JPH10169952A - 汚泥焼却炉の燃焼制御方法およびその装置並びにファジィ推論燃焼制御プログラムの媒体 - Google Patents

汚泥焼却炉の燃焼制御方法およびその装置並びにファジィ推論燃焼制御プログラムの媒体

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JPH10169952A
JPH10169952A JP33112596A JP33112596A JPH10169952A JP H10169952 A JPH10169952 A JP H10169952A JP 33112596 A JP33112596 A JP 33112596A JP 33112596 A JP33112596 A JP 33112596A JP H10169952 A JPH10169952 A JP H10169952A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、定常運転時における汚泥の燃焼
状態を最適に制御する汚泥焼却炉の燃焼制御方法および
その装置並びにファジィ推論燃焼制御プログラムの媒体
に関し、汚泥供給率の変動や、汚泥中の水分率が変化し
ても、炉床温度が変化する前に、炉床温度を目標範囲内
に制御することを目的とする。 【解決手段】 汚泥焼却炉の炉床部に汚泥を供給し、炉
床ガンにより炉床部の炉床温度を定常状態に保持する汚
泥焼却炉の燃焼制御方法において、フィードバックで得
られた炉床温度およびこの炉床温度により得られた単位
時間に対する炉床温度変化率,汚泥中に含まれる水分量
により発熱要因または冷却要因を表す汚泥水分変化率を
入力してフィードフォワード制御することにより炉床ガ
ン補助燃料の流量を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定常運転時におけ
る汚泥の燃焼状態を最適に制御する汚泥焼却炉の燃焼制
御方法およびその装置並びにファジィ推論燃焼制御プロ
グラムの媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、下水処理場では、流入下水中に
元々含まれている懸濁固形物や下水処理の一般的な方法
である生物処理で余剰汚泥固形物が発生し、汚泥とな
る。かかる汚泥を焼却処分する際、炉床温度を定常状態
にして汚泥の燃焼状態を最適に制御する汚泥焼却炉が図
10に示すように知られている。
【0003】図において、符号1は汚泥焼却炉で、汚泥
焼却炉1は、炉体2を有している。炉体2の内部は空気
分散板3を介して炉底部4と炉床部5に分割されてい
る。炉体2の1側の壁部2Aの空気分散板3の下側部分
には、炉底バーナ6が装着されている。炉底バーナ6は
汚泥を焼却する前に予め炉底部4を高温状態に昇温させ
るものである。炉体2の他側の壁部2Bの空気分散板3
の下側部分には、空気取入口7が設けられている。
【0004】炉床部5においては、水分を含んだ汚泥を
瞬間的に焼却するための熱容量が大きい砂を流動させる
ようになっている。炉体2の上端2Cには燃焼ガスを排
出する排出口8が形成されている。排出口8には排気管
8Aが接続され、排気管8Aの途中には、排ガス酸素濃
度センサ8Bが介装されている。
【0005】炉体2の1側の壁部2Aの空気分散板3の
上側部分には、汚泥供給装置9と、汚泥供給装置9の下
方に位置して炉床ガン10とが装着されている。汚泥供
給装置9は適当な水分量だけ脱水された汚泥(未だ水分
を含んでいる)を炉体2内に供給するものである。炉床
ガン10は炉体2に燃料を供給するためのもので、炉床
部5の炉床温度を昇温させるようになっている。
【0006】炉体2の他側の壁部2Bの空気分散板3の
下側部分には、炉底温度センサ11が装着され、炉体2
の他側の壁部2Bの空気分散板3の上側部分には、炉床
温度センサ12が装着されている。炉底温度センサ11
は汚泥焼却炉1の炉底部4の温度を検出するものであ
る。炉床温度センサ12は汚泥焼却炉1の炉床部5の温
度を検出するものである。
【0007】前記炉底バーナ6は第1燃料供給管13の
先端に接続され、第1燃料供給管13の途中には、炉底
バーナ補助燃料用バルブ14が介装されている。前記炉
床ガン10は第2燃料供給管15の先端に接続され、第
2燃料供給管15の途中には、炉床ガン補助燃料用バル
ブ16が介装されている。炉底温度センサ11,炉床温
度センサ12は制御装置17の入力側に接続され、制御
装置17の出力側に炉床ガン補助燃料用バルブ16,炉
底バーナ補助燃料用バルブ14が接続されている。
【0008】しかして、空気取入口7から炉底部4に空
気が取り入れられ、炉底バーナ6で炉底部4における空
気が熱され、炉底バーナ6により炉底部4が昇温され
る。熱された空気は空気分散板3を介して炉底部4から
炉床部5に熱風となって送り込まれる。この熱風で炉床
部5は均一な流動床に維持される。炉底部4からの熱風
により炉床部5が予め昇温される。炉床部5の炉床温度
が600℃付近になったら、炉床ガン10によっても同
時に昇温操作が行なわれ、汚泥供給装置9のスクリュー
フィーダ回転数は汚泥供給量の定格値まで段階的に増加
され、炉床温度が一定の目標値温度で安定したと判断し
たら、オペレータの判断で炉底バーナ6が停止され、炉
床温度を定常状態を維持する運転となる。
【0009】汚泥燃焼炉1の定常運転時には、汚泥供給
装置9により、炉床部5に汚泥が供給され、汚泥は高温
状態の流動砂で瞬間的に熱せられ、焼却処理され、流動
空気により焼却灰は、流動砂と分離され、排出口8より
排出される。そして、汚泥焼却炉における汚泥の燃焼を
安定化するため、炉床温度を一定にすることが要求され
ている。炉床温度を一定に制御するため、例えば、下記
の操作が行なわれる。
【0010】制御装置17において、PID制御によ
り、炉床温度センサ12で検出された炉床温度を計測
し、炉床温度と目標値の差分に対応して、炉床ガン補助
燃料用バルブ16の開度が調節され、炉床ガン10の補
助燃料の流量が制御される。炉床温度の変動が大きく炉
床温度が目標範囲に入らない場合は例えばコンピュータ
プログラムによるリミッタ操作で炉床ガン補助燃料用バ
ルブ16の開度を変化させ、炉床ガン10の所定開度で
補助燃料の流量を強制的に変え、炉床温度を目標範囲に
制御することがある。また、炉床温度の変動がかなり大
きく炉床温度が明らかに目標範囲外になりそうな場合
は、オペレータの判断により、炉床ガン10に供給する
補助燃料の流量の制御は手動操作で行なわれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、制御装置1
7によるPID制御では、汚泥供給率の変動や汚泥中の
水分率の変化や汚泥中の有機成分の変化に伴う汚泥自体
の発熱量変化等の要因により炉床温度が変化することか
ら、炉床温度が上昇または下降してから炉床ガンの補助
燃料の流量は、炉床温度の変化を抑制するように調整さ
れている。
【0012】従って、汚泥供給率や汚泥中の水分率の大
きな変動に対しては炉床ガンの補助燃料の流量の調整が
間に合わず、制御の時間遅れを引き起こし、炉床温度が
大きく上昇または下降してしまうことになる。即ち、炉
床温度が変化したと判断した時点で炉床ガンの補助燃料
の流量を変化させることを余儀なくされる。炉床温度の
制御は、後追いの制御となる。
【0013】かかるガン操作による後追いの制御では、
炉床温度を目標範囲内に維持することは困難であり、そ
のため、オペレータは常に汚泥を焼却する際の炉床温度
