーム、50−2、60−2:上りフレーム、51、61:PLOAMセル、52、53、62:ATMセル、63:155.52Mbit/sバースト、64:622.08Mbit/sバースト、101:光送受信部、102:装置内インタフェース、111:光/電気変換部、112:バースト同期部、113:上りフレーム終端部、114:上りデータバッファ、121:下りデータバッファ、122:下りフレーム生成部、123:電気/光変換部、131:通知情報終端部、132:上り帯域演算部、133:上り帯域管理テーブル、141:クロック、142:タイミング生成部、143:サンプリングクロック生成部、151:制御インタフェース部、201:装置内インタフェース、202:光送受信部、211:上りデータバッファ、212:上りフレーム生成部、213:電気/光変換部、221:光/電気変換部、222:下りフレーム終端部、223:下りデータバッファ、231:アクセス権情報終端部、232:上り送信タイミング生成部、233:上りデータバッファ管理部、234:通知情報生成部、241:クロック、242:タイミング生成部、301:セレクタ、302:データ速度判定部、311:622.08Mbit/s用データラッチ、312:ビットバッファ、313:シリアル/パラレル変換部、314:622.08Mbit/s用DLパターン検出、315:遅延回路、321:155.52Mbit/s用データラッチ、322:ビットバッファ、323:シリアル/パラレル変換部、324:155.52Mbit/s用DLパターン検出部、325:データ速度変換部、331:最適クロック生成部、400:サンプリングクロック、411:入力データ(622.08Mbit/s)、412:最適位相判定周期、413:最適位相、415:最適クロック(622.08Mbit/s)、421:入力データ(155.52Mbit/s)、422:最適位相判定周期、423:最適位相、425:最適クロック(155.52Mbit/s)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、受動光網PON(Passive Optical Network)に関し、特に受動光網におけるデータ伝送方法と終端装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明が適用される受動光網PONに関する第1の従来技術として、ITU−T勧告G.983.1“Broadband optical access systems based on passive optical networks (PON)”(非特許文献1)がある。勧告G.983.1では、PON区間の信号伝送にATMセルを基本単位としたセル伝送方式を採用しており、局装置OLT( Optical Line Terminal)から端末装置ONU(Optical Network Unit)方向には53バイト(Byte)のATMセルを使用し、端末装置ONUから局装置OLT方向には、ATMセルに3バイトの付加ヘッダを付与した56バイトセルが使用される。また、局装置OLTから端末装置ONU方向(下り伝送方向)には、155.52Mbit/sまたは622.08Mbit/sの伝送速度が規定されており、端末装置から局装置方向(上り伝送方向)には155.52Mbit/sの伝送速度が規定されている。
【0003】
図13は、上記勧告G.983.1におけるフレーム構造を示す。50−1は下り伝送方向、50−2は上り伝送方向のフレームを示している。
ここでは、下り方向の伝送速度が622.08Mbit/sの場合を示しており、下り方向のフレームは224セルで1フレームを構成し、ユザーセル列52−1〜52−216に対して、27セルに1回の周期で、制御セル51−1〜51−8を挿入した構成となっている。PON区間の制御セル51−1〜51−8はPLOAMセルと呼ばれている
上り方向は、53セルで1フレームが構成され、複数ONUからの転送セル53−1〜53−53が時分割多重された構成となっている。ここで、PLOAMセル51−1〜51−8には、グラント(GRANT)と呼ばれるフィールドが定義されており、このフィールドにより、各端末装置の上り伝送方向のセル送信タイミングが制御される。また、上記グラントフィールドを用いて、各端末装置に割り当てられる送信機会を増減させることによって、端末装置の上り方向伝送帯域が制御される。
【0004】
上述した受動光網PONに関する第2の従来技術として、同勧告G.983.4 “A Broadband Optical Access System with increased service capability using Dynamic Bandwidth Assignment”(非特許文献2)がある。勧告G.983.4には、前記勧告G.983.1におけるPON区間の帯域を動的に変更させるための方法が示されている。具体的に言うと、勧告G.983.4には、各端末装置から局装置に、上り伝送方向の送信データバッファの使用状態を通知し、局装置が、端末装置から通知されたデータバッファ使用状態に基づいてグラントフィールドの値を動的に変化させ、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向帯域を制御することが示されている。これにより、各端末装置の負荷に応じた上り伝送方向の動的な帯域制御が可能となっている。
【0005】
【非特許文献1】
ITU−T勧告G.983.1 “Broadband optical access systems based on passive optical networks (PON)”
【非特許文献1】
ITU−T勧告G.983.4 “A Broadband Optical Access System with increased service capability using Dynamic Bandwidth Assignment”
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
PONにおける信号伝送では、下り伝送方向に比較して、上り伝送方向の信号伝送に高度な技術が要求される。その原因は伝送方式の違いにある。すなわち、下り伝送方向フレームでは、局装置から端末装置への同報的なデータ伝送が行なわれるため、連続光による伝送が可能となる。これに対して、上り伝送方向フレームは、複数の端末装置による時分割多重マルチアクセス:TDMA(Time Division Multiple Access)となるために、光バースト伝送が必要となる。光バースト伝送は、連続光を用いた伝送方式に比べて、信号の扱いが難しく、伝送速度が遅くなる傾向にある。
【0007】
前述したITU−T勧告G.983.1においても、下り方向では622.08Mbit/sまでの伝送方向が規定されているのに対して、上り方向では155.52Mbit/sに留まっている。しかしながら、端末装置の伝送容量の増加に伴って、PONの上り伝送方向に622.08Mbit/sの伝送速度が要求されてきている。また、将来的には、下り伝送方向においても、現行速度622.08Mbit/sの2倍あるいは4倍と言った更に高速化された伝送速度が要求される可能性があり、下り方向の高速化要求に付随して、上り伝送方向でも更なる高速化が要求されるものと予想される。
【0008】
上述したPON区間での伝送速度を高速化するためには、宅内などユーザ近傍に既に設置済みの端末装置の置き換えが必須となり、その作業に多大な労力が必要となる。例えば、ITU−T勧告983.1が規定している下り伝送方向622.08Mbit/s、上り伝送方向155.52Mbit/sに対応した端末装置を、両方向とも622.08Mbit/sに対応させるためには、既設の端末装置の交換作業と、PON区間の上り伝送速度の変更作業とが必要となる。
【0009】
