JPH10175875A - 血圧降下作用剤 - Google Patents
血圧降下作用剤Info
- Publication number
- JPH10175875A JPH10175875A JP8353730A JP35373096A JPH10175875A JP H10175875 A JPH10175875 A JP H10175875A JP 8353730 A JP8353730 A JP 8353730A JP 35373096 A JP35373096 A JP 35373096A JP H10175875 A JPH10175875 A JP H10175875A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood pressure
- water
- carapanauba
- sample
- bark
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 植物からの抽出物を有効成分とし、副作用の
点でも殆んど問題のない血圧降下作用剤を提供する。 【解決手段】 カラパナウーバ樹皮の水、有機溶媒また
はこれらの混合物による抽出物を有効成分とする血圧降
下作用剤。 【効果】 カラパナウーバ樹皮からの抽出物は、ラット
の血圧を用量依存的に有意に降下させ、すぐれた血圧降
下作用を発揮する。
点でも殆んど問題のない血圧降下作用剤を提供する。 【解決手段】 カラパナウーバ樹皮の水、有機溶媒また
はこれらの混合物による抽出物を有効成分とする血圧降
下作用剤。 【効果】 カラパナウーバ樹皮からの抽出物は、ラット
の血圧を用量依存的に有意に降下させ、すぐれた血圧降
下作用を発揮する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血圧降下作用剤に
関する。更に詳しくは、植物からの抽出物を有効成分と
する血圧降下作用剤に関する。
関する。更に詳しくは、植物からの抽出物を有効成分と
する血圧降下作用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】食生活の欧米化や運動不足、精神的スト
レス等の増加により、脳血管性疾患や心疾症、肝臓病、
糖尿病、高血圧などの成人病は増加の一途をたどり、現
在ではこれらの病気が日本人の死亡原因の6割を占めて
いる。
レス等の増加により、脳血管性疾患や心疾症、肝臓病、
糖尿病、高血圧などの成人病は増加の一途をたどり、現
在ではこれらの病気が日本人の死亡原因の6割を占めて
いる。
【0003】高血圧状態の持続は、動脈硬化の促進因子
となり、狭心症や心筋梗塞を始めとする種々の臓器障害
を起こしたり、あるいは動脈瘤の破裂や脳卒中などを誘
発する原因となる。
となり、狭心症や心筋梗塞を始めとする種々の臓器障害
を起こしたり、あるいは動脈瘤の破裂や脳卒中などを誘
発する原因となる。
【0004】このような高血圧症の治療においては、薬
物療法は重要な位置を占めているため、患者はほぼ生涯
にわたって血圧降下作用剤を服用する必要があり、その
ために長期間の服用に耐えられる副作用の少ない薬が求
められている。
物療法は重要な位置を占めているため、患者はほぼ生涯
にわたって血圧降下作用剤を服用する必要があり、その
ために長期間の服用に耐えられる副作用の少ない薬が求
められている。
【0005】これ迄多くの血圧降下作用剤が臨床に供さ
れているが、これらの薬物の性質上重篤な副作用を避け
ることができず、また健康食品として上市されているも
のではそれ程効果の期待できないものであるというのが
現状である。
れているが、これらの薬物の性質上重篤な副作用を避け
ることができず、また健康食品として上市されているも
のではそれ程効果の期待できないものであるというのが
現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、植物
からの抽出物を有効成分とし、副作用の点でも殆んど問
題のない血圧降下作用剤を提供することにある。
からの抽出物を有効成分とし、副作用の点でも殆んど問
題のない血圧降下作用剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
カラパナウーバ樹皮の水、有機溶媒またはこれらの混合
物による抽出物を有効成分とする血圧降下作用剤によっ
て達成される。
カラパナウーバ樹皮の水、有機溶媒またはこれらの混合
物による抽出物を有効成分とする血圧降下作用剤によっ
て達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】カラパナウーバ(Carapanauba)
は、キョウチクトウ科の高木であり、その樹皮は古くか
らブラジルではインディオの間で、肝臓障害および糖尿
病に対する薬用植物として使用されてきたものであり、
しかるにこれが血圧降下作用を有することは知られてい
なかった。
は、キョウチクトウ科の高木であり、その樹皮は古くか
らブラジルではインディオの間で、肝臓障害および糖尿
病に対する薬用植物として使用されてきたものであり、
しかるにこれが血圧降下作用を有することは知られてい
なかった。
【0009】本発明においては、カラパナウーバの樹
皮、一般にはそれの乾燥粉末が、水(熱水を含む)、有機
溶媒またはこれらの混合物による抽出物が血圧降下作用
剤として用いられる。ここで、有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、アセトン等の親水性有機溶媒ある
