JPH10174878A - ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 - Google Patents
ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒Info
- Publication number
- JPH10174878A JPH10174878A JP8340873A JP34087396A JPH10174878A JP H10174878 A JPH10174878 A JP H10174878A JP 8340873 A JP8340873 A JP 8340873A JP 34087396 A JP34087396 A JP 34087396A JP H10174878 A JPH10174878 A JP H10174878A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- catalytic
- layers
- exhaust gas
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディーゼルエンジン排気浄化用触媒の触媒活
性ピーク温度を従来の同種触媒よりも低温側へシフトし
種々運転条件下での排気浄化に対応できるようにするこ
と。 【解決手段】 耐火性セラミックス担体表面上にゼオラ
イト、酸化鉄、ジルコニア、セリア及びこれらの混合物
からなる群より選択される触媒成分を含む触媒層を１以
上被着してなり、被着触媒層が複数の場合には相隣れる
触媒層での触媒成分が相異なるものであることを特徴と
するディーゼルエンジン排気浄化用触媒。
性ピーク温度を従来の同種触媒よりも低温側へシフトし
種々運転条件下での排気浄化に対応できるようにするこ
と。 【解決手段】 耐火性セラミックス担体表面上にゼオラ
イト、酸化鉄、ジルコニア、セリア及びこれらの混合物
からなる群より選択される触媒成分を含む触媒層を１以
上被着してなり、被着触媒層が複数の場合には相隣れる
触媒層での触媒成分が相異なるものであることを特徴と
するディーゼルエンジン排気浄化用触媒。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼルエンジン
排ガス浄化用の触媒に関し、さらに詳しくは従来の同種
触媒よりも低温度において排ガス浄化触媒活性を発揮し
始める新規なディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒に関
する。
排ガス浄化用の触媒に関し、さらに詳しくは従来の同種
触媒よりも低温度において排ガス浄化触媒活性を発揮し
始める新規なディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒に関
する。
【０００２】
【従来の技術】代表的な内燃機関の一つであるディーゼ
ルエンジン、殊に自動車用ディーゼルエンジンの排ガス
の浄化処理は、現在までのところ大きな比表面積を有す
る触媒担体、典型的にはハニカム構造に成形されたコー
ジェライトの如き耐火性セラミックス単体の表面上に単
層状態に触媒成分を担持したものを、エンジンの排気マ
ニホールドの下流側とマフラーの上流側との間の排気管
中に設けた触媒収納部に装入し、接触処理するのが一般
的である。従来の単層状態の触媒層において使用された
触媒成分はＰｔ−Ａｌ2Ｏ3、Ｐｄ−Ａｌ2Ｏ3、Ｐｔ−Ａ
ｌ2Ｏ3−ＣｅＯ2等が代表的なものである。しかしなが
ら、従来の触媒は、それらの活性ピーク温度がほぼ３０
０℃またはそれ以上であり、例えば約１８０〜２３０℃
程度の比較的低温の排ガス中のパティキュレートやＨ
Ｃ、白煙等を酸化燃焼して除去する能力に関し満足すべ
きものでない。さらには従来のＰｔ−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ
−Ａｌ2Ｏ3系の触媒は、燃料中に含まれる硫黄分を酸化
して硫酸を生成させ、これが排ガス中のパティキュレー
トを増加させるという問題も生じさせる。
ルエンジン、殊に自動車用ディーゼルエンジンの排ガス
の浄化処理は、現在までのところ大きな比表面積を有す
る触媒担体、典型的にはハニカム構造に成形されたコー
ジェライトの如き耐火性セラミックス単体の表面上に単
層状態に触媒成分を担持したものを、エンジンの排気マ
ニホールドの下流側とマフラーの上流側との間の排気管
中に設けた触媒収納部に装入し、接触処理するのが一般
的である。従来の単層状態の触媒層において使用された
触媒成分はＰｔ−Ａｌ2Ｏ3、Ｐｄ−Ａｌ2Ｏ3、Ｐｔ−Ａ
ｌ2Ｏ3−ＣｅＯ2等が代表的なものである。しかしなが
ら、従来の触媒は、それらの活性ピーク温度がほぼ３０
