JPH10175937A - ケトニトリル系化合物、それらの製造方法及びそれらを含有する除草剤 - Google Patents

ケトニトリル系化合物、それらの製造方法及びそれらを含有する除草剤

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JPH10175937A
JPH10175937A JP8354165A JP35416596A JPH10175937A JP H10175937 A JPH10175937 A JP H10175937A JP 8354165 A JP8354165 A JP 8354165A JP 35416596 A JP35416596 A JP 35416596A JP H10175937 A JPH10175937 A JP H10175937A
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JP
Japan
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alkyl
compound
alkenyl
alkyl group
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JP8354165A
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Yuji Nakamura
裕治 中村
Koji Kikukawa
弘司 菊川
Makiko Sano
真喜子 佐野
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 除草剤の有効成分として有用な、新規化合物
を提供する。 【構成】 一般式(I); 【化1】 〔式中、Xは−N(R1 )R2 基、−SR3 基又は−O
4 基であり、Yはハロゲン原子、アルキル基、ハロア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アル
コキシアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフ
ィニル基、アルキルスルホニル基、ニトロ基又は−CO
2 5 基であり、R1 及びR2 は各々独立して水素原
子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である
か又はR1 及びR2 は一緒になって−(CH2 m −基
を形成し、R3 はアルキル基、アルケニル基、置換され
てもよいアリール基又はシアノ基であり、R4 はアルキ
ル基、アルケニル基、置換されてもよいアリール基又は
シアノ基であり、R5 はアルキル基であり、nは1〜5
の整数であり、mは3〜5の整数であり、nが2以上の
場合、Yは同一でも相異なってもよい〕で表わされるケ
トニトリル系化合物又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除草剤の有効成分
として有用な新規ケトニトリル系化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−312565号公報、特開平
5−4960号公報及び特開平6−329620号公報
には各々本発明化合物に類似した2−シアノ−1,3−
ジオン誘導体が記載されているが、それら誘導体と本発
明のケトニトリル系化合物は、化学構造を異にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題とその手段】本願発明者
等は、優れた除草剤を見出すべくケトニトリル系化合物
に注目して種々検討した結果、本発明を完成した。すな
わち本発明は、一般式(I);
【化7】 〔式中、Xは−N(R1 )R2 基、−SR3 基又は−O
4 基であり、Yはハロゲン原子、アルキル基、ハロア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アル
コキシアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフ
ィニル基、アルキルスルホニル基、ニトロ基又は−CO
2 5 基であり、R1 及びR2 は各々独立して水素原
子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である
か又はR1 及びR2 は一緒になって−(CH2 m −基
を形成し、R3 はアルキル基、アルケニル基、置換され
てもよいアリール基又はシアノ基であり、R4 はアルキ
ル基、アルケニル基、置換されてもよいアリール基又は
シアノ基であり、R5 はアルキル基であり、nは1〜5
の整数であり、mは3〜5の整数であり、nが2以上の
場合、Yは同一でも相異なってもよい〕で表わされるケ
トニトリル系化合物又はその塩、それらの製造方法、そ
れらを含有する除草剤並びにそれらを製造するための新
規中間体化合物に関する。
【0004】前記一般式(I)中、Y、R1 、R2 、R
3 及びR4 に含まれるアルキル基及びアルキル部分とし
ては、炭素数が1〜6で直鎖状又は分枝状のものが挙げ
られ、R5 に含まれるアルキル基としては、炭素数が1
〜3で直鎖状又は分枝状のものが挙げられ、これらの具
体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基などが挙げられる。R1 、R2 、R3
びR4 に含まれるアルケニル基及びアルキニル基として
は、炭素数が2〜6で直鎖状又は分枝状のものが挙げら
れ、これらの具体例としては、ビニル基、アリル基、ブ
タジエニル基、イソプロペニル基、エチニル基、プロピ
ニル基、2−ペンテン−4−イニル基などが挙げられ
る。
【0005】前記一般式(I)中、R3 及びR4 に含ま
れる置換されてもよいアリール基及びそのアリール部分
としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられ、R
3 及びR4 に含まれる置換されてもよいアリール基の置
換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル
基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜3のアルコキシ
基などが挙げられる。尚、これら置換基の置換数は1又
は2以上であってもよく、2以上の場合、それら置換基
は同一でも相異なってもよい。
【0006】前記一般式(I)中、Yに含まれるハロゲ
ン原子及び置換基としてのハロゲン原子並びにR3 に含
まれる置換基としてのハロゲン原子としては、弗素、塩
素、臭素又は沃素の各原子が挙げられ、置換基としての
