JPH10172468A - 四重極電極部品 - Google Patents
四重極電極部品Info
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- JPH10172468A JPH10172468A JP33893496A JP33893496A JPH10172468A JP H10172468 A JPH10172468 A JP H10172468A JP 33893496 A JP33893496 A JP 33893496A JP 33893496 A JP33893496 A JP 33893496A JP H10172468 A JPH10172468 A JP H10172468A
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- electrode
- quadrupole
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Abstract
(57)【要約】
【課題】容易に加工することができ、しかも高い加工精
度にて製造し得る構造の四重極電極部品を提供する。 【解決手段】一対の四重極電極20,23から構成され
た、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれる四重極電極
部品は、それぞれの四重極電極20,23が3つの電子
ビーム通過孔21,24を有し、少なくとも一方の四重
極電極20の電子ビーム通過孔21はバーリング加工に
よって形成された側面22を有する。
度にて製造し得る構造の四重極電極部品を提供する。 【解決手段】一対の四重極電極20,23から構成され
た、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれる四重極電極
部品は、それぞれの四重極電極20,23が3つの電子
ビーム通過孔21,24を有し、少なくとも一方の四重
極電極20の電子ビーム通過孔21はバーリング加工に
よって形成された側面22を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の四重極電極
から構成された、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれ
る四重極電極部品に関する。
から構成された、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれ
る四重極電極部品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー陰極線管の解像度特性は、
蛍光体スクリーン面上における電子ビームのスポットの
大きさ及び形状に大きく依存している。即ち、かかる電
子ビームのスポット径が小さく、且つ真円に近くなけれ
ば、良好な解像度特性を得ることができない。
蛍光体スクリーン面上における電子ビームのスポットの
大きさ及び形状に大きく依存している。即ち、かかる電
子ビームのスポット径が小さく、且つ真円に近くなけれ
ば、良好な解像度特性を得ることができない。
【0003】電子ビームの偏向角度が大きくなるに従
い、陰極線管用電子銃から蛍光体スクリーン面に至る電
子ビームの軌道は長くなる。それ故、蛍光体スクリーン
面の中央部で径小、且つ真円の電子ビームスポットが得
られるようにフォーカス電圧を保つと、蛍光体スクリー
ン面の周辺部ではオーバーフォーカス状態となる。その
結果、蛍光体スクリーン面の周辺部においては径小且つ
真円の電子ビームスポットが得られず、良好な解像度が
得られなくなる。
い、陰極線管用電子銃から蛍光体スクリーン面に至る電
子ビームの軌道は長くなる。それ故、蛍光体スクリーン
面の中央部で径小、且つ真円の電子ビームスポットが得
られるようにフォーカス電圧を保つと、蛍光体スクリー
ン面の周辺部ではオーバーフォーカス状態となる。その
結果、蛍光体スクリーン面の周辺部においては径小且つ
真円の電子ビームスポットが得られず、良好な解像度が
得られなくなる。
【0004】そこで、近年、電子ビームの偏向角度が大
きくなるに従い、即ち、蛍光体スクリーン面の周辺部に
衝突する電子ビームに対して、フォーカス電圧を高くし
て主レンズ作用を弱める、ダイナミックフォーカス方式
の陰極線管用電子銃が案出されている。しかしながら、
このダイナミックフォーカス方式は、そのままでは、イ
ンライン3ビーム方式の陰極線管用電子銃には余り適し
ていない。即ち、3つのカソードが水平一直線上に配置
されたインライン3ビーム方式の従来の陰極線管用電子
銃において、偏向ヨークの偏向磁界を斉一磁界とした場
合、蛍光体スクリーン面の中心部でコンバーゼンスさせ
ても、蛍光体スクリーン面の上下左右の周辺部において
は、縦弓型のコンバーゼンスエラー(オーバーコンバー
ゼンス)が生じる。
きくなるに従い、即ち、蛍光体スクリーン面の周辺部に
衝突する電子ビームに対して、フォーカス電圧を高くし
て主レンズ作用を弱める、ダイナミックフォーカス方式
の陰極線管用電子銃が案出されている。しかしながら、
このダイナミックフォーカス方式は、そのままでは、イ
ンライン3ビーム方式の陰極線管用電子銃には余り適し
ていない。即ち、3つのカソードが水平一直線上に配置
されたインライン3ビーム方式の従来の陰極線管用電子
銃において、偏向ヨークの偏向磁界を斉一磁界とした場
合、蛍光体スクリーン面の中心部でコンバーゼンスさせ
ても、蛍光体スクリーン面の上下左右の周辺部において
は、縦弓型のコンバーゼンスエラー(オーバーコンバー
ゼンス)が生じる。
【0005】それ故、従来、偏向ヨークによる水平偏向
磁界分布をピンクッション状とし、垂直偏向磁界分布を
バレル状として、ダイナミックコンバーゼンスを行って
いる。しかしながら、このような構成の偏向ヨークを用
いた場合、偏向ヨークを通過し、そして蛍光体スクリー
ン面の周辺部に向かって偏向された電子ビームは、その