０℃またはそれ以上であり、例えば約１８０〜２３０℃
程度の比較的低温の排ガス中のパティキュレートやＨ
Ｃ、白煙等を酸化燃焼して除去する能力に関し満足すべ
きものでない。さらには従来のＰｔ−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ
−Ａｌ2Ｏ3系の触媒は、燃料中に含まれる硫黄分を酸化
して硫酸を生成させ、これが排ガス中のパティキュレー
トを増加させるという問題も生じさせる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のＰｔ
−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ−Ａｌ2Ｏ3系の単層被着触媒により
達成できない低温度域活性を発揮し、かつ燃料由来の硫
黄分の硫酸への酸化を低減させうるディーゼルエンジン
排ガス浄化用触媒を提供することである。
−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ−Ａｌ2Ｏ3系の単層被着触媒により
達成できない低温度域活性を発揮し、かつ燃料由来の硫
黄分の硫酸への酸化を低減させうるディーゼルエンジン
排ガス浄化用触媒を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】かくして本発明者等は、
従来の触媒成分であるＰｔ−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ−Ａｌ2
Ｏ3系のものに代る低温度域での排気の浄化に有効な酸
化触媒成分の探究及びそれを用いての排気浄化触媒の構
成のための研究及び実験を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
従来の触媒成分であるＰｔ−Ａｌ2Ｏ3系やＰｄ−Ａｌ2
Ｏ3系のものに代る低温度域での排気の浄化に有効な酸
化触媒成分の探究及びそれを用いての排気浄化触媒の構
成のための研究及び実験を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【０００５】本発明は、耐火性セラミックス担体表面上
にゼオライト、酸化鉄、ジルコニア、セリア及びこれら
の混合物からなる群より選択される触媒成分を含む触媒
層を１以上被着してなり、被着触媒層が複数の場合には
相隣れる触媒層での触媒成分が相異なるものであること
を特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒を提
供する。
にゼオライト、酸化鉄、ジルコニア、セリア及びこれら
の混合物からなる群より選択される触媒成分を含む触媒
層を１以上被着してなり、被着触媒層が複数の場合には
相隣れる触媒層での触媒成分が相異なるものであること
を特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒を提
供する。
【０００６】触媒層の数は１〜２層であり、場合により
３層以上としうる。
３層以上としうる。
【０００７】耐火性セラミックス担体は、被処理ガス流
の流動を可及的に妨げない形状寸法であるべきであり、
また触媒を被着するための大きな比表面面積を有するべ
きである。担体としてはコルゲート積重体のようなもの
もあるが、気体の流動抵抗が小さい押出成形された平行
多管式のハニカム構造であるのが最も好ましく、多数の
透孔の内壁面は広い合計面積を呈する。
の流動を可及的に妨げない形状寸法であるべきであり、
また触媒を被着するための大きな比表面面積を有するべ
きである。担体としてはコルゲート積重体のようなもの
もあるが、気体の流動抵抗が小さい押出成形された平行
多管式のハニカム構造であるのが最も好ましく、多数の
透孔の内壁面は広い合計面積を呈する。
【０００８】耐火性セラミックス担体としては、急熱急
冷に対する抵抗性が大きい材料、例えば熱膨張係数が
１．０〜１．５×１０-6／℃のように非常に小さいコー
ジェライト（主結晶相がＭｇＯ・２Ａｌ2Ｏ3・５ＳｉＯ
2）から成形されたものが、本発明の目的のためには、
好ましい。
冷に対する抵抗性が大きい材料、例えば熱膨張係数が
１．０〜１．５×１０-6／℃のように非常に小さいコー
ジェライト（主結晶相がＭｇＯ・２Ａｌ2Ｏ3・５ＳｉＯ
2）から成形されたものが、本発明の目的のためには、
好ましい。
【０００９】本発明の開発段階において、種々の化合物
（主に無機酸化物）について酸化触媒特性を実験し検討
したが、ゼオライト（例えばＺＳＭ−５）、ジルコニア
（ＺｒＯ2）、セリア（ＣｅＯ2）、酸化鉄（Ｆｅ2Ｏ3）
が本発明の対象とする排ガス浄化用途に適していること
が確認された。
（主に無機酸化物）について酸化触媒特性を実験し検討
したが、ゼオライト（例えばＺＳＭ−５）、ジルコニア