いはクロロホルム、ブタノール等の疎水性有機溶媒をい
ずれも用いることができる。
皮、一般にはそれの乾燥粉末が、水(熱水を含む)、有機
溶媒またはこれらの混合物による抽出物が血圧降下作用
剤として用いられる。ここで、有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、アセトン等の親水性有機溶媒ある
いはクロロホルム、ブタノール等の疎水性有機溶媒をい
ずれも用いることができる。
【0010】具体的には、カラパナウーバの乾燥樹皮粉
末のメタノール抽出物(後記試料1)あるいはこれをクロ
ロホルムと水とで分配した水抽出物を1N NaOH等を用い
てアルカリ性とした水溶液を更にクロロホルムと水とで
分配したクロロホルム溶出画分(後記試料3)などに血圧
降下作用が認められる。
末のメタノール抽出物(後記試料1)あるいはこれをクロ
ロホルムと水とで分配した水抽出物を1N NaOH等を用い
てアルカリ性とした水溶液を更にクロロホルムと水とで
分配したクロロホルム溶出画分(後記試料3)などに血圧
降下作用が認められる。
【0011】粉末として得られるこれらの抽出物の毒性
は極めて低く、経口投与での急性毒性をウィスター(Wis
tar)系雄性マウスについて調べたところ、3000mg/kg(p.
o.)でも死亡例はなかった。
は極めて低く、経口投与での急性毒性をウィスター(Wis
tar)系雄性マウスについて調べたところ、3000mg/kg(p.
o.)でも死亡例はなかった。
【0012】これらの抽出物は、医薬または食品の形態
で提供される。医薬として用いる場合には、散剤、顆
粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、液剤などの形で提供さ
れ、また食品として用いられる場合には、ガム、キャン
ディ、ゼリー、錠菓、飲料などの形で提供される。医薬
として用いられる場合には、経口投与、非経口投与、吸
入、経直腸投与、局所投与などにより投与される。非経
口投与には、皮下注射、静脈内投与、筋肉内投与、鼻孔
内投与または注入などが含まれる。用いられる量は、一
般に1回当り約10〜200mg/kg体重の範囲内であり、通常
1日に1〜5回投与される。ただし、正確な用量は、患
者の年令、体重、症状、投与経路などを考慮して、前記
範囲内から決められる。
で提供される。医薬として用いる場合には、散剤、顆
粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、液剤などの形で提供さ
れ、また食品として用いられる場合には、ガム、キャン
ディ、ゼリー、錠菓、飲料などの形で提供される。医薬
として用いられる場合には、経口投与、非経口投与、吸
入、経直腸投与、局所投与などにより投与される。非経
口投与には、皮下注射、静脈内投与、筋肉内投与、鼻孔
内投与または注入などが含まれる。用いられる量は、一
般に1回当り約10〜200mg/kg体重の範囲内であり、通常
1日に1〜5回投与される。ただし、正確な用量は、患
者の年令、体重、症状、投与経路などを考慮して、前記
範囲内から決められる。
【0013】
【発明の効果】カラパナウーバ樹皮からの抽出物は、ラ
ットの血圧を用量依存的に有意に降下させ、すぐれた血
圧降下作用を発揮する。また、古くから実際に民間薬と
して用いられていることから、副作用の点では殆んど心
配がないということができる。
ットの血圧を用量依存的に有意に降下させ、すぐれた血
圧降下作用を発揮する。また、古くから実際に民間薬と
して用いられていることから、副作用の点では殆んど心
配がないということができる。
【0014】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0015】実施例 (1)カラパナウーバの乾燥樹皮4.15kgをメタノール2L中
に浸漬し、一夜還流した後溶媒を留去し、茶褐色の粉末
(試料1)を255.9g得た。
に浸漬し、一夜還流した後溶媒を留去し、茶褐色の粉末
(試料1)を255.9g得た。
【0016】(2)試料1の内の200gを、クロロホルムと
水とで分配し、水抽出画分より茶褐色の粉末(試料2)を
83.7g得た。
水とで分配し、水抽出画分より茶褐色の粉末(試料2)を
83.7g得た。
【0017】(3)試料2の内の30gを水に溶解し、1N NaO
Hにより水溶液のpHを10〜11とした後、クロロホルムと
水とで分配し、クロロホルム抽出画分より黄褐色の粉末
(試料3)を8.7g得た。
Hにより水溶液のpHを10〜11とした後、クロロホルムと
水とで分配し、クロロホルム抽出画分より黄褐色の粉末
(試料3)を8.7g得た。
【0018】ラットを用いた観血式血圧測定による血圧
降下作用:6〜8週令のウィスター系雄性ラット(体重約2
00〜300g)をウレタン麻酔し、経口投与用ポリエチレン
製カニューレを胃内に挿入した後、解部台に固定した。
気管を切開し、気管カニューレで気道を確保した後、ヘ
パリンを満たしたポリエチレン製カニューレをラットの
頸動脈に挿入した。カニューレは、圧トランスデューサ
に接続し、収縮時血圧と弛緩時血圧を随時測定した。
降下作用:6〜8週令のウィスター系雄性ラット(体重約2
00〜300g)をウレタン麻酔し、経口投与用ポリエチレン
製カニューレを胃内に挿入した後、解部台に固定した。
気管を切開し、気管カニューレで気道を確保した後、ヘ
