JPH10176872A - 吸着式ヒートポンプ - Google Patents
吸着式ヒートポンプInfo
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- JPH10176872A JPH10176872A JP8353442A JP35344296A JPH10176872A JP H10176872 A JPH10176872 A JP H10176872A JP 8353442 A JP8353442 A JP 8353442A JP 35344296 A JP35344296 A JP 35344296A JP H10176872 A JPH10176872 A JP H10176872A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- working fluid
- vapor
- adsorbent
- adsorption
- heat transfer
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/27—Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B30/00—Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
- Y02B30/62—Absorption based systems
Landscapes
- Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 作動流体蒸気発生装置と、当該装置から発生
する作動流体の蒸気を吸着するための吸着装置とを離し
て配置することができる吸着式ヒートポンプを実現す
る。 【解決手段】 冷房機1の蒸発管16では、作動流体が
蒸発し、冷熱が得られる。作動流体の蒸気は、連絡管1
8および分岐管18aを介して蒸発管16から第1吸着
装置4内に移動し、そこの吸着材7に吸着される。ここ
で、作動流体として常温での蒸気圧が高いヒドロクロロ
フルオロカーボンまたはヒドロフルオロカーボンを用
い、吸着材として当該作動流体に対する吸着特性が高い
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を用いている
ので、蒸発管16と第1吸着装置4との間には高い圧力
勾配が形成され易く、作動流体の蒸気は蒸発管16から
第1吸着装置4へ移動し易い。このため、蒸発管16と
第1吸着装置4とを離して配置することができる。
する作動流体の蒸気を吸着するための吸着装置とを離し
て配置することができる吸着式ヒートポンプを実現す
る。 【解決手段】 冷房機1の蒸発管16では、作動流体が
蒸発し、冷熱が得られる。作動流体の蒸気は、連絡管1
8および分岐管18aを介して蒸発管16から第1吸着
装置4内に移動し、そこの吸着材7に吸着される。ここ
で、作動流体として常温での蒸気圧が高いヒドロクロロ
フルオロカーボンまたはヒドロフルオロカーボンを用
い、吸着材として当該作動流体に対する吸着特性が高い
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を用いている
ので、蒸発管16と第1吸着装置4との間には高い圧力
勾配が形成され易く、作動流体の蒸気は蒸発管16から
第1吸着装置4へ移動し易い。このため、蒸発管16と
第1吸着装置4とを離して配置することができる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ、特
に、吸着式ヒートポンプに関する。
に、吸着式ヒートポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】冷房機などの冷熱発生装置として、コー
ジェネレーションシステムや工場などから排出される排
熱を利用することができる吸着式ヒートポンプを採用し
たものが知られている。この吸着式ヒートポンプは、主
に、作動流体を貯溜しかつ作動流体の蒸気を発生可能な
作動流体蒸気発生装置と、作動流体の蒸気を吸着するた
めの吸着材が充填された吸着装置と、作動流体蒸気発生
装置と吸着装置との間で作動流体の蒸気を移動させるた
めの連絡管とを備えている。ここで、作動流体蒸気発生
装置および吸着装置は、例えば、それぞれ作動流体およ
び吸着材を加熱・冷却するための伝熱手段を有してお
り、この伝熱手段の内部では、通常、水などの熱伝達媒
体が循環している。なお、このようなヒートポンプで
は、通常、吸着材としてシリカゲルや活性炭が用いられ
ており、また、作動流体として水やアルコール類(例え
ば、メタノールやエタノール)が用いられている。
ジェネレーションシステムや工場などから排出される排
熱を利用することができる吸着式ヒートポンプを採用し
たものが知られている。この吸着式ヒートポンプは、主
に、作動流体を貯溜しかつ作動流体の蒸気を発生可能な
作動流体蒸気発生装置と、作動流体の蒸気を吸着するた
めの吸着材が充填された吸着装置と、作動流体蒸気発生
装置と吸着装置との間で作動流体の蒸気を移動させるた
めの連絡管とを備えている。ここで、作動流体蒸気発生
装置および吸着装置は、例えば、それぞれ作動流体およ
び吸着材を加熱・冷却するための伝熱手段を有してお
り、この伝熱手段の内部では、通常、水などの熱伝達媒
体が循環している。なお、このようなヒートポンプで
は、通常、吸着材としてシリカゲルや活性炭が用いられ
ており、また、作動流体として水やアルコール類(例え
ば、メタノールやエタノール)が用いられている。
【0003】上述のようなヒートポンプでは、作動流体
蒸気発生装置内に貯溜された作動流体が伝熱手段により
加熱されて蒸発し、これにより形成された作動流体の蒸
気が連絡管を介して吸着装置内に移動する。この際、作
動流体の蒸発潜熱は、作動流体蒸気発生装置の伝熱手段
内を循環する熱伝達媒体により与えられる。この結果、
当該熱伝達媒体は冷却され、冷熱が得られる。一方、吸
