JPH10172564A - 活物質及びその製造方法並びにその活物質を用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

活物質及びその製造方法並びにその活物質を用いたリチウムイオン二次電池

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JPH10172564A
JPH10172564A JP8324030A JP32403096A JPH10172564A JP H10172564 A JPH10172564 A JP H10172564A JP 8324030 A JP8324030 A JP 8324030A JP 32403096 A JP32403096 A JP 32403096A JP H10172564 A JPH10172564 A JP H10172564A
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JP
Japan
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compound
positive electrode
mixture
secondary battery
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JP8324030A
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English (en)
Inventor
Takeshi Maekawa
武之 前川
Ayumi Nozaki
歩 野崎
Hidefusa Uchikawa
英興 内川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能な活物質及びその製造方法を提供し、
その活物質を正極に用いることによってリチウムイオン
二次電池の充放電容量を向上させ、さらに、適切な導電
材を用いることによって、正極内部でのエネルギーロス
を低減して、リチウムイオン二次電池からの取り出し効
率を向上させることを目的とする。 【解決手段】 正極1と、負極2と、Liイオンを含む
非水電解質を含むセパレータ3とを具備し、正極1が、
Li化合物と、Ni化合物またはCo化合物とを含む混
合物に酸化性を付与して混合し、乾燥して得られた活物
質の前駆体を焼成して得られたLiと、NiまたはCo
とを含む複合酸化物からなる活物質と、導電材とを含む
成形体であるリチウムイオン二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水溶液を電解質
としたリチウムイオン二次電池に用いる活物質及びその
製造方法並びにこの活物質を用いたリチウムイオン二次
電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話あるいは携帯端末といっ
た電子機器の小型化が進み、これらの電子機器に使用さ
れる電池に対して、小型でしかもより高電圧、より高容
量の特性が求められている。そこで、単位重量当たりの
取り出し容量が大きな非水溶液を電解質としたリチウム
イオン二次電池に大きな期待が寄せられており、各方面
で開発が進められている。
【0003】リチウムイオン二次電池の正極には、リチ
ウムイオンを電気化学的に出し入れすることができる層
状化合物の活物質が用いられ、一般式LiMO2(Mは
遷移金属元素)で表されるようなリチウムと遷移金属の
複合酸化物、例えば、LiCoO2、LiNiO2、Li
FeO2などが使用される。これらの複合酸化物からな
る活物質は、米国特許4,302,518号に開示され
ているように、通常、炭酸リチウム、酸化リチウムなど
のリチウム化合物と、ニッケル、コバルトなどの遷移金
属の酸化物あるいは水酸化物とを所定の割合で混合し、
この混合物を大気中あるいは酸素雰囲気中において60
0〜900℃で、数時間焼成することによって得ること
ができる。
【0004】このようにして得られた活物質の粉末と、
電気的なパスを形成する黒鉛粉末などの導電材と、バイ
ンダーとを、溶剤を用いて混合し、ペースト状にしたも
のを所定量、電流を取り出すためのアルミニウム箔など
の集電体上に広げ、乾燥した後プレス成形して、リチウ
ムイオン二次電池の正極を製作する。
【0005】このリチウムイオン二次電池の取り出し容
量あるいは充放電特性の向上を目的として、特開昭63
−299056号公報に開示されているように、上記複
合酸化物を組み合わせた組成のLiNixCo1-x2
する、あるいは特開平5−242891号公報に開示さ