本発明の目的は、同一のPON区間に速度系列の異なる端末装置を混在して収容可能な受動光網データ伝送方法およびを終端装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の異なる新たな端末装置の導入を可能とする受動光網データ伝送方法および終端装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、局装置に収容された光ファイバに光カプラで分岐された支線光ファイバを介して複数の端末装置が結合され、各端末装置から局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームが同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなり、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロットの位置が、上記局装置から各端末装置に向かう下り伝送方向の通信フレームに含まれる制御セルによって指定される受動光網において、
上記各端末装置が、上記制御セルによって指定された各バーストスロットに対して、それぞれの伝送速度に応じた個数のデータセルを送出し、上り伝送方向の各通信フレームが、バーストスロット位置によって異なった伝送速度でデータセルを搬送するようにしたことを特徴とする。
【0011】
更に詳述すると、本発明では、基本伝送速度(例えば、155.52 Mbit/s)をもつ端末装置が、局装置から指定された各バーストスロットで、付加ヘッダと単一のデータセルを送出し、基本伝送速度のN倍(Nは2以上の整数)の伝送速度(例えば、155.52×N Mbit/s)をもつ端末装置が、局装置から指定された各バーストスロットで、付加ヘッダに続けてN個のデータセルを連続的に送出する。
【0012】
本発明によれば、各端末装置が、送信データの蓄積状況(送信バッファ使用状況)を示す通知情報を上り方向の通信フレームの所定のスロットに設定し、局装置が、受信フレームから上記通知情報を抽出することによって、各端末装置へのバーストスロットの割当てを動的に制御することができる。この場合、各端末装置に、送信データの蓄積状況を自端末のデータ伝送速度に応じて正規化させることによって、局装置に、端末装置の伝送速度の違いを意識することなく、各端末装置へのバーストスロット割当て行なわせることが可能となる。
【0013】
本発明による受動光網端末装置の終端装置は、局装置から送信された下り伝送方向の通信フレームから制御セルを抽出し、上記制御セルが示すアクセス権情報に従って、該端末装置から上記局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームで使用すべきバーストスロットの位置を特定する手段と、上り伝送方向の各通信フレームにおいて、上記アクセス権情報で指定された各バーストスロットに対して、付加ヘッダに続けてN個(Nは2以上の整数)のデータセルを連続的に送出するための手段と、送信データの蓄積状況を該端末装置のデータ伝送速度に応じて正規化し、送信データ蓄積状況を示す通知情報として上記付加ヘッダに設定するための手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明による受動光網用の局装置用は、PONに接続された各インタフェース部が、PONから同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる上り伝送方向の通信フレームを受信し、受信フレームから抽出した基本伝送速度をもつ送信セル群を速度変換し、基本伝送速度のN倍の伝送速度をもつ送信セル群と同期化して出力するための第1手段と、端末装置に送信すべきデータセル列と、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロット位置を指定する制御セルとを含む所定フォーマットの下り伝送方向の通信フレームを生成し、PONに送出するための第2手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
更に詳述すると、本発明の局装置では、上記第1手段が、受信フレームの前記所定スロットから、各端末装置における送信セルの蓄積状態を示す通知情報を抽出するための手段を有し、上記第2手段が、上記通知情報に基づいて、各端末装置が使用すべきバーストスロットの割当てを動的に制御するための手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明では、同一の時間幅をもつバーストスロットに対して、各端末装置が自分のデータ伝送速度に応じた個数のデータセルを送出するようにしているため、速度系列の異なる複数種類の端末装置を単一のPON区間に混在して収容することが可能となる。従って、本発明によれば、PONに既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の高い新たな端末装置を加えることができ、ユーザニーズに応じた端末装置の置き換えと、PON区間の上り伝送方向での速度変更を容易に実現することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による受動光網終端装置およびデータ転送方法の実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の適応対象となる受動光網終端装置からなるネットワーク構成を示す。1は局装置(OLT)、2−1〜2−Nは端末装置(ONU)、3(3−1〜3−M)は局装置に収容された光ファイバ、5(5−1〜5−N)は、光ファイバ3からカプラ4で分岐した支線光ファイバであり、これらの光ファイバによって受動光網PONが構成されている。6(6−1〜6−I)は局内/局間伝送路、7(7−1〜7−N)は端末側伝送路である。
【0018】
局装置1は、光ファイバ3(3−1〜3−M)を収容するための複数の加入者線インタフェース10−1〜Mと、局内/局間インタフェース12−1〜12−Iと、これらのインタフェース間でデータセルを交換するためのスイッチ部11と、制御部13とから構成されている。また、端末装置2−1〜2−Nは、支線光ファイバ5に接続された光受動網終端部20(20−1〜20−N)と、光受動網終端部20に接続されたUNI処理部21(21−1〜21−N)とから構成される。
【0019】
局装置1に接続された光ファイバ3−1は、カプラ4によって複数の支線光ファイバ5−1〜5−Nに分岐され、これらの支線光ファイバ5−1〜5−Nに端末装置2−1〜2−Nが接続されている。
図1では、2−1と2−3が、第1上り伝送速度(B1Mbit/s)に対応した端末装置、2−2と2−Nが、第2上り伝送速度(B2Mbit/s)に対応した端末装置として記述してある。ここでは、各端末装置の下り伝送速度をAMbit/sとする。
【0020】
局内/局間伝送路6−1〜6−Iから局内/局間インタフェース12−1〜12−Iに入力された下り伝送方向のデータは、スイッチ部11で交換処理され、加入者線インタフェース10−1〜10−Mに転送される。加入者線インタフェース10−1に転送されたデータは、PON区間の通信フレームに変換した後、光ファイバ3−1、5−1〜5−Nを介して、端末装置2−1〜2−Nに同報的に伝送される。
【0021】
光受動網終端部20−1〜20−Nは、光ファイバを介して各端末装置2−1〜2−Nに到達したデータについてフレーム終端処理を行い、自端末装置宛てのデータを抽出する。光受動網終端部20−1〜20−Nで抽出された自端末装置宛てのデータは、UNI処理部21−1〜21−Nに転送され、UNI(User Network Interface)対応のフォーマットに変換した後、端末側伝送路7−1〜7−Nに出力される。
【0022】
