JPH10173375A - 電子回路モジュール - Google Patents

電子回路モジュール

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JPH10173375A
JPH10173375A JP33102596A JP33102596A JPH10173375A JP H10173375 A JPH10173375 A JP H10173375A JP 33102596 A JP33102596 A JP 33102596A JP 33102596 A JP33102596 A JP 33102596A JP H10173375 A JPH10173375 A JP H10173375A
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JP
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electronic circuit
cooling fins
circuit component
heat exchanger
cooling
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JP33102596A
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Yoshiaki Takahashi
由明 高橋
Kaoru Yamamoto
馨 山本
Toshiya Murakami
俊也 村上
Joji Ishiguro
丈嗣 石黒
Naotoshi Tezuka
直利 手塚
Nobuhito Yamaguchi
信人 山口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷配線板上での電子回路部品の受ける熱ス
トレスを均一化するとともに、熱交換器内部における冷
却空気の流れを拡散することにより、電子回路モジュー
ルの部品実装領域拡大と設計時間の短縮及び軽量、小型
でかつ高性能な、信頼性および放熱効果に優れた電子回
路モジュールを得る。 【解決手段】 電子回路モジュールの熱交換器を形成す
るダクト内部に、印刷配線板上に実装される電子回路部
品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導率
がそれぞれ異なる材料で、かつ波形断面を有し波形断面
と直角をなす方向に波形が千鳥配列となるように成形し
た冷却フィンを配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷配線板に実
装された電子回路部品を間接的に冷却するように構成し
た電子回路モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子回路部品の冷却方法として、従来よ
り最も一般的な方法は冷却空気を直接電子回路部品に吹
き付ける直接冷却方式である。しかしながら近年、電子
回路部品の集積度の向上と実装密度の向上により発熱密
度が大幅に増加し、直接冷却方式では対応しきれなくな
ってきている。また一方では、電子機器における機能の
分散化が進むにつれて、電子機器そのものを比較的環境
条件の悪い場所へも設置したいという気運が高まってき
ている。すなわち、電子機器は従来のように、温度、湿
度、塵等が制御されている部屋に設置されるとは限らな
いのである。このような場合、電子回路部品に直接冷却
空気を吹き付ける直接冷却方式は、電子機器の信頼性上
好ましい方法ではない。何故なら、冷却空気中に浮遊し
ているほこり、塵、水分等が電子回路部品に付着し、そ
の付着した部分が腐食したり、絶縁破壊する恐れがある
からである。
【0003】このように、電子機器に要求される信頼性
が高く、また電子回路部品の発熱密度が大きく、さらに
その設置される場所の環境条件が厳しい場合には、上記
のようなほこり、塵、水分等による信頼性の低下を防
ぎ、発熱密度の増加に対応できるためのものとして、冷
却空気を直接電子回路部品に吹き付けず、直接冷却方式
より放熱効果に優れた、間接冷却方式の電子回路モジュ
ールが多く採用されている。
【0004】まず従来のこの種の電子回路モジュールに
ついて説明する。図61はその代表的な例であり、一般
的にはヒートデシペータモジュールと称されている間接
冷却方式で、しかも直接冷却方式より放熱効果に優れた
電子回路モジュールを示す外観図である。また、図62
は図61における断面AAを示す図、図63は図61に
おける断面BBを示す図である。図において、1は熱交
換器であり、矩形金属薄板にて形成された2枚のスキン
2の間に、上記スキン2の両端面を閉塞するように、ロ
ウ付け又は接着等により設けたスペーサ3によって、冷
却空気6が流れるダクト5を形成しており、上記冷却空
気6の入口部7と出口部8を有している。また、上記ダ
クト5の内部には、金属薄板を上記冷却空気6の流れに
対し、垂直面が一直線状でかつ連続した面となるように
波状に成形した冷却フィン4を、上記スキン2にロウ付
けまたは接着等により接合し、上記冷却空気6が流れる
複数の流路12を形成している。9は印刷配線板であ
り、片面は上記熱交換器1の上記スキン2と重着されて
おり、もう一方の面にはICまたはLSI等の電子回路
部品10およびコネクタ11が実装されている。
【0005】ここで、熱交換器1のダクト5の入口部7
から流入した冷却空気6は、冷却フィン4により形成さ
れた複数の流路12内部を流れ、上記ダクト5の出口部
8から流出する。この時、電子回路部品10から発生す
る熱は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィ
ン4へと熱伝導によって導かれ、上記流路12内部を流
れる上記冷却空気6に放熱される。すなわち上記電子回
路部品10には直接冷却空気6を吹き付けることなく上
記電子回路部品10の冷却が可能であり、さらに上記ダ
クト5内には上記冷却フィン4により形成された複数の
上記流路12が設けられていることから、上記冷却空気
6に対する放熱面積が増加し、直接冷却方式の電子回路
モジュールと比較して放熱効果が向上している間接冷却
方式の電子回路モジュールであり、前にも述べたよう
に、高信頼性が要求され、高発熱密度および厳しい環境
条件下における電子機器では広く利用されているもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
子回路モジュールにおいては次のような問題があった。
熱交換器1の流路12内を流れる冷却空気6は、電子回
路部品10から発生する熱により温度上昇を受ける。し
たがって、上記熱交換器1の入口部7から流入した上記
冷却空気6は、上記熱交換器1の出口部8へ向かうほ
ど、つまり上記冷却空気6の流れの下流にいくほど、そ
の温度が上昇することになる。その結果として上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスが一様でなく、図61
における領域S1部(上記熱交換器1の入口部7付近)
に実装されたものは熱ストレスが少ない反面、図61に
おける領域S3部(上記熱交換器1の出口部8付近)に
実装されたものは大きな熱ストレスを受けることにな
る。したがって、領域S3部に実装された上記電子回路
部品10は、領域S1部に実装された上記電子回路部品
10よりも高温状態で使用することになり、領域S3部
に実装された上記電子回路部品10が使用最高温度が低
いものであった場合、上記電子回路部品10の寿命低下
をもたらし、ひいては電子回路モジュールの信頼性低下
を発生させる。
【0007】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスが、その実装領域(図61におけるS1,S2,
S3)において異なることは、印刷配線板9上に実装す
る上記電子回路部品10に実装上の制約条件を与える必
要が発生する。つまり、実装される上記電子回路部品1
0の中で熱的諸元の厳しいもの、つまり高発熱部品、高
熱抵抗部品及び使用最高温度が低い部品等は、必然的に
図61における領域S1部(上記熱交換器1の入口部7
付近)に実装しなければならない。したがって、実装す
る個々の上記電子回路部品10によりその実装可能な領
域が限定されることになる。一方、電気的特性上からも
回路上、ある上記電気回路部品10同士は隣接して配置
する必要がある等のことは一般的であり、電気的特性上
からも個々の上記電気回路部品10によりその実装に対
して制約が課せられる。このように熱的及び電気的に上
記電子回路部品10に実装上の制約条件が与えられるこ
とは、上記電子回路部品10の上記印刷配線板9上での
配置決定に多大の時間を費やし、電子回路モジュールの
設計時間を増加させている。
【0008】さらに、近年の上記電子回路部品10の集
積度の向上と実装密度の向上による発熱密度の大幅な増
加と、電子機器の機能の分散化による厳しい環境条件下
への設置に対応するために、上記電子回路部品10に対
する実装上の制約条件も多項目に渡って課せられるた
め、上記電子回路部品10に対する実装上の制約条件を
すべての電子回路モジュールにおいて満足させることが
困難を極めており、熱的あるいは電気的どちらか一方の
制約条件を満足し得ない上記電子回路部品10も少なく
ない。このことは、例えば電気的制約条件を満足し得な
い場合、電子回路モジュールの機能、性能低下を発生さ
せ、熱的制約条件を満足し得ない場合、上記電子回路部
品10を高温状態で使用することになり、上記電子回路
部品10の寿命低下をもたらし、電子回路モジュールの
信頼性低下を発生させ、最悪の場合には、電子回路モジ
ュールの故障、破損等を引き起こすことになる。
【0009】さらにまた、上記電子回路部品10の集積
度の向上と実装密度の向上による発熱密度の大幅な増加
は、上記電子回路部品10の局所発熱とゆう問題を引き
起こしており、この上記電子回路部品10の局所発熱に
対応するために局所発熱している上記電子回路部品10
を、図61における領域S1部(上記熱交換器1の入口
部7付近)に実装した場合、局所発熱している上記電子
回路部品10により上記冷却空気6の温度が大幅に上昇
し、その下流領域つまり図61における領域S2,S3
部には、ほとんど上記電子回路部品10が実装できない
状態となることも少なくない。
【0010】そしてさらに、本来この種の間接冷却方式
の電子回路モジュールは、前述したように上記熱交換器
1の上記ダクト5内部に設けられた上記冷却フィン4に
より形成される複数の上記流路12内を上記冷却空気6
が流れることにより、上記冷却空気6に対する放熱面積
を増加させ放熱効果を直接冷却方式に比べて向上させて
いるのものであり、上記熱交換器1の上記流路12内を
流れる上記冷却空気6が上記印刷配線板9上に実装され
た上記電子回路部品10から発生する熱を奪い電子回路
モジュールから流出していくものである。ところが、近
年の電子回路モジュールを実装する電子機器の小型軽量
化にともない、図64及び図65に示すように電子回路
モジュールの上記熱交換器1の上記冷却空気6の上記入
口部7及び上記出口部8の開口寸法(図64及び図65
に示すW1及びH1)に対し、電子回路モジュールを実
装する電子機器側の上記冷却空気6の電子回路モジュー
ルへの供給口14及び排気口15の開口寸法(図64及
び図65に示すW2及びH2)が小さくならざるを得な
い状況等、つまり上記熱交換器1に対する上記冷却空気
6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン4の配置領
域より小さくなるような場合が多々発生している。
【0011】例えば、電子機器側の上記冷却空気6の上
記供給口14の開口寸法W2が、電子回路モジュールの
上記熱交換器1の上記入口部7の開口寸法W1より小さ
い場合、上記熱交換器1の上記ダクト5内部に設けられ
た上記冷却フィン4が、上記冷却空気6の流れに対し、
その垂直面が一直線状で連続した面であるため、上記冷
却フィン4により上記ダクト5内に形成された複数の上
記流路12も必然的に上記冷却空気6の流れに対し一直
線状で連続したものとなる。つまり、上記冷却空気6が
供給された上記流路12と排出される上記流路12が同
一であり、個々の上記流路12を流れる上記冷却空気6
の流れが上記熱交換器1内部において交わることがない
状態となっている。したがって、従来の電子回路モジュ
ールにおいては、電子機器側の上記供給口14により塞
がれた上記熱交換器1の上記入口部7に相対する上記流
路12(図65に示すU部)内には上記冷却空気6が上
記入口部7より供給されないことはもちろんのこと、個
々の上記流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記
熱交換器1内部にいおて交わることがないことから、上
記流路12(図65に示すU部)内には上記冷却空気6
が全く流れないことになる。よって、上記流路12(図
65に示すU部)内における放熱効果は著しく減少し、
放熱効果が無いに等しい状態となる。また反対に、電子
機器側の上記排気口15の開口寸法W2が、電子回路モ
ジュールの上記熱交換器1の上記出口部8の開口寸法W
1より小さい場合には、電子機器側の上記排出口15に
より塞がれた上記熱交換器1の上記出口部8に相対する
上記流路12(図65に示すU部)内に供給された上記
冷却空気6は、上記熱交換器1の上記出口部8から電子
機器側の上記排出口15に流出することができず、上記
流路12(図65に示すU部)内で封止状態となり、上
記冷却空気6の流出が行われないことになり、この場合
にも上記流路12(図65に示すU部)内における放熱
効果が著しく減少し、放熱効果が無いに等しい状態とな
る。
【0012】このように、電子回路モジュールの上記熱
交換器1の上記冷却空気6の上記入口部7及び上記出口
部8の開口寸法(図64及び図65に示すW1及びH
1)に対し、電子回路モジュールを実装する電子機器側
の上記冷却空気6の電子回路モジュールへの供給口14
及び上記排気口15の開口寸法(図64及び図65に示
すW2及びH2)が小さくなる等、上記熱交換器1に対
する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却
フィン4の配置領域より小さくなるような場合には、電
子機器側の上記供給口14及び上記排出口15により塞
がれた上記熱交換器1の上記入口部7及び上記出口部8
に相対する上記流路12(図65に示すU部)内におけ
る放熱効果が無いに等しい状態となってしまうことか
ら、図65に示すU部に相当する領域の上記印刷配線板
9上に実装できる上記電子回路部品10は熱的諸元に極
めて優れたもの、つまり極低発熱部品、極低熱抵抗部品
及び使用最高温度が極めて高い部品に限定されてしまう
ばかりでなく、場合によっては、図65に示すU部に相
当する領域の上記印刷配線板9上には上記電子回路部品
10の実装不可となることすら発生する。このことは上
記印刷配線板9上における上記電子回路部品10の実装
上の制約条件をより厳しいものとし、上記電子回路部品
10の上記印刷配線板9上での配置決定により多大の時
間を費やし、電子回路モジュールの設計時間の増加を加
速させるばかりでなく、場合によっては上記印刷配線板
9上における上記電子回路部品10の実装領域を減少さ
せ、電子機器における電子回路モジュールの大型化ある
いは実装枚数の増加を余儀なくされることになり、その
結果、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型
化、および質量増加を招き、近年の技術動向である小型
軽量化に結果的に反することになる等の問題点があっ
た。
【0013】一方、従来この種の電子回路モジュールの
問題点を解決するための一例として、図66に示すよう
に冷却フィン4のフィンピッチ(図62および図66に
おけるP)を細かくし、放熱面積を増加させることによ
り、上記冷却フィン4から上記冷却空気6への熱伝達特
性を向上させ、上記熱交換器1の上記流路12内を流れ
る上記冷却空気6の温度上昇を抑え、上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを減少させる方法がある。つま
り、放熱効果の優れた上記熱交換器1を用いることによ
り、上記電子回路部品10に対する実装上の制約条件の
うち、熱的制約条件の緩和を実施したものである。しか
し、上記のように構成された電子回路モジュールにおい
ては、上記熱交換器1の放熱効果が全体として向上する
ものであり、依然として図61における領域S1部(上
記熱交換器1の入口部7付近)に実装された上記電子回
路部品10と、図61における領域S3部(上記熱交換
器1の出口部8付近)に実装された上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスを均一化することはできない。さ
らに、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あ
るいは排出領域が上記冷却フィン4の配置領域より小さ
くなるような場合における、上記電子回路部品10の実
装領域の減少と実装上の熱的制約条件も依然として問題
となっている。
【0014】また、図67に示すように上記電子回路部
品10に放熱用のヒートシンク13を設けた場合には、
上記ヒートシンク13の放熱効果により図61に示す領
域S1,S2,S3における上記電子回路部品10の受
ける熱ストレスを均一化することが可能である。また、
上記電子回路部品10の局所発熱及び上記熱交換器1に
対する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷
却フィン4の配置領域より小さくなるような場合におけ
る、上記電子回路部品10の実装領域の減少と実装上の
熱的制約条件についても、上記ヒートシンク13の放熱
面積を増加させ、放熱効果を向上させることにより対応
できる。しかし、上記電子回路部品10に放熱用の上記
ヒートシンク13を設けた場合、上記電子回路部品10
の部品高さが増し、電子回路モジュールの厚みが増加す
ることになる。したがって、電子回路モジュールを実装
する電子機器の大型化および質量増加を余儀なくされる
ことになり、小型軽量化が進む近年の技術動向に逆行す
ることになる。
【0015】この発明は係る課題を解決するためになさ
れたもので、印刷配線板上での電子回路部品の受ける熱
ストレスを均一化するとともに、熱交換器内部における
冷却空気の流れを拡散することにより、電子回路モジュ
ールの部品実装領域拡大と設計時間の短縮及び軽量、小
型でかつ高性能な、信頼性および放熱効果に優れた電子
回路モジュールを得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明による電子回
路モジュールは、電子回路モジュールの熱交換器を形成
するダクト内部に、印刷配線板上に実装される電子回路
部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導
率がそれぞれ異なる材料で、かつ波形断面を有し波形断
面と直角をなす方向に波形断面が千鳥配列となるように
成形した冷却フィンを配置したものである。
【0017】また、第2の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、矩形金属板からなるセパレータを介して波形断
面を有し波形断面と直角をなす方向に波形断面が千鳥配
列となるように成形した冷却フィンを複数段に積層し、
上記ダクト内部における上記冷却フィンの積層段数が印
刷配線板上に実装される電子回路部品の発熱量や熱抵抗
値等の熱的諸元に応じてそれぞれ異なるようなるように
成形したものである。
【0018】また、第3の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、印刷配線板上に実装される電子回路部品の発熱
量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導率がそれぞ
れ異なる材料で、かつ波形断面を有し波形断面と直角を
なす方向にも波形断面の垂直面が波形となるように成形
した冷却フィンを配置したものである。
【0019】また、第4の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、矩形金属板からなるセパレータを介して波形断
面を有し波形断面と直角をなす方向にも波形断面の垂直
面が波形となるように成形した冷却フィンを複数段に積
層し、上記ダクト内部における上記冷却フィンの積層段
数が印刷配線板上に実装される電子回路部品の発熱量や
熱抵抗値等の熱的諸元に応じてそれぞれ異なるようなる
ように成形したものである。
【0020】また、第5の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、印刷配線板上に実装される電子回路部品の発熱
量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導率がそれぞ
れ異なる材料で、かつ小口径の孔を複数設けた冷却フィ
ンを配置したものである。
【0021】また、第6の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、矩形金属板からなるセパレータを介して、小口
径の孔を複数有した冷却フィンを複数段に積層し、上記
ダクト内部における上記冷却フィンの積層段数が印刷配
線板上に実装される電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等
の熱的諸元に応じてそれぞれ異なるように成形したもの
である。
【0022】また、第7の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、印刷配線板上に実装される電子回路部品の発熱
量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導率がそれぞ
れ異なる材料で、かつ波形の垂直面に鎧戸状のルーバー
を有する複数の開口部を設けた冷却フィンを配置したも
のである。
【0023】また、第8の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、矩形金属板からなるセパレータを介して、波形
の垂直面に鎧戸状のルーバーを有する複数の開口部を設
けた冷却フィンを複数段に積層し、上記ダクト内部にお
ける上記冷却フィンの積層段数が印刷配線板上に実装さ
れる電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応
じてそれぞれ異なるように成形したものである。
【0024】また、第9の発明による電子回路モジュー
ルは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダクト
内部に、波形断面を有し上記波形断面と直角をなす方向
に波形断面の垂直面が一直線上でかつ連続した面となる
ように成形された第1の冷却フィンと、波形断面を有し
波形断面と直角をなす方向に波形断面が千鳥配列となる
ように成形された第2の冷却フィンと、波形断面を有し
波形断面と直角をなす方向にも波形断面の垂直面が波形
となるように成形された第3の冷却フィンと、波形に成
形してなり、さらに小口径の孔を複数設けた第4の冷却
フィンと、波形に成形してなり、さらに波形の垂直面に
鎧戸状のルーバーを有する複数の開口部が設けられた第
5の冷却フィンのいずれかを少なくとも2種類以上備
え、かつ上記ダクト内における上記第1の冷却フィン〜
上記第5の冷却フィンを、印刷配線板上に実装される電
子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて配
置したものである。
【0025】また、第10の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第9の発明における手段を施した電子回路
モジュールの上記第1の冷却フィン〜上記第5の冷却フ
ィンを、上記印刷配線板上に実装される上記電子回路部
品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、熱伝導率
がそれぞれ異なる材料にて成形したものである。
【0026】また、第11の発明による電子回路モジュ
ールは、電子回路モジュールの熱交換器を形成するダク
ト内部に、矩形金属薄板からなるセパレータを介して複
数段に積層された上記第1の冷却フィン〜上記第5の冷
却フィンのいずれかを少なくとも2種類以上有し、かつ
上記ダクト内における上記第1の冷却フィン〜上記第5
の冷却フィンの配置位置及び積層段数が、印刷配線板上
に実装される電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的
諸元に応じて、それぞれ異なるように形成したものであ
る。
【0027】また、第12の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第4の発明及び上記第9
の発明〜上記第11の発明のいずれかにおける手段を施
した電子回路モジュールの、上記冷却フィンに小口径の
孔を複数設けたものである。
【0028】また、第13の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第4の発明及び上記第9
の発明〜上記第11の発明のいずれかにおける手段を施
した電子回路モジュールの、上記冷却フィンの垂直面に
鎧戸状のルーバーを有する複数の開口部を設けたもので
ある。
【0029】また、第14の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明、上記第2の発明及び上記第9
の発明〜上記第13の発明のいずれかにおける手段を施
した電子回路モジュールの、上記冷却フィンのエントリ
ー長さ(一つ波形の波形断面と直角をなす方向の長さ)
を、上記印刷配線板上に実装される上記電子回路部品の
発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、それぞれ異な
るように成形したものである。
【0030】また、第15の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第3の発明、上記第4の発明及び上記第9
の発明〜上記第13の発明のいずれかにおける手段を施
した電子回路モジュールの、上記冷却フィンの波形断面
と直角をなす方向の波形の蛇行ピッチ(波の間隔)を、
上記印刷配線板上に実装される上記電子回路部品の発熱
量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、それぞれ異なるよ
うに成形したものである。
【0031】また、第16の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第3の発明、上記第4の発明、上記第9の
発明〜上記第13の発明及び上記第15の発明のいずれ
かにおける手段を施した電子回路モジュールの、上記冷
却フィンの波形断面と直角をなす方向の波形の蛇行高さ
(波の高さ)を、上記印刷配線板上に実装される上記電
子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、
それぞれ異なるように成形したものである。
【0032】また、第17の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第5の発明、上記第6の発明、上記第9の
発明〜上記第12の発明及び上記第14の発明〜上記第
16の発明のいずれかにおける手段を施した電子回路モ
ジュールの、上記冷却フィンに設けられた上記小口径の
孔の数量を、上記印刷配線板上に実装される上記電子回
路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、それ
ぞれ異なるように成形したものである。
【0033】また、第18の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第7の発明〜上記第11の発明及び上記第
13の発明〜上記第16の発明のいずれかにおける手段
を施した電子回路モジュールの、上記冷却フィンの上記
開口部に設けられた上記鎧戸状のルーバーの突起高さ
(突出量)を、上記印刷配線板上に実装される上記電子
回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、そ
れぞれ異なるように成形したものである。
【0034】また、第19の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第7の発明〜上記第11の発明、上記第1
3の発明〜上記第16の発明及び上記第18の発明のい
ずれかにおける手段を施した電子回路モジュールの、上
記冷却フィンの上記開口部に設けられた上記鎧戸状のル
ーバーの幅を、上記印刷配線板上に実装される上記電子
回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、そ
れぞれ異なるように成形したものである。
【0035】また、第20の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第7の発明〜上記第11の発明、上記第1
3の発明〜上記第16の発明、上記第18の発明及び上
記第19の発明のいずれかにおける手段を施した電子回
路モジュールの、上記冷却フィンに設けられた上記鎧戸
状のルーバーを有する上記開口部の数量を、上記印刷配
線板上に実装される上記電子回路部品の発熱量や熱抵抗
値等の熱的諸元に応じて、それぞれ異なるように成形し
たものである。
【0036】また、第21の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第2の発明、上記第4の発明、上記第6の
発明及び上記第11の発明〜上記第20の発明のいずれ
かにおける手段を施した電子回路モジュールの、上記セ
パレータに複数の通風口を設けたものである。
【0037】また、第22の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第2の発明、上記第4の発明、上記第6の
発明及び上記第11の発明〜上記第21の発明のいずれ
かにおける手段を施した電子回路モジュールの、上記冷
却フィン及び上記セパレータを、上記印刷配線板上に実
装される上記電子回路部品の発明量や熱抵抗値等の熱的
諸元に応じて、熱伝導率がそれぞれ異なる材料にて成形
したものである。
【0038】また、第23の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第22の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールの、上記冷却
フィンのフィンピッチ(波の間隔)を、上記印刷配線板
上に実装される上記電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等
の熱的諸元に応じて、それぞれ異なるように成形したも
のである。
【0039】また、第24の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第23の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールの上記冷却フ
ィンを、上記印刷配線板上に実装される上記電子回路部
品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元に応じて、板厚がそ
れぞれ異なるように成形したものである。
【0040】また、第25の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第2の発明、上記第4の発明、上記第6の
発明及び上記第11の発明〜上記第24の発明のいずれ
かにおける手段を施した電子回路モジュールの、上記冷
却フィン及び上記セパレータを、上記印刷配線板上に実
装される上記電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的
諸元に応じて、板厚がそれぞれ異なるように成形したも
のである。
【0041】また、第26の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第25の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールの、上記熱交
換器を形成する上記スキンを、上記印刷配線板上に実装
される上記電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸
元に応じて、熱伝導率がそれぞれ異なる材料にて成形し
たものである。
【0042】また、第27の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第26の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールの、上記熱交
換器を形成する上記冷却フィン、上記スキン、上記スペ
ーサ又は上記セパレータを、上記印刷配線板上に実装さ
れる上記電子回路部品の発熱量や熱抵抗値等の熱的諸元
に応じて、その表面粗さがそれぞれ異なるように成形し
たものである。
【0043】また、第28の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第27の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールを形成する上
記熱交換器を、制振合金材料にて成形したものである。
【0044】また、第29の発明による電子回路モジュ
ールは、上記第1の発明〜上記第27の発明のいずれか
における手段を施した電子回路モジュールを形成する上
記熱交換器を、EMIシールド材料にて成形したもので
ある。
【0045】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1、図2はこの発明の実施の形態1を
示すものであり、図1は外観図、図2は図1における断
面CCを示す図である。図において1〜3,5〜12は
従来の電子回路モジュールと同一のものである。16a
はその詳細を図3に示した熱伝導率がそれぞれ異なる金
属薄板を、波形断面を有し上記波形断面と直角をなす方
向に上記波形断面が千鳥配列となるように成形された冷
却フィンであり、熱交換器1のダクト内部に配置されて
いる。また、上記ダクト5内部における上記冷却フィン
16aの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵
抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン1
6aの熱伝導率によって決定されている。
【0046】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
6aへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン16aにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷却フ
ィン16aにおける熱伝導による温度上昇値Δt1は数
1により求めることができる。
【0047】
【数1】
【0048】上記数1において、熱伝導率Kを変えるこ
とにより温度上昇値Δt1を変化させることができる。
例えば、上記冷却フィン16aの材料をアルミ合金A5
154材とし、発熱量Qを20(W)、伝導長さLを
0.03(m)、伝導面積Aを0.0002(m2 )と
した時の温度上昇値Δt1を求めると、アルミ合金A5
154材の熱伝導率Kは127(W/m・℃)であり、
上記数1から温度上昇値Δt1は23.6(℃)とな
る。また、上記冷却フィン16aの材料をアルミ合金A
1100材とした場合は、アルミ合金A1100材の熱
伝導率Kは222(W/m・℃)であり、上記数1から
温度上昇値Δt1は13.5(℃)となる。上記冷却フ
ィン16aにおける温度上昇値Δt1が、その材料をア
ルミ合金A5154材にて成形するよりもA1100材
で成形した場合の方が低いとゆうことは、上記熱交換器
1において上記冷却フィン16aの材料をアルミ合金A
5154材とA1100材で成形した場合、アルミ合金
A1100材で成形した上記冷却フィン16aが配置さ
れている位置の方が放熱効果に優れていることになる。
よって、上記印刷配線板9に実装された上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器1を形成す
る上記冷却フィン16a材料の熱伝導率を変えることに
より、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電
子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させるこ
とができる。
【0049】また、上記冷却フィン16aは図3に示す
ように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に波形
断面が千鳥配列をなすように成形されており、上記冷却
フィン16aの垂直面は上記冷却空気6の流れに対し不
連続な面となっていることから、上記流路12も上記熱
交換器1の上記ダクト5内部において必然的に千鳥配列
に形成され、上記冷却空気6の流れに対し不連続なもの
となる。したがって、上記流路12に供給された上記冷
却空気6は、上記冷却空気6の流れの下流にいくほどそ
の流れが、千鳥配列でかつ不連続な上記流路12により
拡散され、従来の電子回路モジュールのように、上記冷
却空気6が供給された上記流路12と排出される上記流
路12が同一であり、個々の上記流路12を流れる上記
冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部において交わる
ことがない状態となっていないことから、一つの上記流
路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換器1
内部の広範囲に渡り流れることが可能となる。よって、
上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは
排出領域が上記冷却フィン16aの配置領域より小さく
なるような場合においても、上記熱交換器1における放
熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえることが
できる。
【0050】例えば、図4及び図5はこの発明の実施の
形態1による電子回路モジュールが上記熱交換器1に対
する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷却フィ
ン16aの配置領域より小さくなった場合を示す図であ
り、図4は上記冷却空気6の供給領域が小さくなった場
合を示す上記入口部7の詳細図、図5は上記冷却空気6
の排出領域が小さくなった場合を示す上記出口部8の詳
細図である。図において14は電子回路モジュールを実
装する電子機器側の上記冷却空気6の電子回路モジュー
ルへの供給口であり、上記熱交換器1の上記入口部7の
開口幅寸法(図4においてW1)より、電子機器側の上
記供給口14の開口幅寸法(図4においてW2)が小さ
くなっている。15は電子機器側の上記冷却空気6の電
子回路モジュールからの排気口であり、上記供給口14
と同様に上記熱交換器1の上記出口部8の開口幅寸法
(図5においてW1)より、上記電子機器側の上記排気
口15の開口幅寸法(図5においてW2)が小さくなっ
ている。このような場合、電子機器側の上記供給口14
により塞がれた上記熱交換器1の上記入口部7に相対す
る上記流路12には、上記入口部7からは上記冷却空気
6を供給することができない。また、上記排出口15に
より塞がれた上記熱交換器1の上記出口部8に相対する
上記流路12からは、上記冷却空気6を排出することが
できない。しかしながら、上記流路12は上記熱交換器
1の上記ダクト5内部において、千鳥配列でかつ上記冷
却空気6の流れに対し不連続なものとなっていることか
ら、電子機器側の上記供給口14により塞がれていない
上記熱交換器1の上記入口部7から上記流路12に供給
された上記冷却空気6が、千鳥配列でかつ不連続な上記
流路12により拡散され、一つの上記流路12に供給さ
れた上記冷却空気6が上記熱交換器1内部の広範囲に渡
り流れることができる。よって、電子機器側の上記供給
口14により塞がれた上記熱交換器1の上記入口部7に
相対する上記流路12にも上記冷却空気6を流すことが
できる一方、上記排出口15により塞がれた上記熱交換
器1の上記出口部8に相対する上記流路12の上記冷却
空気6は、上記排出口15により塞がれていない上記熱
交換器1の上記出口部8から排出することができること
から、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あ
るいは排出領域が上記冷却フィン16aの配置領域より
小さくなるような場合においても、上記熱交換器1にお
ける放熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえる
ことができる。
【0051】したがって、この発明の実施の形態1に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン16aの材料をアルミ合
金A1100(222W/m・℃)や銅(398W/m
・℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、逆に上記電子
