JPH10168495A - 粒状ノニオン洗剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

粒状ノニオン洗剤組成物及びその製造方法

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JPH10168495A
JPH10168495A JP33119596A JP33119596A JPH10168495A JP H10168495 A JPH10168495 A JP H10168495A JP 33119596 A JP33119596 A JP 33119596A JP 33119596 A JP33119596 A JP 33119596A JP H10168495 A JPH10168495 A JP H10168495A
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JP
Japan
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nonionic
clay mineral
surfactant
detergent
gelling agent
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JP33119596A
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English (en)
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Hiromichi Horie
弘道 堀江
Yoshiharu Takahashi
由治 高橋
Hiroyuki Masui
宏之 増井
Seiji Abe
誠治 阿部
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止性能が向上した高嵩密度粒状ノニオ
ン洗剤組成物を提供する。 【解決手段】 成分として、ノニオン界面活性剤、有機
処理粘土鉱物及びノニオンゲル化剤を含有する。この有
機処理粘土鉱物は、陽荷電窒素原子を含有する界面活性
剤を粘土鉱物の結晶層間にインターカレーションしたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高嵩密度粒状ノニ
オン洗剤組成物に関し、特に、帯電防止性能が向上した
高嵩密度粒状ノニオン洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来技術】ノニオン界面活性剤は、一般に低泡性であ
り、洗浄力が水の硬度の影響を受けにくく、特に泥汚れ
や低温での汚れ分散性にも優れている。更に、ノニオン
界面活性剤は、生分解性が良好で環境負荷が低く、低毒
性で安全性の高い優れた界面活性剤である。しかしなが
ら、ノニオン界面活性剤は一般に常温で液状であり、粒
状ノニオン洗剤製品から洗剤容器へのノニオン界面活性
剤のしみ出しが懸念されている。ノニオン界面活性剤が
洗剤容器にしみ出すことにより、製品外観の悪化、容器
接触部分でのノニオン界面活性剤の減少による洗浄力の
低下、並びに洗剤粒子の流動性、耐ケーキング性に悪影
響を及ぼす問題があった。
【0003】特開平4−339898号公報では、非晶
質の吸油性担体を5〜20%配合することによりノニオ
ン界面活性剤のしみ出し防止の改善を図っているが、ノ
ニオン界面活性剤自体は常温で液状であることに変化は
なく、特に、30℃を超える夏場にはノニオン界面活性
剤がしみ出して洗剤粒子の流動性を悪化させる。一方、
特開昭55−112371号公報に記載されているよう
に、ノニオン界面活性剤を含有する洗剤に、帯電防止性
能を付与するために、カチオン界面活性剤を粘土鉱物の
層間にインターカレーションした粘土鉱物を配合するこ
とが知られている。しかしながら、確かにこのような粘
土鉱物を配合することにより、帯電防止性能を向上させ
ることができるが、依然として、安定性が十分であると
は言えず、例えば、貯蔵中にカチオン界面活性剤が劣化
して、帯電防止性能が低下したり、又は劣化に伴ってカ
チオン臭を発生したりするなど問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、従
来よりも、帯電防止性能の更に安定した高嵩密度粒状ノ
ニオン洗剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため鋭意検討した結果、ノニオン界面活性剤
を主体とし、かつ陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤
をインターカレーションした有機処理粘土鉱物を含有す
る洗剤において、ノニオンゲル化剤を更に配合すること
により、陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤の有する
帯電防止性能を更に安定に保持することができ、もっ
て、長期に保存する場合においても、帯電防止性能が低
下せず、かつカチオン臭の低下して、高嵩密度粒状ノニ
オン洗剤組成物を提供できることを見出し、本発明に到
達したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用されるノニオン界面活性剤として
は、各種のノニオン界面活性剤を使用することができ
る。好ましいノニオン界面活性剤としては、例えば、以
下のものを挙げることができる。 (1)例えば、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の
脂肪族アルコールに、例えば、炭素数2〜4のアルキレ
ンオキシドを例えば平均3〜30モル、好ましくは7〜
20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又は
アルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレ
ンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニ
ル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族ア
ルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコ
ールが使用される。また、そのアルキル基は、分岐鎖を
有していてもよい。好ましい脂肪族アルコールとして
は、第1級アルコールが使用される。 (2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)
フェニルエーテル。 (3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間に
アルキレンオキシドが付加した、例えば、以下の式で示
される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
【0007】R1 CO(OA)n OR2 (R1 COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の
脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3の
アルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アルキ
レンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜3
0、好ましくは7〜20の数である。R2は、炭素数1
〜3の置換基を有してもよい、低級アルキル基を表
す。) (4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。 (5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。 (6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。 (7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。 (8)グリセリン脂肪酸エステル。 (9)脂肪酸アルカノールアミド。
【0008】上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点
が40℃以下、好ましくは5〜35℃で、HLBが9〜
16、好ましくは10〜15のポリオキシエチレンアル
キル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エー
テル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加
した脂肪酸メチルエステルエトキシレートが特に好適に
用いられる。また、これらのノニオン界面活性剤は混合
物として使用してもよい。ノニオン界面活性剤は、粒状
ノニオン洗剤組成物中に、好ましくは15〜40重量
%、更に好ましくは18〜35重量%、特に好ましくは
20〜30重量%で含有される。この量が15重量%未
満では、得られる洗剤粒子中のノニオン界面活性剤濃度
が低いばかりか、低嵩密度となるため、洗剤の使用量を
多くしないと良好な洗浄力が得られず、近年のコンパク
ト化と相反する結果となり好ましくない。一方、40重
量%を超えると、しみ出し抑制が難しくなるので好まし
くない。
【0009】本発明で使用される有機処理粘土鉱物は、
陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤を粘土鉱物の結晶
層間にインターカレーションされたものである。このよ
うな有機処理粘土鉱物は、市場において入手可能なもの
である。また、このように粘土鉱物の結晶層間に陽荷電
窒素原子を含有する界面活性剤をインターカレーション
する方法としては、例えば、粘土鉱物を水中に微分散
後、この中に陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤を添
加し、粘土鉱物の結晶層間に存在するアルカリ金属イオ
ン又はアルカリ土類金属イオンとイオン交換反応(イン
ターカレーション)させた後、副生成した塩を水洗・濾
過によって除去し、濾過ケークを乾燥する方法が好適な
ものとして挙げることができる。ここで使用される粘土
鉱物としては、特に、スメクタイト群に属し、その結晶
構造がジオクタヘドラル型3層構造又はトリオクタヘド
ラル型3層構造をとるものを好ましく使用することがで
きる。このような粘土鉱物は、劈開性を有し、層状構造
をしている。この粘土鉱物は、以下で任意に使用される
成分として説明する吸油性担体に比べて、吸油量が小さ
い。
【0010】好ましい粘土鉱物は、例えば、吸油量が8
0ml/100g未満、好ましくは30〜70ml/100g、一
方、嵩密度は、例えば、0.1g/cc以上、好ましくは、0.