ハロゲン原子の置換数は1又は2以上であってもよく、
2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。
【0007】前記一般式(I)中、−(Y)n で表わさ
れる置換基のnは1〜5の整数であるが、nが2以上の
場合、Yで表わされる置換基は同一でも相異なってもよ
い。
【0008】前記一般式(I)で表わされるケトニトリ
ル系化合物は、塩を形成することが可能であり、その塩
としては、農業上許容されるものであれば、あらゆるも
のが含まれるが、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩のよう
な無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機
酸塩などが挙げられる。
【0009】前記一般式(I)で表わされるケトニトリ
ル系化合物には、幾何異性体(E体及びZ体)が存在す
るが、本発明にはいずれのものも含まれる。
【0010】前記一般式(I)で表わされるケトニトリ
ル系化合物又はその塩(以下本発明化合物と略す)は、
以下に示す方法により製造することができる。該ケトニ
トリル系化合物は、例えば反応〔A〕のような方法によ
って製造することができ、その塩は反応〔A〕並びに通
常の塩の製造方法に従って製造することができる。
【化8】
【0011】前記反応〔A〕について、以下に記述す
る。反応〔A〕中、X、Y及びnは前述の通りであり、
Gは塩素原子又は臭素原子であり、X’は−N(R1
2 基、−SR3 ’基又は−OR4 ’基であり、R1
びR2 は前述の通りであり、Mはナトリウム原子又はカ
リウム原子であり、R3 ’はアルキル基、アルケニル基
又は置換されてもよいアリール基であり、R4 ’はアル
キル基、アルケニル基又は置換されてもよいアリール基
である。
【0012】反応〔A〕は、必要に応じて塩基の存在下
で行なうことができるが、該塩基としては、例えば炭酸
カリウム、炭酸ナトリウムのような炭酸塩;トリメチル
アミン、トリエチルアミンのような第三級アミン類;ピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジンのようなピリジン
類などから1種又は2種以上が適宜選択される。また、
反応〔A〕において一般式(IV)中のX’が−N
(R1 )R2 基である場合は、アンモニア、メチルアミ
ン、ジメチルアミンのようなアミン類を反応物質兼塩基
として使用することができる。
【0013】また、反応〔A〕は、必要に応じて溶媒の
存在下で行なうことができるが、該溶媒としては、反応
に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンのよう
な芳香族炭化水素類;四塩化炭素、塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロ
ロエタン、ヘキサン、シクロヘキサンのような環状又は
非環状脂肪族炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテルのようなエーテル類;酢酸メチ
ル、酢酸エチルのようなエステル類;ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミド、N−メチルピロリドン、ピリジン、ヘキサ
メチルホスホリックトリアミドのような極性非プロトン
性溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリルのようなニトリル類;アセトン、メチルエチル
ケトンのようなケトン類;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ターシャリーブタノールのようなアルコー
ル類;水などから1種又は2種以上が適宜選択される。
【0014】さらに、反応〔A〕は、必要に応じて不活
性ガスの存在下で行なうことができるが、該不活性ガス
としては、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
【0015】反応〔A〕の反応温度は、通常−20〜+
140℃、望ましくは0〜100℃であり、反応時間
は、通常0.05〜24時間、望ましくは0.1〜12
時間である。
【0016】前記反応〔A〕中の一般式(II)で表わさ
れる化合物は、本発明化合物を製造するための有用かつ
新規な中間体化合物であり、例えば反応〔B〕のような
方法によって製造することができる。
【化9】
【0017】反応〔B〕について、以下に記述する。反
応〔B〕中、(II)、Y及びnは前述の通りである。
【0018】反応〔B〕は、塩素化剤又は臭素化剤の存
在下で行われ、塩素化剤としては、塩化チオニル、塩化
オキサリルなどが、臭素化剤としては、臭化チオニル、
臭化オキサリルなどが各々挙げられる。
【0019】また、反応〔B〕は、通常溶媒の存在下で
行われるが、該溶媒としては、反応に不活性な溶媒であ
ればいずれのものでもよく、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンのような芳香族炭化水素
類;四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサンのような環状又は非環状脂肪族炭化
水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテルのようなエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルの
ようなエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ピ
リジン、ヘキサメチルホスホリックトリアミドのような
極性非プロトン性溶媒;アセトニトリル、プロピオニト
リル、アクリロニトリルのようなニトリル類;アセト
ン、メチルエチルケトンのようなケトン類;水などから
1種又は2種以上が適宜選択される。
【0020】さらに、反応〔B〕は、必要に応じてジメ
チルホルムアミド等の触媒の存在下で行うことができ、
該触媒を用いて反応を行うことが、より望ましい。反応
〔B〕の反応温度は、通常−20〜+100℃、望まし
くは0〜50℃であり、反応時間は、通常0.1〜24
時間、望ましくは0.5〜12時間である。
【0021】前記反応〔B〕中の一般式(V)で表され
る化合物は公知であり、例えば特開平4−312565
号公報、特開平5−4960号公報及び特開平6−32
9620号公報に記載された方法又はそれに準じた方
法、具体的には特開平5−4960号公報に記載された
β−ケトニトリルと塩化ベンゾイルとを反応させる方法