垂直方向(縦方向)に集束作用(凸レンズ効果)を受
け、一方、水平方向(横方向)に発散作用(凹レンズ効
果)を受ける。その結果、蛍光体スクリーン面の周辺部
における電子ビームスポットにおいては、水平方向でデ
フォーカスし、垂直方向でハローを引く。従って、蛍光
体スクリーン面の左右の周辺部では、電子ビームスポッ
トが歪んだり、フォーカス特性が劣化するという問題が
ある。
磁界分布をピンクッション状とし、垂直偏向磁界分布を
バレル状として、ダイナミックコンバーゼンスを行って
いる。しかしながら、このような構成の偏向ヨークを用
いた場合、偏向ヨークを通過し、そして蛍光体スクリー
ン面の周辺部に向かって偏向された電子ビームは、その
垂直方向(縦方向)に集束作用(凸レンズ効果)を受
け、一方、水平方向(横方向)に発散作用(凹レンズ効
果)を受ける。その結果、蛍光体スクリーン面の周辺部
における電子ビームスポットにおいては、水平方向でデ
フォーカスし、垂直方向でハローを引く。従って、蛍光
体スクリーン面の左右の周辺部では、電子ビームスポッ
トが歪んだり、フォーカス特性が劣化するという問題が
ある。
【0006】このような問題を解決するために、所謂静
電四重極レンズ(以下、単に四重極レンズと呼ぶ)効果
を有する陰極線管用電子銃が公知である。図5の(A)
に、一般に広く用いられている四重極レンズを内蔵した
カラー陰極線管用電子銃の概念図を示す。このカラー陰
極線管用電子銃は、カソード10A,10B,10C、
第1電極11、第2電極12、第3電極13、第4電極
14、第5_1電極51、第5_2電極52、第6電極16
及びシールドカップ17から構成されている。第3電極
13〜第6電極16によって主フォーカスレンズが形成
される。このカラー陰極線管用電子銃においては、第5
_1電極51には、ステム部を介して、一定のフォーカス
電圧VFが印加される。一方、第3電極13及び第5_2
電極52には、フォーカス電圧VFの水平偏向に同期し
たダイナミックフォーカス電圧VDF(図6参照)とフォ
ーカス電圧VFとが重畳された電圧(VF+VDF)が印加
される。これによって、第5_1電極51と第5_2電極5
2との間に四重極レンズが形成される。その結果、蛍光
体スクリーン面水平方向端部に電子ビームが近づくにつ
れて、電子ビームは、その垂直方向(縦方向)に発散作
用(凹レンズ効果)を受け、一方、水平方向(横方向)
に集束作用(凸レンズ効果)を受けるので、蛍光体スク
リーン面の周辺部における電子ビームスポットが真円に
近づく。しかも、第5_2電極52と第6電極16との間
に形成されるフォーカスレンズに強度変化が生じる。
尚、第5_2電極52と対向する第5_1電極51の面に
は、図5の(B)に示すような、縦長の電子ビーム通過
孔151A,151B,151Cが形成されたプレート
151が配設されている。一方、第5_1電極51と対向
する第5_2電極52の面には、図5の(C)に示すよう
な、横長の電子ビーム通過孔152A,152B,15
2Cが形成されたプレート152が配設されている。
電四重極レンズ(以下、単に四重極レンズと呼ぶ)効果
を有する陰極線管用電子銃が公知である。図5の(A)
に、一般に広く用いられている四重極レンズを内蔵した
カラー陰極線管用電子銃の概念図を示す。このカラー陰
極線管用電子銃は、カソード10A,10B,10C、
第1電極11、第2電極12、第3電極13、第4電極
14、第5_1電極51、第5_2電極52、第6電極16
及びシールドカップ17から構成されている。第3電極
13〜第6電極16によって主フォーカスレンズが形成
される。このカラー陰極線管用電子銃においては、第5
_1電極51には、ステム部を介して、一定のフォーカス
電圧VFが印加される。一方、第3電極13及び第5_2
電極52には、フォーカス電圧VFの水平偏向に同期し
たダイナミックフォーカス電圧VDF(図6参照)とフォ
ーカス電圧VFとが重畳された電圧(VF+VDF)が印加
される。これによって、第5_1電極51と第5_2電極5
2との間に四重極レンズが形成される。その結果、蛍光
体スクリーン面水平方向端部に電子ビームが近づくにつ
れて、電子ビームは、その垂直方向(縦方向)に発散作
用(凹レンズ効果)を受け、一方、水平方向(横方向)
に集束作用(凸レンズ効果)を受けるので、蛍光体スク
リーン面の周辺部における電子ビームスポットが真円に
近づく。しかも、第5_2電極52と第6電極16との間
に形成されるフォーカスレンズに強度変化が生じる。
尚、第5_2電極52と対向する第5_1電極51の面に
は、図5の(B)に示すような、縦長の電子ビーム通過
孔151A,151B,151Cが形成されたプレート
151が配設されている。一方、第5_1電極51と対向
する第5_2電極52の面には、図5の(C)に示すよう
な、横長の電子ビーム通過孔152A,152B,15
2Cが形成されたプレート152が配設されている。
【0007】あるいは又、図5の(D)に、一般に広く
用いられている四重極レンズを内蔵したカラー陰極線管
用電子銃の概念図を示す。このカラー陰極線管用電子銃
においては、第3_2電極32及び第5_1電極51には、
ステム部を介して、一定のフォーカス電圧VFが印加さ
れる。一方、第3_1電極31及び第5_2電極52には、
フォーカス電圧VFの水平偏向に同期したダイナミック
フォーカス電圧VDF(図6参照)とフォーカス電圧VF
とが重畳された電圧(VF+VDF)が印加される。これ
によって、第3_1電極31と第3_2電極32との間、及
び第5_1電極51と第5_2電極52との間に、互いに逆
方向に作用する四重極レンズが形成され、しかも、第5
_2電極52と第6電極16との間に形成されるフォーカ
スレンズに強度変化を生じさせる。その結果、蛍光体ス
クリーン面の左右方向の周辺部における電子ビームの形
状を一層良好なものとすることができる。尚、第3_2電
極32と対向する第3_1電極31の面、及び第5_2電極
