JPH10170045A

JPH10170045A - レンジフード

Info

Publication number: JPH10170045A
Application number: JP8323747A
Authority: JP
Inventors: Hirobumi Yamashita; 博文山下; Hirobumi Shindo; 博文進藤; Michio Kurihara; 道雄栗原
Original assignee: Matsushita Seiko Co Ltd
Current assignee: Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Priority date: 1996-12-04
Filing date: 1996-12-04
Publication date: 1998-06-26

Abstract

(57)【要約】【課題】フィルターの掃除を無くし、また羽根に油や
ほこりが付着して性能が低下するのを防止できるレンジ
フードを提供することを目的とする。【解決手段】フード本体３内に開口部１に連通する第
１の吸込口４を有し、内部に第１の羽根５を設けた油捕
集部６を設け、油捕集部６と通風路８を介して連通され
る第２の吸込口９を有し、内部に第２の羽根１０を設け
た送風部１１を設けたことにより、第１の羽根５で油を
慣性分離させ、油捕集部６に捕集せしめ、送風部１１に
は油脂が侵入しないようにして、フィルターを無くし、
性能が低下するのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、調理時に発生する
油煙中の油分を簡単に分離捕集するレンジフードに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】一般にレンジフードは、特に油煙の油性
系を捕捉し、浄化した空気を排出させることから、フィ
ルターが組み込まれている。従来のレンジフードは、図
３に示すように、下面を開口し、上面に排気口１０１を
有する箱状のフード本体１０２と、フード本体１０２内
に排気送風機１０３を設けている。この排気送風機１０
３は前面に吸込口１０４を有するとともに、上部に吐出
口１０５を有し、この吐出口１０５を排気口１０１に合
致させ、排気送風機１０３の前面にフィルター１０６が
設けられている。そして、このように構成されたレンジ
フードを、調理器具の上方に位置するように家屋の壁面
に取り付け、この壁面を貫通する排気ダクトをアダプタ
ー（図示せず）を介し、フード本体１０２の排気口１０
１に接続させている。

【０００３】上記構成において、レンジフードを運転す
ると、調理時に発生する油煙、排ガスなどは、上昇し、
フィルター１０６に慣性衝突し、油煙中の油脂成分が付
着除去されたのち、排気送風機１０３の吸込口１０４よ
り吸込まれ、排気口１０１および排気ダクトを通り室外
へ排出されるものである。

【０００４】また、フィルターを使用しないで油を分離
捕集する換気装置としては、実公昭６３−２５４７１号
公報において、示されている。これは、図４に示すよう
に、吸込口側を大径に、吐出口側を小径に、形成した段
付き筒の導風胴２０１の該大径部内に、吸込んだ油煙等
を半径方向に流す遠心ファン２０２を回転可能に設ける
構成とすることによって、吸込口２０３から吸込まれた
油煙等を、大径部内周面２０４に衝突させて、油煙中の
油分を大径部内周面２０４に付着させるとともに、油分
が除去された空気をファン後方の軸方向の吐出口２０５
から排出するようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のフィ
ルター付のレンジフードでは、フィルター１０６で調理
のときに発生する油煙や室内の粉塵を捕集するため、フ
ィルター１０６は、長時間使用すると目詰まりして排気
風量が少なくなるので、フィルター１０６の掃除を定期
的に行わなければならないという問題があった。またフ
ィルター１０６で捕集されなかった油煙やほこりが本体
１０２内に入り排気送風機１０３の羽根に付着して羽根
の性能が低下するという問題があった。

【０００６】また、フィルターを使用しないものにおい
ては、油捕集用羽根と排気用羽根を一つの遠心ファン２
０２で共用しているので、長期間使用すると、羽根に油
やほこりが付着して排気性能が低下するという問題があ
った。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、フィ
ルターの掃除を無くし、また羽根に油やほこりが付着し
て性能が低下するのを防止できるレンジフードを提供す
ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明のレンジフードに
おいては、下面に開口部を有し、上面に排気口を形成し
た箱状のフード本体と、このフード本体内に前記開口部
に連通する第１の吸込口を有し、内部に第１の羽根を設
けた油捕集部と、この油捕集部と通風路を介して連通さ
れる第２の吸込口を有し、内部に第２の羽根を設け、前
記排気口に送風する送風部と、前記第１の羽根および第
２の羽根を駆動する電動機とを備え、前記第１の羽根で
油を慣性分離させる構成としたものである。