回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の
熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷却フィン16aの
材料は熱伝導率の比較的低いものを使用する等、上記電
子回路部品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン1
6a材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器
1の各位置でのその放熱効果を、上記印刷配線板9に実
装される上記電子回路部品10熱的諸元に応じて任意に
変化させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを
調整することができ、電子回路モジュールにおける上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスを均一化すること
ができるばかりでなく、上記冷却フィン16aを波形断
面を有し波形断面と直角をなす方向に波形断面が千鳥配
列をなすように成形することにより、上記熱交換器1内
部における上記冷却空気6の流れを拡散し、一つの上記
流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換器
1内部の広範囲に渡り流れることが可能となり、上記熱
交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排出領
域が上記冷却フィン16aの配置領域より小さくなるよ
うな場合においても、上記熱交換器1における放熱効果
の著しく減少する領域を最小限におさえることができ、
上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品10の
実装領域の拡大を図ることができる。
【0052】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9での配置決定に費やしていた多大
な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時間
の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局所
発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品1
0に対応した部分の上記冷却フィン16a材料を銅又は
アルミ合金A1100等の高熱伝導材料にて形成するこ
とにより、局所発熱部分における上記熱交換器1の放熱
効果を向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱スト
レスを局所発熱部以外と同程度にすることができるとと
もに、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱用
のヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回路
モジュールの厚みは従来のままで良いことや、上記電子
回路部品10の実装領域を拡大することができることか
ら、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型化、
質量増加を防止することができる。
【0053】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2を示す、図1における断面DDを示す図である。図
において16bはその詳細を図3に示した波形断面を有
する金属薄板を上記波形断面と直角をなす方向に上記波
形断面が千鳥配列となるように成形された冷却フィンで
あり、熱交換器1のダクト5内部に矩形金属薄板からな
るセパレータ17aを介して複数段に積層されるととも
に、積層段数に応じて波の高さがそれぞれ異なってい
る。また、上記熱交換器1の上記ダクト5内部における
上記冷却フィン16bの積層段数は、電子回路部品10
の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元によ
ってそれぞれ異なっている。
【0054】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
6b及び上記セパレータ17aへと熱伝導によって導か
れ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン16bにより形
成された複数の流路12内を流れる冷却空気6に放熱さ
れる。ここで、上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2は数2
により求めることができる。
【0055】
【数2】
【0056】上記数2における強制対流熱伝導率αは数
3により求められる。
【0057】
【数3】
【0058】また、上記数3における熱伝達因子Jは数
4より求められる。
【0059】
【数4】
【0060】上記数4におけるヌセルト数Nuは数5よ
り、プラントル数Prは数6よりそれぞれ求めることが
できる。また、レイノルズ数Reは上記流路12を流れ
る上記冷却空気6の流れの状態をあらわしており、その
数値により一般的には2000以下を層流、2000〜
3000を遷移流、3000以上を乱流と称し、数7に
より求められる。
【0061】
【数5】
【0062】
【数6】
【0063】
【数7】
【0064】そして、上記数5及び上記数7における流
路の水力学的直径Dは数8により、上記数3及び上記数
7における冷却空気の質量流速Gは数9よりそれぞれ求
めることができる。
【0065】
【数8】
【0066】
【数9】
【0067】ここで、上記数3及び上記数4における熱
伝達因子Jは、上記流路12の状態や上記流路12を流
れる上記冷却空気6の流れの状態によりその値が異なる
ものであるが、ここでは説明の便宜上、上記冷却フィン
16bにより形成された上記流路12内を流れる上記冷
却空気6の流れの状態が層流の場合を例にとった実験式
を数10に示す。
【0068】
【数10】
【0069】さらに、上記数3におけるフィン効率ηは
数11により求められる。
【0070】
【数11】
【0071】上記数2〜上記数11は、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における上記冷却フィン16bの積
層段数を変えれば、上記流路12内において上記冷却空
気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を
変化させることができることを示している。上記数2に
おいて、放熱面積Asを変化させることができれば、温
度上昇値Δt2を変化させることができる。ここで、上
記冷却フィン16bの積層段数を2段とした場合、上記
セパレータ17aの表面積に対応する面積が上記冷却フ
ィン16bの積層段数を1段とした場合より増加する。
その結果、放熱面積Asが変化し温度上昇値Δt2が変
化する。また、上記数2において、強制対流熱伝達率α
を変化させることができても温度上昇値Δt2を変化さ
せることができる。強制対流熱伝達率αを求める上記数
3において、質量流速Gを変化させることができれば強
制対流熱伝達率αが変化する。ここで、質量流速Gを求
める上記数4において、流路断面積Afは上記冷却フィ
ン16bの積層段数を2段とした場合に、上記セパレー
タ17aの厚み分が上記冷却フィン16bの積層段数を
1段とした場合より減少することになり、流路断面積A
fが変化し、その結果質量流速Gが変化することによ
り、強制対流熱伝達率αが変化する。さらに、上記数3
においてフィン効率ηを変化させることができても強制
対流熱伝達率αを変化させることができる。フィン効率
ηを求める上記数11において、フィンの高さhは上記
冷却フィン16bの積層段数を2段とした場合に、上記
冷却フィン16bの積層段数を1段とした場合より当然
低くなり、フィンの高さhが変化し、その結果フィン効
率ηが変化することにより、強制対流熱伝達率αが変化
する。したがって、上記冷却フィン16bの積層段数を
変えれば、上記流路12内において上記冷却空気6に熱
伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化させ
ることができる。
【0072】例えば、図7に示す上記冷却フィン16b
の積層段数1段部の詳細図と図8に示す上記冷却フィン
16bの積層段数2段部の詳細図において、フィンの厚
み0.2(mm)、フィンピッチ(図7及び図8におい
てP)5.2(mm)、フィンのエントリー長さ(図3
においてLf)5(mm)、材料がアルミ合金A606
1の上記冷却フィン16bと、厚さ0.6(mm)の上
記セパレータ17aを使用した、厚み11(mm)の上
記熱交換器1の幅26.2(mm)、奥行20(mm)
の領域で、上記電子回路部品10の発熱量が5(W)の
時、冷却空気流量4(kg/h)が供給されている場合
に、上記数2〜上記数11により上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を求めた結果を図9に示す。図9において上
記冷却フィン16bの積層段数が1段と2段では、温度
上昇値Δt2が異なり、積層段数2段の方が温度上昇値
Δt2が低いことがわかる。したがって、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部において上記冷却フィン16bの
積層段数を1段と2段で成形した場合、2段に積層され
た上記冷却フィン16bが配置されている位置の方が放
熱効果に優れていることになる。よって、上記印刷配線
板9に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対
応して、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン16
bの積層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各
位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元
に応じて任意に変化させることができる。
【0073】また、上記冷却フィン16bは図3に示す
ように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に波形
断面が千鳥配列をなすように成形されており、上記冷却
フィン16bの垂直面は上記冷却空気6の流れに対し不
連続な面となっていることから、上記流路12も上記熱
交換器1の上記ダクト5内部において必然的に千鳥配列
に形成され、上記冷却空気6の流れに対し不連続なもの
となる。したがって、上記流路12に供給された上記冷
却空気6は、上記冷却空気6の流れの下流にいくほどそ
の流れが、千鳥配列でかつ不連続な上記流路12により
拡散され、従来の電子回路モジュールのように、上記冷
却空気6が供給された上記流路12と排出される上記流
路12が同一であり、個々の上記流路12を流れる上記
冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部において交わる
ことがない状態となっていないことから、一つの上記流
路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換器1
内部の広範囲に渡り流れることが可能となる。よって、
上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは
排出領域が上記冷却フィン16bの配置領域より小さく
なるような場合においても、上記熱交換器1における放
熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえることが
できる。
【0074】したがって、この発明の実施の形態2に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン16bの積層段数を増や
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン16bの積層段数を減らす等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン16bの積
層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各位置で
その放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電
子回路部品10熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスを調整することが
でき、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスを均一化することができるばかり
でなく、上記冷却フィン16aを波形断面を有し波形断
面と直角をなす方向に波形断面が千鳥配列をなすように
成形することにより、上記熱交換器1内部における上記
冷却空気6の流れを拡散し、一つの上記流路12に供給
された上記冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲
に渡り流れることが可能となり、上記熱交換器1に対す
る上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却フ
ィン16bの配置領域より小さくなるような場合におい
ても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少す
る領域を最小限におさえることができ、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10の実装領域の拡大
を図ることができる。
【0075】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン16bの積層段数
を増加することにより、局所発熱部分における上記熱交
換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の
受ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすること
ができるとともに、局所発熱している上記電子回路部品
10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないた
め、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いこと
や、上記電子回路部品10の実装領域を拡大することが
できることから、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0076】ここで、上記冷却フィン16bの積層段数
を増加させた場合、上記冷却空気6が上記流路12を流
れる時の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン16bの積層段数を全て増加させるものではな
く、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳
しい部分のみ積層段数を増加させることができるため、
上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の
増加を必要最小限におさえることができ、電子回路モジ
ュールに上記冷却空気6を供給するための送風装置に、
より大きな負荷を与えることもないため、送風装置の能
力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の
発生も減少できる。
【0077】実施の形態3.図10はこの発明の実施の
形態3を示す、図1における断面CCを示す図である。
図において18aはその詳細を図11に示した熱伝導率
がそれぞれ異なる金属薄板を、波形断面を有し上記波形
断面と直角をなす方向にも上記波形断面の垂直面が波形
となるように成形された冷却フィンであり、熱交換器1
のダクト5内部に配置されている。また、上記ダクト5
内部における上記冷却フィン18aの配置位置は、電子
回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の
熱的諸元と上記冷却フィン18aの熱伝導率によって決
定されている。
【0078】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
8aへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン18aにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷却フ
ィン18aにおける熱伝導による温度上昇値Δt1は上
記数1により求めることができ、上記数1において、熱
伝導率Kを変えることにより温度上昇値Δt1を変化さ
せることができる。例えば、上記冷却フィン18aの材
料をアルミ合金A5154材とし、発熱量Qを20
(W)、伝導長さLを0.03(m)、伝導面積Aを
0.0002(m2 )とした時の温度上昇値Δt1を求
めると、アルミ合金A5154材の熱伝導率Kは127
(W/m・℃)であり、上記数1から温度上昇値Δt1
は23.6(℃)となる。また、上記冷却フィン18a
の材料をアルミ合金A1100材とした場合は、アルミ
合金A1100材の熱伝導率Kは222(W/m・℃)
であり、上記数1から温度上昇値Δt1は13.5
(℃)となる。上記冷却フィン18aにおける温度上昇
値Δt1が、その材料をアルミ合金A5154材にて成
形するよりもA1100材で成形した場合の方が低いと
ゆうことは、上記熱交換器1において上記冷却フィン1
8aの材料をアルミ合金A5154材とA1100材で
成形した場合、アルミ合金A1100材で成形した上記
冷却フィン18aが配置されている位置の方が放熱効果
に優れていることになる。よって、上記印刷配線板9に
実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応し
て、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン18a材
料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器1の各
位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元
に応じて任意に変化させることができる。
【0079】また、上記冷却フィン18aは図11に示
すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に波
形断面の垂直面が波形をなすように成形されており、上
記冷却フィン18aの垂直面は上記冷却空気6の流れに
対し波形をなす蛇行した面となっていることから、上記
流路12も上記熱交換器1の上記ダクト5内部において
必然的に上記冷却空気6の流れに対し波形をなす蛇行し
たものとなる。したがって、上記流路12に供給された
上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部において上記流
路12により蛇行した流れとなり、従来の電子回路モジ
ュールのように、個々の上記流路12を流れる上記冷却
空気6の流れが上記熱交換器1内部において一直線状と
なっていないことから、一つの上記流路12に供給され
た上記冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡
り流れることが可能となる。よって、上記熱交換器1に
対する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷
却フィン18aの配置領域より小さくなるような場合に
おいても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減
少する領域を最小限におさえることができる。
【0080】例えば、図12及び図13はこの発明の実
施の形態3による電子回路モジュールが上記熱交換器1
に対する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷却
フィン18aの配置領域より小さくなった場合を示す図
であり、図12は上記冷却空気6の供給領域が小さくな
った場合を示す上記入口部7の詳細図、図13は上記冷
却空気6の排出領域が小さくなった場合を示す上記出口
部8の詳細図である。図12及び図13に示すように、
上記熱交換器1の上記入口部7及び上記出口部8の開口
寸法(図12及び図13においてW1)より、電子機器
側の供給口14及び排気口15の開口寸法(図12及び
図13においてW2)が小さくなっている。このような
場合、電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記
熱交換器1の上記入口部7に相対する上記流路12に
は、上記入口部7からは上記冷却空気6を供給すること
ができない。また、上記排出口15により塞がれた上記
熱交換器1の上記出口部8に相対する上記流路12から
は、上記冷却空気6を排出することができない。しかし
ながら、上記流路12は上記熱交換器1の上記ダクト5
内部において、上記冷却空気6の流れに対し、波形をな
す蛇行したものとなっていることから、電子機器側の上
記供給口14により塞がれていない上記熱交換器1の上
記入口部7から上記流路12に供給された上記冷却空気
6が、上記流路12により蛇行した流れとなり、一つの
上記流路12に供給された上記冷却空気6が上記熱交換
器1内部の広範囲に渡り流れることができる。よって、
電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記熱交換
器1の上記入口部7に相対する部分にも、上記熱交換器
1内部においては上記冷却空気6が流れることになる一
方、上記排出口15により塞がれた上記熱交換器1の上
記出口部8に相対する部分においても、上記流路12が
上記熱交換器1内部において蛇行してしているため、上
記冷却空気6は上記排出口15により塞がれていない上
記熱交換器1の上記出口部8から排出することができる
ことから、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供
給あるいは排出領域が上記冷却フィン18aの配置領域
より小さくなるような場合においても、上記熱交換器1
における放熱効果の著しく減少する領域を最小限におさ
えることができる。
【0081】したがって、この発明の実施の形態3に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン18aの材料をアルミ合
金A1100(222W/m・℃)や銅(398W/m
・℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、逆に上記電子
回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の
熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷却フィン18aの
材料は熱伝導率の比較的低いものを使用する等、上記電
子回路部品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン1
8a材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器
1の各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装
される上記電子回路部品10熱的諸元に応じて任意に変
化させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを調
整することができ、電子回路モジュールにおける上記電
子回路部品10の受ける熱ストレスを均一化することが
できるばかりでなく、上記冷却フィン18aを波形断面
を有し波形断面と直角をなす方向にも波形断面の垂直面
が波形をなすように成形することにより、上記熱交換器
1内部における上記冷却空気6の流れを蛇行させ、一つ
の上流流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱
交換器1内部の広範囲を流れることが可能となり、上記
熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排出
領域が上記冷却フィン18aの配置領域より小さくなる
ような場合においても、上記熱交換器1における放熱効
果の著しく減少する領域を最小限におさえることがで
き、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品1
0の実装領域の拡大を図ることができる。
【0082】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン18a材料を銅又
はアルミ合金A1100等の高熱伝導材料にて成形する
ことにより、局所発熱部分における上記熱交換器1の放
熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスを局所発熱部以外と同程度にすることができると
ともに、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱
用のヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回
路モジュールの厚みは従来のままで良いことや、上記電
子回路部品10の実装領域を拡大することができること
から、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型
化、質量増加を防止することができる。
【0083】さらに、上記熱交換器1内部において上記
冷却フィン18aは、従来の電子回路モジュールのよう
にその垂直面が上記冷却空気6の流れに対して一直線上
となっておらず、上記冷却空気6の流れに対して垂直面
が波形をなす蛇行した面となっている。図14はこの発
明の実施の形態3による図1における断面DDを示す図
であり、図において上記熱交換器1の垂直方向に作用す
る力、荷重(図14においてF)等に対し、上記冷却フ
ィン18aの波形をなす蛇行した垂直面が強度上の梁要
素として作用し、上記熱交換器1を耐圧強度の高いもの
に成形できる。したがって、上記流路12内を流れる上
記冷却空気6に高い圧力が必要な場合や、電子回路モジ
ュールに垂直方向(図14においてF)の外力が加わる
場合等においても使用することができる。
【0084】実施の形態4.図15はこの発明の実施の
形態4を示す、図1における断面DDを示す図である。
図において18bはその詳細を図11に示した波形断面
を有する金属薄板を上記波形断面と直角をなす方向に上
記波形断面の垂直面が波形となるように成形された冷却
フィンであり、熱交換器1のダクト5内部に矩形金属薄
板からなるセパレータ17bを介して複数段に積層され
るとともに、積層段数に応じて波の高さがそれぞれ異な
っている。また、上記熱交換器1の上記ダクト5内部に
おける上記冷却フィン18bの積層段数は、電子回路部
品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸
元によってそれぞれ異なっている。
【0085】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
8b及び上記セパレータ17bへと熱伝導によって導か
れ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン18bにより形
成された複数の流路12内を流れる冷却空気6に放熱さ
れる。ここで、上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2は上記
数2〜上記数9及び上記数11により求めることができ
る。また、上記数3及び上記数4における熱伝達因子J
は、上記流路12の状態や上記流路12を流れる上記冷
却空気6の流れの状態によりその値が異なるものである
が、ここでは説明の便宜上、上記冷却フィン18bによ
り形成された上記流路12内を流れる上記冷却空気6の
流れの状態が層流の場合を例にとった実験式を数12に
示す。
【0086】
【数12】
【0087】上記数2〜上記9及び上記数11、上記数
12は、上記熱交換器1の上記ダクト5内部における上
記冷却フィン18bの積層段数を変えれば、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2を変化させることができることを
示している。上記数2において、放熱面積Asを変化さ
せることができれば、温度上昇値Δt2を変化させるこ
とができる。ここで、上記冷却フィン18bの積層段数
を2段とした場合、上記セパレータ17bの表面積に対
応する面積が上記冷却フィン18bの積層段数を1段と
した場合より増加する。その結果、放熱面積Asが変化
し温度上昇値Δt2が変化する。また、上記数2におい
て、強制対流熱伝達率αを変化させることができても温
度上昇値Δt2を変化させることができる。強制対流熱
伝達率αを求める上記数3において、質量流速Gを変化
させることができれば強制対流熱伝達率αが変化する。
ここで、質量流速Gを求める上記数4において、流路断
面積Afは上記冷却フィン18bの積層段数を2段とし
た場合に、上記セパレータ17bの厚み分が上記冷却フ
ィン18bの積層段数を1段とした場合より減少するこ
とになり、流路断面積Afが変化し、その結果質量流速
Gが変化することにより、強制対流熱伝達率αが変化す
る。さらに、上記数3においてフィン効率ηを変化させ
ることができても強制対流熱伝達率αを変化させること
ができる。フィン効率ηを求める上記数11において、
フィンの高さhは上記冷却フィン18bの積層段数を2
段とした場合に、上記冷却フィン18bの積層段数を1
段とした場合より当然低くなり、フィンの高さhが変化
し、その結果フィン効率ηが変化することにより、強制
対流熱伝達率αが変化する。したがって、上記冷却フィ
ン18bの積層段数を変えれば、上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を変化させることができる。
【0088】例えば、上記冷却フィン18bの積層段数
が1段及び2段の場合において、フィンの厚み0.2
(mm)、フィンピッチ(図11においてP)5.2
(mm)、フィンの蛇行高さ(図11においてHf)5
(mm)、材料がアルミ合金A6061の上記冷却フィ
ン18bと、厚さ0.6(mm)の上記セパレータ17
bを使用した、厚み11(mm)の上記熱交換器1の幅
26.2(mm)、奥行20(mm)の領域で、上記電
子回路部品10の発熱量が5(W)の時、冷却空気流量
4(kg/h)が供給されている場合に、上記数2〜上
記数9及び上記数11、上記数12により上記流路12
内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時
の温度上昇値Δt2を求めた結果を図16に示す。図1
6において、上記冷却フィン18bの積層段数が1段と
2段では、温度上昇値Δt2が異なり、積層段数2段の
方が温度上昇値Δt2が低いことがわかる。したがっ
て、上記熱交換器1の上記ダクト5内部において上記冷
却フィン18bの積層段数を1段と2段で成形した場
合、2段に積層された上記冷却フィン18bが配置され
ている位置の方が放熱効果に優れていることになる。よ
って、上記印刷配線板9に実装された上記電子回路部品
10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器1を形成する
上記冷却フィン18bの積層段数を変えることにより、
上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電子回路
部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させることがで
きる。
【0089】また、上記冷却フィン18bは図11に示
すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に波
形断面の垂直面が波形をなすように成形されており、上
記冷却フィン18bの垂直面は上記冷却空気6の流れに
対し波形をなす蛇行した面となっていることから、上記
流路12も上記熱交換器1の上記ダクト5内部において
必然的に上記冷却空気6の流れに対し波形をなす蛇行し
たものとなる。したがって、上記流路12に供給された
上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部において上記流
路12により蛇行した流れとなり、従来の電子回路モジ
ュールのように、個々の上記流路12を流れる上記冷却
空気6の流れが上記熱交換器1内部において一直線とな
っていないことから、一つの上記流路12に供給された
上記冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り
流れることが可能となる。よって、上記熱交換器1に対
する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却
フィン18bの配置領域より小さくなるような場合にお
いても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少
する領域を最小限におさえることができる。
【0090】したがって、この発明の実施の形態4に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン18bの積層段数を増や
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン18bの積層段数を減らす等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン18bの積
層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各位置で
その放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電
子回路部品10熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスを調整することが
でき、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスを均一化することができるばかり
でなく、上記冷却フィン18bを波形断面を有し波形断
面と直角をなす方向に波形断面の垂直面が波形をなすよ
うに成形することにより、上記熱交換器1内部における
上記冷却空気6の流れを蛇行させ、一つの上流流路12
に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換器1内部の
広範囲を流れることが可能となり、上記熱交換器1に対
する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却
フィン18bの配置領域より小さくなるような場合にお
いても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少
する領域を最小限におさえることができ、上記印刷配線
板9に実装される上記電子回路部品10の実装領域の拡
大を図ることができる。
【0091】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン18bの積層段数
を増加することにより、局所発熱部分における上記熱交
換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の
受ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすること
ができるとともに、局所発熱している上記電子回路部品
10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないた
め、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いこと
や、上記電子回路部品10の実装領域を拡大することが
できることから、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0092】ここで、上記冷却フィン18bの積層段数
を増加させた場合、上記冷却空気6が上記流路12を流
れる時の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン18bの積層段数を全て増加させるものではな
く、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳
しい部分のみ積層段数を増加させることができるため、
上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の
増加を必要最小限におさえることができ、電子回路モジ
ュールに上記冷却空気6を供給するための送風装置に、
より大きな負荷を与えることもないため、送風装置の能
力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の
発生も減少できる。
【0093】さらに、上記熱交換器1内部において上記
冷却フィン18bは、従来の電子回路モジュールのよう
にその垂直面が上記冷却空気6の流れに対して一直線上
となっておらず、上記冷却空気6の流れに対して垂直面
が波形をなす蛇行した面となっている。よって、図15
における上記熱交換器1の垂直方向に作用する力、荷重
(図15においてF)等に対し、上記冷却フィン18b
の波形をなす蛇行した垂直面が強度上の梁要素として作
用し、上記熱交換器1を耐圧強度の高いものに成形でき
る。したがって、上記流路12内を流れる上記冷却空気
6に高い圧力が必要な場合や、電子回路モジュールに垂
直方向(図15においてF)の外力が加わる場合等にお
いても使用することができる。
【0094】実施の形態5.図17はこの発明の実施の
形態5を示す、図1における断面CCを示す図である。
図において19aはその詳細を図18に示した熱伝導率
がそれぞれ異なる金属薄板を波形に成形してなり、かつ
小口径の孔20を複数有する冷却フィンであり、熱交換
器1ダクト5内部に配置されている。また、上記ダクト
5内部における上記冷却フィン19aの配置位置は、電
子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等
の熱的諸元と上記冷却フィン19aの熱伝導率によって
決定されている。
【0095】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
9aへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン19aにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷却フ
ィン19aにおける熱伝導による温度上昇値Δt1は上
記数1により求めることができ、上記数1において、熱
伝導率Kを変えることにより温度上昇値Δt1を変化さ
せることができる。例えば、上記冷却フィン19aの材
料をアルミ合金A5154材とし、発熱量Qを20
(W)、伝導長さLを0.03(m)、伝導面積Aを
0.0002(m2 )とした時の温度上昇値Δt1を求
めると、アルミ合金A5154材の熱伝導率Kは127
(W/m・℃)であり、上記数1から温度上昇値Δt1
は23.6(℃)となる。また、上記冷却フィン19a
の材料をアルミ合金A1100材とした場合は、アルミ
合金A1100材の熱伝導率Kは222(W/m・℃)
であり、上記数1から温度上昇値Δt1は13.5
(℃)となる。上記冷却フィン19aにおける温度上昇
値Δt1が、その材料をアルミ合金A5154材にて成
形するよりもA1100材で成形した場合の方が低いと
ゆうことは、上記熱交換器1において上記冷却フィン1
9aの材料をアルミ合金A5154材とA1100材で
成形した場合、アルミ合金A1100材で成形した上記
冷却フィン19aが配置されている位置の方が放熱効果
に優れていることになる。よって、上記印刷配線板9に
実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応し
て、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン19a材
料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器1の各
位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元
に応じて任意に変化させることができる。
【0096】また、上記冷却フィン19aは図18に示
すように波形をなすように成形され、かつ上記小口径の
孔20を複数有していることから、一つの上記流路12
に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部に
おいて上記冷却フィン19aの上記小口径の孔20を通
り別の上記流路12に流れ込むことが可能となり、従来
の電子回路モジュールのように、個々の上記流路12を