や、特開平6−329620号公報に記載された5−シ
クロプロピル−4−ベンゾイルイソオキサゾールと塩基
とを反応させる方法等により或いは必要に応じて特開平
3−118374号公報を参酌することによって当業者
が容易に調製することができる。
【0022】本発明化合物は、除草剤の有効成分として
使用した場合に優れた除草効果を示す。その適用範囲
は、水田、畑地、果樹園、桑園などの農耕地、山林、農
道、グランド、工場敷地などの非農耕地と多岐にわた
り、適用方法も土壌処理、茎葉処理を適宜選択できる。
【0023】本発明化合物を含有する除草剤は、例えば
イヌビエ、メヒシバ、エノコログサ、オヒシバ、カラス
ムギ、セイバンモロコシ、シバムギ、ビロードキビ、パ
ラグラス、アゼガヤ、イトアゼガヤなどのイネ科雑草、
コゴメガヤツリ、ハマスゲ、ホタルイ、ミズガヤツリ、
タマガヤツリ、マツバイ、クログワイなどのカヤツリグ
サ科雑草、ウリカワ、オモダカ、ヘラオモダカなどのオ
モダカ科雑草、コナギ、ミズアオイなどのミズアオイ科
雑草、アゼナ、アブノメなどのゴマノハグサ科雑草、キ
カシグサ、ヒメミソハギなどのミソハギ科雑草の他、イ
チビ、マルバアサガオ、シロザ、アメリカキンゴジカ、
スベリヒユ、アオビユ、エビスグサ、イヌホオズキ、サ
ナエタデ、ハコベ、オナモミ、タネツケバナ、ホトケノ
ザ、エノキグサなどの広葉雑草などの有害雑草を防除す
ることができる為、有用作物、例えばトウモロコシ、ダ
イズ、ワタ、コムギ、イネ、オオムギ、エンバク、ソル
ガム、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、サトウキビ、
芝、ピーナッツ、アマなどの栽培において選択的に有害
雑草を防除する場合或は非選択的に有害雑草を防除する
場合において有効に使用される。特に本発明化合物は、
トウモロコシ、コムギ、イネなどの栽培において選択的
に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。
【0024】本発明化合物を含有する除草剤は、通常該
化合物と各種農業上の補助剤とを混合して粉剤、粒剤、
顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶
剤、乳剤、錠剤、カプセル剤などの形態に製剤して使用
されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該
分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることがで
きる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石
灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオ
リン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混
合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライ
ト、澱粉などの固型担体;水、トルエン、キシレン、ソ
ルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、
メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキ
サン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、
N−メチル−2−ピロリドン、アルコールなどの溶剤;
脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジ
アルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール
硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコ
ール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
アリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニ
ンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エ
ステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリー
ルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリ
ン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物の塩のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソル
ビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコー
ルエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコ
ール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリ
ールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキル
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルの
ような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、
カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま
油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大
豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなど
の植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は本
発明の目的から逸脱しないかぎり、当該分野で知られた
ものの中から選んで用いることができる。また、増量
剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬
害軽減剤、防黴剤など通常使用される各種補助剤も使用
することができる。本発明化合物と各種補助剤との配合
割合は0.1:99.9〜95:5、望ましくは0.
2:99.8〜85:15である。
【0025】本発明化合物を含有する除草剤の施用量
は、気象条件、土壌条件、製剤形態、対象雑草の種類、