52と対向する第5_1電極51の面には、図5の(B)
に示すような、縦長の電子ビーム通過孔151A,15
1B,151Cが形成されたプレート151が配設され
ている。一方、第3_1電極31と対向する第3_2電極3
2の面、及び第5_1電極51と対向する第5_2電極52
の面には、図5の(C)に示すような、横長の電子ビー
ム通過孔152A,152B,152Cが形成されたプ
レート152が配設されている。
用いられている四重極レンズを内蔵したカラー陰極線管
用電子銃の概念図を示す。このカラー陰極線管用電子銃
においては、第3_2電極32及び第5_1電極51には、
ステム部を介して、一定のフォーカス電圧VFが印加さ
れる。一方、第3_1電極31及び第5_2電極52には、
フォーカス電圧VFの水平偏向に同期したダイナミック
フォーカス電圧VDF(図6参照)とフォーカス電圧VF
とが重畳された電圧(VF+VDF)が印加される。これ
によって、第3_1電極31と第3_2電極32との間、及
び第5_1電極51と第5_2電極52との間に、互いに逆
方向に作用する四重極レンズが形成され、しかも、第5
_2電極52と第6電極16との間に形成されるフォーカ
スレンズに強度変化を生じさせる。その結果、蛍光体ス
クリーン面の左右方向の周辺部における電子ビームの形
状を一層良好なものとすることができる。尚、第3_2電
極32と対向する第3_1電極31の面、及び第5_2電極
52と対向する第5_1電極51の面には、図5の(B)
に示すような、縦長の電子ビーム通過孔151A,15
1B,151Cが形成されたプレート151が配設され
ている。一方、第3_1電極31と対向する第3_2電極3
2の面、及び第5_1電極51と対向する第5_2電極52
の面には、図5の(C)に示すような、横長の電子ビー
ム通過孔152A,152B,152Cが形成されたプ
レート152が配設されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】四重極レンズ効果を高
めるためには、プレート151,152に或る程度の厚
みが必要である。従って、従来の四重極レンズを構成す
る各電極においては、厚い金属板を打ち抜きプレス加工
することによって電子ビーム通過孔を形成している。こ
のような打ち抜きプレス加工法は生産性が高く、電極を
作製することが容易である。しかしながら、このような
打ち抜きプレス法により、電子ビーム通過孔の内面の全
てに剪断面を形成することは極めて困難である。即ち、
一般に、このような打ち抜きプレス法によって得られる
電子ビーム通過孔101においては、図8に電子ビーム
通過孔101の模式的な拡大断面図を示すように、パン
チが侵入する金属板100の面(一方の表面と呼ぶ)1
00A側の電子ビーム通過孔101の内面には平滑な剪
断面Bが形成されるが、パンチが抜け出る金属板100
の面(他方の表面と呼ぶ)100B側の電子ビーム通過
孔101の内面には凹凸の破断面Cが形成される。破断
面Cの存在は、電子ビーム通過孔101を通過する電子
ビームに歪みを生じさせ、その結果、解像度の劣化を招
く。また、金属板100の他方の表面100Bには、バ
リDが残り、主フォーカスレンズの耐電圧特性の劣化を
招く。バリDはバレル研磨によって除去可能であるが、
バリ除去後の電子ビーム通過孔101の端部に丸みAが
生じ、丸みAが大きい場合、主フォーカスレンズ内の電
界に歪みが生じるため、解像度の劣化を引き起こす。
尚、厚さ2mm程度の金属板に、このようなプレス加工
による孔開け加工を施した場合、破断面Cの長さは板厚
の60%程度にもなり、また、バリDの長さは板厚の2
〜3%程度である。
めるためには、プレート151,152に或る程度の厚
みが必要である。従って、従来の四重極レンズを構成す
る各電極においては、厚い金属板を打ち抜きプレス加工
することによって電子ビーム通過孔を形成している。こ
のような打ち抜きプレス加工法は生産性が高く、電極を
作製することが容易である。しかしながら、このような
打ち抜きプレス法により、電子ビーム通過孔の内面の全
てに剪断面を形成することは極めて困難である。即ち、
一般に、このような打ち抜きプレス法によって得られる
電子ビーム通過孔101においては、図8に電子ビーム
通過孔101の模式的な拡大断面図を示すように、パン
チが侵入する金属板100の面(一方の表面と呼ぶ)1
00A側の電子ビーム通過孔101の内面には平滑な剪
断面Bが形成されるが、パンチが抜け出る金属板100
の面(他方の表面と呼ぶ)100B側の電子ビーム通過
孔101の内面には凹凸の破断面Cが形成される。破断
面Cの存在は、電子ビーム通過孔101を通過する電子
ビームに歪みを生じさせ、その結果、解像度の劣化を招
く。また、金属板100の他方の表面100Bには、バ
リDが残り、主フォーカスレンズの耐電圧特性の劣化を
招く。バリDはバレル研磨によって除去可能であるが、
バリ除去後の電子ビーム通過孔101の端部に丸みAが
生じ、丸みAが大きい場合、主フォーカスレンズ内の電
界に歪みが生じるため、解像度の劣化を引き起こす。
尚、厚さ2mm程度の金属板に、このようなプレス加工
による孔開け加工を施した場合、破断面Cの長さは板厚
の60%程度にもなり、また、バリDの長さは板厚の2
〜3%程度である。
【0009】しかも、図5の(B)及び(C)に示した
構造の電子ビーム通過孔を有する電極においては、四重
極レンズ効果が十分ではないという欠点がある。特に、
図5の(D)に示した構造のカラー陰極線管用電子銃に
おいては、第3_1電極31及び第3_2電極32を通過す
る電子ビーム径が、第5_1電極51及び第5_2電極52
を通過する電子ビーム径よりも小さいので、第3_1電極
31及び第3_2電極32から構成される四重極レンズに
は強い四重極レンズ効果が要求される。それ故、図5の
(B)及び(C)に示した電子ビーム通過孔を有する電
極の構造は好ましいものとはいえない。
構造の電子ビーム通過孔を有する電極においては、四重
