JPH10175864A - 慢性閉塞性肺疾患治療剤 - Google Patents

慢性閉塞性肺疾患治療剤

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JPH10175864A
JPH10175864A JP33545496A JP33545496A JPH10175864A JP H10175864 A JPH10175864 A JP H10175864A JP 33545496 A JP33545496 A JP 33545496A JP 33545496 A JP33545496 A JP 33545496A JP H10175864 A JPH10175864 A JP H10175864A
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JP
Japan
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therapeutic agent
obstructive pulmonary
chronic obstructive
pulmonary disease
salt
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JP33545496A
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Hirotaka Yasuba
広高 安場
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な慢性閉塞性肺疾患治療剤を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で示されるカルボスチリル誘
導体またはその塩、ことに6−[4−(1−シクロヘキシ
ル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)ブトキシ]
−3,4−ジヒドロカルボスチリルまたはその塩を有効
成分とする慢性閉塞性肺疾患治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、慢性閉塞性肺疾患
治療剤、さらに詳しくは、一般式(1)
【化2】 [式中Aは低級アルキレン基、Rはシクロアルキル基、
カルボスチリル骨格の3位と4位間の結合は1重結合ま
たは2重結合を示す]で示されるカルボスチリル誘導体
またはその塩を有効成分とする慢性閉塞性肺疾患治療剤
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】前記
一般式(1)で示されるカルボスチリル誘導体またはそ
の塩ならびにその製法は、特公昭63−20235号公
報に記載されており、それが血小板凝集抑制作用、ホス
ホジエステラーゼ(PDE)の阻害作用、抗潰瘍作用、降
圧作用および消炎作用を有し、抗血栓症剤、脳循環改善
剤、消炎剤、抗潰瘍剤、降圧剤、抗喘息剤、ホスホジエ
ステラーゼ阻害剤などとして有用であることが知られて
いる。さらに、この化合物が抗アレルギー疾患治療剤と
して有用であることも知られている(特開平5−320
050号公報)。慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは努
力呼気流量が遅くなる疾患の総称で、その原因もはっき
りしておらず、したがって、その発生・進展を予防・阻
止あるいは病変を修復する根本的治療方法はいまのとこ
ろなく、現在のところ対症的に薬物を投与する方法がと
られているにすぎない。また、それは慢性疾患であるた
め、薬物療法は必然的に長期にわたり、使用される薬物
としては、出来る限り安全なものであることが望まし
い。現在は、抗コリン作動薬、β2刺激薬およびテオフ
ィリン、ステロイド薬などを単独あるいは組合わせて使
用しているが、発作等が頻繁に起こるような症例などの
多くの症例では、全身的ステロイドの投与が必要となる
ため、ステロイドの副作用が問題となっている。したが
って、ステロイド薬を併用する場合でもその使用量を低
減し得る薬物の開発が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々研究
を重ねるうちに、前記一般式(1)で示されるカルボス
チリル誘導体、とくに6−[4−(1−シクロヘキシル−
1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,
4−ジヒドロカルボスチリル、またはその塩が優れた慢
性閉塞性肺疾患(COPD)の治療効果を有することを
見出し、本発明を完成するに至った。本発明のカルボス
チリル誘導体(1)を有効成分とする慢性閉塞性肺疾患
(COPD)の治療剤は、特にステロイドの投与が必要
となるような発作を消失させ、その症状を顕著に改善
し、全身的なステロイドの投与量を減少させる効果も有
している。しかも、この化合物は速効性があり、かつ毒
性も少なく長期にわたって投与し得るものである。した
がって、本発明によれば安全性の面でもより有用な優れ
た慢性閉塞性肺疾患の治療剤が提供される。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明の活性成分であるカルボス
チリル誘導体(1)は、医薬的に許容される酸を作用さ
せることによって容易に塩を形成し得る。該酸として
は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機
酸、シュウ酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸、安息香酸等の有機酸を挙げることがで
きる。本発明のカルボスチリル誘導体(1)またはその
塩は単独で使用しても有用であるが、従来より使用され
ている慢性閉塞性肺疾患の治療剤(抗コリン作動薬、β
2刺激薬、トロンボキサン合成酵素阻害剤およびテオフ
ィリン等のキサンチン系気管支拡張剤またはステロイド
薬等)と併用すればより有用な効果を示す。
【0005】本発明の薬剤は該活性成分を一般的な医薬
製剤の形態に調製される。そのような製剤は通常使用さ
れる充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活
性剤、滑沢剤などの希釈剤あるいは賦形剤を用いて調製
される。この医薬製剤としては各種の形態が治療目的に