流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部にお
いて交わることがない状態となっていないことから、一
つの上記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記
熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが可能とな
る。よって、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の
供給あるいは排出領域が上記冷却フィン19aの配置領
域より小さくなるような場合においても、上記熱交換器
1における放熱効果の著しく減少する領域を最小限にお
さえることができる。
【0097】例えば、図19及び図20はこの発明の実
施の形態5による電子回路モジュールが上記熱交換器1
に対する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷却
フィン19aの配置領域より小さくなった場合を示す図
であり、図19は上記冷却空気6の供給領域が小さくな
った場合を示す上記入口部7の詳細図、図20は上記冷
却空気6の排出領域が小さくなった場合を示す上記出口
部8の詳細図である。図19及び図20に示すように、
上記熱交換器1の上記入口部7及び上記出口部8の開口
寸法(図19及び図20においてW1)より、電子機器
側の供給口14及び排気口15の開口寸法(図19及び
図20においてW2)が小さくなっている。このような
場合、電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記
熱交換器1の上記入口部7に相対する上記流路12に
は、上記入口部7からは上記冷却空気6を供給すること
ができない。また、上記排出口15により塞がれた上記
熱交換器1の上記出口部8に相対する上記流路12から
は、上記冷却空気6を排出することができない。しかし
ながら、上記冷却フィン19aは複数の上記小口径の孔
20を有している。ことから、電子機器側の上記供給口
14により塞がれていない上記熱交換器1の上記入口部
7から上記流路12に供給された上記冷却空気6が、上
記熱交換器1内部において上記冷却フィン19aの上記
小口径の孔20を通り別の上記流路12に流れ込むこと
が可能となり、一つの上記流路12に供給された上記冷
却空気6が上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れるこ
とができる。よって、電子機器側の上記供給口14によ
り塞がれた上記熱交換器1の上記入口部7に相対する部
分にも、上記熱交換器1内部においては上記冷却空気6
が流れることになる一方、上記排出口15により塞がれ
た上記熱交換器1の上記出口部8に相対する部分におい
ても、上記冷却空気6は上記冷却フィン19aの上記小
口径の孔20を通り別の上記流路12に流れ込むため、
上記排出口15により塞がれていない上記熱交換器1の
上記出口部8から排出することができることから、上記
熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排出
領域が上記冷却フィン19aの配置領域より小さくなる
ような場合においても、上記熱交換器1における放熱効
果の著しく減少する領域を最小限におさえることができ
る。
【0098】したがって、この発明の実施の形態5に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン19aの材料をアルミ合
金A1100(222W/m・℃)や銅(398W/m
・℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、逆に上記電子
回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の
熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷却フィン19aの
材料は熱伝導率の比較的低いものを使用する等、上記電
子回路部品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン1
9a材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器
1の各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装
される上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に
変化させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを
調整することができ、電子回路モジュールにおける上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスを均一化すること
ができるばかりでなく、上記冷却フィン19aを上記小
口径の孔20を複数有し波形に成形することにより、上
記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換
器1内部において上記冷却フィン19aの上記小口径の
孔20を通り別の上記流路12に流れ込むことができ、
一つの上流流路12に供給された上記冷却空気6でも上
記熱交換器1内部の広範囲を流れることが可能となり、
上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは
排出領域が上記冷却フィン19aの配置領域より小さく
なるような場合においても、上記熱交換器1における放
熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえることが
でき、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品
10の実装領域の拡大を図ることができる。
【0099】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン19a材料を銅又
はアルミ合金A1100等の高熱伝導材料にて成形する
ことにより、局所発熱部分における上記熱交換器1の放
熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスを局所発熱部以外と同程度にすることができると
ともに、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱
用のヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回
路モジュールの厚みは従来のままで良いことや、上記電
子回路部品10の実装領域を拡大することができること
から、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型
化、質量増加を防止することができる。
【0100】実施の形態6.図21はこの発明の実施の
形態6を示す、図1における断面DDを示す図である。
図において19bはその詳細を図18に示した金属薄板
を波形に成形してなり、かつ小口径の孔20を複数有す
る冷却フィンであり、熱交換器1のダクト5内部に矩形
金属薄板からなるセパレータ17cを介して複数段に積
層されるとともに、積層段数に応じて波の高さがそれぞ
れ異なっている。また、上記熱交換器1の上記ダクト5
内部における上記冷却フィン19bの積層段数は、電子
回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の
熱的諸元によってそれぞれ異なっている。
【0101】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
9b及び上記セパレータ17cへと熱伝導によって導か
れ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン19bにより形
成された複数の流路12内を流れる冷却空気6に放熱さ
れる。ここで、上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2は上記
数2〜上記数9及び上記数11により求めることができ
る。また、上記数3及び上記数4における熱伝達因子J
は、上記流路12の状態や上記流路12を流れる上記冷
却空気6の流れの状態によりその値が異なるものである
が、ここでは説明の便宜上、上記冷却フィン19bによ
り形成された上記流路12内を流れる上記冷却空気6の
流れの状態が層流の場合を例にとった実験式を数13に
示す。
【0102】
【数13】
【0103】上記数2〜上記9及び上記数11、上記数
13は、上記熱交換器1の上記ダクト5内部における上
記冷却フィン19bの積層段数を変えれば、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2を変化させることができることを
示している。上記数2において、放熱面積Asを変化さ
せることができれば、温度上昇値Δt2を変化させるこ
とができる。ここで、上記冷却フィン19bの積層段数
を2段とした場合、上記セパレータ17cの表面積に対
応する面積が上記冷却フィン19bの積層段数を1段と
した場合より増加する。その結果、放熱面積Asが変化
し温度上昇値Δt2が変化する。また、上記数2におい
て、強制対流熱伝達率αを変化させることができても温
度上昇値Δt2を変化させることができる。強制対流熱
伝達率αを求める上記数3において、質量流速Gを変化
させることができれば強制対流熱伝達率αが変化する。
ここで、質量流速Gを求める上記数4において、流路断
面積Afは上記冷却フィン19bの積層段数を2段とし
た場合に、上記セパレータ17cの厚み分が上記冷却フ
ィン19bの積層段数を1段とした場合より減少するこ
とになり、流路断面積Afが変化し、その結果質量流速
Gが変化することにより、強制対流熱伝達率αが変化す
る。さらに、上記数3においてフィン効率ηを変化させ
ることができても強制対流熱伝達率αを変化させること
ができる。フィン効率ηを求める上記数11において、
フィンの高さhは上記冷却フィン19bの積層段数を2
段とした場合に、上記冷却フィン19bの積層段数を1
段とした場合より当然低くなり、フィンの高さhが変化
し、その結果フィン効率ηが変化することにより、強制
対流熱伝達率αが変化する。したがって、上記冷却フィ
ン19bの積層段数を変えれば、上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を変化させることができる。
【0104】例えば、上記冷却フィン19bの積層段数
1段及び2段の場合において、フィンの厚み0.2(m
m)、フィンピッチ(図18においてP)5.2(m
m)、上記小口径の孔20の直径2(mm)、開口積比
15.7(%)、材料がアルミ合金A6061の上記冷
却フィン19bと、厚さ0.6(mm)の上記セパレー
タ17bを使用した、厚み11(mm)の上記熱交換器
1の幅26.2(mm)、奥行20(mm)の領域で、
上記電子回路部品10の発熱量が5(W)の時、冷却空
気流量4(kg/h)が供給されている場合に、上記数
2〜上記数9及び上記数11、上記数13により上記流
路12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱さ
れる時の温度上昇値Δt2を求めた結果を図22に示
す。図22において、上記冷却フィン19bの積層段数
が1段と2段では、温度上昇値Δt2が異なり、積層段
数2段の方が温度上昇値Δt2が低いことがわかる。し
たがって、上記熱交換器1の上記ダクト5内部において
上記冷却フィン19bの積層段数を1段と2段で成形し
た場合、2段に積層された上記冷却フィン19bが配置
されている位置の方が放熱効果に優れていることにな
る。よって、上記印刷配線板9に実装された上記電子回
路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器1を形
成する上記冷却フィン19bの積層段数を変えることに
より、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電
子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させるこ
とができる。
【0105】また、上記冷却フィン19bは図18に示
すように波形をなすように成形され、かつ上記小口径の
孔20を複数有していることから、一つの上記流路12
に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部に
おいて上記冷却フィン19bの上記小口径の孔20を通
り別の上記流路12に流れ込むことが可能となり、従来
の電子回路モジュールのように、個々の上記流路12を
流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部にお
いて交わることがない状態となっていないことから、一
つの上記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記
熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが可能とな
る。よって、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の
供給あるいは排出領域が上記冷却フィン19bの配置領
域より小さくなるような場合においても、上記熱交換器
1における放熱効果の著しく減少する領域を最小限にお
さえることができる。
【0106】したがって、この発明の実施の形態6に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン19bの積層段数を増や
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン19bの積層段数を減らす等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン19bの積
層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各位置で
のその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10熱的諸元に応じて任意に変化させ、上
記電子回路部品10の受ける熱ストレスを調整すること
ができ、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを均一化することができるばか
りでなく、上記冷却フィン19bを上記小口径の孔20
を複数有し波形に成形することにより、上記流路12に
供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部にお
いて上記冷却フィン19bの上記小口径の孔20を通り
別の上記流路12に流れ込むこむことができ、一つの上
流流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換
器1内部の広範囲に渡り流れることが可能となり、上記
熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排出
領域が上記冷却フィン19bの配置領域より小さくなる
ような場合においても、上記熱交換器1における放熱効
果の著しく減少する領域を最小限におさえることがで
き、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品1
0の実装領域の拡大を図ることができる。
【0107】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン19bの積層段数
を増加することにより、局所発熱部分における上記熱交
換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の
受ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすること
ができるとともに、局所発熱している上記電子回路部品
10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないた
め、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いこと
や、上記電子回路部品10の実装領域を拡大することが
できることから、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0108】ここで、上記冷却フィン19bの積層段数
を増加させた場合、上記冷却空気6が上記流路12を流
れる時の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン19bの積層段数を全て増加させるものではな
く、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳
しい部分のみ積層段数を増加させることができるため、
上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の
増加を必要最小限におさえることができ、電子回路モジ
ュールに上記冷却空気6を供給するための送風装置に、
より大きな負荷を与えることもないため、送風装置の能
力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の
発生も減少できる。
【0109】実施の形態7.図23はこの発明の実施の
形態7を示す、図1における断面CCを示す図である。
図において21aはその詳細を図24に示した熱伝導率
がそれぞれ異なる金属薄板を波形に成形してなり、さら
に波形の垂直面に鎧戸状のルーバー22を有する複数の
開口部23が設けられた冷却フィンであり、熱交換器1
のダクト5内部に配置されている。また、上記ダクト5
内部における上記冷却フィン21aの配置位置は、電子
回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の
熱的諸元と上記冷却フィン21aの熱伝導率によって決
定されている。
【0110】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン2
1aへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン21aにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷却フ
ィン21aにおける熱伝導による温度上昇値Δt1は上
記数1により求めることができ、上記数1において、熱
伝導率Kを変えることにより温度上昇値Δt1を変化さ
せることができる。例えば、上記冷却フィン21aの材
料をアルミ合金A5154材とし、発熱量Qを20
(W)、伝導長さLを0.03(m)、伝導面積Aを
0.0002(m2 )とした時の温度上昇値Δt1を求
めると、アルミ合金A5154材の熱伝導率Kは127
(W/m・℃)であり、上記数1から温度上昇値Δt1
は23.6(℃)となる。また、上記冷却フィン21a
の材料をアルミ合金A1100材とした場合は、アルミ
合金A1100材の熱伝導率Kは222(W/m・℃)
であり、上記数1から温度上昇値Δt1は13.5
(℃)となる。上記冷却フィン21aにおける温度上昇
値Δt1が、その材料をアルミ合金A5154材にて成
形するよりもA1100材で成形した場合の方が低いと
ゆうことは、上記熱交換器1において上記冷却フィン2
1aの材料をアルミ合金A5154材とA1100材で
成形した場合、アルミ合金A1100材で成形した上記
冷却フィン21aが配置されている位置の方が放熱効果
に優れていることになる。よって、上記印刷配線板9に
実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応し
て、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン21aの
材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器1の
各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸
元に応じて任意に変化させることができる。
【0111】また、上記冷却フィン21aは図24に示
すように波形をなすように成形され、かつ波形の垂直面
に上記鎧戸状のルーバー22を有する複数の上記開口部
23が設けられていることから、一つの上記流路12に
供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部にお
いて上記冷却フィン21aの垂直面に設けられた上記開
口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー22に案内され
ながら別の上記流路12に流れ込むことが可能となり、
従来の電子回路モジュールのように、個々の上記流路1
2を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部
において交わることがない状態となっていないことか
ら、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6で
も上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが可能
となる。よって、上記熱交換器1に対する上記冷却空気
6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン21aの配
置領域より小さくなるような場合においても、上記熱交
換器1における放熱効果の著しく減少する領域を最小限
におさえることができる。
【0112】例えば、図25及び図26はこの発明の実
施の形態7による電子回路モジュールが上記熱交換器1
に対する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷却
フィン21aの配置領域より小さくなった場合を示す図
であり、図25は上記冷却空気6の供給領域が小さくな
った場合を示す上記入口部7の詳細図、図26は上記冷
却空気6の排出領域が小さくなった場合を示す上記出口
部8の詳細図である。図25及び図26に示すように、
上記熱交換器1の上記入口部7及び上記出口部8の開口
寸法(図25及び図26においてW1)より、電子機器
側の供給口14及び排気口15の開口寸法(図25及び
図26においてW2)が小さくなっている。このような
場合、電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記
熱交換器1の上記入口部7に相対する上記流路12に
は、上記入口部7からは上記冷却空気6を供給すること
ができない。また、上記排出口15により塞がれた上記
熱交換器1の上記出口部8に相対する上記流路12から
は、上記冷却空気6を排出することができない。しかし
ながら、上記冷却フィン21aは上記鎧戸状のルーバー
22を有する複数の上記開口部23が設けられているこ
とから、電子機器側の上記供給口14により塞がれてい
ない上記熱交換器1の上記入口部7から上記流路12に
供給された上記冷却空気6が、上記熱交換器1内部にお
いて上記冷却フィン21aの垂直面に設けられた上記開
口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー22に案内さら
ながら別の上記流路12に流れ込むことが可能となり、
一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6が上記
熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることができる。よ
って、電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記
熱交換器1の上記入口部7に相対する部分にも、上記熱
交換器1内部においては上記冷却空気6が流れることに
なる一方、上記排出口15により塞がれた上記熱交換器
1の上記出口部8に相対する部分においても、上記冷却
空気6は上記冷却フィン21aの垂直面に設けられた上
記開口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー22に案内
されながら別の上記流路12に流れ込むため、上記排出
口15により塞がれていない上記熱交換器1の上記出口
部8から排出することができることから、上記熱交換器
1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上
記冷却フィン21aの配置領域より小さくなるような場
合においても、上記熱交換器1における放熱効果の著し
く減少する領域を最小限におさえることができる。
【0113】したがって、この発明の実施の形態7に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン21aの材料をアルミ合
金A1100(222W/m・℃)や銅(398W/m
・℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、逆に上記電子
回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の
熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷却フィン21aの
材料は熱伝導率の比較的低いものを使用する等、上記電
子回路部品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン2
1aの材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換
器1の各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実
装される上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意
に変化させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレス
を調整することができ、電子回路モジュールにおける上
記電子回路部品10の受ける熱ストレスを均一化するこ
とができるばかりでなく、上記冷却フィン21aを波形
をなすように成形し、かつ波形の垂直面に上記鎧戸状の
ルーバー22を有する複数の上記開口部23を設けるこ
とにより、上記流路12に供給された上記冷却空気6
は、上記熱交換器1内部において上記冷却フィン21a
の垂直面に設けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸
状のルーバー22に案内されながら別の上記流路12に
流れ込むことができ、一つの上流流路12に供給された
上記冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り
流れることが可能となり、上記熱交換器1に対する上記
冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン2
1aの配置領域より小さくなるような場合においても、
上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少する領域
を最小限におさえることができ、上記印刷配線板9に実
装される上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図る
ことができる。
【0114】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン21a材料を銅又
はアルミ合金A1100等の高熱伝導材料にて成形する
ことにより、局所発熱部分における上記熱交換器1の放
熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスを局所発熱部以外と同程度にすることができると
ともに、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱
用のヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回
路モジュールの厚みは従来のままで良いことや、上記電
子回路部品10の実装領域を拡大することができること
から、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型
化、質量増加を防止することができる。
【0115】実施の形態8.図27はこの発明の実施の
形態8を示す、図1における断面DDを示す図である。
図において21bはその詳細を図24に示した金属薄板
を波形に成形してなり、さらに波形の垂直面に鎧戸状の
ルーバー22を有する複数の開口部23が設けられた冷
却フィンであり、熱交換器1のダクト5内部に矩形金属
薄板からなるセパレータ17cを介して複数段に積層さ
れるとともに、積層段数に応じて波の高さがそれぞれ異
なっている。また、上記熱交換器1の上記ダクト5内部
における上記冷却フィン21bの積層段数は、電子回路
部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的
諸元によってそれぞれ異なっている。
【0116】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン2
1b及び上記セパレータ17dへと熱伝導によって導か
れ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン21bにより形
成された複数の流路12内を流れる冷却空気6に放熱さ
れる。ここで、上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2は上記
数2〜上記数9及び上記数11により求めることができ
る。また、上記数3及び上記数4における熱伝達因子J
は、上記流路12の状態や上記流路12を流れる上記冷
却空気6の流れの状態によりその値が異なるものである
が、ここでは説明の便宜上、上記冷却フィン21bによ
り形成された上記流路12内を流れる上記冷却空気6の
流れの状態が層流の場合を例にとった実験式を数14に
示す。
【0117】
【数14】
【0118】上記数2〜上記9及び上記数11、上記数
14は、上記熱交換器1の上記ダクト5内部における上
記冷却フィン21bの積層段数を変えれば、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2を変化させることができることを
示している。上記数2において、放熱面積Asを変化さ
せることができれば、温度上昇値Δt2を変化させるこ
とができる。ここで、上記冷却フィン21bの積層段数
を2段とした場合、上記セパレータ17dの表面積に対
応する面積が上記冷却フィン21bの積層段数を1段と
した場合より増加する。その結果、放熱面積Asが変化
し温度上昇値Δt2が変化する。また、上記数2におい
て、強制対流熱伝達率αを変化させることができても温
度上昇値Δt2を変化させることができる。強制対流熱
伝達率αを求める上記数3において、質量流速Gを変化
させることができれば強制対流熱伝達率αが変化する。
ここで、質量流速Gを求める上記数4において、流路断
面積Afは上記冷却フィン21bの積層段数を2段とし
た場合に、上記セパレータ17dの厚み分が上記冷却フ
ィン21bの積層段数を1段とした場合より減少するこ
とになり、流路断面積Afが変化し、その結果質量流速
Gが変化することにより、強制対流熱伝達率αが変化す
る。さらに、上記数3においてフィン効率ηを変化させ
ることができても強制対流熱伝達率αを変化させること
ができる。フィン効率ηを求める上記数11において、
フィンの高さhは上記冷却フィン21bの積層段数を2
段とした場合に、上記冷却フィン21bの積層段数を1
段とした場合より当然低くなり、フィンの高さhが変化
し、その結果フィン効率ηが変化することにより、強制
対流熱伝達率αが変化する。したがって、上記冷却フィ
ン21bの積層段数を変えれば、上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を変化させることができる。
【0119】例えば、上記冷却フィン21bの積層段数
が1段及び2段の場合において、フィンの厚み0.2
(mm)、フィンピッチ(図24おいてP)5.2(m
m)、ルーバー突起高さ(図24おいてLn)0.3
(mm)、ルーバー幅(図24おいてLe)が積層段数
1段時9(mm)、積層段数段時4.2(mm)、材料
がアルミ合金A6061の上記冷却フィン21bと、厚
さ0.6(mm)の上記セパレータ17dを使用した、
厚み11(mm)の上記熱交換器1の幅26.2(m
m)、奥行20(mm)の領域で、上記電子回路部品1
0の発熱量が5(W)の時、冷却空気流量4(kg/
h)が供給されている場合に、上記数2〜上記数9及び
上記数11、上記数14により上記流路12内において
上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇
値Δt2を求めた結果を図28に示す。図28におい
て、上記冷却フィン21bの積層段数が1段と2段で
は、温度上昇値Δt2が異なり、積層段数2段の方が温
度上昇値Δt2が低いことがわかる。したがって、上記
熱交換器1の上記ダクト5内部において上記冷却フィン
21bの積層段数を1段と2段で成形した場合、2段に
積層された上記冷却フィン21bが配置されている位置
の方が放熱効果に優れていることになる。よって、上記
印刷配線板9に実装された上記電子回路部品10の熱的
諸元に対応して、上記熱交換器1を形成する上記冷却フ
ィン21bの積層段数を変えることにより、上記熱交換
器1の各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の
熱的諸元に応じて任意に変化させることができる。
【0120】また、上記冷却フィン21bは図24に示
すように、波形をなすように成形され、かつ波形の垂直
面に上記鎧戸状のルーバー22を有する複数の上記開口
部23が設けられていることから、一つの上記流路12
に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部に
おいて上記冷却フィン21bの垂直面に設けられた上記
開口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー22に案内さ
れながら別の上記流路12に流れ込むことが可能とな
り、従来の電子回路モジュールのように、個々の上記流
路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1
内部において交わることがない状態となっていないこと
から、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6
でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが可
能となる。よって、上記熱交換器1に対する上記冷却空
気6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン21bの
配置領域より小さくなるような場合においても、上記熱
交換器1における放熱効果の著しく減少する領域を最小
限におさえることができる。
【0121】したがって、この発明の実施の形態8に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン21bの積層段数を増や
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン21bの積層段数を減らす等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して上記冷却フィン21bの積
層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各位置で
その放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電
子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、上
記電子回路部品10の受ける熱ストレスを調整すること
ができ、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを均一化することができるばか
りでなく、上記冷却フィン21bを波形をなすように成
形し、かつ波形の垂直面に上記鎧戸状のルーバー22を
有する複数の上記開口部23を設けることにより、上記
流路12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器
1内部において上記冷却フィン21bの垂直面に設けら
れた上記開口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー22
に案内されながら別の上記流路12に流れ込むことがで
き、一つの上流流路12に供給された上記冷却空気6で
も上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが可能
となり、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給
あるいは排出領域が上記冷却フィン21bの配置領域よ
り小さくなるような場合においても、上記熱交換器1に
おける放熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえ
ることができ、上記印刷配線板9に実装される上記電子
回路部品10の実装領域の拡大を図ることができる。
【0122】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン21bの積層段数
を増加することにより、局所発熱部分における上記熱交
換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の
受ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすること
ができるとともに、局所発熱している上記電子回路部品
10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないた
め、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いこと
や、上記電子回路部品10の実装領域を拡大することが
できることから、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0123】ここで、上記冷却フィン21bの積層段数
を増加させた場合、上記冷却空気6が上記流路12を流
れる時の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン21bの積層段数を全て増加させるものではな
く、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳
しい部分のみ積層段数を増加させることができるため、
上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の
増加を必要最小限におさえることができ、電子回路モジ
ュールに上記冷却空気6を供給するための送風装置に、
より大きな負荷を与えることもないため、送風装置の能
力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の
発生も減少できる。
【0124】実施の形態9.図29はこの発明の実施の
形態9を示す、図1における断面CCを示す図である。
図において4cはその詳細を図30に示した波形断面を
有し上記波形断面と直角をなす方向に上記波形断面の垂
直面が一直線状でかつ連続した面となるように成形され
た金属薄板からなる第1の冷却フィン、16cはその詳
細を図3に示した波形断面を有し上記波形断面と直角を
なす方向に上記波形断面が千鳥配列となるように成形さ
れた金属薄板からなる第2の冷却フィン、18cはその
詳細を図11に示した波形断面を有し上記波形断面と直
角をなす方向にも上記波形断面の垂直面が波形となるよ
うに成形した金属薄板からなる第3の冷却フィン、19
cはその詳細を図18に示した金属薄板を波形に成形し
てなり、さらに小口径の孔20を複数設けた第4の冷却
フィン、21cはその詳細を図24に示した金属薄板を
波形に成形してなり、さらに波形の垂直面に鎧戸状のル
ーバー22を有する複数の開口部23が設けられた第5
の冷却フィンであり、上記熱交換器1のダクト5内部に
配置されている。また、上記ダクト5内部における上記
第1の冷却フィン4c〜上記第5の冷却フィン21cの
配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び
使用最高温度等の熱的諸元によって決定されている。
【0125】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記第1の冷却フ
ィン4c〜上記第5の冷却フィン21cへと熱伝導によ
って導かれ、上記ダクト5内部に上記第1の冷却フィン
4c〜上記第5の冷却フィン21cにより形成された複
数の各流路12内を流れる冷却空気6に放熱される。こ