着装置内に移動した作動流体の蒸気は、吸着装置に充填
された吸着材により吸着される。そして、この際に吸着
材から発生する吸着熱は、吸着装置の伝熱手段内を循環
する熱伝達媒体により吸収される(吸着工程)。
蒸気発生装置内に貯溜された作動流体が伝熱手段により
加熱されて蒸発し、これにより形成された作動流体の蒸
気が連絡管を介して吸着装置内に移動する。この際、作
動流体の蒸発潜熱は、作動流体蒸気発生装置の伝熱手段
内を循環する熱伝達媒体により与えられる。この結果、
当該熱伝達媒体は冷却され、冷熱が得られる。一方、吸
着装置内に移動した作動流体の蒸気は、吸着装置に充填
された吸着材により吸着される。そして、この際に吸着
材から発生する吸着熱は、吸着装置の伝熱手段内を循環
する熱伝達媒体により吸収される(吸着工程)。
【0004】上述のような作動工程(吸着工程)におい
て、吸着材が作動流体の蒸気を有る程度吸着すると、ヒ
ートポンプは、吸着装置側の伝熱手段に高温の熱伝達媒
体を循環させる。これにより、吸着材が加熱され、吸着
材に吸着されていた作動流体は、吸着材から離脱し、連
絡管を介して再び作動流体蒸気発生装置内に移動する。
作動流体蒸気発生装置内に戻った作動流体は、伝熱手段
内を循環する熱伝達媒体により冷却されて凝縮し、作動
流体蒸気発生装置内に再び貯溜される(再生工程)。
て、吸着材が作動流体の蒸気を有る程度吸着すると、ヒ
ートポンプは、吸着装置側の伝熱手段に高温の熱伝達媒
体を循環させる。これにより、吸着材が加熱され、吸着
材に吸着されていた作動流体は、吸着材から離脱し、連
絡管を介して再び作動流体蒸気発生装置内に移動する。
作動流体蒸気発生装置内に戻った作動流体は、伝熱手段
内を循環する熱伝達媒体により冷却されて凝縮し、作動
流体蒸気発生装置内に再び貯溜される(再生工程)。
【0005】因みに、上述のようなヒートポンプにより
連続的に冷熱を得ようとする場合は、例えば、上述の吸
着装置を2セット組にする。そして、一方のセットで吸
着工程を実施し、同時に他方のセットで再生工程を実施
する。次に、一定時間経過後、吸着工程を実施していた
セットを再生工程に変更し、同時に再生工程を実施して
いたセットを吸着工程に変更する。これを連続的に繰り
返すと、組にされた2セットの吸着装置のうち、常に片
側のセットでは吸着工程が実施されることになるので、
連続的に冷熱を得ることができる。
連続的に冷熱を得ようとする場合は、例えば、上述の吸
着装置を2セット組にする。そして、一方のセットで吸
着工程を実施し、同時に他方のセットで再生工程を実施
する。次に、一定時間経過後、吸着工程を実施していた
セットを再生工程に変更し、同時に再生工程を実施して
いたセットを吸着工程に変更する。これを連続的に繰り
返すと、組にされた2セットの吸着装置のうち、常に片
側のセットでは吸着工程が実施されることになるので、
連続的に冷熱を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなヒートポ
ンプは、比較的蒸発潜熱が大きな水やアルコール類を作
動流体として用いているため、効率的に冷熱を得ること
ができる。しかしながら、このような作動流体は、常温
での蒸気圧が低いため、作動流体蒸気発生装置と吸着装
置との間に十分な圧力勾配を形成するのが困難である。
このため、作動流体蒸気発生装置と吸着装置との間で作
動流体を滞りなく移動させるためには、作動流体蒸気発
生装置と吸着装置とを近接して配置する必要がある。
ンプは、比較的蒸発潜熱が大きな水やアルコール類を作
動流体として用いているため、効率的に冷熱を得ること
ができる。しかしながら、このような作動流体は、常温
での蒸気圧が低いため、作動流体蒸気発生装置と吸着装
置との間に十分な圧力勾配を形成するのが困難である。
このため、作動流体蒸気発生装置と吸着装置との間で作
動流体を滞りなく移動させるためには、作動流体蒸気発
生装置と吸着装置とを近接して配置する必要がある。
【0007】この結果、例えばビル用の冷房機に上述の
ようなヒートポンプを採用する場合は、作動流体蒸気発
生装置と吸着装置とを有する上述のヒートポンプからな
る室外機の他に、当該室外機の作動流体蒸気発生装置で
得られた冷熱を伝達するための冷却水用の循環経路と、
当該循環経路を流れる冷却水から得られる冷熱により空
気を冷却して室内に送風するための室内機とを別途設け
る必要がある。このような冷房機は、室外機の作動流体
蒸気発生装置で得られた冷熱を冷却水を介して室内機に
伝達することになるため、熱伝達効率を高めるのが困難
である。また、冷却水の循環経路などの複雑な配管系を
設ける必要があり、さらに室内機側にも専用の熱交換機
を配置する必要があることから、安価に構成するのが困
難である。
ようなヒートポンプを採用する場合は、作動流体蒸気発
生装置と吸着装置とを有する上述のヒートポンプからな
る室外機の他に、当該室外機の作動流体蒸気発生装置で
得られた冷熱を伝達するための冷却水用の循環経路と、
当該循環経路を流れる冷却水から得られる冷熱により空
気を冷却して室内に送風するための室内機とを別途設け
る必要がある。このような冷房機は、室外機の作動流体
蒸気発生装置で得られた冷熱を冷却水を介して室内機に
伝達することになるため、熱伝達効率を高めるのが困難
である。また、冷却水の循環経路などの複雑な配管系を
設ける必要があり、さらに室内機側にも専用の熱交換機
を配置する必要があることから、安価に構成するのが困
難である。
【0008】本発明の目的は、作動流体蒸気発生装置と
吸着装置とを離して配置することができる吸着式ヒート
ポンプを実現することにある。
吸着装置とを離して配置することができる吸着式ヒート
ポンプを実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る吸着式ヒー
トポンプは、作動流体の蒸気を発生可能な作動流体蒸気
発生装置と、作動流体の蒸気を吸着するための吸着材が
充填された吸着装置と、作動流体蒸気発生装置と吸着装
置との間で作動流体の蒸気を移動させるための連絡管と