施用時期などの相違により一概に規定できないが、一般
に1ヘクタール当り本発明化合物が0.5〜5000
g、望ましくは1〜1000gとなるように施用する。
本発明には、このような除草剤の施用による有害雑草の
防除方法も含まれる。
【0026】また、本発明化合物を含有する除草剤は、
他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用するこ
とができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すこ
とがある。他の農薬としては、除草剤、殺菌剤、抗生物
質、植物ホルモン、殺虫剤などが挙げられる。特に、本
発明化合物と他の除草剤の有効成分化合物の1種又は2
種以上とを混用或は併用した除草性組成物は、適用草種
の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を好ましい方向へ
改良することが可能である。尚、本発明化合物と他の除
草剤の有効成分化合物は各々別々に製剤したものを散布
時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用し
てもよい。本発明には、このような除草性組成物も含ま
れる。
【0027】本発明化合物と他の除草剤の有効成分化合
物との混合比は、気象条件、土壌条件、薬剤の製剤形
態、施用時期、施用方法などの相違により一概に規定で
きないが、本発明化合物1重量部に対し、他の除草剤は
有効成分化合物を1種あたり0.001〜10000重
量部、望ましくは0.01〜1000重量部配合する。
また、施用適量は1ヘクタール当りの総有効成分化合物
量として0.1〜10000g、望ましくは0.2〜5
000gである。本発明には、このような除草性組成物
の施用による有害雑草の防除方法も含まれる。
【0028】他の除草剤の有効成分化合物としては、下
記するもの(一般名)が例示できるが、特に記載がない
場合であってもこれら化合物に塩、アルキルエステル等
が存在する場合は、当然それらも含まれる。
【0029】(1)2,4−D、MCPA、MCPB、
ナプロアニリド(naproanilide)のような
フェノキシ系、2,3,6−TBA、ジカンバ(dic
amba)、ピクロラム(picloram)のような
芳香族カルボン酸系、その他ベナゾリン(benazo
lin)、キンクロラック(quinclorac)、
キンメラック(quinmerac)などのように植物
のオーキシン作用を攪乱することで除草抗力を示すとさ
れているもの。
【0030】(2)ジウロン(diuron)、リニュ
ロン(linuron)、イソプロチュロン(isop
roturon)、メトベンズロン(metobenz
uron)のような尿素系、シマジン(simazin
e)、アトラジン(atrazine)、アトラトン
(atratone)、シメトリン(simetry
n)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメ
トリン(dimethametryn)、メトリブジン
(metribuzin)、テルブチラジン(terb
uthylazine)のようなトリアジン系、ブロマ
シル(bromacil)、レナシル(lenaci
l)のようなウラシル系、プロパニル(propani
l)、シプロミッド(cypromid)のようなアニ
リド系、スエップ(swep)、フェンメディファム
(phenmedipham)のようなカーバメート
系、ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモ
キシニル・オクタノエート(bromoxynil−o
ctanoate)、アイオキシニル(ioxyni
l)のようなヒドロキシベンゾニトリル系、その他ピリ
デート(pyridate)、ベンタゾン(benta
zon)などのように植物の光合成を阻害することで除
草効力を示すとされているもの。
【0031】(3)それ自身が植物体中でフリーラジカ
ルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示
すとされているパラコート(paraquat)、ジク
ワット(diquat)のような4級アンモニウム塩
系。
【0032】(4)ニトロフェン(nitrofe
n)、クロメトキシフェン(chlomethoxyf
en)、ビフェノックス(bifenox)、アシフル
オルフェンナトリウム塩(acifluorfen−s
odium)、ホメサフェン(fomesafen)の
ようなジフェニルエーテル系、クロルフタリム(chl
orphthalim)、フルミオキサジン(flum
ioxadine)、フルミクロラックペンチル(fl
umiclorac−pentyl)のような環状イミ
ド系、その他オキサジアゾン(oxadiazon)、
スルフェントラゾン(sulfentrazone)、
カーフェントラゾンエチル(carfentrazon
e−ethyl)、チジアジミン(thidiazim
in)、ピラフルフェン(pyraflufen)など
のように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過
酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を
示すとされているもの。
【0033】(5)ノルフルラゾン(norflura
zon)、メトフルラゾン(metflurazon)
のようなピリダジノン系、ピラゾレート(pyrazo
late)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfe
n)、ベンゾフェナップ(benzofenap)のよ
うなピラゾール系、その他フルリドン(flurido
ne)、フルルタモン(flurtamone)、ジフ
ルフェニカン(diflufenican)、メトキシ
フェノン(methoxyphenone)、クロマゾ
ン(clomazone)、スルコトリオン(sulc
otrione)、2−(2´−ニトロ−4´−メチル
スルホニルベンゾイル)−1,3−シクロヘキサンジオ
ン(米国特許第5506195号に記載の化合物)、イ
ソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフ
ェンゾコート(difenzoquat)などのように
カロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作
用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
