JPH10175563A - 衝撃吸収装置 - Google Patents

衝撃吸収装置

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JPH10175563A
JPH10175563A JP8337037A JP33703796A JPH10175563A JP H10175563 A JPH10175563 A JP H10175563A JP 8337037 A JP8337037 A JP 8337037A JP 33703796 A JP33703796 A JP 33703796A JP H10175563 A JPH10175563 A JP H10175563A
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hole
elastic block
shocked
engaging pin
impacted
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Application number
JP8337037A
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English (en)
Inventor
Hidehiko Enomoto
英彦 榎本
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D33/00Superstructures for load-carrying vehicles
    • B62D33/06Drivers' cabs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/15Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
    • B62D21/152Front or rear frames

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被衝撃体への衝撃発生時における被衝撃体の剛
体に対する相対的な移動方向と直交する方向に、非衝撃
時に係合ピンが弾性ブロックからスムーズに離脱又は係
合でき、簡単な構成で被衝撃体の衝撃エネルギを効率良
く吸収できる。 【解決手段】被衝撃体の後方に設けられた剛体24に衝
撃吸収体28が取付けられ、衝撃吸収体が被衝撃体に突
設された係合ピン27に係合して被衝撃体に作用する衝
撃エネルギを吸収する。衝撃吸収体の弾性ブロック34
がゴムにより形成され、その前端に係合ピンを遊挿可能
な通孔34aが形成される。この弾性ブロックには前端
が通孔に連通しかつ後端が弾性ブロックの後端近傍まで
延びる長孔34bが形成され、この長孔の幅は係合ピン
の外径より小さく形成される。弾性ブロックの外周面の
うち通孔及び長孔が形成されていない面は剛性を有する
アウタケース36により覆われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突等によ
る衝撃エネルギを吸収する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の衝撃吸収装置として、エ
ネルギ吸収部材が多孔質金属体からなり、ピストンが円
錐形又はくさび形に形成され、このピストンが上記エネ
ルギ吸収部材に押込まれたときピストンの運動方向と直
角の方向に多孔質金属体を変形させるように構成された
緩衝装置が開示されている(特開昭50−4957
1)。この緩衝装置では、多孔質金属体に全長にわたっ
て貫通する円筒形開口が形成され、この多孔質金属体は
管状ハウジングに収容された状態で自動車のフレームに
固定される。ハウジングの一端は端壁により閉止され、
他端は中央開口を有する端壁により閉止され、ハウジン
グ内の他端側には空間が形成される。またピストンの一
端はバンパに固定され、他端にはハウジングの空間内に
挿入される先細りの円錐部分が形成される。このピスト
ンの円錐部分の先端には多孔質金属体の円筒形開口と同
径の案内タップが形成され、この案内タップは上記円筒
