JPH10169234A - 格納装置の乗込場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗込場のターンテーブルに補助車路を接触さ
せ、乗り込みし易くすくしたり、補助車路を離間させタ
ーンテーブルを回転できるようにする。 【解決手段】 ターンテーブル６に接近させると平面状
を形成する第１車路７と第２車路８を設ける。乗込場Ｓ
の天井部に横行可能な第１天板９と第２天板１０を設
け、第１天板９と第２天板１０に回転体１２を内蔵す
る。回転体１２から第１車路７と第２車路８を吊り下
げ、ターンテーブル６の回転と伴に回転させ、昇降リフ
ト２とターンテーブル６とが一致する方向のときに、第
１天板９と第２天板１０を壁面２３に設けられた天板ロ
ーラ体１１によりターンテーブル６から離間させる構成
とすることで、乗り込みし易い乗込場を提供する事が出
来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、格納装置の乗込場
に設けられたターンテーブルの周辺を、補助車路の移動
によって平面状に形成することができる乗込場に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の格納装置１に格納物Ｃを収納する
とき、例えば機械式の立体駐車場の乗込場３０に車輛Ｃ
を進入させて説明すると、乗込場３０に備えられた表示
盤２１に文字・絵・音声等による車輛Ｃを誘導するのた
めの表示がされる。その表示により車輛Ｃを定められた
位置に停車することで、格納装置１の昇降リフト２が車
輛Ｃを複数段ある収納室３に入庫することができる構成
になっている。

【０００３】格納装置１は、中央部を昇降リフト２が上
下動する昇降空間Ｅとして、その両側に格納物（車輛）
Ｃを収納する収納室３を複数段に亘って形成されてい
る。収納室３には、車輛Ｃを搭載して横行する横行トレ
イ４が配設してある。横行トレイ４は、収納室３と昇降
空間Ｅとを往復移動する。昇降リフト２の上下動と、収
納室３の横行トレイ４が昇降空間Ｅへ移動して、車輛Ｃ
を受け渡し可能にしている。入庫又は出庫するとき、運
転者は車輛に乗り込んで駐車装置の乗込場に進入又は退
出する。

【０００４】進入するとき、運転者は格納装置１の出入
口２２から乗込面３１まで車輛Ｃを走行させ、乗込面３
１の奥側正面に備えられた表示盤２１を確認しながら進
行する。乗込面３１はターンテーブル６が配置してあ
り、そのターンテーブル６の定位置に停車させることが
出来る。運転者は、車輛Ｃから降り乗込場３０から退出
して、格納装置１の外にある操作盤（図示略）を指令す
ると、車輛Ｃを搭載したターンテーブル６が９０°回転
してターンテーブル６の下面で待機していた昇降リフト
２が上昇する。

【０００５】昇降リフト２は、ターンテーブル６の車輛
Ｃを受け取り上昇し指令の収納室３の階の上で停止す
る。そして、昇降リフト２の下に横行トレイ４を移動さ
せて、昇降リフト２を下降させると車輛Ｃが横行トレイ
４に移載され、横行トレイ４が収納室３へ横行移動して
車輛Ｃを入庫することができる。

【０００６】退出するとき、運転者は格納装置１の操作
盤を指令することで、入庫動作とは逆の動作となり収納
室３から乗込場３０に出庫されてくる。乗込場３０に
は、出庫された車輛Ｃが昇降リフト２からターンテーブ
ル６上に移載され、ターンテーブル６が９０゜回転させ
ることで出入口２２方向へ車輛Ｃを転換する。車輛Ｃの
運転者は車輛Ｃを運転して格納装置１から乗り出して行
く。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところが、乗込面と面
一のターンテーブルは回転するための駆動部を内蔵して
おり、床面からターンテーブルの厚み分の高さがある。
その高さが、乗込みのときに車輛のタイヤを落とした
り、運転者の乗り降りに支承をきたすという問題があっ
た。