【0034】(6)ジクロホップメチル(diclof
op−methyl)、ピリフェノップナトリウム塩
(pyriphenop−sodium)、フルアジホ
ップブチル(fluazifop−butyl)、ハロ
キシホップメチル(haloxyfop−methy
l)、キザロホップエチル(quizalofop−e
thyl)、シハロホップブチル(cyhalofop
−butyl)のようなアリールオキシフェノキシプロ
ピオン酸系、アロキシジムナトリウム塩(alloxy
dim−sodium)、クレソジム(clethod
im)、セトキシジム(sethoxydim)、トラ
ルコキジム(tralkoxydim)のようなシクロ
ヘキサンジオン系などのようにイネ科植物に特異的に除
草効力が強く認められるもの。
【0035】(7)クロリムロンエチル(chlori
muron−ethyl)、スルホメツロンメチル(s
ulfometuron−methyl)、プリミスル
フロンメチル(primisulfuron−meth
yl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuro
n−methyl)、クロルスルフロン(chlors
ulfuron)、メトスルフロンメチル(metsu
lfuron−methyl)、シノスルフロン(ci
nosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(p
yrazosulfuron−ethyl)、アジムス
ルフロン(azimsulfuron)、フラザスルフ
ロン(flazasulfuron)、リムスルフロン
(rimusulfuron)、ニコスルフロン(ni
cosulfuron)、イマゾスルフロン(imaz
osulfuron)、シクロスルファムロン(cyc
losulfamuron)、プロスルフロン(pro
sulfuron)、フルピルスルフロン(flupy
rsulfuron)、トリスルフロンメチル(tri
sulfuron−methyl)、ハロスルフロンメ
チル(halosulfuron−methyl)のよ
うなスルホニルウレア系、フルメツラム(flumet
sulam)、メトスラム(metosulam)のよ
うなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系、イマザピ
ル(imazapyr)、イマゼタピル(imazet
hapyr)、イマザキン(imazaquin)、イ
マザモックス(imazamox)、イマザメス(im
azameth)、イマザメタベンズ(imazame
thabenz)のようなイミダゾリノン系、ピリチオ
バックナトリウム塩(pyrithiobac−sod
ium)、ビスピリバックナトリウム塩(bispyr
ibac−sodium)、ピリミノバックメチル(p
yriminobac−methyl)のようなピリミ
ジニルサリチル酸系、その他グリホサートアンモニウム
塩(glyphosate−ammonium)、グリ
ホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate
−isopropyl amine)、グルホシネート
アンモニウム塩(glufosinate−ammon
ium)、ビアラホス(bialaphos)などのよ
うに植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を
示すとされているもの。
【0036】(8)トリフルラリン(triflura
lin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリ
ン(nitralin)、ペルディメタリン(pend
imethalin)のようなジニトロアニリン系、ア
ミプロホスメチル(amiprofos−methy
l)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス
(anilofos)、ピペロホス(piperoph
os)のような有機リン系、クロルプロファム(chl
orpropham)、バーバン(barban)のよ
うなフェニルカーバメート系、ダイムロン(daimu
ron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモ
ブチド(bromobutide)のようなクミルアミ
ン系、その他アシュラム(asulam)、ジチオピル
(dithiopyr)などのように植物の細胞有糸分
裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0037】(9)EPTC、ブチレート(butyl
ate)、モリネート(molinate)、ジメピペ
レート(dimepiperate)、エスプロカルブ
(esprocarb)、チオベンカルブ(thiob
encarb)、ピリブチカルブ(pyributic
arb)のようなチオカーバメート系、アラクロール
(alachlor)、ブタクロール(butachl
or)、プレチラクロール(pretilachlo
r)、メトラクロール(metolachlor)、テ
ニルクロール(thenylchlor)、ジメテナミ
ド(dimethenamid)のようなクロロアセト
アミド系、その他エトベンザニド(ethobenza
nide)、メフェナセット(mefenacet)、
チアフルアミド(thiafluamide)、トリデ
ィファン(tridiphane)、カフェンストロー
ル(cafenstrole)、4−(2−クロロフェ
ニル)−N−シクロヘキシル−4,5−ジヒドロ−N−
エチル−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−カルボ
キシアミド(特開平6−306061号公報に記載の化
合物)、オキサジクロメフォン(oxaziclome
fon)、2−エチル−2−〔2−(3−クロロフェニ
ル)−2,3−エポキシプロピル〕−インダン−1,3
−ジオン(特開平2−304043号公報に記載の化合
物)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質
生合成を阻害することで除草効力を示すとされているも
の。
【0038】また本発明化合物は後記試験例1及び2に
見られるとおり、イネ、コムギ、トウモロコシなどの作
物に対し安全性を有し、且つ、雑草を良好に防除できる
選択性を示すものを含むが、本発明化合物を前記作物栽
培において使用する際、前記他の除草剤の有効成分化合
物の中、例えば次のごとき化合物1種又は2種以上と混
用或は併用すれば相乗効果が得られることもある。
【0039】イネの栽培;2,4−D、MCPA、MC