れているように、Li、Ni、Coなどの主組成にアル
ミニウム、チタンなどの微量元素を添加する例がある。
【0006】上記のような種々の組成の複合酸化物から
なる活物質の中で、現実に実用に供されているのは、比
較的安定して高容量が得られるLiCoO2のみである
が、このLiCoO2は理論容量にはほど遠いものであ
る。しかも、コバルトは埋蔵量が少なく資源供給あるい
はコストの面で問題があり、ニッケル、鉄などのように
資源が豊富な他の遷移金属を使用できればコスト低減に
役立ち、将来にわたる安定供給が可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】活物質の容量が理論容
量に比べて少ない理由として、活物質結晶のディスオー
ダーに起因するリチウムイオンの移動阻害がある。活物
質の中では、リチウムと遷移金属と酸素とが作る層状構
造の中をリチウムイオンが移動することによって充放電
が行われるが、活物質結晶に乱れがあるとリチウムイオ
ンの移動が妨げられ、容量が低下する。活物質結晶の乱
れの原因にはいくつか考えられるが、その一つとして、
活物質中の遷移金属の一部が何らかの原因で所望とする
3価以外の別の酸化状態をとることが挙げられる。活物
質中の遷移金属の一部が別の酸化状態になっていまう
と、層状構造のリチウム層に遷移金属が混入したり、イ
オン半径が異なる部分ができて結晶の秩序が乱れる。た
とえ遷移金属が原子レベルで本来あるべき位置に存在し
ている場合でも、酸化状態が所望の3価になっていない
場合には、その遷移金属はトラップとして働き、リチウ
ムイオンの移動を阻害する。
【0008】また、活物質のディスオーダー部分は、リ
チウムイオンの移動を阻害するだけでなく、層状構造を
不安定にし、リチウム−酸素、遷移金属−酸素の層間の
結合力を弱め、充放電によるリチウムイオンの出入りに
ともない層状構造が破壊する原因となる。
【0009】さらに、容量低下の原因として、正極内部
における活物質と黒鉛粉末などの導電材との大きな接触
抵抗によって充放電時に発熱することによるものがあ
る。たとえ活物質内部で効率よくリチウムイオンが出入
りし、効率よく充放電できたとしても、外部に電流を取
り出す際に発熱によるエネルギーロスが生じると、大き
な電池容量は望めない。
【0010】本発明は、上記のような問題を解決し、高
性能な活物質及びその製造方法を提供し、その活物質を
正極に用いることによってリチウムイオン二次電池の充
放電容量を向上させ、さらに、適切な導電材を用いるこ
とによって、正極内部でのエネルギーロスを低減して、
リチウムイオン二次電池からの取り出し効率を向上させ
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
Li化合物と、Ni化合物またはCo化合物とを含む混
合物に酸化性を付与して混合し、乾燥して得られた活物
質の前駆体を焼成して、Liと、NiまたはCoとを含
む複合酸化物からなる活物質を得る活物質の製造方法で
ある。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1記載の活
物質の製造方法において、Li化合物、Ni化合物また
はCo化合物の少なくとも1つが過酸化物であることに
より混合物に酸化性が付与されているものである。
【0013】請求項3に係る発明は、請求項1記載の活
物質の製造方法において、混合物が、非酸化性のLi化
合物と、非酸化性のNi化合物またはCo化合物とを溶
液に溶解させた混合溶液であるものである。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1または3
記載の活物質の製造方法において、混合物に酸化剤を含
ませることにより混合物に酸化性が付与されているある
ものである。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項4記載の活
物質の製造方法において、酸化剤が、過酸化水素、有機
過酸化物、過酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、活性
酸素またはオゾンであるものである。
【0016】請求項6に係る発明は、Li化合物と、N
i化合物またはCo化合物とを含む混合物を、高圧酸素
雰囲気中または酸素プラズマ中で焼成して、Liと、N
iまたはCoとを含む複合酸化物からなる活物質を得る
活物質の製造方法である。
【0017】請求項7に係る発明は、請求項1または6
記載の活物質の製造方法において、混合物に、貴金属ま
たは加熱によって酸化物となる上記貴金属の化合物を添
加するものである。
【0018】請求項8に係る発明は、Liと、Niまた