【０００８】本発明は、ターンテーブルの周辺を平面化
して車輛の乗り入れを容易にして、乗降者の乗り降りを
容易することを目的にしている。この格納装置は、ター
ンテーブルに接近したり離間したりする補助車路を天井
部から吊り下げて平面状の乗込面を形成する格納装置の
乗込場を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、昇降リフ
トが上下動する昇降空間を備え、昇降空間に隣接した収
納室を複数段に設けて格納物を搭載する横行トレイを配
置し、昇降リフトと横行トレイの受け渡しにより入出庫
可能にした格納装置の乗込場において、乗込場の乗込面
に格納物の方向を転換させるターンテーブルを設け、タ
ーンテーブルの周辺を平面状に形成する第１車路と第２
車路を設け、乗込場の天井を横行移動する第１天板と第
２天板を配置して、その第１天板と第２天板から第１車
路と第２車路を吊り下げて、ターンテーブルに接近及び
離間の動作をする補助車路とする。

【００１０】第２の発明は、第１天板と第２天板に第１
車路と第２車路を回転駆動させる駆動部を設けて、ター
ンテーブルと伴に回転させる構成とする。第３の発明
は、第１・第２天板の横行が昇降空間を開閉する構成と
する。

【００１１】第１の発明では、格納物をターンテーブル
で回転させ、複数段ある収納室に昇降リフトで搬送する
ことができる構成にした格納装置の乗込場に、ターンテ
ーブルの周辺に第１・第２車路を接近させ平面状の乗込
面を形成でき、乗り込み・通行が容易にできる。また、
第１・第２天板から吊り下げてあるためターンテーブル
から離間も簡単な構成ででき、駆動装置の設置場所も容
易に設けることができる。

【００１２】第２の発明では、天井に第１・第２車路を
ターンテーブルとともに回転させる駆動部を設けてター
ンテーブを回転する駆動部と分離しているので、駆動装
置の場所が容易に確保することができる。第３の発明で
は、昇降空間を天板により閉鎖することで、上部階から
乗込場に落下物を防止することが出来ると共に、乗り込
みし易い乗込場を形成することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の格納装置を駐車場
に具体化した一実施形態を図１〜図６に従って説明す
る。図１は、格納装置１の一部を示すもので、地上面Ｇ
Ｌの１階位置に車輛Ｃが入出庫するための乗込場Ｓが備
えられている。２階位置には、収納室３が昇降空間Ｅを
挟んで両側にある。

【００１４】格納装置１の中央部には、略長方形状の昇
降空間Ｅが設けられ、その昇降空間Ｅの４隅に断面コ字
状をしたガイドレール５が格納装置１のピットＰから最
上部まで立設してある。昇降リフト２は、昇降空間Ｅの
長手方向に両ガイドレール５内で、両端を格納装置１の
最上部の昇降駆動部（図示略）から吊り下げられたチェ
ン２４により、支持されたリフトフレーム２ｂが昇降空
間Ｅの左右に位置している。

【００１５】リフトフレーム２ｂは、昇降空間Ｅ内に櫛
状に突出させた複数のホーク２ａを固定して、左右一対
に上下動可能にしている。ホーク２ａは、格納物を搭載
することができる間隔で固定されていて、本実施形態で
は格納物である車輛Ｃのタイヤを支持することで搭載可
能にしている。

【００１６】格納物Ｃの収納する場所は、２階から複数
段に亘って昇降空間Ｅに隣接して収納室３が設けられて
いる。本実施形態では上部方向に収納室３を備えて説明
するが、下部方向（地下）に収納室３を備えても同様の
作用効果があり説明を略す。収納室３には、昇降空間Ｅ
まで往復動する横行トレイ４が配設してある。収納室３
と昇降空間Ｅとの前後には、トレイ受１５が配設してあ
り、トレイ受１５のローラ１６の回転により横行トレイ
４を往復動させている。

【００１７】横行トレイ４は、前後端をトレイ受１５の
ローラ１６により支持され、中央より両外方向にホーク
４ａを突出させ、昇降リフト２のホーク２ａとすれ違い
可能に形成されている。ホーク４ａは、昇降リフト２の
ホーク２ａと互い違いに同方向へ突設してあり、昇降リ
フト２に搭載された車輛Ｃを横行トレイ４に移載するこ
とができ、またその逆もできる。