応じて選択でき、その代表的なものとして錠剤、丸剤、
散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐
剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)ならびに吸入剤などが挙げ
られる。
【0006】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸などの賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シ
ロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カル
ボキシメチルセルロース、セラミック、メチルセルロー
ス、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドンなどの結合
剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン
末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、
ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリ
ド、デンプン、乳糖などの崩壊剤、白糖、ステアリン、
カオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤、第四級アン
モニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進
剤、グリセリン、デンプンなどの保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸などの
吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリ
エチレングリコールなどの滑沢剤などが例示できる。さ
らに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば
糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フイルムコーティ
ング剤あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0007】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例え
ば、ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物
油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、
トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合剤、ラ
ミナラン、カンテンなどの崩壊剤などが例示できる。坐
剤の形態に成形するに際しては、担体として従来公知の
ものを広く使用でき、例えばポリエチレングリコール、
カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル
類、ゼラチン、半合成グリセライドなどを挙げることが
できる。
【0008】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレ
ングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコ
ールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライドなど
を挙げることができる。
【0009】注射剤としては、液剤、乳剤および懸濁剤
の形で用いられ、それらは殺菌され、かつ血液と等張で
あるのが好ましい。これら液剤、乳剤および懸濁剤の形
態に成形するのに際しては、希釈剤としてこの分野にお
いて慣用されているものをすべて使用でき、例えば水、
エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化
イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリ
ルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル類などを挙げることができる。なお、この場合等
張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖ある
いはグリセリンを該治療剤中に含有せしめてもよく、ま
た通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤などを、更に必
要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤など
や他の医薬品を該治療剤中に含有せしめてもよい。
【0010】本発明の吸入剤は常法に従って製造され
る。すなわち、上記活性成分化合物を粉末または液状に
して、吸入噴射剤および/または担体中に配合し、適当
な吸入容器に充填することにより製造される。また上記
活性成分化合物が粉末の場合は通常の機械的粉末吸入器
を、液状の場合はネブライザー等の吸入器をそれぞれ使
用することもできる。ここで噴射剤としては従来公知の
ものを広く使用でき、フロン−11、フロン−12、フ
ロン−21、フロン−22、フロン−113、フロン−
114、フロン−123、フロン−142c、フロン−
134a、フロン−227、フロン−C318、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン等のフロン系化合物、プ
ロパン、イソブタン、n−ブタン等の炭化水素類、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、窒素ガス、炭酸ガス等の
圧縮ガス等を例示できる。
【0011】本発明の吸入剤には、さらに必要に応じて
従来より使用されている界面活性剤、油、調味料、シク
ロデキストリンまたはその誘導体等を適宜配合すること
ができる。ここで界面活性剤としては、例えばオレイン
酸、レシチン、ジエチレングリコールジオレエート、テ
トラヒドロフルフリルオレエート、エチルオレエート、
イソプロピルミリステート、グリセリルトリオレエー
ト、グリセリルモノラウレート、グリセリルモノオレエ