2〜1.5g/ccのものである。このような粘土鉱物の具体
例には、例えば、ジオクタヘドラル型3層構造をとる粘
土鉱物として、モンモリロナイト(吸油量:50ml/100
g、嵩密度:0.3g/cc)、ノントロナイト(吸油量:4
0ml/100g、嵩密度:0.5g/cc)、バイデライト(吸油
量:62ml/100g、嵩密度:0.55g/cc)、パイロフィ
ライト(吸油量:70ml/100g、嵩密度:0.63g/cc)
などが挙げられ、一方、トリオクタヘドラル型3層構造
をとる粘土鉱物として、サポナイト(吸油量:73ml/1
00g、嵩密度:0.15g/cc)、ヘクトライト(吸油量:
72ml/100g、嵩密度:0.7g/cc)、スチーブンサイト
(吸油量:30ml/100g、嵩密度:1.2g/cc)、タルク
(吸油量:70ml/100g、嵩密度:0.1g/cc)などが挙
げられる。これらの粘土鉱物は、一般に天然に産出され
たもの、人工的に水熱合成されたもの両方があるが特に
は限定されない。このような粘土鉱物は、X線分析で1
0〜20Åに検出される粘土の層の拡がりに由来するピ
ークと4〜5Åに検出される粘土の3層構造に由来する
ピークが発達したものであれば、特に制限なく使用する
ことができる。
【0011】また、陽荷電窒素原子を含有する界面活性
剤としては、分子中に陽荷電窒素原子を含有するもので
あれば、各種の界面活性剤を制限なく広範に使用するこ
とができる。このような界面活性剤の好ましいものとし
ては、例えば、以下のものを例示することができる。 (1)カチオン界面活性剤 1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム
塩 [R1 2 3 4 N]+・X- (式中、R1 及びR2 は、通常炭素数が12〜26、好まし
くは14〜18のアルキル基を示す。R3 及びR4 は、通常
炭素数が1〜4、好ましくは1〜2のアルキル基、ベン
ジル基、通常炭素数が2〜4、好ましくは2〜3のヒド
ロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示
す。Xは、ハロゲン、CH3 SO4 、C25 SO4
1/2SO4 、OH、HSO4 、CH3 CO2 又はCH
3 −C6 4 −SO3 を示す。) ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩と
しては、具体的には、ジステアリルジメチルアンモニウ
ム塩や、ジ水添牛脂アルキルジメチルアンモニウム塩、
ジ水添牛脂アルキルベンゼンメチルアンモニウム塩、ジ
ステアリルメチルベンジルアンモニウム塩、ジステアリ
ルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジステアリ
ルメチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、ジステア
リルジヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジオレイルジ
メチルアンモニウム塩、ジココナッツアルキルジメチル
アンモニウム塩などが挙げられる。また、Xであるハロ
ゲンの具体例としては、塩素原子や、臭素原子等が挙げ
られる。
【0012】2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型
4級アンモニウム塩 [R1 2 3 4 N]+・X- (式中、R1 は、通常、炭素数が12〜26、好ましくは14
〜18のアルキル基を示す。R2 、R3 及びR4 は、通
常、炭素数が1〜4、好ましくは1〜2のアルキル基、
ベンジル基、通常炭素数が2〜4、好ましくは2〜3の
ヒドロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を
示す。Xは、ハロゲン、CH3 SO4 、C 2 5
4 、1/2SO4 、OH、HSO4 、CH3 CO2
はCH3 −C64 −SO3 を示す。) モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム
塩としては、具体的には、ラウリルトリメチルアンモニ
ウム塩や、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、水添
牛脂アルキルトリメチルアンモニウム塩、水添牛脂アル
キルベンゼンジメチルアンモニウム塩、ステアリルジメ
チルベンジルアンモニウム塩、ステアリルジメチルヒド
ロキシエチルアンモニウム塩、ステアリルジメチルヒド
ロキシプロピルアンモニウム塩、ステアリルトリヒドロ
キシエチルアンモニウム塩、オレイルトリメチルアンモ
ニウム塩、ココナッツアルキルトリメチルアンモニウム
塩などが挙げられる。また、Xであるハロゲンの具体例
としては、塩素原子や、臭素原子等が挙げられる。
【0013】3)テトラ短鎖アルキル型4級アンモニウ
ム塩 [R1 2 3 4 N]+・X- (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、通常、炭素数が
1〜4、好ましくは1〜3のアルキル基、ベンジル基、
通常、炭素数が2〜4、好ましくは2〜3ヒドロキシア
ルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示す。Xは、
ハロゲン、CH3 SO4 、C2 5 SO4 、1/2SO
4 、OH、HSO4 、CH3 CO2 又はCH3 −C6
4 −SO3 を示す。) テトラ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩としては、具
体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド、テト
ラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムヒドロキ
サイドテトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェ
ート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムハイドロキサイド、ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリ
ブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリブチルア
ンモニウムクロライド、トリメチルフェニルアンモニウ
ムクロライドなどが挙げられる。
【0014】4)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型
4級アンモニウム塩 [R1 2 3 4 N]+・X- (式中、R1 、R2 及びR3 は、通常、炭素数が12〜2
6、好ましくは14〜18のアルキル基を示す。R4 は、通
常、炭素数が1〜4、好ましくは1〜2アルキル基、ベ
ンジル基、通常、炭素数が2〜4、好ましくは2〜3の
ヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基を示
す。Xは、ハロゲン、CH3 SO4 、C2 5 SO4
1/2SO4 、OH、HSO4 、CH3 CO2 又はCH
3 −C6 4−SO3 を示す。) トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム
塩としては、具体的には、トリラウリルメチルアンモニ
ウムクロライド、トリステアリルメチルアンモニウムク
ロライドトリオレイルメチルアンモニウムクロライド、
トリココナッツアルキルメチルアンモニウムクロライド
などが挙げられる。 (2)両性界面活性剤 1)以下の式で示されるベタイン類
【0015】
【化1】 (式中、R1 は、通常、炭素数が12〜18、好ましく
は12〜16のアルキル基である。R2 及びR3 は、そ
れぞれ、CH3 、C2 5 、C3 7 、CH2 COOH
等である。nは、1〜3の整数を示す。) 上記ベタイン類としては、具体例には、ラウリン酸アミ
ドプロピルベタインや、ステアリン酸アミドエチルベタ
イン等が挙げられる。 2)以下の式で示されるイミダゾリン誘導体類
【0016】
【化2】 (式中、R1 は、通常、炭素数が12〜18、好ましく
は12〜16のアルキル基である。) 上記イミダゾリン誘導体類としては、具体例には、2−
アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリニウムベタインや、N−ヤシ油脂肪酸アシ
ル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチ
レンジアミンナトリウム等が挙げられる。 3)リン酸塩型 リン酸塩型としては、以下の式で示されるレシチン(ホ
スファチジルコリン)が好ましいものとして挙げられ
る。
【0017】
【化3】 (式中、R1 及びR2 は、通常、炭素数が14〜22、
好ましくは14〜18のアルキル基である。) なお、陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤は、高温で
処理すると、変質する。例えば、80℃以上では、得ら
れる洗剤中には陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤
は、カチオン臭、アンモニア臭を発生しながら分解し
て、他の化合物に変化する。従って、製造工程で80℃
以上で処理する方法、例えば、この化合物を含有するス
ラリーを80℃以上で噴霧乾燥ような工程は避けなけれ
ばならない。有機処理粘土鉱物は、本発明の粒状ノニオ
ン洗剤組成物の重量に基づいて、例えば、1〜30重量
%、好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは3〜1
0重量%の量で使用することが適当である。有機処理粘
土鉱物の量が、1重量%よりも少ない量であると、帯電
防止性能が劣化し易いので好ましくない。また、この量
が、30重量%を越えると、洗剤の溶解性が低下するの
で好ましくない。
【0018】本発明で使用されるノニオンゲル化剤は、
その3次元構造内にノニオン界面活性剤と有機処理粘土
鉱物を包含することにより、有機処理粘土鉱物を安定し
てノニオン界面活性剤中に保持する作用がある。そのた
め、ノニオンゲル化剤を使用することによって、有機処
理粘土鉱物に含まれる陽荷電窒素原子を含有する界面活
性剤は、安定して粘土鉱物の結晶層間に保持される。ま
た、ノニオンゲル化剤は、ノニオン界面活性剤をゲル化
し、粒状洗剤中にノニオン界面活性剤を固化し保持する
作用を有する。このノニオンゲル化剤の使用により、ノ
ニオン界面活性剤のしみ出し防止、洗剤粒子の流動性及
び耐ケーキング性は、高温高湿下で大幅に改善される。
本発明で使用されるノニオンゲル化剤としては、従来、
油ゲル化剤として使用されたものと同様のものを使用す
ることができる。このようなノニオンゲル化剤のうち、
特定のノニオン界面活性剤をそのノニオンゲル化剤によ
ってゲル化した時に、40℃において最大圧縮応力が3
0g/cm2 以上のものを使用することが好ましい。この最
大圧縮応力は、一般的な洗浄剤であるアルコールエトキ
シレート型ノニオン界面活性剤(炭素鎖長12、エチレ
ンオキシドの平均付加モル数9、融点20℃)を、測定
すべきノニオンゲル化剤と重量比5/1において70℃