こで、各上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝
達により放熱される時の温度上昇値Δt2は上記数2〜
上記数9及び上記数11により求めることができる。ま
た、上記数3及び上記数4における熱伝導因子Jは、各
上記流路12の状態や各上記流路12を流れる上記冷却
空気6の流れの状態によりその値が異なるものである
が、ここでは説明の便宜上、上記第1の冷却フィン4c
〜上記第5の冷却フィン21cにより形成された各上記
流路12内を流れる上記冷却空気6の流れの状態が層流
の場合を例にとり、上記第1の冷却フィン4cにより形
成された上記流路12内においては数15、上記第2の
冷却フィン16cにより形成された上記流路12内にお
いては上記数10、上記第3の冷却フィン18cにより
形成された上記流路12内においては上記数12、上記
第4の冷却フィン19cにより形成された上記流路12
内においては上記数13、上記第5の冷却フィン21c
により形成された上記流路12内においては上記数14
に示す。
【0126】
【数15】
【0127】上記数2〜上記数15は、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における上記第1の冷却フィン4c
〜上記第5の冷却フィン21cの配置位置により温度上
昇値Δt2を変化させることができることを示してい
る。上記数2において、放熱面積Asを変化させること
ができれば、温度上昇値Δt2を変化させることができ
る。ここで、上記第3の冷却フィン18cは図11に示
すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向にも
波形断面の垂直面が波形をなすように成形されている。
また、上記第4の冷却フィン19cは図18に示すよう
に波形をなすように成形され、かつ上記小口径の孔20
を複数有している。したがって、上記熱交換器1内部に
おける上記第3の冷却フィン18cの放熱面積Asは波
形断面の垂直面が波形となる部分が、上記第4の冷却フ
ィン19cの放熱面積Asは上記小口径の孔20の部分
が他の上記第1の冷却フィン4c、上記第2の冷却フィ
ン16c及び上記第5の冷却フィン21cと異なること
になる。その結果、放熱面積Asが変化し温度上昇値Δ
t2が変化する。さらに、上記数2において、強制対流
熱伝達率αを変化させることができても温度上昇値Δt
2を変化させることができる。強制対流熱伝達率αを求
める上記数3において、熱伝達因子Jを変化させること
ができれば強制対流熱伝達率αが変化する。ここで、熱
伝達因子Jは各上記流路12の状態や各上記流路12を
流れる上記冷却空気6の流れの状態によりその値が異な
るものであり、上記数10及び上記数12〜上記数15
に示すように、上記第1の冷却フィン4c〜上記第5の
冷却フィン21cの種類により異なるものである。よっ
て、熱伝達因子Jが変化することにより強制対流熱伝達
率αが変化する。したがって、上記熱交換器1の上記ダ
クト5内部における上記第1の冷却フィン4c〜上記第
5の冷却フィン21cの配置位置を変えれば、上記流路
12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱され
る時の温度上昇値Δt2を変化させることができる。
【0128】例えば、フィンの厚み0.2(mm)、フ
ィンピッチ(図30においてP)5.2(mm)の上記
第1の冷却フィン4cと、フィンの厚み0.2(m
m)、フィンピッチ(図3においてP)5.2(m
m)、フィンのエントリー長さ(図3においてLf)5
(mm)の上記第2の冷却フィン16cと、フィンの厚
み0.2(mm)、フィンピッチ(図11においてP)
5.2(mm)、フィンの蛇行高さ(図11においてH
f)5(mm)の上記第3の冷却フィン18cと、フィ
ンの厚み0.2(mm)、フィンピッチ(図18におい
てP)5.2(mm)、小口径の孔20の直径2(m
m)、開口積比15.7(%)の上記第4の冷却フィン
19cと、フィンの厚み0.2(mm)、フィンピッチ
(図24においてP)5.2(mm)、ルーバー突起高
さ(図24においてLn)0.3(mm)、ルーバー幅
(図24においてLe)9(mm)の上記第5の冷却フ
ィン21cにおいて、フィン材料にアルミ合金A606
1を使用し、厚み11(mm)の上記熱交換器1の幅2
6.2(mm)、奥行20(mm)の領域で、上記電子
回路部品10の発熱量が5(W)の時、冷却空気流量4
(kg/h)が供給されている場合に、上記数2〜上記
数15により各上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を求め
た結果を図31に示す。図31において、上記第1の冷
却フィン4〜上記第5の冷却フィン21cの各種類にお
いて温度上昇値Δt2がそれぞれ異なり、上記第1の冷
却フィン4cにおける温度上昇値Δt2が一番高く、上
記第2の冷却フィン16cにおける温度上昇値Δt2が
低いことがわかる。したがって、上記熱交換器1の上記
ダクト5内部に上記第1の冷却フィン4c〜上記第5の
冷却フィン21cを配置した場合、上記第2の冷却フィ
ン16cが配置されている部分がより放熱効果に優れて
いることになる。よって、上記印刷配線板9に実装され
た上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱
交換器1を形成する上記第1の冷却フィン4c〜上記第
5の冷却フィン21cの配置位置を変えることにより、
上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電子回路
部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させることがで
きる。
【0129】また、上記第2の冷却フィン16cは図3
に示すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向
に波形断面が千鳥配列をなすように成形されており、上
記第2の冷却フィン16cの垂直面は上記冷却空気6の
流れに対し不連続な面となっていることから、上記第2
の冷却フィン16cにより形成された上記流路12も上
記熱交換器1の上記ダクト5内部において必然的に千鳥
配列に形成され、上記冷却空気6の流れに対し不連続な
ものとなる。したがって、上記流路12に供給された上
記冷却空気6は、上記冷却空気6の流れの下流にいくほ
どその流れが、千鳥配列でかつ不連続な上記流路12に
より拡散され、従来の電子回路モジュールのように、上
記冷却空気6が供給された上記流路12と排出される上
記流路12が同一であり、個々の上記流路12を流れる
上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部において交
わることがない状態となっていないことから、一つの上
記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換
器1内部の広範囲に渡り流れることが可能となる。さら
に、上記第3の冷却フィン18cは図11に示すように
波形断面を有し波形断面と直角をなす方向にも波形断面
の垂直面が波形をなすように成形されており、上記第3
の冷却フィン18cの垂直面は上記冷却空気6の流れに
対し波形をなす蛇行した面となっていることから、上記
第3の冷却フィン18cにより形成された上記流路12
も上記熱交換器1の上記ダクト5内部において必然的に
上記冷却空気6の流れに対し波形をなす蛇行したものと
なる。したがって、上記流路12に供給された上記冷却
空気6は、上記熱交換器1内部において上記流路12に
より蛇行した流れとなり、従来の電子回路モジュールの
ように、個々の上記流路12を流れる上記冷却空気6の
流れが上記熱交換器1内部において一直線状となってい
ないことから、一つの上記流路12に供給された上記冷
却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲を流れること
が可能となる。そして、上記第4の冷却フィン19cは
図18に示すように、波形をなすように成形され、かつ
上記小口径の孔20を複数有していることから、上記第
4の冷却フィン19cにより形成された一つの上記流路
12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内
部において上記第4の冷却フィン19cの上記小口径の
孔20を通り別の上記流路12に流れ込むことが可能と
なり、従来の電子回路モジュールのように、個々の上記
流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器
1内部において交わることがない状態となっていないこ
とから、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気
6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが
可能となる。そしてさらに、上記第5の冷却フィン21
cは図24に示すように、波形をなすように成形され、
かつ波形の垂直面に上記鎧戸状のルーバー22を有する
複数の上記開口部23が設けられていることから、上記
第5の冷却フィン21cにより形成された一つの上記流
路12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1
内部において上記第5の冷却フィン21cの垂直面に設
けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー
22に案内さらながら別の上記流路12に流れ込むこと
が可能となり、従来の電子回路モジュールのように、個
々の上記流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記
熱交換器1内部において交わることがない状態となって
いないことから、一つの上記流路12に供給された上記
冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れ
ることが可能となる。よって、上記熱交換器1に対する
上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記第1の冷
却フィン4c〜上記第5の冷却フィン21cの配置領域
より小さくなるような場合においても、上記熱交換器1
の入口部7及び出口部8付近に上記第2の冷却フィン1
6c〜上記第5の冷却フィン21cのいずれかを配置す
ることにより、上記熱交換器1における放熱効果の著し
く減少する領域を最小限におさえることができる。
【0130】したがって、この発明の実施の形態9に示
すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記第1の冷却フィン4c〜上記第5の冷却フィン21c
のうち放熱効果の優れたものを配置し、逆に上記電子回
路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱
的諸元が緩やかな部分には、上記第1の冷却フィン4c
〜上記第5の冷却フィン21cのうち放熱効果の比較的
劣るものを配置する等、上記電子回路部品10の熱的諸
元に対応して上記第1の冷却フィン4c〜上記第5の冷
却フィン21cの配置位置を変えることにより、上記熱
交換器1の各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9
に実装される上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて
任意に変化させ、上記電子回路部品10の受ける熱スト
レスを調整することができ、電子回路モジュールにおけ
る上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを均一化す
ることができるばかりでなく、上記第2の冷却フィン1
6c〜上記第5の冷却フィン21cにおいては、一つの
上記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交
換器1内部の広範囲に渡り流れることが可能となり、上
記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排
出領域が上記第1の冷却フィン4c〜上記第5の冷却フ
ィン21cの配置領域より小さくなるような場合におい
ても、上記熱交換器1の入口部7及び出口部8付近に上
記第2の冷却フィン16c〜上記第5の冷却フィン21
cのいずれかを配置することにより、上記熱交換器1に
おける放熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえ
ることができ、上記印刷配線板9に実装される上記電子
回路部品10の実装領域の拡大を図ることができる。
【0131】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記第2の冷却フィン16cや上
記第5の冷却フィン21c等の放熱効果の優れたものを
配置することにより、局所発熱部分における上記熱交換
器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の受
ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすることが
できるとともに、局所発熱している上記電子回路部品1
0に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないた
め、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いこと
や、上記電子回路部品10の実装領域を拡大することが
できることから、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0132】さらに、上記熱交換器1内部において上記
第3の冷却フィン18cは、従来の電子回路モジュール
のようにその垂直面が上記冷却空気6の流れに対して一
直線上となっておらず、上記冷却空気6の流れに対して
垂直面が波形をなす蛇行した面となっている。よって、
図14に示すような上記熱交換器1の垂直方向に作用す
る力、荷重(図14においてF)等に対し、上記第3の
冷却フィン18cの波形をなす蛇行した垂直面が強度上
の梁要素として作用し、上記第3の冷却フィン18cを
配置した部分の上記熱交換器1を耐圧強度の高いものに
成形できる。したがって、上記流路12内を流れる上記
冷却空気6に高い圧力が必要な部分や、電子回路モジュ
ールに垂直方向(図15においてF)の外力が加わる部
分等においては、上記第3の冷却フィン18cを配置す
ることにより、強度上問題無く使用することができる。
【0133】実施の形態10.図32は、上記実施の形
態9をさらに改善したこの発明の実施の形態10を示
す、図1における断面CCを示す図であり、上記熱交換
器1の上記ダクト5内部に配置されている上記第1の冷
却フィン4d〜上記第5の冷却フィン21dを、上記電
子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等
の熱的諸元に応じて、熱伝導率がそれぞれ異なる材料に
て成形したものである。
【0134】ここで、上記電子回路部品10から発生す
る熱は、印刷配線板9、スキン2を介して上記第1の冷
却フィン4d〜上記第5の冷却フィン21dへと熱伝導
によって導かれ、上記ダクト5内部に上記第1の冷却フ
ィン4d〜上記第5の冷却フィン21dにより形成され
た複数の各流路12内を流れる冷却空気6に放熱され
る。この時、上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の冷
却フィン21dにおける熱伝導による温度上昇値Δt1
は上記数1により求めることができ、上記数1におい
て、熱伝導率Kを変えることにより温度上昇値Δt1を
変化させることができる。例えば、上記第1の冷却フィ
ン4d〜上記第5の冷却フィン21dの材料をアルミ合
金A5154材とし、発熱量Qを20(W)、伝導長さ
Lを0.03(m)、伝導面積Aを0.0002(m
2 )とした時の温度上昇値Δt1を求めると、アルミ合
金A5154材の熱伝導率Kは127(W/m・℃)で
あり、上記数1から温度上昇値Δt1は23.6(℃)
となる。また、上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の
冷却フィン21dの材料をアルミ合金A1100材とし
た場合は、アルミ合金A1100材の熱伝導率Kは22
2(W/m・℃)であり、上記数1から温度上昇値Δt
1は13.5(℃)となる。上記第1の冷却フィン4d
〜上記第5の冷却フィン21dにおける温度上昇値Δt
1が、その材料をアルミ合金A5154材にて成形する
よりもA1100材で成形した場合の方が低いとゆうこ
とは、上記熱交換器1において上記第1の冷却フィン4
d〜上記第5の冷却フィン21dの材料をアルミ合金A
5154材とA1100材で成形した場合、アルミ合金
A1100材で成形した上記第1の冷却フィン4d〜上
記第5の冷却フィン21dが配置されている位置の方が
放熱効果に優れていることになる。さらに、上記数11
においてフィン材料の熱伝導率Kが変化するとフィン効
率ηが変化する。その結果、上記数3における強制対流
熱伝達率αが変化し、上記数2に示す上記熱交換器1の
上記ダクト5内部における上記第1の冷却フィン4d〜
上記第5の冷却フィン21dにより形成された上記流路
12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱され
る時の温度上昇値Δt2も変化させることができる。よ
って、上記印刷配線板9に実装された上記電子回路部品
10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器1を形成する
上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の冷却フィン21
dの材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器
1の各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱
的諸元に応じて任意に変化させることができる。
【0135】したがって、この発明の実施の形態10に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の
冷却フィン21dの材料をアルミ合金A1100(22
2W/m・℃)や銅(398W/m・℃)等の熱伝導率
の高いものを使用し、逆に上記電子回路部品10が低発
熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな
部分には、上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の冷却
フィン21dの材料は熱伝導率の比較的低いものを使用
する等、上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、
上記実施の形態9において実施した内容に加えて、上記
第1の冷却フィン4d〜上記第5の冷却フィン21dの
材料の熱伝導率を変えることにより、上記熱交換器1の
各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装され
る上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化
させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをより
緻密に調整することができ、電子回路モジュールにおけ
る上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをより均一
化することができる。
【0136】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの緻密に調整が可能であるとゆうことは、従来、
上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品10に課
せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩和され
ることになり、上記電子回路部品10の上記印刷配線板
9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間が短縮
でき、電子回路モジュールの設計時間の短縮がより図れ
る。さらに、上記電子回路部品10の局所発熱に対して
も、局所発熱している上記電子回路部品10に対応した
部分の上記第1の冷却フィン4d〜上記第5の冷却フィ
ン21dの材料を銅又はアルミ合金A1100等の高熱
伝導材料にて成形することにより、局所発熱部分におけ
る上記熱交換器1の放熱効果をより向上させ、上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とよ
り同程度にすることができるとともに、局所発熱してい
る上記電子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り
付ける必要もないため、電子回路モジュールの厚みは従
来のままで良いこになり、電子回路モジュールを実装す
る電子機器の大型化、質量増加を防止することができ
る。
【0137】実施の形態11.図33はこの発明の実施
の形態11を示す、図1における断面DDを示す図であ
る。図において4eはその詳細を図30に示した波形断
面を有し上記波形断面と直角をなす方向に上記波形断面
の垂直面が一直線状でかつ連続した面となるように成形
された金属薄板からなる第1の冷却フィン、16eはそ
の詳細を図3に示した波形断面を有し上記波形断面と直
角をなす方向に上記波形断面が千鳥配列となるように成
形された金属薄板からなる第2の冷却フィン、18eは
その詳細を図11に示した波形断面を有し上記波形断面
と直角をなす方向にも上記波形断面の垂直面が波形とな
るように成形した金属薄板からなる第3の冷却フィン、
19eはその詳細を図18に示した金属薄板を波形に成
形してなり、さらに小口径の孔20を複数設けた第4の
冷却フィン、21eはその詳細を図24に示した金属薄
板を波形に成形してなり、さらに波形の垂直面に鎧戸状
のルーバー22を有する複数の開口部23が設けられた
第5の冷却フィンであり、上記第1の冷却フィン4e〜
上記第5の冷却フィン21eは、上記熱交換器1のダク
ト5内部に矩形金属薄板からなるセパレータ17eを介
して複数段に積層されるとともに、積層段数に応じて波
の高さがそれぞれ異なっている。また、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における上記第1の冷却フィン4e
〜上記第5の冷却フィン21eの配置位置及び積層段数
は、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高
温度等の熱的諸元によって決定されている。
【0138】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記第1の冷却フ
ィン4e〜上記第5の冷却フィン21e及び上記セパレ
ータ17eへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内
部に上記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン
21eにより形成された複数の各流路12内を流れる冷
却空気6に放熱される。ここで、各上記流路12内にお
いて上記冷却空気6に熱伝導により放熱される時の温度
上昇値Δt2は上記数2〜上記数9及び上記数11によ
り求めることができる。また、上記数3及び上記数4に
おける熱伝導因子Jは、各上記流路12の状態や各上記
流路12を流れる上記冷却空気6の流れの状態によりそ
の値が異なるものであるが、ここでは説明の便宜上、上
記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21e
により形成された各上記流路12内を流れる上記冷却空
気6の流れの状態が層流の場合を例にとり、上記第1の
冷却フィン4eにより形成された上記流路12内におい
ては数15、上記第2の冷却フィン16eにより形成さ
れた上記流路12内においては上記数10、上記第3の
冷却フィン18eにより形成された上記流路12内にお
いては上記数12、上記第4の冷却フィン19eにより
形成された上記流路12内においては上記数13、上記
第5の冷却フィン21eにより形成された上記流路12
内においては上記数14に示す。
【0139】上記数2〜上記数15は、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における上記第1の冷却フィン4e
〜上記第5の冷却フィン21eの配置位置及び積層段数
を変えれば、各上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化
させることができることを示している。上記数2におい
て、放熱面積Asを変化させることができれば、温度上
昇値Δt2を変化させることができる。ここで、上記第
1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの積
層段数を2段とした場合、上記セパレータ17eの表面
積に対応する面積が上記第1の冷却フィン4e〜上記第
5の冷却フィン21eの積層段数を1段とした場合より
増加する。その結果、放熱面積Asが変化し温度上昇値
Δt2が変化する。また、上記第3の冷却フィン18e
は図11に示すように波形断面を有し波形断面と直角を
なす方向にも波形断面の垂直面が波形をなすように成形
されている。さらに、上記第4の冷却フィン19eは図
18に示すように波形をなすように成形され、かつ上記
小口径の孔20を複数有している。したがって、上記熱
交換器1内部における上記第3の冷却フィン18eの放
熱面積Asは波形断面の垂直面が波形となる部分が、上
記第4の冷却フィン19eの放熱面積Asは上記小口径
の孔20の部分が他の上記第1の冷却フィン4e、上記
第2の冷却フィン16e及び上記第5の冷却フィン21
eと異なることになる。その結果、放熱面積Asが変化
し温度上昇値Δt2が変化する。また、上記数2におい
て、強制対流伝達率αを変化させることができても温度
上昇値Δt2を変化させることができる。強制対流熱伝
達率αを求める上記数3において、質量流速Gを変化さ
せることができれば強制対流熱伝達率αが変化する。こ
こで、質量流速Gを求める上記数4において、流路断面
積Afは上記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フ
ィン21eの積層段数を2段とした場合に、上記セパレ
ータ17eの厚み分が上記第1の冷却フィン4e〜上記
第5の冷却フィン21eの積層段数を1段とした場合よ
り減少することになり、流路断面積Afが変化し、その
結果質量流速Gが変化することにより、強制対流熱伝達
率αが変化する。さらに、上記数3においてフィン効率
ηを変化させることができても強制対流熱伝達率αを変
化させることができる。フィン効率ηを求める上記数1
1において、フィンの高さhは上記第1の冷却フィン4
e〜上記第5の冷却フィン21eの積層段数を2段とし
た場合に、上記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却
フィン21eの積層段数を1段とした場合より当然低く
なり、フィンの高さhが変化し、その結果フィン効率η
が変化することにより、強制対流熱伝達率αが変化す
る。そしてさらに、上記数3において熱伝達因子Jを変
化させることができても強制対流熱伝達率αを変化させ
ることができる。ここで、熱伝達因子Jは各上記流路1
2の状態や各上記流路12を流れる上記冷却空気6の流
れの状態によりその値が異なるものであり、上記数10
及び上記数12〜上記数15に示すように、上記第1の
冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの種類に
より異なるものである。よって、熱伝達因子Jが変化す
ることにより強制対流熱伝達率αが変化する。したがっ
て、上記熱交換器1の上記ダクト5内部における上記第
1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの配
置位置及び積層段数を変えれば、上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を変化させることができる。
【0140】例えば、フィンの厚み0.2(mm)、フ
ィンピッチ(図30においてP)5.2(mm)の上記
第1の冷却フィン4eと、フィンの厚み0.2(m
m)、フィンピッチ(図3においてP)5.2(m
m)、フィンのエントリー長さ(図3においてLf)5
(mm)の上記第2の冷却フィン16eと、フィンの厚
み0.2(mm)、フィンピッチ(図11においてP)
5.2(mm)、フィンの蛇行高さ(図11においてH
f)5(mm)の上記第3の冷却フィン18eと、フィ
ンの厚み0.2(mm)、フィンピッチ(図18におい
てP)5.2(mm)、小口径の孔20の直径2(m
m)、開口積比15.7(%)の上記第4の冷却フィン
19eと、フィンの厚み0.2(mm)、フィンピッチ
(図24においてP)5.2(mm)、ルーバー突起高
さ(図24においてLn)0.3(mm)、ルーバー幅
(図24においてLe)が積層段数1段時9(mm)、
積層段数段時4.2(mm)の上記第5の冷却フィン2
1eにおいて、フィン材料にアルミ合金A6061を使
用し、厚さ0.6(mm)の上記セパレータ17eを使
用した、厚み11(mm)の上記熱交換器1の幅26.
2(mm)、奥行20(mm)の領域で、上記電子回路
部品10の発熱量が5(W)の時、冷却空気流量4(k
g/h)が供給されている場合に、上記数2〜上記数1
5により各上記流路12内において上記冷却空気6に熱
伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を求めた結
果を、図34に上記第1の冷却フィン4eの場合、図9
に上記第2の冷却フィン16eの場合、図16に上記第
3の冷却フィン18eの場合、図22に上記第4の冷却
フィン19eの場合、図28に上記第5の冷却フィン2
1eの場合をそれぞれ示す。図9、図16、図22、図
28及び図34において、上記第1の冷却フィン4e〜
上記第5の冷却フィン21eの積層段数が1段と2段で
は、温度上昇値Δt2が異なり、積層段数2段の方が温
度上昇値Δt2が低いことがわかる。また、上記第1の
冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの各種類
においても温度上昇値Δt2がそれぞれ異なり、上記第
1の冷却フィン4eにおける温度上昇値Δt2が一番高
く、上記第2の冷却フィン16eにおける温度上昇値Δ
t2が低いことがわかる。したがって、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部において上記第1の冷却フィン4e
〜上記第5の冷却フィン21eの積層段数を1段と2段
で成形した場合、2段に積層された上記第1の冷却フィ
ン4e〜上記第5の冷却フィン21eが配置されている
位置の方が放熱効果に優れていることになる。さらに、
上記熱交換器1の上記ダクト5内部に上記第1の冷却フ
ィン4e〜上記第5の冷却フィン21eを配置した場
合、上記第2の冷却フィン16eが配置されている部分
がより放熱効果に優れていることになる。よって、上記
印刷配線板9に実装された上記電子回路部品10の熱的
諸元に対応して、上記熱交換器1を形成する上記第1の
冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21e配置位置
及び積層段数を変えることにより、上記熱交換器1の各
位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元
に応じて任意に変化させることができる。
【0141】また、上記第2の冷却フィン16eは図3
に示すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向
に波形断面が千鳥配列をなすように成形されており、上
記第2の冷却フィン16eの垂直面は上記冷却空気6の
流れに対し不連続な面となっていることから、上記第2
の冷却フィン16eにより形成された上記流路12も上
記熱交換器1の上記ダクト5内部において必然的に千鳥
配列に形成され、上記冷却空気6の流れに対し不連続な
ものとなる。したがって、上記流路12に供給された上
記冷却空気6は、上記冷却空気6の流れの下流にいくほ
どその流れが、千鳥配列でかつ不連続な上記流路12に
より拡散され、従来の電子回路モジュールのように、上
記冷却空気6が供給された上記流路12と排出される上
記流路12が同一であり、個々の上記流路12を流れる
上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部において交
わることがない状態となっていないことから、一つの上
記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換
器1内部の広範囲に渡り流れることが可能となる。さら
に、上記第3の冷却フィン18eは図11に示すように
波形断面を有し波形断面と直角をなす方向にも波形断面
の垂直面が波形をなすように成形されており、上記第3
の冷却フィン18eの垂直面は上記冷却空気6の流れに
対し波形をなす蛇行した面となっていることから、上記
第3の冷却フィン18eにより形成された上記流路12
も上記熱交換器1の上記ダクト5内部において必然的に
上記冷却空気6の流れに対し波形をなす蛇行したものと
なる。したがって、上記流路12に供給された上記冷却
空気6は、上記熱交換器1内部において上記流路12に
より蛇行した流れとなり、従来の電子回路モジュールの
ように、個々の上記流路12を流れる上記冷却空気6の
流れが上記熱交換器1内部において一直線状となってい
ないことから、一つの上記流路12に供給された上記冷
却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲を流れること
が可能となる。そして、上記第4の冷却フィン19eは
図18に示すように、波形をなすように成形され、かつ
上記小口径の孔20を複数有していることから、上記第
4の冷却フィン19eにより形成された一つの上記流路
12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内
部において上記第4の冷却フィン19eの上記小口径の
孔20を通り別の上記流路12に流れ込むことが可能と
なり、従来の電子回路モジュールのように、個々の上記
流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器
1内部において交わることがない状態となっていないこ
とから、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気
6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れることが
可能となる。そしてさらに、上記第5の冷却フィン21
eは図24に示すように、波形をなすように成形され、
かつ波形の垂直面に上記鎧戸状のルーバー22を有する
複数の上記開口部23が設けられていることから、上記
第5の冷却フィン21eにより形成された一つの上記流
路12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1
内部において上記第5の冷却フィン21eの垂直面に設
けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸状のルーバー
22に案内されながら別の上記流路12に流れ込むこと
が可能となり、従来の電子回路モジュールのように、個
々の上記流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記
熱交換器1内部において交わることがない状態となって
いないことから、一つの上記流路12に供給された上記
冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れ
ることが可能となる。よって、上記熱交換器1に対する
上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記第1の冷
却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの配置領域
より小さくなるような場合においても、上記熱交換器1
の入口部7及び出口部8付近に上記第2の冷却フィン1
6e〜上記第5の冷却フィン21eのいずれかを配置す
ることにより、上記熱交換器1における放熱効果の著し
く減少する領域を最小限におさえることができる。
【0142】したがって、この発明の実施の形態11に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21e
の積層段数を増やし、かつ上記第1の冷却フィン4e〜
上記第5の冷却フィン21eのうち放熱効果の優れたも
のを配置し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱
抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分に
は、上記第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン
21eの積層段数を減らし、かつ上記第1の冷却フィン
4e〜上記第5の冷却フィン21eのうち比較的放熱効
果の劣るものを配置する等、上記電子回路部品10の熱
的諸元に対応して上記第1の冷却フィン4e〜上記第5
の冷却フィン21eの配置位置及び積層段数を変えるこ
とにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を、
上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品10の
熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスを調整することができ、電子回路
モジュールにおける上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスを均一化することができる。また、上記熱交換器
1の両面に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元
に大きな違いがある場合等、例えば、上記第1の冷却フ
ィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの積層段数を2
段とし、上記電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側に
は上記第2の冷却フィン16e等の放熱効果の優れたも
のを配置し、反対に上記電子回路部品10の熱的諸元が
緩やかな側には上記第1の冷却フィン4e等の比較的放
熱効果の劣るものを配置することにより、電子回路モジ
ュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間にお
いても熱ストレスを均一化することができる。さらに、
上記第2の冷却フィン16e〜上記第5の冷却フィン2
1eにおいては、一つの上記流路12に供給された上記
冷却空気6でも上記熱交換器1内部の広範囲に渡り流れ
ることが可能となり、上記熱交換器1に対する上記冷却
空気6の供給あるいは排出領域が上記第1の冷却フィン
4c〜上記第5の冷却フィン21eの配置領域より小さ
くなるような場合においても、上記熱交換器1の入口部
7及び出口部8付近に上記第2の冷却フィン16e〜上
記第5の冷却フィン21eのいずれかを配置することに
より、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少す
る領域を最小限におさえることができ、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10の実装領域の拡大
を図ることができる。
【0143】また、上記電子回路部品10の受ける熱ス
トレスの調整が可能で、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大を図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の熱的な
制約条件が緩和されることになり、上記電子回路部品1
0の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多
大な設計時間が短縮でき、電子回路モジュールの設計時
間の短縮が図れる。さらに、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記第1の冷却フィン4e〜上記
第5の冷却フィン21eの積層段数を増やし、かつ上記
第1の冷却フィン4e〜上記第5の冷却フィン21eの
うち放熱効果の優れた上記第2の冷却フィン16eや上
記第5の冷却フィン21e等を配置することにより、局
所発熱部分における上記熱交換器1の放熱効果を向上さ