に注意を払わらなければならず、炉床温度の変化が激し
い場合には、炉床温度のPlD制御によるガン操作から
手動操作によるガン操作に切り替えて行なわなければな
らず、運転管理が困難等であった。また、排ガス性状が
悪化したり、炉床ガンの補助燃料の流量が増大したりす
る問題があった。
【0014】ちなみに、制御装置17による制御は図1
1に実験結果として示されている。図に示すように、炉
床温度は810℃±8℃の範囲で変動している。本発明
は、上述の問題点を解決するためになされたもので、そ
の目的は、汚泥供給率の変動や、汚泥中の水分率が変化
しても、炉床温度が変化する前に、炉床温度を目標範囲
内に制御することができる汚泥焼却炉の燃焼制御方法お
よびその装置並びにファジィ推論燃焼制御プログラムの
媒体を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
汚泥焼却炉の炉床部に汚泥を供給し、炉床ガンにより炉
床部の炉床温度を定常状態に保持する汚泥焼却炉の燃焼
制御方法において、フィードバックで得られた炉床温度
およびこの炉床温度により得られた単位時間に対する炉
床温度変化率,汚泥中に含まれる水分量により発熱要因
または冷却要因を表す汚泥水分変化率を入力してフィー
ドフォワード制御することにより炉床ガン補助燃料の流
量を出力することを特徴とする。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の汚
泥焼却炉の燃焼制御方法において、フィードフォワード
制御はファジィ推論により行なわれることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記
載の汚泥焼却炉の燃焼制御方法において、汚泥水分変化
率は、炉床ガンによる燃料供給を行なわなくても汚泥自
体が燃焼する水分率である自燃含水率を基準にして設定
されることを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、汚泥焼却炉の炉床
部の温度を検出する炉床温度センサと、汚泥焼却炉の炉
床部に供給される単位時間に対する汚泥供給率を検出す
る汚泥供給率センサと、汚泥中の水分率を計測する含水
率センサと、炉床温度センサ,汚泥供給率センサ,含水
率センサが入力側に接続された制御装置と、制御装置の
出力側に接続された炉床ガン補助燃料用バルブとを備
え、制御装置は、フィードバックで得られた炉床温度に
より単位時間に対する炉床温度変化率を計算する炉床温
度変化率計算手段と、汚泥供給率と水分率から単位時間
当たりの汚泥水分変化率の増減を計算する汚泥水分変化
率計算手段と、炉床温度,炉床温度変化率,汚泥水分変
化率を入力して、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決
める炉床ガン補助燃料の流量を推論出力するファジィ推
論部とを備え、ファジィ推論部は、炉床温度変化率が小
さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度変化
率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が小さ
くなる関係の複数のルールからなる第1のルール群と、
汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が小
さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガン補
助燃料の流量が大きくなる関係の複数のルールからなる
第2のルール群とを有する知識と、定常状態の炉床温度
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される定常状態の炉
床温度のメンバーシップ関数群と、炉床温度変化率の目
標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分割し
て複数の区間に割り振って形成される炉床温度変化率の
メンバーシップ関数群を有することを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、炉床温度,炉床温
度変化率,汚泥水分変化率が入力され、炉床温度変化率
が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度
変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が
小さくなる関係の複数のルールからなる第1のルール群
と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
が小さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガ
ン補助燃料の流量が大きくなる関係の複数のルールから
なる第2のルール群とを有する知識と、定常状態の炉床
温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近
を分割して複数の区間に割り振って形成される定常状態
の炉床温度のメンバーシップ関数群と、炉床温度変化率
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される炉床温度変化
率のメンバーシップ関数群とに照らして、ファジィ推論
し、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガン
補助燃料の流量を出力するように、ファジィ推論部にお
けるコンピュータが機能するファジィ推論燃焼制御プロ
グラムを記録した媒体である。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項4記載の汚
泥焼却炉の燃焼制御装置において、ファジィ推論部は、
冷却方向も加熱方向も示さない中立の状態を基準ラベル
とし、基準ラベルに対して下の状態と評価される1つ以
上のネガティブラベルを加熱方向または冷却方向とし、
基準ラベルに対して上の状態と評価される1つ以上のポ
ジティブラベルを冷却方向または加熱方向として割り振
って形成される汚泥水分変化率のメンバーシップ関数群
を有していることを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明は、炉床温度,炉床温
度変化率,汚泥水分変化率が入力され、炉床温度変化率
が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度
変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が
小さくなる関係の複数のルールからなる第1のルール群
と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
が小さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガ
ン補助燃料の流量が大きくなる関係の複数のルールから
なる第2のルール群とを有する知識と、定常状態の炉床
温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近
を分割して複数の区間に割り振って形成される定常状態
の炉床温度のメンバーシップ関数群と、炉床温度変化率