一方、端末側伝送路7−1〜7−Nから入力された上り伝送方向のデータは、UNI処理部21−1〜21−Nでフレーム終端処理した後、光受動網終端部20−1〜20−Nに転送される。光受動網終端部20−1〜20−Nでは、到達した上り伝送方向のデータをPON区間の上りフレームに組み立てた後、光ファイバ5−1〜5−Nに出力する。
【0023】
上り伝送方向では、PON区間の光ファイバ3−1を複数の端末装置で共有するために、各端末装置からの送信データを時分割多重アクセス:TDMA(Time Division Multiple Access)制御している。一般に、上記TDMAにおける光ファイバ上でのデータ伝送単位を「バースト」と呼んでいる。以下、本明細書では、各端末装置が局装置から指定された1回の送信機会で出力できるデータ単位をバーストと呼び、上り伝送方向の各通信フレームに定義されたバースト送信期間をバーストスロットと呼ぶことにする。
【0024】
図1の例では、光受動網終端部20−1と20−3はB1Mbit/sの伝送速度、光受動網終端部20−2と20−NはB2Mbit/sの伝送速度で、それぞれのバーストを光ファイバ5−1〜5−Nに送信することになる。光ファイバ5−1〜5−Nに出力されたバーストは、カプラ4において合流し、光ファイバ3−1を介して、加入者線インタフェース10−1に到達する。
【0025】
上り伝送方向では、複数のバーストがカプラ4で衝突するのを防ぐために、TDMA制御によって、各端末装置からのバースト送信タイミング(バーストスロット)が管理されている。本発明では、局装置1の各加入者線インタフェース10(10−1〜10−M)が光ファイバ3から受信するデータには、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとが混在している。加入者線インタフェース10−1では、これらのバーストの伝送速度を判別し、PON区間の上り伝送フレーム終端処理を行った後、受信データをスイッチ部11に転送する。スイッチ部11では、各加入者線インタフェースから受信した上り方向のデータを交換処理し、局内/局間インタフェース12−1〜12−Iに選択的に振り分ける。
【0026】
局内/局間インタフェース12−1〜12−Iでは、スイッチ部11で振り分けられたデータをSNI(Service Node Interface)対応のフォーマットに変換した後、局内/局間伝送路6−1〜6−Iに出力する。尚、制御部13は、PON区間の上り伝送帯域制御など、PON区間に固有の制御動作を行なう。
【0027】
次に、図2、図3を参照して、局装置1と端末装置2−1〜2−Nにおける信号処理について説明する。
図2は、局装置に搭載される加入者線インタフェース10の構成例を示す。
【0028】
加入者線インタフェース10は、光送受信部101と、装置内インタフェース102と、光/電気変換部111と、バースト同期部112と、上りフレーム終端部113と、上りデータバッファ114と、下りデータバッファ121と、下りフレーム生成部122と、電気/光変換部123と、通知情報終端部131と、上り帯域演算部132と、上り帯域管理テーブル133と、基準クロック141と、タイミング生成部142と、サンプリングクロック生成部143および制御インタフェース部151から構成されている。
【0029】
装置内ハイウエイ(HW)から加入者線インタフェース10に入力される下り伝送方向のデータは、装置内インタフェース102で受信され、信号線171を介して下りデータバッファ121に蓄積される。下りデータバッファ121は、下り伝送方向のデータ伝送速度を装置内伝送速度からPON区間の伝送速度に変換するためのものであり、下りデータバッファ121の蓄積データは、PON区間の伝送速度データで信号線172に読み出され、下りフレーム生成部122に転送される。
【0030】
下りフレーム生成部122は、上り帯域管理テーブル133に登録されている制御情報に従って、下り伝送方向のデータにグラント(GRANT)情報を多重化し、下りフレームを構成する。上記グラント情報は、上り伝送方向でTDMA制御を行なうためのアクセス権情報であり、これにより各端末装置の上り伝送方向バーストの送信タイミング(バーストスロット)が制御されることになる。下りフレーム生成部122で生成されたフレームは、信号線173を介して電気/光変換部123に入力され、光信号に変換した後、光伝送路174と光送受信部101を介して光ファイバ3に出力される。
【0031】
一方、光送受信部101で受信された上り伝送方向のバーストは、光伝送路161を介して光/電気変換部111に入力され、電気信号に変換した後、信号線162を介してバースト同期部112に転送される。バースト同期部112には、前述したように、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとが時分割多重して入力される。この場合、各バーストはそれぞれ異なった端末装置から送信されているため、TDMA制御におけるタイミング誤差等により、バースト毎に位相誤差が生じている。
【0032】
バースト同期部112は、サンプリングクロック生成部143で生成されたデータサンプリングクロック192を用いて、バースト受信のための最適位相を判別し、受信バーストの位相誤差の除去と上りバーストのビットレベルでの同期をとる。更に、B1Mbit/sのバーストとB2Mbit/sのバーストとを識別し、装置内のフォーマットに変換した後、信号線163を介して上りフレーム終端部113に転送する。バースト同期部112の詳細な動作については、図6を参照して後述する。
【0033】
上りフレーム終端部113では、上り伝送方向フレームを終端し、受信データを信号線164を介して上りデータバッファ114に蓄積する。この時、上りフレーム終端部113では、ITU−T勧告G.983.1で規定された上りフレームのDivided Slotから、各端末装置における送信データ蓄積状況を示す通知情報(キュー情報)を抽出し、これを信号線181を介して通知情報終端部131に転送する。上りデータバッファ114の蓄積データは、装置内の伝送速度で信号線165に読み出され、装置内インタフェース102によって、装置内ハイウエイ上のフォーマットに変換した後、装置内に出力される。
【0034】
上りフレーム終端部113で抽出された各端末装置のキュー情報は、信号線181を介して通知情報終端部131に入力され、ここで終端される。上り帯域演算部132は、上記キュー情報を信号線182を介して周期的に読取り、各端末装置のキュー情報と制御インタフェース部151からの設定情報とに基づいて、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向の帯域を演算し、信号線183を介して上り帯域管理テーブル133の制御情報を周期的に更新する。下りフレーム生成部122は、このように周期的に更新された制御情報を下りフレームに多重化し、各端末装置に割り当てるべき上り伝送方向の帯域を制御することになる。尚、タイミング生成部142は、基準クロック141から、PON区間のフレーム位相や帯域の制御に必要な各種周期の基本的タイミング信号を生成し、これを上記各ブロックに分配する。
【0035】
図3は、各端末装置2が備える光受動網終端部20の構成例を示す。
光受動網終端部20は、装置内インタフェース201と、光送受信部202と、上りデータバッファ211と、上りフレーム生成部212と、電気/光変換部213と、光/電気変換部221と、下りフレーム終端部222と、下りデータバッファ223と、アクセス権情報終端部231と、上り送信タイミング生成部232と、上りデータバッファ管理部233と、通知情報生成部234と、基準クロック241およびタイミング生成部242から構成される。
【0036】