せ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを局所発
熱部以外と同程度にすることができるとともに、局所発
熱している上記電子回路部品10に放熱用のヒートシン
クを取り付ける必要もないため、電子回路モジュールの
厚みは従来のままで良いことや、上記電子回路部品10
の実装領域を拡大することができることから、電子回路
モジュールを実装する電子機器の大型化、質量増加を防
止することができる。
【0144】ここで、上記第1の冷却フィン4e〜上記
第5の冷却フィン21eの積層段数を増加させた場合、
上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の流路断面積
が狭くなることから摩擦抵抗が増加してしまう。しか
し、上記熱交換器1において上記第1の冷却フィン4e
〜上記第5の冷却フィン21eの積層段数を全て増加さ
せるものではなく、上記電子回路部品10の局所発熱部
や熱的諸元が厳しい部分のみ積層段数を増加させること
ができるため、上記冷却空気6が上記流路12を流れる
時の摩擦抵抗の増加を必要最小限におさえることがで
き、電子回路モジュールに上記冷却空気6を供給するた
めの送風装置に、より大きな負荷を与えることもないた
め、送風装置の能力向上、大型化、質量増加、騒音、発
熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0145】さらに、上記熱交換器1内部において上記
第3の冷却フィン18eは、従来の電子回路モジュール
のようにその垂直面が上記冷却空気6の流れに対して一
直線上となっておらず、上記冷却空気6の流れに対して
垂直面が波形をなす蛇行した面となっている。よって、
図33に示すような上記熱交換器1の垂直方向に作用す
る力、荷重(図33においてF)等に対し、上記第3の
冷却フィン18eの波形をなす蛇行した垂直面が強度上
の梁要素として作用し、上記第3の冷却フィン18eを
配置した部分の上記熱交換器1を耐圧強度の高いものに
成形できる。したがって、上記流路12内を流れる上記
冷却空気6に高い圧力が必要な部分や、電子回路モジュ
ールに垂直方向(図33においてF)の外力が加わる部
分等においては、上記第3の冷却フィン18eを配置す
ることにより、強度上問題無く使用することができる。
【0146】実施の形態12.この発明の実施の形態1
2は、上記実施の形態1〜上記実施の形態4及び上記実
施の形態9〜上記実施の形態11のいずれかの実施の形
態をさらに改善したものであり、上記熱交換器1の上記
ダクト5内部に配置されている、上記冷却フィン16f
もしくは上記冷却フィン18fに小口径の孔20を複数
設けたものである。
【0147】ここで、上記冷却フィン16fは図35に
示すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に
波形断面が千鳥配列をなすように成形され、かつ上記小
口径の孔20が複数設けられており、上記冷却フィン1
6fの垂直面は上記冷却空気6の流れに対し不連続な面
となっていることから、上記冷却フィン16fにより形
成された上記流路12も上記熱交換器1の上記ダクト5
内部において必然的に千鳥配列に形成され、上記冷却空
気6の流れに対し不連続なものとなる。さらに上記冷却
フィン16fには上記小口径の孔20が複数設けられて
いることから、上記冷却フィン16fにより形成された
上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記冷却
空気6の流れの下流にいくほどその流れが、千鳥配列で
かつ不連続な上記流路12により拡散されるだけでな
く、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6
は、上記熱交換器1内部において上記冷却フィン16f
に設けられた上記小口径の孔20を通り別の上記流路1
2に流れ込むことも可能となり、従来の電子回路モジュ
ールのように、上記冷却空気6が供給された上記流路1
2と排出される上記流路12が同一であり、個々の上記
流路12を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器
1内部において交わることがない状態となっていないこ
とから、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気
6でも上記熱交換器1内部のより広範囲に渡り流れるこ
とが可能となる。また、上記冷却フィン18fは図36
に示すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向
にも波形断面の垂直面が波形をなすように成形され、か
つ上記小口径の孔20が複数設けられており、上記冷却
フィン18fの垂直面は上記冷却空気6の流れに対し波
形をなす蛇行した面となっていることから、上記冷却フ
ィン18fにより形成された上記流路12も上記熱交換
器1の上記ダクト5内部において必然的に上記冷却空気
6の流れに対し波形をなす蛇行したものとなる。さらに
上記冷却フィン18fには上記小口径の孔20が複数設
けられていることから、上記流路12に供給された上記
冷却空気6は、上記熱交換器1内部において上記流路1
2により蛇行した流れとなるだけでなく、上記冷却フィ
ン18fにより形成された一つの上記流路12に供給さ
れた上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部において上
記冷却フィン18fに設けられた小口径の孔20を通り
別の上記流路12に流れ込むことも可能となり、従来の
電子回路モジュールのように、個々の上記流路12を流
れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部におい
て一直線状となっていないことに加え、個々の上記流路
12を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内
部において交わることがない状態となっていないことか
ら、一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6で
も上記熱交換器1内部のより広範囲に渡り流れることが
可能となる。よって、上記熱交換器1に対する上記冷却
空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン16f
もしくは上記冷却フィン18fの配置領域より小さくな
るような場合においても、上記熱交換器1における放熱
効果の著しく減少する領域をより最小限におさえること
ができる。
【0148】例えば、図37及び図38はこの発明の実
施の形態12による電子回路モジュールが上記熱交換器
1に対する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷
却フィン16fもしくは上記冷却フィン18fの配置領
域より小さくなった場合を示す図であり、ここでは説明
の便宜上、上記冷却フィン16fを使用した場合を例に
とり説明するが、上記冷却フィン18fを使用した場合
でもその効果は同一である。図37は上記冷却空気6の
供給領域が小さくなった場合を示す上記入口部7の詳細
図、図38は上記冷却空気6の排出領域が小さくなった
場合を示す上記出口部8の詳細図である。図37及び図
38に示すように、上記熱交換器1の上記入口部7及び
上記出口部8の開口幅寸法(図37及び図38において
W1)より、電子機器側の上記供給口14及び上記排気
口15の開口幅寸法(図37及び図38においてW2)
が小さくなっている。このような場合、電子機器側の上
記供給口14により塞がれた上記熱交換器1の上記入口
部7に相対する上記流路12には、上記入口部7からは
上記冷却空気6を供給することができない。また、上記
排出口15により塞がれた上記熱交換器1の上記出口部
8に相対する上記流路12からは、上記冷却空気6を排
出することができない。しかしながら、上記流路12は
上記熱交換器1の上記ダクト5内部において、千鳥配列
でかつ上記冷却空気6の流れに対し不連続なものとなっ
ていることから、電子機器側の上記供給口14により塞
がれていない上記熱交換器1の上記入口部7から上記流
路12に供給された上記冷却空気6が、千鳥配列でかつ
不連続な上記流路12により拡散されるだけでなく、上
記冷却フィン16fは複数の上記小口径の孔20を有し
ていることから、上記流路12に供給された上記冷却空
気6が、上記熱交換器1内部において上記冷却フィン1
6fに設けられた上記小口径の孔20を通り別の上記流
路12に流れ込むことも可能となり、一つの上記流路1
2に供給された上記冷却空気6が上記熱交換器1内部の
より広範囲に渡り流れることができる。よって、電子機
器側の上記供給口14により塞がれた上記熱交換器1の
上記入口部7に相対する上記流路12にも上記冷却空気
6を流すことを促進することができる一方、上記排出口
15により塞がれた上記熱交換器1の上記出口部8に相
対する上記流路12の上記冷却空気6は、上記排出口1
5により塞がれていない上記熱交換器1の上記出口部8
から排出することを促進することができることから、上
記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給あるいは排
出領域が上記冷却フィン16fの配置領域より小さくな
るような場合においても、上記熱交換器1における放熱
効果の著しく減少する領域をより最小限におさえること
ができる。
【0149】したがって、この発明の実施の形態12に
示すような実施態様によれば、上記実施の形態1〜上記
実施の形態4及び上記実施の形態9〜上記実施の形態1
1のいずれかにおいて実施した内容に加えて、上記熱交
換器1の上記ダクト5内部に配置されている、上記冷却
フィン16fもしくは上記冷却フィン18fに上記小口
径の孔20を複数設けることにより、上記熱交換器1内
部における上記冷却空気6の流れを拡散もしくは蛇行さ
せるばかりでなく、上記流路12に供給された上記冷却
空気6は、上記熱交換器1内部において上記冷却フィン
16fもしくは上記冷却フィン18fに設けられた上記
小口径の孔20を通り別の上記流路12に流れ込むこと
も可能となり、一つの上記流路12に供給された上記冷
却空気6でも上記熱交換器1内部のより広範囲に渡り流
れることが可能となる。したがって、上記熱交換器1に
対する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷
却フィン16fもしくは上記冷却フィン18fの配置領
域より小さくなるような場合においても、上記熱交換器
1における放熱効果の著しく減少する領域をより最小限
におさえることができ、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の実装領域の拡大をより図ること
ができる。
【0150】また、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10の実装領域の拡大をより図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の制約条
件がより緩和されることになり、上記電子回路部品10
の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多大
な設計時間がより短縮でき、電子回路モジュールの設計
時間のさらなる短縮が図れる。さらに、上記電子回路部
品10の実装領域をより拡大することができることか
ら、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型化、
質量増加を防止することもできる。
【0151】実施の形態13.この発明の実施の形態1
3は、上記実施の形態1〜上記実施の形態4及び上記実
施の形態9〜上記実施の形態11のいずれかの実施の形
態をさらに改善したものであり、上記熱交換器1の上記
ダクト5内部に配置されている、上記冷却フィン16g
もしくは上記冷却フィン18gの垂直面に鎧戸状のルー
バー22を有する開口部23を複数設けたものである。
【0152】ここで、上記冷却フィン16gは図39に
示すように波形断面を有し波形断面と直角をなす方向に
波形断面が千鳥配列をなすように成形されており、上記
冷却フィン16gの垂直面は上記冷却空気6の流れに対
し不連続な面となっていることから、上記冷却フィン1
6fにより形成された上記流路12も上記熱交換器1の
上記ダクト5内部において必然的に千鳥配列に形成さ
れ、上記冷却空気6の流れに対し不連続なものとなる。
さらに上記冷却フィン16gの垂直面には上記鎧戸状の
ルーバー22を有する上記開口部23が複数設けられて
いることから、上記冷却フィン16gにより形成された
上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記冷却
空気6の流れの下流にいくほどその流れが、千鳥配列で
かつ不連続な上記流路12により拡散されるだけなく、
一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上
記熱交換器1内部において上記冷却フィン16gの垂直
面に設けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸状のル
ーバー22に案内されながら別の上記流路12に流れ込
むことも可能となり、従来の電子回路モジュールのよう
に、上記冷却空気6が供給された上記流路12と排出さ
れる上記流路12が同一であり、個々の上記流路12を
流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部にお
いて交わることがない状態となっていないことから、一
つの上記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記
熱交換器1内部のより広範囲に渡り流れることが可能と
なる。また、上記冷却フィン18gは図40に示すよう
に波形断面を有し波形断面と直角をなす方向にも波形断
面の垂直面が波形をなすように成形され、上記冷却フィ
ン18gの垂直面は上記冷却空気6の流れに対し波形を
なす蛇行した面となっていることから、上記冷却フィン
18gにより形成された上記流路12も上記熱交換器1
の上記ダクト5内部において必然的に上記冷却空気6の
流れに対し波形をなす蛇行したものとなる。さらに上記
冷却フィン18gの垂直面には上記鎧戸状のルーバー2
2を有する上記開口部23が複数設けられていることか
ら、上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記
熱交換器1内部において上記流路12により蛇行した流
れとなるだけでなく、上記冷却フィン18gにより形成
された一つの上記流路12に供給された上記冷却空気6
は、上記熱交換器1内部において上記冷却フィン18g
の垂直面に設けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸
状のルーバー22に案内されながら別の上記流路12に
流れ込むことも可能となり、従来の電子回路モジュール
のように、個々の上記流路12を流れる上記冷却空気6
の流れが上記熱交換器1内部において一直線状となって
いないことに加え、個々の上記流路12を流れる上記冷
却空気6の流れが上記熱交換器1内部において交わるこ
とがない状態となっていないことから、一つの上記流路
12に供給された上記冷却空気6でも上記熱交換器1内
部のより広範囲に渡り流れることが可能となる。よっ
て、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供給ある
いは排出領域が上記冷却フィン16gもしくは上記冷却
フィン18gの配置領域より小さくなるような場合にお
いても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少
する領域をより最小限におさえることができる。
【0153】例えば、図41及び図42はこの発明の実
施の形態13による電子回路モジュールが上記熱交換器
1に対する上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷
却フィン16gもしくは上記冷却フィン18gの配置領
域より小さくなった場合を示す図であり、ここでは説明
の便宜上、上記冷却フィン16gを使用した場合を例に
とり説明するが、上記冷却フィン18gを使用した場合
でもその効果は同一である。図41は上記冷却空気6の
供給領域が小さくなった場合を示す上記入口部7の詳細
図、図42は上記冷却空気6の排出領域が小さくなった
場合を示す上記出口部8の詳細図である。図41及び図
42に示すように、上記熱交換器1の上記入口部7及び
上記出口部8の開口幅寸法(図41及び図42において
W1)より、電子機器側の上記供給口14及び上記排気
口15の開口幅寸法(図41及び図42においてW2)
が小さくなっている。このような場合、電子機器側の上
記供給口14により塞がれた上記熱交換器1の上記入口
部7に相対する上記流路12には、上記入口部7からは
上記冷却空気6を供給することができない。また、上記
排出口15により塞がれた上記熱交換器1の上記出口部
8に相対する上記流路12からは、上記冷却空気6を排
出することができない。しかしながら、上記流路12は
上記熱交換器1の上記ダクト5内部において、千鳥配列
でかつ上記冷却空気6の流れに対し不連続なものとなっ
ていることから、電子機器側の上記供給口14により塞
がれていない上記熱交換器1の上記入口部7から上記流
路12に供給された上記冷却空気6が、千鳥配列でかつ
不連続な上記流路12により拡散されるだけなく、上記
冷却フィン16gの垂直面には上記鎧戸状のルーバー2
2を有する上記開口部23が複数設けられていることか
ら、上記流路12に供給された上記冷却空気6が、上記
熱交換器1内部において上記冷却フィン16gの垂直面
に設けられた上記開口部23を通り、上記鎧戸状のルー
バー22に案内されながら別の上記流路12に流れ込む
ことも可能となり、一つの上記流路12に供給された上
記冷却空気6が上記熱交換器1内部のより広範囲に渡り
流れることができる。よって、電子機器側の上記供給口
14により塞がれた上記熱交換器1の上記入口部7に相
対する上記流路12にも上記冷却空気6を流すことを促
進することができる一方、上記排出口15により塞がれ
た上記熱交換器1の上記出口部8に相対する上記流路1
2の上記冷却空気6は、上記排出口15により塞がれて
いない上記熱交換器1の上記出口部8から排出すること
を促進することができることから、上記熱交換器1に対
する上記冷却空気6の供給あるいは排出領域が上記冷却
フィン16gの配置領域より小さくなるような場合にお
いても、上記熱交換器1における放熱効果の著しく減少
する領域をより最小限におさえることができる。
【0154】したがって、この発明の実施の形態13に
示すような実施態様によれば、上記実施の形態1〜上記
実施の形態4及び上記実施の形態9〜上記実施の形態1
1のいずれかにおいて実施した内容に加えて、上記熱交
換器1の上記ダクト5内部に配置されている、上記冷却
フィン16gもしくは上記冷却フィン18gに垂直面に
上記鎧戸状のルーバー22を有する上記開口部23を複
数設けることにより、上記熱交換器1内部における上記
冷却空気6の流れを拡散もしくは蛇行させるばかりでな
く、上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記
熱交換器1内部において上記冷却フィン16gもしくは
上記冷却フィン18gの垂直面に設けられた上記開口部
23を通り、上記鎧戸状のルーバー22に案内されなが
ら別の上記流路12に流れ込むことも可能となり、一つ
の上記流路12に供給された上記冷却空気6でも上記熱
交換器1内部のより広範囲に渡り流れることが可能とな
る。したがって、上記熱交換器1に対する上記冷却空気
6の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン16gもし
くは上記冷却フィン18gの配置領域より小さくなるよ
うな場合においても、上記熱交換器1における放熱効果
の著しく減少する領域をより最小限におさえることがで
き、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品1
0の実装領域の拡大をより図ることができる。
【0155】また、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10の実装領域の拡大をより図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の制約条
件がより緩和されることになり、上記電子回路部品10
の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多大
な設計時間がより短縮でき、電子回路モジュールの設計
時間のさらなる短縮が図れる。さらに、上記電子回路部
品10の実装領域をより拡大することができることか
ら、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型化、
質量増加を防止することもできる。
【0156】実施の形態14.図43は、上記実施の形
態1、上記実施の形態2及び上記実施の形態9〜上記実
施の形態13のいずれかの実施の形態をさらに改善し
た、この発明の実施の形態14を示す、図1における断
面CCを示す図であり、図において16hはその詳細を
図3に示した、波形断面を有し上記波形断面と直角をな
す方向に上記波形断面が千鳥配列となるように成形され
た冷却フィンであり、熱交換器1のダクト5内部に配置
されるとともに、上記冷却フィン16hのエントリー長
さ(図3及び図43においてLf)がそれぞれ異なって
いる。また、上記ダクト5内部における上記冷却フィン
16hの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵
抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン1
6hのエントリー長さ(図3及び図43においてLf)
によって決定されている。
【0157】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
6hへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン16hにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数11により求
めることができ、上記数2〜上記数11は、上記熱交換
器1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン16h
のエントリー長さ(図3及び図43においてLf)を変
えれば、上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝
達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化させる
ことができることを示している。上記数2において、強
制対流熱伝達率αを変化させることができれば温度上昇
値Δt2を変化させることができる。強制対流熱伝達率
αを求める上記数3において、熱伝達因子Jを変化させ
ることができれば強制対流熱伝達率αが変化する。ここ
で、熱伝達因子Jを求める上記数10において、上記冷
却フィン16hのエントリー長さLfが変化すると熱伝
達因子Jが変化し、熱伝達因子Jが変化することによ
り、強制対流熱伝達率αが変化する。したがって、上記
冷却フィン16hのエントリー長さ(図3及び図43に
おいてLf)を変えれば、上記流路12内において上記
冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δ
t2を変化させることができる。
【0158】例えば、材料がアルミ合金A6061、フ
ィンの厚み0.2(mm)、フィンピッチ(図3におい
てP)5.2(mm)、フィンのエントリー長さ(図3
においてLf)が2(mm)、5(mm)、10(m
m)の各上記冷却フィン16hを使用した場合の、厚み
11(mm)の上記熱交換器1の幅26.2(mm)、
奥行20(mm)の領域で、上記電子回路部品10の発
熱量が5(W)の時、冷却空気流量4(kg/h)が供
給されている場合に、上記数2〜上記数11により上記
流路12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱
される時の温度上昇値Δt2を求めた結果を図44に示
す。図44において上記冷却フィン16hエントリー長
さが異なると温度上昇値Δt2が異なり、エントリー長
さが短い方が温度上昇値Δt2が低いことがわかる。し
たがって、上記熱交換器1の上記ダクト5内部において
上記冷却フィン16hのエントリー長さを変化させて成
形した場合、エントリー長さの短い上記冷却フィン16
hが配置されている位置の方が放熱効果に優れているこ
とになる。よって、上記印刷配線板9に実装された上記
電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器
1を形成する上記冷却フィン16hのエントリー長さを
変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱
効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に
変化させることができる。
【0159】したがって、この発明の実施の形態14に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン16hのエントリー長さ
を短くし、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵
抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分は、上
記冷却フィン16hのエントリー長さを長くする等、上
記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記実施の
形態1、上記実施の形態2及び上記実施の形態9〜上記
実施の形態13のいずれかにおいて実施した内容に加え
て、上記冷却フィン16hのエントリー長さを変えるこ
とにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を、
上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品10の
熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスをより緻密に調整することがで
き、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品10
の受ける熱ストレスをさらに均一化することができる。
また、上記熱交換器1の両面に実装された上記電子回路
部品10の熱的諸元に大きな違いがある場合等、例え
ば、上記冷却フィン16hの積層段数を2段とし、上記
電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側の上記冷却フィ
ン16hのエントリー長さを短くし、反対に上記電子回
路部品10の熱的諸元が緩やかな側の上記冷却フィン1
6hのエントリー長さを長くすることにより、電子回路
モジュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間
においても熱ストレスを均一化することができる。
【0160】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン16hのエン
トリー長さを短くすることにより、局所発熱部分におけ
る上記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路
部品10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同
程度にすることができるとともに、局所発熱している上
記電子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付け
る必要もないため、電子回路モジュールの厚みは従来の
ままで良いことになり、電子回路モジュールを実装する
電子機器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0161】ここで、上記冷却フィン16hのエントリ
ー長さを短くした場合、上記熱交換器1内部において、
上記冷却フィン16hにより形成された千鳥配列の上記
流路12による上記冷却空気6の流れの拡散が促進さ
れ、その結果として上記冷却空気6が上記流路12内を
流れる時の摩擦抵抗が増加してしまう。しかし、上記熱
交換器1において上記冷却フィン16hのエントリー長
さを全て短くするものではなく、上記電子回路部品10
の局所発熱部や熱的諸元が厳しい部分のみエントリー長
さを短くすることができるため、上記冷却空気6が上記
流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限にお
さえることができ、電子回路モジュールに上記冷却空気
6を供給するための送風装置に、より大きな負荷を与え
ることもないため、送風装置の能力向上、大型化、質量
増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0162】実施の形態15.図45は、上記実施の形
態3、上記実施の形態4及び上記実施の形態9〜上記実
施の形態13のいずれかの実施の形態をさらに改善し
た、この発明の実施の形態15を示す、図1における断
面CCを示す図であり、図において18hはその詳細を
図11に示した、波形断面を有し上記波形断面と直角を
なす方向にも上記波形断面の垂直面が波形となるように
成形された冷却フィンであり、熱交換器1のダクト5内
部に配置されるとともに、上記冷却フィン18hの波形
断面と直角を方向の波形の蛇行ピッチ(図11及び図4
5においてPf)がそれぞれ異なっている。また、上記
ダクト5内部における上記冷却フィン18hの配置位置
は、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高
温度等の熱的諸元と上記冷却フィン18hの蛇行ピッチ
(図11及び図45においてPf)によって決定されて
いる。
【0163】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
8hへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン18hにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数12により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数12は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン18hの
蛇行ピッチ(図11及び図45においてPf)を変えれ
ば、上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝達に
より放熱される時の温度上昇値Δt2を変化させること
ができることを示している。上記数2において、放熱面
積Asを変化させることができれば、温度上昇値Δt2
が変化する。例えば、上記冷却フィン18hの蛇行ピッ
チPfを細かくした場合は、上記熱交換器1内部におけ
る上記冷却フィン18hの放熱面積Asが増加し温度上
昇値Δt2は小さくなる。反対に、上記冷却フィン18
hの蛇行ピッチPfを粗くした場合は、上記熱交換器1
内部における上記冷却フィン18hの放熱面積Asが減
少し温度上昇値Δt2は大きくなる。したがって、上記
熱交換器1の上記ダクト5内部において上記冷却フィン
18hの蛇行ピッチPfを細かく成形した上記冷却フィ
ン18hが配置されている位置の方が放熱効果に優れて
いることになる。よって、上記印刷配線板9に実装され
た上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱
交換器1を形成する上記冷却フィン18hの蛇行ピッチ
Pfを変えることにより、上記熱交換器1の各位置でそ
の放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて
任意に変化させることができる。
【0164】したがって、この発明の実施の形態15に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分は、上記
熱交換器1の上記冷却フィン18hの蛇行ピッチを細か
くし、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、
高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記
冷却フィン18hの蛇行ピッチを粗くする等、上記電子
回路部品10の熱的諸元に対応して、上記実施の形態
3、上記実施の形態4及び上記実施の形態9〜上記実施
の形態13のいずれかにおいて実施した内容に加えて、
上記冷却フィン18hの蛇行ピッチを変えることによ
り、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を、上記印
刷配線板9に実装される上記電子回路部品10の熱的諸
元に応じて任意に変化させ、上記電子回路部品10の受
ける熱ストレスをより緻密に調整することができ、電子
回路モジュールにおける上記電子回路部品10の受ける
熱ストレスをさらに均一化することができる。また、上
記熱交換器1の両面に実装された上記電子回路部品10
の熱的諸元に大きな違いある場合等、例えば、上記冷却
フィン18hの積層段数を2段とし、上記電子回路部品
10の熱的諸元が厳しい側の上記冷却フィン18hの蛇
行ピッチを細かくし、反対に上記電子回路部品10の熱
的諸元が緩やかな側の上記冷却フィン18hの蛇行ピッ
チを粗くすることにより、電子回路モジュールの表裏に
実装された上記電子回路部品10間においても熱ストレ
スを均一化することができる。
【0165】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン18hの蛇行
ピッチを細かくすることにより、局所発熱部分における
上記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部
品10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程
度にすることができるとともに、局所発熱している上記
電子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける
必要もないため、電子回路モジュールの厚みは従来のま
まで良いことになり、電子回路モジュールを実装する電
子機器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0166】ここで、上記冷却フィン18hの蛇行ピッ
チを細かくした場合、上記熱交換器1内部において、上
記冷却フィン18hにより形成された上記流路12の蛇
行回数が増加し、その結果として上記冷却空気6が上記
流路12内を流れる時の摩擦抵抗が増加してしまう。し
かし、上記熱交換器1において上記冷却フィン18hの
蛇行ピッチを全て細かくするものではなく、上記電子回
路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳しい部分のみ蛇
行ピッチを細かくすることができるため、上記冷却空気
6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最
小限におさえることができ、電子回路モジュールに上記
冷却空気6を供給するための送風装置に、より大きな負
荷を与えることもないため、送風装置の能力向上、大型
化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減少で
きる。
【0167】実施の形態16.図46は、上記実施の形
態3、上記実施の形態4、上記実施の形態9〜上記実施
の形態13及び上記実施の形態15のいずれかの実施の
形態をさらに改善した、この発明の実施の形態16を示
す、図1における断面CCを示す図であり、図において
18jはその詳細を図11に示した、波形断面を有し上
記波形断面と直角をなす方向にも上記波形断面の垂直面
が波形となるように成形された冷却フィンであり、熱交
換器1のダクト5内部に配置されるとともに、上記冷却
フィン18jの波形断面と直角を方向の波形の蛇行の高
さ(図11及び図46においてHf)がそれぞれ異なっ
ている。また、上記ダクト5内部における上記冷却フィ
ン18jの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱
抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン
18jの蛇行高さ(図11及び図46においてHf)に
よって決定されている。
【0168】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
8jへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン18jにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数12により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数12は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン18jの
蛇行高さ(図11及び図46においてHf)を変えれ
ば、上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝達に
より放熱される時の温度上昇値Δt2を変化させること
ができることを示している。上記数2において、放熱面
積Asを変化させることができれば、温度上昇値Δt2
を変化させることができる。ここで、上記冷却フィン1
8jの蛇行高さHfを変化させた場合は、上記冷却フィ
ン18jの蛇行高さHfの変化にともない、上記熱交換
器1内部における上記冷却フィン18jの放熱面積As
が変化し、その結果、温度上昇値Δt2を変化させるこ
とができる。また、上記数2において、強制対流熱伝達
率αを変化させることができても温度上昇値Δt2を変
化させることができる。強制対流熱伝達率αを求める上
記数3において、熱伝達因子Jを変化させることができ
れば強制対流熱伝達率αが変化する。ここで、熱伝達因
子Jを求める上記数12において、上記冷却フィン18
jの蛇行高さHfが変化すると熱伝達因子Jが変化し、
熱伝達因子Jが変化することにより、強制対流熱伝達率
αが変化する。よって、上記冷却フィン18jの蛇行高
さHfを変えれば、上記流路12内において上記冷却空
気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を
変化させることができる。したがって、上記印刷配線板
9に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応
して、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン18j
の蛇行高さHfを変えることにより、上記熱交換器1の
各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸
元に応じて任意に変化させることができる。
【0169】したがって、この発明の実施の形態16に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン18jの蛇行高さを低く
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン18jの蛇行高さを高くする等、上記電子回路
部品10の熱的諸元に対応して、上記実施の形態3、上
記実施の形態4、上記実施の形態9〜上記実施の形態1
3及び上記実施の形態15のいずれかにおいて実施した
内容に加えて、上記冷却フィン18jの蛇行高さを変え
ることにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果
を、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品1
0の熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子回路部
品10の受ける熱ストレスをより緻密に調整することが
でき、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスをさらに均一化することができ
る。また、上記熱交換器1の両面に実装された上記電子
回路部品10の熱的諸元に大きな違いある場合等、例え
ば、上記冷却フィン18jの積層段数を2段とし、上記
電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側の上記冷却フィ
ン18jの蛇行高さを低くし、反対に上記電子回路部品
10の熱的諸元が緩やかな側の上記冷却フィン18jの
蛇行高さを高くすることにより、電子回路モジュールの
表裏に実装された上記電子回路部品10間においても熱