PB、ナプロアニリド、キンクロラック、シメトリン、
プロメトリン、ジメタメトリン、プロパニル、スエッ
プ、ベンタゾン、ニトロフェン、クロメトキシフェン、
ビフェノックス、オキサジアゾン、ピラゾレート、ピラ
ゾキシフェン、ベンゾフェナップ、メトキシフェン、シ
ハロホップブチル、ベンスルフロンメチル、シノスルフ
ロン、ピラゾスルフロンエチル、アジムスルフロン、イ
マゾスルフロン、シクロスルファムロン、ビスピリバッ
クナトリウム塩、ピリミノバックメチル、アニロホス、
ピペロホス、ダイムロン、クミルロン、ブロモブチド、
ジチオピル、モリネート、ジメピペレート、エスプロカ
ルブ、チオベンカルブ、ピリブチカルブ、テニルクロー
ル、プレチラクロール、ブタクロール、エトベンザニ
ド、メフェナセット、カフェンストロール、4−(2−
クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4,5−ジヒ
ドロ−N−エチル−5−オキソ−1H−テトラゾール−
1−カルボキシアミド、オキサジクロメフォン、2−エ
チル−2−〔2−(3−クロロフェニル)−2,3−エ
ポキシプロピル〕−インダン−1,3−ジオン
【0040】トウモロコシの栽培;2,4−D、MCP
A、ジカンバ、ベナゾリン、メトベンズロン、アトラジ
ン、アトラトン、テルブチラジン、シプロミッド、ブロ
モキシニル、ブロモキシニル・オクタノエート、ピリデ
ート、フルミクロラックペンチル、フルリドン、スルコ
トリオン、2−(2´−ニトロ−4´−メチルスルホニ
ルベンゾイル)−1,3−シクロヘキサンジオン、イソ
キサフルトール、カーフェントラゾンエチル、プリミス
ルフロンメチル、リムスルフロン、ニコスルフロン、プ
ロスルフロン、ハロスルフロン、フルメツラム、メトス
ラム、EPTC、ブチレート、アラクロール、メトラク
ロール、ジメテナミド、トリディファン
【0041】コムギの栽培;MCPB、キンメラック、
リニュロン、イソプロチュロン、プロメトリン、ブロモ
キシニル、ブロモキシニル・オクタノエート、ピリデー
ト、ビフェノックス、カーフェントラゾンエチル、チジ
アジミン、ピラフルフェン、フルルタモン、ジフルフェ
ニカン、スルコトリオン、ジクロホップメチル、トラル
コキジム、クロルスルフロン、メトスルフロンメチル、
プロスルフロン、ハロスルフロン、フルメツラム、メト
スラム、ペンディメタリン、バーバン、イマザメタベン
【0042】
【実施例】次に本発明の実施例を記載するが、本発明は
これらに限定されるものではない。まず本発明化合物の
合成例を記載する。
【0043】合成例1 2−シアノ−3−シクロプロピル−3−ジメチルアミノ
−1−(2−メチルスルホニル−4−トリフルオロメチ
ルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン(後記化合物
No.17)の合成
【0044】1) 2−シアノ−3−シクロプロピル−
1−(2−メチルスルホニル−4−トリフルオロメチル
フェニル)プロパン−1,3−ジオン0.25g及び
1,2−ジクロロエタン7mlの混合物を氷冷し、そこ
へ塩化オキサリル0.13gを加え、次いで同温度でジ
メチルホルムアミド10mgを加え15分間攪拌した
後、室温で1時間攪拌下に反応させた。反応終了後、反
応混合物を氷水中に投入し、塩化メチレンで抽出した。
得られた抽出層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後減圧濃縮して、3−クロロ−2−シアノ−3−シク
ロプロピル−1−(2−メチルスルホニル−4−トリフ
ルオロメチルフェニル)プロプ−2−エン−1−オン
(後記中間体No.12)を得た。このもののNMRス
ペクトルデータは以下の通りである。1 H−NMR δppm 〔Solvent:CDCl
3 /400MHz〕 1.42(m,2H),1.51(m,2H),2.7
0(m,1H),3.27(s,3H),7.69
(d,1H),8.02(d,1H),8.34(s,
1H)
【0045】2) 前工程で得られた3−クロロ−2−
シアノ−3−シクロプロピル−1−(2−メチルスルホ
ニル−4−トリフルオロメチルフェニル)プロプ−2−
エン−1−オンを精製することなく塩化メチレン7ml
と混合し、そこへ50%ジメチルアミン水溶液0.13
gを加えた後室温で1時間攪拌下に反応させた。反応終
了後、反応混合物を水中に投入し、塩化メチレンで抽出
した。得られた抽出層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後減圧濃縮して、融点172〜174℃の目的
物0.28gを得た。このもののNMRスペクトルデー
タは以下の通りである。1 H−NMR δppm 〔Solvent:CDCl
3 /400MHz〕 1.24(m,2H),1.34(m,2H),1.6
4(m,1H),3.26(s,3H),3.49
(s,6H),7.62(d,1H),7.89(d,
1H),8.32(s,1H)
【0046】次に、前記合成例或は前記した本発明化合
物の種々の製造方法に基づいて合成される前記一般式
(II)で表わされる中間体化合物の代表例を第1表に、
前記一般式(I)で表わされる本発明化合物の代表例を
第2表に各々挙げる。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】次に本発明の試験例を記載する。
【0054】試験例1 1/150,000ヘクタールポットに畑作土壌をつ
め、各種植物の種子を播種した。播種翌日に本発明化合
物を通常の製剤方法に準じて調製した水和剤を所定有効
成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り1500
リットルの水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後21〜28日目に各種植物の生育状態を肉眼
観察し、0 (無処理区と同等)〜100 (完全枯殺)の
抑草率(%)で除草効果を評価し、第3表の結果を得
た。尚、第3表中の化合物No.は、前記第2表におけ
る化合物No.と対応する。
【0055】
【表7】
【0056】試験例2 1/150,000ヘクタールポットに畑作土壌をつ
め、各種植物の種子を播種した。その後、植物が一定の
葉令((1)ノビエ2.0〜3.0葉期、(2)メヒシ
バ1.5〜2.5葉期、(3)アオビユ0.5〜1.5
葉期、(4)アメリカキンゴジカ0.5〜1.5葉期、
(5)マルバアサガオ0.3〜1.0葉期、(6)オナ
モミ0.1〜1.0葉期、(7)イネ1.5〜2.0葉
期、(8)コムギ2.0〜3.0葉期、(9)トウモロ
コシ2.3〜3.0葉期、(10)ダイズ初生葉〜0.
