JPH10168161A - 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置Info
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- JPH10168161A JPH10168161A JP33395296A JP33395296A JPH10168161A JP H10168161 A JPH10168161 A JP H10168161A JP 33395296 A JP33395296 A JP 33395296A JP 33395296 A JP33395296 A JP 33395296A JP H10168161 A JPH10168161 A JP H10168161A
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- Japan
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- thermosetting resin
- resin composition
- component
- particle size
- curing accelerator
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】貯蔵安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物と、そ
れを用いて得られる高い信頼性を有する半導体装置を提
供する。 【解決手段】熱硬化性樹脂組成物と、硬化剤とを含む熱
硬化性樹脂組成物であって、下記の(X)〜(Y)成分
を含有する熱硬化性樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止して得られる半導体装置である。 (X)硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂から
なるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する硬
化促進剤含有マイクロカプセル。 (Y)粒径が上記(X)成分である硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの粒径の0.5〜1.5倍に設定された無
機質充填剤。
れを用いて得られる高い信頼性を有する半導体装置を提
供する。 【解決手段】熱硬化性樹脂組成物と、硬化剤とを含む熱
硬化性樹脂組成物であって、下記の(X)〜(Y)成分
を含有する熱硬化性樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止して得られる半導体装置である。 (X)硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂から
なるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する硬
化促進剤含有マイクロカプセル。 (Y)粒径が上記(X)成分である硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの粒径の0.5〜1.5倍に設定された無
機質充填剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵安定性および
均一硬化性に優れたエポキシ樹脂組成物およびそれを用
いた信頼性の高い半導体装置に関するものである。
均一硬化性に優れたエポキシ樹脂組成物およびそれを用
いた信頼性の高い半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、IC、LSI等の半導体
素子は、一般にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた
熱硬化性組成物を用いて封止され半導体装置化されてい
る。この種の熱硬化性樹脂組成物としては、一般に、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とともに、硬化剤、硬化促
進剤および無機質充填剤が配合されている。
素子は、一般にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた
熱硬化性組成物を用いて封止され半導体装置化されてい
る。この種の熱硬化性樹脂組成物としては、一般に、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とともに、硬化剤、硬化促
進剤および無機質充填剤が配合されている。
【0003】しかしながら、上記熱硬化性樹脂組成物
は、予め、硬化促進剤を配合しておくと、硬化反応が促
進するために、通常は、使用する直前に硬化促進剤を混
合して用いられる。このような熱硬化性樹脂組成物は、
硬化促進剤を別に保存しておき必要に応じて配合し混合
するが、混合後の可使時間が比較的短いため多量に混合
することができず、従って、多量に使用する場合は、少
量ずつ複数回に分けて配合しなければならず、作業能率
が極めて悪いものである。
は、予め、硬化促進剤を配合しておくと、硬化反応が促
進するために、通常は、使用する直前に硬化促進剤を混
合して用いられる。このような熱硬化性樹脂組成物は、
硬化促進剤を別に保存しておき必要に応じて配合し混合
するが、混合後の可使時間が比較的短いため多量に混合
することができず、従って、多量に使用する場合は、少
量ずつ複数回に分けて配合しなければならず、作業能率
が極めて悪いものである。
【0004】一方、このような問題を解決するものとし
て、例えば、エポキシ樹脂をシェル部(壁膜)形成材料
として用いたマイクロカプセル内に硬化促進剤を封入し
た、硬化促進剤含有マイクロカプセルを含有する半導体
封止用エポキシ樹脂組成物が提案されている(特開平1
−242616号公報)。さらに、上記マイクロカプセ
ルのシェル部形成材料として、上記エポキシ樹脂以外
に、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルエステル、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルトルエン、