を備えている。ここで、吸着材としてスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体樹脂が用いられ、作動流体としてヒ
ドロクロロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロカー
ボンからなる群から選ばれたものが用いられる。
トポンプは、作動流体の蒸気を発生可能な作動流体蒸気
発生装置と、作動流体の蒸気を吸着するための吸着材が
充填された吸着装置と、作動流体蒸気発生装置と吸着装
置との間で作動流体の蒸気を移動させるための連絡管と
を備えている。ここで、吸着材としてスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体樹脂が用いられ、作動流体としてヒ
ドロクロロフルオロカーボンおよびヒドロフルオロカー
ボンからなる群から選ばれたものが用いられる。
【0010】なお、スチレン−ジビニルベンゼン共重合
体樹脂は、例えば、BET比表面積が1,000〜2,
000m2 /gでありかつ実質的に粒径が0.05〜
2.0mmの範囲である。また、作動流体として、好ま
しくは、ヒドロフルオロカーボンである1,1,1,2
−テトラフルオロエタンが用いられる。
体樹脂は、例えば、BET比表面積が1,000〜2,
000m2 /gでありかつ実質的に粒径が0.05〜
2.0mmの範囲である。また、作動流体として、好ま
しくは、ヒドロフルオロカーボンである1,1,1,2
−テトラフルオロエタンが用いられる。
【0011】
【作用】本発明に係る吸着式ヒートポンプでは、作動流
体蒸気発生装置で発生する作動流体の蒸気が連絡管を介
して吸着装置内に移動し、そこの吸着材に吸着される。
これにより、作動流体蒸気発生装置側と吸着装置側との
間に圧力勾配が形成され、作動流体の蒸気は作動流体蒸
気発生装置側から吸着装置側へ連続的に移動する。ここ
で、作動流体として常温での蒸気圧が高いヒドロクロロ
フルオロカーボンおよびヒドロフルオロカーボンからな
る群から選ばれたものを用い、また、この作動媒体の蒸
気に対して高い吸着特性を発揮し得るスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体樹脂を吸着材として組合わせて用い
ているので、作動流体蒸気発生装置側と吸着装置側との
間には高い圧力勾配が形成され易い。このため、作動流
体蒸気発生装置と吸着装置とを離して配置した場合で
も、作動流体の蒸気は作動流体蒸気発生装置と吸着装置
との間を移動し易い。
体蒸気発生装置で発生する作動流体の蒸気が連絡管を介
して吸着装置内に移動し、そこの吸着材に吸着される。
これにより、作動流体蒸気発生装置側と吸着装置側との
間に圧力勾配が形成され、作動流体の蒸気は作動流体蒸
気発生装置側から吸着装置側へ連続的に移動する。ここ
で、作動流体として常温での蒸気圧が高いヒドロクロロ
フルオロカーボンおよびヒドロフルオロカーボンからな
る群から選ばれたものを用い、また、この作動媒体の蒸
気に対して高い吸着特性を発揮し得るスチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体樹脂を吸着材として組合わせて用い
ているので、作動流体蒸気発生装置側と吸着装置側との
間には高い圧力勾配が形成され易い。このため、作動流
体蒸気発生装置と吸着装置とを離して配置した場合で
も、作動流体の蒸気は作動流体蒸気発生装置と吸着装置
との間を移動し易い。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の実施の一形態に
係るヒートポンプが採用された冷房装置を示す。図にお
いて、冷房装置1は、室外機2と室内機3とを主に備え
ている。室外機2は、例えばビルの屋上に設置されるも
のであり、主に、第1吸着装置4と、第2吸着装置5
と、凝縮器6とを備えている。
係るヒートポンプが採用された冷房装置を示す。図にお
いて、冷房装置1は、室外機2と室内機3とを主に備え
ている。室外機2は、例えばビルの屋上に設置されるも
のであり、主に、第1吸着装置4と、第2吸着装置5
と、凝縮器6とを備えている。
【0013】第1吸着装置4は、内部に吸着材7が充填
されており、また、その吸着材7を加熱・冷却するため
の伝熱管8を有している。吸着材7は、スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体樹脂からなる分子吸着樹脂製であ
り、ビーズ状、特にマクロポーラスなビーズ状のものが
好ましい。より具体的には、BET比表面積が1,00
0〜2,000m2 /gであり、かつ、実質的に粒径が
0.05〜2.0mmの範囲にあるものが好ましい。B
ET比表面積が1,000m2 /g未満の場合および粒
径が0.05mm未満の場合は、静的な吸着容量が小さ
く、さらに吸着材7の中の通気抵抗が大きくなり動的な
吸着容量が小さくなる場合がある。逆に、BET比表面
積が2,000m2 /gを超えるものは、収率が小さい
か、或いは製造が困難な場合が多い。また、粒径が2.
0mmを超える場合は、粒子内の吸着速度が小さくな
り、動的な吸着容量が小さくなる場合がある。
されており、また、その吸着材7を加熱・冷却するため
の伝熱管8を有している。吸着材7は、スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体樹脂からなる分子吸着樹脂製であ
り、ビーズ状、特にマクロポーラスなビーズ状のものが
好ましい。より具体的には、BET比表面積が1,00
0〜2,000m2 /gであり、かつ、実質的に粒径が
0.05〜2.0mmの範囲にあるものが好ましい。B
ET比表面積が1,000m2 /g未満の場合および粒
径が0.05mm未満の場合は、静的な吸着容量が小さ
く、さらに吸着材7の中の通気抵抗が大きくなり動的な
吸着容量が小さくなる場合がある。逆に、BET比表面
積が2,000m2 /gを超えるものは、収率が小さい
か、或いは製造が困難な場合が多い。また、粒径が2.
