JPH10168912A - 空隙部を有する土留擁壁及びそれに使用するブロック - Google Patents

空隙部を有する土留擁壁及びそれに使用するブロック

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JPH10168912A
JPH10168912A JP34246296A JP34246296A JPH10168912A JP H10168912 A JPH10168912 A JP H10168912A JP 34246296 A JP34246296 A JP 34246296A JP 34246296 A JP34246296 A JP 34246296A JP H10168912 A JPH10168912 A JP H10168912A
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JP
Japan
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retaining wall
concrete
concrete block
corners
corner
Prior art date
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Pending
Application number
JP34246296A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Sato
俊明 佐藤
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NIPPON NATUROC KK
Original Assignee
NIPPON NATUROC KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートブロック1の角部を欠落させ土
留擁壁表面から背面に通ずる穴3が形成されるように
し、コンクリート構造物に植物を繁茂させ、動物が棲息
できるようにし、生態系を乱さず、逆に生態系を育成す
る場を提供する。 【解決手段】 コンクリートブロック1の角部に木片2
などを介在させてブロックを形成し、ブロックを積み上
げて土留擁壁4を形成する。雨水、微生物などにより木
片2などが分解、溶出し、消滅しその部分に擁壁背面に
通ずる穴3が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擁壁、護岸などに
関し、無味乾燥なコンクリート製ブロックを使用した擁
壁、護岸に植物、動物を含めた生物の成育することがで
きる場を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、擁壁、護岸などの構造物は、その
力学的に安定であることのみが要求され、その構造物が
存在する領域の生物に対しどのような影響を与えるのか
という点は無視されてきた。地山を切り取り擁壁を構築
したり、川岸をコンクリートで被覆するというこれまで
の治山、治水はその地域の生物を無視して構築されてき
た。擁壁、護岸等の構築物は、コストおよび材料の入手
の容易さからコンクリートで構築されてきた。構築物の
表面はコンクリート面が露出し、景観を損ねる原因にも
なっている。また、コンクリート構造物は、植物、小動
物、昆虫等の生育には不適当であり、コンクリート構造
物の構築が生態系を破壊するものとなっていた。
【0003】そこで、コンクリート構造物の外観を自然
と調和させることが試みられ、最近は、表面に自然石を
埋め込んだり、貼り付けたコンクリートブロックが使用
されるようになってきている。
【0004】例えば、表面を合成樹脂、FRP、セメン
トコンクリートで自然石風に作製したブロック、また、
植物を植えるようにした植生ブロック、さらに、表面に
鉄平石などの自然石を貼り付けたものも開発され、かな
り広く使用されるようになってきた。
【0005】熔岩などを使用したコンクリートブロック
には溶岩の多孔質性により空孔に水分が保持され、苔が
生育しやすく、擁壁の外観の人工構築物らしさを解消す
るのに役立っていた。さらに、自然に近づけるためにブ
ロックや石の表面に苔を生育させるため、苔を網目状の
シートに張り付けることがなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方策
は擁壁自体に生物の生息する場を提供しようとする考え
はなく、構造物を土質力学的に土圧、水圧に耐えること
のみを考慮して構築されてきた。コンクリート構造物を
自然界に導入することにより生物が生息できない領域を
作り出し、生態系を総体的には大きく乱れを引き起こす
ことになるのである。
【0007】本発明は、擁壁、護岸などの表面に生物の
生息する場を設ける必要性から出発し、擁壁などを構成
するコンクリートブロックを対象として研究した結果以
下の結論に達してのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、コンクリートブ
ロックの角部を欠落させることにより、土留擁壁の背面
に連通する穴を設け、コンクリートブロックの表面に生
態系を崩すこと無く、むしろ生物の新たな生息域にもな
るようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を説
明する。自然石を表面に配置した間知石コンクリートブ
ロック1を従来のブロックの製造方法によって作成する
際に、型枠の角部に合致する木片2をセットし、型枠に
コンクリートを打設する。4つの角部のどこに欠落部を
設けるかは適宜定める。全部の角部を欠落させる場合も
あり、1つの角部のみの場合もある。欠落部の形状は適
宜選択できるものであり、擁壁の表面のデザインを考慮
して決める。欠落部の表面は、ギザギザ、凹凸、横方向
の穴を設け、この部分に小動物が棲息しやすいようにす
る。なお、滑らかな表面としても問題はない。そして、
角部に木片2を残したまま、脱型する。木片2が角部に
ついたままのブロックを土留擁壁構築現場に運搬し、従
来の方法でコンクリートブロックを積み上げ土留擁壁4
を構築する。
【0010】ブロックの角部の木片2は雨水や土中の微
生物によって風化し、または分解され消滅していき土留
擁壁の所々に擁壁背面に通ずる穴3が形成される。こ
の、穴3に植物が生育し、また、小動物が生息するよう
になる。コンクリートブロックの角部に設ける材料とし
ては木片2の他に、紫外線分解性の合成樹脂、木材チッ
プを圧縮して成形したもの、おがくずとピートモス、及
び肥料を混合して圧縮成型したもの、化成肥料を単独ま
たは土と混合して適宜の形状に成形したものが挙げられ
る。その他の材料であって、型枠に設置されている間
は、形状を保持し、雨水等によって軟弱化するものであ
れば特に限定するものでない。ブロックを成形する際に
形状を保持する強度を有し、土留擁壁に積み上げたあと
は雨水、紫外線、生物作用などにより分解、溶解するも
のを形状保持する期間や設置した後消滅するまでの期間
などから適宜選択し、現場に最適のものを使用する。
【0011】積み上げの際に角部の木片に打撃を加え、
コンクリートブロックから木片を脱落させてから積み上
げをする。木片が脱落して穴を形成する部分には、土を
充填するようにしても良い。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリートブロック
で形成された土留擁壁の所々に擁壁背面に通ずる穴が形
成され、その部分に植物が生育し、動物が穴を利用して
棲息することが可能となり、植物の繁茂によりコンクリ
ートの人工構造物を植物で被覆し、さらには、動物の生
息に優しいコンクリート構造物が形成されるので、自然
界の生態系の保全にも有効である。微生物や昆虫、小動
物などが穴に棲息するようになると、それを食べるさら
に上位の動物が集まるといった具合に食物連鎖で動物が
寄りやすくなる。このようにして、コンクリート構造物
自体を生態系の育成の場とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリートブロックの斜視図。
【図2】本発明の土留擁壁の正面図。
【図3】本発明のコンクリートブロックの正面図。
【符号の説明】
1 コンクリートブロック 2 木片 3 穴 4 土留擁壁