2葉期)に達したとき、本発明化合物を通常の製剤方法
に準じて調製した水和剤を所定有効成分量となるように
秤量し、1ヘクタール当り500リットルの水に希釈し
た。更にその希釈液に対して農業用展着剤を0.1容量
%加え、小型スプレーで茎葉処理した。薬剤処理後21
〜28日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0 (無
処理区と同等)〜100 (完全枯殺)の抑草率(%)で
除草効果を評価し、第4表の結果を得た。尚、第4表中
の化合物No.は、前記第2表における化合物No.と
対応する。
【0057】
【表8】
【0058】試験例3 1/1,000,000ヘクタールポットに水田土壌を
詰め、ノビエ及びホタルイの種子を播種し、その上に軽
く覆土した。その後湛水深0.5〜1cmの状態で温室
内に静置し、2日後にウリカワの塊茎を植え込んだ。そ
の後湛水深を3〜4cmに保ち、ノビエ及びホタルイが
0.5葉期、ウリカワが初生葉期に達した時点で、本発
明化合物を通常の製剤方法に準じて調製した水和剤の水
希釈液を、所定有効成分量になるようにピペットで均一
に滴下処理した。また1/1,000,000ヘクター
ルポットに水田土壌を詰め、代かきを行い、湛水深を3
〜4cmとし、1日後に2葉期のイネ(品種:日本晴)
を移植深3cmに移植した。移植後4日目に本発明化合
物を前述と同様に処理した。薬剤処理後14日目にノビ
エ、ホタルイ及びウリカワの生育状態を、薬剤処理後2
1日目にイネの生育状態を各々肉眼観察し、0 (無処理
区と同等)〜100(完全枯殺)の抑草率(%)で除草
効果を評価し、第5表の結果を得た。尚、第5表中の化
合物No.は、前記第2表における化合物No.と対応
する。
【0059】
【表9】
【0060】
【表10】
【0061】
【表11】
【0062】次に、本発明の製剤例を記載する。 製剤例1 (1)化合物No.7 75 重量部 (2)ゲロポンT−77 14.5重量部 (商品名;ローヌ・プーラン社製) (3)NaCl 10 重量部 (4)デキストリン 0.5重量部 以上の各成分を高速混合細粒機に入れ、さらにそこへ2
0%の水を加え造粒、乾燥して顆粒水和剤が得られる。
【0063】製剤例2 (1)カオリン 78 重量部 (2)ラベリンFAN 2 重量部 (商品名;第一工業製薬(株)製) (3)ソルポール5039 5 重量部 (商品名;東邦化学工業(株)製) (4)カープレックス 15 重量部 (商品名;塩野義製薬(株)製) 以上、(1)〜(4)の成分の混合物と化合物No.1
5とを9:1の重量割合で混合して水和剤が得られる。
【0064】製剤例3 (1)ハイフィラーNo.10 33 重量部 (商品名;松村産業(株)製) (2)ソルポール5050 3 重量部 (商品名;東邦化学工業(株)製) (3)ソルポール5073 4 重量部 (商品名;東邦化学工業(株)製) (4)化合物No.23 60 重量部 以上の(1)〜(4)の各成分を混合して水和剤が得ら
れる。
【0065】製剤例4 (1)化合物No.13 4 重量部 (2)ベントナイト 30 重量部 (3)炭酸カルシウム 61.5重量部 (4)トキサノンGR−31A 3 重量部 (商品名;三洋化成工業(株)製) (5)リグニンスルホン酸カルシウム塩 1.5重量部 予め粉砕した(1)と、(2)及び(3)とを混合し、
そこへ(4)、(5)及び水を加えて混合し、押出し造
粒する。その後、乾燥、整粒して粒剤が得られる。
【0066】製剤例5 (1)化合物No.17 30 重量部 (2)ジークライト 60 重量部 (商品名;ジークライト(株)製) (3)ニューカルゲン WG−1 5 重量部 (商品名;竹本油脂(株)製) (4)ニューカルゲン FS−7 5 重量部 (商品名;竹本油脂(株)製) (1)、(2)及び(3)を混合し、粉砕機を通した
後、(4)を加えて混練後、押出し造粒する。その後、
乾燥、整粒して顆粒水和剤が得られる。
【0067】製剤例6 (1)化合物No.27 28 重量部 (2)ソプロポール FL 2 重量部 (商品名;ローヌ・プーラン社製) (3)ソルポール355 1 重量部 (商品名;東邦化学工業(株)製) (4)IPソルベント1620 32 重量部 (商品名;出光石油化学(株)製) (5)エチレングリコール 6 重量部 (6)水 31 重量部 以上の(1)〜(6)の成分を混合し、湿式粉砕機(ダ
イノーミル)を用いて粉砕して水性懸濁剤が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 323/62 C07C 323/62 331/14 331/14 C07D 295/14 C07D 295/14 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I); 【化1】 〔式中、Xは−N(R1 )R2 基、−SR3 基又は−O
    4 基であり、Yはハロゲン原子、アルキル基、ハロア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アル
    コキシアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフ
    ィニル基、アルキルスルホニル基、ニトロ基又は−CO
    2 5 基であり、R1 及びR2 は各々独立して水素原
    子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である
