JPH10169646A - 動圧軸受装置 - Google Patents
動圧軸受装置Info
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- JPH10169646A JPH10169646A JP34673896A JP34673896A JPH10169646A JP H10169646 A JPH10169646 A JP H10169646A JP 34673896 A JP34673896 A JP 34673896A JP 34673896 A JP34673896 A JP 34673896A JP H10169646 A JPH10169646 A JP H10169646A
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- pressure bearing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化、かつ薄型化しても十分な動圧が得ら
れ、安定性に富む動圧軸受装置の提供。 【解決手段】 フランジ円板部15の表面および裏面
を、回転体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受
部15a、15cとし、フランジ円板部15の外周面
を、回転体の半径方向を支持するためのラジアル動圧軸
受部15fとした。そして、スラスト動圧軸受部15
a、15cの円周方向に、複数のスラスト溝を設け、か
つ、ラジアル動圧軸受部15fの周方向に、複数のラジ
アル溝15eを設けるようにした。このため、ラジアル
動圧軸受部15fの半径方向の長さR1を従来よりも長
くできるために、その高さL1を低くしても、回転体を
支持するのに十分な剛性が得られる。
れ、安定性に富む動圧軸受装置の提供。 【解決手段】 フランジ円板部15の表面および裏面
を、回転体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受
部15a、15cとし、フランジ円板部15の外周面
を、回転体の半径方向を支持するためのラジアル動圧軸
受部15fとした。そして、スラスト動圧軸受部15
a、15cの円周方向に、複数のスラスト溝を設け、か
つ、ラジアル動圧軸受部15fの周方向に、複数のラジ
アル溝15eを設けるようにした。このため、ラジアル
動圧軸受部15fの半径方向の長さR1を従来よりも長
くできるために、その高さL1を低くしても、回転体を
支持するのに十分な剛性が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピンドルモータ
などのモータの軸受として使用される動圧軸受装置に関
する。
などのモータの軸受として使用される動圧軸受装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動圧軸受装置としては、
図6に示すものが知られている。この動圧軸受装置は、
図6に示すように、円柱状のラジアル動圧軸受1と、こ
のラジアル動圧軸受1に続く鍔状のスラスト動圧軸受5
とから構成され、ラジアル動圧軸受1で回転体3の半径
方向を支持し、スラスト動圧軸受5で回転体3の軸方向
を支持するものが知られている。ラジアル動圧軸受1の
軸受面の周方向には、図示のように溝(グルーブ)6が
設けられ、スラスト動圧軸受5の軸受面にも同様に溝
(図示せず)が設けられている。また、ラジアル動圧軸
受1と回転体3の間の空隙2には油が充填され、スラス
ト動圧軸受5と回転体3の間の空隙4に油が充填されて
いる。
図6に示すものが知られている。この動圧軸受装置は、
図6に示すように、円柱状のラジアル動圧軸受1と、こ
のラジアル動圧軸受1に続く鍔状のスラスト動圧軸受5
とから構成され、ラジアル動圧軸受1で回転体3の半径
方向を支持し、スラスト動圧軸受5で回転体3の軸方向
を支持するものが知られている。ラジアル動圧軸受1の
軸受面の周方向には、図示のように溝(グルーブ)6が
設けられ、スラスト動圧軸受5の軸受面にも同様に溝
(図示せず)が設けられている。また、ラジアル動圧軸
受1と回転体3の間の空隙2には油が充填され、スラス
ト動圧軸受5と回転体3の間の空隙4に油が充填されて
いる。
【0003】このような構成の動圧軸受装置では、回転
体3の停止時には、回転体3の内周面が、回転体3の自
重によりラジアル動圧軸受1の表面等に接触している。
このため、ラジアル動圧軸受1における空隙2、および
スラスト動圧軸受5における空隙4は均一ではなく、そ