0mmを超える場合は、粒子内の吸着速度が小さくな
り、動的な吸着容量が小さくなる場合がある。
【0014】このような吸着材7の具体例としては、例
えばドイツ国Chemie社製の商品名”Wofati
t EP63”を挙げることができる。なお、”Wof
atit EP63”の性状および物性は、下記の通り
である。
えばドイツ国Chemie社製の商品名”Wofati
t EP63”を挙げることができる。なお、”Wof
atit EP63”の性状および物性は、下記の通り
である。
【0015】〔性状〕固形、不溶性、膨潤性 〔色〕赤褐色 〔粒形〕球状 〔粒径範囲〕0.3〜1.2mm 〔粒度分布〕全粒子中の95%を占める粒子径=0.3
mm以上。全粒子中の5%を占める粒子径=1.2mm
以上。 〔充填密度〕630〜660g/l 〔含水率〕35〜40% 〔比表面積〕>1,000m2 /g 〔全細孔容積〕0.2〜0.3cm3 /g 〔細孔径〕全細孔中の10%を占める細孔径=10〜2
0nm。全細孔中の50%を占める細孔径=20〜25
nm。全細孔中の90%を占める細孔径=55〜85n
m。 〔真密度〕1.2g/cm3 〔安息香酸容量〕>1.5mol/l なお、充填密度は振動法測定による値であり、全細孔容
積および細孔径は水銀圧入法により測定した値である。
mm以上。全粒子中の5%を占める粒子径=1.2mm
以上。 〔充填密度〕630〜660g/l 〔含水率〕35〜40% 〔比表面積〕>1,000m2 /g 〔全細孔容積〕0.2〜0.3cm3 /g 〔細孔径〕全細孔中の10%を占める細孔径=10〜2
0nm。全細孔中の50%を占める細孔径=20〜25
nm。全細孔中の90%を占める細孔径=55〜85n
m。 〔真密度〕1.2g/cm3 〔安息香酸容量〕>1.5mol/l なお、充填密度は振動法測定による値であり、全細孔容
積および細孔径は水銀圧入法により測定した値である。
【0016】吸着材7は、第1吸着装置4内において、
通常、0.5〜1.0g/cm3 程度の充填密度で充填
されているのが好ましい。この充填密度が0.5g/c
m3未満の場合は、吸着材7の単位体積当たりの吸着容
量が小さくなり、また、吸着材7の間に空間が形成され
て熱伝導率が小さくなる場合がある。逆に、1.0g/
cm3 を超える場合は、後述する作動流体の蒸気の通気
抵抗が増大し、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速度或
いは脱離速度が小さくなる場合がある。
通常、0.5〜1.0g/cm3 程度の充填密度で充填
されているのが好ましい。この充填密度が0.5g/c
m3未満の場合は、吸着材7の単位体積当たりの吸着容
量が小さくなり、また、吸着材7の間に空間が形成され
て熱伝導率が小さくなる場合がある。逆に、1.0g/
cm3 を超える場合は、後述する作動流体の蒸気の通気
抵抗が増大し、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速度或
いは脱離速度が小さくなる場合がある。
【0017】一方、伝熱管8は、例えば、熱伝導率の高
い銅やアルミニウムなどの金属材料からなり、内部に熱
媒体としての水が循環するように設定されている。この
ような伝熱管8は、例えば、図2および図3(図2のI
II−III断面図)に示すように、同心の円板状のフ
ィン8aが軸線方向に多数形成された、所謂フィンチュ
ーブ型に形成されている。
い銅やアルミニウムなどの金属材料からなり、内部に熱
媒体としての水が循環するように設定されている。この
ような伝熱管8は、例えば、図2および図3(図2のI
II−III断面図)に示すように、同心の円板状のフ
ィン8aが軸線方向に多数形成された、所謂フィンチュ
ーブ型に形成されている。
【0018】ここで、フィン8aは、熱伝導率が高いア
ルミニウム製または銅製のものが好ましい。このような
伝熱管8は、通常、外径aが10〜20mmに設定され
る。この場合、各フィン8aは、厚さbが0.07〜
0.30mmに設定され、また、高さcが5〜15mm
(好ましくは7〜12mm)に設定されているのが好ま
しい。厚さbが0.07mm未満の場合は、伝熱抵抗が
大きくなり、フィン8aの先端まで充分に熱が伝わらな
い場合がある。逆に、厚さbが0.30mmを超える
と、顕熱損失が大きくなり、成績係数が低下するおそれ
がある。また、高さcが5mm未満の場合は、伝熱管8
の体積当たりの吸着材7量が少なくなり、第1吸着装置
4を大型に構成する必要がある。逆に、高さcが15m
mを超えると、後述する作動流体の蒸気の通気抵抗が増
大し、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速度或いは脱離
速度が小さくなる場合がある。また、各フィン8aの間
隔(ピッチ)dは、通常、1.0〜3.5mm(好まし
くは1.3〜2.5mm、より好ましくは1.5〜2.
0mm)に設定されているのが好ましい。間隔dが1.
0mm未満の場合は、フィン8a間に吸着材7が充填さ
れにくくなる結果、第1吸着装置4内に入る見掛け上の
吸着材7量が減少するので、第1吸着装置4を大型に構
成する必要がある。また、フィン8aを多数設けること
になるためフィン8aの合計重量が増すので、顕熱損失
が大きくなるおそれがある。逆に、間隔dが3.5mm
を超える場合は、吸着材7の伝熱係数が小さいためにフ
ィン8a間の吸着材7の加熱・冷却が効率よく行なえな
いため、吸着材7に対する作動流体の蒸気の吸着速度或
いは脱離速度が小さくなる場合がある。
ルミニウム製または銅製のものが好ましい。このような
伝熱管8は、通常、外径aが10〜20mmに設定され
る。この場合、各フィン8aは、厚さbが0.07〜
0.30mmに設定され、また、高さcが5〜15mm
(好ましくは7〜12mm)に設定されているのが好ま
しい。厚さbが0.07mm未満の場合は、伝熱抵抗が
大きくなり、フィン8aの先端まで充分に熱が伝わらな
い場合がある。逆に、厚さbが0.30mmを超える
と、顕熱損失が大きくなり、成績係数が低下するおそれ
がある。また、高さcが5mm未満の場合は、伝熱管8
の体積当たりの吸着材7量が少なくなり、第1吸着装置
4を大型に構成する必要がある。逆に、高さcが15m
mを超えると、後述する作動流体の蒸気の通気抵抗が増
大し、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速度或いは脱離
速度が小さくなる場合がある。また、各フィン8aの間
隔(ピッチ)dは、通常、1.0〜3.5mm(好まし
くは1.3〜2.5mm、より好ましくは1.5〜2.
0mm)に設定されているのが好ましい。間隔dが1.