形開口に挿入される。このように構成された緩衝装置で
は、自動車が衝突すると、バンパがピストンを多孔質金
属体内に押込む。このとき円錐部分が多孔質金属体を横
方向に圧迫し、円錐部分が多孔質金属体を通って進行す
る間にこの多孔質金属体が連続的に変形する。この結
果、衝突による衝撃エネルギを吸収するときの減速度は
全減速長にわたって略一定であるので、乗員に与える有
害な影響を減少させることができるようになっている。
【0003】一方、低硬度からなる少なくとも1個の環
状突起部が筒の端部内周面に一体的に突設され、この環
状突起部より高硬度に形成されかつ基端から先端に向っ
て細くなるテーパ状に形成された摺動体の基端が案内筒
の一端に固着された状態で案内筒に収容され、摺動体の
面上に適宜溝が形成され、更に筒に案内筒が摺動可能に
嵌入されかつ環状突起部に摺動体の先端が挿入された衝
突エネルギ吸収装置が開示されている(特開昭50−2
1183)。このように構成された衝突エネルギ吸収装
置では、摺動体のテーパ角、環状突起部の数及び形状等
により、容易に多種類にわたって摺動体のストロークに
対する衝突による衝撃エネルギ吸収の関係を設定するこ
とができる。この結果、この衝突エネルギ吸収装置を航
空機や車両等の座席前方、座席周囲又はバンパ支持機に
組込むことにより、航空機や車両等の墜落若しくは衝突
の際の衝撃エネルギを効果的に吸収できるようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の緩
衝装置や衝突エネルギ吸収装置を、チルトアップ可能な
トラックのキャブ及びリヤアーチ間に適用して、キャブ
の衝撃エネルギを吸収しようとすると、上記従来の緩衝
装置では、ピストンの他端の円錐部分がハウジングの空
間内に挿入されかつこの円錐部分の先端の案内タップが
多孔質金属体の円筒形開口に挿入されているため、また
上記従来の衝突エネルギ吸収装置では、筒に案内筒が摺
動可能に嵌入されかつ環状突起部に摺動体の先端が挿入
されているため、いずれもトラックをチルトアップでき
なくなるという不具合があった。本発明の目的は、被衝
撃体への衝撃発生時における被衝撃体の剛体に対する相
対的な移動方向と直交する方向に、非衝撃時に係合ピン
又は弾性ブロックが弾性ブロック又は係合ピンからスム
ーズに離脱又は係合できる衝撃吸収装置を提供すること
にある。本発明の別の目的は、比較的簡単な構成で被衝
撃体の衝撃エネルギを効率良く吸収でき、また衝撃エネ
ルギの吸収特性を容易に変更できる衝撃吸収装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図3に示すように、被衝撃体13の後方に設け
られた剛体24に取付けられかつ被衝撃体13に係合し
て被衝撃体13に作用する衝撃エネルギを吸収する衝撃
吸収体28を備えた衝撃吸収装置の改良である。その特
徴ある構成は、被衝撃体13に所定の外径を有する係合
ピン27が被衝撃体13への衝撃発生時に被衝撃体13
の移動方向と直交する方向に突設され、衝撃吸収体28
が、ゴムにより形成され前端に係合ピン27を遊挿可能
な通孔34aが形成された弾性ブロック34と、弾性ブ
ロック34に形成され前端が通孔34aに連通しかつ後
端が弾性ブロック34の後端又は後端近傍まで延び係合
ピン27の外径より小さい幅を有する長孔34bと、弾
性ブロック34の外周面のうち通孔34a及び長孔34
bが形成されていない面を覆う剛性を有するアウタケー
ス36とを備えたところにある。
【0006】この請求項1に係る衝撃吸収装置では、被
衝撃体13が衝撃を受けて係合ピン27が弾性ブロック
34に対して相対的に剛体に向って移動し始めると、係
合ピン27は弾性ブロック34の長孔34aを押広げな
がらスライドする。このとき係合ピン27による弾性ブ
ロック34の長孔34bを押広げる力は係合ピン27が
長孔34bのどの位置にあっても同一であるため、係合
ピン27のストロークの初期から終期まで係合ピン27
に一定の抗力が作用する。この結果、弾性ブロック34
により被衝撃体13に発生した衝撃エネルギが効率良く
吸収される。また被衝撃体13に衝撃が発生すると、被