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角部を欠落させたコンクリートブロック
    を適宜配置し、土留擁壁表面から背面に通じる穴を設
    け、植物、動物などが生育できる場を土留擁壁表面に設
    けたことを特徴とする土留擁壁。
  2. 【請求項2】 請求項1の土留擁壁において、角部の欠
    落部には腐食性の物質が欠落部分を埋めるように充填し
    てある土留擁壁。
  3. 【請求項3】 腐食性物質は植物質である請求項2の土
    留擁壁。
  4. 【請求項4】 腐食性物質はおがくずと肥料を混合した
    ものである請求項2の土留擁壁。
  5. 【請求項5】 腐食性物質は紫外線分解性の合成樹脂で
    ある請求項2の土留擁壁。
  6. 【請求項6】 請求項1の土留擁壁において、角部の欠
    落部には雨水によって徐々に溶出する物質が欠落部分を
    埋めるように充填してある土留擁壁。
  7. 【請求項7】 請求項6において、雨水で溶出する物質
    は肥料である土留擁壁。
  8. 【請求項8】 角部に欠落部を有するコンクリートブロ
    ック。
  9. 【請求項9】 角部の欠落部に腐食性の材料が、欠落部
    を埋めるように充填してあるコンクリートブロック。
  10. 【請求項10】 角部の欠落部に雨水で溶出する材料
    が、欠落部を埋めるように充填してあるコンクリートブ
    ロック。
  11. 【請求項11】 角部の欠落部に木材が、欠落部を埋め
    るように充填してあるコンクリートブロック。
  12. 【請求項12】 角部の欠落部におがくずと肥料の混合
    物を圧縮成型したものが、欠落部を埋めるように充填し
    てあるコンクリートブロック。
  13. 【請求項13】 コンクリート表面に木材が埋設または
    貼り付けてある請求項8〜12の土留擁壁用コンクリー
    トブロック。
  14. 【請求項14】 木材には適宜の穴が設けてある請求項
    13のコンクリートブロック。
  15. 【請求項15】 コンクリート表面に天然石が埋設また
    は貼り付けてある請求項8〜12の土留擁壁用コンクリ
    ートブロック。
JP34246296A 1996-12-06 1996-12-06 空隙部を有する土留擁壁及びそれに使用するブロック Pending JPH10168912A (ja)

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JP34246296A JPH10168912A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 空隙部を有する土留擁壁及びそれに使用するブロック

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JPH10168912A true JPH10168912A (ja) 1998-06-23

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ID=18353932

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JP34246296A Pending JPH10168912A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 空隙部を有する土留擁壁及びそれに使用するブロック

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JP (1) JPH10168912A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000056372A (ko) * 1999-02-19 2000-09-15 고연표 다공질 자연석 생태블럭
KR20000056373A (ko) * 1999-02-19 2000-09-15 고연표 다공질 자연석 생태블럭

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000056372A (ko) * 1999-02-19 2000-09-15 고연표 다공질 자연석 생태블럭
KR20000056373A (ko) * 1999-02-19 2000-09-15 고연표 다공질 자연석 생태블럭

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