装置内ハイウエイ(HW)から入力される上り伝送方向の送信データは、装置内インタフェース201で受信され、信号線251を介して上りデータバッファ211に蓄積される。上りデータバッファ211からの蓄積データの読出しは、上りデータバッファ管理部233によって管理され、自端末装置に割り当てられた上り伝送方向の送信タイミングに合わせて読み出される。また、上りデータバッファ211における送信データの蓄積状態は、通知情報生成部234によって監視されている。
【0037】
上りデータバッファ211から信号線252に読み出された送信データは、上りフレーム生成部212に転送される。上りフレーム生成部212は、上り送信タイミング生成部232が発生する送信タイミングに従ったバーストスロットに送信データを含むPON区間の上りフレームを生成する。通知情報生成部234によって生成された上りデータバッファ211のキュー情報は、ITU−T勧告G.983.1で規定されたDivided Slotに多重化される特定のミニスロットに設定される。上りフレーム生成部212で生成された通信フレームは、信号線253を介して電気/光変換部213に入力され、電気信号から光信号に変換した後、光伝送路254と光送受信部202を介して光ファイバ5に出力される。
【0038】
一方、光ファイバ5から光受動網終端部20に入力された下り伝送方向の信号は、光送受信部202から光伝送路261を介して光/電気変換部221に転送される。光/電気変換部221では、PON区間の光信号を電気信号に変換し、信号線262を介して下りフレーム終端部222に転送する。下りフレーム終端部222は、PON区間の伝送フレームを終端し、受信データを信号線263を介して下りデータバッファ223に蓄積する。この時、下りフレーム終端部222は、下りフレームに多重化されているグラント情報を抽出し、これを信号線271を介してアクセス権情報終端部231に転送する。上記グラント情報は、前述したように、各端末装置が上り伝送方向のTDMA制御と帯域管理のために必要とするアクセス権情報であり、局装置から端末装置に伝達された情報である。下りデータバッファ223の蓄積データは、装置内ハイウエイでの伝送速度に従って信号線264に読み出され、装置内インタフェース201で内部フォーマットに変換した後、装置内ハイウエイに出力される。
【0039】
アクセス権情報終端部231は、下りフレーム終端部222が抽出したグラント情報を信号線272を介して上り送信タイミング生成部232に転送する。上り送信タイミング生成部232は、上記グラント情報に基づいて自装置に割り当てられた上り方向のバースト送信タイミングを認識し、バースト送信に必要な制御信号を生成する。上りフレーム生成部212、光/電気変換部213、上りデータバッファ管理部233は、上り送信タイミング生成部232から信号線274、275、273を介して供給される制御信号に従って、上り伝送方向バースト信号の送信制御を行なう。タイミング生成部242は、基準クロック241に基づいてPON区間の各種の基準信号を生成し、これを上述した回路ブロックに分配する。
【0040】
ここでは、PON区間での上り伝送方向の伝送速度として、B1Mbit/sとB2Mbit/sの2種類が存在すると仮定したが、伝送速度が異なっても光受動網終端部20の構造は基本的に同一となる。但し、上り伝送方向の信号パス上に位置する上りデータバッファ211、上りフレーム生成部212、電気/光変換部213、上り送信タイミング生成部232、データバッファ管理部233、通知情報生成部234およびタイミング生成部242については、B1Mbit/s対応の端末装置とB2Mbit/s対応の端末装置では、処理速度が異なったものとなる。
【0041】
以下、図4〜図9を参照して、具体的なPONフレームの処理について説明する。
先ず、本発明によるPON区間でのデータ伝送動作の理解を容易にするために、具体的なフレームの構成を参照して説明する。ここでは、前述したG.983.1で規定された上り伝送速度を基本速度として、これを4倍の622.08Mbit/sに拡張する場合を想定する。
【0042】
この例は、図1における下り伝送速度Aを622.08Mbit/sとし、第1上り伝送速度B1を155.52Mbit/s、第2上り伝送速度B2を622.08Mbit/sとする。下り伝送速度が622.08Mbit/s、上り伝送速度が155.52Mbit/sの端末装置20−1と20−3は、ITU−T勧告G.983.1に従った既存の端末装置に対応する。一方、下り伝送速度が622.08Mbit/s、上り伝送速度が622.08Mbit/sの端末装置20−2と20−4は、ITU−T勧告G.983.1における上り伝送速度を拡張した本発明に特有の端末装置となる。
【0043】
図4は、本発明で使用されるPON区間のフレーム構成の1例を示す。ここで、60−1は下りフレーム、60−2は上りフレームを示している。
下りフレーム60−1において、61−1〜61−8はPLOAMセル、62−1〜62−216はATMセルを示している。また、上りフレーム60−2において、63−2〜63−53は155.52Mbit/sバースト、64−1〜64−52は622.08Mbit/sバーストを示している。
【0044】
下りフレーム60−1は、ITU−T勧告G.983.1に従った従来のフレーム構成と同一であり、1フレームが224個のセルで構成され、ユーザセル27個に1個の周期でPLOAMセル61−1〜61−8が挿入されている。
一方、上りフレーム60−2は、従来とは異なり、伝送速度が155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53と、伝送速度が622.08Mbit/sのバースト64−1〜64−52とが混在したフレーム構成となっている。注意すべきことは、これらのバーストは互いに同一の時間幅を有し、伝送速度が622.08Mbit/sのバースト64−1〜64−52は、基本速度155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53の4倍の送信データを搬送している点にある。155.52Mbit/sのバースト63−2〜63−53と、622.08Mbit/sのバーストは、それぞれ別々の端末装置から送信されている。従って、局装置1では、カプラ4で多重化された上り伝送方向のバーストについて、伝送速度の違いを識別した受信処理を行なう必要がある。
【0045】
図5は、図4における上りフレーム60−2の詳細フォーマットを示す。
63−2は155.52Mbit/sバーストであり、ガードタイム(GT)71、プリアンブル(PR)72、デリミタ(DL)73からなる3バイトの付加ヘッダと、53バイトのATMセル74とから構成されている。一方、64−3は622.08Mbit/sバーストであり、ガードタイム(GT)81、プリアンブル(PR)82、デリミタ(DL)83からなる12バイトの付加ヘッダの後に、53バイトの4個のATMセル84−1〜84−4が連続している。
【0046】
ガードタイム71、81は、上り伝送方向のバースト同士の衝突を防ぐための無信号領域であり、プリアンブル72、82は、バーストを受信するために必要となる信号レベル調整やクロック同期用の信号領域、デリミタ73、83は、バイト境界とATMセルの先頭を示すための区切り符号領域である。
これら2つのバーストは、データ伝送速度が相違しても、バーストの絶対時間は同一であり、端末装置の伝送速度に比例して、基本速度155.52Mbit/sのバースト63−2には一個のATMセル74、622.08Mbit/sバースト64−3には4個のATMセル84−1〜84−4が含まれる。
【0047】
図6は、上述した伝送速度の異なるバーストが多重化された上り伝送方向フレームを処理するのに適したバースト同期部112の1実施例を示す。
バースト同期部112は、セレクタ301と、データ速度判定部302と、622.08M用データラッチ311と、ビットバッファ312と、シリアル/パラレル変換部313と、622.08M用DLパターン検出部314と、遅延回路315と、155.52M用データラッチ321と、ビットバッファ322と、シリアル/パラレル変換部323と、155.52M用DLパターン検出部324と、データ速度変換部325および最適クロック生成部331から構成される。