【００１８】トレイ受１５は、モータ（図示略）で駆動
回転するローラ１６が軸着してあり、横行トレイ４は、
ローラ１６の回転により収納室３と昇降空間Ｅを一線状
に水平に配置してあり、往復動することができる。乗込
場Ｓは、昇降空間Ｅの乗込面Ｆにターンテーブル６を回
転可能に配置して、出入口２２の地上面ＧＬ位置と水平
面を形成している。

【００１９】図２に示すように天井部には、第１天板９
と第２天板１０が天板ローラ体１１のローラ１１ａの回
転により横行移動できるようになっている。第１天板９
と第２天板１０には、ともに半円状の回転体１２が内蔵
され、ローラ１２ａが駆動回転するようになっている。
第１天板９と第２天板１０が一体に接したとき、真円状
になり各ローラ１２ａが同期して同方向に回転する。そ
のローラ１２ａには、図６に示すようなレール体１３が
嵌合して転動可能になっている。

【００２０】乗込面Ｆは、出入口２２が昇降リフト２の
長手方向と直角方向にあり、車輛Ｃが乗り入れ可能なと
き、ターンテーブル６を出入口２２に向けると共に、そ
の周辺を第１車路７・第２車路８により平面の車路に形
成する。第１車路７・第２車路８は、第１天板９と第２
天板１０のローラ１２ａに転動可能にされたレール体１
３から図５に示すように吊下フレーム１４に固定され、
ターンテーブル６と一体の円体を形成して回転する。第
１車路７・第２車路８には、ターンテーブル６のホーク
６ａと噛み合うホーク７ａが突出している。

【００２１】ターンテーブル６と第１車路７・第２車路
８とが噛み合ったときは、図３のように出入口２２から
表示盤２１までを面一の平面に乗込面Ｆを形成して、車
路兼通路として利用する。第１車路７・第２車路８面
は、ターンテーブル６のホーク６ａ面より高い位置にあ
り、格納物Ｃをホーク６ａ面上に誘導することもでき、
また、図６のように第１車路７・第２車路８をＬ状にし
て下面を薄くすることもできる。

【００２２】そのため、図４のように第１車路７・第２
車路８を移動したときに乗入れ床２０に干渉することが
ない。乗込面Ｆ以外の床面は、コンクリート・縞鋼板等
で覆われた平面で、乗込面Ｆより低い段差となって、昇
降リフト２もターンテーブル６と第１車路７・第２車路
８との下面の位置になっている。

【００２３】格納物Ｃの入出庫動作するときには、ター
ンテーブル６が回転して図４のように昇降リフト２のホ
ーク２ａと平行にターンテーブル６のホーク６ａをすれ
違い可能にする。このときに、第１車路７・第２車路８
はターンテーブル６から離間して昇降空間Ｅを開口し
て、昇降リフト２を昇降可能とする。

【００２４】昇降リフト２は、図示略の格納装置１の上
部に備えられた駆動部からガイドレール５内にチェン２
４を吊り下げリフトフレーム２の両端に固定してある。
その駆動部がチェン２４を左右一対に同期させて巻き上
げることにより、リフトフレーム２ｂを水平にガイドレ
ール５内を摺動して昇降させる。

【００２５】格納物Ｃの入庫動作について説明すると、
格納物Ｃは入庫可能な状態である図２・図３のような乗
込場Ｓの出入口２２へ乗り入れる。格納物Ｃの運転者
は、表示盤２１に示された前進・停止・後退等の指示に
より適した位置に停車させることができる。運転者は格
納物Ｃより外に出て操作する。格納物Ｃを搭載したター
ンテーブル６はターンテーブル車輪１７の回転力で９０
゜回転する。ターンテーブル６の回転と同期して第１車
路７・第２車路８も第１天板９・第２天板１０に内蔵さ
た回転体１２のローラ１２ａの回転力で同方向に回転す
る。

【００２６】回転が停止すると第１天板９・第２天板１
０は、図４のように壁面２３に設けられた天板ローラ体
１１のローラ１１ａの回転力により昇降空間Ｅを開口す
るように横行移動することで、第１車路７・第２車路８
をターンテーブル６から離間させることができる。昇降
リフト２は昇降可能になり、上昇することで格納物Ｃを
ターンテーブル６からすくい上げ収納室３の上まで上昇
する。収納室３から横行トレイ４が昇降リフト２の下面
に横行して、昇降リフト２を下降することにより、横行
トレイ４に格納物Ｃを移載することができる。

