JPH1017373A - 溶銑予備処理用ランス不定形耐火物 - Google Patents
溶銑予備処理用ランス不定形耐火物Info
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- JPH1017373A JPH1017373A JP8188294A JP18829496A JPH1017373A JP H1017373 A JPH1017373 A JP H1017373A JP 8188294 A JP8188294 A JP 8188294A JP 18829496 A JP18829496 A JP 18829496A JP H1017373 A JPH1017373 A JP H1017373A
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Abstract
れる耐食性、耐スポーリング性および耐振動性を兼ね備
えた不定形耐火物を提供することを課題とする。 【解決手段】 コージェライト1〜15重量%、ヒュー
ムシリカ0.5〜10重量%、アルミナセメント1〜1
5重量%、アルミナおよび/またはアルミナ−シリカ6
0〜95重量%を含む耐火性配合物100重量%と、金
属ファイバーおよび分散剤とを含む溶銑予備処理用ラン
ス不定形耐火物。
Description
ンス不定形耐火物に関する。
の処理剤やガスをランスを用いて溶銑中に吹き込む溶銑
予備処理が行なわれている。この溶銑予備処理に使用さ
れるランスを被覆保護する不定形耐火物は、溶銑に対す
る浸漬と引上げの繰り返しによる熱衝撃と、ガス噴出に
伴う激しい振動を受ける。ランスは長尺形状のために、
振動によって先端部は大きな揺れと捩じれを生じる。
耐火物が求められる耐食性および耐スポーリング性に加
え、ガス吹き込み時の振動にも耐える組織強度が要求さ
れる。 従来、このランス用不定形耐火物の亀裂防止策
として、アルミナ質またはアルミナ−シリカ質に対して
アンダルサイト、カイヤナイト、珪石などの残存膨張性
原料、低膨張性原料としての溶融シリカを添加すること
が知られている。また、マグネシアを添加し、使用中の
高温下でアルミナ成分との反応によるスピネルの生成で
残存膨張性を付与することが提案されている(特開昭5
9−232973号公報)。
備処理用ランスは溶銑に対して浸漬と引上げをくり返す
ため、前記の従来材質は耐スポーリング性のおいて十分
なものではない。また、ガス吹き込み時の振動に起因す
る亀裂と剥離に対しても十分対応できず、結局は耐用性
において大幅な改善は見られない。本発明は、溶銑予備
処理用ランスの用途において要求される耐食性、耐スポ
ーリング性および耐振動性を兼ね備えた不定形耐火物を
提供することを課題とする。
ト1〜15重量%、ヒュームシリカ0.5〜10重量
%、アルミナセメント1〜15重量%、アルミナおよび
/またはアルミナ−シリカ60〜95重量%を含む耐火
性配合物100重量%と、金属ファイバーおよび分散剤
とを含む溶銑予備処理用ランス不定形耐火物である。
する。コージェライトは、その膨張係数が1.0〜3.
0×10- 6/℃と耐火物原料中でも特に低膨張性を示す
ことが知られている。本発明ではこのコージェライトの
低膨張性によって熱衝撃に対する耐スポーリング性が付
与される。それと同時に、コージェライトはランス用不
定形耐火物が要求される耐振動性に効果的に作用する。
が、原料中に含まれる不可避的不純物の存在などで実際
の軟化温度はさらに低いと考えられる。一方、ランス使
用中の不定形耐火物の温度は1400〜1500℃であ
る。本発明の材質が耐振動性に優れるのは、コージェラ
イトがランス使用中の温度下で軟化状態にあることで振
動応力を吸収緩和するためと考えられる。
軟化し、ガラス層を形成する。ガラス化が過多になると
耐火物組織が融着によって一体化し、耐スポーリング性
に劣る。溶銑に対する浸漬と引上げに伴う加熱冷却の熱
衝撃を受けて不定形耐火物は亀裂が発生する。このた
め、コージェライト自体は低膨脹性の原料であるが、そ
の割合が15重量%を超えると耐スポーリング性が低下
し、本発明の効果が得られない。
どガラス化が促進される。ガラス化の過多による耐スポ
ーリング性の低下を防止するために、本発明ではコージ
ェライトの粒径が0.3mm以上であることが好まし
い。
する。コージェライトの理論組成は2MgO・2Al2
O3・5SiO2である。本発明で使用するコージェライ
トは、理論組成に近いものほど好ましいが、理論組成か
ら多少外れるものであってもコージェライトの特性を備
えていれば足りる。
存在するが、本発明では成分のバラツキがない原料を安
定的に得られる合成品の使用が好ましい。また、焼結