極レンズ効果が十分ではないという欠点がある。特に、
図5の(D)に示した構造のカラー陰極線管用電子銃に
おいては、第3_1電極31及び第3_2電極32を通過す
る電子ビーム径が、第5_1電極51及び第5_2電極52
を通過する電子ビーム径よりも小さいので、第3_1電極
31及び第3_2電極32から構成される四重極レンズに
は強い四重極レンズ効果が要求される。それ故、図5の
(B)及び(C)に示した電子ビーム通過孔を有する電
極の構造は好ましいものとはいえない。
【0010】四重極レンズ効果を強める構造の一対の四
重極電極が公知である。図7に示すように、一方の四重
極電極の電子ビーム通過孔には、電子ビームが衝突する
蛍光体スクリーン面の垂直方向と平行な突出面が設けら
れている。一方、他方の四重極電極の電子ビーム通過孔
には、電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の水平
方向と平行な突出面が設けられている。そして、これら
の突出面が接触しないように噛み合わされて、一対の四
重極電極から成る四重極電極部品が構成される。四重極
電極をこのような構造にすることで、四重極レンズ効果
を強めることが可能である。しかしながら、突出面に高
い加工精度が要求され、四重極電極の製造コストの増加
を招く。また、四重極電極の表面をバレル研磨法にて研
磨したときの寸法精度の狂いや、水素焼鈍等の熱処理後
の寸法精度の狂い等の問題が生じ易い。
重極電極が公知である。図7に示すように、一方の四重
極電極の電子ビーム通過孔には、電子ビームが衝突する
蛍光体スクリーン面の垂直方向と平行な突出面が設けら
れている。一方、他方の四重極電極の電子ビーム通過孔
には、電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の水平
方向と平行な突出面が設けられている。そして、これら
の突出面が接触しないように噛み合わされて、一対の四
重極電極から成る四重極電極部品が構成される。四重極
電極をこのような構造にすることで、四重極レンズ効果
を強めることが可能である。しかしながら、突出面に高
い加工精度が要求され、四重極電極の製造コストの増加
を招く。また、四重極電極の表面をバレル研磨法にて研
磨したときの寸法精度の狂いや、水素焼鈍等の熱処理後
の寸法精度の狂い等の問題が生じ易い。
【0011】一方の四重極電極には、図5の(B)若し
くは(C)に示すように、打ち抜きプレス加工すること
によって電子ビーム通過孔を形成し、他方の四重極電極
には、図7に示すように、突出面を設ける構造の四重極
電極対も公知である。このように、片方の四重極電極に
のみ突出面を設けることによって、図5の(B)及び
(C)に示した電子ビーム通過孔を有する電極によって
形成される四重極レンズ効果よりも、高い四重極レンズ
効果を得ることができる。しかも、突出面の加工精度
は、一対の四重極電極に突出面を設ける場合よりも、低
くてよい。しかしながら、一方の四重極電極の電子ビー
ム通過孔を打ち抜きプレス加工法にて形成するが故に、
図8にて説明した各種の問題を有する。
くは(C)に示すように、打ち抜きプレス加工すること
によって電子ビーム通過孔を形成し、他方の四重極電極
には、図7に示すように、突出面を設ける構造の四重極
電極対も公知である。このように、片方の四重極電極に
のみ突出面を設けることによって、図5の(B)及び
(C)に示した電子ビーム通過孔を有する電極によって
形成される四重極レンズ効果よりも、高い四重極レンズ
効果を得ることができる。しかも、突出面の加工精度
は、一対の四重極電極に突出面を設ける場合よりも、低
くてよい。しかしながら、一方の四重極電極の電子ビー
ム通過孔を打ち抜きプレス加工法にて形成するが故に、
図8にて説明した各種の問題を有する。
【0012】従って、本発明の目的は、容易に加工する
ことができ、しかも高い加工精度にて製造し得る構造の
四重極電極部品を提供することにある。
ことができ、しかも高い加工精度にて製造し得る構造の
四重極電極部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の四重極電極部品は、一対の四重極電極から
構成された、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれる四
重極電極部品であって、それぞれの四重極電極は、3つ
の電子ビーム通過孔を有し、少なくとも一方の四重極電
極の電子ビーム通過孔は、バーリング加工によって形成
された側面を有することを特徴とする。
めの本発明の四重極電極部品は、一対の四重極電極から
構成された、カラー陰極線管用電子銃に組み込まれる四
重極電極部品であって、それぞれの四重極電極は、3つ
の電子ビーム通過孔を有し、少なくとも一方の四重極電
極の電子ビーム通過孔は、バーリング加工によって形成
された側面を有することを特徴とする。
【0014】ここで、バーリング加工とは、金属板に貫
通孔を形成した後、かかる貫通孔の周辺の金属板の部分
に絞り加工を施す加工を意味する。言い換えれば、底面
の無い絞り加工である。
通孔を形成した後、かかる貫通孔の周辺の金属板の部分
に絞り加工を施す加工を意味する。言い換えれば、底面
の無い絞り加工である。
【0015】本発明の四重極電極部品においては、一方
の四重極電極の電子ビーム通過孔は、真円あるいは正方
形であってもよいが、四重極レンズを形成するための非
点形状を有し、非点形状の長軸若しくは短軸は、電子ビ
ームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂直方向と平行で
あることが好ましい。この場合、非点形状は、2つの半
円と矩形が組み合わされた形状(小判状の形状)、楕
円、又は長方形(コーナー部が丸みを帯びた長方形を含
む)であることが好ましい。
の四重極電極の電子ビーム通過孔は、真円あるいは正方
形であってもよいが、四重極レンズを形成するための非