【００２７】出庫動作は、上述した入庫動作の逆を行う
ことで横行トレイ４から格納物Ｃを昇降リフト２に移載
することができる。格納物Ｃを搭載した昇降リフト２
は、下降してターンテーブル６に格納物Ｃを受け渡し、
ターンテーブル６の下面で停止する。ターンテーブル６
は、第１車路７・第２車路８が接近して平面の乗込面Ｆ
を形成して出入口２２の方へ回転する。運転者は、出庫
された格納物Ｃを出す為格納装置１内に入り、乗り出し
てゆく。

【００２８】運転者が出入りするときの乗込場Ｓは、昇
降空間Ｅが第１天板９と第２天板１０で閉鎖されている
ため、室内に乗り込んだ様な状態になり表示盤２１に集
中することができ、乗り入れ乗り出しする動作が正確に
早くでき、安心して通行することができる。

【００２９】また、ターンテーブル６のホーク６ａに第
１車路７・第２車路８のホーク７ａを接近させて噛み合
わせるとき、ホーク７ａはホーク６ａの上面より若干下
げてあり、格納物Ｃに接触しないようにしてある。

【００３０】なお、上述したホーク７ａとホーク６ａと
の噛み合わせについては、第１天板９と第２天板１０か
ら吊り下げられた吊下フレーム１４を上下動可能にする
駆動部を設けることにより、格納物Ｃを搭載したホーク
６ａの下面からホーク７ａを差し込み、吊下フレーム１
４の駆動部で上昇させホーク７ａとホーク６ａを面一に
する構成にしてもよい。

【発明の効果】第１の発明では、格納物を乗り込むとき
の乗込面が第１・第２車路の補助車路により幅広い乗込
面となり、格納物の乗り入れ乗り出しがし易くなるた
め、入出庫の処理が早く利用者を待たせない効果があ
る。第２の発明では、天板内に第１・第２車路を回転す
る駆動部を設けてターンテーブルの駆動部を乗込面に設
けて分割しているため、乗込面が複雑な機構にならず点
検・調整が容易になる効果がある。第３の発明では、昇
降空間を閉じることができるので、昇降空間を化粧壁に
より仕上げる必要がなく、上部からの油・水滴等の落下
物を防止することができ、安価で安心して通行できる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】格納装置の縦断面図。

【図２】乗込場の天板とターンテーブル・車路の関係を
示す一部破断した斜視図。

【図３】乗込面の乗り込み可能な状態を示す平面図。

【図４】乗込面の昇降リフトが昇降可能な状態を示す平
面図。

【図５】天板から吊り下げた車路を示す斜視図。

【図６】車路のレール体とホークの関係を示す斜視図。

【図７】従来の乗込場を示す平面図。

【符号の説明】

１ 格納装置 ２ 昇降リフト（昇降台） ３ 収納室 ４ 横行トレイ（載置台） ６ ターンテーブル ７ 第１車路 ８ 第２車路 ９ 第１天板 １０ 第２天板 １１ 天板ローラ体 １２ 回転体 １３ レール体 ２２ 出入口 Ｃ 格納物 Ｓ 乗込場 Ｆ 乗込面 ＧＬ 地上面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降リフトが上下動する昇降空間と、昇
   降空間に隣接する収納室を複数段に設け、収納室に格納
   物を載置する横行トレイを配設し、昇降リフトと横行ト
   レイの受け渡しにより入出庫可能にした格納装置の乗込
   場において、乗込場の乗込面に、格納物の方向転換をす
   るターンテーブルと、乗込面を平面状に形成する第１車
   路・第２車路と、乗込場の天井部を移動可能にする第１
   天板・第２天板と、前記第１車路・第２車路を天板から
   吊り下げターンテーブルに接近させて回転したり、天板
   の移動により離間させたりする補助車路を設けることを
   特徴とする格納装置の乗込場。
2. 【請求項２】 天板には、第１車路・第２車路を支持し
   て駆動回転させる駆動部を設けていることを特徴とする
   請求項１記載の格納装置の乗込場。
3. 【請求項３】 天板は、昇降空間を開閉することを特徴
   とする請求項１又は請求項２記載の格納装置の乗込場。