【0048】
光電気変換部111から信号線162に出力されたバースト同期部112の入力信号は、622.08M用データラッチ311と、155.52M用データラッチ321と、最適クロック生成部331に分配される。
最適クロック生成部331は、入力された各バーストに含まれるプリアンブル領域のパターンを検出し、受信バーストのサンプリング用に供給されるサンプリングクロックを用いて、622.08Mbit/sバーストのラッチに最適位相のクロック381と、155.52Mbit/sバーストのラッチに最適位相のクロック382を生成し、それぞれを622.08M用データラッチ311と155.52M用データラッチ321に供給する。
【0049】
622.08Mbit/sの入力バーストは、622.08M用データラッチ311に捉えられ、信号線351を介してビットバッファ312に転送される。ビットバッファ312は、データラッチ311で捉えたバーストを、装置内部クロックに乗せ変え、信号線352を介して、シリアル/パラレル変換部313と622.08M用DLパターン検出部314に転送する。622.08M用DLパターン検出部314は、622.08Mbit/sバースト中に含まれるデリミタ領域のパターンを検出して、上りバースト内のデータ領域(ATMセル)の先頭位置とデータのバイト境界のタイミングを検出して、信号線371を介して、シリアル/パラレル変換部313とデータ速度判定部302に通知する。シリアル/パラレル変換部313は、622.08M用DLパターン検出部314により検出されたバイト境界タイミングに基づいて、入力バーストを装置内部で扱い易い並列度をもつパラレルデータ形式に変換し、信号線353を介して遅延回路315に出力する。
【0050】
155.52Mbit/sバーストも、信号処理の手順は622.08Mbit/sバーストと基本的に同一であり、155.52M用データラッチ321、ビットバッファ322、シリアル/パラレル変換部323、155.52M用DLパターン検出部324によって、入力バーストを装置内扱い易い並列度をもつパラレルデータ形式に変換する。155.52Mbit/sバーストの場合、シリアル/パラレル変換部323で変換されたパラレルデータを信号線363を介してデータ速度変換部325に入力し、622.08Mbit/sバーストと同一の処理が可能なデータ形式に変換した後、信号線364に出力する。遅延回路315は、信号線354、364上のデータ位相を合わせるために、シリアル/パラレル変換部313の出力に、データ速度変換部325での処理時間に相当する遅延時間を与える。
【0051】
データ速度判定部302は、信号線371、372を介して入力される622.08M用DLパターン検出部314と155.52M用DLパターン検出部324からの信号により、受信バーストが622.08Mbit/sバースト、155.52Mbit/sバーストの何れかを判定し、判定結果に応じたセレクタ制御信号を信号線373に出力する。セレクタ301は、上記セレクタ制御信号に従って、受信バーストが622.08Mbit/sバーストの場合は、信号線354からの入力バーストを選択し、155.52Mbit/sバーストの場合は、信号線364からの入力バーストを選択し、入力バーストが上記の何れにも該当しない場合は、信号線374の出力を選択する。これにより、622.08Mbit/sバーストと155.52Mbit/sバーストのオーバーヘッド領域を終端し、装置内部では同一のデータ形式で扱うことが可能となる。
【0052】
図7は、図6の最適クロック生成部331の動作を示す信号波形図を示す。
400−1〜400−4は、図6の信号線192から入力されるサンプリングクロックを示している。図7では、簡単化のために、622.08Mbit/sバーストの1bit時間を4回のサンプリングが可能な622.08MHzの4相クロックで表しているが、クロックの相数は、バーストの受信条件に応じて最適なものを選定すればよい。411は、622.08Mbit/sバーストのプリアンブル領域、415は、プリアンブル領域411のサンプリングによって決定される622.08Mbit/sバーストに対する最適クロックを示している。同様に、421は155.52Mbit/sバーストのプリアンブル領域を示し、425は、155.52Mbit/sバーストに対する最適クロックを示している。
【0053】
図6に示した最適クロック生成部331に、信号線162から622.08Mbit/sバーストが入力された場合、最適クロック生成部331は、最適位相判定周期412の期間内に、サンプリングクロック400−1〜400−4を用いて、622.08Mbit/sバーストのプリアンブル領域411をサンプリングする。サンプリング結果から、データ捕捉に最適な位相413−1〜413−8判定して、622.08Mbit/sバーストの受信に最適なクロック415が生成される。
【0054】
最適クロック生成部331に155.52Mbit/sバースト421が入力された場合も、上記と同様に、最適位相判定周期422の期間内にプリアンブル領域421のサンプリングを行うことによって、155.52Mbit/sバーストの受信に最適な位相423−1、423−2が決定され、最適クロック425が生成される。生成された最適クロック415と425は、それぞれ信号線381、382を介して622.08M用データラッチ311と155.52M用データラッチ321に供給され、155.52Mbit/sバーストと622.08Mbit/sバーストのラッチに使用される。
【0055】
次に、図8と図9を参照して、図6に示したバースト同期部112の機能について説明する。
図8において、550は、信号線162からバースト同期部112への入力信号の1例を示す。ここに示した例では、入力信号には、622.08Mbit/sバースト、155.52Mbit/sバースト、622.08Mbit/sバーストの順で、異速度のバーストが多重化されている。552、562、571、572は、それぞれ図6の信号線352、354、371、372上の信号を示している。
【0056】
信号線162からの入力信号550は、622.08Mbit/sデータラッチ311と155.52Mbit/sデータラッチ321に分配され、これらのデータラッチ出力は、それぞれ信号線351、361を介して、ビットバッファ312とビットバッファ322に転送される。信号550に含まれる622.08bit/sバーストは、ビットバッファ312を通過した後、信号線352に信号552となって出力される。
【0057】
信号線352に出力された信号552では、155.52Mbit/sバーストの領域は不定区間となる。622.08M用DLパターン検出部314は、上記信号552からデリミタ521−0、523−0を検出し、信号線371に信号571(571−1、571−3)を出力する。信号571に現われるタイミングパルス571−1、571−3は、622.08Mbit/sバーストのデリミタに対応する位置を指している。
【0058】
シリアル/パラレル変換部313は、これらのタイミングパルス571−1、571−3から、622.08Mbit/sバーストのバイト境界を認識し、入力バーストを装置内部での使用に適した並列データに変換する。155.52Mbit/sバーストについても同様であり、入力信号550がビットバッファ322を通過した後、信号線362に信号562が出力される。信号562では、622.08Mbit/sバーストの領域は不定区間となる。
【0059】
155.52M用DLパターン検出部324は、信号562に含まれるデリミタ522−0を検出し、信号線372に信号572を出力する。信号572に現れるタイミングパルス571−2は、155.52Mbit/sバーストのデリミタ一位置を表示しており、シリアル/パラレル変換部323は、このタイミングパルス571−2によって入力バーストのバイト境界を認識し、入力バーストを並列データに変換する。