点形状を有し、非点形状の長軸若しくは短軸は、電子ビ
ームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂直方向と平行で
あることが好ましい。この場合、非点形状は、2つの半
円と矩形が組み合わされた形状(小判状の形状)、楕
円、又は長方形(コーナー部が丸みを帯びた長方形を含
む)であることが好ましい。
【0016】本発明の四重極電極部品においては、一方
の四重極電極と対向する他方の四重極電極の電子ビーム
通過孔若しくはその近傍には、突出面が設けられている
ことが望ましい。あるいは又、一方の四重極電極と対向
する他方の四重極電極の電子ビーム通過孔若しくはその
近傍には、一方の四重極電極に設けられた電子ビーム通
過孔の非点形状の短軸と平行な突出面が設けられている
ことが望ましい。
の四重極電極と対向する他方の四重極電極の電子ビーム
通過孔若しくはその近傍には、突出面が設けられている
ことが望ましい。あるいは又、一方の四重極電極と対向
する他方の四重極電極の電子ビーム通過孔若しくはその
近傍には、一方の四重極電極に設けられた電子ビーム通
過孔の非点形状の短軸と平行な突出面が設けられている
ことが望ましい。
【0017】本発明においては、四重極電極の電子ビー
ム通過孔の側面をバーリング加工によって形成するの
で、高い加工精度にて電子ビーム通過孔を形成すること
ができる。
ム通過孔の側面をバーリング加工によって形成するの
で、高い加工精度にて電子ビーム通過孔を形成すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0019】(実施の形態1)実施の形態1に係る一方
の四重極電極20の模式的な平面図及び断面図を、図1
の(A)及び(B)に示す。尚、図1の(B)は、図1
の(A)の線B−Bに沿った模式的な断面図である。こ
の一方の四重極電極20の電子ビーム通過孔21は、バ
ーリング加工によって形成された側面22を有する。電
子ビーム通過孔21は、四重極レンズを形成するための
非点形状を有する。実施の形態1においては、非点形状
の長軸は、電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面
(図示せず)の垂直方向と平行である。より具体的に
は、実施の形態1においては、非点形状は、2つの半円
と矩形が組み合わされた形状(小判状の形状)である。
尚、参照番号22Aは、非点形状の長軸に沿った側面の
部分を示し、参照番号22Bは、非点形状の短軸に沿っ
た側面の部分を示す。図1の(A)及び(B)に示した
四重極電極20は、金属板に電子ビーム通過孔に相当す
る貫通孔を打ち抜きプレス加工によって設けた後、かか
る金属板に絞り加工を施すことによって作製することが
できる。
の四重極電極20の模式的な平面図及び断面図を、図1
の(A)及び(B)に示す。尚、図1の(B)は、図1
の(A)の線B−Bに沿った模式的な断面図である。こ
の一方の四重極電極20の電子ビーム通過孔21は、バ
ーリング加工によって形成された側面22を有する。電
子ビーム通過孔21は、四重極レンズを形成するための
非点形状を有する。実施の形態1においては、非点形状
の長軸は、電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面
(図示せず)の垂直方向と平行である。より具体的に
は、実施の形態1においては、非点形状は、2つの半円
と矩形が組み合わされた形状(小判状の形状)である。
尚、参照番号22Aは、非点形状の長軸に沿った側面の
部分を示し、参照番号22Bは、非点形状の短軸に沿っ
た側面の部分を示す。図1の(A)及び(B)に示した
四重極電極20は、金属板に電子ビーム通過孔に相当す
る貫通孔を打ち抜きプレス加工によって設けた後、かか
る金属板に絞り加工を施すことによって作製することが
できる。
【0020】実施の形態1に係る他方の四重極電極23
の模式的な平面図及び断面図を、図1の(C)及び
(D)に示す。尚、図1の(D)は、図1の(C)の線
D−Dに沿った模式的な断面図である。一方の四重極電
極20と対向するこの他方の四重極電極23の部分に設
けられた電子ビーム通過孔24には、一方の四重極電極
20に設けられた電子ビーム通過孔21の非点形状の短
軸と平行な突出面25が設けられている。尚、図1の
(A)には、突出面25を点線で示した。他方の四重極
電極23は、例えばプレス加工によって作製することが
できる。
の模式的な平面図及び断面図を、図1の(C)及び
(D)に示す。尚、図1の(D)は、図1の(C)の線
D−Dに沿った模式的な断面図である。一方の四重極電
極20と対向するこの他方の四重極電極23の部分に設
けられた電子ビーム通過孔24には、一方の四重極電極
20に設けられた電子ビーム通過孔21の非点形状の短
軸と平行な突出面25が設けられている。尚、図1の
(A)には、突出面25を点線で示した。他方の四重極
電極23は、例えばプレス加工によって作製することが
できる。
【0021】図1の(A)及び(B)に示した一方の四
重極電極20と、図1の(C)及び(D)に示した他方
の四重極電極23とを組み立てたときの、図1の(A)
の線II−IIに沿ったと同様の模式的な断面図を図2
に示す。他方の四重極電極23に設けられた突出面25
は、一方の四重極電極20に設けられた電子ビーム通過
孔21の内部に侵入した状態で、これらの四重極電極2
0,23は組み立てられている。これによって、四重極
レンズ効果を高めることができる。また、一方の四重極
電極20の電子ビーム通過孔21の側壁22には、高い
強度を付与することができる。また、電子ビーム通過孔
21の側壁22をバーリング加工によって形成するが故
に、図8に示したような、打ち抜きプレス加工すること
によって形成された電子ビーム通過孔における問題点が
発生することもない。従って、シェービング等の特殊プ
レス加工によって電子ビーム通過孔の内面の状態を制御
