JPH1017830A - 易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート - Google Patents

易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート

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JPH1017830A
JPH1017830A JP17486696A JP17486696A JPH1017830A JP H1017830 A JPH1017830 A JP H1017830A JP 17486696 A JP17486696 A JP 17486696A JP 17486696 A JP17486696 A JP 17486696A JP H1017830 A JPH1017830 A JP H1017830A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
weight
chloride resin
parts
Prior art date
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JP17486696A
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English (en)
Inventor
Kenji Asada
健次 麻田
Hideaki Akesato
秀昭 明里
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着シートの貼着時並びに貼着後の使用期間
中は強い粘着力で被着面に密着しており、剥離時には、
加熱処理によって能率よく、且つ、容易に再剥離が可能
な粘着シートを提供する。 【解決手段】 塩化ビニル樹脂100重量部及び亜燐酸
エステル8〜20重量部からなる塩化ビニル樹脂製シー
ト基材に、アルキル基の炭素数が1〜12のアルキル
(メタ)アクリレート100重量部、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート0.4〜0.8重量部及びアクリル
酸18〜25重量部からなるモノマー組成物を共重合し
てなるアクリル系粘着剤層が積層されてなることを特徴
とする易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易再剥離性塩化ビ
ニル樹脂粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、イベント用の案内やウインドウデ
ィスプレー用に粘着シートの利用が急激に増加してい
る。一方、これらの使用期間は、大部分が短期の数週間
から1〜2ケ月程度であり、これを過ぎれば、これらの
粘着シートは、被着面から剥離される。上記粘着シート
には、その剥離に際して被着面に粘着剤の一部を残す糊
残りを発生させることなく容易に剥離できる性能が求め
られる。
【0003】上記粘着シートの糊残りに関する性能は、
再剥離性と呼ばれ、基材シート並びに被着面の性状に対
する粘着剤の親和性といった粘着性能が検討される。例
えば、特開昭61−101578号公報には、再剥離性
を付与するために用いられた微球状の粘着剤の経時加圧
による性能低下を、粘着剤に熱膨張性マイクロカプセル
を添加することにより防止しようとする技術が提案され
ている。又、特開平4−36368号公報には、剥離時
に加える加熱硬化処理、紫外線照射による硬化処理、加
熱発泡処理等によって各々加熱硬化型、紫外線硬化型、
発泡型等の再剥離性の改善を試みた粘着シートの不完全
さを、粘着剤組成を検討することによって加熱硬化型の
再剥離性の改善粘着シートを提案している。
【0004】しかし、特開昭61−101578号公報
に開示されている粘着剤組成物は、同公報中の記載より
明らかな如く、近時汎用されている再剥離性の良好な粘
着剤層が設けられたメモ用紙やゴミ取りロール用に適し
た粘着剤組成物に関するものであって、低粘着性の粘着
シートである。従って、施工後の美感が重視される装飾
用粘着シート等の強い粘着力を求められる粘着シートに
は適用できない。
【0005】又、特開平4−36368号公報に開示さ
れている粘着シートは、温度によって粘着シートの粘着
力を可逆的に変化させようとするものであるが、加熱直
後は粘着力が低下するが温度変化に敏感過ぎて、少し時
間が経つと粘着力が発現し剥離困難となる。そのため大
面積の剥離作業の場合、小面積毎に加熱しながら剥離作
業を繰り返して行わねばならない等、非効率にして煩わ
しい作業となる。上記の傾向は、冬場等の作業環境温度
が低い場合、益々顕著になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、粘着シートの貼着時並びに貼着後の使用期間中は強