アクリルゴム等の各種重合体や、塩化ビニリデンやアク
リロニトリル、メタクリル酸等のエチレン系単量体を主
成分の単量体として得られる重合体を用いた硬化促進剤
含有マイクロカプセルを含有するエポキシ樹脂組成物が
種々提案されている。
て、例えば、エポキシ樹脂をシェル部(壁膜)形成材料
として用いたマイクロカプセル内に硬化促進剤を封入し
た、硬化促進剤含有マイクロカプセルを含有する半導体
封止用エポキシ樹脂組成物が提案されている(特開平1
−242616号公報)。さらに、上記マイクロカプセ
ルのシェル部形成材料として、上記エポキシ樹脂以外
に、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルエステル、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルトルエン、
アクリルゴム等の各種重合体や、塩化ビニリデンやアク
リロニトリル、メタクリル酸等のエチレン系単量体を主
成分の単量体として得られる重合体を用いた硬化促進剤
含有マイクロカプセルを含有するエポキシ樹脂組成物が
種々提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような各種の硬化促進剤含有マイクロカプセルを他の成
分とともに配合し混練するエポキシ樹脂組成物の製造工
程の際に、その溶融混練時に上記硬化促進剤含有マイク
ロカプセルが破壊されてしまい、内包された硬化促進剤
が放出されるという問題が生じる。その結果、得られた
エポキシ樹脂組成物には放出された硬化促進剤が混合し
ているため、従来のように貯蔵時の保存安定性に劣る。
また、これを半導体封止材料として用いた場合、流動性
に劣るために、均一な樹脂封止によるパッケージが得ら
れ難いという問題が発生する。
ような各種の硬化促進剤含有マイクロカプセルを他の成
分とともに配合し混練するエポキシ樹脂組成物の製造工
程の際に、その溶融混練時に上記硬化促進剤含有マイク
ロカプセルが破壊されてしまい、内包された硬化促進剤
が放出されるという問題が生じる。その結果、得られた
エポキシ樹脂組成物には放出された硬化促進剤が混合し
ているため、従来のように貯蔵時の保存安定性に劣る。
また、これを半導体封止材料として用いた場合、流動性
に劣るために、均一な樹脂封止によるパッケージが得ら
れ難いという問題が発生する。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、貯蔵安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物と、そ
れを用いて得られる高い信頼性を有する半導体装置の提
供をその目的とする。
もので、貯蔵安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物と、そ
れを用いて得られる高い信頼性を有する半導体装置の提
供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、熱硬化性樹脂組成物と、硬化剤とを含む
熱硬化性樹脂組成物であって、下記の(X)〜(Y)成
分を含有する熱硬化性樹脂組成物を第1の要旨とし、さ
らに、この熱硬化性樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止してなる半導体装置を第2の要旨とする。 (X)硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂から
なるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する硬
化促進剤含有マイクロカプセル。 (Y)粒径が上記(X)成分である硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの粒径の0.5〜1.5倍に設定された無
機質充填剤。
め、本発明は、熱硬化性樹脂組成物と、硬化剤とを含む
熱硬化性樹脂組成物であって、下記の(X)〜(Y)成
分を含有する熱硬化性樹脂組成物を第1の要旨とし、さ
らに、この熱硬化性樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止してなる半導体装置を第2の要旨とする。 (X)硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂から
なるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する硬
化促進剤含有マイクロカプセル。 (Y)粒径が上記(X)成分である硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの粒径の0.5〜1.5倍に設定された無
機質充填剤。
【0008】すなわち、本発明者らは、熱硬化性樹脂組
成物の製造時においても、硬化促進剤含有マイクロカプ
セルが破壊されることなく、マイクロカプセルが組成物
全体に均一に分散された熱硬化性樹脂組成物を得るため
に一連の研究を重ねた。その結果、硬化促進剤からなる
コア部が、熱可塑性樹脂からなるシェル部で被覆された
コア/シェル構造を有する硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)とともに、この硬化促進剤含有マイクロ
カプセルの粒径に対して0.5〜1.5倍となるよう設
定された粒径を有する無機質充填剤(Y成分)を用いる
と、この無機質充填剤(Y成分)が上記マイクロカプセ
ルの周囲に存在して滑剤的な作用を示すために、上記マ
イクロカプセルの破壊が防止されることを突き止めた。
従って、内包された硬化促進剤が放出されることなく、
貯蔵安定性が向上するとともに、これを半導体封止材料
として用いた場合、流動性が低下することもないため、
均一な樹脂封止による半導体パッケージが得られること
を見出し本発明に到達した。
成物の製造時においても、硬化促進剤含有マイクロカプ
セルが破壊されることなく、マイクロカプセルが組成物
全体に均一に分散された熱硬化性樹脂組成物を得るため