の空隙に狭い部分と広い部分とが存在する。このため、
回転体3が回転を始めると、油の粘性により、空隙の狭
い部分に油が引き込まれて圧縮され、油の圧力が高まる
ので、この圧力が回転体3の荷重と釣り合って回転体3
を支え、空隙2および空隙4に油の膜が形成される。こ
のように、回転体3の回転により発生する動圧により、
回転体3はラジアル動圧軸受1とスラスト動圧軸受5に
非接触で支持される。
体3の停止時には、回転体3の内周面が、回転体3の自
重によりラジアル動圧軸受1の表面等に接触している。
このため、ラジアル動圧軸受1における空隙2、および
スラスト動圧軸受5における空隙4は均一ではなく、そ
の空隙に狭い部分と広い部分とが存在する。このため、
回転体3が回転を始めると、油の粘性により、空隙の狭
い部分に油が引き込まれて圧縮され、油の圧力が高まる
ので、この圧力が回転体3の荷重と釣り合って回転体3
を支え、空隙2および空隙4に油の膜が形成される。こ
のように、回転体3の回転により発生する動圧により、
回転体3はラジアル動圧軸受1とスラスト動圧軸受5に
非接触で支持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
ような従来の動圧軸受装置において、回転体3が小型
化、かつ薄型化するような場合には、それに応じてラジ
アル動圧軸受1を短くする必要がある。しかし、従来の
構成のままラジアル動圧軸受1を短くしても、回転体3
の半径方向における十分な動圧が得られず、軸受として
小型化、薄型化に対応できないと考えられる。
ような従来の動圧軸受装置において、回転体3が小型
化、かつ薄型化するような場合には、それに応じてラジ
アル動圧軸受1を短くする必要がある。しかし、従来の
構成のままラジアル動圧軸受1を短くしても、回転体3
の半径方向における十分な動圧が得られず、軸受として
小型化、薄型化に対応できないと考えられる。
【0005】そこで、本発明の目的は、回転体の小型
化、薄型化に際して、十分な剛性が得られるようにした
動圧軸受装置を提供することにある。
化、薄型化に際して、十分な剛性が得られるようにした
動圧軸受装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、固定部に固定される、軸受用の円板
(フランジ円板15)を備え、この円板の表面および裏
面を、回転体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸
受部15a、15cとし、円板の外周面を、回転体の半
径方向を支持するためのラジアル動圧軸受部15fとす
るようにした。また、上記円板の表裏面の円周方向に、
複数のスラスト溝15b、15dを設け、かつ、円板の
外周表面の周方向に、ラジアル溝15eを設けている。
このため、本発明では、ラジアル動圧軸受部15fは、
その半径方向の長さが、従来に比べて大きくできるため
に、その高さを低くしても、回転体を支持するのに十分
な剛性が得られる。従って、本発明では、回転体を薄型
化、小型化するに際して、十分な剛性を維持しつつ動圧
軸受の全体の高さを低くして小型化できる。
めに、本発明は、固定部に固定される、軸受用の円板
(フランジ円板15)を備え、この円板の表面および裏
面を、回転体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸
受部15a、15cとし、円板の外周面を、回転体の半
径方向を支持するためのラジアル動圧軸受部15fとす
るようにした。また、上記円板の表裏面の円周方向に、
複数のスラスト溝15b、15dを設け、かつ、円板の
外周表面の周方向に、ラジアル溝15eを設けている。
このため、本発明では、ラジアル動圧軸受部15fは、
その半径方向の長さが、従来に比べて大きくできるため
に、その高さを低くしても、回転体を支持するのに十分
な剛性が得られる。従って、本発明では、回転体を薄型
化、小型化するに際して、十分な剛性を維持しつつ動圧
軸受の全体の高さを低くして小型化できる。
【0007】また、上記のスラスト動圧軸受部15a、
15cと上記のラジアル動圧軸受部15fとはモータの
軸受とするのが好適であり、上記の回転体はそのモータ
の回転部とするのが好適である。さらに、そのモータ
は、高速回転のモータとするのが好適である。
15cと上記のラジアル動圧軸受部15fとはモータの
軸受とするのが好適であり、上記の回転体はそのモータ
の回転部とするのが好適である。さらに、そのモータ
は、高速回転のモータとするのが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の動圧軸受装置の好