い粘着力で被着面に密着しており、剥離時には、加熱処
理によって能率よく、且つ、容易に再剥離が可能な粘着
シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ビニル樹
脂100重量部及び亜燐酸エステル8〜20重量部から
なる塩化ビニル樹脂製シート基材に、アルキル基の炭素
数が1〜12のアルキル(メタ)アクリレート100重
量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.4〜
0.8重量部及びアクリル酸18〜25重量部からなる
モノマー組成物を共重合してなるアクリル系粘着剤層が
積層されてなることを特徴とする易再剥離性塩化ビニル
樹脂粘着シートをその要旨とする。
【0008】上記基材層は、塩化ビニル樹脂100重量
部及び亜燐酸エステル8〜20重量部からなる塩化ビニ
ル樹脂製シートからなる。上記亜燐酸エステルは、特に
限定されるものではないが、例えば、フェニルジイソデ
シルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジフェニ
ルデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファ
イト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、トリフェ
ニルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ジブ
チルホスファイト、ジステアリル−ペンタエリスリトー
ルジホスファイト等が挙げられる。又、上記亜燐酸エス
テルの市販品としては、例えば、アデカアーガス化学社
製、商品名「Mark1178」、「Mark 329K 」、「Mark 51
7」、「Mark TPP」、「Mark3010 」等が挙げられる。こ
れらの亜燐酸エステルは単独で用いられてもよいし、2
種以上が併用されてもよい。
【0009】上記亜燐酸エステルの添加量は、塩化ビニ
ル樹脂100重量部に対して8重量部未満の場合、剥離
に際し加熱処理を施しても粘着力が充分に低下せず、剥
離作業が円滑に行われ難く、又、20重量部を超える
と、被着体に貼着時に粘着力の低下が進行し、自然に剥
離してきたりするおそれがあるので、8〜20重量部に
限定されるのであり、好ましくは10〜16重量部であ
る。
【0010】上記基材層の塩化ビニル樹脂には、上記亞
燐酸エステルの他、必要に応じ、紫外線吸収剤、熱安定
剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、充填剤、着色剤等が添
加されていてもよい。
【0011】上記粘着剤層は、アルキル基の炭素数が1
〜12のアルキル(メタ)アクリレート100重量部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.4〜0.8重
量部及びアクリル酸18〜25重量部を共重合してなる
アクリル系粘着剤が積層されて形成されている。上記ア
クリル系粘着剤の主成分となるアルキル(メタ)アクリ
レートは、アルキル基の炭素数が1〜12のものであ
り、上記アルキル基が炭素数4〜8である、ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキ
ル(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
【0012】2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共
重合比率は、上記アルキル(メタ)アクリレート100
重量部に対し、0.4未満の場合、剥離に際し加熱処理
を施しても粘着力が充分に低下せず、剥離作業が円滑に
行われ難く、又、0.8重量部を超えると、粘着剤の分
子量が大きくなり過ぎ、粘着剤の塗工が難しくなるの
で、アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対
し、0.4〜0.8重量部であり、好ましくは0.4〜
0.7重量部である。
【0013】アクリル酸の共重合比率は、アルキル(メ
タ)アクリレート100重量部に対し、18重量部未満
の場合、剥離に際し加熱処理を施しても粘着力が充分に
低下せず、剥離作業が円滑に行われ難く、又、25重量
部を超えると、粘着剤のガラス転移温度(Tg)が高く
なり過ぎ、粘着特性に悪影響を及ぼすので、アルキル
(メタ)アクリレート100重量部に対し、18〜25
重量部であり、好ましは20〜23重量部である。
【0014】上記アクリル系モノマーから得られるアク
リル系共重合体は、通常、架橋剤によって架橋される。