【0060】
図9は、シリアル/パラレル変換後のバースト同期部112の動作を示す。
図9において、553と563は、シリアル/パラレル変換部313、323から信号線353、363に出力される信号を示し、554と564は、セレクタ301の入力信号線354、364に現れる信号、573は、データ速度判定部302から信号線373に出力されるセレクタ制御信号(速度判別信号)を示している。また、555は、最終的に信号線163に出力される信号を示している。
【0061】
図8に示した信号552に含まれる622.08Mbit/sバーストは、シリアル/パラレル変換部313で変換処理を受けた後、信号線353に信号553として出力される。また、図8に示した信号562に含まれる155.52Mbit/sのバーストも、シリアル/パラレル変換部323で変換処理を受けた後、信号線363に信号563として出力される。
【0062】
155.52Mbit/sバーストについては、前述したように、装置内で622.08Mbit/sバーストと同様の処理を可能とするために、データ速度変換部325でフォーマット変換され、信号線364の出力信号564は、信号553と同一信号形式となる。出力信号564から明らかなように、PON区間を155.52Mbit/sの速度で伝送されてきたATMセル502−1(図8)は、622.08Mbit/sの信号速度を持つ3個の空セル542−1〜542−3と、速度変換されたセル542−4に変換されている。
【0063】
622.08Mbit/sの信号553には、遅延回路315によって、上記データ速度変換部325における速度変換所要時間に相当する遅延が与えられる。その結果、2つの信号554、564が、互いに位相を合わせた状態でセレクタ301に入力される。DLパターン検出部314、324から信号線371、372に出力されるバーストデリミタ位置を示すパルス571−1、571−2、571−3は、シリアル/パラレル変換部313、323においてバイト境界の判定に利用される。これらのパルスは、データ速度判定部302におけるバースト信号速度の判別にも利用される。セレクタは、データ速度判定部302から信号線373に出力されるセレクタ制御信号(速度判別信号)573に従って、入力信号554、564の何れかを選択し、信号線163に出力する。
【0064】
信号373に出力される速度判別信号573において、期間573−1と573−3は、セレクタ301で選択すべき入力信号が信号線354から入力される622.08Mbit/sバーストであることを示し、期間573−2は、セレクタ301で選択すべき入力信号が信号線364から入力される155.52Mbit/sバーストであることを示している。データ速度判定部302は、バースト以外の期間では、セレクタ301に信号線374を選択させるように、速度判別信号573を発生する。
【0065】
この結果、バースト同期部112の出力信号線163には、信号555が示すように、622.08Mbit/sバースト期間では、ATMセル列551−1〜551−4、553−1〜553−4が出力され、155.52Mbit/sバースト期間では、空きセル552−1〜552−3に続いてセル552−4が出力される。
すなわち、上記実施例によれば、バースト同期部112から、622.08Mbit/s系列のATMセル列と155.52Mbit/s系列のATMセル列とが多重化して出力され、局装置の内部で上記両系列の信号を統一的に扱うことができるため、1つの局装置OLTに上り方向伝送速度が異なる複数種類の端末装置を収容できることが判る。
【0066】
次に、局装置OLTに上り方向伝送速度が異なる複数種類の端末装置を収容した場合の各端末装置の帯域制御について説明する。
図10は、ITU−T勧告G.983.1で上り伝送方向のTDMA制御に使用されるPLOAMセル600、610を示す。ここでは、簡単化のために、PLOAMセル600、610に含まれるグラント情報領域(GRANT1〜GRANT27)のみに着目する。
【0067】
図13に示した下りフレーム50−1では、4×56セルからなる1フレーム中の8個所にPLOAMセル51−1〜51−8が挿入されている。各端末装置における上り伝送方向のTDMA制御では、これらのPLOAMセル51−1〜51−8からグラント情報を抽出し、自端末が上りフレーム50−2内のどの位置でバーストを送出すべきかを判定している。ITU−T勧告G.983.1では、上り伝送方向の伝送速度は155.52Mbit/sと規定されているため、1フレーム当たり53セル分のバースト送出タイミングを指定できる。以下の説明では、各フレーム内で指定されるバースト送信タイミングをバーストスロットと呼ぶ。
【0068】
図10に示したPLOAMセル600は、図13に示した下りフレーム50−1における第1番目のPLOAMセル51−1に対応し、PLOAMセル610は、第2番目のPLOAMセル51−2に対応している。
PLOAMセル600は、PLOAMセルヘッダ601とペイロードとからなり、ペイロードは、グラント情報領域603(603−1〜603−27)と、グラント情報のエラー検出のためのCRC604(604−1〜604−4)と、その他の領域602、605からなっている。
【0069】
これと同様に、PLOAMセル610も、PLOAMセルヘッダ611とペイロードとからなり、ペイロードは、グラント情報領域613(613−1〜613−27)と、CRC614(614−1〜614−4)と、その他の領域612、615からなっている。
【0070】
CRC領域604、614は、この例では、7つのグラント情報領域に一個の割合で用意されている。ペイロードのその他の領域602、605、612、615の設定情報は、帯域制御以外の他の機能のために規定されている。尚、図13における第3番目〜第8番目のPLOAMセル51−3〜51−8では、グラント情報領域が未使用領域となっている。
【0071】
グラント情報領域603、613と、図13の上りフレーム50−2で割当てられるバーストスロットとの間には次のような関係にある。
下りフレームの最初のPLOAMセル51−1(図10の600)のグラント情報領域603−1はバーストスロット53−1に対応し、グラント情報領域603−2はバーストスロット53−2、・・・、グラント情報領域603−27はバーストスロット53−27に対応している。また、第2番目のPLOAMセル51−2(図10の610)のグラント情報領域613−1はバーストスロット53−28に対応し、・・・、グラント情報領域613−26はバーストスロット53−53に対応している。各端末装置は、上記PLOAMセル51−2(610)の最後のグラント情報領域613−27と、後続するPLOAMセル51−3〜51−8のグラント情報は無効なものとして無視する。
【0072】
図10に示した例では、グラント情報領域603−1、603−8、・・・、603−27、・・・、613−21は、グラント端末として端末装置2(ONU2)を指定している。この場合、端末装置2は、上りフレーム上でこれらのグラント情報領域と対応するバーストスロット53−1、53−8、・・・、53−27、・・・、53−48を使用してバーストを送信することができる。
【0073】
上記グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26の管理は、図2に示した通知情報終端部131、上り帯域演算部132、上り帯域管理テーブル133によって行われる。上り帯域演算部132は、通知情報終端部131が収集した各端末装置のキュー情報に基づいて、各端末装置に割り当てるべきバーストスロットを決定し、割当て結果を上り帯域管理テーブル133に登録する。下りフレーム生成部122は、下りフレーム上のPLOAMセル51−1、51−2の生成時に、上記上り帯域管理テーブル133に従って、グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26にグラント端末の識別子を設定する。すなわち、各端末装置のキューの状態に応じて割り当てるべきバーストスロットを変化させることによって、上り伝送方向の帯域が動的に制御されている。