で混合し、20℃まで冷却し、次いで20℃で3時間放
置した後、縦5cm×横5cm×高さ1cmの直方体の試験片
を作製した後、その試験片に断面直径が1.5cmの円柱状
治具を40℃及び圧縮速度20mm/minの条件下で押圧し
た時の最大圧縮応力を測定する。
【0019】本発明においては、ノニオンゲル化剤の上
記条件下での最大圧縮応力が、30g/cm2未満では、得
られる洗剤粒子の高温下での流動性が不十分となる傾向
がある。更に好ましい最大圧縮応力は、50〜2000
g/cm2 、特に好ましい最大圧縮応力は、100〜150
0g/cm2 である。本発明で使用できる好ましいノニオン
ゲル化剤としては、例えば、12−ヒドロキシステアリ
ン酸(最大圧縮応力520g/cm2 )(KFトレーディン
グ製ヒドロキシステアリン(商品名))、ジベンジリデ
ンソルビトール(最大圧縮応力30g/cm2 )(新日本理
科製ゲルオールD(商品名))、ステアリン酸リチウム
(最大圧縮応力50g/cm2 )(KFトレーディング製L
i−ST(商品名))、パルミチン酸アルミニウム(最
大圧縮応力50g/cm2 )(KFトレーディング製Al−
PL(商品名))、2−エチルヘキサン酸リチウム(最
大圧縮応力66g/cm 2 )(KFトレーディング製Li−
2EH(商品名))、12−ヒドロキシステアリン酸ア
ルミリウム(最大圧縮応力126g/cm2 )(KFトレー
ディング製Al−OHST(商品名))、ラウロイルグ
ルタミン酸ジブチルアミド(最大圧縮応力200g/cm
2 )(味の素製コアギュランGP−1(商品名))、ラ
ウロイルグルタミン酸ステアリルアミド(最大圧縮応力
53g/cm2 )(味の素製)、ジカプロイルリジンラウリ
ルアミド(最大圧縮応力183g/cm2 )(味の素製)、
ジカプロイルリジンラウリルアミド(最大圧縮応力91
g/cm2 )(味の素製)、ジカプロイルリジンラウリルエ
ステル(最大圧縮応力45g/cm2 )(味の素製)、ラウ
ロイルフェニルアラニンラウリルアミド(最大圧縮応力
37g/cm2 )(味の素製)、ポリスチレンポリブタジエ
ンブロックコポリマー(分子量:20万、組成:スチレ
ン/ブタジエン=40/60)(最大圧縮応力60g/cm
2 )(KFトレーディング製KF21(商品名))、ポ
リアクリアマイド(分子量:10万)−イソパラフィン
混合物(最大圧縮応力83g/cm2 )(扶桑コーポ製ソラ
ガムSD401(商品名))、ポリスチレンブロックと
ポリブタジエンブロックのブロックコポリマー(分子
量:10万、組成:スチレン/ブタジエン=30/7
0)(最大圧縮応力48g/cm2 )(KFトレーディング
製)、デキストリンパルミチン酸エステル(最大圧縮応
力80g/cm2 )(千葉製粉製レオパールKL(商品
名))等、又はこれらの混合物を挙げることができる。
これらのノニオンゲル化剤を混合物とすることにより、
所望の最大圧縮応力を提供することができる。
【0020】本発明においては、ノニオンゲル化剤は、
粒状ノニオン洗剤組成物中に、好ましくは0.1〜30重
量%、更に好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましく
は1〜10重量%で含有される。この量が0.1重量%未
満では、帯電防止性能を安定に保持することが困難とな
るとともに、得られる洗剤粒子の高温高湿下での流動性
が著しく悪化し易く、好ましくない。一方、30重量%
を超えると得られる洗剤粒子の溶解性が悪化し易いので
好ましくない。本発明においては、高温高湿下でのノニ
オンのしみ出しと洗剤粒子の固化を抑制する一方、洗剤
使用時の洗剤の溶解性を向上させるために、吸油性担体
を更に添加してもよい。吸油性担体は、ノニオン界面活
性剤を吸着・保持するのに十分な多孔性微粉体であり、
ノニオン界面活性剤を物理的に吸着し、一方、これによ
り膨潤するものではない。好ましい吸油性担体として
は、JIS−K6220試験方法で表される吸油量が8
0ml/100g以上、好ましくは150〜600ml/100gの
吸油性であり、かつ嵩密度が0.1g/cc未満、好ましくは
0.001〜0.08g/ccである物質が好適に用いられる。
このような吸油性担体としては、例えば、非晶質珪酸
(吸油量:250ml/100g、嵩密度:0.06g/cc)(ト
クソー製トクシール、日本アエロジル製アエロジル、日
本シリカ製ニップシール)、非晶質珪酸カルシウム(吸
油量:450ml/100g、嵩密度:0.03g/cc)(トクソ
ー製フローライト、コフランケミカル製チクソレック
ス)、非晶質アルミノ珪酸塩(吸油量:150ml/100
g、嵩密度:0.08g/cc)、珪酸マグネシウム(吸油
量:180ml/100g、嵩密度:0.08g/cc)、炭酸マグ
ネシウム(吸油量:150ml/100g、嵩密度:0.08g/
cc)、炭酸カルシウム(吸油量:110ml/100g、嵩密
度:0.09g/cc)、スピネル(吸油量:600ml/100
g、嵩密度:0.008g/cc)、コーディエライト(吸油
量:600ml/100g、嵩密度:0.008g/cc)、ムライ
ト(吸油量:560ml/100g、嵩密度:0.009g/c
c)、澱粉分解物(吸油量:200ml/100g、嵩密度:
0.06g/cc)(松谷化学製パインフロー)等が挙げられ
る。また、これらの吸油性担体は混合物として使用して
もよい。
【0021】吸油性担体は、粒状ノニオン洗剤組成物中
に、好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは1〜
15重量%、特に好ましくは2〜10重量%で含有され
る。この量が0.5重量%未満では、得られる洗剤粒子の
高温高湿下での固化性が著しく悪化し易く好ましくな
い。一方、20重量%を超えると、洗剤粒子の微粉量が