はCoとを含む複合酸化物からなり、この複合酸化物の
表面に微粒子状の貴金属酸化物からなる導電材が付着さ
れている活物質である。
【0019】請求項9に係る発明は、正極と、負極と、
Liイオンを含む非水電解質とを具備し、上記正極が、
Li化合物と、Ni化合物またはCo化合物とを含む混
合物に酸化性を付与して混合し、乾燥して得られた活物
質の前駆体を焼成して得られたLiと、NiまたはCo
とを含む複合酸化物からなる活物質と、導電材とを含む
成形体であるリチウムイオン二次電池である。
【0020】請求項10に係る発明は、正極と、負極
と、Liイオンを含む非水電解質とを具備し、上記正極
が、Li化合物と、Ni化合物またはCo化合物とを含
む混合物を、高圧酸素雰囲気中または酸素プラズマ中で
焼成して得られた、Liと、NiまたはCoとを含む複
合酸化物からなる活物質と、導電材とを含む成形体であ
るリチウムイオン二次電池である。
【0021】請求項11に係る発明は、請求項10また
は11記載のリチウムイオン二次電池において、導電材
が、貴金属またはこの貴金属酸化物の微粒子からなるも
のある。
【0022】請求項12に係る発明は、正極と、負極
と、Liイオンを含む非水電解質とを具備し、上記正極
が、Liと、NiまたはCoとを含む複合酸化物からな
り、この複合酸化物の表面に予め微粒子状の貴金属酸化
物からなる導電材が付着された活物質を含む成形体であ
るリチウムイオン二次電池である。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態を
示すコイン型リチウムイオン二次電池の断面図である。
図1において、1は正極で、導電材と、Li成分、およ
びNiまたはCo成分を含む複合酸化物からなる活物質
とをバインダーとともに混合し乾燥・成形した成形体で
ある。2は金属リチウムなどのリチウムイオンの出入り
が可能な負極、3はポリプロピレン(PP)製不織布な
どの有機材料にエチレンカーボネート(EC)/1,2
−ジメトキシエタン(DME)/1.0モル過塩素酸リ
チウムの混合物などからなる非水電解液を含有するセパ
レータ、4および5はそれぞれアルミニウムなどの金属
からなる正極集電体および負極集電体、6および7はス
テンレス鋼などの耐食性材料からからなるケース、8は
ゴムなどの絶縁体からなるガスケットである。
【0024】上記図1に示した正極1の活物質は、Li
化合物と、NiまたはCo化合物を含む混合物に酸化性
を付与して混合し、乾燥して得られた活物質の前駆体を
焼成することによって得られる。
【0025】混合物に酸化性を付与するために、Li化
合物、NiまたはCo化合物の少なくとも1つに過酸化
物を用い、他は炭酸塩あるいは硝酸塩などの塩、水酸化
物、酸化物を用いて、乾燥雰囲気中において、乳鉢ある
いはボールミルを用いて混合・乾燥することによって、
活物質の前駆体を得る。
【0026】上記混合物は、硝酸リチウム、硝酸ニッケ
ル、硝酸コバルトなどの非酸化性の化合物をイオン交換
水などの溶媒に溶解し、Liイオンと、Niイオンまた
はCoイオンとを含む混合溶液としてもよい。
【0027】上記Li化合物と、NiまたはCo化合物
を含む混合物、あるいはLiイオンと、Niイオンまた
はCoイオンとを含む混合溶液に酸化性を付与する他の
方法として、上記混合物に酸化剤を添加する。
【0028】上記酸化剤には、過酸化水素あるいは過ギ
酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等の有機過酸化
物、過酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、活性酸素ま
たはオゾンなど、加熱によって分解し残査を残さない物
質が適している。
【0029】上記酸化剤のうち、液体状または固体状で
添加する場合、この添加量は、高酸化状態とするために
は0.1wt%以上必要とし、混合物を均一にするため
に10.0wt%以下とするのが適量である。上記Li
化合物と、NiまたはCo化合物を含む混合物に液体状
または固体状の酸化剤を添加し、乾燥雰囲気中におい
て、乳鉢あるいはボールミルを用いて混合・乾燥するこ
とによって、活物質の前駆体を得る。また、Liイオン
と、NiイオンまたはCoイオンとを含む混合溶液に対
しては、マグレチックスターラーなどで攪拌しながら加
熱し、途中数回に分けて液体状または固体状の酸化剤を
添加し、溶媒を蒸発させて濃縮・乾燥することによっ
て、活物質の前駆体を得る。この混合溶液に対しては、
気体状の酸化剤を所定の流量で流入させ、バブリングさ
せることによって、添加してもよい。
【0030】また、上記酸化剤を気体状で使用し、気体