0mm未満の場合は、フィン8a間に吸着材7が充填さ
れにくくなる結果、第1吸着装置4内に入る見掛け上の
吸着材7量が減少するので、第1吸着装置4を大型に構
成する必要がある。また、フィン8aを多数設けること
になるためフィン8aの合計重量が増すので、顕熱損失
が大きくなるおそれがある。逆に、間隔dが3.5mm
を超える場合は、吸着材7の伝熱係数が小さいためにフ
ィン8a間の吸着材7の加熱・冷却が効率よく行なえな
いため、吸着材7に対する作動流体の蒸気の吸着速度或
いは脱離速度が小さくなる場合がある。
【0019】第2吸着装置5は、内部に吸着材9が充填
されており、また、その吸着材9を加熱・冷却するため
の伝熱管10を有している。なお、吸着材9は、第1吸
着装置4内に充填されたものと同様のものであり、充填
密度が第1吸着装置4の場合と同様に設定されている。
また、伝熱管10は、第1吸着装置4内に配置された伝
熱管8と同様の材料を用いて同様に構成されている。
されており、また、その吸着材9を加熱・冷却するため
の伝熱管10を有している。なお、吸着材9は、第1吸
着装置4内に充填されたものと同様のものであり、充填
密度が第1吸着装置4の場合と同様に設定されている。
また、伝熱管10は、第1吸着装置4内に配置された伝
熱管8と同様の材料を用いて同様に構成されている。
【0020】凝縮器6は、作動流体を貯溜しかつ作動流
体の蒸気を凝縮するためのものであり、作動流体の蒸気
を冷却するための伝熱管11を有している。この伝熱管
11は、第1吸着装置4および第2吸着装置5に用いら
れている伝熱管8,10と同様に構成されたものであ
り、内部に冷却水が循環するように構成されている。
体の蒸気を凝縮するためのものであり、作動流体の蒸気
を冷却するための伝熱管11を有している。この伝熱管
11は、第1吸着装置4および第2吸着装置5に用いら
れている伝熱管8,10と同様に構成されたものであ
り、内部に冷却水が循環するように構成されている。
【0021】この凝縮器6に貯溜される作動流体は、常
温での蒸気圧が高いヒドロクロロフルオロカーボンまた
はヒドロフルオロカーボンである。なお、前者の例とし
ては、例えば2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−
3,3−ジクロロプロパンおよび1,1,2,2,3−
ペンタフルオロ−1,3−ジクロロプロパンなどが挙げ
られ、後者の例としては、例えば1,1,1,2−テト
ラフルオロエタンを挙げることができる。これらの作動
流体のうち、蒸気圧の範囲が好ましく、また、蒸発潜熱
が大きいという点で、特に1,1,1,2−テトラフル
オロエタンを用いるのが好ましい。
温での蒸気圧が高いヒドロクロロフルオロカーボンまた
はヒドロフルオロカーボンである。なお、前者の例とし
ては、例えば2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフル
オロエタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−
3,3−ジクロロプロパンおよび1,1,2,2,3−
ペンタフルオロ−1,3−ジクロロプロパンなどが挙げ
られ、後者の例としては、例えば1,1,1,2−テト
ラフルオロエタンを挙げることができる。これらの作動
流体のうち、蒸気圧の範囲が好ましく、また、蒸発潜熱
が大きいという点で、特に1,1,1,2−テトラフル
オロエタンを用いるのが好ましい。
【0022】上述のような第1吸着装置4、第2吸着装
置5および凝縮器6を備えた室外機2において、第1吸
着装置4と凝縮器6とは、途中にバルブ12aを有する
連絡管12により連絡されている。また、第2吸着装置
5と凝縮器6とは、途中にバルブ13aを有する連絡管
13により接続されている。
置5および凝縮器6を備えた室外機2において、第1吸
着装置4と凝縮器6とは、途中にバルブ12aを有する
連絡管12により連絡されている。また、第2吸着装置
5と凝縮器6とは、途中にバルブ13aを有する連絡管
13により接続されている。
【0023】室内機3は、例えばビル内の部屋に設置さ
れるものであり、蒸発器14と膨張弁15とを有してい
る。蒸発器14内には、蒸発管16(作動流体蒸気発生
装置の一例)と、蒸発器14内の空気を外部に排出する
ための送風ファン17とが配置されている。蒸発管16
の一端は、膨張弁15の片側に連結しており、また、蒸
発管16の他端は、室外機2との連絡管18に連結して
いる。膨張弁15の他方の側には、室外機2の凝縮器6
から延びかつ室外機2内に配置された送液ポンプ19を
有する連絡管20の端部が接続している。連絡管18
は、室内機2内において2つの分岐管18a,18bに
分岐しており、一方の分岐管18aは第1吸着装置4
に、また他方の分岐管18bは連絡管13を介して第2
吸着装置5にそれぞれ接続している。ここで、分岐管1
8bは、第2吸着装置5とバルブ13aとの間におい
て、連絡管13に接続している。なお、分岐管18a,
18bは、それぞれバルブ19a,19bを有してい
る。
れるものであり、蒸発器14と膨張弁15とを有してい
る。蒸発器14内には、蒸発管16(作動流体蒸気発生
装置の一例)と、蒸発器14内の空気を外部に排出する
ための送風ファン17とが配置されている。蒸発管16
の一端は、膨張弁15の片側に連結しており、また、蒸
発管16の他端は、室外機2との連絡管18に連結して
いる。膨張弁15の他方の側には、室外機2の凝縮器6
から延びかつ室外機2内に配置された送液ポンプ19を
有する連絡管20の端部が接続している。連絡管18
は、室内機2内において2つの分岐管18a,18bに
分岐しており、一方の分岐管18aは第1吸着装置4
に、また他方の分岐管18bは連絡管13を介して第2
吸着装置5にそれぞれ接続している。ここで、分岐管1
8bは、第2吸着装置5とバルブ13aとの間におい
て、連絡管13に接続している。なお、分岐管18a,
18bは、それぞれバルブ19a,19bを有してい
る。
【0024】次に、上述の冷房装置1の動作について説
明する。なお、ここでは、バルブ19a,13aが開放
状態にあり、バルブ12aおよび19bが閉鎖状態に設
定されているものとする。
明する。なお、ここでは、バルブ19a,13aが開放
状態にあり、バルブ12aおよび19bが閉鎖状態に設
定されているものとする。
【0025】送液ポンプ19を作動させると、凝縮器6
内に貯溜された作動流体は連絡管20を介して室内機3