増加し、粉だちが発生し易い。特に、ノニオン界面活性
剤のしみ出し及び洗剤粒子の固化防止効果は、ノニオン
ゲル化剤と併用することにより更に向上させることがで
きる。本発明の粒状ノニオン洗剤組成物中には、通常洗
剤原料に配合されている以下のような成分を配合するこ
とができる。これらの成分の配合方法には、各種の方法
が適用でき、例えば、これらの成分を造粒処理工程で配
合してもよく、また、造粒処理により得られた洗剤粒子
に混合してもよく。 (1)無機質洗浄ビルダーとして、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、結晶性ゼ
オライト、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナト
リウム等。 (2)有機質洗浄ビルダーとして、クエン酸塩、コハク
酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸−マレイン酸
共重合体、EDTA等。 (3)蛍光剤として、ビス(トリアジニルアミノ)スチ
ルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビ
フェニル塩[チノパールCBS]等。 (4)酵素として、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラー
ゼ、アミラーゼ等。 (5)漂白剤として、過炭酸塩、過硼酸塩等。 (6)帯電防止剤として、ジアルキル型4級アンモニウ
ム塩などのカチオン界面活性剤等。 (7)表面改質剤として、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼ
オライト、ポリエチレングリコール等。 (8)アニオン界面活性剤として、α−スルホ脂肪酸メ
チルエステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、脂肪酸石鹸等。 (9)再汚染防止剤として、カルボキシメチルセルロー
スなどのセルロース誘導体等。 (10)増量剤として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウ
ム、塩化ナトリウム等。 (11)還元剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリ
ウム等。
【0022】本発明の粒状ノニオン洗剤組成物は、例え
ば、ノニオン界面活性剤、有機処理粘土鉱物、及びノニ
オンゲル化剤、並びに好ましくは吸油性担体を攪拌造粒
することによって製造することができる。この時、他の
洗剤成分、例えば、ゼオライトや、蛍光剤等を配合して
もよい。本発明の粒状ノニオン洗剤組成物の製造に際し
て、種々の変更態様が考えられる。例えば、上記攪拌造
粒に先立って、ノニオンゲル化剤を溶媒中に溶解して、
溶液状のノニオンゲル化剤溶液を準備し、攪拌造粒機
に、ノニオン界面活性剤、有機処理粘土鉱物、及び吸油
性担体や、その他の必要に応じて配合された各種成分と
ともに添加し、攪拌造粒する方法がある。この方法を使
用することにより、ノニオン界面活性剤のゲル化及び均
一化を確実に達成し、保存時におけるノニオン界面活性
剤のしみ出しを更に効果的に行うことができる。ノニオ
ンゲル化剤を溶解するのに使用する溶媒としては、ノニ
オンゲル化剤の種類に応じて、各種の溶媒を使用するこ
とができる。例えば、そのような溶媒として、エタノー
ルや、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒を使用することが
できる。本発明で使用されるノニオンゲル化剤は、本
来、油のゲル化に使用されている、所謂、油ゲル化剤と
同様のものである。従って、このような用途において溶
液とするために使用される各種溶媒を同様に使用するこ
とができる。ノニオンゲル化剤液におけるノニオンゲル
化剤の濃度は、好ましくは1〜20重量%、特に好まし
くは5〜15重量%である。
【0023】攪拌造粒操作で用いられる撹拌造粒機とし
ては、ハイスピードミキサー、シュギミキサー、レーデ
ィゲミキサーなどの造粒器内部に撹拌翼を有し、この撹
拌翼と造粒器内部壁面との間に30mm以下のクリアラ
ンスを有する内部撹拌型の造粒機が洗剤粒子を得る上で
好適に用いられる。攪拌造粒の温度は、一般に20〜6
0℃、好ましくは30〜50℃、更に好ましくは35〜
50℃である。温度が20℃よりも低い場合には、造粒
が進みにくく好ましくない。一方、温度が60℃よりも
高くなると、逆に、造粒機内での付着が増え、負荷が過
大となり易く、好ましくない。また、攪拌造粒処理にお
ける処理時間は、通常、1〜10分、好ましくは2〜8
分である。更に、本発明の粒状ノニオン洗剤組成物は、
上記攪拌造粒の場合と同様に、混練押出し機、好ましく
は、密閉式の圧密化処理装置、更に好ましくは横型連続
式のニーダーに導入し、ニーダー内で剪断力を付与しな
がら混合して造粒物(固体洗剤)を形成し、次いで破砕
造粒機によって破砕造粒し、圧密化処理を行って、本発
明の粒状ノニオン洗剤組成物を製造することができる。
この場合、ニーダーの他に、一軸又は二軸スクリュー押
出機などを用いて行うこともできる。本発明で使用する
混練押出し機として、具体的には、株式会社栗本鐵工所
製のKRCニーダーなどが挙げられる。破砕造粒機とし
ては、カッターミル等を使用することができる。破砕造
粒機としては、例えば、ホソカワミクロン(株)製のフ
ィッツミル(DKASO6号)等を使用することができる。混
練押出し機は、一般に30〜60℃、好ましくは35〜
55℃、更に好ましくは40〜50℃である。温度が3
0℃よりも低い場合には、混練押出し機への負荷が過大