状の酸化剤を含む雰囲気を形成し、この雰囲気中で混合
物を混合することによって混合物に酸化性を付与し、活
物質の前駆体を得ることもできる。この場合、遷移金属
を高酸化状態にするためには、酸化剤の分圧は0.55
〜25Paが適当である。
【0031】上記のようにして得られた活物質の前駆体
を石英ボートあるいは一端を封止した金属パイプなどの
容器に詰め、大気中または酸素中、600〜950℃の
温度で焼成する。この焼成によって黒褐色を呈する粉末
状の活物質が得られる。この活物質は、六方晶の構造を
有することがX線回折により確認できる。
【0032】活物質中に含まれる遷移金属は、充放電時
のリチウムイオンの出入りに応じてその価数が可逆的に
変化する。しかし、活物質合成時に何らかの原因で一部
の遷移金属の価数が所望とする3価になっていない場
合、この一部の遷移金属については不可逆の価数変化と
なり、結晶のディスオーダーが発生しリチウムイオン二
次電池の容量低下につながる。
【0033】そこで遷移金属の酸化数を制御するため、
焼成時の雰囲気を酸素雰囲気とするなどの工夫がなされ
ているが、遷移金属は条件により熱力学的に安定な価数
状態が決まっており、最終の焼成工程のみで遷移金属を
所望の価数状態にすることは難しい。また、一旦活物質
の結晶中に組み込まれてしまった遷移金属の価数を変
え、所望の価数にすることは極めて難しい。
【0034】しかし、上記のように、Li化合物、Ni
またはCo化合物の少なくとも1つに過酸化物を用い、
あるいは酸化剤を添加し、混合物に酸化性を付与するこ
とによって、活物質の前駆体の状態から遷移金属の価数
を所望とする3価の状態にすることができ、活物質結晶
のディスオーダーを防ぐことができる。その結果、リチ
ウムイオンの出入りが容易な高性能の活物質が得られ、
この活物質を導電材とバインダーとともに混合したペー
ストを乾燥し、プレス成形により成形体とした正極を用
いることによってリチウムイオン二次電池の容量を大き
く向上することができる。
【0035】また、上記混合物(酸化性を付与しないも
の)を乾燥して得られた活物質の前駆体を、高圧酸素雰
囲気中、あるいは酸素プラズマ中、600〜950℃の
温度で焼成することによって、活物質結晶のディスオー
ダーを防ぐことができ、この活物質を正極に用いること
により、上記と同様、リチウムイオン二次電池の容量を
大きく向上することができる。
【0036】また、上記混合物に、銀、ルテニウム、白
金、ロジウムなどの貴金属または加熱によって酸化物と
なるこれら貴金属の塩化物などの化合物を添加して得ら
れた活物質の前駆体を焼成することによって、貴金属の
酸化物が予め表面に付着した活物質が得られる。
【0037】貴金属の酸化物が表面に付着した活物質の
上記貴金属の酸化物と活物質とはオーミック接合とな
る。上記貴金属の酸化物が予め表面に付着した活物質と
バインダーとを混合したペーストを乾燥し、プレス成形
により成形体とした正極を用いることによって、正極に
おける発熱を抑制することができ、リチウムイオン二次
電池からの取り出し効率を向上させることができる。ま
た、導電材として銀、ルテニウム、白金、ロジウムなど
の貴金属またはこれらの酸化物を用い、活物質と混合
し、成形体としても同様の効果が得られる
【0038】
【実施例】以下、図1に示した正極1に用いる活物質お
よびその製造方法並びにこの活物質を用いたコイン型の
リチウムイオン二次電池の実施例について、比較例とと
もに説明する。
【0039】実施例1.過酸化リチウム(高純度化学
製)と過酸化コバルト(高純度化学製)を、焼成後、原
子比にしてLi:Co=1:1になるように、それぞれ
分取し、乾燥雰囲気中においてメノウ乳鉢により乾式混
合した。次に、この混合粉末を石英ボートに詰め、大気
中、900℃で10時間焼成し、黒褐色の粉末(活物
質)を得た。この活物質がR(3バー)mの構造(以
下、六法晶構造という)のLiCoO2であることを、
X線回折により確認した。
【0040】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストをドクターブレード
法によりアルミニウム箔上に塗布し、150℃のオーブ
ン中で真空乾燥した後、プレス成形して、アルミニウム
箔(正極集電体)上に成形体(正極1)を備えた構造を
製作し、この構造を用いて上記図1に示したコイン型の
リチウムイオン二次電池を製造した。この正極1を備え
たコイン型のリチウムイオン二次電池をサンプルAとす
る。
【0041】実施例2.実施例1で得られた活物質90
wt%、導電材として平均粒径2.0μmの酸化ルテニ