の膨張弁15へ連続的に供給される。膨張弁15に供給
された作動流体は、そこで低圧になり蒸発管16内に導
入される。これにより、作動流体は気化して蒸気となる
が、この際の蒸発潜熱により蒸発器14内の空気が冷却
される。冷却された空気は、図1に矢印で示すように、
送風ファン17により蒸発器14の外部に排出される。
この結果、室内機3が設置された室内は冷却されること
になる。
内に貯溜された作動流体は連絡管20を介して室内機3
の膨張弁15へ連続的に供給される。膨張弁15に供給
された作動流体は、そこで低圧になり蒸発管16内に導
入される。これにより、作動流体は気化して蒸気となる
が、この際の蒸発潜熱により蒸発器14内の空気が冷却
される。冷却された空気は、図1に矢印で示すように、
送風ファン17により蒸発器14の外部に排出される。
この結果、室内機3が設置された室内は冷却されること
になる。
【0026】蒸発管16内で蒸気となった作動流体は、
連絡管18および分岐管18aを介して第1吸着装置4
内に導入され、吸着材7に吸着される。このため、蒸発
器14に対して第1吸着装置4側が低圧になり、蒸発器
14と第1吸着装置4との間に圧力勾配が形成される。
この結果、蒸発管16内は膨張弁15に対して常時減圧
状態に維持されることになり、膨張弁15から蒸発管1
6内へ供給される作動流体は滞り無く連続的に蒸発して
第1吸着装置4内に導入されることになる。ここで形成
される上述の圧力勾配は、上述のような常温での蒸気圧
が高い作動流体に対して所定の吸着材7を組合わせて用
いているために作動流体の蒸気が吸着材7に吸着され易
いので、作動流体の蒸気を蒸発器14側から第1吸着装
置4側へ遠隔搬送するのに理想的な状態に形成される。
このため、冷房機1は、上述のように室外機2をビルの
屋上に設置して室内機3をビルの室内に設置するよう
な、室外機2と室内機3とを離して設置することが可能
になる。
連絡管18および分岐管18aを介して第1吸着装置4
内に導入され、吸着材7に吸着される。このため、蒸発
器14に対して第1吸着装置4側が低圧になり、蒸発器
14と第1吸着装置4との間に圧力勾配が形成される。
この結果、蒸発管16内は膨張弁15に対して常時減圧
状態に維持されることになり、膨張弁15から蒸発管1
6内へ供給される作動流体は滞り無く連続的に蒸発して
第1吸着装置4内に導入されることになる。ここで形成
される上述の圧力勾配は、上述のような常温での蒸気圧
が高い作動流体に対して所定の吸着材7を組合わせて用
いているために作動流体の蒸気が吸着材7に吸着され易
いので、作動流体の蒸気を蒸発器14側から第1吸着装
置4側へ遠隔搬送するのに理想的な状態に形成される。
このため、冷房機1は、上述のように室外機2をビルの
屋上に設置して室内機3をビルの室内に設置するよう
な、室外機2と室内機3とを離して設置することが可能
になる。
【0027】なお、吸着材7が作動流体の蒸気を吸着す
る際に発生する吸着熱は、伝熱管8内を循環する冷却水
により吸収されて除去される。
る際に発生する吸着熱は、伝熱管8内を循環する冷却水
により吸収されて除去される。
【0028】上述のような工程が進行し、第1吸着装置
4内の吸着材7にある程度の作動流体の蒸気が吸着する
と、次に、バルブ19a,13aを閉鎖し、また、バル
ブ12a,19bを開放する。これにより、蒸発管16
からの作動流体の蒸気は、連絡管18および分岐管18
bを介して第2吸着装置5内に導入され、その吸着材9
に吸着される。この結果、蒸発器14と第2吸着装置5
との間に圧力勾配が形成されることになり、蒸発器14
では引き続き空気が冷されて排出される。
4内の吸着材7にある程度の作動流体の蒸気が吸着する
と、次に、バルブ19a,13aを閉鎖し、また、バル
ブ12a,19bを開放する。これにより、蒸発管16
からの作動流体の蒸気は、連絡管18および分岐管18
bを介して第2吸着装置5内に導入され、その吸着材9
に吸着される。この結果、蒸発器14と第2吸着装置5
との間に圧力勾配が形成されることになり、蒸発器14
では引き続き空気が冷されて排出される。
【0029】一方、第1吸着装置4の伝熱管8には、冷
却水に代えて熱媒を循環させる。これにより、吸着材7
が加熱され、作動流体の蒸気が吸着材7から脱離する。
この結果、吸着材7は再生され、再度作動流体の蒸気を
吸着することができる状態に復帰する。吸着材7から脱
離した作動流体の蒸気は、第1吸着装置4に対して低圧
になる凝縮器6内に連絡管12を介して移動し、そこで
凝縮して貯溜される。この作動流体は、再び連絡管20
を介して室外機3へ供給され、再利用される。なお、伝
熱管8に循環させる熱媒としては、例えば、コージェネ
レーションシステムや工場からの排熱を利用することが
できる。
却水に代えて熱媒を循環させる。これにより、吸着材7
が加熱され、作動流体の蒸気が吸着材7から脱離する。
この結果、吸着材7は再生され、再度作動流体の蒸気を
吸着することができる状態に復帰する。吸着材7から脱
離した作動流体の蒸気は、第1吸着装置4に対して低圧
になる凝縮器6内に連絡管12を介して移動し、そこで
凝縮して貯溜される。この作動流体は、再び連絡管20
を介して室外機3へ供給され、再利用される。なお、伝
熱管8に循環させる熱媒としては、例えば、コージェネ
レーションシステムや工場からの排熱を利用することが
できる。
【0030】上述のような工程後、再びバルブ19a,
13aを開放しかつバルブ12a,19bを閉鎖し、同
時に第1吸着装置4の伝熱管8には冷却水を、また第2
吸着装置5の伝熱管10には熱媒をそれぞれ循環させ
る。これにより、蒸発管16からの作動流体の蒸気は第
1吸着装置4内に導入されてその吸着材7に吸着される
ようになり、また、第2吸着装置5では、吸着材9に吸
着されていた作動流体の蒸気が吸着材9から脱離して凝
縮器6へ移動し、吸着材9が再生される。したがって、
バルブ12a,13a,19a,19bの操作により作
動流体の蒸気を吸着するための吸着装置として第1吸着
装置4または第2吸着装置5のいずれかを選択し、ま
た、伝熱管8,10内を循環する熱伝達媒体を変更する
ことにより、この冷房機1は連続運転が可能になる。
13aを開放しかつバルブ12a,19bを閉鎖し、同
時に第1吸着装置4の伝熱管8には冷却水を、また第2
吸着装置5の伝熱管10には熱媒をそれぞれ循環させ
る。これにより、蒸発管16からの作動流体の蒸気は第
1吸着装置4内に導入されてその吸着材7に吸着される
ようになり、また、第2吸着装置5では、吸着材9に吸