となり易く、好ましくない。一方、温度が60℃よりも
高くなると、逆に、混練物が粉砕機に付着し易くなり、
好ましくない。処理時間は、通常、0.2〜2分、好まし
くは0.5〜1分である。また、破砕造粒処理は、一般に
5〜30℃、好ましくは10〜25℃、更に好ましくは
10〜20℃である。温度が5℃よりも低い場合には、
結露が発生し易くなり、好ましくない。一方、温度が3
0℃よりも高くなると、逆に粉砕機への付着が生じ易く
なり、好ましくない。処理時間は、通常、1〜30秒、
好ましくは3〜30秒である。
【0024】このような攪拌造粒又は混練押出しによ
り、本発明では嵩密度が0.3〜1.2g/ml 、好ましくは
0.5〜1g/ml の圧密化物を得るのが好ましい。更に、
このようにして製造された洗剤粒子に対してコーティン
グ剤を添加してコーティング処理してもよい。これによ
り、流動特性を改良することができる。コーティング剤
としては、 JIS200メッシュふるい通過分が50%以
上の無機質粉末が好適であり、素材的には例えば、炭酸
カルシウム等の炭酸塩や、非晶質シリカ、ケイ酸カルシ
ウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、ゼオライト等
のアルミノケイ酸塩等を使用することができる。コーテ
ィング剤は、本発明の粒状ノニオン洗剤組成物中に、一
般に0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の量
で使用される。
【0025】更に、このように製造された洗剤粒子に
は、酵素、香料などを後添加することもできる。得られ
た本発明の粒状ノニオン洗剤組成物は、一般に平均粒径
300〜3000μm 、好ましくは350〜2000μ
m 、特に好ましくは400〜1000μm で得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例に
より更に詳細に説明する。実施例及び比較例において
は、以下の試験方法により各洗剤を評価した。なお、下
記試験に先立ち行った洗剤の保存条件は、以下の通りで
ある。 [洗剤の保存試験]外側からコートボール紙(坪量:3
50g/m2)、ワックスサンド紙(坪量:30g/m2)、ク
ラフトパルプ紙(坪量:70g/m2)の3層からなる紙を
用いて作成した長さ15cm×巾9.3cm×高さ18.5
cmの箱に洗剤を1.2kg入れ、50℃、85%RHの
恒温恒湿室中で30日間保存した。 [洗浄力試験]以下に示す人工汚垢組成の汚垢浴中に清
浄綿布(日本油化学協会指定綿布60番、5×5cm)
を浸漬した後、ゴム製2本ロールで水を絞り、汚垢の付
着量を均一化した。この汚垢布を105℃、30分乾燥
した後、布の表面を左右25回ラビングした。このう
ち、反射率が42±2%のものを汚垢布とした。この汚
垢布60枚と試料洗剤12gとを2槽式洗濯機(三菱電
機(株)製、CW−225型)に投入し、15℃、30
リットルの水(3°DH)で10分間洗浄を行った後、
1分間脱水した。次いで、15℃、30リットルの水で
3分間のためすすぎと1分間の脱水を2回繰り返した。
その後、被洗布を48時間屋内にて風乾した後、この被
洗布の反射率を測定し、下記式により洗浄率を求めた。 洗浄率(%)=(汚垢布のK/S−洗浄布のK/S)/
(汚垢布のK/S−未汚垢布のK/S)×100 K/S=(1−R/100)2 /(2R/100)(ク
ベルカ・ムンクの式) 汚垢組成(%) 割合(%) オレイン酸 28.3 トリオレイン 15.6 コレステロールオレート 12.2 流動パラフィン 2.5 スクワレン 2.5 コレステロール 2.5 ゼラチン 7.0 無機汚垢 29.85 カーボンブラック(日本油化学協会指定) 0.5
【0027】[溶解性試験]5℃に冷やした水道水をス
ターラーで緩やかに撹拌しておき、そこへ洗剤5gを投
入し、8分間撹拌した後、これをナイロンメッシュで濾
過し、メッシュ上に溶け残った粒子を105℃で2時間
乾燥した後、溶け残った粒子の重量を秤量し、以下の式
により、溶解残分を算出した。 溶解残分(%)={溶け残った粒子の重量(g)/5
(g)}×100 [流動性試験]JIS Z2502に基づいて、45
℃、85RH%で3日間保存した後の洗剤粒子について
測定した。 [発塵性試験]2槽式洗濯機(三菱電機(株)製、CW
225型)を用い、空の洗濯機内に約70cmの高さか
らスプーン1杯(約25g)の洗剤を落下し、発塵状態
を目視にて次の基準で評価した。 ◎:発塵が認められない ○:発塵が僅かに認められる △:発塵が少し認められる ×:発塵が認められる [しみ出し性試験]上記条件で保存後、洗剤をすべて取
り出し、箱の内側の洗剤との接触部分のしみ出しの度合
いを目視にて以下の基準により評価した。 ◎:しみ出しが認められない ○:しみ出しが僅かに認められる △:しみ出しが少し認められる ×:しみ出しが多く認められる
【0028】[固化性試験]上記条件で保存後、この容
器の上部を開き、JIS規格4メッシュのふるい上に注
意深く移しふるいを穏やかに振動したあと、ふるい上の
重量と総重量とを測り、下記式から固化性を算出した。 固化性(%)={ふるい上の重量(g)/総重量
(g)}×100 [嵩密度試験]JIS Z2504に準じて、嵩密度を
測定した。 [帯電防止試験]前処理済のアクリルジャージ1kgと
試料洗剤15gを2槽式洗濯機(三菱電機(株)製CW
−225型)に投入し、15℃、30リットルの水(3
°DH)で10分間洗浄を行った後、1分間脱水した。
次いで、15℃、30リットルの水で3分間のためすす
ぎと、1分間の脱水を2回繰り返した後、被洗布を48
時間屋内にて風乾した。次いで、この被洗布にHONE
STMETER(SHISHIDO&Co.LTD.