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される炉床温度変化
率のメンバーシップ関数群と、冷却方向も加熱方向も示
さない中立の状態を基準ラベルとし、基準ラベルに対し
て下の状態と評価される1つ以上のネガティブラベルを
加熱方向または冷却方向とし、基準ラベルに対して上の
状態と評価される1つ以上のポジティブラベルを冷却方
向または加熱方向として割り振って形成される汚泥水分
変化率のメンバーシップ関数群とに照らして、ファジィ
推論し、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床
ガン補助燃料の流量を出力するように、ファジィ推論部
におけるコンピュータが機能するファジィ推論燃焼制御
プログラムを記録した媒体である。
【0021】(作用)請求項1記載の発明においては、
汚泥焼却炉の炉床部に汚泥を供給し、炉床ガンにより炉
床部の炉床温度を定常状態に保持する汚泥焼却炉の燃焼
制御方法において、フィードバックで得られた炉床温度
およびこの炉床温度により得られた単位時間に対する炉
床温度変化率,汚泥中に含まれる水分量により発熱要因
または冷却要因を表す汚泥水分変化率を入力してフィー
ドフォワード制御することにより炉床ガン補助燃料の流
量が出力される。
【0022】請求項2記載の発明においては、フィード
フォワード制御はファジィ推論により行なわれる。請求
項3記載の発明においては、汚泥水分変化率は、炉床ガ
ンによる燃料供給を行なわなくても汚泥自体が燃焼する
水分率である自燃含水率を基準にして設定されるので、
汚泥に含まれる水分の燃焼に対する影響度(発熱要因ま
たは冷却要因)は1つの入力変数として表される。
【0023】請求項4記載の発明においては、炉床温度
は立上げ運転時から定常運転時に至るまで制御される
が、定常運転時には炉床温度は805℃付近で定常状態
となって、汚泥が焼却可能とされている。定常運転時に
おける炉床温度の制御を対象とし、以下説明する。炉床
温度センサによって炉床温度が測定される。炉床温度は
制御装置のファジィ推論部に入力変数として入力され、
同時に、炉床温度変化率計算手段に送られる。
【0024】炉床温度変化率計算手段では、例えば時刻
tにおける炉床温度Ttと時刻(t−Δt)における炉
床温度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差分(Tt
(t -Δt))が炉床温度変化率として計算され、炉床温
度変化率はファジィ推論部に入力される。一方、汚泥供
給率センサにより、汚泥焼却炉の炉床部に供給される汚
泥供給率(単位時間当たりの汚泥供給量で、例えばkg
/h)が検出され、汚泥水分変化率計算手段に送られ
る。含水率センサにより、汚泥中の水分率(水分重量/
汚泥重量×100%)が計測され、汚泥水分変化率計算
手段に送られる。汚泥水分変化率計算手段では、汚泥供
給率と水分率から汚泥水分変化率(例えばkg/h/1
0分)の増減が計算され、汚泥水分変化率はファジィ推
論部に入力変数として入力される。
【0025】ファジィ推論部においては、ファジィ推論
が以下のように行なわれる。まず、入力変数がファジィ
推論部に入力され、ファジィ推論部から炉床ガン補助燃
料の流量が修正量または絶対値として出力される。炉床
ガン補助燃料用バルブは炉床ガン補助燃料の流量に対応
した回転角度の開度になる。その開度の状態で補助燃料
が炉床ガンに送られる。
【0026】ここで、定常運転時に供給される汚泥の状
態が変化すると、炉床温度,炉床温度変化率に影響を与
えることが確認されている。これを考慮して、炉床温度
が変化する前に、炉床部の炉床温度に対する影響度の大
きい汚泥の状態を見て、フィードフォワード制御によ
り、炉床ガン補助燃料の流量を制御し、事前に炉床温度
を制御している。補助燃料の燃焼の結果として生じる被
制御系の燃焼状態を示す炉床温度,炉床温度変化率が変
化し、炉床温度がフィードバックされる。
【0027】従って、入力変数としての炉床温度および
炉床温度変化率,ファジィ推論部,出力変数としての炉
床ガン補助燃料の流量,被制御系の燃焼状態を示す炉床
温度からなる温度系は、閉ループを形成してバランスの
とれたある状態に収束している。汚泥の状態が変化する
と、フィードフォワード的に炉床ガン補助燃料の流量が
変化され、別の状態に移行するが、ファジィ推論により
元の状態に収束される。
【0028】例えば、炉床温度の定常状態の収束値は基
準ラベル(例えば805℃)とされ、炉床温度変化率の
収束値は、基準ラベル(例えば0℃/h)とされてお
り、定常状態では、知識においては、炉床温度は、その
基準ラベルのメンバーシップ関数およびその付近のメン
バーシップ関数が適用される。従って、燃焼状態の結果
を示す炉床温度、炉床温度変化率が変化した場合、これ
らのラベルによりファジィ推論がなされ、燃焼状態の変
化に応じてファジィ推論部から炉床ガン補助燃料の流量
が出力され、入力変数の入力値(炉床温度、炉床温度変
化率)が定常状態の収束値からはずれても、ファジィ推
論部の感度が悪くならない。即ち、炉床温度に影響を与
える汚泥の状態が変化し、炉床温度,炉床温度変化率が
変化しても、炉床温度が丁度よく、かつ、炉床温度変化
率が丁度よい状態が保持されるという定常状態に移行
し、炉床温度、炉床温度変化率は元の収束値に収束す
る。この状態では、炉床温度、炉床温度変化率、炉床ガ
ン補助燃料の流量がバランスのとれた定常状態となり、
炉床温度、炉床温度変化率が丁度よいことが、結果的に
適当であると判断されることになる。
【0029】炉床ガン補助燃料の流量は変化せず、炉床
温度が丁度よく、かつ、炉床温度変化率が丁度よい状態
が保持されるという定常状態では、炉床温度、炉床温度
変化率のうちの少なくとも一方が適切である状態からは
ずれた状態になると、炉床ガン補助燃料の流量は前回の
炉床ガン補助燃料の流量に対して変化させる(多くした
り、少なくしたり)ように制御される。
【0030】請求項5記載の発明においては、ファジィ
推論燃焼制御プログラムを記録した媒体により、ファジ
ィ推論部が実行される。すなわち、炉床温度,炉床温度
変化率,汚泥水分変化率が入力され、炉床温度変化率が
小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度変
化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が小
さくなる関係の複数のルールからなる第1のルール群
と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
が小さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガ
ン補助燃料の流量が大きくなる関係の複数のルールから
なる第2のルール群とを有する知識と、定常状態の炉床
温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近
を分割して複数の区間に割り振って形成される定常状態
の炉床温度のメンバーシップ関数群と、炉床温度変化率
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される炉床温度変化
率のメンバーシップ関数群とに照らして、ファジィ推論
され、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガ
ン補助燃料の流量が出力される。
【0031】請求項6記載の発明においては、ファジィ