に一連の研究を重ねた。その結果、硬化促進剤からなる
コア部が、熱可塑性樹脂からなるシェル部で被覆された
コア/シェル構造を有する硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)とともに、この硬化促進剤含有マイクロ
カプセルの粒径に対して0.5〜1.5倍となるよう設
定された粒径を有する無機質充填剤(Y成分)を用いる
と、この無機質充填剤(Y成分)が上記マイクロカプセ
ルの周囲に存在して滑剤的な作用を示すために、上記マ
イクロカプセルの破壊が防止されることを突き止めた。
従って、内包された硬化促進剤が放出されることなく、
貯蔵安定性が向上するとともに、これを半導体封止材料
として用いた場合、流動性が低下することもないため、
均一な樹脂封止による半導体パッケージが得られること
を見出し本発明に到達した。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
しく説明する。
【0010】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性
樹脂および硬化剤とともに、さらに、硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)と、特定の粒径に設定された
無機質充填剤(Y成分)を用いて得られるものであっ
て、通常、粉末状もしくはそれを打錠したタブレット状
になっている。
樹脂および硬化剤とともに、さらに、硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)と、特定の粒径に設定された
無機質充填剤(Y成分)を用いて得られるものであっ
て、通常、粉末状もしくはそれを打錠したタブレット状
になっている。
【0011】上記熱硬化性樹脂としては、特に限定する
ものではなく、エポキシ樹脂、マレイミド化合物等の従
来公知の各種熱硬化性樹脂があげられ、用途によって適
宜に選択される。例えば、半導体封止用材料としては、
一般には、エポキシ樹脂が汎用されている。上記エポキ
シ樹脂としては、特に限定するものではなく、例えば、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ノボラックビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン系エポキシ樹脂等があげられる。なか
でも、低粘度で低吸湿性を備えているという点から、下
記の一般式(2)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂
を用いることが好ましい。
ものではなく、エポキシ樹脂、マレイミド化合物等の従
来公知の各種熱硬化性樹脂があげられ、用途によって適
宜に選択される。例えば、半導体封止用材料としては、
一般には、エポキシ樹脂が汎用されている。上記エポキ
シ樹脂としては、特に限定するものではなく、例えば、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ノボラックビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン系エポキシ樹脂等があげられる。なか
でも、低粘度で低吸湿性を備えているという点から、下
記の一般式(2)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂
を用いることが好ましい。
【0012】
【化2】
【0013】上記式(2)において、R1 〜R4 とし
て、水素原子、メチル基を有するものが好ましく、特に
そのなかでも、水素原子が70重量%以下で、残りがメ
チル基となるものが、低吸湿性および反応性の点から一
層好ましい。
て、水素原子、メチル基を有するものが好ましく、特に
そのなかでも、水素原子が70重量%以下で、残りがメ
チル基となるものが、低吸湿性および反応性の点から一
層好ましい。
【0014】このようなビフェニル型エポキシ樹脂とし
ては、エポキシ当量160〜350、軟化点50〜15
0℃のものが好ましい。
ては、エポキシ当量160〜350、軟化点50〜15
0℃のものが好ましい。
【0015】上記熱硬化性樹脂とともに用いられる硬化
剤としては、上記熱硬化性樹脂に対して硬化作用を奏す
るものであれば特に限定するものではなく各種硬化剤が
用いられる。例えば、上記熱硬化性樹脂としてエポキシ
樹脂を使用する場合には、硬化剤としてフェノール樹脂
が一般に用いられる。上記フェノール樹脂としては、特
に限定するものではなく従来からエポキシ樹脂の硬化剤
として作用する各種フェノール樹脂が用いられる。なか
でも、フェノールアラルキル樹脂を用いることが好まし
く、具体的には下記の一般式(3)で表されるフェノー
ルアラルキル樹脂を用いることが特に好ましい。
剤としては、上記熱硬化性樹脂に対して硬化作用を奏す
るものであれば特に限定するものではなく各種硬化剤が
用いられる。例えば、上記熱硬化性樹脂としてエポキシ
樹脂を使用する場合には、硬化剤としてフェノール樹脂
が一般に用いられる。上記フェノール樹脂としては、特
に限定するものではなく従来からエポキシ樹脂の硬化剤
として作用する各種フェノール樹脂が用いられる。なか
でも、フェノールアラルキル樹脂を用いることが好まし
く、具体的には下記の一般式(3)で表されるフェノー
ルアラルキル樹脂を用いることが特に好ましい。
【0016】
【化3】
【0017】上記式(3)において、繰り返し数nは0
〜40の範囲が好ましく、特に好ましくはn=0〜30
の範囲である。
〜40の範囲が好ましく、特に好ましくはn=0〜30
の範囲である。
【0018】上記一般式(3)で表されるフェノールア
ラルキル樹脂は、水酸基当量150〜220、軟化点4
0〜110℃が好ましく、より好ましくは水酸基当量1
50〜200、軟化点50〜90℃である。
ラルキル樹脂は、水酸基当量150〜220、軟化点4
0〜110℃が好ましく、より好ましくは水酸基当量1
50〜200、軟化点50〜90℃である。
【0019】上記熱硬化性樹脂と硬化剤の配合割合は、