【0074】
この場合、各端末装置が、155.52Mbit/sを基本速度として、送信データの蓄積状態を自装置の伝送速度に応じて正規化した形で、局装置にキュー情報を通知するようにしておけば、上り帯域演算部132は、個々の端末装置の伝送速度を意識することなく、バーストスロットの割当て計算を実行できる。キュー情報を各端末装置で正規化しない場合は、局装置側で各端末装置の速度系列を記憶しておき、上り帯域演算部132が、端末装置から受信したキュー情報を端末速度系列に従って正規化して、バーストスロットの割当て計算を実行するようにすればよい。
【0075】
図11は、上り帯域管理テーブル133の1例を示す。
上り帯域管理テーブル133は、第1フレーム領域650−1、・・・、 第(i−1)フレーム領域650−(i−1)、第iフレーム領域650−i、第i+1フレーム領域650−(i+1)、・・・、第jフレーム領域650−jからなり、jフレーム周期分のグラント情報を登録できるようになっている。各フレーム領域650(650−1〜650−j)は、フレーム内でのバーストスロット位置に対応する複数のグラント登録領域660−1〜660−53から構成されている。
【0076】
図11において、第i番目のフレーム650−iのグラント登録領域660−1〜660−53は、図10に示したPLOAMセル600、610に搭載されるグラント情報603−1〜603−27、613−1〜613−26と対応してある。つまり、第iフレームの第1PLOAMセル51−1(600)のグラント情報領域603−1〜603−27には、グラント登録領域660−1〜660−27の登録内容に従って、また、第2PLOAMセル51−2(610)のグラント情報領域613−1〜613−26には、グラント登録領域660−28〜660−53の登録内容に従って、グラント情報が設定される。
【0077】
上り帯域計算部132が、上記上り帯域テーブル133のグラント登録領域に登録する各端末装置のアクセス権付与パターンを更新することによって、各端末装置の上り伝送方向の帯域が変化する。各端末装置の上りデータバッファの状態を監視し、上り帯域テーブル133を動的に更新することにより、ITU−T勧告G.983.4の動作が実現される。
本発明では、第1PLOAMセルのグラント情報領域603−1〜603−27と、第2PLOAMセルのグラント情報領域613−1〜613−26を、前述した異なる伝送速度をもつ上り伝送方向バーストスロットと対応させる。
【0078】
図8、図9を参照して説明したように、155.52Mbit/sバーストには1セルが送出され、622.08Mbit/sバーストには4セルが送出されるから、上り伝送速度が622.08Mbit/sの端末装置は、4セル単位で上り伝送方向のデータ送信と帯域制御をすればよい。このように上り伝送速度に応じた個数のセル単位で帯域を管理すれば、既に稼動中の上り伝送速度155.52Mbit/s対応の端末装置に何ら変更を加えることなく、新たに導入された上り伝送速度622.08Mbit/sの端末装置の帯域制御が可能となるため、対応できる上り伝送速度が異なる複数種類の端末装置を同一PON区間に混在して収容することが可能となる。
【0079】
図12は、本発明におけるPON区間のバースト伝送の1例を示す。
ここでは、グラント情報領域603−1〜603−27、613−1〜613−26によってTDMA制御を行った場合に、端末装置2−1〜2−3(ONU1〜ONU3)から光ファイバ5−1〜5−3に送信される上り伝送方向のバーストと、光ファイバ3−1上に多重化された上り伝送方向バーストの関係について説明する。
【0080】
710は、ONU1(端末装置2−1)が光ファイバ5−1に送信するバースト、720は、ONU2(端末装置2−2)が光ファイバ5−2に送信するバースト、730は、ONU3(端末装置2−3)が光ファイバ5−3に送信するバーストを示している。また、740は、これらのバーストをカプラ4で多重化した光ファイバ3−1上のバーストを示している。また、753−1〜753−53は、上り伝送方向の各バーストスロットをPLOAM1(PLOAMセル600)のグラント情報領域603−1〜603−27(GRANT1〜GRANT27)、PLOAM2(PLOAMセル610)のグラント情報領域613−1〜613−26(GRANT1〜GRANT26)と対応付けて表示したものである。
【0081】
ONU1(端末装置2−1)は、PLOAM1でバーストスロット753−7(GRANT7)、PLOAM2でバーストスロット753−49(GRANT22)が割り当てられている。ONU2(端末装置2−2)は、PLOAM1でバーストスロット753−1(GRANT1)、753−8(GRANT8)、753−27(GRANT27)、PLOAM2でバーストスロット753−48(GRANT21)が割り当てられている。また、ONU3(端末装置2−3)は、PLOAM2でバーストスロット753−28(GRANT1)、753−53(GRANT26)が割り当てられている。
【0082】
この結果、ONU1(端末装置2−1)は、バーストスロット753−7、753−49に155.52Mbit/sバースト713−7、713−49を出力し、ONU2(端末装置2−2)は、バーストスロット753−1、753−8、753−27、753−48に622.08Mbit/sバースト723−1、723−8、723−27、723−48を出力し、ONU3(端末装置2−3)は、バーストスロット753−28、753−53に155.52Mbit/sバースト733−28、733−53を出力する。
【0083】
これらのバーストは、カプラ4で合流し、バースト信号列740が示すように、622.08Mbit/sバースト743−1、743−8、743−27、743−48と、1551.52Mbit/sバースト743−7、743−28、743−49、743−53が時分割多重された状態で局装置1に到達する。
以上のように、本発明によれば、局装置に155.52Mbit/s対応の端末装置と622.08Mbit/s対応の端末装置とが混在して収容された場合でも、各端末装置の上り伝送方向の帯域を従来の制御手法を生かした形で制御できる。
【0084】
本発明は、一定の時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる上り伝送方向フレームへの各端末装置のアクセス権をバーストスロット単位で割当て、各端末装置に、割当てバーストスロットに対して、それぞれのデータ伝送速度に応じた個数のセルを送信させるようにしたことにより、バースト速度系列の異なる複数の端末装置をPONに収容可能としている。実施例では、バースト速度系列として、第1伝送速度が155.52Mbit/s、第2伝送速度が622.08Mbit/sの場合を例にとって説明したが、本発明が、上記実施例以外のバースト速度系列にも拡張できることは明らかである。
【0085】
【発明の効果】
本発明は、同一PON区間に速度系列の異なる複数の端末装置を収容できるため、上り伝送速度の高速化が必要になった場合でも、既設の端末装置を残した状態で、伝送速度の高い端末装置の収容が可能となる。また、単一のPON区間に接続する全ての端末装置を同一速度系列にする必要がなくなるため、一部の端末装置を高速端末に置換する形式で、需要に応じたPON区間の速度変更が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる受動光網終端装置からなるネットワークの構成図。