品、電融品のいずれでもよいが、経済性の面から安価な
焼結品が好ましい。コージェライトの割合は、1重量%
未満では振動およびねじれに対する組織強度が得られな
い。15重量%を超えるとガラス化が過多となって耐ス
ポーリング性に劣る。
m以上が好ましい。これは、コージェライトの微粉多い
とガラス化の促進で耐スポーリング性が低下傾向にある
ためである。ヒュームシリカとアルミナセメントについ
て、その役割と配合割合は従来材質と特に変わりない。
ヒュームシリカは金属シリコン、フェロシリコン、ジル
コニア等を製造する際に発生する揮発シリカから得られ
た無定形のシリカ超微粉である。シリカフラワー、マイ
クロシリカなどの商品名で市販されている。不定形耐火
物の施工時の硬化促進、施工体の強度発現、スラグ浸透
防止などの効果を持つ。0.5重量%未満ではこれらの
効果がなく、10重量%を超えると耐火度の低下で耐食
性が劣る。さらに好ましくは、1〜8重量%である。
もつ。例えば1号アルミナセメント、ハイアルミナセメ
ント、高純度質アルミナセメントが使用できる。特に高
純度のものが好ましい。その割合は、1重量%未満では
施工体強度に劣り、15重量%を超えると耐火度の低下
で耐食性に劣る。さらに好ましくは、2〜10重量%で
ある。
ばん土けつ岩、ろう石、合成ムライト、電融アルミナ、
焼結アルミナ、アンダルサイトなどのアルミナおよび/
またはアルミナ−シリカを用いる。また、微粉部には仮
焼アルミナの使用が好ましい。
の割合は、60重量%未満では耐食性に劣り、95重量
%を超えるとコージェライトの割合が少なくなって耐振
動性に劣る。
アルミナ−シリカの一部を、本発明の効果を阻害しない
範囲で、他の耐火原料に置き換えてもよい。例えば溶融
シリカ、カイヤナイト、炭化珪素、窒化珪素、炭化ほう
素、炭素、マグネシア、マグネシ−カルシア、アルミナ
−マグネシア系スピネルである。しかしその場合も、ア
ルミナおよび/またはアルミナ−シリカの割合を60重
量%以上で、他の耐火原料の含めて耐火骨材の合量は9
5重量%の以下であることが必要である。金属ファイバ
ーおよび分散剤の役割と配合割合についても従来材質と
特に変わりない。
の向上に効果がある。材質は鉄、鋼、ステンレス鋼、ア
ルミニウム、銅などがあるが、耐熱強度の面からステン
レス鋼が最も好ましい。長さ5〜100mm程度のもの
を、前記の耐火性配合物100重量%に対する外掛け
で、好ましくは1〜10重量%添加する。1重量%未満
では添加の効果がなく、10重量%を超えると耐食性が
低下する。
を付与する効果をもつ。例えばトリポリリン酸ソーダ、
ヘキサメタ燐酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、ポリア
クリル燐酸ソーダ、ポリカルボン酸、リグニンスルホン
酸ソーダに代表されるなど各種の有機系分散剤が使用さ
れる。前記の耐火性配合物100重量%に対する外掛け
で好ましくは0.01〜1重量%添加する。0.01重
量%未満では分散効果に乏しく、1重量%を終えると施
工性の低下を招く。
形耐火物が得られるように、粒径10mm以下、好まし
くは5mm以下とし、この範囲内で粗粒、中粒、微粒に
調整される。
法として、粒径が10mmを超える超粗大耐火粒子を添
加することが知られている。本発明においても必要によ
り、この超粗大耐火粒子を添加してもよい。超粗大耐火
粒子の材質の具体例は、アルミナ、マグネシア、Al2
O3−MgO系スピネル、ジルコニア、アルミナ−炭
素、マグネシア−炭素、アルミナ−炭化珪素−炭素ある
いはこれらを含む炉材使用後品である。
乾燥促進剤(有機ファイバー、Al金属粉など)、セラ
ミックファイバー、ガラス粉、焼結剤、シリカゾル、ア
ルミナゾルなどを適当量添加してもよい。
で3〜10重量%程度の施工水を添加し、混練後、型枠
を用いた流し込みにより行なう。施工の際には、充填性
を向上させるため一般に型枠にバイブレーターを取付け
るかあるいは不定形耐火物中に棒状バイブレーターを挿
入する。
示す。表1は、各例で使用したコージェライトの化学分
析値結果である。表2は各例の配合組成物とその試験結
果である。
6重量%の施工水分を添加し、混練後、各試験に合わせ
た形状に流し込み施工し、養生、乾燥して試験に供し
た。試験方法は以下のとおり。
高炉スラグを重量比で7:3の割合で組み合わせたもの
を侵食剤とし、1500℃×3時間の回転侵食後、溶損
寸法を測定した。
試験片を1450℃の溶銑中に5分間浸漬後、引き上げ
て強制空冷し、これを3回くり返した後、外観および断
面から亀裂の程度を観察した。
た外径390mmの鋼管よりなる芯管に対し、流し込み
で140mmの厚さに不定形耐火物を被覆施工して溶銑