ウム5wt%、バインダー成分としてポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)5wt%を、N−メチルピロリドンの
溶剤を用いて混合し、ペーストとした。このペーストを
用いて、実施例1と同様の方法で、アルミニウム箔(正
極集電体)上に成形体(正極1)を備えた構造を製作
し、この構造を用いて上記図1に示したコイン型のリチ
ウムイオン二次電池を製造した。この正極1を備えたコ
イン型のリチウムイオン二次電池をサンプルBとする。
【0042】実施例3.過酸化リチウム(高純度化学
製)と過酸化コバルト(高純度化学製)を、焼成後、原
子比にしてLi:Co=1:1になるように、それぞれ
分取し、さらにこの分取量に対して8wt%の塩化ロジ
ウム(高純度化学製)を添加し、乾燥雰囲気中において
ボールミルにより2時間乾式混合した。次ぎに、この混
合粉末を石英ボートに詰め、大気中、850℃で10時
間焼成し、黒褐色の粉末(活物質)を得た。この活物質
が六法晶構造のLiCoO2であることを、X線回折に
より確認した。
【0043】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質95wt%、バインダー成
分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5wt%
を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合し、ペー
ストとした。このペーストを道いて実施例1と同様にし
て、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体(正極
1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上記図1
に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製造し
た。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン二次
電池をサンプルCとする。
【0044】実施例4.過酸化リチウム(高純度化学
製)と過酸化ニッケル(高純度化学製)を、焼成後、原
子比にしてLi:Ni=1:1になるように、それぞれ
分取し、乾燥雰囲気中においてメノウ乳鉢により乾式混
合した。次ぎに、この混合粉末を石英ボートに詰め、酸
素中、700℃で10時間焼成し、黒褐色の粉末(活物
質)を得た。この活物質が六法晶構造のLiNiO2
あることを、X線回折により確認した。
【0045】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルDとする。
【0046】実施例5.炭酸リチウム(高純度化学製)
と水酸化ニッケル(和光純薬製)を、焼成後、原子比に
してLi:Ni=1:1になるように、それぞれ分取
し、この分取量に対して3wt%の過酢酸をエタノール
溶液として添加し、ボールミルにより2時間乾式混合し
た。次ぎに、この混合粉末を石英ボートに詰め、酸素
中、700℃で10時間焼成し、黒褐色の粉末(活物
質)を得た。この活物質が六法晶構造のLiNiO2
あることを、X線回折により確認した。
【0047】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径4.0μmの銀5wt%、バインダー成分とし
てポリフッ化ビニリデン(PVDF)5wt%を、N−
メチルピロリドンの溶剤を用いて混合し、ペーストとし
た。このペーストを道いて実施例1と同様にして、アル
ミニウム箔(正極集電体)上に成形体(正極1)を備え
た構造を製作し、この構造を用いて上記図1に示したコ
イン型のリチウムイオン二次電池を製造した。この正極
1を備えたコイン型のリチウムイオン二次電池をサンプ
ルEとする。
【0048】実施例6.炭酸リチウム(高純度化学製)
と過酸化ニッケル(高純度化学製)を、焼成後、原子比
にしてLi:Ni=1:1になるように、それぞれ分取
し、乾燥雰囲気中においてボールミルにより2時間乾式
混合した。次ぎに、この混合粉末を石英ボートに詰め、
酸素中、750℃で10時間焼成し、黒褐色の粉末(活
物質)を得た。この活物質が六法晶構造のLiNiO2
であることを、X線回折により確認した。
【0049】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmの酸化白金5wt%、バインダー成
分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5wt%
を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合し、ペー