推論部は、冷却方向も加熱方向も示さない中立の状態を
基準ラベルとし、基準ラベルに対して下の状態と評価さ
れる1つ以上のネガティブラベルを加熱方向または冷却
方向とし、基準ラベルに対して上の状態と評価される1
つ以上のポジティブラベルを冷却方向または加熱方向と
して割り振って形成される汚泥水分変化率のメンバーシ
ップ関数群を有しているので、この汚泥水分変化率のメ
ンバーシップ関数群に照らして、ファジィ推論される。
【0032】請求項7記載の発明においては、ファジィ
推論燃焼制御プログラムを記録した媒体により、ファジ
ィ推論部が実行される。すなわち、炉床温度,炉床温度
変化率,汚泥水分変化率が入力され、炉床温度変化率が
小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度変
化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が小
さくなる関係の複数のルールからなる第1のルール群
と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
が小さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガ
ン補助燃料の流量が大きくなる関係の複数のルールから
なる第2のルール群とを有する知識と、定常状態の炉床
温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近
を分割して複数の区間に割り振って形成される定常状態
の炉床温度のメンバーシップ関数群と、炉床温度変化率
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される炉床温度変化
率のメンバーシップ関数群と、冷却方向も加熱方向も示
さない中立の状態を基準ラベルとし、基準ラベルに対し
て下の状態と評価される1つ以上のネガティブラベルを
加熱方向または冷却方向とし、基準ラベルに対して上の
状態と評価される1つ以上のポジティブラベルを冷却方
向または加熱方向として割り振って形成される汚泥水分
変化率のメンバーシップ関数群とに照らして、ファジィ
推論され、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉
床ガン補助燃料の流量が出力される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図9により、請求項
1ないし請求項3記載の発明の実施の形態に係わる汚泥
焼却炉の燃焼制御方法と、請求項4,請求項6記載の発
明の実施の形態に係わる汚泥焼却炉の燃焼制御装置と、
請求項5,請求項7記載の媒体とについて説明する。本
実施の形態における汚泥焼却炉の構造は、従来の汚泥焼
却炉と同様であり、同一構成部品については、同一の符
号を用いてその説明を省略し、相違する部分についての
み説明する。
【0034】図1において、符号21は制御装置で、制
御装置21の入力側には、炉底温度センサ11,炉床温
度センサ12,汚泥供給率センサ22,含水率センサ2
3が接続されている。なお、汚泥供給率センサ22,含
水率センサ23は汚泥供給装置9に連結された汚泥供給
管9Aの途中に介装されている。また、制御装置21の
出力側に炉底バーナ補助燃料用バルブ14,炉床ガン補
助燃料用バルブ16が接続されている。
【0035】汚泥供給率センサ22は、炉床部5に供給
される汚泥供給率(kg/h)を検出するものである。
含水率センサ23は、汚泥中の水分率を計測するもので
ある。図2に示すように、制御装置21は、炉床温度変
化率計算手段24と、ファジィ推論部25と、汚泥水分
変化率計算手段26と、バルブ操作量計算手段27とで
構成されている。
【0036】炉床温度変化率計算手段24は、時刻tに
おける炉床温度Ttと時刻(t−Δt)における炉床温
度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差分(Tt−T
(t-Δt ))を計算するものである。汚泥水分変化率計算
手段26は、汚泥供給率と水分率から汚泥水分変化率の
増減を計算するもので、次の計算式で求められる。
【0037】Δw/Δt={qt(mt−mc)−q(t-Δ
t)(m(t-Δt)−mc)}/Δt ここで、Δw:汚泥水分変化率の増減量(例えばkg/
h) Δt:単位時間(例えば10分) qt:時刻tにおける汚泥供給率(kg/h) q(t-Δt):時刻(t−Δt)における汚泥供給率(k
g/h) mt:時刻tにおける水分率(%) m(t-Δt):時刻(t−Δt)における水分率(%) mc:自燃水分率(%) 自燃水分率とは、炉床ガン10による燃料供給を行なわ
なくても汚泥自体が燃焼する水分率である。
【0038】ファジィ推論部25は、次の表1,表2に
示す第1のルール群28A,表2に示す第2のルール群
28Bで構成される知識28と、炉床温度のメンバーシ
ップ関数群29と、炉床温度変化率のメンバーシップ関
数群30と、汚泥水分変化率のメンバーシップ関数群3
1と、炉床ガン補助燃料の流量の修正量のメンバーシッ
プ関数群32と、ファジィ推論エンジン33とで構成さ
れている。このファジィ推論部25は、例えばファジィ
チップ,フロッピ,ROMにして媒体上にファジィ推論
燃焼制御プログラムとして記録される。ファジィ推論燃
焼制御プログラムを記録した媒体により、ファジィ推論
部25が実行される。
【表1】
【表2】 知識28は、「IF 入力変数 THEN 出力変数
(推論出力)」で表され、入力変数は炉床温度,炉床温
度変化率,炉床温度変化率,汚泥水分変化率で、出力変
数は炉床ガン補助燃料の流量の修正量である。第1のル
ール群28Aは、ルール1〜35からなり、入力変数で
ある炉床温度変化率が小さいと、出力変数である炉床ガ
ン補助燃料の流量の修正量が大きく、入力変数である炉
床温度変化率が大きくなるに従って、出力変数である炉
床ガン補助燃料の流量の修正量が小さくなる関係の複数
のルールからなる。例えば、ルール15〜21で説明す
ると、炉床温度がZRの場合において、炉床温度変化率
がNL→NM→NS→ZR→PS→PS→PM→PLと
大きくなるに従って、炉床ガン補助燃料の流量の修正量
がPL→PM→PS→ZR→NS→NM→NLと小さく
なる関係にある。
【0039】第2のルール群28Bは、ルール36〜4
8からなり、入力変数である汚泥水分変化率が小さい
と、出力変数である炉床ガン補助燃料の流量の修正量が
小さく、入力変数である汚泥水分変化率が大きくなるに
従って、出力変数である炉床ガン補助燃料の流量の修正
量が大きくなる関係の複数のルールからなる。例えば、
ルール36〜40で説明すると、汚泥水分変化率のN
M,NS,PS,PM,NMに、炉床ガン補助燃料の流
量の修正量のNS,ZR,PM,PM,NMがそれぞれ
対応している。
【0040】次に、各メンバーシップ関数群29,3
0,31,32を図4ないし図8により説明する。図に
おいては、入力変数および出力変数の全範囲を複数のラ
ベルで割り振って、メンバーシップ関数群が示されてお
り、横軸に入出力変数の入出力値をとり、縦軸にグレー
ドを取っている。ラベルとして、基準ラベル(ZR)、
基準ラベルに対して上の状態と評価される1つ以上のポ
ジティブラベル、基準ラベルに対して下の状態と評価さ
れる1つ以上のネガティブラベルが付される。例えば炉
床温度にいてはラベルは以下のように7種類を定めて割
り振られている。