適な実施の形態について、図1ないし図5を参照して詳
細に説明する。図1は、この実施の形態の動圧軸受装置
を高速回転のスピンドルモータに適用した場合の全体構
成を示す断面図である。この実施の形態は、図1に示す
ように固定台11を有し、この固定台11の中心に中心
孔12が穿設され、この中心孔12に円柱状の固定軸1
3の下部側が圧入されている。固定軸13の上部には、
図1および図2に示すように、固定軸13と同軸状に軸
受用のフランジ円板15が設けられている。このフラン
ジ円板15は、固定軸13に一体に形成されているが、
これに代えて固定軸13とは別個に構成し、適宜手段で
接続するようにしても良い。固定軸13の内部中央の軸
方向には、油を注入するための注入孔16が設けられて
いる。注入孔16の開口は、油の注入後には密封栓14
により塞ぐことができるようになっている。
適な実施の形態について、図1ないし図5を参照して詳
細に説明する。図1は、この実施の形態の動圧軸受装置
を高速回転のスピンドルモータに適用した場合の全体構
成を示す断面図である。この実施の形態は、図1に示す
ように固定台11を有し、この固定台11の中心に中心
孔12が穿設され、この中心孔12に円柱状の固定軸1
3の下部側が圧入されている。固定軸13の上部には、
図1および図2に示すように、固定軸13と同軸状に軸
受用のフランジ円板15が設けられている。このフラン
ジ円板15は、固定軸13に一体に形成されているが、
これに代えて固定軸13とは別個に構成し、適宜手段で
接続するようにしても良い。固定軸13の内部中央の軸
方向には、油を注入するための注入孔16が設けられて
いる。注入孔16の開口は、油の注入後には密封栓14
により塞ぐことができるようになっている。
【0009】フランジ円板15の外周面は、カップ状ロ
ータ17とスラスト押さえ部18からなる回転体の半径
方向を支持するためのラジアル動圧軸受部15fとして
構成されている。このラジアル動圧軸受部15fの周方
向には、図2に示すように、流体を押し込んで圧力を発
生させるためのラジアル溝(グルーブ)15eが、等間
隔に複数個設けられている。この各ラジアル溝15e
は、図2に示すように、例えばV字を横に向けた形態で
かつ後端が行き止まりとなるように形成されている。ラ
ジアル溝15eの幅と、ラジアル溝15eとラジアル溝
15eとの間隔は、ほぼ同じに形成されている。
ータ17とスラスト押さえ部18からなる回転体の半径
方向を支持するためのラジアル動圧軸受部15fとして
構成されている。このラジアル動圧軸受部15fの周方
向には、図2に示すように、流体を押し込んで圧力を発
生させるためのラジアル溝(グルーブ)15eが、等間
隔に複数個設けられている。この各ラジアル溝15e
は、図2に示すように、例えばV字を横に向けた形態で
かつ後端が行き止まりとなるように形成されている。ラ
ジアル溝15eの幅と、ラジアル溝15eとラジアル溝
15eとの間隔は、ほぼ同じに形成されている。
【0010】フランジ円板15の表面および裏面は、カ
ップ状ロータ17とスラスト押さえ部18からなる回転
体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受部15
a、15cとしている。また、図3に示すように、スラ
スト動圧軸受部15aのうち、中心から所定距離を置い
た位置に、円周方向に向けて、流体を押し込んで圧力を
発生させるためのスラスト溝15bが、等間隔に複数個
設けられている。このスラスト溝15bの幅と、スラス
ト溝15bとスラスト溝15bとの間隔は、図3に示す
ようにほぼ同じに形成されている。さらに、図4に示す
ように、スラスト動圧軸受部15cのうち、中心から所
定距離を置いた位置に、円周方向に向けて、スラスト溝
15bと同様のスラスト溝15dが等間隔に複数個設け
られている。なお、このスラスト溝15dは、概念的に
書いたものであり、実際には、スラスト溝15bと同様
に、スラスト溝15dの幅と、スラスト溝15dとスラ
スト溝15dとの間隔は、ほぼ同じに形成されている。
ップ状ロータ17とスラスト押さえ部18からなる回転
体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受部15
a、15cとしている。また、図3に示すように、スラ
スト動圧軸受部15aのうち、中心から所定距離を置い
た位置に、円周方向に向けて、流体を押し込んで圧力を
発生させるためのスラスト溝15bが、等間隔に複数個