【０００９】この本発明によれば、フィルターの掃除を
無くし、また羽根に油やほこりが付着して性能が低下す
るのを防止できるレンジフードを提供することができ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、下面に開口部を有し、上面に排気口を形成した箱状
のフード本体と、このフード本体内に前記開口部に連通
する第１の吸込口を有し、内部に第１の羽根を設けた油
捕集部と、この油捕集部と通風路を介して連通される第
２の吸込口を有し、内部に第２の羽根を設け、前記排気
口に送風する送風部と、前記第１の羽根および第２の羽
根を駆動する電動機とを備え、前記第１の羽根で油を慣
性分離させる構成としたものであり、調理のとき発生す
る油煙中に含まれる油分や室内のほこり等の粒子を含ん
だ空気は、第１の吸込口より吸込まれ、油分等の粒子は
慣性力により第１の羽根および油捕集部の内面に衝突付
着除去され、第２の羽根には油やほこりが付着しなくな
り、性能が低下するのを防止することができるという作
用を有する。

【００１１】以下、本発明の実施の形態について、図１
および図２を参照しながら説明する。

【００１２】（実施の形態１）図１に示すように、下面
に開口部１、上面に排気口２を有する箱状のフード本体
３とフード本体の内部に、第１の吸込口４を一側面に、
内部に油を慣性分離させるターボ形の第１の羽根５を有
する筒状の油捕集部６の反吸込口側に設けた噴出口７と
油捕集部６の通風路８を介して連通する第２の吸込口９
と室内空気を排気するためのシロッコ形の第２の羽根１
０を有する送風部１１と第１の羽根５と第２の羽根１０
を駆動する電動機１２を前記通風路８内に備えている。
また、第１の羽根５と通風路８の間の外周部に噴出口７
を有する仕切板１３を設け、第１の羽根５の外径を第２
の吸込口９の内径より大きくしている。また前記油捕集
部６の内壁面は、シリコン塗装またはフッソ塗装を施
し、また、油捕集部６の下部に油溜まり１４を着脱自在
に設けている。

【００１３】上記構成において、調理のとき発生する油
煙中に含まれる油脂や室内のほこり等の粒子を含んだ空
気は、第１の吸込口４より吸込まれ、第１の羽根５によ
り、油捕集部６の筒部１５に対して直角に近い角度で当
たり、急激に流れの方向を変えられ、次に、仕切板１３
の噴出口７を通り、周囲部１６に当たり、急激に流れの
方向が変えられ、第２の吸込口９に入り排気される。ま
た、この流れの方向が変わるときに、油脂等の粒子は、
慣性力により第１の羽根５、筒部１５、第２の吸込口９
の周囲部１６に衝突付着除去される。

【００１４】このように、本発明の実施形態１のレンジ
フードによれば、第１の吸込口４より吸込まれた空気は
第２の吸込口９に入るまでに確実に方向転換し、空気中
に含まれる油脂等の粒子は慣性力によって衝突付着除去
されるため捕集率が高くなることとなる。

【００１５】また、電動機１２は、通風路８の中に設け
られているので、気流にさらされ、冷却が良くなること
となる。

【００１６】また、油捕集部６の内壁に付着した油脂等
は内壁面に沿って下方に移動し、油溜まり１４に集めら
れ、油溜まり１４を外して、溜まった油脂等を簡単に廃
棄することができる。

【００１７】また、本発明の実施の形態１のレンジフー
ドは、油捕集部は気流の方向を急激に変えるための通気
抵抗が大きいが、第２の羽根１０はシロッコ形なので、
高い静圧を出し、また、排気口２の方向は、第２の羽根
に対して適した方向なので小形で大風量を発生すること
ができる。

【００１８】また、掃除においては、油捕集部６の内壁
面はシリコン塗装、あるいはフッソ塗装で非粘着処理を
施しているので、表面に付着した油脂等の付着力は弱め
られ、油捕集部６の内壁面に付着した油脂等が拭き取り
やすくなる。

【００１９】（実施の形態２）図２に示すように、第１
の羽根５を電動機１２ａにより駆動し、第２の羽根１０
を電動機１２ｂにより駆動するように設け、フード本体
３内部に、油煙を検知するセンサー１７を設け、油煙を
検知したら第１の羽根５を駆動させるように設け、油捕
集部６の下部に油溜まり１４ａを設け、内面１８に自己
浄化型触媒ＳＣホーロー層を作り、外周部に加熱用ヒー
タ１９を設けた構成とする。

【００２０】上記構成において、油捕集部６の内壁に付
着した油脂等は内壁面に沿って下方に移動し、油溜まり
１４ａに集められ、加熱用ヒータ１９に通電すると油溜
まり１４ａの内面１８は２５０〜３００℃に加熱され、
内部に溜まった油脂等は分解酸化しＣＯ₂，Ｈ₂Ｏ等に変
化することとなる。

【００２１】このように、本発明の実施の形態２のレン
ジフードによれば、油溜まり１４ａに溜まった油脂等は
分解され廃棄されるので、掃除をする手間が省けること
となる。

【００２２】また、必要排気風量に応じて第２の羽根１
０の回転数を電動機１２ｂにより調節しても、第１の羽
根５の回転数は一定にできるので、油脂等の粒子に対し
て常に一定の慣性力が働くことになり、排気風量に関係
なく、油脂等の捕集率を確保できることとなる。