衝撃体13が剛体24に対して相対的に移動するが、被
衝撃体13が衝撃を受けない非衝撃時に被衝撃体13に
取付けられた係合ピン27が上記移動方向と直交する方
向に弾性ブロック34からスムーズに離脱でき、かつ離
脱した係合ピン27が弾性ブロック34にスムーズに係
合できる。
【0007】請求項2に係る発明は、被衝撃体に取付け
られかつ被衝撃体の後方に設けられた剛体に係合して被
衝撃体に作用する衝撃エネルギを吸収する衝撃吸収体を
備えた衝撃吸収装置の改良である。その特徴ある構成
は、剛体に所定の外径を有する係合ピンが被衝撃体への
衝撃発生時に被衝撃体の移動方向と直交する方向に突設
され、衝撃吸収体が、ゴムにより形成され後端に係合ピ
ンを遊挿可能な通孔が形成された弾性ブロックと、弾性
ブロックに形成され後端が通孔に連通しかつ前端が弾性
ブロックの前端又は前端近傍まで延び係合ピンの外径よ
り小さい幅を有する長孔と、弾性ブロックの外周面のう
ち通孔及び長孔が形成されていない面を覆う剛性を有す
るアウタケースとを備えたところにある。
【0008】この請求項2に係る衝撃吸収装置では、被
衝撃体が衝撃を受けて弾性ブロックが係合ピンに対して
相対的に剛体に向って移動し始めると、弾性ブロックは
その長孔が係合ピンにより押広げられながらスライドす
る。このとき弾性ブロックの長孔が係合ピンにより押広
げられる力は長孔が係合ピンに対してどの位置にあって
も同一であるため、弾性ブロックのストロークの初期か
ら終期まで弾性ブロックに一定の抗力が作用する。この
結果、弾性ブロックにより被衝撃体に発生した衝撃エネ
ルギが効率良く吸収される。また被衝撃体に衝撃が発生
すると、被衝撃体が剛体に対して相対的に移動するが、
被衝撃体が衝撃を受けない非衝撃時に被衝撃体に取付け
られた弾性ブロックが上記移動方向と直交する方向に係
合ピンからスムーズに離脱でき、かつ離脱した弾性ブロ
ックが係合ピンにスムーズに係合できる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、更に図6及び図7に示すように、ア
ウタケース66が弾性ブロック34の外周面のうち通孔
34a及び長孔34bが形成された面を覆う孔面カバー
部66a,66aを有し、この孔面カバー部66a,6
6aに通孔34aから長孔34bにかけて通孔34aの
孔径と略同一の幅を有する窓孔66b,66bが形成さ
れたことを特徴とする。この請求項3に係る衝撃吸収装
置では、係合ピン27が弾性ブロック34の長孔34b
を押広げながら移動するとき、或いは弾性ブロック34
の長孔34bが係合ピン27により押広げられながら弾
性ブロック34が移動するときに、弾性ブロック34が
通孔34a及び長孔34bの形成された面に膨出するこ
とを孔面カバー部66a,66aにより抑えるので、更
に効率良く衝撃エネルギを吸収できる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図5に示すよう
に、キャブオーバ型のトラック10のキャブ13はその
前端下面が一対の第1空気ばね11を介してシャシフレ
ーム14の一対のサイドメンバ14aに載置され、その
後端下面が第2空気ばね12及びフローティングアーチ
16を介してサイドメンバ14aに載置される。キャブ
13はその前端下部が一対のサイドメンバ14aの前端
にトーションバー17を介して枢支され、トーションバ
ー17を中心にチルトアップ可能に構成される(図
5)。一対のサイドメンバ14aの前端にはそれぞれ上
方に突出する一対のロアブラケット18が固着される。
これらのブラケット18の上端にはトーションチューブ
(図示せず)の両端にそれぞれ固着された一対のリンク
レバー19の前端がそれぞれ嵌入され、同一軸線上に車
幅方向に延びて設けられた一対のトーションバー17が
それぞれ挿入される。トーションバー17はリンクレバ
ー19に対して回転不能にかつロアブラケット18に対
して回転可能に挿入される。
【0011】キャブ13のフロアパネル13aの底面に
はトラック10の進行方向に延びて設けられた一対のキ
ャブフレーム13bが固着され(図3及ぶ図5)、一対
のリンクレバー19に対向する一対のキャブフレーム1