する必要がなく、四重極電極を容易に且つ安価に生産す
ることができる。しかも、図1の(A)及び(B)に示
した形状の電子ビーム通過孔21においては、バーリン
グ加工において、電子ビーム通過孔21の長軸に沿った
対向する側壁22Aの間の距離の制御、及び、図1の
(B)の「D」で示す絞り深さの正確な制御を行えばよ
く、電子ビーム通過孔21の短軸に沿った対向する側壁
22Bの間の距離の正確な制御は不要である。
重極電極20と、図1の(C)及び(D)に示した他方
の四重極電極23とを組み立てたときの、図1の(A)
の線II−IIに沿ったと同様の模式的な断面図を図2
に示す。他方の四重極電極23に設けられた突出面25
は、一方の四重極電極20に設けられた電子ビーム通過
孔21の内部に侵入した状態で、これらの四重極電極2
0,23は組み立てられている。これによって、四重極
レンズ効果を高めることができる。また、一方の四重極
電極20の電子ビーム通過孔21の側壁22には、高い
強度を付与することができる。また、電子ビーム通過孔
21の側壁22をバーリング加工によって形成するが故
に、図8に示したような、打ち抜きプレス加工すること
によって形成された電子ビーム通過孔における問題点が
発生することもない。従って、シェービング等の特殊プ
レス加工によって電子ビーム通過孔の内面の状態を制御
する必要がなく、四重極電極を容易に且つ安価に生産す
ることができる。しかも、図1の(A)及び(B)に示
した形状の電子ビーム通過孔21においては、バーリン
グ加工において、電子ビーム通過孔21の長軸に沿った
対向する側壁22Aの間の距離の制御、及び、図1の
(B)の「D」で示す絞り深さの正確な制御を行えばよ
く、電子ビーム通過孔21の短軸に沿った対向する側壁
22Bの間の距離の正確な制御は不要である。
【0022】尚、一方の四重極電極20から、例えば、
図5の(A)に示した第5_2電極52と対向する第5_1
電極51の部分を構成すればよく、他方の四重極電極2
3から、例えば、図5の(A)に示した第5_1電極51
と対向する第5_2電極52の部分を構成すればよい。あ
るいは又、一方の四重極電極20から、例えば、図5の
(D)に示した第3_2電極32及び第5_2電極52のそ
れぞれと対向する第3_1電極31及び第5_1電極51の
部分を構成すればよく、他方の四重極電極23から、例
えば、図5の(D)に示した第3_1電極31及び第5_1
電極51のそれぞれと対向する第3_2電極32及び第5
_2電極52の部分を構成すればよい。
図5の(A)に示した第5_2電極52と対向する第5_1
電極51の部分を構成すればよく、他方の四重極電極2
3から、例えば、図5の(A)に示した第5_1電極51
と対向する第5_2電極52の部分を構成すればよい。あ
るいは又、一方の四重極電極20から、例えば、図5の
(D)に示した第3_2電極32及び第5_2電極52のそ
れぞれと対向する第3_1電極31及び第5_1電極51の
部分を構成すればよく、他方の四重極電極23から、例
えば、図5の(D)に示した第3_1電極31及び第5_1
電極51のそれぞれと対向する第3_2電極32及び第5
_2電極52の部分を構成すればよい。
【0023】(実施の形態2)実施の形態2は実施の形
態1の変形である。図3の(A)及び(B)に模式的な
平面図及び断面図を示す実施の形態2における一方の四
重極電極20においては、その基部20Aが平坦な構造
である点のみが実施の形態1にて説明した一方の四重極
電極20と異なる。また、図1の(A),(B)並びに
図3の(A),(B)に示した一方の四重極電極20に
おいては、電子ビーム通過孔21が、基部20Aから他
方の四重極電極23に向かって延びている構造である。
一方、図4の(A),(B)並びに図4に(C),
(D)に示す一方の四重極電極20においては、電子ビ
ーム通過孔21が、基部20Aから他方の四重極電極2
3とは反対方向に延びている構造である。この点を除
き、図4の(A),(B)に示した一方の四重極電極2
0は、図1の(A),(B)に示した一方の四重極電極
20と同様の構造である。また、図4に(C),(D)
に示した一方の四重極電極20は、図3の(A),
(B)に示した一方の四重極電極20と同様の構造であ
る。
態1の変形である。図3の(A)及び(B)に模式的な
平面図及び断面図を示す実施の形態2における一方の四
重極電極20においては、その基部20Aが平坦な構造
である点のみが実施の形態1にて説明した一方の四重極
電極20と異なる。また、図1の(A),(B)並びに
図3の(A),(B)に示した一方の四重極電極20に
おいては、電子ビーム通過孔21が、基部20Aから他
方の四重極電極23に向かって延びている構造である。
一方、図4の(A),(B)並びに図4に(C),
(D)に示す一方の四重極電極20においては、電子ビ
ーム通過孔21が、基部20Aから他方の四重極電極2
3とは反対方向に延びている構造である。この点を除
き、図4の(A),(B)に示した一方の四重極電極2
0は、図1の(A),(B)に示した一方の四重極電極
20と同様の構造である。また、図4に(C),(D)
に示した一方の四重極電極20は、図3の(A),
(B)に示した一方の四重極電極20と同様の構造であ
る。
【0024】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。図1〜図4においては、一方の四重極電極20の電
子ビーム通過孔21は非点形状を有し、かかる非点形状
の長軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂
直方向と平行とした。これとは反対に、一方の四重極電
極の電子ビーム通過孔は非点形状を有し、かかる非点形
状の短軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の
垂直方向と平行としてもよい。この場合にも、他方の四