ストとした。このペーストを道いて実施例1と同様にし
て、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体(正極
1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上記図1
に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製造し
た。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン二次
電池をサンプルFとする。
【0050】実施例7.硝酸リチウム(高純度化学製)
と硝酸コバルト(高純度化学製)を、それぞれ0.1モ
ル/リットルになるようにイオン交換水に溶解し、Li
及Coイオンの混合溶液を得た。この混合溶液をマグレ
チックスターラーで激しく攪拌しながら加熱した。途
中、硝酸リチウムと硝酸コバルトの合計量に対して、1
0wt%に相当する過酸化水素水を数回に分けて添加し
ながら、溶媒を蒸発させて濃縮し、薄ピンク色の複合硝
酸塩を得た。この複合硝酸塩を、200℃で2時間真空
乾燥した後、石英ボートに詰め、大気中、950℃で1
0時間焼成し、黒褐色の粉末(活物質)を得た。この活
物質が六法晶構造のLiCoO2であることを、X線回
折により確認した。
【0051】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルGとする。
【0052】実施例8.硝酸リチウム(高純度化学
製)、硝酸ニッケル(高純度化学製)及び硝酸コバルト
(高純度化学製)を、それぞれ0.1モル/リットル、
0.05モル/リットル、0.05モル/リットルにな
るようにイオン交換水に溶解し、Li、Ni及Coイオ
ンの混合溶液を得た。この混合溶液を、1リットル/分
の流量で過酸化窒素をバブリングさせ、マグレチックス
ターラーで激しく攪拌しながら加熱し、溶媒を蒸発させ
て濃縮し、薄ピンク色の複合硝酸塩を得た。この複合硝
酸塩を、200℃で2時間真空乾燥した後、石英ボート
に詰め、大気中、700℃で10時間焼成し、黒褐色の
粉末(活物質)を得た。この活物質が六法晶構造のLi
(NiCo)O2であることを、X線回折により確認し
た。また、Ni/Coの組成比を種々変えた場合も、同
様の結果が得られた。
【0053】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質(Ni/Co=1)90w
t%、導電材として平均粒径1.0μmの酸化銀5wt
%、バインダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PV
DF)5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用い
て混合し、ペーストとした。このペーストを用いて実施
例1と同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に
成形体(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用
いて上記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電
池を製造した。この正極1を備えたコイン型のリチウム
イオン二次電池をサンプルHとする。
【0054】実施例9.水酸化リチウム(高純度化学
製)と水酸化ニッケル(和光純薬製)を、焼成後、原子
比にしてLi:Ni=1:1になるように、それぞれ分
取し、乾燥雰囲気中においてボールミルにより2時間乾
式混合した。次ぎに、この混合粉末を石英ボートに詰
め、プラズマリアクター(SAMCO製、プラズマデポ
システム、型名PD−2)のチャンバー内に導入し、チ
ャンバー内を10-5Paにした後、0.25Paの酸素
を導入し、酸素プラズマを発生させ、この酸素プラズマ
中、700℃で30分間焼成した後徐冷し、黒褐色の粉
末(活物質)を得た。この活物質が六法晶構造のLiN
iO2であることを、X線回折により確認した。また、
混合粉末をあらかじめ、大気中、700℃で焼成したも
のを上記プラズマリアクターを用いて、酸素プラズマ処
理をしたものも、同様の結果が得られた。
【0055】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルIとする。
【0056】実施例10.過酸化リチウム(高純度化学
製)、過酸化ニッケル(高純度化学製)及び過酸化コバ
ルト(高純度化学製)を、焼成後、原子比にしてLi:
(Ni/Co)=1:1(Ni/Co=1)になるよう