例えば、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用い、か
つ、硬化剤としてフェノール樹脂を用いた場合、上記エ
ポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量当たりフェノール
樹脂中の水酸基が0.8〜1.2当量となるように配合
することが好適である。より好適なのは0.9〜1.1
当量である。
例えば、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用い、か
つ、硬化剤としてフェノール樹脂を用いた場合、上記エ
ポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量当たりフェノール
樹脂中の水酸基が0.8〜1.2当量となるように配合
することが好適である。より好適なのは0.9〜1.1
当量である。
【0020】上記熱硬化性樹脂および硬化剤とともに用
いられる硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)
は、硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂からな
るシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有するマイ
クロカプセルである。
いられる硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)
は、硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂からな
るシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有するマイ
クロカプセルである。
【0021】上記コア部として内包される硬化促進剤と
しては、特に限定するものではなく従来公知のものが用
いられる。そして、この場合、マイクロカプセルを調製
する際の作業性や得られるマイクロカプセルの特性の点
から、常温で液状を有するものが好ましい。なお、常温
で液状とは、硬化促進剤自身の性状が常温で液状を示す
場合の他、常温で固体であっても任意の有機溶剤等に溶
解もしくは分散させて液状にしたものをも含む。
しては、特に限定するものではなく従来公知のものが用
いられる。そして、この場合、マイクロカプセルを調製
する際の作業性や得られるマイクロカプセルの特性の点
から、常温で液状を有するものが好ましい。なお、常温
で液状とは、硬化促進剤自身の性状が常温で液状を示す
場合の他、常温で固体であっても任意の有機溶剤等に溶
解もしくは分散させて液状にしたものをも含む。
【0022】そして、上記硬化促進剤としては、例え
ば、アミン系、イミダゾール系、リン系、ホウ素系、リ
ン−ホウ素系等の硬化促進剤があげられる。具体的に
は、エチルグアニジン、トリメチルグアニジン、フェニ
ルグアニジン、ジフェニルグアニジン等のアルキル置換
グアニジン類、3−(3,4−ジクロロフェニル)−
1,1−ジメチル尿素、3−フェニル−1,1−ジメチ
ル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチ
ル尿素等の3−置換フェニル−1,1−ジメチル尿素
類、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリ
ン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイ
ミダゾリン等のイミダゾリン類、2−アミノピリジン等
のモノアミノピリジン類、N,N−ジメチル−N−(2
−ヒドロキシ−3−アリロキシプロピル)アミン−N′
−ラクトイミド等のアミンイミド系類、エチルホスフィ
ン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニル
ホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフ
ィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホス
フィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラン
錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート等の有機リン系化合物、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−7、1,4−ジアザビシク
ロ〔2,2,2〕オクタン等のジアザビシクロウンデセ
ン系化合物等があげられる。なかでも、硬化促進剤含有
マイクロカプセルの作製の容易さ、取扱いの容易さとい
う点から、上記トリフェニルホスフィン等の有機リン系
化合物やイミダゾール系化合物が好適に用いられる。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
ば、アミン系、イミダゾール系、リン系、ホウ素系、リ
ン−ホウ素系等の硬化促進剤があげられる。具体的に
は、エチルグアニジン、トリメチルグアニジン、フェニ
ルグアニジン、ジフェニルグアニジン等のアルキル置換
グアニジン類、3−(3,4−ジクロロフェニル)−
1,1−ジメチル尿素、3−フェニル−1,1−ジメチ
ル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチ
ル尿素等の3−置換フェニル−1,1−ジメチル尿素
類、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリ
ン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイ
ミダゾリン等のイミダゾリン類、2−アミノピリジン等
のモノアミノピリジン類、N,N−ジメチル−N−(2
−ヒドロキシ−3−アリロキシプロピル)アミン−N′
−ラクトイミド等のアミンイミド系類、エチルホスフィ
ン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェニル
ホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフ
ィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホス
フィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラン
錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート等の有機リン系化合物、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−7、1,4−ジアザビシク
ロ〔2,2,2〕オクタン等のジアザビシクロウンデセ
ン系化合物等があげられる。なかでも、硬化促進剤含有
マイクロカプセルの作製の容易さ、取扱いの容易さとい
う点から、上記トリフェニルホスフィン等の有機リン系
化合物やイミダゾール系化合物が好適に用いられる。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0023】また、マイクロカプセルのシェル部(壁
膜)内に内包することができる有機溶剤としては、常温
で液状であれば特に限定するものではないが、少なくと
もシェル部(壁膜)を溶解しないものを選択する必要が
ある。具体的には、酢酸エチル、メチルエチルケトン、
アセトン、塩化メチレン、キシレン、トルエン、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶剤の他、フェニルキシリルエタ
ン、ジアルキルナフタレン等のオイル類を用いることが
できる。
膜)内に内包することができる有機溶剤としては、常温
で液状であれば特に限定するものではないが、少なくと
もシェル部(壁膜)を溶解しないものを選択する必要が
ある。具体的には、酢酸エチル、メチルエチルケトン、
アセトン、塩化メチレン、キシレン、トルエン、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶剤の他、フェニルキシリルエタ
ン、ジアルキルナフタレン等のオイル類を用いることが
できる。
【0024】上記シェル部(壁膜)を形成する熱可塑性
樹脂としては、例えば、ポリウレア、ポリウレタン、ア
ミノ樹脂、アクリル樹脂等があげられる。なかでも、貯
蔵時の安定性と、硬化物成形時のシェル部の破壊容易性
等を考慮した場合、ポリウレアが好適である。
樹脂としては、例えば、ポリウレア、ポリウレタン、ア
ミノ樹脂、アクリル樹脂等があげられる。なかでも、貯
蔵時の安定性と、硬化物成形時のシェル部の破壊容易性
等を考慮した場合、ポリウレアが好適である。
【0025】上記ポリウレアとしては、特に下記の一般
式(1)で表される繰り返し単位を主要構成成分とする
重合体が好ましい。
式(1)で表される繰り返し単位を主要構成成分とする
重合体が好ましい。
【0026】
【化4】
【0027】上記のように、式(1)において、R1 ,
R2 としては、水素原子または1価の有機基であり、R
は2価の有機基である。
R2 としては、水素原子または1価の有機基であり、R
は2価の有機基である。
【0028】上記式(1)で表される繰り返し単位を主
要構成成分とする重合体は、例えば、多価イソシアネー
ト類と多価アミン類との重付加反応によって得られる。
あるいは、多価イソシアネート類と水との反応によって
得られる。
要構成成分とする重合体は、例えば、多価イソシアネー
ト類と多価アミン類との重付加反応によって得られる。
あるいは、多価イソシアネート類と水との反応によって
得られる。
【0029】上記多価イソシアネート類としては、分子
内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれ
ばよく、具体的には、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシ−4,4′−ビフェニルジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレ
ン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−
1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート類、p
−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,
4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシア
ネート等のトリイソシアネート類、4,4′−ジメチル
ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシ
アネート等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、
2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコー
ルとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサント
リオールとの付加物、トリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加
物、トリフェニルジメチレントリイソシアネート、テト
ラフェニルトリメチレンテトライソシアネート、ペンタ
フェニルテトラメチレンペンタイソシアネート、リジン
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
脂肪族多価イソシアネートの三量体のようなイソシアネ
ートプレポリマー等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。
内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれ
ばよく、具体的には、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシ−4,4′−ビフェニルジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレ
ン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−
1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート類、p
−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,
4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシア
ネート等のトリイソシアネート類、4,4′−ジメチル
ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシ
アネート等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、
2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコー
ルとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサント
リオールとの付加物、トリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加
物、トリフェニルジメチレントリイソシアネート、テト
ラフェニルトリメチレンテトライソシアネート、ペンタ
フェニルテトラメチレンペンタイソシアネート、リジン
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
脂肪族多価イソシアネートの三量体のようなイソシアネ
ートプレポリマー等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。
【0030】上記多価イソシアネート類のなかでもマイ
クロカプセルを調製する際の造膜性や機械的強度の点か
ら、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパ
ンの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物、トリフェニルジメチレントリイ
ソシアネート等のポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ート類に代表されるイソシアネートプレポリマーを用い
ることが好ましい。
クロカプセルを調製する際の造膜性や機械的強度の点か
ら、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパ
ンの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物、トリフェニルジメチレントリイ
ソシアネート等のポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ート類に代表されるイソシアネートプレポリマーを用い
ることが好ましい。
【0031】一方、上記多価イソシアネート類と反応さ
せる多価アミン類としては、分子内に2個以上のアミノ
基を有する化合物であればよく、具体的にはジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8
−オクタメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレン
ジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、o−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、メンタンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチル
シクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、スピロアセタール系ジアミ
ン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。
せる多価アミン類としては、分子内に2個以上のアミノ
基を有する化合物であればよく、具体的にはジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8
−オクタメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレン
ジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、o−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、メンタンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチル
シクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、スピロアセタール系ジアミ
ン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。
【0032】また、上記多価イソシアネート類と水との
反応では、まず、多価イソシアネート類の加水分解によ
ってアミンが形成され、このアミンが未反応のイソシア
ネート基と反応(いわゆる自己重付加反応)することに
よって、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を主
要構成成分とする重合体が形成される。
反応では、まず、多価イソシアネート類の加水分解によ
ってアミンが形成され、このアミンが未反応のイソシア
ネート基と反応(いわゆる自己重付加反応)することに
よって、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を主
要構成成分とする重合体が形成される。
【0033】上記硬化促進剤含有マイクロカプセルは、
マイクロカプセル化することができるならば特に限定す
るものではなく従来公知の各種方法にて調製することが
できる。特に界面重合法を用いて、シェル部(壁膜)を
形成しマイクロカプセル化することが、シェル部(壁