3bの底面には略T字状の一対のアッパブラケット21
がそれぞれ固着される(図5)。アッパブラケット21
の下端はリンクレバー19の他端に回動可能に取付けら
れる。またアッパブラケット21の前端には車幅方向に
延びて一対の支持ピン22が設けられ、支持ピン22と
トーションバー17とはショックアブソーバ23により
連結される。第1空気ばね11はリンクレバー19の上
面とアッパブラケット21の前端下面との間に装着され
る。またキャブ13の背面に対向するように略逆U字状
のリヤアーチ24(図1〜図3及び図5)が一対のサイ
ドメンバ14aに架設され、このリヤアーチ24の両側
縁には一対のリヤブラケット26が固着される。これら
のリヤブラケット26には一対の第2空気ばね12を介
して略ハット状に形成されたフローティングアーチ16
が取付けられ、このフローティングアーチ16の両端上
面に一対のキャブフレーム13bが載るように構成され
る。
【0012】一対のキャブフレーム13bの後端下面に
は所定の外径を有する一対の係合ピン27がそれぞれ突
設され、これらの係合ピン27が係合する一対の衝撃吸
収体28がリヤアーチ24の前面にそれぞれ取付けられ
る(図1〜図3及び図5)。係合ピン27はトラック1
0の衝突時にキャブ13が後退する方向と直交する方向
のうちキャブフレーム13bの後端下面から下方に向っ
て突設される(図1〜図3)。係合ピン27の上端は取
付孔29aが形成されたベースプレート29に溶着さ
れ、キャブフレーム13bの後端内面には補強板31を
介してナット32が溶着される(図3)。ベースプレー
ト29の取付孔29aにボルト33を挿通し、このボル
ト33をナット32を螺合することにより係合ピン27
がキャブフレーム13bの後端下面に取付けられる。ま
た衝撃吸収体28はゴムにより形成され前端に係合ピン
27を遊挿可能な通孔34aが形成された弾性ブロック
34と、弾性ブロック34に形成され前端が通孔34a
に連通しかつ後端が弾性ブロック34の後端近傍まで延
びる長孔34bと、弾性ブロック34の外周面のうち通
孔34a及び長孔34bが形成されていない面を覆う剛
性を有するアウタケース36とを備える(図1〜図
3)。
【0013】弾性ブロック34はリヤアーチ24の前面
から係合ピン27に向って延びる直方体状に形成され
る。通孔34aは弾性ブロック34の上面から下面に貫
通して鉛直方向に延びる孔であり、通孔34aの孔径は
係合ピン27の外径より僅かに大きく形成される。また
長孔34bも弾性ブロック34の上面から下面に貫通す
る孔であり、その幅は係合ピン27の外径より小さく形
成される。アウタケース36は弾性ブロック34の後面
を覆うベース部36aと、弾性ブロック34の前面を覆
う前面カバー部36bと、弾性ブロック34の両側面を
覆う一対の側面カバー部36c,36cとを有する。ベ
ース部36aの上下方向の長さは弾性ブロック34の上
下方向の厚さより大きく形成され、ベース部36aの上
部及び下部には取付孔36dがそれぞれ形成される。ま
た前面カバー部36bと一対の側面カバー部36c,3
6cとは弾性ブロック34の厚さと同一の幅を有する鋼
等の金属製のフラットバーを折曲げることにより一体的
に形成され、その両端はベース部36aに溶着される。
弾性ブロック34はアウタケース36に挿入した状態で
アウタケース36に接着され、ベース部36aの取付孔
36dにボルト37を挿通しこのボルト37をリヤアー
チ24の内面に補強板39を介して溶着されたナット3
8に螺合することによりアウタケース36がリヤアーチ
24に取付けられる。
【0014】このように構成された衝撃吸収装置の動作
を説明する。トラック10が衝突してキャブ13がシャ
シフレーム14に対して相対的に後退し始めると、係合
ピン27が弾性ブロック34に対して相対的に図1の実
線矢印の方向に移動し始め、弾性ブロック34の長孔3
4bを押広げながらスライドする(図2)。このとき係
合ピン27に作用する抗力と係合ピン27のストローク
とを乗じた値が弾性ブロック34により吸収されるエネ
ルギとなるが、係合ピン27による弾性ブロック34の
長孔34bを押広げる力は長孔34bのどの位置にあっ