【0041】 NLL:(かなり低い)かなり小さい NL ;(とても低い)とても小さい NM ;(低い)小さい NS :(少し低い)少々小さい ZR :(丁度よい)そのまま PS :(少し高い)少々大きい PM :(高い)大きい また、炉床温度以外の入力変数および出力変数に対して
も、各変数に応じて同様に数種類定められている。
【0042】そして、炉床温度のメンバーシップ関数群
29は、図4,図5に示される。図において、ZR=目
標値(805℃)とし、炉床温度の目標値の付近(78
8℃〜815℃)を複数の区間に割り振ってラベル(N
M,NS,ZR,PS)がそれぞれ形成され、ラベル
(NM,NS,ZR,PS)に対応してメンバーシップ
関数が形成されている。(788℃〜815℃)の範囲
のラベル(NM,NS,ZR,PS)の区間は狭く、
(788℃〜815℃)以外のラベル(NLL,NL,
PM)の区間は広くなっている。
【0043】炉床温度変化率のメンバーシップ関数群3
0は、図6に示され、ZR=目標値(0℃/h)とし、
炉床温度変化率が増加する場合をプラス、減少する場合
をマイナスとしている。区間(−20℃/h〜20℃/
h)を複数の区間に割り振ってラベル(NS,ZR,P
S)が目標範囲となっている。汚泥水分変化率のメンバ
ーシップ関数群31は、図7に示されている。汚泥水分
変化率のメンバーシップ関数群31は、冷却方向も加熱
方向も示さない中立の状態を基準ラベルZRとし、基準
ラベルZRに対して下の状態と評価されるネガティブラ
ベルを加熱方向とし、基準ラベルZRに対して上の状態
と評価されるポジティブラベルを冷却方向として割り振
って形成される。ZR=0kg/h/10分とし、ラベ
ル(NM,NS)は炉床温度を上げる加熱要因を示し、
ラベル(PS,PM)は炉床温度を下げる冷却要因を示
している。ラベル(NM,NS,ZR,PS,PM)は
自燃水分率を基にして決められる。例えば、水分率が時
間の経過に対して一定の場合で自燃水分率である場合に
は、上述の計算式Δw/Δt={qt(mt−mc)−q
(t-Δt)(m(t-Δt)−mc)}/Δtにおいて、mt=m
(t-Δt)=mcを代入すると、ZR=Δw/Δt=0とな
り、汚泥の状態は冷却要因も発熱要因も示さないことに
なる。
【0044】あるいは、例えば、自燃水分率=75%と
し、mt=m(t-Δt)で、汚泥に含まれる水分が多くて9
0%とすれば、Δw/Δt={(90%−75%)(q
t−q(t-Δt))}/Δtとなり、汚泥供給率が増加すれ
ば、Δw/Δt>0となり、冷却要因を示すことにな
る。汚泥供給率が減少すれば、Δw/Δt<0となり、
発熱要因を示すことになる。
【0045】炉床ガン補助燃料の流量の修正量のメンバ
ーシップ関数群32は図8に示されている。ZR=20
00(無次元)とし、ラベル(NL,NM,,NS,Z
R,PS,PM,PL)に対応するメンバーシップ関数
が示されている。ファジィ推論エンジン33は、炉床温
度,炉床温度変化率,汚泥水分変化率(入力変数)を入
力し、入力変数を知識28に照らすことにより、入力変
数に対して関係のあるルールを知識28の中から選択
し、メンバーシップ関数群29,30,31,32を介
してファジィ推論を実行し、炉床ガン補助燃料の流量の
修正量を出力するものである。
【0046】バルブ操作量計算手段27は、炉床ガン補
助燃料の流量の修正量の入力により次の式を基にして炉
床ガン補助燃料の流量MGを決め、この炉床ガン補助燃
料の流量MGから炉床ガン補助燃料用バルブ16の開度
を求めるものである。 MG=K・(ΔMG−2000)・GG+MGF ここで、MG:炉床ガン補助燃料の流量(m3/h) k :比例定数(m3/h) ΔMG:ファジィ推論による炉床ガン補助燃料の流量の
修正量(無次元) GG :制御ゲイン(無次元) MGF :前回の操作量(m3/h) 次に、本実施の形態における作用について図3に基づい
て説明する。
【0047】炉床温度は立上げ運転時から定常運転時に
至るまで制御され、定常運転時にも制御される。定常運
転時には炉床温度は805℃付近で定常状態となって、
汚泥が焼却可能とされている。本実施の形態では定常運
転時における炉床温度の制御を対象としており、以下説
明する。なお、炉底バーナ6,炉底バーナ補助燃料用バ
ルブ14は、立上げ運転時から定常運転時に至るまでの
制御に用いられるが、その説明を省略する。
【0048】炉床温度センサ12によって炉床温度が測
定される。炉床温度は制御装置21のファジィ推論部2
5に入力変数として入力され、同時に、炉床温度変化率
計算手段24に送られる。
【0049】炉床温度変化率計算手段24では、時刻t
における炉床温度Ttと時刻(t−Δt)における炉床
温度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差分(Tt−T
(t-Δt))が炉床温度変化率として計算され、炉床温度
変化率はファジィ推論部25に入力される。一方、汚泥
供給率センサ22により、汚泥焼却炉1の炉床部5に供
給される汚泥の汚泥供給率(単位時間当たりの汚泥供給
量で、例えばkg/h)が検出され、汚泥水分変化率計
算手段26に送られる。含水率センサ23により、汚泥
中の水分率(水分重量/汚泥重量×100%)が計測さ
れ、汚泥水分変化率計算手段26に送られる。汚泥水分
変化率計算手段26では、汚泥供給率と水分率から汚泥
水分変化率の増減が計算され、汚泥水分変化率はファジ
ィ推論部25に入力変数として入力される。
【0050】ファジィ推論部25においては、ファジィ
推論が以下のように行なわれる。まず、入力変数がファ
ジィ推論部25に入力され、ファジィ推論部25から炉
床ガン補助燃料の流量の修正量が出力される。ファジィ
推論部25においては、知識28,メンバーシップ関数
群29,30,31,32を用いて周知のデファジフィ
ケーションにより炉床ガン補助燃料の流量の修正量が出
力される。
【0051】炉床ガン補助燃料の流量の修正量は、バル
ブ操作量計算手段27により該炉床ガン補助燃料の流量
の修正量に対応した炉床ガン補助燃料の流量に換算され
る。さらに、炉床ガン補助燃料の流量に応じた回転角度
の開度に炉床ガン補助燃料用バルブ16が調整される。
炉床ガン補助燃料用バルブ16がその開度の状態で補助
燃料が炉床ガン10に送られる。
【0052】炉起動時は炉床温度が低く、炉床部5は温
度立上げ時の燃焼状態となっているが、入出力変数の初
期値に応じて燃焼状態が立上げ運転時と定常運転時のど
ちらかとなる。即ち、炉床温度は805℃付近より低い
温度では立上げ状態となり、805℃では定常状態とな
って、汚泥が焼却可能となる。
【0053】汚泥の状態が変化すると、炉床温度,炉床
温度変化率に影響を与えるということが確認されてい
る。これを考慮して、炉床温度が変化する前に、炉床部
5の炉床温度に対する影響度の大きい汚泥の状態を見
て、フィードフォワード制御により、炉床ガン補助燃料
の流量の修正量を制御し、事前に炉床温度を制御してい
る。補助燃料の燃焼の結果として生じる被制御系の燃焼
状態を示す炉床温度が変化し、炉床温度がフィードバッ
クされる。
【0054】従って、入力変数としての炉床温度,炉床
温度変化率,ファジィ推論部25,出力変数としての炉
床ガン補助燃料の流量の修正量,炉床ガン補助燃料の流
量の修正量により変化する被制御系の燃焼状態を示す炉
床温度からなる温度系は、閉ループを形成してバランス
のとれたある状態に収束している。汚泥の状態が変化す
ると、フィードフォワード的に炉床ガン補助燃料の流量