    か又はR1 及びR2 は一緒になって−(CH2 m −基
    を形成し、R3 はアルキル基、アルケニル基、置換され
    てもよいアリール基又はシアノ基であり、R4 はアルキ
    ル基、アルケニル基、置換されてもよいアリール基又は
    シアノ基であり、R5 はアルキル基であり、nは1〜5
    の整数であり、mは3〜5の整数であり、nが2以上の
    場合、Yは同一でも相異なってもよい〕で表わされるケ
    トニトリル系化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 一般式(II); 【化2】 (式中、Gは塩素原子又は臭素原子であり、Yはハロゲ
    ン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アル
    キルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホ
    ニル基、ニトロ基又は−CO2 5 基であり、R5 はア
    ルキル基であり、nは1〜5の整数であり、nが2以上
    の場合、Yは同一でも相異なってもよい)で表わされる
    化合物と、一般式(III)又は(IV); 【化3】 〔式中、Xは−N(R1 )R2 基、−SR3 基又は−O
    4 基であり、X’は−N(R1 )R2 基、−SR3
    基又は−OR4 ’基であり、R1 及びR2 は各々独立し
    て水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル
    基であるか又はR1 及びR2 は一緒になって−(C
    2 m −基を形成し、R3 はアルキル基、アルケニル
    基、置換されてもよいアリール基又はシアノ基であり、
    4 はアルキル基、アルケニル基、置換されてもよいア
    リール基又はシアノ基であり、Mはナトリウム原子又は
    カリウム原子であり、R3 ’はアルキル基、アルケニル
    基又は置換されてもよいアリール基であり、R4 ’はア
    ルキル基、アルケニル基又は置換されてもよいアリール
    基であり、mは3〜5の整数である〕で表わされる化合
    物とを反応させ、次いで所望により塩形成反応を行なう
    ことを特徴とする一般式(I); 【化4】 (式中、X、Y及びnは前述の通りである)で表わされ
    るケトニトリル系化合物又はその塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I); 【化5】 〔式中、Xは−N(R1 )R2 基、−SR3 基又は−O
    4 基であり、Yはハロゲン原子、アルキル基、ハロア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アル
    コキシアルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフ
    ィニル基、アルキルスルホニル基、ニトロ基又は−CO
    2 5 基であり、R1 及びR2 は各々独立して水素原
    子、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基である
    か又はR1 及びR2 は一緒になって−(CH2 m −基
    を形成し、R3 はアルキル基、アルケニル基、置換され
    てもよいアリール基又はシアノ基であり、R4 はアルキ
    ル基、アルケニル基、置換されてもよいアリール基又は
    シアノ基であり、R5 はアルキル基であり、nは1〜5
    の整数であり、mは3〜5の整数であり、nが2以上の
    場合、Yは同一でも相異なってもよい〕で表わされるケ
    トニトリル系化合物又はその塩を有効成分として含有す
    ることを特徴とする除草剤。
  4. 【請求項4】 一般式(II); 【化6】 (式中、Gは塩素原子又は臭素原子であり、Yはハロゲ
    ン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシアル
    キル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アル
    キルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホ
    ニル基、ニトロ基又は−CO2 5 基であり、R5 はア
    ルキル基であり、nは1〜5の整数であり、nが2以上
    の場合、Yは同一でも相異なってもよい)で表わされる
    化合物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7049271B2 (en) 2000-05-08 2006-05-23 Bayer Aktiengesellschaft Phenyl-substituted 2-enamino-ketonitriles
WO2012065905A1 (en) * 2010-11-15 2012-05-24 Bayer Cropscience Ag Cyanoenamines and their use as fungicides

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