製)を用いて10kVの静電気を30秒間帯電させた
後、5kVまで帯電圧が減少するまでの半減期を測定し
た。この半減期が短いほど、帯電防止効果は高い。
【0029】[製造例]表中、酵素及び香料、並びに吸
油性担体を除く任意成分を水に溶解若しくは分散させス
ラリーを調製した後、このスラリーを噴霧乾燥し、乾燥
粒子を得た。次いで、該乾燥粒子と、ノニオン界面活性
剤、有機処理粘土鉱物、及びノニオンゲル化剤並びに吸
油性担体をレ−ディゲミキサ−((株)マツボ−製、M
−20型)に投入し、平均粒子径が450〜550μm
となるまで撹拌造粒した(主軸200 rpm、チョッパー
6000 rpm、造粒時間3分間)。最後に、転動ドラム
内でゼオライトを加えて、得られた洗剤粒子を被覆し、
酵素及び香料を加え、高嵩密度粒状ノニオン洗剤組成物
を調製した(平均粒子径:450〜550μm)。 [使用原料]実施例及び比較例で使用した、ノニオン界
面活性剤、ノニオンゲル化剤、陽荷電窒素含有化合物及
び吸油性担体は、以下の通りである。ノニオン界面活性剤 (1)A−1 C12-13 25-27 O(CH2 CH2 O)7 H(新日本理
科(株)製コノール20P(第1級アルコール、炭素数
12、分岐度0%)と三菱化学(株)製ダイアドール1
3(第1級アルコール、炭素数13、分岐度50%)と
を1:4の重量比で混合したアルコールにエチレンオキ
シドを平均7モル付加したポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ライオン化学(株)製、商品名:NALG−
83) (2)A−2 C1327O(CH2 CH2 O)7 (CH3 CHCH2
3 H(三菱化学(株)製ダイアドール13(第1級アル
コール、炭素数13、分岐度50%)にエチレンオキシ
ドを平均7モル、プロピレンオキシドを平均3モルブロ
ック付加したポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテル) (3)A−3 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(ソルビタ
ンモノオレートにエチレンオキシドを平均20モル付加
したポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、日
光ケミカルズ(株)製、TO−10)ノニオンゲル化剤 (1)B−1 12−ヒドロキシステアリン酸(川研ファインケミカル
(株)製) (2)B−2 N−ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミド(味の素
(株)製)有機処理粘土鉱物 (1)C−1 モンモリロナイトの結晶層間にトリメチルステアリルア
ンモニウムイオンが28重量%インターカレーションし
た有機粘土(豊順洋行(株)製、エスベンE) (2)C−2 モンモリロナイトの結晶層間にジメチルジステアリルア
ンモニウムイオンが43重量%インターカレーションし
た有機粘土(豊順洋行(株)製、ニューエスベンD)吸油性担体 (1)D−1 非晶質アルミノ珪酸ナトリウム(水沢化学(株)製、吸
油量170ml/100g) (2)D−2 無定形含水非晶質珪酸((株)トクヤマ製トクシール
N、吸油量280ml/100g)
【0030】
【表1】 表1 実施例組成(重量%) 1 2 3 4 5 6 7 8 必須成分 ノニオン界面活性剤 A−1 24 15.5 17 30 37 12 24 A−2 24 12 A−3 1 0.5 2 3 1 1 1 1ノニオンゲル化剤 B−1 4 2 5 5 0.2 0.8 15 B−2 4 2有機処理粘土鉱物 C−1 6 3 6 C−2 6 3 6 6 6 6 任意成分 吸油性担体 D−1 4 2 D−3 4 2 5 6 4 4 4 ゼオライト 30 30 30 20 14 30 30 20 亜硫酸曹 1 3 2 1 1 1 1 1 ソーダ灰 20 25 24 20 20 24 23 20 蛍光剤 0.2 0.1 0.5 0.3 0.3 0.2 0.2 0.2 酵素 1 3 2 1 1 1 1 1 香料 0.2 0.1 0.1 0.3 0.3 0.2 0.2 0.2 その他少量成分 Bla* Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla 評価結果 流動性 35 35 35 35 35 42 37 35 発塵性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎帯電防止能(秒) 保存前 15 15 15 15 15 20 18 15 保存後 15 15 15 15 15 25 20 15 嵩密度(g/ml) 0.9 0.83 0.87 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 固化性 0 0 0 0 0 0 0 0 しみ出し性 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ 洗浄力(%) 85 82 84 86 86 85 85 85溶解残渣(%) 0 0 0 0 0 0 0 1 注)Bla*は、残量を意味する。
【0031】
【表2】 表1(続き) 実施例組成(重量%) 9 10 11 12 13 14 15 16 17 必須成分 ノニオン界面活性剤 A−1 24 24 24 24 24 24 24 24 24 A−3 1 1 1 1 1 1 1 1 1ノニオンゲル化剤 B−1 25 4 4 4 4 4 4 4 4有機処理粘土鉱物 C−2 6 1.5 2.5 15 25 6 6 6 6 任意成分 吸油性担体 D−2 4 4 4 4 4 0.8 1.5 12 18 ゼオライト 15 30 30 21 15 30 30 22 18 亜硫酸曹 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ソーダ灰 15 24 23 20 15 23 22 20 18 蛍光剤 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 酵素 1 1 1 1 1 1 1 1 1 香料 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 その他少量成分 Bla* Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla Bla 評価結果 流動性 35 40 37 35 35 35 35 35 35 発塵性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○帯電防止能(秒) 保存前 15 25 18 15 15 20 17 15 15 保存後 15 25 18 15 15 21 17 15 15 嵩密度(g/ml) 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 固化性 0 0 0 0 0 3 1 0 0 しみ出し性 洗浄力(%) 85 85 85 85 85 85 85 85 85溶解残渣(%) 3 0 0 1 3 0 0 0 0 注)Bla*は、残量を意味する。