【００２３】また、第１の羽根５により発生する気流は
第１の羽根５の回転方向と同方向に旋回しながら第２の
羽根１０に吸込まれるので、吸込まれやすく効率が良く
排気されることとなる。

【００２４】また、センサー１７が空気中の油脂等の粒
子を検知すると、第１の羽根５を電動機１２ａで駆動
し、第２の羽根１０を電動機１２ｂで駆動し、油脂粒子
の有無、粒子の大きさに応じて回転数が最適に制御され
ることとなる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、調理時に
発生する油脂を高効率で除去することができるので、フ
ィルターを無くすることができ、また羽根に油やほこり
が付着して性能が低下するのを防止した掃除性の良いレ
ンジフードを提供することができるという有利な効果が
得られる。

【００２６】また、気流に電動機がさらされ、冷却され
るので、電動機の温度上昇が低く抑えられ、電動機の寿
命を長くすることができる。

【００２７】また、第１の羽根によって発生した気流は
油捕集部の筒部に直角に近い状態で当たるので、急激に
気流の流れが変えられ慣性力が大きく捕集効率を高くす
ることができる。

【００２８】また、排気口の方向は第２の羽根に対し直
角なので、小型で大風量にすることができる。

【００２９】また、吸込まれた空気が確実に方向転換
し、空気中に含まれる油等の粒子が分離され、捕集率を
高くすることができる。

【００３０】また、油捕集部の内壁面に付着した油やほ
こりを拭き取りやすくすることができる。

【００３１】また、油溜まりに溜まった油脂等を簡単に
廃棄することができる。また、油溜まりに溜まった油脂
は分解され廃棄されるので、掃除をする手間が省け、掃
除性をよくすることができる。

【００３２】また、排気風量の大小に関係なく、油脂の
捕集効率が低下しないようにすることができる。

【００３３】また、第２の羽根に吸込まれる気流は第２
の羽根と同方向に旋回しているので、吸込まれやすく風
路抵抗を小さくすることができる。

【００３４】また、油煙の発生時のみ第１の羽根を回転
させるので、油煙の発生の無い場合は、低騒音で余分な
電力を使わないようにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１のレンジフードの構成を
示す断面図

【図２】本発明の実施の形態２のレンジフードの構成を
示す断面図

【図３】従来のレンジフードの構成を示す断面図

【図４】従来のフィルターを使用しない換気装置の構成
を示す断面図

【符号の説明】

１開口部２排気口３フード本体４第１の吸込口５第１の羽根６油捕集部７噴出口８通風路９第２の吸込口１０第２の羽根１１送風部１２電動機１２ａ電動機１２ｂ電動機１３仕切板１４油溜まり１４ａ油溜まり１７センサー１９加熱用ヒータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下面に開口部を有し、上面に排気口を形
成した箱状のフード本体と、このフード本体内に前記開
口部に連通する第１の吸込口を有し、内部に第１の羽根
を設けた油捕集部と、この油捕集部と通風路を介して連
通される第２の吸込口を有し、内部に第２の羽根を設
け、前記排気口に送風する送風部と、前記第１の羽根お
よび第２の羽根を駆動する電動機とを備え、前記第１の
羽根で油を慣性分離させる構成としたレンジフード。
【請求項２】第１の羽根と第２の羽根を駆動する電動
機を通風路内に設けた請求項１記載のレンジフード。
【請求項３】第１の羽根をターボ形の羽根とした請求
項１、または２記載のレンジフード。
【請求項４】第２の羽根をシロッコ形とした請求項
１、２、または３記載のレンジフード。
【請求項５】第１の羽根と通風路の間に外周部に噴出
口を有する仕切板を設け、第１の羽根の外径および第２
の吸込口の内径を、仕切板の噴出口の内側部より小さく
した請求項１、２、３、または４記載のレンジフード。
【請求項６】油捕集部の内壁面を非粘着処理にした請
求項１、２、３、４、または５記載のレンジフード。
【請求項７】油捕集部の内壁面を伝わって落ちる油を
溜める油溜まりを着脱自在に設けた請求項１、２、３、
４、５、または６記載のレンジフード。
【請求項８】油捕集部内壁内を伝わって落ちる油を溜
める油溜まりを設け、油溜まりに、油を熱処理する加熱
用ヒータ等の装置を設けた請求項１、２、３、４、５、
または６記載のレンジフード。
【請求項９】第１の羽根の回転数を調節自在した請求
項１〜８記載のレンジフード。
【請求項１０】第１の羽根と第２の羽根の回転方向を
同じにした請求項１〜９記載のレンジフード。
【請求項１１】油煙を検知するセンサーを設け、油煙
を検知したら、第１の羽根を駆動する請求項１〜１０記
載のレンジフード。