（ＺｒＯ2）、セリア（ＣｅＯ2）、酸化鉄（Ｆｅ2Ｏ3）
が本発明の対象とする排ガス浄化用途に適していること
が確認された。
【００１０】例えば、コージェライトのハニカム担体
を、上記それぞれの酸化物の微粉末、バインダー及び水
からなるスラリーに浸漬し、引き上げ、乾燥（約１００
℃×約１０時間）及び焼成（約５００℃×約３時間）し
て得た単層触媒被着担体について軽油燃焼温度を熱分析
装置を用いて測定した。この測定ではα−アルミナで上
記と同様に被着したハニカム担体を対照体として用い
た。上記のそれぞれの単層触媒被着単体（本発明）に軽
油をしみこませ、対照体（アルミナ被着担体）と可変温
度設定式加熱炉内に吊して、燃焼ピーク温度を熱分析装
置により測定した。その測定結果は下記の通りであっ
た。 アルミナ（対照体） ２２０℃ セリア １５０℃ ジルコニア １５６℃ ゼオライト １７２℃ 酸化鉄 １７０℃
を、上記それぞれの酸化物の微粉末、バインダー及び水
からなるスラリーに浸漬し、引き上げ、乾燥（約１００
℃×約１０時間）及び焼成（約５００℃×約３時間）し
て得た単層触媒被着担体について軽油燃焼温度を熱分析
装置を用いて測定した。この測定ではα−アルミナで上
記と同様に被着したハニカム担体を対照体として用い
た。上記のそれぞれの単層触媒被着単体（本発明）に軽
油をしみこませ、対照体（アルミナ被着担体）と可変温
度設定式加熱炉内に吊して、燃焼ピーク温度を熱分析装
置により測定した。その測定結果は下記の通りであっ
た。 アルミナ（対照体） ２２０℃ セリア １５０℃ ジルコニア １５６℃ ゼオライト １７２℃ 酸化鉄 １７０℃
【００１１】従って本発明において選択される各触媒成
分が、対照体であるアルミナの軽油燃焼温度よりも約７
０〜５０℃程度低い温度で軽油を燃焼させることができ
ることが判る。このような触媒活性ピーク温度は、実際
のディーゼルエンジンの運転条件殊に始動時における排
ガス浄化のために適切な温度である。
分が、対照体であるアルミナの軽油燃焼温度よりも約７
０〜５０℃程度低い温度で軽油を燃焼させることができ
ることが判る。このような触媒活性ピーク温度は、実際
のディーゼルエンジンの運転条件殊に始動時における排
ガス浄化のために適切な温度である。
【００１２】本発明の触媒層被着のためのスラリーで使
用されるバインダーは、例えばシリカゾル、アルミナゾ
ル等が好適である。スラリーの粘度は、スラリーが担体
（ハニカム等）の細い透孔中へ容易に流入しうるものと
すべきである。
用されるバインダーは、例えばシリカゾル、アルミナゾ
ル等が好適である。スラリーの粘度は、スラリーが担体
（ハニカム等）の細い透孔中へ容易に流入しうるものと
すべきである。
【００１３】被着スラリーの乾燥条件は担体の形状及び
寸法により左右されるが約１００〜１１０℃で３〜１０
時間程度であり、焼成条件は、約４００〜６００℃で約
２〜４時間程度である。スラリー中の触媒成分の粒度は
一般的には０．１〜１０μｍ程度である。また被着触媒
層の厚さは、１層につきほぼ５０〜１００μｍ程度であ
る。
寸法により左右されるが約１００〜１１０℃で３〜１０
時間程度であり、焼成条件は、約４００〜６００℃で約
２〜４時間程度である。スラリー中の触媒成分の粒度は
一般的には０．１〜１０μｍ程度である。また被着触媒
層の厚さは、１層につきほぼ５０〜１００μｍ程度であ
る。
【００１４】〈実施例〉ＺｒＯ2、ＺＳＭ−５またはＣ
ｅＯ2（６０重量部）、バインダーとしてのシリカゾル
（７重量部）及び水（６０重量部）からなる混合物をミ
キサー中で撹拌混合して均質な水性スラリーを得た。
ｅＯ2（６０重量部）、バインダーとしてのシリカゾル
（７重量部）及び水（６０重量部）からなる混合物をミ
キサー中で撹拌混合して均質な水性スラリーを得た。
【００１５】このスラリー中にコージェライトからなる
ハニカム構造の担体を浸漬し、引き上げ、乾燥し（１０
５℃×９時間）、次いで５００℃で３時間焼成し、厚さ
６０〜９０μｍの触媒層をコージェライト担体上に形成
した。
ハニカム構造の担体を浸漬し、引き上げ、乾燥し（１０
５℃×９時間）、次いで５００℃で３時間焼成し、厚さ
６０〜９０μｍの触媒層をコージェライト担体上に形成
した。
【００１６】対照体（比較例）としてα−Ａｌ2Ｏ3を用
いて上記の操作によりコージェライト担体上にα−Ａｌ
2Ｏ3層を被着させた。
いて上記の操作によりコージェライト担体上にα−Ａｌ
2Ｏ3層を被着させた。
【００１７】これらのハニカム触媒をディーゼルエンジ
ンのエキゾーストマニホールドとマフラーとの間のエキ
ゾーストパイプ中の触媒収納部に配置し、エンジン始動
時（低温時）における白煙の発生状況を観測した。結果
は対照体（α−Ａｌ2Ｏ3）の場合を１００として下記の
ように低減した。 対照体 １００ ＺｒＯ2 ５７ ＺＳＭ−５ ６２ ＣｅＯ2 ６８