設けられている。このスラスト溝15bの幅と、スラス
ト溝15bとスラスト溝15bとの間隔は、図3に示す
ようにほぼ同じに形成されている。さらに、図4に示す
ように、スラスト動圧軸受部15cのうち、中心から所
定距離を置いた位置に、円周方向に向けて、スラスト溝
15bと同様のスラスト溝15dが等間隔に複数個設け
られている。なお、このスラスト溝15dは、概念的に
書いたものであり、実際には、スラスト溝15bと同様
に、スラスト溝15dの幅と、スラスト溝15dとスラ
スト溝15dとの間隔は、ほぼ同じに形成されている。
【0011】カップ状ロータ17の中央には、全体がほ
ぼ漏斗状の凹部が形成され、この凹部の底部に、固定軸
13の上部外周と嵌合する中央孔19が設けられてい
る。その凹部の傾斜部には、中央孔19と同軸状かつ環
状に形成される3段からなる段部20、21、22が設
けられている。段部20にはフランジ円板15が嵌合さ
れ、段部21にはスラスト押さえ部18のフランジ部が
嵌合されている。さらに、スラスト押さえ部18には、
環状に形成されるチャック用のマグネット23が嵌合さ
れるとともに、そのマグネット23の外周部が段部22
に嵌合されている。
ぼ漏斗状の凹部が形成され、この凹部の底部に、固定軸
13の上部外周と嵌合する中央孔19が設けられてい
る。その凹部の傾斜部には、中央孔19と同軸状かつ環
状に形成される3段からなる段部20、21、22が設
けられている。段部20にはフランジ円板15が嵌合さ
れ、段部21にはスラスト押さえ部18のフランジ部が
嵌合されている。さらに、スラスト押さえ部18には、
環状に形成されるチャック用のマグネット23が嵌合さ
れるとともに、そのマグネット23の外周部が段部22
に嵌合されている。
【0012】このような構成により、カップ状ロータ1
7等からなる回転体は、スラスト動圧軸受部15a、1
5cにより軸方向が軸受され、ラジアル動圧軸受15f
により半径方向が軸受可能となる。そして、図5に示す
ように、スラスト動圧軸受部15a、15cとその回転
体との間には空隙24が形成され、ラジアル動圧軸受部
15fとその回転体との間には空隙30が形成される。
空隙24、および空隙30内には、図5に示すように、
注入孔16から注入された油が充填され、その溢れた油
は、固定台11の中央部側の上面に、環状に形成される
断面が凹状の油溜り27内に収容されるように構成され
ている。その油の充填後には、注入孔16の開口は、密
封栓14により塞がれる。また、固定台11の外周側で
あって、カップ状ロータ17の内周面に取り付けた磁石
28と対向する位置に、鉄心に巻線を巻いた固定子26
が取付けられ、磁石28と固定子26によりモータが形
成されている。
7等からなる回転体は、スラスト動圧軸受部15a、1
5cにより軸方向が軸受され、ラジアル動圧軸受15f
により半径方向が軸受可能となる。そして、図5に示す
ように、スラスト動圧軸受部15a、15cとその回転
体との間には空隙24が形成され、ラジアル動圧軸受部
15fとその回転体との間には空隙30が形成される。
空隙24、および空隙30内には、図5に示すように、
注入孔16から注入された油が充填され、その溢れた油
は、固定台11の中央部側の上面に、環状に形成される
断面が凹状の油溜り27内に収容されるように構成され
ている。その油の充填後には、注入孔16の開口は、密
封栓14により塞がれる。また、固定台11の外周側で
あって、カップ状ロータ17の内周面に取り付けた磁石
28と対向する位置に、鉄心に巻線を巻いた固定子26
が取付けられ、磁石28と固定子26によりモータが形
成されている。
【0013】次に、このような構成からなる実施の形態
の動作について説明する。カップ状ロータ17とスラス
ト押さえ部18かるなる回転体の停止時には、その回転
体の内周面(軸受けされる面)が、回転体の自重により
スラスト動圧軸受15a、15cやラジアル動圧軸受1
5fの表面に接触している。このため、空隙24、30
は均一ではなく、狭い部分と広い部分とが存在する状態
となる。このため、カップ状ロータ17とスラスト押さ
え部18かるなる回転体が回転を始めると、空隙24、
空隙30に充填されている油の粘性により、空隙24、
空隙30の狭い部分に油が引き込まれて圧縮され、油の
圧力が高まるので、この圧力が回転体の荷重と釣り合っ
て回転体を支え、空隙24、空隙30に油の膜が形成さ
れる。このように、カップ状ロータ17とスラスト押さ
え部18かるなる回転体の回転により発生する動圧によ
り、回転体はスラスト動圧軸受15a、15c、および