ストレスを均一化することができる。
【0170】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン18jの蛇行
高さを低くすることにより、局所発熱部分における上記
熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品1
0の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程度に
することができるとともに、局所発熱している上記電子
回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要
もないため、電子回路モジュールの厚みは従来のままで
良いことになり、電子回路モジュールを実装する電子機
器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0171】ここで、上記冷却フィン18jの蛇行高さ
を高くした場合、上記熱交換器1内部において上記冷却
フィン18jにより形成された上記流路12の蛇行状態
が直角に屈曲する状態に近づき、その結果として上記冷
却空気6が上記流路12内を流れる時の摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン18hの蛇行高さを全て高くするものではなく、
上記電子回路部品10の低発熱、低熱抵抗、高使用温度
範囲等の熱的諸元が緩やかな部分のみ蛇行高さを高くす
ることができるため、上記冷却空気6が上記流路12を
流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限におさえること
ができ、電子回路モジュールに上記冷却空気6を供給す
るための送風装置に、より大きな負荷を与えることもな
いため、送風装置の能力向上、大型化、質量増加、騒
音、発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0172】実施の形態17.図47は、上記実施の形
態5、上記実施の形態6、上記実施の形態9〜上記実施
の形態12及び上記実施の形態14〜上記実施の形態1
6のいずれかの実施の形態をさらに改善した、この発明
の実施の形態17を示す、図1における断面EEを示す
図であり、図において19kはその詳細を図18に示し
た、金属薄板を波形に成形してなり、かつ小口径の孔2
0aを複数有する冷却フィンであり、熱交換器1のダク
ト5内部に配置されるとともに、上記冷却フィン19k
の上記小口径の孔20aの数量がそれぞれ異なってい
る。また、上記ダクト5内部における上記冷却フィン1
9kの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗
値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン19
kの上記小口径の孔20aの数量によって決定されてい
る。
【0173】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン1
9kへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン19kにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数13により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数13は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン19kの
上記小口径の孔20aの数量を変えれば、上記流路12
内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時
の温度上昇値Δt2を変化させることができることを示
している。上記数2において、放熱面積Asを変化させ
ることができれば、温度上昇値Δt2を変化させること
ができる。ここで、上記冷却フィン19kの上記小口径
の孔20aの数量を変化させた場合、上記小口径の孔2
0aの数量の変化にともない、上記熱交換器1内部にお
ける上記冷却フィン19kの放熱面積Asが変化し、そ
の結果、温度上昇値Δt2を変化させることができる。
また、上記数2において、強制対流熱伝達率αを変化さ
せることができても温度上昇値Δt2を変化させること
ができる。強制対流熱伝達率αを求める上記数3におい
て、質量流速Gを変化させることができれば強制対流熱
伝達率αが変化する。ここで、上記冷却フィン19kは
図18に示すように波形をなすように成形され、かつ上
記小口径の孔20aを複数有していることから、一つの
上記流路12に供給された上記冷却空気6は、上記熱交
換器1内部において上記冷却フィン19kの上記小口径
の孔20aを通り別の上記流路12に流れ込むことが可
能である。よって、上記小口径の孔20aを数量を変化
させることにより、個々の上記流路12に流れ込む上記
冷却空気6の質量流量Wが変化し、その結果、上記数9
における質量流速Gが変化し、質量流速Gが変化するこ
とにより強制対流熱伝達率αが変化する。よって、上記
冷却フィン19kの上記小口径の孔20aの数量を変え
れば、上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝達
により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化させるこ
とができる。したがって、上記印刷配線板9に実装され
た上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱
交換器1を形成する上記冷却フィン19kの上記小口径
の孔20aの数量を変えることにより、上記熱交換器1
の各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の熱的
諸元に応じて任意に変化させることができる。
【0174】ここで、上記冷却フィン19kの上記小口
径の孔20aの数量を多くした場合、上記熱交換器1内
部における上記冷却フィン19kの放熱面積Asは、上
記小口径の孔20aの数量分減少することになり、上記
数2において放熱面積Asが減少することは温度上昇値
Δt2が増加することになる。また、上記小口径の孔2
0aの数量を多くした場合、個々の上記流路12に流れ
込む上記冷却空気6の質量流量Wが、上記小口径の孔2
0aの数量が少ない位置より多くなり、上記数9におけ
る質量流量Wが増加し、質量流速Gが増加する。さら
に、上記数3における質量流速Gの増加により、強制対
流熱伝達率αが増加し、上記数2において強制対流熱伝
達率αが増加することは温度上昇値Δt2が減少するこ
とになる。このように、上記冷却フィン19kの上記小
口径の孔20aの数量を変化させた場合、上記流路12
内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時
の温度上昇値Δt2を増加させる要因と減少させる要因
が同時に発生することになり、放熱面積Asの変化と強
制対流熱伝達率αの変化の割合により、温度上昇値Δt
2が増加したり減少したりすることになる。
【0175】したがって、この発明の実施の形態17に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン19kの上記小口径の孔
20aの数量を、放熱面積Asの変化と強制対流熱伝達
率αの変化の割合から温度上昇値Δt2が低くなるよう
な数量を用い、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低
熱抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分に
は、上記冷却フィン19kの上記小口径の孔20aの数
量を、放熱面積Asの変化と強制対流熱伝達率αの変化
の割合から温度上昇値Δt2が比較的高くなるような数
量を用いる等、上記電子回路部品10の熱的諸元に対応
して、上記実施の形態5、上記実施の形態6、上記実施
の形態9〜上記実施の形態12及び上記実施の形態14
〜上記実施の形態16のいずれかにおいて実施した内容
に加えて、上記冷却フィン19kの上記小口径の孔20
aの数量を変えることにより、上記熱交換器1の各位置
でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、
上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをより緻密に
調整することができ、電子回路モジュールにおける上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスをさらに均一化す
ることができる。また、上記熱交換器1の両面に実装さ
れた上記電子回路部品10の熱的諸元に大きな違いがあ
る場合等、例えば、上記冷却フィン19kの積層段数を
2段とし、上記電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側
の上記冷却フィン19kの上記小口径の孔20aの数量
を、放熱面積Asの変化と強制対流熱伝達率αの変化の
割合から温度上昇値Δt2が低くなるような数量を用
い、反対に上記電子回路部品10の熱的諸元が緩やかな
側の上記冷却フィン19kの上記小口径の孔20aの数
量を、放熱面積Asの変化と強制対流熱伝達率αの変化
の割合から温度上昇値Δt2が比較的高くなるような数
量を用いることにより、電子回路モジュールの表裏に実
装された上記電子回路部品10間においても熱ストレス
を均一化することができる。
【0176】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン19kの上記
小口径の孔20aの数量を、放熱面積Asの変化と強制
対流熱伝達率αの変化の割合から温度上昇値Δt2が低
くなるような数量を用いることにより、局所発熱部分に
おける上記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とよ
り同程度にすることができるとともに、局所発熱してい
る上記電子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り
付ける必要もないため、電子回路モジュールの厚みは従
来のままで良いことになり、電子回路モジュールを実装
する電子機器の大型化、質量増加を防止することができ
る。
【0177】ここで、上記冷却フィン19kの上記小口
径の孔20aの数量を多くした場合、上記熱交換器1内
部において上記冷却フィン19kにより形成された個々
の上記流路12に流れ込む上記冷却空気6の質量流量W
が増加し、上記流路12内を流れる上記冷却空気6の質
量流速Gが増加することになり、その結果として上記冷
却空気6が上記流路12内を流れる時の摩擦抵抗が増加
してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却
フィン19kの上記小口径の孔20aの数量を全て増加
させるものではなく、上記電子回路部品10の発熱、熱
抵抗、使用温度範囲等の熱的諸元に応じて、放熱面積A
sの変化と強制対流熱伝達率αの変化の割合から必要と
する温度上昇値Δt2が得られる上記小口径の孔20a
の数量を用いることができるため、上記冷却空気6が上
記流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限に
おさえることができ、電子回路モジュールに上記冷却空
気6を供給するための送風装置に、より大きな負荷を与
えることもないため、送風装置の能力向上、大型化、質
量増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0178】実施の形態18.図48は、上記実施の形
態7〜上記実施の形態11及び上記実施の形態13〜上
記実施の形態16のいずれかの実施の形態をさらに改善
した、この発明の実施の形態18を示す、図1における
断面CCを示す図であり、図において21mはその詳細
を図24に示した、金属薄板を波形に成形してなり、さ
らに波形の垂直面に鎧戸状のルーバー22aを有する複
数の開口部23aが設けられた冷却フィンであり、熱交
換器1のダクト5内部に配置されるとともに、上記冷却
フィン21mの上記鎧戸状のルーバー22aの突起高さ
(図24及び図48においてLn)がそれぞれ異なって
いる。また、上記ダクト5内部における上記冷却フィン
21mの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵
抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン2
1mの上記鎧戸状のルーバー22aの突起高さ(図24
及び図48においてLn)によって決定されている。
【0179】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン2
1mへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン21mにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数14により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数14は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン21mの
上記鎧戸状のルーバー22aの突起高さ(図24及び図
48においてLn)を変えれば、上記流路12内におい
て上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上
昇値Δt2を変化させることができることを示してい
る。上記数2において、強制対流熱伝達率αを変化させ
ることができれば温度上昇値Δt2を変化させることが
できれる。強制対流熱伝達率αを求める上記数3におい
て、熱伝達因子Jを変化させることができれば強制対流
熱伝達率αが変化する。ここで、熱伝達因子Jを求める
上記数14において、上記冷却フィン21mの上記鎧戸
状のルーバー22aの突起高さLnが変化すると熱伝達
因子Jが変化し、熱伝達因子Jが変化することにより、
強制対流熱伝達率αが変化する。よって、上記冷却フィ
ン21mの上記鎧戸状のルーバー22aの突起高さLn
を変えれば、上記流路12内において上記冷却空気6の
熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化さ
せることができる。したがって、上記印刷配線板9に実
装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、
上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン21mの上記
鎧戸状のルーバー22aの突起高さLnを変えることに
より、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電
子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させるこ
とができる。
【0180】したがって、この発明の実施の形態18に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分は、上記
熱交換器1の上記冷却フィン21mの上記鎧戸状のルー
バー22aの突起高さを高くし、逆に上記電子回路部品
10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元
が緩やかな部分には、上記冷却フィン21mの上記鎧戸
状のルーバー22aの突起高さを低くする等、上記電子
回路部品10の熱的諸元に対応して、上記実施の形態7
〜上記実施の形態11及び上記実施13〜上記実施の形
態16のいずれかにおいて実施した内容に加えて、上記
冷却フィン21mの上記鎧戸状のルーバー22aの突起
高さを変えることにより、上記熱交換器1の各位置でそ
の放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電子
回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスをより緻密に調整
することができ、電子回路モジュールにおける上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスをさらに均一化するこ
とができる。また、上記熱交換器1の両面に実装された
上記電子回路部品10の熱的諸元に大きな違いがある場
合等、例えば、上記冷却フィン21mの積層段数を2段
とし、上記電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側の上
記冷却フィン21mの上記鎧戸状のルーバー22aの突
起高さを高くし、反対に上記電子回路部品10の熱的諸
元が緩やかな側の上記冷却フィン21mの上記鎧戸状の
ルーバー22aの突起高さを低くすることにより、電子
回路モジュールの表裏に実装された上記電子回路部品1
0間においても熱ストレスを均一化することができる。
【0181】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン21mの上記
鎧戸状のルーバー22aの突起高さを高くすることによ
り、局所発熱部分における上記熱交換器1の放熱効果を
向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを
局所発熱部以外とより同程度にすることができるととも
に、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱用の
ヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回路モ
ジュールの厚みは従来のままで良いことになり、電子回
路モジュールを実装する電子機器の大型化、質量増加を
防止することができる。
【0182】ここで、上記冷却フィン21mの上記鎧戸
状のルーバー22aの突起高さを高くした場合、上記熱
交換器1内部において、上記冷却フィン21mにより形
成された上記流路12内を上記鎧戸状のルーバー22a
が塞ぐ割合が増加し、その結果として上記冷却空気6が
上記流路12内を流れる時の摩擦抵抗が増加してしま
う。しかし、上記熱交換器1において上記冷却フィン2
1mの上記鎧戸状のルーバー22aの突起高さを全て高
くするものではなく、上記電子回路部品10の局所発熱
部や熱的諸元が厳しい部分のみ上記鎧戸状のルーバー2
2aの突起高さを高くすることができるため、上記冷却
空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必
要最小限におさえることができ、電子回路モジュールに
上記冷却空気6を供給するための送風装置に、より大き
な負荷を与えることもないため、送風装置の能力向上、
大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減
少できる。
【0183】実施の形態19.図49は、上記実施の形
態7〜上記実施の形態11、上記実施の形態13〜上記
実施の形態16及び上記実施の形態18のいずれかの実
施の形態をさらに改善した、この発明の実施の形態19
を示す、図1における断面EEを示す図であり、図にお
いて21nはその詳細を図24に示した、金属薄板を波
形に成形してなり、さらに波形の垂直面に鎧戸状のルー
バー22bを有する複数の開口部23bが設けられた冷
却フィンであり、熱交換器1のダクト5内部に配置され
るとともに、上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルー
バー22bの幅(図24及び図49においてLe)がそ
れぞれ異なっている。また、上記ダクト5内部における
上記冷却フィン21nの配置位置は、電子回路部品10
の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上
記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルーバー22bの幅
(図24及び図49においてLe)によって決定されて
いる。
【0184】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン2
1nへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン21nにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数14により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数14は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン21nの
上記鎧戸状のルーバー22bの幅(図24及び図49に
おいてLe)を変えれば、上記流路12内において上記
冷却空気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δ
t2を変化させることができることを示している。上記
数2において、強制対流熱伝達率αを変化させることが
できれば温度上昇値Δt2を変化させることができれ
る。強制対流熱伝達率αを求める上記数3において、熱
伝達因子Jを変化させることができれば強制対流熱伝達
率αが変化する。ここで、熱伝達因子Jを求める上記数
14において、上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のル
ーバー22bの幅Leが変化すると熱伝達因子Jが変化
し、熱伝達因子Jが変化することにより、強制対流熱伝
達率αが変化する。よって、上記冷却フィン21nの上
記鎧戸状のルーバー22bの幅Leを変えれば、上記流
路12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱さ
れる時の温度上昇値Δt2を変化させることができる。
さらに、上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルーバー
22bの幅Leを変化させる手段として、図50に示す
ように、上記鎧戸状のルーバー22bの倒れ角度(図5
0におけるθ)も同時に変化させる場合は、上記鎧戸状
のルーバー22bの倒れ角度θを鋭角または鈍角とする
ことにより、上記鎧戸状のルーバー22bの幅Leの変
化範囲が拡大するばかりでなく、上記冷却フィン21n
により形成された上記流路12内を流れる上記冷却空気
6の摩擦抵抗が、上記鎧戸状のルーバー22bの倒れ角
度θを直角とした時よりも軽減できる。したがって、上
記印刷配線板9に実装された上記電子回路部品10の熱
的諸元に対応して、上記熱交換器1を形成する上記冷却
フィン21nの上記鎧戸状のルーバー22bの幅Leを
変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱
効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に
変化させることができる。
【0185】したがって、この発明の実施の形態19に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分は、上記
熱交換器1の上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルー
バー22bの幅を広くし、逆に上記電子回路部品10が
低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩や
かな部分には、上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のル
ーバー22bの幅を狭くする等、上記電子回路部品10
の熱的諸元に対応して、上記実施の形態7〜上記実施の
形態11、上記実施の形態13〜上記実施の形態16及
び上記実施の形態18のいずれかにおいて実施した内容
に加えて、上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルーバ
ー22bの幅を変えることにより、上記熱交換器1の各
位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される
上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化さ
せ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをより緻
密に調整することができ、電子回路モジュールにおける
上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをさらに均一
化することができる。また、上記熱交換器1の両面に実
装された上記電子回路部品10の熱的諸元に大きな違い
がある場合等、例えば、上記冷却フィン21nの積層段
数を2段とし、上記電子回路部品10の熱的諸元が厳し
い側の上記冷却フィン21nの上記鎧戸状のルーバー2
2bの幅を広くし、反対に上記電子回路部品10の熱的
諸元が緩やかな側の上記冷却フィン21nの上記鎧戸状
のルーバー22bの幅を狭くすることにより、電子回路
モジュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間
においても熱ストレスを均一化することができる。
【0186】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン21nの上記
鎧戸状のルーバー22bの幅を広くすることにより、局
所発熱部分における上記熱交換器1の放熱効果を向上さ
せ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを局所発
熱部以外とより同程度にすることができるとともに、局
所発熱している上記電子回路部品10に放熱用のヒート
シンクを取り付ける必要もないため、電子回路モジュー
ルの厚みは従来のままで良いことになり、電子回路モジ
ュールを実装する電子機器の大型化、質量増加を防止す
ることができる。
【0187】ここで、上記冷却フィン21nの上記鎧戸
状のルーバー22bの幅を広くした場合、上記熱交換器
1内部において上記冷却フィン21nにより形成された
上記流路12内を上記鎧戸状のルーバー22bが塞ぐ割
合が増加し、その結果として上記冷却空気6が上記流路
12内を流れる時の摩擦抵抗が増加してしまう。しか
し、上記熱交換器1において上記冷却フィン21nの上
記鎧戸状のルーバー22bの幅を全て広くするものでは
なく、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が
厳しい部分のみ上記鎧戸状のルーバー22bの幅を広く
することができることや、上記鎧戸状のルーバー22b
の倒れ角度θを鋭角または鈍角とするとで、上記鎧戸状
のルーバー22bの倒れ角度θを直角とした時よりも上
記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵抗を軽
減できることから、上記冷却空気6が上記流路12を流
れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限におさえることが
でき、電子回路モジュールに上記冷却空気6を供給する
ための送風装置に、より大きな負荷を与えることもない
ため、送風装置の能力向上、大型化、質量増加、騒音、
発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0188】実施の形態20.図51は、上記実施の形
態7〜上記実施の形態11、上記実施の形態13〜上記
実施の形態16、上記実施の形態18及び上記実施の形
態19のいずれかの実施の形態をさらに改善した、この
発明の実施の形態20を示す、図1における断面EEを
示す図であり、図において21pはその詳細を図24に
示した、金属薄板を波形に成形してなり、さらに波形の
垂直面に鎧戸状のルーバー22cを有する複数の開口部
23cが設けられた冷却フィンであり、熱交換器1のダ
クト5内部に配置されるとともに、上記冷却フィン21
pの上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口部2
3cの数量がそれぞれ異なっている。また、上記ダクト
5内部における上記冷却フィン21pの配置位置は、電
子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等
の熱的諸元と上記冷却フィン21pの上記鎧戸状のルー
バー22cを有する上記開口部23cの数量によって決
定されている。
【0189】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン2
1pへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン21pにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。ここで、上記流路1
2内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される
時の温度上昇値Δt2は上記数2〜上記数9、上記数1
1及び上記数14により求めることができ、上記数2〜
上記数9、上記数11及び上記数14は、上記熱交換器
1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン21pの
上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口部23c
の数量を変えれば、上記流路12内において上記冷却空
気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を
変化させることができることを示している。上記数2に
おいて、強制対流熱伝達率αを変化させることができれ
ば温度上昇値Δt2を変化させることができる。強制対
流熱伝達率αを求める上記数3において、質量流速Gを
変化させることができれば強制対流熱伝達率αが変化す
る。ここで、上記冷却フィン21pは図24に示すよう
に波形をなすように成形され、かつ波形の垂直面に上記
鎧戸状のルーバー22cを有する複数の上記開口部23
cが設けられていることから、一つの上記流路12に供
給された上記冷却空気6は、上記熱交換器1内部におい
て上記冷却フィン21pの垂直面に設けられた上記開口
部23cを通り、上記鎧戸状のルーバー22cに案内さ
れながら別の上記流路12に流れ込むことが可能であ
る。よって、上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記
開口部23cの数量を変化させることにより、個々の上
記流路12に流れ込む上記冷却空気6の質量流量Wが変
化し、その結果、上記数9における質量流速Gが変化
し、質量流速Gが変化することにより強制対流熱伝達率
αが変化する。よって、上記冷却フィン21Pの上記鎧
戸状のルーバー22cを有する上記開口部23cの数量
を変えれば、上記流路12内において上記冷却空気6の
熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化さ
せることができる。したがって、上記印刷配線板9に実
装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、
上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン21pの上記
鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口部23cの数
量を変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその
放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任
意に変化させることができる。
【0190】したがって、この発明の実施の形態20に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分は、上記
熱交換器1の上記冷却フィン21pの上記鎧戸状のルー
バー22cを有する上記開口部23cの数量を多くし、
逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用
温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分は、上記冷却フィ
ン21pの上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開
口部23cの数量を少なくする等、上記電子回路部品1
0の熱的諸元に対応して、上記実施の形態7〜上記実施
の形態11、上記実施の形態13〜上記実施の形態1
6、上記実施の形態18及び実施の形態19のいずれか
において実施した内容に加えて、上記冷却フィン21p
の上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口部23
cの数量を変えることにより、上記熱交換器1の各位置
でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、
上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをより緻密に
調整することができ、電子回路モジュールにおける上記
電子回路部品10の受ける熱ストレスをさらに均一化す
ることができる。また、上記熱交換器1の両面に実装さ
れた上記電子回路部品10の熱的諸元に大きな違いある
場合等、例えば、上記冷却フィン21pの積層段数を2
段とし、上記電子回路部品10の熱的諸元が厳しい側の
上記冷却フィン21pの上記鎧戸状のルーバー22cを
有する上記開口部23cの数量を多くし、反対に上記電
子回路部品10の熱的諸元が緩やかな側の上記冷却フィ
ン21pの上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開
口部23cの数量を少なくすることにより、電子回路モ
ジュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間に
おいても熱ストレスを均一化することができる。
【0191】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン21pの上記
鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口部23cの数
量を多くすることにより、局所発熱部分における上記熱
交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10
の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程度にす
ることができるとともに、局所発熱している上記電子回
路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要も
ないため、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良
いことになり、電子回路モジュールを実装する電子機器
の大型化、質量増加を防止することができる。
【0192】ここで、上記冷却フィン21pの上記鎧戸
状のルーバー22cを有する上記開口部23cの数量を
多くした場合、上記熱交換器1内部において、上記冷却
フィン21pにより形成された上記流路12内を上記開
口部23cに設けられた上記鎧戸状のルーバー22cが
塞ぐ割合が増加するとともに、上記熱交換器1内部にお
いて上記冷却フィン21pにより形成された個々の上記
流路12に流れ込む上記冷却空気6の質量流量Wが増加
し、上記流路12内を流れる上記冷却空気6の質量流速
Gが増加することになり、その結果として上記冷却空気
6が上記流路12内を流れる時の摩擦抵抗が増加してし
まう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却フィン
21pの上記鎧戸状のルーバー22cを有する上記開口
部23cの数量を全て増加させるものではなく、上記電
子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳しい部分の
み上記冷却フィン21pの上記鎧戸状のルーバー22c
を有する上記開口部23cの数量を増加させることがで
きるため、上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の
摩擦抵抗の増加を必要最小限におさえることができ、電
子回路モジュールに上記冷却空気6を供給するための送
風装置に、より大きな負荷を与えることもないため、送
風装置の能力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱など
の諸問題の発生も減少できる。
【0193】実施の形態21.この発明の実施の形態2
1は、上記実施の形態2、上記実施の形態4、上記実施
の形態6及び上記実施の形態11〜上記実施の形態20
のいずれかの実施の形態をさらに改善したものであり、
熱交換器1のダクト5内部に配置されている、セパレー
タ17fに複数の通風口24を設けたものである。
【0194】図52及び図53はこの発明の実施の形態
21による電子回路モジュールの上記熱交換器1に対す
る上記冷却空気6の供給及び排出領域が上記冷却フィン
4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21の配
置領域より小さくなった場合を示す、図1における断面
EEを示す部分詳細図であり、ここでは説明の便宜上、
上記冷却フィン19を使用した積層段数2段の上記熱交
換器1の場合を示してあるが、上記冷却フィン4,1
6,18,19もしくは上記冷却フィン21のいずれか
を使用した場合、または、組み合わせて使用した場合に
おいてもその効果は同一である。図52は上記冷却空気
6の供給領域が小さくなった場合を示す上記入口部7の
詳細図、図53は上記冷却空気6の排出領域が小さくな
った場合を示す上記出口部8の詳細図である。図52及
び図53に示すように、上記熱交換器1の上記入口部7
及び上記出口部8の開口高さ寸法(図52及び図53に
おいてH1)より、電子機器側の上記供給口14及び上
記排気口15の開口高さ寸法(図52及び図53におい
てH2)が小さくなっており、上記熱交換器1内部の上
段に位置する上記冷却フィン19の領域は塞がれてい
る。このような場合、従来の電子回路モジュールにおい
ては、上記冷却空気6が供給された上記流路12と排出
される上記流路12が同一であり、個々の上記流路12
を流れる上記冷却空気6の流れが上記熱交換器1内部に
おいて交わることがない状態となっており、当然複数段
に積層された各層においても上記冷却空気6の流れが上
記熱交換器1内部において交わることはない。よって、
電子機器側の上記供給口14により塞がれた上記熱交換
器1の上記入口部7に相対する上記熱交換器1内部の上
段に位置する上記流路12には、上記入口部7からは上
記冷却空気6を供給することができない。また、上記排
出口15により塞がれた上記熱交換器1の上記出口部8
に相対する上記熱交換器1内部の上段に位置する上記流
路12からは、上記冷却空気6を排出することができな
いことから、電子機器側の上記供給口14及び上記排出
口15により塞がれた上記熱交換器1の上段に位置する
上記流路12内における放熱効果が無いに等しい状態と
なってしまう。
【0195】しかしながら、この発明の実施の形態21
による電子回路モジュールにおいては、上記冷却フィン
19及び上記セパレータ17fにより形成された上記流
路12は上記熱交換器1の上記ダクト5内部において、
上記セパレータ17fに複数の上記通風口24が設けら
れていることから、電子機器側の上記供給口14により
塞がれていない上記熱交換器1の下段に位置する上記入
口部7から上記流路12に供給された上記冷却空気6
が、上記セパレータ17fに設けられた複数の上記通風
口24を通り、上記熱交換器1内部の上段に位置する上
記流路12に流れ込むことが可能となり、複数段に積層
された各層においても上記冷却空気6の流れが上記熱交
換器1内部において交わることができる。よって、電子
機器側の上記供給口14により塞がれた上記熱交換器1
の上段に位置する上記入口部7に相対する上記流路12
にも上記冷却空気6を流すことができる一方、上記排出
口15により塞がれた上記熱交換器1の上段に位置する
上記出口部8に相対する上記流路12の上記冷却空気6
は、上記排出口15により塞がれていない上記熱交換器
1の下段に位置する上記出口部8から排出することがで
きることから、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6
の供給あるいは排出領域が上記冷却フィン4,16,1
8,19もしくは上記冷却フィン21の配置領域より小
さくなるような場合においても、上記熱交換器1におけ
る放熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえるこ
とができる。
【0196】したがって、この発明の実施の形態21に
示すような実施態様によれば、上記実施の形態2、上記