上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤
(日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートL」
等)、エポキシ系架橋剤(綜研化学社製、商品名「E−
AX」等)、金属キレート系架橋剤(綜研化学社製、商
品名「M−5A」等)等が挙げられる。これらの架橋剤
は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されても
よい。
【0015】上記粘着剤には、必要に応じて界面活性
剤、帯電防止剤、充填剤、触媒などの添加剤が添加され
てもよい。
【0016】請求項2記載の本発明の易再剥離性塩化ビ
ニル樹脂粘着シートの粘着剤層は、上記アクリル系共重
合体100重量部に対し、粘着付与樹脂5〜18重量部
を添加してなる粘着剤からなる。
【0017】上記粘着付与樹脂は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、ロジン系、ロジンエステル系、テ
ルペン系、テルペンフェノール系、フェノール系、キシ
レン系、クマロン系、スチレン系、脂肪族石油樹脂系、
芳香族石油樹脂系、肪環族石油樹脂系及びこれらの水素
添加物、その他の変成物等の粘着付与樹脂が挙げられ
る。粘着付与樹脂は単独で用いられてもよいし、又、2
種以上が併用されてもよい。
【0018】粘着付与樹脂の添加量は少なくなると、粘
着力を向上される効果が少なく、多くなり過ぎると剥離
時に糊残りが発生するようになるので、アクリル系共重
合体100重量部に対し、5〜18重量部添加されるの
であり、好ましくは12〜15重量部である。
【0019】上記粘着剤を基材に積層する手段は、特に
限定されるものではないが、溶剤型粘着剤である場合、
例えば、ロールコーター、グラビアコーター、コンマコ
ーター、ブレードコーター、キスロールコーター、マイ
ヤーバーコーター、ダイコーターなどのコーターを用い
て基材上に塗布、乾燥して粘着剤層を形成する。
【0020】上記粘着剤が光重合性組成物である場合、
光重合性組成物を重合し、基材層上に積層する手段とし
て、紫外線、可視光線などの活性光線もしくは電子線の
照射の工程のみが用いられてもよいが、溶剤型粘着剤で
用いられる加熱乾燥工程が併用されてもよい。
【0021】本発明の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シ
ートは、加熱処理することにより容易に剥離することが
できるが、加熱処理としては、例えば、熱風噴射器や加
熱炉等の加熱手段を用いて被着体に貼着されている易再
剥離性粘着シートの表面を加熱する処理法が挙げられ
る。加熱温度は被着体を損傷しない程度の温度であれば
よく、80〜100℃が好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施例及
び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これ
らの実施例に限定されるものではない。
【0023】(基材層用の使用材料) 塩化ビニル樹脂(鐘淵化学社製、商品名「PSH1
0」、表中、PVCと略称する。) ジオクチルフタレート(積水化学工業社製、商品名「D
OP」、表中、DOPと略称する。) 金属石鹸(堺化学社製、商品名「LBZ−900」、表
中、Ba−Znと略称する。) エポキシ化大豆油(東京ファインケミカル社製、商品名
「NF−3000」、表中、大豆油と略称する。) 亜リン酸エステル(アデカアーガス社製、商品名「Ma
rk TPP」、トリフェニルホスファイト、表中、亜
リン酸エステルと略称する。)
【0024】(粘着剤層用の使用材料) ブチルアクリレート(表中、BAと略称する。) アクリル酸(表中、AAcと略称する。) ヒドロキシエチルメタクリレート(表中、HEMAと略
称する。) イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、
商品名「コロネートL55」、表中、架橋剤と略称す
る。) 粘着付与樹脂1(芳香族系炭化水素樹脂:住友化学工業
社製、商品名「タッキロール5000」、表中、タッキ
ロールと略称する。) 粘着付与樹脂2(テルペン・フェノール樹脂:ヤスハラ
ケミカル社製、商品名「YSポリスターS145」、表
中、YSポリスタと略称する。)
【0025】(実施例1〜3、比較例1〜2)上記基材
層用の材料を表1に示した配合量(重量部)で用いて、
カレンダー成形法にて厚さ120μmの塩化ビニル樹脂
シートからなる基材層を作製した。次に、上記塩化ビニ
ル樹脂シートの一面に、上記粘着剤層用の材料から表1
に示したモノマー配合量(重量部)で選ばれたアクリル
系モノマーを共重合して得られたアクリル系共重合体1
00重量部に、上記イソシアネート系架橋剤1.8重量