ート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノリ
シノレエート、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ポリエチレングリコール400、セチルピリジニウ
ムクロリド、ソルビタントリオレエート(商品名スパン
85)、ソルビタンモノオレエート(商品名スパン8
0)、ソルビタンモノラウエート(商品名スパン20)、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名HCO−6
0)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレ
ート(商品名ツイーン20)、ポリオキシエチレン(20)
ソルビタンモノオレエート(商品名ツイーン80)、天然
資源由来のレシチン(商品名エピクロン)、オレイルポリ
オキシエチレン(2)エーテル(商品名ブリジ92)、ステ
アリルポリオキシエチレン(2)エーテル(商品名ブリジ
72)、ラウリルポリオキシエチレン(4)エーテル(商品
名ブリジ30)、オレイルポリオキシエチレン(2)エー
テル(商品名ゲナポル0−020)、オキシエチレンとオ
キシプロピレンとのブロック共重合体(商品名シンペロ
ニック)等が挙げられる。油としては、例えばトウモロ
コシ油、オリーブ油、綿実油、ヒマワリ油等が挙げられ
る。
【0012】本発明の活性成分化合物を液状化するに当
たっては、例えば該化合物を液状担体に溶解すればよ
い。液状担体としては、例えば水、塩水、有機溶剤等が
挙げられ、これらの中でも水が好ましい。また溶解に当
たり、分子量200〜5000のポリエチレングリコー
ル、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエー
ト等の界面活性剤、ナトリウムカルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルアルコール等を適宜添加することができる。ま
た、本発明の活性成分化合物を粉末化する場合は、常法
に従って粉末化される。例えば、乳糖や澱粉等とともに
微粉末にし、均一な混合物になるように撹拌して粉末剤
を調整する。
【0013】本発明の薬剤中に含有されるべき活性成分
の量はとくに限定されず広範囲に選択されるが、通常全
組成物中1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%で
ある。
【0014】本発明の薬剤の投与方法にはとくに制限は
なく、各種製剤形態、患者の年令、性別その他の条件、
疾患の程度などに応じた方法で投与される。例えば錠
剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル
剤の場合には経口投与される。また注射剤の場合には単
独であるいはブドウ糖、アミノ酸などの通常の補液と混
合して静脈内投与され、さらには必要に応じて単独で筋
肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場
合には直腸内投与され、また吸入剤の場合は口腔内に吸
入して投与される。
【0015】本発明の薬剤の投与量は用法、患者の年
令、性別その他の条件、疾患の程度などにより適宜選択
されるが、通常カルボスチリル誘導体(1)またはその
塩の量の1日当り体重1kg当り0.6〜50mgとするの
がよい。また、投与単位形態中に有効成分を10〜10
00mg含有せしめるのがよい。吸入剤として用いる場合
には、1日当たり体重1kg当たり0.001〜10mg、
好ましくは0.01〜1mgとするのがよい。
【0016】
【実施例】つぎに製剤例および薬理実験例を挙げて本発
明の薬剤をさらに具体的に説明する。
【0017】製剤例1 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 150g アビセル(商品名,旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g メタノール 40g 本発明の活性化合物、アビセル、コーンスターチおよび
ステアリン酸マグネシウムを混合研磨後、糖衣R10mm
のキネで打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ポリエチレングリコール−600
0、ヒマシ油およびメタノールからなるフイルムコーテ
ィング剤で被覆を行いフイルムコーティング錠を製造す
る。
【0018】製剤例2 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 150g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニックF−68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール (カルボワックス1500) 4.5g ポリエチレングリコール (カルボワックス6000) 45.0g コーンスターチ 30.0g 乾燥ラウリル硫酸ナトリウム 3.0g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適 量 本発明の活性化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸二
カルシウム、プルロニックF−68およびラウリル硫酸
ナトリウムを混合する。上記混合物をNo.60スクリ
ーンでふるい、ポリビニルピロリドン、カルボワックス
1500および6000を含むアルコール性溶液で湿式
粒状化する。必要に応じてアルコールを添加して粉末を
ペースト状塊にする。コーンスターチを添加し、均一な
粒子が形成されるまで混合を続ける。No.10スクリ
ーンを通過させ、トレイに入れ100℃のオープンで1
2〜14時間乾燥する。乾燥粒子をNo.16スクリー
ンでふるい、乾燥ラウリル硫酸ナトリウムおよび乾燥ス
テアリン酸マグネシウムを加え混合し、打錠機で所望の
形状に圧縮する。上記の芯部をワニスで処理し、タルク
を散布し湿気の吸収を防止する。芯部の周囲に下塗り層
を被覆する。内服用のために十分な回数のワニス被覆を
行う。錠剤を完全に丸くかつ滑らかにするためにさらに
下塗層および平滑被覆が適用される。所望の色合が得ら
れるまで着色被覆を行う。乾燥後、被覆錠剤を磨いて均
一な光沢の錠剤にする。