ラジアル動圧軸受15fに非接触に支持される。
の動作について説明する。カップ状ロータ17とスラス
ト押さえ部18かるなる回転体の停止時には、その回転
体の内周面(軸受けされる面)が、回転体の自重により
スラスト動圧軸受15a、15cやラジアル動圧軸受1
5fの表面に接触している。このため、空隙24、30
は均一ではなく、狭い部分と広い部分とが存在する状態
となる。このため、カップ状ロータ17とスラスト押さ
え部18かるなる回転体が回転を始めると、空隙24、
空隙30に充填されている油の粘性により、空隙24、
空隙30の狭い部分に油が引き込まれて圧縮され、油の
圧力が高まるので、この圧力が回転体の荷重と釣り合っ
て回転体を支え、空隙24、空隙30に油の膜が形成さ
れる。このように、カップ状ロータ17とスラスト押さ
え部18かるなる回転体の回転により発生する動圧によ
り、回転体はスラスト動圧軸受15a、15c、および
ラジアル動圧軸受15fに非接触に支持される。
【0014】以上説明したように、この実施の形態で
は、フランジ円板15の表面および裏面に複数のスラス
ト溝15b、15dを設けてスラスト動圧軸受部15
a、15cとし、フランジ円板15の外周面に複数のラ
ジアル溝15eを設けてラジアル動圧軸受部15fとし
た。このため、図2に示すように、ラジアル動圧軸受部
15fは、その半径方向の長さR1が、図6に示す従来
のラジアル動圧軸受1の半径方向の長さR2に比べて大
きくできるために、その高さL1を低くしても、カップ
状ロータ17の回転を支持するのに十分な剛性が得られ
る。従って、この実施の形態では、カップ状ロータ17
からなる回転体を薄型化、小型化するに際して、動圧軸
受の全体の高さを低くできる。なお、ラジアル動圧軸受
部15fは、その高さL1分だけでは十分な剛性が得ら
れないような場合には、この不足する剛性を補完するた
めに、図2に示すように、固定軸13の上部の上下方向
の高さL2分についてラジアル動圧軸受13aとするよ
うにしても良い。この場合には、高さL2は、図6に示
す従来のラジアル動圧軸受1の高さL3よりも相当に短
くでき、(L1+L2)<L3となるので、従来よりも
動圧軸受の全体の高さを低くできる。
は、フランジ円板15の表面および裏面に複数のスラス
ト溝15b、15dを設けてスラスト動圧軸受部15
a、15cとし、フランジ円板15の外周面に複数のラ
ジアル溝15eを設けてラジアル動圧軸受部15fとし
た。このため、図2に示すように、ラジアル動圧軸受部
15fは、その半径方向の長さR1が、図6に示す従来
のラジアル動圧軸受1の半径方向の長さR2に比べて大
きくできるために、その高さL1を低くしても、カップ
状ロータ17の回転を支持するのに十分な剛性が得られ
る。従って、この実施の形態では、カップ状ロータ17
からなる回転体を薄型化、小型化するに際して、動圧軸
受の全体の高さを低くできる。なお、ラジアル動圧軸受
部15fは、その高さL1分だけでは十分な剛性が得ら
れないような場合には、この不足する剛性を補完するた
めに、図2に示すように、固定軸13の上部の上下方向
の高さL2分についてラジアル動圧軸受13aとするよ
うにしても良い。この場合には、高さL2は、図6に示
す従来のラジアル動圧軸受1の高さL3よりも相当に短
くでき、(L1+L2)<L3となるので、従来よりも
動圧軸受の全体の高さを低くできる。
【0015】この実施の形態では、スラスト動圧軸受部
15a、15cと、ラジアル動圧軸受部15fとをフラン
ジ円板15に一体に設けるようにしたので、両者の直角
度の精度が良くなる。さらに、この実施の形態では、ス
ラスト動圧軸受部15a、15cと、ラジアル動圧軸受部
15fとをフランジ円板15に一体に設け、動圧軸受の
全体の高さを低くしたので、相対的に固定軸13の下部
側の中心孔12に圧入される部分が長く取れ、その結
果、固定軸13の取付け強度が大きくとれる。
15a、15cと、ラジアル動圧軸受部15fとをフラン
ジ円板15に一体に設けるようにしたので、両者の直角
度の精度が良くなる。さらに、この実施の形態では、ス
ラスト動圧軸受部15a、15cと、ラジアル動圧軸受部
15fとをフランジ円板15に一体に設け、動圧軸受の
全体の高さを低くしたので、相対的に固定軸13の下部
側の中心孔12に圧入される部分が長く取れ、その結
果、固定軸13の取付け強度が大きくとれる。
【0016】なお、この実施の形態では、スラスト動圧
軸受部15a、15cにスラスト溝15b、15dを設
け、ラジアル動圧軸受15fにラジアル溝15eを設け
るようにしたが、これに代えて軸受されるカップ状ロー