に、それぞれ分取し、乾燥雰囲気中においてボールミル
により乾式混合した。次ぎに、この混合粉末を一端封止
の金属パイプに詰め、102Paの高圧酸素中、600
℃で2時間焼成し、黒褐色の粉末(活物質)を得た。こ
の活物質が六法晶構造のLi(Ni,Co)O2である
ことを、X線回折により確認した。
【0057】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルJとする。
【0058】比較例1.炭酸リチウム(和光純薬製)と
水酸化コバルト(和光純薬製)を、焼成後、原子比にし
てLi:Co=1:1になるように、それぞれ分取し、
ボールミルにより2時間乾式混合した。次ぎに、この混
合粉末を石英ボートに詰め、大気中、950℃で10時
間焼成し、黒褐色の粉末(活物質)を得た。
【0059】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルR1とする。
【0060】比較例2.炭酸リチウム(和光純薬製)と
水酸化ニッケル(和光純薬製)を、焼成後、原子比にし
てLi:Ni=1:1になるように、それぞれ分取し、
ボールミルにより2時間乾式混合した。次ぎに、この混
合粉末を石英ボートに詰め、酸素中、950℃で10時
間焼成し、黒褐色の粉末(活物質)を得た。
【0061】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルR2とする。
【0062】比較例3.硝酸リチウム(高純度化学
製)、硝酸化ニッケル(高純度化学製)及び硝酸コバル
ト(高純度化学製)を、それぞれ0.1モル/リット
ル、0.05モル/リットル、0.05モル/リットル
になるようにイオン交換水に溶解し、Li、Ni及Co
イオンの混合溶液を得た。この混合溶液を、マグレチッ
クスターラーで激しく攪拌しながら加熱し、溶媒を蒸発
させて濃縮し、ピンク色の複合硝酸塩を得た。この複合
硝酸塩を、200℃で2時間真空乾燥した後、石英ボー
トに詰め、大気中、850℃で10時間焼成し、黒褐色
の粉末(活物質)を得た。
【0063】次に、グローブボックス内のアルゴン雰囲
気中で、黒褐色粉末の活物質90wt%、導電材として
平均粒径3.0μmのアセチレンブラック5wt%、バ
インダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
5wt%を、N−メチルピロリドンの溶剤を用いて混合
し、ペーストとした。このペーストを道いて実施例1と
同様にして、アルミニウム箔(正極集電体)上に成形体
(正極1)を備えた構造を製作し、この構造を用いて上
記図1に示したコイン型のリチウムイオン二次電池を製
造した。この正極1を備えたコイン型のリチウムイオン
二次電池をサンプルR3とする。
【0064】上記実施例1〜10に示したサンプルA〜
及び比較例1〜3に示したサンプルR1〜R3のコイン
型のリチウムイオン二次電池について、充放電特性を測
定した。その結果を表―に示した。測定は、電流密度
0.1mA/cm2の定電流モードで、充電電圧は4.
2Vを上限とした。
【0065】
【表1】
【0066】上記表1に示したように、実施例1〜10
に示したサンプルA〜Jは、比較例1〜3に示したサン
プルR1〜R3の充放電容量138〜166mAh/g
と比較して、充放電容量が178〜204mAh/gと
大きな値を示した。
【0067】また、サンプルA〜Jの中でも、導電材と
して酸化ロジウム、酸化ルテニウム、銀、酸化白金、酸
化銀を用いたサンプルB、C,E、F、Hは、特に大き
な充放電容量のものであった。
【0068】
【発明の効果】上記のように、請求項1ないし5に係る
発明によれば、Li化合物、NiまたはCo化合物の混
合物に酸化性を付与することによって、活物質の前駆体
の状態から遷移金属の価数を所望とする3価の状態にす
ることができ、活物質結晶のディスオーダーを防ぐこと
ができ、その結果、リチウムイオンの出入りが容易な高
性能の活物質が得られる。
【0069】請求項3に係る発明によれば、Li化合
物、NiまたはCo化合物の混合物を溶液とすることに
よって、攪拌により均一な組成の活物質が得られる。
【0070】請求項6に係る発明によれば、混合物(酸
化性を付与しないもの)を乾燥して得られた活物質の前
駆体を、高圧酸素雰囲気中、あるいは酸素プラズマ中、
600〜950℃の温度で焼成することによって、活物
質結晶のディスオーダーを防ぐことができ、その結果、
リチウムイオンの出入りが容易な高性能の活物質が得ら
れる。
【0071】請求項7に係る発明によれば、導電材とな
る貴金属の酸化物を表面に付着した活物質が得られる。