【0019】製剤例3 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 5g ポリエチレングリコール (分子量:4000) 0.3g 塩化ナトリウム 0.9g ポリオキシエチレンソルビタン モノオレエート 0.4g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1g メチル−パラベン 0.18g プロピル−パラベン 0.02g 注射用蒸留水 10.0ml 上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウムおよび塩化ナ
トリウムを撹拌しながら80℃で上記の約半量の蒸留水
に溶解する。得られた溶液を40℃まで冷却し、本発明
の活性化合物、つぎにポリエチレングリコールおよびポ
リオキシエチレンソルビタンモノオレエートをその溶液
中に溶解した。次にその溶液に注射用蒸留水を加えて最
終の容量に調製し、適当なフィルターペーパーを用いて
滅菌濾過することにより滅菌して、注射剤を調製する。
【0020】製剤例4 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 1.5g フロン−11 25g フロン−12 100g フロン−114 25g ソルビタントリオレート 0.5g 上記成分を用いて、常法に従ってエアゾール剤を調製す
る。
【0021】製剤例5 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 0.15g フロン−11 30g フロン−12 70g 大豆レシチン 0.02g 上記成分を用いて、常法に従ってエアゾール剤を調製す
る。
【0022】製剤例6 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 0.15g フロン−134a 60g フロン-114 40g 大豆レシチン 0.02g 上記成分を用いて、常法に従ってエアゾール剤を調製す
る。
【0023】製剤例7 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 10g 乳糖(日本薬局方) 80g 澱粉(日本薬局方) 30g 滑石(日本薬局方) 5g ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方) 1g 上記成分を微粉末にし、均一な混合物になるように撹拌
して粉末剤を調製する。
【0024】製剤例8 6−[4−(1−シクロヘキシル−1,2,3,4− テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4− ジヒドロカルボスチリル 10g 乳糖(日本薬局方) 100g 上記成分を微粉末にし、均一な混合物になるように撹拌
して粉末剤を調製する。
【0025】試験例1 71歳の男性患者であって、1994年からテオフィリ
ンの内服(400mg/日)、β刺激剤の内服および吸
入、トロンボキサン合成酵素阻害剤の内服、プロピオン
酸ベクロメタゾン400μg/日の吸入、抗コリン作動
薬の吸入を続けていたが、喘息を伴う発作性呼吸困難が
頻発するためサクシゾンの点滴、トリアムシノロンの筋
注もしくはプレドニソロンの筋注を年間を通じて必要と
した。(1995年の始めまでに総量としてプレドニソ
ロン450mg、サクシゾン(コハク酸ヒドロコルチゾ
ンナトリウム)900mg、トリアムシノロン80mg
を使用した。) 1995年の始め頃から本発明の6−[4−(1−シクロ
ヘキシル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)ブト
シキ]−3,4−ジヒドロカルボスチリル(一般名シロス
タゾール)200mg/日の投与を開始したところ、喘
息を伴う発作性呼吸困難が消失し、症状の顕著な改善が
見られた。シロスタゾールの投与開始から1996年1
0月までに使用必要とした全身性ステロイド剤の総量は
プレドニソロンが0、サクシゾンが300mg、トリア
ムシノロンが0で全身的なステロイドの減量効果が見ら
れ、安全性にも有用であることがわかった。
【0026】試験例2 75歳の男性患者であって、1994年からテオフィリ
ンの内服(400mg/日)、β刺激剤の内服および吸
入、プロピオン酸ベクロメタゾン400μg/日の吸
入、抗コリン動作薬の吸入を続けていたが、喘息を伴う
発作性呼吸困難が頻発するためサクシゾンの点滴を年間
を通じて必要とした。1995年春頃から秋までトロン
ボキサン合成酵素阻害剤の内服を始めるが喘息を伴う発
作性呼吸困難は治まらず、サクシゾンの点滴総量は19
95年の末までに2400mg使用した。1996年か
らシロスタゾールを200mg/日の投与を開始したと
ころ、発作が消失し、顕著な改善が見られた。また、シ
ロスタゾールの投与開始から1996年10月までには
全身性ステロイド剤の投与は必要なく、安全性にも有用
であることがわかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中Aは低級アルキレン基、Rはシクロアルキル基、
    カルボスチリル骨格の3位と4位間の結合は1重結合ま
    たは2重結合を示す]で示されるカルボスチリル誘導体
    またはその塩を有効成分とする慢性閉塞性肺疾患治療
    剤。
  2. 【請求項2】 有効成分が6−[4−(1−シクロヘキシ
    ル−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)ブトキシ]
    −3,4−ジヒドロカルボスチリルまたはその塩である
    請求項1に記載の薬剤。
JP33545496A 1996-12-16 1996-12-16 慢性閉塞性肺疾患治療剤 Pending JPH10175864A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008111662A1 (en) 2007-03-09 2008-09-18 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. A medicament for treating chronic obstructive pulmonary disease
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