部を混合したアクリル系粘着剤組成物を、両面ポリエチ
レンラミネートされた離型紙上に、乾燥後の厚さが40
μmとなるように塗工し、粘着剤層を作製した。上記の
如く作製された基材層及び粘着剤層をラミネーターによ
って積層し、易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートを作
製した。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例4〜5、比較例3)上記基材層用
の材料を表2に示した配合量(重量部)で用いて、カレ
ンダー成形法にて厚さ120μmの塩化ビニル樹脂シー
トからなる基材層を作製した。次に、上記塩化ビニル樹
脂シートの一面に、上記粘着剤層用の材料から表2に示
したモノマー配合量(重量部)で選ばれたアクリル系モ
ノマーを共重合して得られたアクリル系共重合体100
重量部に、上記イソシアネート系架橋剤1.8重量部及
び表2に示した配合量(重量部)で粘着付与樹脂を混合
したアクリル系粘着剤組成物を、両面ポリエチレンラミ
ネートされた離型紙上に、乾燥後の厚さが40μmとな
るように塗工し、粘着剤層を作製した。上記の如く作製
された基材層及び粘着剤層をラミネーターによって積層
し、易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートを作製した。
【0028】
【表2】
【0029】実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた
易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートの性能を評価する
ため、常態SP粘着力、90℃に加熱した直後の粘着
力、90℃に加熱1日後の粘着力及び再剥離性について
以下に示す方法で試験した。試験結果は表3に示した。
【0030】実施例4〜5及び比較例3で得られた易再
剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートの性能を評価するた
め、常態SP粘着力、40℃及び90℃に加熱した直後
の粘着力、90℃に加熱1日後の粘着力並びに再剥離性
について以下に示す方法で試験した。試験結果は表4に
示した。
【0031】1.常態SP粘着力(g/25mm):J
IS Z 0237に準拠し、粘着剤層のSP板に対す
る180度剥離力を測定した。
【0032】2.90℃に加熱した直後の粘着力(g/
25mm):90℃に加熱されたギヤオーブン中に4分
間加熱した後、常温に冷却し、前項と同様にして粘着剤
層のSP板に対する180度剥離力を測定した。
【0033】3.90℃に加熱1日後の粘着力(g/2
5mm):前第2項の90℃×4分間加熱し、常温に冷
却して24時間放置した後、第1項と同様にして粘着剤
層のSP板に対する180度剥離力を測定した。
【0034】4.40℃に加熱した直後の粘着力(g/
25mm):40℃に加熱されたギヤオーブン中に4分
間加熱した後、常温に冷却し、前項と同様にして粘着剤
層のSP板に対する180度剥離力を測定した。
【0035】5.再剥離性:表面平滑なガラス板上に、
300mm×300mmの易再剥離性塩化ビニル樹脂粘
着シートを2kgのローラーを2往復して上部端縁に指
で掴持できる程度の三角形部分を残して貼合わせ、常温
で24時間放置後、上記三角形部分を掴持して、手によ
る高速剥離を行い、上記ガラス板上の剥離面の糊残りの
有無を目視により観察した。
【0036】
【表3】
【0037】表3の試験結果より明らかなように、実施
例の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートは、いずれ
も、常態SP粘着力が高く、且つ、90℃加熱処理によ
って、大幅な粘着力の低下が見られ、一旦低下した粘着
力は元に戻ることなく、24時間放置後も維持され、加
熱処理効果が確実に発揮されていることが窺える。実
際、再剥離性試験において、容易に剥離でき、ガラス板
上の剥離面には糊残りは全く認められなかった。これに
対し、比較例1の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート
は、90℃に加熱した直後の粘着力試験において、大き
な粘着力の低下が見られず、24時間放置後の粘着力試
験においては却って粘着力の上昇が認められ、加熱処理
によって易再剥離性は得られないことが判る。事実、再
剥離性試験においても、剥離しにくく、ガラス板上の剥
離面に著しい糊残りを生じた。又、比較例1の易再剥離
性塩化ビニル樹脂粘着シートは、加熱処理によって粘着
力の低下が見られたものの、ガラス板上の剥離面には糊
残りを生じ、充分な易再剥離性を備えたものではないこ
とを示している。
【0038】
【表4】
【0039】表4の試験結果より明らかなように、実施