の修正量が変化され、別の状態に移行するが、ファジィ
推論により元の状態に収束される。
【0055】例えば、炉床温度の定常状態の収束値は基
準ラベル付近の温度域(例えば805℃)とされ、炉床
温度変化率の収束値は、基準ラベル付近の(0℃/h)
とされており、定常状態では、知識28においては、基
準ラベルのメンバーシップ関数およびその付近のメンバ
ーシップ関数が適用される。従って、燃焼状態の結果を
示す炉床温度、炉床温度変化率が変化した場合、これら
のラベルによりファジィ推論がなされ、燃焼状態の変化
に応じてファジィ推論部25から炉床ガン補助燃料の流
量の修正量が出力され、入力変数の入力値(炉床温度、
炉床温度変化率)が定常状態の収束値からはずれても、
ファジィ推論部25の感度が悪くならない。即ち、炉床
温度に影響を与える汚泥の状態が変化し、炉床温度,炉
床温度変化率が変化しても、炉床温度が丁度よく、か
つ、炉床温度変化率が丁度よい状態が保持されるという
定常状態に移行し、炉床温度、炉床温度変化率は元の収
束値に収束する。この状態では、炉床温度、炉床温度変
化率、炉床ガン補助燃料の流量の修正量がバランスのと
れた定常状態となり、炉床温度、炉床温度変化率が丁度
よいことが、結果的に適当であると判断されることにな
る。
【0056】具体的に説明すると、例えば、フィードバ
ックされる入力変数としての炉床温度が805℃で丁度
よく、汚泥水分変化率が0になると、炉床温度のラベル
はZR,汚泥水分変化率のラベルはZRで,ファジィ推
論部25でルール42が適用され、炉床ガン補助燃料の
流量の修正量のラベルはZRで、炉床ガン補助燃料の流
量の修正量は変化しなように出力され、前記温度系はバ
ランスのとれた状態に収束している。この状態から、汚
泥水分変化率が増加してラベルZRから例えばラベルP
Sに変化すると、炉床ガン補助燃料の流量の修正量はラ
ベルZRからPSに変化する(ルール43)。この結
果、汚泥水分変化率の増加で炉床部5が冷却され、炉床
温度が下がろうとしても、炉床ガン補助燃料用バルブ1
6の開度が大きくなり、炉床ガン補助燃料の流量が増加
し、炉床部5において発熱量が増加し、炉床温度は元の
収束値(ラベルZR)に戻ることになる。
【0057】また、ファジィ推論部25において、第1
のルール群28Aにより、入力変数である炉床温度変化
率が小さいと、出力変数である炉床ガン補助燃料の流量
の修正量が大きく、入力変数である炉床温度変化率が大
きくなるに従って、出力変数である炉床ガン補助燃料の
流量の修正量が小さくなるように制御されるので、炉床
ガン補助燃料の流量の修正量は炉床温度変化率が結果と
してラベルZRに向かうように制御され、炉床温度変化
率が丁度よい状態に収束される。
【0058】このようにして、炉床ガン補助燃料の流量
の修正量は変化せず、炉床温度が丁度よく、かつ、炉床
温度変化率が丁度よい状態が保持されるという定常状態
に移行し、炉床温度、炉床温度変化率は所定の収束値に
収束する。この状態では、炉床温度、炉床温度変化率、
炉床ガン補助燃料の流量の修正量がバランスのとれた定
常状態となり、炉床温度、炉床温度変化率が丁度よいこ
とが、結果的に適当であると判断されることになる。炉
床温度、炉床温度のうちの少なくとも一方が適切である
状態からはずれた状態になると、炉床ガン補助燃料の流
量の修正量は前回の炉床ガン補助燃料の流量の修正量に
対して変化させる(多くしたり、少なくしたり)ように
制御される。
【0059】そして、図9には制御装置21による制御
の実験結果が示されている。図に示すように、汚泥供給
率を4000kg/hから2800kg/hに減少させても、炉
床温度は目標値の810℃から812℃へと変化する
が、2℃だけの上昇で抑えられている。炉床温度の変動
は目標値の810℃に対して809℃から812℃の範
囲となっている。
【0060】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、炉床温度が変化する前に、炉床部5の炉床
温度に対する影響度の大きい汚泥の状態を見て、フィー
ドフォワード制御により、炉床ガン補助燃料の流量の修
正量を制御し、事前に炉床温度を制御することができ
る。従って、汚泥の状態の変動に対して制御の時間遅れ
を引き起こすことなく炉床温度を目標範囲内に制御する
ことができる。この結果、排ガス性状を良くして安定化
させ、炉床ガンの補助燃料の流量を減少させ、運転管理
を容易にすることができる。
【0061】第2に、ファジィ推論により多入力変数,
多出力変数の制御を簡単に行なうことができる。第3
に、汚泥水分変化率が自燃含水率を基準にして設定され
るので、汚泥に含まれる水分の燃焼に対する影響度(加
熱要因または冷却要因)を1つの入力変数として表すこ
とができ、入力変数の数を少なくし、ファジィ推論にお
ける演算を簡単にし、演算時間も短縮できる。
【0062】第4に、ファジィ推論部25の知識28
は、炉床温度変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
の修正量が大きく、炉床温度変化率が大きくなるに従っ
て炉床ガン補助燃料の流量の修正量が小さくなる関係の
複数のルールからなる第1のルール群28Aを有してい
るので、炉床温度変化率の増減を見て直ちに炉床ガン補
助燃料の流量の修正量を変化させ、炉床温度を目標値に
なるように制御できる。
【0063】第5に、ファジィ推論部25の知識28
は、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量
の修正量が小さく、汚泥水分変化率が大きくなるに従っ
て炉床ガン補助燃料の流量の修正量が大きくなる関係の
複数のルールからなる第2のルール群28Bを有してい
るので、汚泥の水分状態を見て直ちに炉床ガン補助燃料
の流量の修正量を変化させ、炉床温度を目標値になるよ
うに制御できる。
【0064】第6に、定常状態の炉床温度のメンバーシ
ップ関数群は、定常状態の炉床温度の目標値を基準ラベ
ルとするとともに目標値の付近を分割して複数の区間に
割り振って形成されるので、定常状態の炉床温度を基準
ラベル付近に収束させることができる。第7に、炉床温
度変化率のメンバーシップ関数群は、炉床温度変化率の
目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分割
して複数の区間に割り振って形成されるので、炉床温度
変化率を基準ラベル付近に収束させることができる。
【0065】なお、本実施の形態においては、ファジィ
推論部25により出力される炉床ガン補助燃料の流量と
して、炉床ガン補助燃料の流量の修正量を挙げ、炉床ガ
ン補助燃料の流量の修正量により、それらに対応した回
転角度の開度に炉床ガン補助燃料用バルブ16を調整し
ているが、炉床ガン補助燃料の流量として、炉床ガン補
助燃料の流量の絶対値にすることもできる。
【0066】また、本実施の形態においては、フィード
フォワード制御を多入力,多出力のファジィ推論部25
により行なっているが、かかる制御に限定されることは
ない。例えば、炉床温度,炉床温度変化率,汚泥水分変
化率の値が多元マトリックス的に記載された燃焼状態の
最適の組合せテーブルとこの組合せテーブルに対応する
最適の炉床ガン補助燃料の流量を記憶した記憶装置を有
し、上記値を入力させて組合せテーブルと照合させ、炉
床ガン補助燃料の流量を制御することもできる。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、炉床温度