【0032】 表1(続き) 比較例組成(重量%) 1 2 3 4 必須成分 ノニオン界面活性剤 A−1 24 24 24 A−3 1 1 1ノニオンゲル化剤 B−1 4 4 4有機処理粘土鉱物 C−2 6 6 6 任意成分 吸油性担体 D−2 4 4 4 ゼオライト 30 30 30 30 亜硫酸曹 1 1 1 1 ソーダ灰 24 26 24 20 蛍光剤 0.2 0.2 0.2 0.2 酵素 1 1 1 1 香料 0.2 0.2 0.2 0.2 その他少量成分 Bla* Bla Bla Bla 評価結果 流動性 90 40 45 60 発塵性 ◎ ◎ ◎ × 帯電防止能(秒) 保存前 100 300 90 120 保存後 300 300 240 360 嵩密度(g/ml) 0.9 0.9 0.9 0.4 固化性 0 0 50 0 しみ出し性 洗浄力(%) 85 85 85 25溶解残渣(%) 0 0 0 0 注)Bla*は、残量を意味する。
【0033】なお、上記で説明した成分以外の上記表1
で使用した成分は、以下の通りである。 ゼオライト:結晶質アルミノ珪酸ナトリウム(水沢化学
(株)製) 亜硫曹:亜硫酸ナトリウム(神州化学(株)製、無水亜
硫酸曹達) ソーダ灰:重質炭酸ナトリウム(旭硝子(株)製、粒
灰) 蛍光剤:2:4,4´−ビス(2−スルホスチリル)ビ
フェニルジナトリウム(チバガイギー製、チノパールC
BS−X) 酵素:アルカリプロテアーゼ顆粒とアルカリリパーゼ顆
粒の7/2(重量比)の混合物(ノボノルディスク社
製、サビナーゼ12T/リポラーゼEX=7/2の混合
物) 香料は、以下の組成からなっている。
【0034】 香料組成 重量部 3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール 80 3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−イル−アセテート 60 3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール 40 β−フェニルエチルアルコール 50 p−tert−ブチルーα−メチルヒドロシンナミックアルデヒド 70 α−メチル−p−イソプロピルフェニルプロピオンアルデヒド 60 α−n−アミルシンナミックアルデヒド 20 α−n−ヘキシルシンナミックアルデヒド 60 7−アセチル−1,1,3,4,4,6− 80 ヘキサメチルテトラヒドロナフタレン 3−(5,5,6−トリメチル−ノルバルナン− 20 2−イル)シクロヘキサン−1−オール ベルトフィックス 30 2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3− 10 シクロペンテ−1−イル)−2−ブタン−1−オール 10% α,α−ジメチル−p−エチルヒドロシンナミックアルデヒド 40 2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1− 10 カルボキシアルデヒド cis−3−ヘキセノール 10 2−trans−3,7−ジメチル−2,6− 30 オクタジエン−1−オール n−デシルアルデヒド 5 10−ウンデセン−1−アール 5 メチルノニルアセトアルデヒド 5 4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3− 30 シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド ナフタレン−2−アセチル−1,2,3,4,6,7,8 30 −オクタヒドロ2,3,8,8−テトラメチル 5−(2−メチレン−6,6−ジメチル−シクロヘキシル) 50 −4−ペンテン−3−オン 2−メトキシ−4−プロペニルフェノール 20 アリルシクロヘキサンプロピオネート 10 6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル− 5 4(5H)−インダノン p−プロペニルフェニルメチルエーテル 5 メチル−2−アミノベンゾエート 5 レモンオイル 30 オレンジオイル 20 ラバンジンオイル 20 パチュリオイル 10 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール 30 メチルジヒドロジャスモネート 50 沸点230度(1気圧)の香料成分が、全香料中に 66 占める割合(wt%)
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ノニオン界面活性剤、
有機処理粘土鉱物、及びノニオンゲル化剤を含有するこ
とにより、有機処理粘土鉱物に含有される陽荷電窒素原
子を含有する界面活性剤の安定性が大幅に向上するの
で、帯電防止性能が更に安定して保持されるとともに、
高温高湿環境下におけるノニオン界面活性剤のしみ出し
が防止され、流動性が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 1/722 C11D 1/722 1/74 1/74 1/90 1/90 3/12 3/12 11/00 11/00 11/04 11/04 (72)発明者 阿部 誠治 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノニオン界面活性剤、有機処理粘土鉱物
    及びノニオンゲル化剤を含有し、前記有機処理粘土鉱物
    が、陽荷電窒素原子を含有する界面活性剤を粘土鉱物の
    結晶層間にインターカレーションしたものであることを
    特徴とする高嵩密度粒状ノニオン洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 ノニオン界面活性剤、有機処理粘土鉱物
    及びノニオンゲル化剤を攪拌造粒するか、又は捏和後に
    破砕造粒する高嵩密度粒状ノニオン洗剤組成物の製造方
    法であって、前記有機処理粘土鉱物が、陽荷電窒素原子
    を含有する界面活性剤を粘土鉱物の結晶層間にインター
    カレーションしたものであることを特徴とする方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430332B1 (ko) * 2001-06-22 2004-05-04 주식회사 대하맨텍 형광증백제 함유 유무기 복합체 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100430332B1 (ko) * 2001-06-22 2004-05-04 주식회사 대하맨텍 형광증백제 함유 유무기 복합체 및 그 제조방법

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