タ17の軸受される面に溝を設けるようにしても良く、
または軸受部と軸受けされる軸受面の両方に溝を設ける
ようにしても良い。また、この実施の形態では、空隙2
4、空隙30に油を充填させた動圧軸受として説明した
が、本発明は、空隙24、空隙30に油を充填させない
動圧空気軸受でも良い。
軸受部15a、15cにスラスト溝15b、15dを設
け、ラジアル動圧軸受15fにラジアル溝15eを設け
るようにしたが、これに代えて軸受されるカップ状ロー
タ17の軸受される面に溝を設けるようにしても良く、
または軸受部と軸受けされる軸受面の両方に溝を設ける
ようにしても良い。また、この実施の形態では、空隙2
4、空隙30に油を充填させた動圧軸受として説明した
が、本発明は、空隙24、空隙30に油を充填させない
動圧空気軸受でも良い。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、軸
受用の円板を備え、この円板の表面および裏面を、回転
体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受部とし、
円板の外周面を、回転体の半径方向を支持するためのラ
ジアル動圧軸受部とした。このため、本発明では、ラジ
アル動圧軸受部において、その半径方向の長さが、従来
に比べて大きくできるために、その高さを低くしても、
回転体を支持するのに十分な剛性が得られる。従って、
本発明では、軸受する回転体を薄型化、小型化するに際
して、十分な剛性を維持しつつ動圧軸受の全体の高さを
低くできる。
受用の円板を備え、この円板の表面および裏面を、回転
体の軸方向を支持するためのスラスト動圧軸受部とし、
円板の外周面を、回転体の半径方向を支持するためのラ
ジアル動圧軸受部とした。このため、本発明では、ラジ
アル動圧軸受部において、その半径方向の長さが、従来
に比べて大きくできるために、その高さを低くしても、
回転体を支持するのに十分な剛性が得られる。従って、
本発明では、軸受する回転体を薄型化、小型化するに際
して、十分な剛性を維持しつつ動圧軸受の全体の高さを
低くできる。
【図1】本発明の実施の形態の動圧軸受装置を、スピン
ドルモータに適用した場合の全体構成を示す断面図であ
る。
ドルモータに適用した場合の全体構成を示す断面図であ
る。
【図2】この実施の形態の軸受部の正面図である。
【図3】同軸受部の平面図である。
【図4】同軸受部の下面図である。
【図5】図1の要部の断面図である。
【図6】従来装置の断面図である。
11 固定台 13 固定軸 15 フランジ円板 15a、15c スラスト動圧軸受部 15b スラスト溝 15e ラジアル溝 15f ラジアル動圧軸受部 17 カップ状ロータ 18 スラスト押さえ部 24、30 空隙
Claims (4)
- 【請求項1】 固定部に固定される、軸受用の円板を備
え、 この円板の表面および裏面を、回転体の軸方向を支持す
るためのスラスト動圧軸受部とし、 前記円板の外周面を、前記回転体の半径方向を支持する
ためのラジアル動圧軸受部とすることを特徴とする動圧
軸受装置。 - 【請求項2】 前記円板の表裏面の円周方向に、複数の
スラスト溝を設け、かつ、前記円板の外周表面の周方向
に、ラジアル溝を設けたことを特徴とする請求項1記載
の動圧軸受装置。 - 【請求項3】 前記前記スラスト動圧軸受部と前記ラジ
アル動圧軸受部とはモータの軸受とし、前記回転体は前
記モータの回転部としたことを特徴とする請求項1また
は請求項2記載の動圧軸受装置。 - 【請求項4】 前記モータは、高速回転のモータである
ことを特徴とする請求項3記載の動圧軸受装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34673896A JPH10169646A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 動圧軸受装置 |
EP01203320A EP1164303B1 (en) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamic pressure bearing device |
DE69721207T DE69721207T2 (de) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamische Drucklagervorrichtung |
EP97309932A EP0851134B1 (en) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamic pressure bearing device |