ても同一であるため、係合ピン27はそのストロークの
初期から終期まで一定の抗力が得られる(図4)。この
結果、弾性ブロック34によりキャブ13に発生した衝
撃エネルギが効率良く吸収される。また弾性ブロック3
4の弾性率、係合ピン27の外径、長孔34bの幅及び
長さを変えるだけで、キャブ13の衝撃エネルギの吸収
特性を容易に変更できる。
【0015】またトラック10の点検・整備のためにキ
ャブ13をチルトアップするときには、キャブ13の背
面に取付けられたキャブロック装置40(図5)内のフ
ック(図示せず)をリヤアーチ24に取付けられたアイ
ボルト(図示せず)から解除すると、図示しない油圧シ
リンダによりキャブ13がトーションバー17を中心に
図5の実線矢印の方向に回転する。このとき係合ピン2
7は弾性ブロック34の通孔34aからスムーズに抜け
る。更にチルトアップしたキャブ13を元に戻すと、上
記係合ピン27は弾性ブロック34の通孔34aにスム
ーズに遊挿される。このように本発明の衝撃吸収装置は
キャブ13のチルトに対して何ら支障をきたすことはな
い。
【0016】図6及び図7は本発明の第2の実施の形態
を示す。図6及び図7において図1及び図3と同一符号
は同一部品を示す。この実施の形態では、アウタケース
66が弾性ブロック34の外周面のうち通孔34a及び
長孔34bが形成された面を覆う孔面カバー部66a,
66aを有し、孔面カバー部66a,66aに通孔34
aから長孔34bにかけて通孔34aの孔径と略同一の
幅を有する窓孔66b,66bが形成される。弾性ブロ
ック34は上記第1の実施の形態と同様にこのブロック
34の上面から下面に貫通する通孔34a及び長孔34
bを有し、上記孔面カバー部66a,66aは弾性ブロ
ック34の上面及び下面をそれぞれ覆うように構成され
る。アウタケース66は上記孔面カバー部66aの他
に、ボルト37及びナット38によりリヤアーチ24に
取付けられるベース部66cと、弾性ブロック34の前
面を覆う前面カバー部66dと、弾性ブロック34の両
側面を覆う一対の側面カバー部66e,66eとを有す
る。ベース部66cには矩形の挿入孔66fが形成さ
れ、この挿入孔66fに孔面カバー部66a,66aの
基端及び側面カバー部66e,66eの基端を挿入して
これらの基端近傍をベース部66cに溶着することによ
りアウタケース66が形成される。また弾性ブロック3
4はベース部66cの挿入孔66fからアウタケース6
6内に挿入され、弾性ブロック34の後面はリヤアーチ
24により覆われる。
【0017】このように構成された衝撃吸収装置では、
係合ピン27が弾性ブロック34の長孔34bを押広げ
ながら移動するときに、弾性ブロック34が通孔34a
及び長孔34bの形成された面に膨出することを孔面カ
バー部66a,66aにより抑えるので、上記第1の実
施の形態の衝撃吸収装置より効率良く衝撃エネルギを吸
収できる。上記以外の動作は第1の実施の形態の衝撃吸
収装置と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0018】なお、上記第1及び第2の実施の形態で
は、本発明の衝撃吸収装置をキャブ及びリヤアーチ間に
設けたが、バンパ及びシャシフレーム間、或いはその他
の被衝撃体及び剛体間に設けてもよい。また、上記第1
及び第2の実施の形態では、係合ピンをトラックの衝突
時にキャブが後退する方向と直交する方向のうちキャブ
フレームの後端下面から下方に向って突設したが、係合
ピンをトラックの衝突時にキャブが後退する方向と直交
する方向のうち上方又はその他の方向に向って突設して
もよい。この場合、弾性ブロックも通孔に係合ピンが係
合する方向に回転した状態でリヤアーチに取付けられ
る。また、上記第1及び第2の実施の形態では、前端が
通孔に連通する長孔の後端を弾性ブロックの後端近傍ま
で延びて設けたが、前端が通孔に連通する長孔の後端を
弾性ブロックの後端まで延びて設けてもよい。
【0019】更に、上記第1及び第2の実施の形態で
は、被衝撃体であるキャブの後方に剛体であるリヤアー
チを設け、このリヤアーチに衝撃吸収体を取付け、この
衝撃吸収体が被衝撃体に突設された係合ピンに係合して