着されていた作動流体の蒸気が吸着材9から脱離して凝
縮器6へ移動し、吸着材9が再生される。したがって、
バルブ12a,13a,19a,19bの操作により作
動流体の蒸気を吸着するための吸着装置として第1吸着
装置4または第2吸着装置5のいずれかを選択し、ま
た、伝熱管8,10内を循環する熱伝達媒体を変更する
ことにより、この冷房機1は連続運転が可能になる。
【0031】〔他の実施の形態〕 (1)上述の実施の形態では、作動流体蒸気発生装置と
して蒸発管を用いたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、作動流体蒸気発生装置は、作動流体を貯溜可能
な槽状に形成され、貯溜された作動流体を伝熱手段によ
り加熱してその蒸気を発生し得るように構成されていて
もよい。
して蒸発管を用いたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、作動流体蒸気発生装置は、作動流体を貯溜可能
な槽状に形成され、貯溜された作動流体を伝熱手段によ
り加熱してその蒸気を発生し得るように構成されていて
もよい。
【0032】(2)上述の実施の形態では、伝熱管8等
として所謂フィンチューブ型のものを用いたが、伝熱管
8等として所謂クロスフィンコイル式のものを用いた場
合も本発明を同様に実施することができる。この場合、
伝熱管8は、図4および図5(図4のV−V断面図)に
示すように、その複数本が並列されたフィン8bを貫通
するように配置される。ここで、伝熱管8の外径aは、
通常、10〜20mmに設定される。一方、各フィン8
bの厚さbおよび間隔dは、上述のフィン8aの場合と
同様に設定するのが好ましい。また、各伝熱管8の間隔
eは、10〜30mmに設定するのが好ましい。この間
隔eが10mm未満の場合は、第1吸着装置4の単位体
積当たりの吸着材7量が少なくなるので、第1吸着装置
4を大型に構成する必要がある。逆に、間隔eが30m
mを超えると、フィン8bの伝熱抵抗が大きくなり、吸
着材7の加熱・冷却処理が充分に行なわれにくくなる場
合がある。さらに、伝熱管8の中心からフィン8bの端
部までの距離fは、10〜25mmに設定するのが好ま
しい。この距離fが10mm未満の場合は、第1吸着装
置4の単位体積当たりの吸着材7量が少なくなるので、
第1吸着装置4を大型に構成する必要がある。逆に、距
離fが25mmを超えると、作動流体の蒸気の通気抵抗
が大きくなるので、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速
度或いは脱離速度が小さくなる場合がある。
として所謂フィンチューブ型のものを用いたが、伝熱管
8等として所謂クロスフィンコイル式のものを用いた場
合も本発明を同様に実施することができる。この場合、
伝熱管8は、図4および図5(図4のV−V断面図)に
示すように、その複数本が並列されたフィン8bを貫通
するように配置される。ここで、伝熱管8の外径aは、
通常、10〜20mmに設定される。一方、各フィン8
bの厚さbおよび間隔dは、上述のフィン8aの場合と
同様に設定するのが好ましい。また、各伝熱管8の間隔
eは、10〜30mmに設定するのが好ましい。この間
隔eが10mm未満の場合は、第1吸着装置4の単位体
積当たりの吸着材7量が少なくなるので、第1吸着装置
4を大型に構成する必要がある。逆に、間隔eが30m
mを超えると、フィン8bの伝熱抵抗が大きくなり、吸
着材7の加熱・冷却処理が充分に行なわれにくくなる場
合がある。さらに、伝熱管8の中心からフィン8bの端
部までの距離fは、10〜25mmに設定するのが好ま
しい。この距離fが10mm未満の場合は、第1吸着装
置4の単位体積当たりの吸着材7量が少なくなるので、
第1吸着装置4を大型に構成する必要がある。逆に、距
離fが25mmを超えると、作動流体の蒸気の通気抵抗
が大きくなるので、吸着材7に対する当該蒸気の吸着速
度或いは脱離速度が小さくなる場合がある。
【0033】
【実施例】実施例 上述の実施の形態に係る冷房機1を構成した。この際、
第1吸着装置4および第2吸着装置5の伝熱管8,10
は、外径が16.3mmで有効長(フィンが付いている
部分の長さ)が1mの銅製のフィンチューブ型のものを
22本用いて構成した。なお、伝熱管のフィンは、外径
が38mmで厚さが0.2mmのアルミニウム製のもの
を用い、フィンピッチを2.7mmに設定した。また、
作動流体として1,1,1,2−テトラフルオロエタン
を用い、吸着材7,9としてドイツ国Chemie社製
の商品名”Wofatit EP63”(粒径=0.3
〜0.8mm)を用いた。吸着材は、各吸着装置4,5
毎に15kgずつ用い、伝熱管8,10のフィン間に充
填した。さらに、室外機2と室内機3との間の連絡管長
を100mに設定した。
第1吸着装置4および第2吸着装置5の伝熱管8,10
は、外径が16.3mmで有効長(フィンが付いている
部分の長さ)が1mの銅製のフィンチューブ型のものを
22本用いて構成した。なお、伝熱管のフィンは、外径
が38mmで厚さが0.2mmのアルミニウム製のもの
を用い、フィンピッチを2.7mmに設定した。また、
作動流体として1,1,1,2−テトラフルオロエタン
を用い、吸着材7,9としてドイツ国Chemie社製
の商品名”Wofatit EP63”(粒径=0.3
〜0.8mm)を用いた。吸着材は、各吸着装置4,5
毎に15kgずつ用い、伝熱管8,10のフィン間に充
填した。さらに、室外機2と室内機3との間の連絡管長
を100mに設定した。
【0034】上述のように構成した冷房機1を、次の条
件でテスト運転した。 ◎第1吸着装置4と第2吸着装置5との切り替え時間間
隔=4分。 ◎排熱温度=80℃、冷却水温度=25℃、冷風温度=
14℃(蒸発温度=9℃)。
件でテスト運転した。 ◎第1吸着装置4と第2吸着装置5との切り替え時間間
隔=4分。 ◎排熱温度=80℃、冷却水温度=25℃、冷風温度=
14℃(蒸発温度=9℃)。
【0035】この結果、冷熱発生量が3050kcal
/時間、成績係数(冷熱発生量/排熱投入量)が0.6
の成績を得た。
/時間、成績係数(冷熱発生量/排熱投入量)が0.6
の成績を得た。
【0036】参考として、吸着材(Wofatit E
P63)に対する作動流体(1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタン)の平衡吸着量を調べた結果(グラフ)を
図6に示す。