DE69731410T DE69731410T2 (de) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamische Drucklagervorrichtung |
SG1997006253A SG65721A1 (en) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamic pressure bearing device |
US08/987,732 US6036368A (en) | 1996-12-10 | 1997-12-09 | Dynamic pressure bearing device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34673896A JPH10169646A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 動圧軸受装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006084660A Division JP2006194449A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 動圧軸受け装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10169646A true JPH10169646A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18385487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34673896A Pending JPH10169646A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 動圧軸受装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10169646A (ja) |
SG (1) | SG65721A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000306319A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-11-02 | Hitachi Ltd | スピンドルモータとそれを用いた磁気ディスク装置 |
JP2000308291A (ja) * | 1999-04-20 | 2000-11-02 | Seiko Instruments Inc | 電動機 |
JP2016037977A (ja) * | 2014-08-05 | 2016-03-22 | Ntn株式会社 | 流体動圧軸受装置及びこれを備えるモータ |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP34673896A patent/JPH10169646A/ja active Pending
-
1997
- 1997-12-09 SG SG1997006253A patent/SG65721A1/en unknown
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000306319A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-11-02 | Hitachi Ltd | スピンドルモータとそれを用いた磁気ディスク装置 |
JP2000308291A (ja) * | 1999-04-20 | 2000-11-02 | Seiko Instruments Inc | 電動機 |
JP2016037977A (ja) * | 2014-08-05 | 2016-03-22 | Ntn株式会社 | 流体動圧軸受装置及びこれを備えるモータ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
SG65721A1 (en) | 1999-06-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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