が変化する前に、炉床部の炉床温度に対する影響度の大
きい汚泥の状態を見て、フィードフォワード制御によ
り、炉床ガン補助燃料の流量を出力し、事前に炉床温度
を制御することができる。従って、汚泥の状態の変動に
対して制御の時間遅れを引き起こすことなく炉床温度を
目標範囲内に制御することができる。この結果、排ガス
性状を良くして安定化させ、炉床ガンの補助燃料の流量
を減少させ、運転管理を容易にすることができる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、ファジィ推
論により多入力変数,多出力変数の制御を簡単に行なう
ことができる。請求項3記載の発明によれば、汚泥水分
変化率が自燃含水率を基準にして設定されるので、汚泥
に含まれる水分の燃焼に対する影響度(加熱要因または
冷却要因)を1つの入力変数として表すことができ、入
力変数の数を少なくし、ファジィ推論における演算を簡
単にし、演算時間も短縮できる。
【0069】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
請求項2記載の発明に加えて次の効果を奏する。第1
に、ファジィ推論部の知識は、炉床温度変化率が小さい
と炉床ガン補助燃料の流量が大きく、炉床温度変化率が
大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量が小さくな
る関係の複数のルールからなる第1のルール群を有して
いるので、炉床温度変化率の増減を見て直ちに炉床ガン
補助燃料の流量を変化させ、炉床温度を目標値になるよ
うに制御できる。
【0070】第2に、ファジィ推論部の知識は、汚泥水
分変化率が小さいと炉床ガン補助燃料流量が小さく、汚
泥水分変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料流
量が大きくなる関係の複数のルールからなる第2のルー
ル群を有しているので、汚泥の水分状態を見て直ちに炉
床ガン補助燃料流量を変化させ、炉床温度を目標値にな
るように制御できる。
【0071】第3に、定常状態の炉床温度のメンバーシ
ップ関数群は、定常状態の炉床温度の目標値を基準ラベ
ルとするとともに目標値の付近を分割して複数の区間に
割り振って形成されるので、定常状態の炉床温度を基準
ラベル付近に収束させることができる。
【0072】第4に、炉床温度変化率のメンバーシップ
関数群は、炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとする
とともに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振っ
て形成されるので、炉床温度変化率を基準ラベル付近に
収束させることができる。請求項5記載の発明によれ
ば、請求項4記載の発明におけるファジィ推論部による
効果と同様の効果を奏する。
【0073】請求項6記載の発明によれば、汚泥に含ま
れる水分の燃焼に対する影響度(加熱要因または冷却要
因)を1つの入力変数として表すことができ、入力変数
の数を少なくし、ファジィ推論における演算を簡単に
し、演算時間も短縮できる。請求項7記載の発明によれ
ば、請求項6記載の発明におけるファジィ推論部による
効果と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係わる汚泥焼却炉を示す構成図
である。
【図2】同汚泥焼却炉の燃焼制御装置を示す構成図であ
る。
【図3】同燃焼制御装置における信号の流れを示すブロ
ック図である。
【図4】同燃焼制御装置のファジィ推論部における炉床
温度のメンバーシップ関数群を示す図である。
【図5】図4の炉床温度の定常状態のラベルZR付近の
メンバーシップ関数群を示す拡大図である。
【図6】同燃焼制御装置のファジィ推論部における炉床
温度変化率のメンバーシップ関数群を示す図である。
【図7】同燃焼制御装置のファジィ推論部における汚泥
水分変化率のメンバーシップ関数群を示す図である。
【図8】同燃焼制御装置のファジィ推論部における炉床
ガン補助燃料の流量の修正量のメンバーシップ関数群を
示す図である。
【図9】同汚泥焼却炉の燃焼制御装置を用いた制御方法
による実験結果を示すデータ図である。
【図10】従来の汚泥焼却炉を示す構成図である。
【図11】従来の汚泥焼却炉の炉床温度の制御方法によ
る実験結果を示すデータ図である。
【符号の説明】
1 汚泥焼却炉 5 炉床部 9 汚泥供給装置 10 炉床ガン 12 炉床温度センサ 16 炉床ガン補助燃料用バルブ 21 制御装置 22 汚泥供給率センサ 23 含水率センサ 24 炉床温度変化率計算手段 25 ファジィ推論部 26 汚泥水分変化率計算手段 27 バルブ操作量計算手段 28 知識 28A 第1のルール群 28B 第2のルール群 29 炉床温度のメンバーシップ関数群 30 炉床温度変化率のメンバーシップ関数群 31 汚泥供給率のメンバーシップ関数群 32 炉床ガン補助燃料の流量の修正量のメンバーシッ
プ関数群 33 ファジィ推論エンジン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABJ G05B 11/32 G05B 11/32 F 13/02 13/02 N (72)発明者 飯嶋 和明 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内 (72)発明者 加藤 薫 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内 (72)発明者 佐々木 聡 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥焼却炉の炉床部に汚泥を供給し、炉
    床ガンにより炉床部の炉床温度を定常状態に保持する汚
    泥焼却炉の燃焼制御方法において、 フィードバックで得られた炉床温度およびこの炉床温度
    により得られた単位時間に対する炉床温度変化率,汚泥
    中に含まれる水分量により発熱要因または冷却要因を表
    す汚泥水分変化率を入力してフィードフォワード制御す
    ることにより炉床ガン補助燃料の流量を出力することを
    特徴とする汚泥焼却炉の燃焼制御方法。
  2. 【請求項2】 フィードフォワード制御はファジィ推論
    により行なわれることを特徴とする請求項1記載の汚泥
    焼却炉の燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】 汚泥水分変化率は、炉床ガンによる燃料
    供給を行なわなくても汚泥自体が燃焼する水分率である
    自燃含水率を基準にして設定されることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の汚泥焼却炉の燃焼制御方
    法。
  4. 【請求項4】 汚泥焼却炉の炉床部の温度を検出する炉
    床温度センサと、 汚泥焼却炉の炉床部に供給される単位時間に対する汚泥
    供給率を検出する汚泥供給率センサと、 汚泥中の水分率を計測する含水率センサと、 炉床温度センサ,汚泥供給率センサ,含水率センサが入
    力側に接続された制御装置と、 制御装置の出力側に接続された炉床ガン補助燃料用バル
    ブとを備え、 制御装置は、 フィードバックで得られた炉床温度により単位時間に対
    する炉床温度変化率を計算する炉床温度変化率計算手段