重極電極の一方の四重極電極と対向する部分に設けられ
た電子ビーム通過孔に、一方の四重極電極に設けられた
電子ビーム通過孔の非点形状の短軸と平行な突出面を設
ける。発明の実施の形態においては、他方の四重極電極
の電子ビーム通過孔に突出面を設けたが、電子ビーム通
過孔の近傍に突出面を設けてもよい。この場合には、金
属板をプレス加工することによって他方の四重極電極に
電子ビーム通過孔を設けた後、かかる電子ビーム通過孔
の近傍に金属片を溶接することによって、突出面を設け
ればよい。一方の四重極電極に設けられた電子ビーム通
過孔の形状は、その他、楕円形状、長方形、コーナー部
が丸みを帯びた長方形とすることができる。場合によっ
ては、真円あるいは正方形とすることもできる。あるい
は又、両方の四重極電極の電子ビーム通過孔が、バーリ
ング加工によって形成された側面を有していてもよい。
この場合には、両方の四重極電極の電子ビーム通過孔
は、四重極レンズを形成するための非点形状を有し、一
方の四重極電極の電子ビーム通過孔の非点形状の長軸を
電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂直方向と
平行とし、他方の四重極電極の電子ビーム通過孔の非点
形状の長軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面
の水平方向と平行とする。尚、本発明の四重極電極部品
を組み込むべきカラー陰極線管用電子銃の構造は図5の
(A)や(D)に示した構造のカラー陰極線管用電子銃
に限定されず、広くは、例えば、バイポテンシャルフォ
ーカスレンズ形式、ユニポテンシャルフォーカスレンズ
形式、ハイバイポテンシャルフォーカスレンズ形式、ト
ライポテンシャルフォーカスレンズ形式、ハイユニポテ
ンシャルフォーカスレンズ形式、バイユニポテンシャル
フォーカスレンズ形式、ユニバイポテンシャルフォーカ
スレンズ形式、電界拡張レンズ形式、その他の複合レン
ズ形式のカラー陰極線管用電子銃に本発明の四重極電極
部品を適用することができる。
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。図1〜図4においては、一方の四重極電極20の電
子ビーム通過孔21は非点形状を有し、かかる非点形状
の長軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂
直方向と平行とした。これとは反対に、一方の四重極電
極の電子ビーム通過孔は非点形状を有し、かかる非点形
状の短軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の
垂直方向と平行としてもよい。この場合にも、他方の四
重極電極の一方の四重極電極と対向する部分に設けられ
た電子ビーム通過孔に、一方の四重極電極に設けられた
電子ビーム通過孔の非点形状の短軸と平行な突出面を設
ける。発明の実施の形態においては、他方の四重極電極
の電子ビーム通過孔に突出面を設けたが、電子ビーム通
過孔の近傍に突出面を設けてもよい。この場合には、金
属板をプレス加工することによって他方の四重極電極に
電子ビーム通過孔を設けた後、かかる電子ビーム通過孔
の近傍に金属片を溶接することによって、突出面を設け
ればよい。一方の四重極電極に設けられた電子ビーム通
過孔の形状は、その他、楕円形状、長方形、コーナー部
が丸みを帯びた長方形とすることができる。場合によっ
ては、真円あるいは正方形とすることもできる。あるい
は又、両方の四重極電極の電子ビーム通過孔が、バーリ
ング加工によって形成された側面を有していてもよい。
この場合には、両方の四重極電極の電子ビーム通過孔
は、四重極レンズを形成するための非点形状を有し、一
方の四重極電極の電子ビーム通過孔の非点形状の長軸を
電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面の垂直方向と
平行とし、他方の四重極電極の電子ビーム通過孔の非点
形状の長軸を電子ビームが衝突する蛍光体スクリーン面
の水平方向と平行とする。尚、本発明の四重極電極部品
を組み込むべきカラー陰極線管用電子銃の構造は図5の
(A)や(D)に示した構造のカラー陰極線管用電子銃
に限定されず、広くは、例えば、バイポテンシャルフォ
ーカスレンズ形式、ユニポテンシャルフォーカスレンズ
形式、ハイバイポテンシャルフォーカスレンズ形式、ト
ライポテンシャルフォーカスレンズ形式、ハイユニポテ
ンシャルフォーカスレンズ形式、バイユニポテンシャル
フォーカスレンズ形式、ユニバイポテンシャルフォーカ
スレンズ形式、電界拡張レンズ形式、その他の複合レン
ズ形式のカラー陰極線管用電子銃に本発明の四重極電極
部品を適用することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明においては、四重極電極の電子ビ
ーム通過孔の側面をバーリング加工によって形成するの
で、高い加工精度にて電子ビーム通過孔を形成すること
ができる。従って、本発明の四重極電極部品を組み込ん
だカラー陰極線管用電子銃を備えたカラー陰極線管の解
像度の度合いのばらつきを小さく抑えることができる。
また、一方の四重極電極の電子ビーム通過孔の形状を非
点形状とした場合、バーリング加工において、電子ビー
ム通過孔の長軸に沿った対向する側壁の間の距離の制
御、及び絞り深さの正確な制御を行えばよく、電子ビー
ム通過孔の短軸に沿った対向する側壁の間の距離の正確
な制御は不要となるので、四重極電極の製造歩留まりの
向上を図ることができ、四重極電極部品の製造コストの
低減が可能となる。
ーム通過孔の側面をバーリング加工によって形成するの
で、高い加工精度にて電子ビーム通過孔を形成すること
ができる。従って、本発明の四重極電極部品を組み込ん
だカラー陰極線管用電子銃を備えたカラー陰極線管の解
像度の度合いのばらつきを小さく抑えることができる。
また、一方の四重極電極の電子ビーム通過孔の形状を非