被衝撃体に作用する衝撃エネルギを吸収するように構成
したが、被衝撃体であるキャブに衝撃吸収体を取付け、
被衝撃体の後方に剛体であるリヤアーチを設け、衝撃吸
収体がリヤアーチに突設された係合ピンに係合して被衝
撃体に作用する衝撃エネルギを吸収するように構成して
もよい。この場合、衝撃吸収体は、ゴムにより形成され
後端に係合ピンを遊挿可能な通孔が形成された弾性ブロ
ックと、弾性ブロックに形成され後端が通孔に連通しか
つ前端が弾性ブロックの前端又は前端近傍まで延び係合
ピンの外径より小さい幅を有する長孔と、弾性ブロック
の外周面のうち通孔及び長孔が形成されていない面を覆
う剛性を有するアウタケースとを備える。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、被
衝撃体に所定の外径を有する係合ピンを被衝撃体への衝
撃発生時に被衝撃体の移動方向と直交する方向に突設
し、弾性ブロックの前端に係合ピンを遊挿可能な通孔を
形成し、弾性ブロックに形成され前端が通孔に連通しか
つ後端が弾性ブロックの後端又は後端近傍まで延びる長
孔の幅を係合ピンの外径より小さく形成し、更に弾性ブ
ロックの外周面のうち通孔及び長孔が形成されていない
面を剛性を有するアウタケースが覆うように構成したの
で、被衝撃体が衝撃を受けて係合ピンが弾性ブロックに
対して相対的に移動し始めると、係合ピンは弾性ブロッ
クの長孔を押広げながらスライドするが、このとき係合
ピンにはこのピンのストロークの初期から終期まで一定
の抗力が作用する。この結果、本発明の衝撃吸収装置で
は、比較的簡単な構成で、弾性ブロックにより被衝撃体
に発生した衝撃エネルギを効率良く吸収できる。
【0021】また被衝撃体に衝撃が発生すると、被衝撃
体が剛体に対して相対的に移動するが、非衝撃時に係合
ピンが上記移動方向と直交する方向に弾性ブロックから
スムーズに離脱でき、かつ離脱した係合ピンが弾性ブロ
ックにスムーズに係合できる。この結果、本発明の衝撃
吸収装置はチルトアップ可能なトラックのキャブ及びリ
ヤアーチ間に設けることが可能となる。またゴムにより
形成された弾性ブロックの弾性率、係合ピンの外径、長
孔の幅及び長さを変えるだけで、被衝撃体の衝撃エネル
ギの吸収特性を容易に変更できる。
【0022】また剛体に所定の外径を有する係合ピンを
被衝撃体への衝撃発生時に被衝撃体の移動方向と直交す
る方向に突設し、弾性ブロックの後端に係合ピンを遊挿
可能な通孔を形成し、弾性ブロックに形成され後端が通
孔に連通しかつ前端が弾性ブロックの前端又は前端近傍
まで延びる長孔の幅を係合ピンの外径より小さく形成
し、弾性ブロックの外周面のうち通孔及び長孔が形成さ
れていない面を剛性を有するアウタケースが覆うように
構成すれば、被衝撃体が衝撃を受けて弾性ブロックが係
合ピンに対して相対的に移動し始めると、弾性ブロック
の長孔が係合ピンにより押広げられながら弾性ブロック
がスライドするが、このとき弾性ブロックにはこのブロ
ックのストロークの初期から終期まで一定の抗力が作用
する。この結果、本発明の衝撃吸収装置では、上記と同
様の効果が得られる。また被衝撃体に衝撃が発生する
と、被衝撃体が剛体に対して相対的に移動するが、非衝
撃時に弾性ブロックが上記移動方向と直交する方向に係
合ピンからスムーズに離脱でき、かつ離脱した弾性ブロ
ックが係合ピンにスムーズに係合できる。この結果、本
発明の衝撃吸収装置は上記と同様にチルトアップ可能な
トラックのキャブ及びリヤアーチ間に設けることが可能
となる。
【0023】更にアウタケースが弾性ブロックの外周面
のうち通孔及び長孔が形成された面を覆う孔面カバー部
を有し、この孔面カバー部に通孔から長孔にかけて通孔
の孔径と略同一の幅を有する窓孔を形成すれば、係合ピ
ンが弾性ブロックの長孔を押広げながら移動するとき、
或いは弾性ブロックがその長孔が係合ピンにより押広げ
られながら移動するときに、弾性ブロックが通孔及び長
孔の形成された面に膨出することを孔面カバー部により
抑えるので、更に効率良く衝撃エネルギを吸収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の衝撃吸収装置を示す図