実施の形態4、上記実施の形態6及び上記実施の形態1
1〜上記実施の形態20のいずれかにおいて実施した内
容に加えて、上記熱交換器1の上記ダクト5内部に配置
されている、上記セパレータ17fに複数の上記通風口
24を設けることにより、上記熱交換器1において複数
段に積層された各層においても、上記冷却空気6の流れ
が上記熱交換器1内部において交わることができる。し
たがって、上記熱交換器1に対する上記冷却空気6の供
給あるいは排出領域が上記冷却フィン4,16,18,
19もしくは上記冷却フィン21の配置領域より小さく
なるような場合においても、上記熱交換器1における放
熱効果の著しく減少する領域を最小限におさえることが
でき、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品
10の実装領域の拡大をより図ることができる。
【0197】また、上記印刷配線板9に実装される上記
電子回路部品10の実装領域の拡大をより図ることがで
きるとゆうことは、従来、上記印刷配線板9に実装する
上記電子回路部品10に課せられていた実装上の制約条
件がより緩和されることになり、上記電子回路部品10
の上記印刷配線板9上での配置決定に費やしていた多大
な設計時間がより短縮でき、電子回路モジュールの設計
時間のさらなる短縮が図れる。さらに、上記電子回路部
品10の実装領域をより拡大することができることか
ら、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型化、
質量増加を防止することもできる。
【0198】実施の形態22.この発明の実施の形態2
2は、上記実施の形態2、上記実施の形態4、上記実施
の形態6及び上記実施の形態11〜上記実施の形態21
のいずれかの実施の形態をさらに改善したものであり、
熱交換器1のダクト5内部に配置されている、冷却フィ
ン4,16,18,19もしくは21及びセパレータ1
7を、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最
高温度等の熱的諸元に応じて、熱伝導率がそれぞれ異な
るように成形したものである。
【0199】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン
4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21及び
上記セパレータ17へと熱伝導によって導かれ、上記ダ
クト5内部に上記冷却フィン4,16,18,19もし
くは上記冷却フィン21及び上記セパレータ17により
形成された複数の流路12内を流れる冷却空気6に放熱
される。この時、上記冷却フィン4,16,18,19
もしくは上記冷却フィン21及び上記セパレータ17に
おける熱伝導による温度上昇値Δt1は上記数1により
求めることができ、上記実施の形態1,3,5,7及び
上記実施の形態10においても述べたように、上記冷却
フィン4,16,18,19もくしは上記冷却フィン2
1及び上記セパレータ17の熱伝導率Kを変えることに
より温度上昇値Δt1を変化させることができる。さら
に、上記11においてフィン材料の熱伝導率Kが変化す
るとフィン効率ηが変化する。その結果、上記数3にお
ける強制対流熱伝達率αが変化し、上記数2に示す上記
流路12内において上記冷却空気6に熱伝達により放熱
される時の温度上昇値Δt2も変化させることができ
る。よって、上記印刷配線板9に実装された上記電子回
路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱交換器1を形
成する上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上
記冷却フィン21及び上記セパレータ17の材料の熱伝
導率を変えることにより、上記熱交換器1の各位置でそ
の放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて
任意に変化させることができる。
【0200】したがって、この発明の実施の形態22に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン4,16,18,19も
しくは上記冷却フィン21及び上記セパレータ17の材
料をアルミ合金A1100(222W/m・℃)や銅
(398W/m・℃)等の熱伝導率の高いものを使用
し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高
使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷
却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却フィン
21及び上記セパレータ17の材料は熱伝導率の比較的
低いものを使用する等、上記電子回路部品10の熱的諸
元に対応して、上記実施の形態2、上記実施の形態4、
上記実施の形態6及び上記実施の形態11〜上記実施の
形態21のいずれかにおいて実施した内容に加えて、上
記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却フ
ィン21及び上記セパレータ17の材料の熱伝導率を変
えることにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱効
果を、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路部品
10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子回路
部品10の受ける熱ストレスをより緻密に調整すること
ができ、電子回路モジュールにおける上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを均一化することができる。ま
た、上記熱交換器1の両面に実装された上記電子回路部
品10の熱的諸元に大きな違いがある場合等、例えば、
上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却
フィン21の積層段数を2段とし、上記電子回路部品1
0の熱的諸元が厳しい側の上記冷却フィン4,16,1
8,19もしくは上記冷却フィン21の材料をアルミ合
金A1100(222W/m・℃)や銅(398W/m
・℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、反対に上記電
子回路部品10の熱的諸元が緩やかな側の上記冷却フィ
ン4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21の
材料は熱伝導率の比較的低いものを使用することによ
り、電子回路モジュールの表裏に実装された上記電子回
路部品10間においても熱ストレスを均一化することが
できる。
【0201】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスのより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン4,16,1
8,19もしくは上記冷却フィン21及び上記セパレー
タ17を銅又はアルミ合金A1100等の高熱伝導材料
にて形成することにより、局所発熱部分における上記熱
交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10
の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程度にす
ることができるとともに、局所発熱している上記電子回
路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要も
ないため、電子回路モジュールの厚みは従来のままで良
いことになり、電子回路モジュールを実装する電子機器
の大型化、質量増加を防止することができる。
【0202】実施の形態23.図54は、上記実施の形
態1〜上記実施の形態22いずれかの実施の形態をさら
に改善した、この発明の実施の形態23を示す。図1に
おける断面DDを示す図であり、図において熱交換器1
のダクト5内部に配置されている、冷却フィン4q,1
6q,18q,19qもしくは21qのフィンピッチ
(図54においてP)がそれぞれ異なっている。また、
上記熱交換器1の上記ダクト5内部における上記冷却フ
ィン4q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フ
ィン21qの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や
熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィ
ン4q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フィ
ン21qのフィンピッチ(図54においてP)により決
定されている。尚、ここでは説明を便宜上、図54には
上記冷却フィン19qを使用した上記熱交換器1を示し
てあるが、上記冷却フィン4q,16q,18q,19
qもしくは上記冷却フィン21qのいずれかを使用した
場合、または組み合わせて使用した場合においてもその
効果は同一である。
【0203】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン4
q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フィン2
1q及び上記セパレータ17へと熱伝導によって導か
れ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン4q,16q,
18q,19qもしくは上記冷却フィン21q及び上記
セパレータ17により形成された複数の流路12内を流
れる冷却空気6に放熱される。この時、上記流路12内
において上記冷却空気6に熱伝達により放熱される時の
温度上昇値Δt2は上記数2により求めることができ、
上記数2において、放熱面積Asを変化させることがで
きれば温度上昇値Δt2を変化させることができる。例
えば、上記冷却フィン4q,16q,18q,19qも
くしは上記冷却フィン21qのフィンピッチPを細かく
した場合、上記熱交換器1の上記ダクト5内部におけ
る、上記冷却フィン4q,16q,18q,19qもし
くは上記冷却フィン21qの放熱面積Asが増加し温度
上昇値Δt2は小さくなる。また、上記冷却フィン4
q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フィン2
1qのフィンピッチPを粗くした場合、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における、上記冷却フィン4q,1
6q,18q,19qもしくは上記冷却フィン21qの
放熱面積Asが減少し温度上昇値Δt2は大きくなる。
したがって、上記熱交換器1の上記ダクト5内部におい
て、上記冷却フィン4q,16q,18q,19qもし
くは上記冷却フィン21qのフィンピッチPを細かく成
形した上記冷却フィン4q,16q,18q,19qも
しくは上記冷却フィン21qが配置されている位置の方
が放熱効果に優れていることになる。よって、上記印刷
配線板9に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元
に対応して、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン
4q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フィン
21qのフィンピッチを変えることにより、上記熱交換
器1の各位置でその放熱効果を上記電子回路部品10の
熱的諸元に応じて任意に変化させることができる。
【0204】したがって、この発明の実施の形態23に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン4q,16q,18q,
19qもしくは上記冷却フィン21qのフィンピッチが
細かいものを使用し、逆に上記電子回路部品10が低発
熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな
部分には、上記冷却フィン4q,16q,18q,19
qもしくは上記冷却フィン21qのフィンピッチが粗い
ものを使用する等、上記電子回路部品10の熱的諸元に
対応して、上記実施の形態1〜上記実施の形態22のい
ずれかにおいて実施した内容に加えて、上記冷却フィン
4q,16q,18q,19qもしくは上記冷却フィン
21qのフィンピッチを変えることにより、上記熱交換
器1の各位置でその放熱効果を、上記印刷配線板9に実
装される上記電子回路部品10熱的諸元に応じて任意に
変化させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを
より緻密に調整することができ、電子回路モジュールに
おける上記電子回路部品10の受ける熱ストレスをさら
に均一化することができる。また、上記熱交換器1の両
面に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に大き
な違いがある場合等、例えば、上記冷却フィン4q,1
6q,18q,19qもしくは上記冷却フィン21qの
積層段数を2段とし、上記電子回路部品10の熱的諸元
が厳しい側の上記冷却フィン4q,16q,18q,1
9qもしくは上記冷却フィン21qにはフィンピッチが
細かいものを使用し、反対に上記電子回路部品10の熱
的諸元が緩やかな側の上記冷却フィン4q,16q,1
8q,19qもしくは上記冷却フィン21qにはフィン
ピッチの粗いものを使用することにより、電子回路モジ
ュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間にお
いても熱ストレスを均一化することができる。
【0205】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
が短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさらなる
短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記冷却フィン4q,16q,1
8q,19qもしくは上記冷却フィン21qのフィンピ
ッチを細かく成形することにより、局所発熱部分におけ
る上記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路
部品10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同
程度にすることができるとともに、局所発熱している上
記電子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付け
る必要もないため、電子回路モジュールの厚みは従来の
ままで良いことになり、電子回路モジュールを実装する
電子機器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0206】ここで、上記冷却フィン4q,16q,1
8q,19qもしくは上記冷却フィン21qのフィンピ
ッチを細かくした場合、上記冷却空気6が上記流路12
を流れる時の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が
増加してしまう。しかし、上記熱交換器1において上記
冷却フィン4q,16q,18q,19qもしくは上記
冷却フィン21qのフィンピッチを全て細かくするもの
ではなく、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸
元が厳しい部分のみフィンピッチを細かくすることがで
きるため、上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の
摩擦抵抗の増加を必要最小限におさえることができ、電
子回路モジュールに上記冷却空気6を供給するための送
風装置に、より大きな負荷を与えることもないため、送
風装置の能力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱など
の諸問題の発生も減少できる。
【0207】実施の形態24.図55は、上記実施の形
態1〜上記実施の形態23いずれかの実施の形態をさら
に改善した、この発明の実施の形態24を示す、図1に
おける断面DDを示す図であり、図において熱交換器1
のダクト5内部に配置されている、冷却フィン4r,1
6r,18r,19rもしくは21rの板厚(図55に
おいてt1)がそれぞれ異なっている。また、上記熱交
換器1の上記ダクト5内部における上記冷却フィン4
r,16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン2
1rの配置位置は、電子回路部品10の発熱量や熱抵抗
値及び使用最高温度等の熱的諸元と上記冷却フィン4
r,16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン2
1rの板厚(図55においてt1)により決定されてい
る。尚、ここでは説明を便宜上、図55には上記冷却フ
ィン19rを使用した上記熱交換器1を示してあるが、
上記冷却フィン4r,16r,18r,19rもしくは
上記冷却フィン21rのいずれかを使用した場合、また
は組み合わせて使用した場合においてもその効果は同一
である。
【0208】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン4
r,16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン2
1rへと熱伝導によって導かれ、上記ダクト5内部に上
記冷却フィン4r,16r,18r,19rもしくは上
記冷却フィン21rにより形成された複数の流路12内
を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷却フ
ィン4r,16r,18r,19rもくしは上記冷却フ
ィン21rにおける熱伝導による温度上昇値Δt1は上
記数1により求めることができ、上記冷却フィン4r,
16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン21r
の板厚t1を変化させた場合、上記数1において伝導面
積Acが板厚t1の変化にともない変化し、その結果、
温度上昇値Δt1を変化させることができる。さらに、
上記数11においてフィンの厚さtが変化するとフィン
効率ηが変化する。また、上記冷却フィン4r,16
r,18r,19rもしくは上記冷却フィン21rの板
厚t1が変化することにより上記数9における流路断面
積Afが変化し、上記流路12内を流れる上記冷却空気
6の質量流速Gも変化する。よって、上記数3における
質量流速Gおよびフィン効率ηが変化することになり、
その結果、上記数3における強制対流熱伝達率αが変化
し、上記数2に示す上記流路12内において上記冷却空
気6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値ΔT2も
変化させることができる。したがって、上記印刷配線板
9に実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応
して、上記熱交換器1を形成する上記冷却フィン4r,
16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン21r
の板厚を変えることにより、上記熱交換器1の各位置で
その放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じ
て任意に変化させることができる。
【0209】したがって、この発明の実施の形態24に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン4r,16r,18r,
19rもしくは上記冷却フィン21rには板厚の厚いも
のを使用し、逆に上記電子回路部品10が低発熱、低熱
抵抗、高使用温度範囲等の熱的諸元が緩やかな部分に
は、上記冷却フィン4r,16r,18r,19rもし
くは上記冷却フィン21rには板厚の薄いものを使用す
る等、上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上
記実施の形態1〜上記実施の形態23のいずれかにおい
て実施した内容に加えて、上記冷却フィン4r,16
r,18r,19rもしくは上記冷却フィン21r板厚
を変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその放
熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電子回路
部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスをより緻密に調整する
ことができ、電子回路モジュールにおける上記電子回路
部品10の受ける熱ストレスをさらに均一化することが
できる。
【0210】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン4r,16
r,18r,19rもしくは上記冷却フィン21rの板
厚を厚く成形することにより、局所発熱部分における上
記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程度
にすることができるとともに、局所発熱している上記電
子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必
要もないため、電子回路モジュールの厚みは従来のまま
で良いことになり、電子回路モジュールを実装する電子
機器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0211】ここで、上記冷却フィン4r,16r,1
8r,19rもしくは上記冷却フィン21rの板厚を厚
くした場合、上記冷却空気6が上記流路12を流れる時
の流路断面積が狭くなることから摩擦抵抗が増加してし
まう。しかし、上記熱交換器1において上記冷却フィン
4r,16r,18r,19rもしくは上記冷却フィン
21rの板厚を全て厚くするものではなく、上記電子回
路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳しい部分のみ板
厚を厚くすることができるため、上記冷却空気6が上記
流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限にお
さえることができ、電子回路モジュールに上記冷却空気
6を供給するための送風装置に、より大きな負荷を与え
ることもないため、送風装置の能力向上、大型化、質量
増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0212】実施の形態25.図56は、上記実施の形
態2、上記実施の形態4、上記実施の形態6および上記
実施の形態11〜上記実施の形態24のいずれかの実施
の形態をさらに改善した、この発明の実施の形態25を
示す、図1における断面DDを示す図であり、図におい
て熱交換器1のダクト5内部に配置されている、冷却フ
ィン4s,16s,18s,19sもしくは21sおよ
びセパレータ17gの板厚(図56においてt1および
t2)がそれぞれ異なっている。また、上記熱交換器1
の上記ダクト5内部における上記冷却フィン4s,16
s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sおよ
び上記セパレータ17gの配置位置は、電子回路部品1
0の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元と
上記冷却フィン4s,16s,18s,19sもしくは
上記冷却フィン21sおよび上記セパレータ17gの板
厚(図55においてt1およびt2)により決定されて
いる。尚、ここでは説明を便宜上、図56には上記冷却
フィン19sを使用した上記熱交換器1を示してある
が、上記冷却フィン4s,16s,18s,19sもし
くは上記冷却フィン21sのいずれかを使用した場合、
または組み合わせて使用した場合においてもその効果は
同一である。
【0213】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、スキン2を介して上記冷却フィン4
s,16s,18s,19sもしくは上記冷却フィン2
1sおよび上記セパレータ17gへと熱伝導によって導
かれ、上記ダクト5内部に上記冷却フィン4s,16
s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sおよ
び上記セパレータ17gにより形成された複数の流路1
2内を流れる冷却空気6に放熱される。この時、上記冷
却フィン4s,16s,18s,19sもくしは上記冷
却フィン21sおよび上記セパレータ17gにおける熱
伝導による温度上昇値Δt1は上記数1により求めるこ
とができ、上記冷却フィン4s,16s,18s,19
sもしくは上記冷却フィン21sの板厚t1および上記
セパレータ17gの板厚t2を変化させた場合、上記数
1において伝導面積Acが板厚t1,t2の変化にとも
ない変化し、その結果、温度上昇値Δt1を変化させる
ことができる。また、上記冷却フィン4s,16s,1
8s,19sもしくは上記冷却フィン21sの板厚t1
を変化させると上記数11においてフィンの厚さtが変
化する。さらに、上記セパレータ17gの板厚t2が変
化すると、それにともない上記冷却フィン4s,16
s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sの高
さが変化することになり、上記数11におけるフィン高
さhが変化する。よって、上記数11におけるフィンの
厚さtとフィン高さhが変化することからフィン効率η
が変化する。さらにまた、上記冷却フィン4s,16
s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sの板
厚t1および上記セパレータ17gの板厚t2が変化す
ることにより上記数9における流路断面積Afが変化
し、上記流路12内を流れる上記冷却空気6の質量流速
Gも変化する。よって、上記数3における質量流速Gお
よびフィン効率ηが変化することになり、その結果、上
記数3における強制対流熱伝達率αが変化し、上記数2
に示す上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝達
により放熱される時の温度上昇値Δt2も変化させるこ
とができる。したがって、上記印刷配線板9に実装され
た上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上記熱
交換器1を形成する上記冷却フィン4s,16s,18
s,19sもしくは上記冷却フィン21sの板厚t1お
よび上記セパレータ17gの板厚t2を変えることによ
り、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を上記電子
回路部品10の熱的諸元に応じて任意に変化させること
ができる。
【0214】したがって、この発明の実施の形態25に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記冷却フィン4s,16s,18s,
19sもしくは上記冷却フィン21sおよび上記セパレ
ータ17gには板厚の厚いものを使用し、逆に上記電子
回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の
熱的諸元が緩やかな部分には、上記冷却フィン4s,1
6s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sお
よび上記セパレータ17gには板厚の薄いものを使用す
る等、上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、上
記実施の形態2、上記実施の形態4、上記実施の形態6
および上記実施の形態11〜上記実施の形態24のいず
れかにおいて実施した内容に加えて、上記冷却フィン4
s,16s,18s,19sもしくは上記冷却フィン2
1sおよび上記セパレータ17gの板厚を変えることに
より、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を、上記
印刷配線板9に実装される上記電子回路部品10の熱的
諸元に応じて任意に変化させ、上記電子回路部品10の
受ける熱ストレスをより緻密に調整することができ、電
子回路モジュールにおける上記電子回路部品10の受け
る熱ストレスをさらに均一化することができる。また、
上記熱交換器1の両面に実装された上記電子回路部品1
0の熱的諸元に大きな違いがある場合等、例えば、上記
冷却フィン4s,16s,18s,19sもしくは上記
冷却フィン21sの積層段数を2段とし、上記電子回路
部品10の熱的諸元が厳しい側の上記冷却フィン4s,
16s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21s
には板厚の厚いものを使用し、反対に上記電子回路部品
10の熱的諸元が緩やかな側の上記冷却フィン4s,1
6s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sに
は板厚の薄いものを使用することにより、電子回路モジ
ュールの表裏に実装された上記電子回路部品10間にお
いても熱ストレスを均一化することができる。
【0215】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記冷却フィン4s,16
s,18s,19sもしくは上記冷却フィン21sおよ
び上記セパレータ17gの板厚を厚く成形することによ
り、局所発熱部分における上記熱交換器1の放熱効果を
向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱ストレスを
局所発熱部以外とより同程度にすることができるととも
に、局所発熱している上記電子回路部品10に放熱用の
ヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回路モ
ジュールの厚みは従来のままで良いことになり、電子回
路モジュールを実装する電子機器の大型化、質量増加を
防止することができる。
【0216】ここで、上記冷却フィン4s,16s,1
8s,19sもしくは上記冷却フィン21sおよび上記
セパレータ17gの板厚を厚くした場合、上記冷却空気
6が上記流路12を流れる時の流路断面積が狭くなるこ
とから摩擦抵抗が増加してしまう。しかし、上記熱交換
器1において上記冷却フィン4s,16s,18s,1
9sもしくは上記冷却フィン21sおよび上記セパレー
タ17gの板厚を全て厚くするものではなく、上記電子
回路部品10の局所発熱部や熱的諸元が厳しい部分のみ
板厚を厚くすることができるため、上記冷却空気6が上
記流路12を流れる時の摩擦抵抗の増加を必要最小限に
おさえることができ、電子回路モジュールに上記冷却空
気6を供給するための送風装置に、より大きな負荷を与
えることもないため、送風装置の能力向上、大型化、質
量増加、騒音、発熱などの諸問題の発生も減少できる。
【0217】実施の形態26.図57は、上記実施の形
態1〜上記実施の形態25のいずれかの実施の形態をさ
らに改善した、この発明の実施の形態26を示す、図1
における断面DDを示す図であり、図において熱交換器
1を形成するスキン2aは、電子回路部品10の発熱量
や熱抵抗値及び使用最高温度等の熱的諸元に応じて、熱
伝導率がそれぞれ異なる材料にて成形されている。尚、
ここでは説明の便宜上、図57には冷却フィン19を使
用した積層段数1段の上記熱交換器1を示してあるが、
冷却フィン4,16,18,19もしくは21のいずれ
かを使用した場合、または組み合わせて使用した場合、
さらには複数段に積層した場合においてもその効果は同
一である。
【0218】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、上記スキン2aを介して上記冷却フ
ィン4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21
および上記セパレータ17へと熱伝導によって導かれ、
上記ダクト5内部に上記冷却フィン4,16,18,1
9もしくは上記冷却フィン21および上記セパレータ1
7により形成された複数の流路12内を流れる冷却空気
6に放熱される。この時、上記スキン2aにおける熱伝
導による温度上昇値Δt1は上記数1により求めること
ができ、上記実施の形態1,3,5,7,10及び上記
実施の形態22においても述べたように、上記スキン2
aの熱伝導率Kを変えることにより温度上昇値Δt1を
変化させることができる。よって、上記印刷配線板9に
実装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応し
て、上記熱交換器1を形成する上記スキン2aの熱伝導
率を変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその
放熱効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任
意に変化させることができる。
【0219】したがって、この発明の実施の形態26に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記熱交換器1の上記スキン2aの材料は、アルミ合金A
1100(222W/m・℃)や銅(398W/m・
℃)等の熱伝導率の高いものを使用し、逆に上記電子回
路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範囲等の熱
的諸元が緩やかな部分には、上記スキン2aの材料は熱
伝導率の比較的低いものを使用する等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して、上記実施の形態1〜上記
実施の形態25のいずれかにおいて実施した内容に加え
て、上記スキン2aの材料の熱伝導率を変えることによ
り、上記熱交換器1の各位置でその放熱効果を、上記印
刷配線板9に実装される上記電子回路部品10熱的諸元
に応じて任意に変化させ、上記電子回路部品10の受け
る熱ストレスをより緻密に調整することができ、電子回
路モジュールにおける上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをさらに均一化することができる。また、上記
熱交換器1に両面に実装された上記電子回路部品10の
熱的諸元に大きな違いがある場合等、上記電子回路部品
10の熱的諸元が厳しい側の上記スキン2aの材料には
アルミ合金A1100または銅等の高熱伝導材料を使用
し、反対に上記電子回路部品10の熱的諸元が緩やかな
側の上記スキン2aの材料には比較的熱伝導率の低いも
のを使用することにより、電子回路モジュールの表裏に
実装された上記電子回路部品10間においても熱ストレ
スを均一化することができる。
【0220】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
がより短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさら
なる短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10
の局所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路
部品10に対応した部分の上記スキン2aの材料をアル
ミ合金A1100または銅等の高熱伝導材料にて成形す
ることにより、局所発熱部分における上記熱交換器1の
放熱効果を向上させ、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスを局所発熱部以外とより同程度にすることがで
きるとともに、局所発熱している上記電子回路部品10
に放熱用のヒートシンクを取り付ける必要もないため、
電子回路モジュールの厚みは従来のままで良いことにな
り、電子回路モジュールを実装する電子機器の大型化、
質量増加を防止することができる。
【0221】実施の形態27.この発明の実施の形態2
7は、上記実施の形態1〜上記実施の形態26のいずれ
かの実施の形態をさらに改善しもたのであり、熱交換器
1を形成するスキン2、スペーサ3、冷却フィン4,1
6,18,19もしくは21およびセパレータ17を、
電子回路部品10の発熱量や熱抵抗値及び使用最高温度
等の熱的諸元に応じて、表面粗さがそれぞれ異なるよう
に成形したものである。
【0222】以上のように構成された電子回路モジュー
ルにおいては、上記電子回路部品10から発生する熱
は、印刷配線板9、上記スキン2を介して上記冷却フィ
ン4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21お
よび上記セパレータ17へと熱伝導によって導かれ、上
記ダクト5内部に上記冷却フィン4,16,18,19
もしくは上記冷却フィン21および上記セパレータ17
により形成された複数の流路12内を流れる冷却空気6
に放熱される。この時、上記流路12内を流れる上記冷
却空気6の流れの状態は、上記熱交換器1を形成する上
記スキン2、上記スペーサ3、上記冷却フィン4,1
6,18,19もしくは上記冷却フィン21および上記
セパレータ17の表面粗さに大きな影響を受ける。ここ
で、上記流路12内において上記冷却空気6に熱伝達に
より放熱される時の温度上昇値Δt2は上記数2により
求めることができる。上記数2における強制対流熱伝達
率αは上記数3を変形した、数16によっても求めるこ
とができる。
【0223】
【数16】
【0224】また、上記数16におけるヌセルト数Nu
は、上記スキン2、上記スペーサ3、上記冷却フィン
4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21およ
び上記セパレータ17の表面粗さを考慮した場合、数1
7により求められる。
【0225】
【数17】
【0226】上記数16および上記数17は、上記熱交
換器1を形成する上記スキン2、上記スペーサ3、上記
冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却フィ
ン21および上記セパレータ17の表面粗さを変化させ
ることにより、上記流路12内において上記冷却空気6
に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変化
させることができることを示している。上記数17にお
いてεは流路の等価粗度を示すものであり、上記スキン
2、上記スペーサ3、上記冷却フィン4,16,18,
19もしくは上記冷却フィン21および上記セパレータ
17の表面粗さが粗くなれば増加し、滑らかになれば減
少する値である。したがって、ヌセルト数Nuは流路の
等価粗度εが変化することにより、つまり、上記スキン
2、上記スペーサ3、上記冷却フィン4,16,18,
19もしくは上記冷却フィン21および上記セパレータ
17の表面粗さが変化することにより、その値が変化す
ることになる。その結果、上記数16においてヌセルト
数Nuが変化した場合、強制対流熱伝達率αが変化し、
上記数2における上記流路12内において上記冷却空気
6に熱伝達により放熱される時の温度上昇値Δt2を変
化させることができる。よって、上記印刷配線板9に実
装された上記電子回路部品10の熱的諸元に対応して、
上記熱交換器1を形成する上記スキン2、上記スペーサ
3、上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記
冷却フィン21および上記セパレータ17の表面粗さを
変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその放熱
効果を上記電子回路部品10の熱的諸元に応じて任意に
変化させることができる。
【0227】したがって、この発明の実施の形態27に
示すような実施態様によれば、例えば、上記印刷配線板
9に実装される上記電子回路部品10が高発熱、高熱抵
抗、低使用温度範囲等の熱的諸元が厳しい部分には、上
記スキン2、上記スペーサ3、上記冷却フィン4,1
6,18,19もしくは上記冷却フィン21および上記
セパレータ17の表面粗さが粗いものを使用し、逆に上
記電子回路部品10が低発熱、低熱抵抗、高使用温度範
囲等の熱的諸元が緩やかな部分には、上記スキン2、上
記スペーサ3、上記冷却フィン4,16,18,19も
しくは上記冷却フィン21および上記セパレータ17の
表面粗さが滑らかなものを使用する等、上記電子回路部
品10の熱的諸元に対応して、上記実施の形態1〜上記
実施の形態26のいずれかにおいて実施した内容に加え
て、上記熱交換器1を形成する上記スキン2、上記スペ
ーサ3、上記冷却フィン4,16,18,19もしくは
上記冷却フィン21および上記セパレータ17の表面粗
さを変えることにより、上記熱交換器1の各位置でその
放熱効果を、上記印刷配線板9に実装される上記電子回
路部品10熱的諸元に応じて任意に変化させ、上記電子
回路部品10の受ける熱ストレスをより緻密に調整する