P63)に対する作動流体(1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタン)の平衡吸着量を調べた結果(グラフ)を
図6に示す。
【0037】比較例 吸着材として臭化リチウムを用いる市販の吸収式冷凍機
を用意し、これを実施例の場合と同じ排熱温度および冷
却水温度でテスト運転した。この吸収式冷凍機は、負荷
ポイントまでの配管長が1mであった。この結果得られ
た成績は、冷熱発生量=3024kcal/時間であっ
た。次に、この吸収式冷凍機について、負荷ポイントま
での配管長が実施例と同じく100mになるよう改造
し、同様にテスト運転したところ、冷熱発生量が200
kcal/時間程度まで大幅に低下した。
を用意し、これを実施例の場合と同じ排熱温度および冷
却水温度でテスト運転した。この吸収式冷凍機は、負荷
ポイントまでの配管長が1mであった。この結果得られ
た成績は、冷熱発生量=3024kcal/時間であっ
た。次に、この吸収式冷凍機について、負荷ポイントま
での配管長が実施例と同じく100mになるよう改造
し、同様にテスト運転したところ、冷熱発生量が200
kcal/時間程度まで大幅に低下した。
【0038】因みに、本比較例で用いた吸収式冷凍機を
用い、100m先の負荷ポイントにおいても配管長が1
mの場合と同様の冷熱発生量を得るためには、負荷ポイ
ントに別の熱交換器を装備し、当該熱交換器と吸収式冷
凍機との間にポンプ等の送液装置を備えた冷水用の配管
設備を設ける必要があった。この場合、送液装置を考慮
した成績係数は、冷風温度14℃に対して0.54であ
った。
用い、100m先の負荷ポイントにおいても配管長が1
mの場合と同様の冷熱発生量を得るためには、負荷ポイ
ントに別の熱交換器を装備し、当該熱交換器と吸収式冷
凍機との間にポンプ等の送液装置を備えた冷水用の配管
設備を設ける必要があった。この場合、送液装置を考慮
した成績係数は、冷風温度14℃に対して0.54であ
った。
【0039】
【発明の効果】本発明の吸着式ヒートポンプは、吸着材
としてスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を用
い、また、作動流体としてヒドロクロロフルオロカーボ
ンおよびヒドロフルオロカーボンからなる群から選ばれ
たものを用いているので、作動流体蒸気発生装置と吸着
装置とを離して配置することができる。
としてスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を用
い、また、作動流体としてヒドロクロロフルオロカーボ
ンおよびヒドロフルオロカーボンからなる群から選ばれ
たものを用いているので、作動流体蒸気発生装置と吸着
装置とを離して配置することができる。
【図1】本発明の実施の一形態が採用された冷房機の概
略構成を示す図。
略構成を示す図。
【図2】前記実施の形態において採用された伝熱管の断
面図。
面図。
【図3】図2のIII−III断面図。
【図4】他の実施の形態において採用された伝熱管の断
面図。
面図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】実施例で用いた作動流体と吸着材とについて、
当該吸着材に対する当該作動流体の平衡吸着量を示すグ
ラフ。
当該吸着材に対する当該作動流体の平衡吸着量を示すグ
ラフ。
4 第1吸着装置 5 第2吸着装置 7,9 吸着材 16 蒸発管 18 連絡管 18a,18b 分岐管
Claims (3)
- 【請求項1】作動流体の蒸気を発生可能な作動流体蒸気
発生装置と、 前記作動流体の蒸気を吸着するための吸着材を有する吸
着装置と、 前記作動流体蒸気発生装置と前記吸着装置との間で前記
作動流体の蒸気を移動させるための連絡管とを備え、 前記吸着材がスチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂
でありかつ前記作動流体がヒドロクロロフルオロカーボ
ンおよびヒドロフルオロカーボンからなる群から選ばれ
たものである、吸着式ヒートポンプ。 - 【請求項2】前記スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
樹脂は、BET比表面積が1,000〜2,000m2
/gでありかつ実質的に粒径が0.05〜2.0mmの
範囲である、請求項1に記載の吸着式ヒートポンプ。 - 【請求項3】前記作動流体として、前記ヒドロフルオロ
カーボンである1,1,1,2−テトラフルオロエタン
を用いる、請求項1または2に記載の吸着式ヒートポン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353442A JPH10176872A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 吸着式ヒートポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353442A JPH10176872A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 吸着式ヒートポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10176872A true JPH10176872A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18430880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8353442A Pending JPH10176872A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 吸着式ヒートポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10176872A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2015098698A1 (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-02 | サンデンホールディングス株式会社 | 吸着熱交換器及びその吸着熱交換器に用いる吸着フィンの製造方法 |
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