パリンを満たしたポリエチレン製カニューレをラットの
頸動脈に挿入した。カニューレは、圧トランスデューサ
に接続し、収縮時血圧と弛緩時血圧を随時測定した。
【0019】薬物は、生理食塩水にけん濁させ、血圧が
安定したのを確認してから経口投与した。図1〜3のグ
ラフは、それぞれ試料1をラット体重1kg当り100mg、20
0mgまたは400mg投与したときの血圧変化を投与前0分か
ら投与後60分迄10分毎に測定した結果を示している。ま
た、図4〜5のグラフは、それぞれ試料3をラット体重
1kg当り100mgまたは200mg投与したときの血圧変化を同
様に測定した結果を示している。これらのグラフでは、
いずれも4例の平均値および標準偏差値が示されてお
り、また●はラット収縮時の血圧を、○はラット弛緩時
の血圧を示している。
安定したのを確認してから経口投与した。図1〜3のグ
ラフは、それぞれ試料1をラット体重1kg当り100mg、20
0mgまたは400mg投与したときの血圧変化を投与前0分か
ら投与後60分迄10分毎に測定した結果を示している。ま
た、図4〜5のグラフは、それぞれ試料3をラット体重
1kg当り100mgまたは200mg投与したときの血圧変化を同
様に測定した結果を示している。これらのグラフでは、
いずれも4例の平均値および標準偏差値が示されてお
り、また●はラット収縮時の血圧を、○はラット弛緩時
の血圧を示している。
【図1】試料1を100mg/kg体重投与したときの測定血圧
変化を示すグラフである。
変化を示すグラフである。
【図2】試料1を200mg/kg体重投与したときの測定血圧
変化を示すグラフである。
変化を示すグラフである。
【図3】試料1を400mg/kg体重投与したときの測定血圧
変化を示すグラフである。
変化を示すグラフである。
【図4】試料3を100mg/kg体重投与したときの測定血圧
変化を示すグラフである。
変化を示すグラフである。
【図5】試料3を200mg/kg体重投与したときの測定血圧
変化を示すグラフである。
変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉澤 豊吉 茨城県北茨城市大津町北町1―1―8
Claims (1)
- 【請求項1】 カラパナウーバ樹皮の水、有機溶媒また
はこれらの混合物による抽出物を有効成分とする血圧降
下作用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353730A JPH10175875A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 血圧降下作用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8353730A JPH10175875A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 血圧降下作用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10175875A true JPH10175875A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18432835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8353730A Pending JPH10175875A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 血圧降下作用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10175875A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001039880A (ja) * | 1999-05-25 | 2001-02-13 | Yuusu Techno Corporation:Kk | 血糖値上昇抑制のための揮散用液状組成物、その組成物の揮散器およびその利用 |
WO2005049046A1 (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-02 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 血圧降下剤及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-12-18 JP JP8353730A patent/JPH10175875A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001039880A (ja) * | 1999-05-25 | 2001-02-13 | Yuusu Techno Corporation:Kk | 血糖値上昇抑制のための揮散用液状組成物、その組成物の揮散器およびその利用 |
WO2005049046A1 (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-02 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 血圧降下剤及びその製造方法 |
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