ンのエキゾーストマニホールドとマフラーとの間のエキ
ゾーストパイプ中の触媒収納部に配置し、エンジン始動
時（低温時）における白煙の発生状況を観測した。結果
は対照体（α−Ａｌ2Ｏ3）の場合を１００として下記の
ように低減した。 対照体 １００ ＺｒＯ2 ５７ ＺＳＭ−５ ６２ ＣｅＯ2 ６８
【００１８】上記の操作をやや改変しＣｅＯ2被着層の
上にさらにＺｒＯ2被着層を設けたハニカム担体は同じ
エンジン実用試験で白煙発生度５２を示した。
上にさらにＺｒＯ2被着層を設けたハニカム担体は同じ
エンジン実用試験で白煙発生度５２を示した。
【００１９】上記の各担体はエンジンの高温運転時にも
良好な浄化作用を示した。また連続試験（促進試験）で
満足すべき触媒寿命を示した。
良好な浄化作用を示した。また連続試験（促進試験）で
満足すべき触媒寿命を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ０１Ｊ 23/745 Ｆ０１Ｎ 3/28 ３０１Ｐ 29/40 Ｂ０１Ｄ 53/36 １０４Ｚ Ｆ０１Ｎ 3/28 ３０１ Ｂ０１Ｊ 23/74 ３０１Ａ
Claims (4)
- 【請求項１】 耐火性セラミックス担体又はメタル担体
表面上にゼオライト、酸化鉄、ジルコニア、セリア及び
これらの混合物からなる群より選択される触媒成分を含
む触媒層を１以上被着してなり、被着触媒層が複数の場
合には相隣れる触媒層での触媒成分が相異なるものであ
ることを特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触
媒。 - 【請求項２】 耐火性セラミックス担体又はメタル担体
がハニカム構造である請求項１の触媒。 - 【請求項３】 耐火性セラミックスがコージェライト、
アルミナ、或いは他の金属酸化物である請求項１または
２の触媒。 - 【請求項４】 被着触媒層の数は１〜３である請求項１
〜３のいずれかの触媒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8340873A JPH10174878A (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8340873A JPH10174878A (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10174878A true JPH10174878A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18341101
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8340873A Pending JPH10174878A (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10174878A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6911414B2 (en) * | 2000-11-27 | 2005-06-28 | Cataler Corporation | Catalyst for purifying exhaust gas |
| US10343117B2 (en) * | 2009-02-27 | 2019-07-09 | Corning Incorporated | Ceria-zirconia-zeolite catalyst body |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP8340873A patent/JPH10174878A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6911414B2 (en) * | 2000-11-27 | 2005-06-28 | Cataler Corporation | Catalyst for purifying exhaust gas |
| US10343117B2 (en) * | 2009-02-27 | 2019-07-09 | Corning Incorporated | Ceria-zirconia-zeolite catalyst body |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040116 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040130 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040528 |