【図2】図1の局装置1に搭載される加入者線インタフェース10の1例を示すブロック図。
【図3】図1の端末装置2に搭載される光受動網終端部20の1例を示すブロック図。
【図4】本発明で使用されるPON区間のフレーム構成の1例を示す図。
【図5】図4における上りフレーム60−2の詳細フォーマットを示す図。
【図6】図2におけるバースト同期部112の1実施例を示すブロック図。
【図7】図6の最適クロック生成部331の動作を示す信号波形図。
【図8】バースト同期部112の動作説明図。
【図9】シリアル/パラレル変換後のバースト同期部112の動作説明図。
【図10】PLOAMセルにおけるグラント領域を説明するための図。
【図11】加入者線インタフェース10における上り帯域管理テーブル133の1例を示す図。
【図12】本発明におけるPON区間のバースト伝送の1例を示す図。
【図13】ITU−T勧告G.983.1におけるPON区間の伝送フレームの構成図。
【符号の説明】
1:局装置、2:端末装置、3:光ファイバ、5:支線光ファイバ、4:カプラ、6:局内/局間伝送路、7:端末側伝送路、10:加入者線インタフェース、11:スイッチ部、12:局内/局間インタフェース、13:制御部、20:光受動網終端部、2:UNI処理部、50−1、60−1:下りフレーム、50−2、60−2:上りフレーム、51、61:PLOAMセル、52、53、62:ATMセル、63:155.52Mbit/sバースト、64:622.08Mbit/sバースト、101:光送受信部、102:装置内インタフェース、111:光/電気変換部、112:バースト同期部、113:上りフレーム終端部、114:上りデータバッファ、121:下りデータバッファ、122:下りフレーム生成部、123:電気/光変換部、131:通知情報終端部、132:上り帯域演算部、133:上り帯域管理テーブル、141:クロック、142:タイミング生成部、143:サンプリングクロック生成部、151:制御インタフェース部、201:装置内インタフェース、202:光送受信部、211:上りデータバッファ、212:上りフレーム生成部、213:電気/光変換部、221:光/電気変換部、222:下りフレーム終端部、223:下りデータバッファ、231:アクセス権情報終端部、232:上り送信タイミング生成部、233:上りデータバッファ管理部、234:通知情報生成部、241:クロック、242:タイミング生成部、301:セレクタ、302:データ速度判定部、311:622.08Mbit/s用データラッチ、312:ビットバッファ、313:シリアル/パラレル変換部、314:622.08Mbit/s用DLパターン検出、315:遅延回路、321:155.52Mbit/s用データラッチ、322:ビットバッファ、323:シリアル/パラレル変換部、324:155.52Mbit/s用DLパターン検出部、325:データ速度変換部、331:最適クロック生成部、400:サンプリングクロック、411:入力データ(622.08Mbit/s)、412:最適位相判定周期、413:最適位相、415:最適クロック(622.08Mbit/s)、421:入力データ(155.52Mbit/s)、422:最適位相判定周期、423:最適位相、425:最適クロック(155.52Mbit/s)。
Claims (7)
- 局装置に収容された光ファイバに光カプラで分岐された支線光ファイバを介して複数の端末装置が結合され、各端末装置から局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームが同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなり、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロットの位置が、上記局装置から各端末装置に向かう下り伝送方向の通信フレームに含まれる制御セルによって指定される受動光網において、
上記各端末装置が、上記制御セルによって指定された各バーストスロットに対して、それぞれの伝送速度に応じた個数のデータセルを送出し、
上り伝送方向の各通信フレームが、バーストスロット位置によって異なった伝送速度でデータセルを搬送することを特徴とする受動光網データ伝送方法。 - 基本伝送速度をもつ端末装置が、前記指定された各バーストスロットで、付加ヘッダと単一のデータセルを送出し、
基本伝送速度のN倍(Nは2以上の整数)の伝送速度をもつ端末装置が、前記指定された各バーストスロットで、付加ヘッダに続けてN個のデータセルを連続的に送出することを特徴とする請求項1に記載の受動光網データ伝送方法。 - 前記各端末装置が、送信データの蓄積状況を示す通知情報を前記上り伝送方向の通信フレームの所定のスロットに設定し、
前記局装置が、上り伝送方向通信フレームから抽出した上記通知情報に従って、各端末装置へのバーストスロットの割当てを動的に制御することを特徴とする請求項2に記載の受動光網データ伝送方法。 - 前記局装置が、上り伝送方向通信フレームから抽出した前記基本伝送速度をもつ端末装置からの送信セルを速度変換し、前記基本伝送速度のN倍の伝送速度をもつ端末装置からの送信セルに同期化して、交換処理することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の受動光網データ伝送方法。
- 局装置に収容された光ファイバに光カプラ部で分岐された支線光ファイバを介して結合され、同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる通信フレームによって上記局装置にデータセルを伝送する受動光網端末装置の終端装置であって、
上記局装置から送信された下り伝送方向の通信フレームから制御セルを抽出し、上記制御セルが示すアクセス権情報に従って、該端末装置から上記局装置に向かう上り伝送方向の通信フレームで使用すべきバーストスロットの位置を特定する手段と、
上り伝送方向の各通信フレームにおいて、上記アクセス権情報で指定された各バーストスロットに対して、付加ヘッダに続けてN個(Nは2以上の整数)のデータセルを連続的に送出するための手段と、
送信データの蓄積状況を該端末装置のデータ伝送速度に応じて正規化し、送信データ蓄積状況を示す通知情報として上り伝送方向の通信フレームの所定のスロットに設定するための手段とを備え、
上記局装置が上記通知情報によって端末装置へのバーストスロットの割当てを動的に制御するようにしたことを特徴とする受動光網端末装置用の終端装置。 - 複数の光ファイバを収容し、各光ファイバから光カプラ部で分岐された複数の支線ファイバを介して複数の端末装置と接続される受動光網用の局装置であって、上記光ファイバを収容する各インタフェース部が、
光ファイバから同一時間幅をもつ複数のバーストスロットからなる上り伝送方向の通信フレームを受信し、受信フレームから抽出した基本伝送速度をもつ送信セル群を速度変換し、基本伝送速度のN倍の伝送速度をもつ送信セル群と同期化して出力するための第1手段と、
端末装置に送信すべきデータセル列と、上り伝送方向の通信フレームで各端末装置が使用すべきバーストスロット位置を指定する制御セルとを含む所定フォーマットの下り伝送方向の通信フレームを生成し、上記光ファイバに送出するための第2手段とを備えたことを特徴とする受動光網用の局装置。 - 前記第1手段が、前記受信フレームから、各端末装置における送信セルの蓄積状態を示す通知情報を抽出するための手段を有し、
前記第2手段が、上記通知情報に基づいて、各端末装置が使用すべきバーストスロットの割当てを動的に制御するための手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の受動光網用の局装置。
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