    と、 汚泥供給率と水分率から単位時間当たりの汚泥水分変化
    率の増減を計算する汚泥水分変化率計算手段と、 炉床温度,炉床温度変化率,汚泥水分変化率を入力し
    て、炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガン
    補助燃料の流量を推論出力するファジィ推論部とを備
    え、 ファジィ推論部は、 炉床温度変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大
    きく、炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補
    助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる
    第1のルール群と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン
    補助燃料の流量が小さく、汚泥水分変化率が大きくなる
    に従って炉床ガン補助燃料の流量が大きくなる関係の複
    数のルールからなる第2のルール群とを有する知識と、 定常状態の炉床温度の目標値を基準ラベルとするととも
    に目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成
    される定常状態の炉床温度のメンバーシップ関数群と、 炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとともに目
    標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成され
    る炉床温度変化率のメンバーシップ関数群を有すること
    を特徴とする汚泥焼却炉の燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 炉床温度,炉床温度変化率,汚泥水分変
    化率が入力され、 炉床温度変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大
    きく、炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補
    助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる
    第1のルール群と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン
    補助燃料の流量が小さく、汚泥水分変化率が大きくなる
    に従って炉床ガン補助燃料の流量が大きくなる関係の複
    数のルールからなる第2のルール群とを有する知識と、
    定常状態の炉床温度の目標値を基準ラベルとするととも
    に目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成
    される定常状態の炉床温度のメンバーシップ関数群と、
    炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとともに目
    標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成され
    る炉床温度変化率のメンバーシップ関数群とに照らし
    て、ファジィ推論し、 炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガン補助
    燃料の流量を出力するように、 ファジィ推論部におけるコンピュータが機能するファジ
    ィ推論燃焼制御プログラムを記録した媒体。
  6. 【請求項6】 ファジィ推論部は、冷却方向も加熱方向
    も示さない中立の状態を基準ラベルとし、基準ラベルに
    対して下の状態と評価される1つ以上のネガティブラベ
    ルを加熱方向または冷却方向とし、基準ラベルに対して
    上の状態と評価される1つ以上のポジティブラベルを冷
    却方向または加熱方向として割り振って形成される汚泥
    水分変化率のメンバーシップ関数群を有していることを
    特徴とする請求項4記載の汚泥焼却炉の燃焼制御装置。
  7. 【請求項7】 炉床温度,炉床温度変化率,汚泥水分変
    化率が入力され、 炉床温度変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大
    きく、炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補
    助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる
    第1のルール群と、汚泥水分変化率が小さいと炉床ガン
    補助燃料の流量が小さく、汚泥水分変化率が大きくなる
    に従って炉床ガン補助燃料の流量が大きくなる関係の複
    数のルールからなる第2のルール群とを有する知識と、
    定常状態の炉床温度の目標値を基準ラベルとするととも
    に目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成
    される定常状態の炉床温度のメンバーシップ関数群と、
    炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとともに目
    標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成され
    る炉床温度変化率のメンバーシップ関数群と、冷却方向
    も加熱方向も示さない中立の状態を基準ラベルとし、基
    準ラベルに対して下の状態と評価される1つ以上のネガ
    ティブラベルを加熱方向または冷却方向とし、基準ラベ
    ルに対して上の状態と評価される1つ以上のポジティブ
    ラベルを冷却方向または加熱方向として割り振って形成
    される汚泥水分変化率のメンバーシップ関数群とに照ら
    して、ファジィ推論し、 炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガン補助
    燃料の流量を出力するように、 ファジィ推論部におけるコンピュータが機能するファジ
    ィ推論燃焼制御プログラムを記録した媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6715916B2 (en) * 2001-02-08 2004-04-06 General Electric Company System and method for determining gas turbine firing and combustion reference temperatures having correction for water content in fuel
JP4516319B2 (ja) * 2004-01-07 2010-08-04 株式会社タクマ 熱分解装置及びその制御方法
CN102455135A (zh) * 2010-10-27 2012-05-16 宝山钢铁股份有限公司 明火加热炉炉温控制方法及控制设备

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