3のA−A線断面図。
【図2】被衝撃体であるキャブに衝撃が加わって後方に
移動し、これに伴って係合ピンが長孔内を移動している
状態を示す図1に対応する断面図。
【図3】図5のB部拡大断面図。
【図4】その係合ピンが通孔から長孔内を移動するスト
ロークに対して係合ピンに作用する抗力の変化を示す
図。
【図5】その衝撃吸収装置を含むトラックの要部断面
図。
【図6】本発明の第2実施形態を示す図7のC−C線断
面図。
【図7】その衝撃吸収装置を含む図3に対応する断面
図。
【符号の説明】
13 キャブ(被衝撃体) 24 リヤアーチ(剛体) 27 係合ピン 28,58 衝撃吸収体 34 弾性ブロック 34a 通孔 34b 長孔 36,66 アウタケース 66a 孔面カバー部 66b 窓孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被衝撃体(13)の後方に設けられた剛体(2
    4)に取付けられかつ前記被衝撃体(13)に係合して前記被
    衝撃体(13)に作用する衝撃エネルギを吸収する衝撃吸収
    体(28)を備えた衝撃吸収装置において、 前記被衝撃体(13)に所定の外径を有する係合ピン(27)が
    前記被衝撃体(13)への衝撃発生時に前記被衝撃体(13)の
    移動方向と直交する方向に突設され、 前記衝撃吸収体(28)が、 ゴムにより形成され前端に前記係合ピン(27)を遊挿可能
    な通孔(34a)が形成された弾性ブロック(34)と、 前記弾性ブロック(34)に形成され前端が前記通孔(34a)
    に連通しかつ後端が前記弾性ブロック(34)の後端又は後
    端近傍まで延び前記係合ピン(27)の外径より小さい幅を
    有する長孔(34b)と、 前記弾性ブロック(34)の外周面のうち前記通孔(34a)及
    び前記長孔(34b)が形成されていない面を覆う剛性を有
    するアウタケース(36)とを備えたことを特徴とする衝撃
    吸収装置。
  2. 【請求項2】 被衝撃体に取付けられかつ前記被衝撃体
    の後方に設けられた剛体に係合して前記被衝撃体に作用
    する衝撃エネルギを吸収する衝撃吸収体を備えた衝撃吸
    収装置において、 前記剛体に所定の外径を有する係合ピンが前記被衝撃体
    への衝撃発生時に前記被衝撃体の移動方向と直交する方
    向に突設され、 前記衝撃吸収体が、 ゴムにより形成され後端に前記係合ピンを遊挿可能な通
    孔が形成された弾性ブロックと、 前記弾性ブロックに形成され後端が前記通孔に連通しか
    つ前端が前記弾性ブロックの前端又は前端近傍まで延び
    前記係合ピンの外径より小さい幅を有する長孔と、 前記弾性ブロックの外周面のうち前記通孔及び前記長孔
    が形成されていない面を覆う剛性を有するアウタケース
    とを備えたことを特徴とする衝撃吸収装置。
  3. 【請求項3】 アウタケース(66)が弾性ブロック(34)の
    外周面のうち前記通孔(34a)及び前記長孔(34b)が形成さ
    れた面を覆う孔面カバー部(66a,66a)を有し、前記孔面
    カバー部(66a,66a)に前記通孔(34a)から前記長孔(34b)
    にかけて前記通孔(34a)の孔径と略同一の幅を有する窓
    孔(66b,66b)が形成された請求項1又は2記載の衝撃吸
    収装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111572639A (zh) * 2020-05-22 2020-08-25 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种重叠内溃式梁结构
EP4108549A1 (en) * 2021-06-22 2022-12-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle front section structure

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