予備処理ランスを得た。500t混銑車の溶銑予備処理
にこのランスを使用し、混銑車20チャージ処理後、外
観の状況から亀裂と剥離の状況を観察した。 実機試験2:上記の実機試験1において、ランスの耐用
チャージ数により、耐用性を求めた。
例の不定形耐火物はいずれも耐食性および耐スポーリン
グ性を兼ね備え、実機試験においてもその効果が確認さ
れる。また、中でもコージェライトの粒径を0.3mm
以上に限定した実施例1,3,4,6,7および8は、
耐スポーリング性においてさらに好ましい。
当し、耐スポーリング性に劣ると共に、実機試験におい
てガス吹き込み時の激しい振動に起因した亀裂の発生が
見られ、実機試験では本発明実施例に比べて耐用性に劣
る。比較例4〜6は、コージェライトの割合が本発明の
範囲より多く、その結果、耐スポーリング性に劣る。
要求される耐スポーリング性に加え、溶銑予備処理ラン
ス特有のガス噴出に伴う激しい振動に対抗できる組織強
度の不定形耐火物を提供することができた。その結果、
本発明の不定形耐火物の使用により、溶銑予備処理ラン
スの耐用寿命は格段に向上する。
Claims (2)
- 【請求項1】 コージェライト1〜15重量%、ヒュー
ムシリカ0.5〜10重量%、アルミナセメント1〜1
5重量%、アルミナおよび/またはアルミナ−シリカ6
0〜95重量%を含む耐火性配合物100重量%と、金
属ファイバーおよび分散剤とを含む溶銑予備処理用ラン
ス不定形耐火物。 - 【請求項2】 コージェライトの粒径が0.3mm以上
である請求項1記載の溶銑予備処理用ランス不定形耐火
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18829496A JP3920950B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 溶銑予備処理用ランス不定形耐火物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18829496A JP3920950B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 溶銑予備処理用ランス不定形耐火物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1017373A true JPH1017373A (ja) | 1998-01-20 |
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JP18829496A Expired - Fee Related JP3920950B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 溶銑予備処理用ランス不定形耐火物 |
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JP (1) | JP3920950B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000143355A (ja) * | 1998-11-02 | 2000-05-23 | Nisshin Steel Co Ltd | 不定形耐火物 |
JP2018052757A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 品川リフラクトリーズ株式会社 | コークス炉用キャスタブル耐火物 |
CN115093765A (zh) * | 2022-08-03 | 2022-09-23 | 芙责(天津)科技有限公司 | 一种遇火自玻璃化抗烧蚀的水基阻燃隔热涂料制备方法 |
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---|---|---|---|---|
DE212016000021U1 (de) | 2015-12-16 | 2017-06-07 | Calderys France | Giessbare feuerfeste Zusammensetzungen, umfassend Zeolithmikrostrukturen, und Verwendungen davon |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP18829496A patent/JP3920950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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