点形状とした場合、バーリング加工において、電子ビー
ム通過孔の長軸に沿った対向する側壁の間の距離の制
御、及び絞り深さの正確な制御を行えばよく、電子ビー
ム通過孔の短軸に沿った対向する側壁の間の距離の正確
な制御は不要となるので、四重極電極の製造歩留まりの
向上を図ることができ、四重極電極部品の製造コストの
低減が可能となる。
【図1】本発明の四重極電極の模式的な平面図及び断面
図である。
図である。
【図2】図1の線II−IIに沿った本発明の四重極電
極部品の模式的な断面図である。
極部品の模式的な断面図である。
【図3】図1とは構造が若干異なる、本発明の四重極電
極の模式的な平面図及び断面図である。
極の模式的な平面図及び断面図である。
【図4】図1とは構造が若干異なる、本発明の四重極電
極の模式的な平面図及び断面図である。
極の模式的な平面図及び断面図である。
【図5】四重極レンズを内蔵したカラー陰極線管用電子
銃の概念図、及び、従来の四重極レンズを形成するため
の電極に設けられた電子ビーム通過孔の形状を示す模式
図である。
銃の概念図、及び、従来の四重極レンズを形成するため
の電極に設けられた電子ビーム通過孔の形状を示す模式
図である。
【図6】フォーカス電圧の水平偏向に同期したダイナミ
ックフォーカス電圧を示す模式図である。
ックフォーカス電圧を示す模式図である。
【図7】従来の四重極レンズを内蔵したカラー陰極線管
用電子銃における四重極レンズを形成するための電極に
設けられた電子ビーム通過孔の形状を示す模式図であ
る。
用電子銃における四重極レンズを形成するための電極に
設けられた電子ビーム通過孔の形状を示す模式図であ
る。
【図8】従来の打ち抜きプレス加工法にて得られた電子
ビーム通過孔の模式的な拡大断面図である。
ビーム通過孔の模式的な拡大断面図である。
10A,10B,10C・・・カソード、11・・・第
1電極、12・・・第2電極、13・・・第3電極、3
1・・・第3_1電極、32・・・第3_2電極、14・・
・第4電極、51・・・第5_1電極、52・・・第5_2
電極、16・・・第6電極、17・・・シールドカッ
プ、20,23・・・四重極電極、20A・・・基部、
21,24・・・電子ビーム通過孔、22,22A,2
2B・・・側面、25・・・突出面、151,152・
・・プレート、151A,151B,151C,152
A,152B,152C・・・電子ビーム通過孔
1電極、12・・・第2電極、13・・・第3電極、3
1・・・第3_1電極、32・・・第3_2電極、14・・
・第4電極、51・・・第5_1電極、52・・・第5_2
電極、16・・・第6電極、17・・・シールドカッ
プ、20,23・・・四重極電極、20A・・・基部、
21,24・・・電子ビーム通過孔、22,22A,2
2B・・・側面、25・・・突出面、151,152・
・・プレート、151A,151B,151C,152
A,152B,152C・・・電子ビーム通過孔
Claims (5)
- 【請求項1】一対の四重極電極から構成された、カラー
陰極線管用電子銃に組み込まれる四重極電極部品であっ
て、 それぞれの四重極電極は、3つの電子ビーム通過孔を有
し、 少なくとも一方の四重極電極の電子ビーム通過孔は、バ
ーリング加工によって形成された側面を有することを特
徴とする四重極電極部品。 - 【請求項2】一方の四重極電極の電子ビーム通過孔は、
四重極レンズを形成するための非点形状を有し、非点形
状の長軸若しくは短軸は、電子ビームが衝突する蛍光体
スクリーン面の垂直方向と平行であることを特徴とする
請求項1に記載の四重極電極部品。 - 【請求項3】非点形状は、2つの半円と矩形が組み合わ
された形状、楕円、又は長方形であることを特徴とする
請求項2に記載の四重極電極部品。 - 【請求項4】一方の四重極電極と対向する他方の四重極
電極の電子ビーム通過孔若しくはその近傍には、突出面
が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の四
重極電極部品。 - 【請求項5】一方の四重極電極と対向する他方の四重極
電極の電子ビーム通過孔若しくはその近傍には、一方の
四重極電極に設けられた電子ビーム通過孔の非点形状の
短軸と平行な突出面が設けられていることを特徴とする
請求項2に記載の四重極電極部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33893496A JPH10172468A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 四重極電極部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33893496A JPH10172468A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 四重極電極部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10172468A true JPH10172468A (ja) | 1998-06-26 |
Family
ID=18322707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33893496A Pending JPH10172468A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 四重極電極部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10172468A (ja) |
-
1996
- 1996-12-04 JP JP33893496A patent/JPH10172468A/ja active Pending
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