ことができ、電子回路モジュールにおける上記電子回路
部品10の受ける熱ストレスをさらに均一化することが
できる。また、上記熱交換器1に両面に実装された上記
電子回路部品10の熱的諸元に大きな違いがある場合
等、例えば、上記冷却フィン4,16,18,19もし
くは上記冷却フィン21の積層段数を2段とし、上記電
子回路部品10の熱的諸元が厳しい側の上記スキン2、
上記スペーサ3、上記冷却フィン4,16,18,19
もしくは上記冷却フィン21および上記セパレータ17
には表面粗さの粗いものを使用し、反対に上記電子回路
部品10の熱的諸元が緩やかな側の上記スキン2、上記
スペーサ3、上記冷却フィン4,16,18,19もし
くは上記冷却フィン21および上記セパレータ17には
表面粗さの滑らかなものを使用することにより、電子回
路モジュールの表裏に実装された上記電子回路部品10
間においても熱ストレスを均一化することができる。
【0228】さらに、上記電子回路部品10の受ける熱
ストレスをより緻密に調整が可能であるということは、
従来、上記印刷配線板9に実装する上記電子回路部品1
0に課せられていた実装上の熱的な制約条件がさらに緩
和されることになり、上記電子回路部品10の上記印刷
配線板9上での配置決定に費やしていた多大な設計時間
が短縮でき、電子回路モジュールの設計時間のさらなる
短縮が図れる。そしてまた、上記電子回路部品10の局
所発熱に対しても、局所発熱している上記電子回路部品
10に対応した部分の上記スキン2、上記スペーサ3、
上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却
フィン21および上記セパレータ17には表面粗さの粗
いものを使用することにより、局所発熱部分における上
記熱交換器1の放熱効果を向上させ、上記電子回路部品
10の受ける熱ストレスを局所発熱部以外とより同程度
にすることができるとともに、局所発熱している上記電
子回路部品10に放熱用のヒートシンクを取り付ける必
要もないため、電子回路モジュールの厚みは従来のまま
で良いことになり、電子回路モジュールを実装する電子
機器の大型化、質量増加を防止することができる。
【0229】ここで、上記スキン2、上記スペーサ3、
上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却
フィン21および上記セパレータ17の表面粗さを粗く
した場合、上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の
摩擦抵抗が増加してしまう。しかし、上記熱交換器1に
おいて上記スキン2、上記スペーサ3、上記冷却フィン
4,16,18,19もしくは上記冷却フィン21およ
び上記セパレータ17の表面粗さを全て粗くするもので
はなく、上記電子回路部品10の局所発熱部や熱的諸元
が厳しい部分のみ表面粗さを粗くすることができるた
め、上記冷却空気6が上記流路12を流れる時の摩擦抵
抗の増加を必要最小限におさえることができ、電子回路
モジュールに上記冷却空気6を供給するための送風装置
に、より大きな負荷を与えることもないため、送風装置
の能力向上、大型化、質量増加、騒音、発熱などの諸問
題の発生も減少できる。
【0230】実施の形態28.この発明の実施の形態2
8は上記実施の形態1〜上記実施の形態27のいずれか
の実施の形態をさらに改善しもたのであり、熱交換器1
を形成するスキン2、スペーサ3、冷却フィン4,1
6,18,19もしくは21およびセパレータ17をア
ルミ亜鉛合金等の内部摩擦の大きい特性を有する制振合
金材料にて成形したものである。図58は上記実施の形
態1〜上記実施の形態27に示す電子回路モジュールを
一般的な電子機器内に実装し、電子回路モジュールの強
度的に弱い方向である電子回路部品10の実装面と垂直
(図59に示すX軸方向)に加振した時の、電子回路モ
ジュールの各周波数における応答倍率及び位相のデータ
を示したものである。図58に示すように電子回路モジ
ュールの共振周波数は160Hzで、その時の応答倍率
は8.6倍である。したがって、電子機器から電子回路
モジュールに伝達される振動レベルは、入力加振レベル
の8.6倍の振動レベルが電子回路モジュールに印加さ
れることになり、電子回路モジュールに実装されている
上記電子回路部品10はこの振動レベルに耐えることが
必要となる。このことは上記電子回路部品10の市場性
を狭め、コスト高を招くことになる。また、上記電子回
路部品10の実装状態によっては、この振動ストレスに
より、リード破断やはんだ付け部のクラック等を発生す
る可能性がある。ここで、電子回路モジュールの共振周
波数における応答倍率は数18により求めることができ
る。
【0231】
【数18】
【0232】電子回路モジュールの共振時においては、
入力角振動数ωと電子回路モジュールの角振動数ωnは
等しいことから、上記数18は数19のようになる。
【0233】
【数19】
【0234】また、上記数19における減衰比ζは数2
0より求められる。
【0235】
【数20】
【0236】さらに、上記数20における対数減衰率δ
は数21より求められる。
【0237】
【数21】
【0238】上記数18〜上記数21は、電子回路モジ
ュールの内部摩擦Q-1を大きくすれば、共振周波数にお
ける応答倍率Aを小さくすることができることを示して
おり、上記数21において内部摩擦Q-1を大きくすると
対数減衰率δが大きくなる。そして、上記数20におい
て対数減衰率δが大きくなると減衰比ζが大きくなる。
さらに、減衰比ζが大きくなると上記数19における応
答倍率Aを小さくすることができる。例えば、減衰比ζ
が0.03の場合、応答倍率は16.7倍となるのに対
して、減衰比ζが0.07の場合、応答倍率は7.2倍
となり、応答倍率Aを小さくすることができる。
【0239】したがって、この発明の実施の形態28に
示すような実施態様によれば、電子回路モジュールの上
記熱交換器1を形成する上記スキン2、上記スペーサ
3、上記冷却フィン4,16,18,19もしくは上記
冷却フィン21および上記セパレータ17を内部摩擦
(一般的な構造用アルミ合金の内部摩擦は0.5〜2×
10-3)の大きい特性を有する例えばアルミ−亜鉛合金
(5×10-3)等の制振合金材料にて成形することによ
り、電子回路モジュールから上記電子回路部品10に伝
達される振動レベルは、上記熱交換器1内部で減衰さ
れ、電子回路モジュールの共振周波数における応答倍率
が小さくなり、上記電子回路部品10に印加される振動
ストレスを低下させることができる。
【0240】実施の形態29.この発明の実施の形態2
9は上記実施の形態1〜上記実施の形態27のいずれか
の実施の形態をさらに改善しもたのであり、熱交換器1
を形成するスキン2、スペーサ3、冷却フィン4,1
6,18,19もしくは21およびセパレータ17をE
MIシールド材料にて成形したものである。ここで、上
記熱交換器1の両面に上記印刷配線板9及び上記電子回
路部品10が実装され、一方の面には、微小信号を扱う
アナログ回路、もう一方の面には、大電力を扱う電源回
路が実装された場合に、電源回路側に実装されたトラン
ジスタ、ダイオード及びリレー等から放射される電磁ノ
イズに対して、アナログ回路側の微小信号が影響を受け
ないようにする必要があり、従来、上記熱交換器1が電
源回路側からの電磁ノイズに対して遮蔽板(シールド
板)の役目をなし、アナログ回路側の微小信号に影響を
与えないようになっている。しかしながら、近年の電子
機器の高性能化が進むにつれ、電源回路に必要とされる
電源容量の増加にともなう、トランジスタ、ダイオード
及びリレー等から放射される電磁ノイズの増加と、アナ
ログ回路における信号の極微小化が必要となってきてい
る。また一方では、電子機器における機能の分散化にと
もない、電子機器そのものを比較的環境条件の悪い場所
へ設置する場合も発生しており、すなわち、電子機器の
設置される場所によっては、電子機器の外部から強力な
電磁ノイズの浸入を強く受ける場合も存在し、このよう
な場合、間接冷却方式の電子回路モジュールにおいて
は、上記熱交換器1のダクト5内部に冷却空気6が流れ
ており、上記ダクト5内部は電磁的に外部と遮蔽されて
いないため、上記ダクト5内部にまで電子機器の外部か
らの電磁ノイズの浸入を受け、上記電子回路部品10の
近傍に外部からの強力な電磁ノイズが存在することにな
る。このように、電磁ノイズが増強する一方で、信号の
極微小化が必要な近年の電子回路モジュールでは、より
効果的な電磁ノイズ対策が必要となってきている。
【0241】ここで、各種金属板の電磁シールド効果S
Eは数22から求められ、その値が大きいほど電磁シー
ルド効果が優れている。
【0242】
【数22】
【0243】また、上記数22において、吸収損失Aは
数23より求められる。
【0244】
【数23】
【0245】上記数23において、吸収損失Aは金属板
の厚さtが厚く、比透明率μと比導電率σの積が大きい
ほど大きくなる。図60は上記数23による上記熱交換
器1を形成する上記スキン2、上記スペーサ3、上記冷
却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却フィン
21および上記セパレータ17の代表的な材料とEMI
シールド材料の吸収損失Aを比較した表であり、金属板
の厚さtはMIL規格に定める規定厚さ、周波数fは1
0kHzで求めたものである。図60において上記熱交
換器1を形成する上記スキン2、上記スペーサ3、上記
冷却フィン4,16,18,19もしくは上記冷却フィ
ン21および上記セパレータ17を、パーマロイ、ハイ
パーニック、MU−メタル、スーパーアロイ等のEMI
シールド材料にて成形した方が、上記熱交換器1の吸収
損失Aが大きくなることがわかる。よって、上記数22
において吸収損失Aが大きくなれば電磁シールド効果が
向上する。
【0246】したがって、この発明の実施の形態29に
示すような実施態様によれば、上記熱交換器1を形成す
る上記スキン2、上記スペーサ3、上記冷却フィン4,
16,18,19もしくは上記冷却フィン21および上
記セパレータ17を、パーマロイ、ハイパーニック、M
U−メタル、スーパーアロイ等のEMIシールド材料に
て成形することにより、電子回路モジュールの表裏に実
装された上記電子回路部品10の相互間における電磁ノ
イズの影響をより効果的に防止できるとともに、上記熱
交換器1の上記ダクト5内部に浸入してくる外部からの
電磁ノイズによる上記電子回路部品10への影響も、よ
り効果的に防止できる。
【0247】
【発明の効果】この発明による電子回路モジュールは、
以上説明したように構成されているので、以下に記載さ
れるような効果がある。
【0248】第1〜第27の発明によれば、熱交換器に
各位置でその放熱効果を任意に変化させることにより、
印刷配線板上における電子回路部品の受ける熱ストレス
を均一化することができるとともに、熱交換器内部にお
ける冷却空気の流れを拡散あるいは蛇行させ、一つの流
路に供給された冷却空気でも熱交換器内部の広範囲に渡
り流れることが可能となり、印刷配線板上における電子
回路部品の実装領域を拡大することができる。また、印
刷配線板上における電子回路部品の受ける熱ストレスを
均一化するとともに、電子回路部品の実装領域を拡大す
ることにより、電子回路部品に課せられていた実装上の
熱的な配置制約条件が緩和され、電子回路部品の印刷配
線板上における配置決定に費やしていた多大な設計時間
が短縮でき、電子回路モジュールの設計時間の短縮が図
れる。さらに、電子回路部品の局所発熱に対しても、局
所発熱している電子回路部品に対応した部分の熱交換器
の放熱効果を向上させることにより、電子回路部品の受
ける熱ストレスを局所発熱部以外と同程度にすることが
できるとともに、冷却空気が熱交換器のダクト内部を流
れるときの摩擦抵抗を増加させるような変更は必要最小
限におさえることができることから、電子回路モジュー
ルに冷却空気を供給するための送風装置により大きな負
荷を与えることもないため、送風装置の能力向上、大型
化、質量増加、騒音、発熱等の諸問題も発生しない。そ
してさらに、局所発熱している電子回路部品に放熱用の
ヒートシンクを取り付ける必要もないため、電子回路モ
ジュールの厚みは従来のままで良いことや、電子回路部
品の実装領域を拡大することができることから、電子回
路モジュールを実装する電子機器の大型化、質量増加を
防止することができる。したがって、低コストで軽量、
小型、高性能な信頼性及び放熱効果に優れた電子回路モ
ジュールを得ることができる。
【0249】また、第28の発明によれば、上記第1〜
上記第27の発明と同様の効果を得ることができるだけ
なく、電子回路モジュールの熱交換器を形成するスキ
ン、スペーサ、冷却フィンおよびセパレータを、アルミ
ー亜鉛合金等の内部摩擦の大きい特性を有する制振合金
材料にて成形することにより、電子回路モジュールの共
振周波数における応答倍率が小さくなり、電子回路モジ
ュールに実装されている電子回路部品の受ける振動スト
レスを低下させることができるため、電子回路部品の市
場性が拡大し、低コストで耐震性に優れた電子回路モジ
ュールを得ることができる。
【0250】また、第29の発明によれば、上記第1〜
上記第27の発明と同様の効果を得ることができるだけ
なく、電子回路モジュールの熱交換器を形成するスキ
ン、スペーサ、冷却フィンおよびセパレータを、EMI
シールド材料にて成形することにより、熱交換器の両面
に実装された電子回路部品に対して熱交換器がより効果
的な電磁シールド効果を発揮し、電子回路モジュールの
表裏に実装された電子回路部品の相互間における電磁ノ
イズの影響をより効果的に防止できるとともに、熱交換
器のダクト内部に浸入してくる外部からの電磁ノイズに
よる電子回路部品への影響もより効果的に防止すること
ができるため、電磁シールド効果に優れた電子回路モジ
ュールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態1を示す外観図である。
【図2】 図1における断面CCを示す図である。
【図3】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態1における冷却フィンの詳細図である。
【図4】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態1における冷却空気の供給領域が冷却フィンの配置
領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図であ
る。
【図5】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態1における冷却空気の排出領域が冷却フィンの配置
領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図であ
る。
【図6】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態2を示す図1における断面DDを示す図である。
【図7】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態2による冷却フィンの積層段数1段部の詳細図であ
る。
【図8】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態2による冷却フィンの積層段数2段部の詳細図であ
る。
【図9】 この発明による電子回路モジュールの実施の
形態2における数2〜数11による値を比較した表であ
る。
【図10】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態3を示す図1における断面CCを示す図である。
【図11】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態3における冷却フィンの詳細図である。
【図12】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態3における冷却空気の供給領域が冷却フィンの配
線領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図であ
る。
【図13】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態3における冷却空気の排出領域が冷却フィンの配
置領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図であ
る。
【図14】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態3を示す図1における断面DDを示す図である。
【図15】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態4を示す図1における断面DDを示す図である。
【図16】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態4における数2〜数9、数11、数12による値
を比較した表である。
【図17】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態5を示す図1における断面CCを示す図である。
【図18】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態5における冷却フィンの詳細図である。
【図19】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態5における冷却空気の供給領域が冷却フィンの配
置領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図であ
る。
【図20】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態5における冷却空気の排出領域が冷却フィンの配
置領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図であ
る。
【図21】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態6を示す図1における断面DDを示す図である。
【図22】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態6における数2〜数9、数11、数13による値
を比較した表である。
【図23】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態7を示す図1における断面CCを示す図である。
【図24】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態7における冷却フィンの詳細図である。
【図25】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態7における冷却空気の供給領域が冷却フィンの配
置領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図であ
る。
【図26】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態7における冷却空気の排出領域が冷却フィンの配
置領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図であ
る。
【図27】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態8を示す図1における断面DDを示す図である。
【図28】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態8における数2〜数9、数11、数14による値
を比較した表である。
【図29】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態9を示す図1における断面CCを示す図である。
【図30】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態9における第1の冷却フィンの詳細図である。
【図31】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態9における数2〜数15による値を比較した表で
ある。
【図32】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態10を示す図1における断面CCを示す図であ
る。
【図33】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態11を示す図1における断面DDを示す図であ
る。
【図34】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態11における第1の冷却フィンを使用した時の数
2〜数9、数11、数15による値を比較した表であ
る。
【図35】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態12における第2の冷却フィンの詳細図である。
【図36】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態12における第3の冷却フィンの詳細図である。
【図37】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態12における冷却空気の供給領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図で
ある。
【図38】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態12における冷却空気の排出領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図で
ある。
【図39】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態13における第2の冷却フィンの詳細図である。
【図40】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態13における第3の冷却フィンの詳細図である。
【図41】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態13における冷却空気の供給領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す入口部の詳細図で
ある。
【図42】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態13における冷却空気の排出領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す出口部の詳細図で
ある。
【図43】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態14を示す図1における断面CCを示す図であ
る。
【図44】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態14における数2〜数11による値を比較した表
である。
【図45】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態15を示す図1における断面CCを示す図であ
る。
【図46】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態16を示す図1における断面CCを示す図であ
る。
【図47】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態17を示す図1における断面EEを示す図であ
る。
【図48】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態18を示す図1における断面CCを示す図であ
る。
【図49】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態19を示す図1における断面EEを示す図であ
る。
【図50】 図49においてルーバーの倒れ角度を変化
させた図である。
【図51】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態20を示す図1における断面EEを示す図であ
る。
【図52】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態21における冷却空気の供給領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す図1における断面
EEの入口部の詳細図である。
【図53】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態21における冷却空気の排出領域が冷却フィンの
配置領域より小さくなった場合を示す図1における断面
EEの出口部の詳細図である。
【図54】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態23を示す図1における断面DDを示す図であ
る。
【図55】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態24を示す図1における断面DDを示す図であ
る。
【図56】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態25を示す図1における断面DDを示す図であ
る。
【図57】 この発明による電子回路モジュールの実施
の形態26を示す図1における断面DDを示す図であ
る。
【図58】 この発明による実施の形態1〜実施の形態
27に示す電子回路モジュールを実装した電子機器をX
軸方向に加振した時の電子回路モジュールの振動状況を
示すグラフである。
【図59】 図58における電子回路モジュールの加振
軸を示す図である。
【図60】 各材料の吸収損失を示した表である。
【図61】 従来の電子回路モジュールを示す外観図で
ある。
【図62】 図61における断面AAを示す図である。
【図63】 図61における断面BBを示す図である。
【図64】 従来の電子回路モジュールにおける冷却空
気の供給および排出領域が冷却フィンの配置領域より小
さくなった場合を示す入口部の詳細図である。
【図65】 従来の電子回路モジュールにおける冷却空
気の供給および排出領域が冷却フィンの配置領域より小
さくなった場合を示す図61における断面BBを示す図
である。
【図66】 従来の電子回路モジュールの問題点を解決
するための一実施の形態例を示す図61における断面A
Aを示す図である。
【図67】 従来の電子回路モジュールの問題点を解決
するための他の一実施の形態例を示す外観図である。
【符号の説明】
1 熱交換器、2 スキン、3 スペーサ、4 冷却フ
ィン、5 ダクト、6冷却空気、7 入口部、8 出口
部、9 印刷配線板、10 電子回路部品、11 コネ
クタ、12 流路、13 ヒートシンク、14 供給
口、15 排気口、16 冷却フィン、17 セパレー
タ、18 冷却フィン、19 冷却フィン、20 小口
径の孔、21 冷却フィン、22 鎧戸のルーバー、2
3 開口部、24 通風口。
フロントページの続き (72)発明者 石黒 丈嗣 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 手塚 直利 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山口 信人 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、熱伝導率がそれぞれ異なる金属薄板
    を、波形断面を有し上記波形断面と直角をなす方向に上
    記波形断面が千鳥配列となるように成形された複数の冷
    却フィンを備え、かつ上記ダクト内における上記冷却フ
    ィンの配置が、上記電子回路部品の熱的諸元によってそ
    れぞれ異なるように着座された熱交換器とで構成された
    ことを特徴とする電子回路モジュール。
  2. 【請求項2】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、波形断面を有する金属薄板を上記波形
    断面と直角をなす方向に上記波形断面が千鳥配列となる
    ように成形し、かつ矩形金属薄板からなるセパレータを
    介して複数段に積層され、上記積層段数に対応して上記
    波形断面の波の高さがそれぞれ異なる複数の冷却フィン
    を有するとともに、上記ダクト内における上記冷却フィ
    ンの積層段数が、上記電子回路部品の熱的諸元によって
    それぞれ異なるように形成された熱交換器とで構成した
    ことを特徴とする電子回路モジュール。
  3. 【請求項3】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、熱伝導率がそれぞれ異なる金属薄板
    を、波形断面を有し上記波形断面と直角をなす方向にも
    上記波形断面の垂直面が波形となるように成形した複数
    の冷却フィンを備え、かつ上記ダクト内における上記冷
    却フィンの配置が、上記電子回路部品の熱的諸元によっ
    てそれぞれ異なるように着座された熱交換器とで構成さ
    れたことを特徴とする電子回路モジュール。
  4. 【請求項4】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、波形断面を有する金属薄板を上記波形
    断面と直角をなす方向にも上記波形断面の垂直面が波形
    となるように成形し、かつ矩形金属薄板からなるセパレ
    ータを介して複数段に積層され、上記積層段数に対応し
    て上記波形断面の波の高さがそれぞれ異なる複数の冷却
    フィンを有するとともに、上記ダクト内における上記冷
    却フィンの積層段数が、上記電子回路部品の熱的諸元に
    よってそれぞれ異なるように形成された熱交換器とで構
    成したことを特徴とする電子回路モジュール。
  5. 【請求項5】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、熱伝導率がそれぞれ異なる金属薄板を
    波形に成形してなり、さらに小口径の孔を複数設けた複
    数の冷却フィンを備え、かつ上記ダクト内における上記
    冷却フィンの配置が、上記電子回路部品の熱的諸元によ
    ってそれぞれ異なるように着座された熱交換器とで構成
    されたことを特徴とする電子回路モジュール。
  6. 【請求項6】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、金属薄板を波形に成形してなり、さら
    に小口径の孔を複数有し、かつ矩形金属薄板からなるセ
    パレータを介して複数段に積層され、上記積層段数に対
    応して上記波形の波の高さがそれぞれ異なる複数の冷却
    フィンを有するとともに、上記ダクト内における上記冷
    却フィンの積層段数が、上記電子回路部品の熱的諸元に
    よってそれぞれ異なるように形成された熱交換器とで構
    成したことを特徴とする電子回路モジュール。
  7. 【請求項7】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、熱伝導率がそれぞれ異なる金属薄板を
    波形に成形してなり、さらに上記波形の垂直面に鎧戸状
    のルーバーを有する複数の開口部が設けられた複数の冷
    却フィンを備え、かつ上記ダクト内における上記冷却フ
    ィンの配置が、上記電子回路部品の熱的諸元によってそ
    れぞれ異なるように着座された熱交換器とで構成された
    ことを特徴とする電子回路モジュール。
  8. 【請求項8】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、金属薄板を波形に成形してなり、さら
    に上記波形の垂直面に鎧戸状のルーバーを有する複数の
    開口部を有し、かつ矩形金属薄板からなるセパレータを
    介して複数段に積層されるとともに、上記積層段数に対
    応して上記波形の波の高さがそれぞれ異なる複数の冷却
    フィンを有するとともに、上記ダクト内における上記冷
    却フィンの積層段数が、上記電子回路部品の熱的諸元に
    よってそれぞれ異なるように形成された熱交換器とで構
    成したことを特徴とする電子回路モジュール。
  9. 【請求項9】 一方の面に電子回路部品が実装された印
    刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよう
    に配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、上
    記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のスキ
    ンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサを具備
    するダクト内に、波形断面を有し上記波形断面と直角を
    なす方向に上記波形断面の垂直面が一直線状でかつ連続
    した面となるように成形された金属薄板からなる複数の
    第1の冷却フィンと、波形断面を有し上記波形断面と直
    角をなす方向に上記波形断面が千鳥配列となるように成
    形された金属薄板からなる複数の第2の冷却フィンと、
    波形断面を有し上記波形断面と直角をなす方向にも上記
    波形断面の垂直面が波形となるように成形した金属薄板
    からなる複数の第3の冷却フィンと、金属薄板を波形に
    成形してなり、さらに小口径の孔を複数設けた複数の第
    4の冷却フィンと、金属薄板を波形に成形してなり、さ
    らに上記波形の垂直面に鎧戸状のルーバーを有する複数
    の開口部が設けられた複数の第5の冷却フィンのいずれ
    かを少なくとも2種類以上備え、かつ上記ダクト内にお
    ける上記第1の冷却フィン〜上記第5の冷却フィンの配
    置が、上記電子回路部品の熱的諸元によってそれぞれ異
    なるように着座された熱交換器とで構成されたことを特
    徴とする電子回路モジュール。
  10. 【請求項10】 上記第1の冷却フィン〜上記第5の冷
    却フィンを、上記電子回路部品の熱的諸元により、熱伝
    導率がそれぞれ異なる材料にて成形したことを特徴とす
    る請求項9記載の電子回路モジュール。
  11. 【請求項11】 一方の面に電子回路部品が実装された
    印刷配線板と、上記印刷配線板の他方の面と重着するよ
    うに配された矩形金属板からなる2枚のスキンを有し、
    上記2枚のスキンで狭持されるとともに、上記2枚のス
    キンの両端面を閉塞するように設けられたスペーサーを
    具備するダクト内に、矩形金属薄板からなるセパレータ
    を介して複数段に積層され、上記積層段数に応じて波形
    の波の高さがそれぞれ異なる、波形断面を有し上記波形
    断面と直角をなす方向に上記波形断面の垂直面が一直線
    状でかつ連続した面となるように成形された金属薄板か
    らなる複数の第1の冷却フィンと、波形断面を有し上記
    波形断面と直角をなす方向に上記波形断面が千鳥配列と
    なるように成形された金属薄板からなる複数の第2の冷
    却フィンと、波形断面を有し上記波形断面と直角をなす
    方向にも上記波形断面の垂直面が波形となるように成形
    した金属薄板からなる複数の第3の冷却フィンと、金属
    薄板を波形に成形してなり、さらに小口径の孔を複数設
    けた複数の第4の冷却フィンと、金属薄板を波形に成形
    してなり、さらに上記波形の垂直面に鎧戸状のルーバー
    を有する複数の開口部が設けられた複数の第5の冷却フ
    ィンのいずれかを少なくとも2種類以上有するととも
    に、上記ダクト内における上記第1の冷却フィン〜上記
    第5の冷却フィンの配置位置および積層段数が、上記電
    子回路部品の熱的諸元によってそれぞれ異なるように形
    成された熱交換器とで構成したことを特徴とする電子回
    路モジュール。
  12. 【請求項12】 上記冷却フィンに小口径の孔を複数設
    けたことを特徴とする、請求項1〜4,9〜11のいず
    れかに記載の電子回路モジュール。
  13. 【請求項13】 上記冷却フィンの垂直面に鎧戸状のル
    ーバーを有する複数の開口部を設けたことを特徴とす
    る、請求項1〜4,9〜11のいずれかに記載の電子回
    路モジュール。
  14. 【請求項14】 上記冷却フィンのエントリー長さ(一
    つ波形の波形断面と直角をなす方向の長さ)を、上記電
    子回路部品の熱的諸元により、それぞれ異なるように成
    形したことを特徴とする、請求項1,2,9〜13のい
    ずれかに記載の電子回路モジュール。
  15. 【請求項15】 上記冷却フィンの波形断面と直角をな
    す方向の波形の蛇行ピッチ(波の間隔)を、上記電子回
    路部品の熱的諸元により、それぞれ異なるように成形し
    たことを特徴とする、請求項3,4,9〜13のいずれ
    かに記載の電子回路モジュール。
  16. 【請求項16】 上記冷却フィンの波形断面と直角をな
    す方向の波形の蛇行高さ(波の高さ)を、上記電子回路
    部品の熱的諸元により、それぞれ異なるように成形した
    ことを特徴とする、請求項3,4,9〜13,15のい
    ずれかに記載の電子回路モジュール。
  17. 【請求項17】 上記冷却フィンに設けられた小口径の
    孔の数量と、上記電子回路部品の熱的諸元により、それ
    ぞれ異なるように成形したことを特徴とする、請求項
    5,6,9〜12,14〜16のいずれかに記載の電子
    回路モジュール。
  18. 【請求項18】 上記冷却フィンの上記開口部に設けら
    れた鎧戸状のルーバーの突起高さ(突出量)を、上記電
    子回路部品の熱的諸元により、それぞれ異なるように成
    形したことを特徴とする、請求項7〜11,13〜16
    のいずれかに記載の電子回路モジュール。
  19. 【請求項19】 上記冷却フィンの上記開口部に設けら
    れた鎧戸状のルーバーの幅を、上記電子回路部品の熱的
    諸元により、それぞれ異なるように成形したことを特徴
    とする、請求項7〜11,13〜16,18のいずれか
    に記載の電子回路。モジュール
  20. 【請求項20】 上記冷却フィンに設けられた、上記鎧
    戸状のルーバーを有する上記開口部の数量を、上記電子
    回路部品の熱的諸元により、それぞれ異なるように成形
    したことを特徴とする、請求項7〜11,13〜16,
    18,19のいずれかに記載の電子回路モジュール。
  21. 【請求項21】 上記セパレータに複数の通風口を設け
    たことを特徴とする、請求項2,4,6,11〜20の
    いずれかに記載の電子回路モジュール。
  22. 【請求項22】 上記冷却フィン及び上記セパレータ
    を、上記電子回路部品の熱的諸元により、熱伝導率がそ
    れぞれ異なる材料にて成形したことを特徴とする、請求
    項2,4,6,11〜21のいずれかに記載の電子回路
    モジュール。
  23. 【請求項23】 上記冷却フィンのフィンピッチ(波の
    間隔)を、上記電子回路部品の熱的諸元により、それぞ
    れ異なるように成形したことを特徴とする、請求項1〜
    22のいずれかに記載の電子回路モジュール。
  24. 【請求項24】 上記冷却フィンを、上記電子回路部品
    の熱的諸元により、板厚がそれぞれ異なるように成形し
    たことを特徴とする、請求項1〜23のいずれかに記載
    の電子回路モジュール。
  25. 【請求項25】 上記冷却フィン及び上記セパレータ
    を、上記電子回路部品の熱的諸元により、板厚がそれぞ
    れ異なるように成形したことを特徴とする、請求項2,
    4,6,11〜24のいずれかに記載の電子回路モジュ
    ール。
  26. 【請求項26】 上記スキンを、上記電子回路部品の熱
    的諸元により、熱伝導率がそれぞれ異なる材料にて成形
    したことを特徴とする、請求項1〜25のいずれかに記
    載の電子回路モジュール。
  27. 【請求項27】 上記熱交換器を形成する、上記冷却フ
    ィン、上記スキン、上記スペーサ又は上記セパレータ
    を、上記電子回路部品の熱的諸元により、表面粗さがそ
    れぞれ異なるように成形したことを特徴とする、請求項
    1〜26のいずれかに記載の電子回路モジュール。
  28. 【請求項28】 上記熱交換器を、制振合金材料にて成
    形したことを特徴とする、請求項1〜27のいずれかに
    記載の電子回路モジュール。
  29. 【請求項29】 上記熱交換器を、EMI(Elect
    ro Magnetic Interference)
    シールド材料にて成形したことを特徴とする、請求項1
    〜27のいずれかに記載の電子回路モジュール。
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