【0072】請求項8に係る発明によれば、予め表面に
付着した導電材と活物質との接触をオーミック接合とす
ることができる。
【0073】請求項9または10に係る発明によれば、
活物質結晶のディスオーダーを防ぎ、リチウムイオンの
出入りが容易な高性能の活物質を正極に用いることによ
り、リチウムイオン二次電池の容量を向上することがで
きる。
【0074】請求項11および12に係る発明によれ
ば、導電材との接触をオーミック接合とした活物質を正
極に用いることにより、正極内における発熱を抑制しリ
チウムイオン二次電池からの取り出し効率を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるリチウムイオン
二次電池の模式断面図である。
【符号の説明】
1 正極、2 負極、3 非水電解液(セパレータ)、
4及び5 集電体、6及び7 ケース、8 ガスケット

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Li化合物と、Ni化合物またはCo化
    合物とを含む混合物に酸化性を付与して混合し、乾燥し
    て得られた活物質の前駆体を焼成して、Liと、Niま
    たはCoとを含む複合酸化物からなる活物質を得ること
    を特徴とする活物質の製造方法。
  2. 【請求項2】 Li化合物、Ni化合物またはCo化合
    物の少なくとも1つが過酸化物であることにより混合物
    に酸化性が付与されていることを特徴とする請求項1記
    載の活物質の製造方法。
  3. 【請求項3】 混合物が、非酸化性のLi化合物と、非
    酸化性のNi化合物またはCo化合物とを溶液に溶解さ
    せた混合溶液であることを特徴とする請求項1記載の活
    物質の製造方法。
  4. 【請求項4】 混合物に酸化剤を含ませることにより混
    合物に酸化性が付与されていることを特徴とする請求項
    1または3記載の活物質の製造方法。
  5. 【請求項5】 酸化剤が、過酸化水素、有機過酸化物、
    過酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、活性酸素または
    オゾンであることを特徴とする請求項4記載の活物質の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 Li化合物と、Ni化合物またはCo化
    合物とを含む混合物を、高圧酸素雰囲気中または酸素プ
    ラズマ中で焼成して、Liと、NiまたはCoとを含む
    複合酸化物からなる活物質を得ることを特徴とする活物
    質の製造方法。
  7. 【請求項7】 混合物に、貴金属または加熱によって酸
    化物となる上記貴金属の化合物を添加することを特徴と
    する請求項1または6記載の活物質の製造方法。
  8. 【請求項8】 Liと、NiまたはCoとを含む複合酸
    化物からなり、この複合酸化物の表面に微粒子状の貴金
    属酸化物からなる導電材が付着されていることを特徴と
    する活物質。
  9. 【請求項9】 正極と、負極と、Liイオンを含む非水
    電解質とを具備し、上記正極が、Li化合物と、Ni化
    合物またはCo化合物とを含む混合物に酸化性を付与し
    て混合し、乾燥して得られた活物質の前駆体を焼成して
    得られたLiと、NiまたはCoとを含む複合酸化物か
    らなる活物質と、導電材とを含む成形体であることを特
    徴とするリチウムイオン二次電池。
  10. 【請求項10】 正極と、負極と、Liイオンを含む非
    水電解質とを具備し、上記正極が、Li化合物と、Ni
    化合物またはCo化合物とを含む混合物を、高圧酸素雰
    囲気中または酸素プラズマ中で焼成して得られた、Li
    と、NiまたはCoとを含む複合酸化物からなる活物質
    と、導電材とを含む成形体であることを特徴とするリチ
    ウムイオン二次電池。
  11. 【請求項11】 導電材が、貴金属またはこの貴金属酸
    化物の微粒子からなることを特徴とする請求項10また
    は11記載のリチウムイオン二次電池。
  12. 【請求項12】 正極と、負極と、Liイオンを含む非
    水電解質とを具備し、上記正極が、Liと、Niまたは
    Coとを含む複合酸化物からなり、この複合酸化物の表
    面に予め微粒子状の貴金属酸化物からなる導電材が付着
    された活物質を含む成形体であることを特徴とするリチ
    ウムイオン二次電池。
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