例4〜5の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートは、い
ずれも、常態SP粘着力が高く、先の実施例4〜5の易
再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートより約30%程度高
い値を示している。上記する如く常態SP粘着力が高い
にも拘らず、90℃加熱処理によって、大幅な粘着力の
低下が見られ、一旦低下した粘着力は元に戻ることな
く、24時間放置後も維持され、加熱処理効果が確実に
発揮されていることが窺える。実際、再剥離性試験にお
いて、易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートは容易に剥
離でき、ガラス板上の剥離面には糊残りは全く認められ
なかった。これに対し、比較例3の易再剥離性塩化ビニ
ル樹脂粘着シートは、90℃に加熱した直後の粘着力試
験において、大きな粘着力の低下が見られず、24時間
放置後の粘着力試験においては却って粘着力の上昇が認
められ、加熱処理によって易再剥離性は得られないこと
が判る。事実、再剥離性試験においても、剥離しにく
く、ガラス板上の剥離面に著しい糊残りを生じた。
【0040】更に、40℃に加熱した直後の粘着力を示
したが、この程度の加熱では実施例4〜5の易再剥離性
塩化ビニル樹脂粘着シートは、いずれも、僅かに常態S
P粘着力が低下しているものの、被着面への密着性に必
要な粘着力は充分に保持されている。これに対し、比較
例3の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートは、40℃
の加熱直後の粘着力が既に被着面への密着性に必要な粘
着力を下回っており、被着面に若干の浮きが認められ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着
シートは、叙上の如く構成されているので、常温粘着力
に優れ、被着体に貼着して使用中に上記易再剥離性塩化
ビニル樹脂粘着シートが被着面から浮き上がったり、剥
離したりすることがなく、且つ、使用後の剥離の際に
は、加熱処理を施すと、粘着力が大きく低減し、一旦低
下した粘着力は元に戻ることなく維持されるので、容易
に剥離でき、能率良く再剥離作業を遂行することができ
る。更に、請求項2記載の本発明の易再剥離性塩化ビニ
ル樹脂粘着シートは、粘着剤層に粘着付与樹脂が添加さ
れてなるものであるので、初期粘着力をより高め、被着
体に貼着して使用する際に、被着体表面により密着し、
この状態を長らく保持し得るものであるので、使用中に
上記易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シートが被着面から
浮き上がったり、剥離したりすることがなく、且つ、前
記するように使用後の剥離の際には、加熱処理を施す
と、粘着力が大きく低減し、一旦低下した粘着力は元に
戻ることなく維持されるので、容易に剥離でき、能率良
く再剥離作業を遂行することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂100重量部及び亜燐酸
    エステル8〜20重量部からなる塩化ビニル樹脂製シー
    ト基材に、アルキル基の炭素数が1〜12のアルキル
    (メタ)アクリレート100重量部、2−ヒドロキシエ
    チルメタクリレート0.4〜0.8重量部及びアクリル
    酸18〜25重量部からなるモノマー組成物を共重合し
    てなるアクリル系粘着剤層が積層されてなることを特徴
    とする易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート。
  2. 【請求項2】 アクリル系共重合体100重量部に対
    し、粘着付与樹脂5〜18重量部を添加してなることを
    特徴とする請求項1記載の易再剥離性塩化ビニル樹脂粘
    着シート。
JP17486696A 1996-07-04 1996-07-04 易再剥離性塩化ビニル樹脂粘着シート Pending JPH1017830A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548754B2 (ja) * 1999-03-08 2010-09-22 大日本印刷株式会社 ホログラム撮影用乾板及びそれを用いた画像形成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548754B2 (ja) * 1999-03-08 2010-09-22 大日本印刷株式会社 ホログラム撮影用乾板及びそれを用いた画像形成方法

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