膜)の均質化や壁膜厚みの調整という観点から好まし
い。
マイクロカプセル化することができるならば特に限定す
るものではなく従来公知の各種方法にて調製することが
できる。特に界面重合法を用いて、シェル部(壁膜)を
形成しマイクロカプセル化することが、シェル部(壁
膜)の均質化や壁膜厚みの調整という観点から好まし
い。
【0034】上記界面重合法による硬化促進剤含有マイ
クロカプセルは、例えば、つぎのようにして得られる。
すなわち、液状の硬化促進剤をコア成分として、ここに
多価イソシアネート類を溶解させる。このようにして得
られる溶液は油状であって、これを水相中に油相として
油滴状に分散させてO/W型(油相/水相型)のエマル
ジョンを作製する。このとき、分散した各油滴の平均粒
径は0.05〜50μm、好ましくは0.05〜10μ
m程度とすることが、重合中のエマルジョンの安定性の
点から好ましい。
クロカプセルは、例えば、つぎのようにして得られる。
すなわち、液状の硬化促進剤をコア成分として、ここに
多価イソシアネート類を溶解させる。このようにして得
られる溶液は油状であって、これを水相中に油相として
油滴状に分散させてO/W型(油相/水相型)のエマル
ジョンを作製する。このとき、分散した各油滴の平均粒
径は0.05〜50μm、好ましくは0.05〜10μ
m程度とすることが、重合中のエマルジョンの安定性の
点から好ましい。
【0035】一方、固体状の硬化促進剤を有機溶剤に溶
解してコア成分とする場合には、S/O/W(固相/油
相/水相)タイプのエマルジョンとなる。また、このエ
マルジョンタイプは硬化促進剤が親油性の場合であり、
硬化促進剤が親水性を有する場合には上記エマルジョン
タイプに形成され難いが、この場合には溶解度の調整を
行うことによりO/O(油相/油相)型のエマルジョン
タイプや、S/O/O(固相/油相/油相)型のエマル
ジョンタイプとして界面重合を行えばよい。
解してコア成分とする場合には、S/O/W(固相/油
相/水相)タイプのエマルジョンとなる。また、このエ
マルジョンタイプは硬化促進剤が親油性の場合であり、
硬化促進剤が親水性を有する場合には上記エマルジョン
タイプに形成され難いが、この場合には溶解度の調整を
行うことによりO/O(油相/油相)型のエマルジョン
タイプや、S/O/O(固相/油相/油相)型のエマル
ジョンタイプとして界面重合を行えばよい。
【0036】ついで、上記エマルジョンの水相に、多価
アミンや多価アルコールを添加することによって、油相
中の多価イソシアネートとの間で界面重合させ重付加反
応を行い、好ましくはポリウレア系の重合体をシェル部
(壁膜)とする、硬化促進剤含有マイクロカプセルが得
られる。
アミンや多価アルコールを添加することによって、油相
中の多価イソシアネートとの間で界面重合させ重付加反
応を行い、好ましくはポリウレア系の重合体をシェル部
(壁膜)とする、硬化促進剤含有マイクロカプセルが得
られる。
【0037】このようにして得られた硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)は、コア/シェル構造の形態
をとり、シェル部内にコア成分として硬化促進剤を内包
してなるものである。そして、この硬化促進剤含有マイ
クロカプセルは、従来からの公知の手段、例えば、遠心
分離後に乾燥したり、噴霧乾燥したりする手段によって
単離することができる。また、例えば、上記熱硬化性樹
脂や硬化剤中に溶解混合させることができる。この際、
必要に応じてマイクロカプセル中の有機溶剤を減圧乾燥
等の手段を併用して除去することもできる。
イクロカプセル(X成分)は、コア/シェル構造の形態
をとり、シェル部内にコア成分として硬化促進剤を内包
してなるものである。そして、この硬化促進剤含有マイ
クロカプセルは、従来からの公知の手段、例えば、遠心
分離後に乾燥したり、噴霧乾燥したりする手段によって
単離することができる。また、例えば、上記熱硬化性樹
脂や硬化剤中に溶解混合させることができる。この際、
必要に応じてマイクロカプセル中の有機溶剤を減圧乾燥
等の手段を併用して除去することもできる。
【0038】この硬化促進剤含有マイクロカプセル(X
成分)の平均粒径は、後述のように、マイクロカプセル
自身の安定性、エポキシ樹脂組成物の製造の際に加わる
剪断力、均一分散性等を考慮して0.05〜10μmの
範囲に設定することが好ましく、より好ましくは0.1
〜4μmの範囲である。さらに、上記硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)の最大粒径が20μm以下と
なるように設定することが好ましい。すなわち、硬化促
進剤含有マイクロカプセル(X成分)の平均粒径を上記
範囲に設定することにより、熱硬化性樹脂組成物の製造
の際の剪断力によるマイクロカプセル破壊を抑制するこ
とができる。また、上記平均粒径とともに最大粒径を2
0μm以下に設定することにより、熱硬化性樹脂中への
均一分散を図ることができる。なお、本発明において、
この硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)の形状
としては球状が好ましいが楕円状であってもよい。そし
て、このマイクロカプセルの形状が真球状ではなく楕円
状や偏平状等のように一律に粒径が定まらない場合に
は、その最長径と最短径との単純平均値を平均粒径とす
る。
成分)の平均粒径は、後述のように、マイクロカプセル
自身の安定性、エポキシ樹脂組成物の製造の際に加わる
剪断力、均一分散性等を考慮して0.05〜10μmの
範囲に設定することが好ましく、より好ましくは0.1
〜4μmの範囲である。さらに、上記硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)の最大粒径が20μm以下と
なるように設定することが好ましい。すなわち、硬化促
進剤含有マイクロカプセル(X成分)の平均粒径を上記
範囲に設定することにより、熱硬化性樹脂組成物の製造
の際の剪断力によるマイクロカプセル破壊を抑制するこ
とができる。また、上記平均粒径とともに最大粒径を2
0μm以下に設定することにより、熱硬化性樹脂中への
均一分散を図ることができる。なお、本発明において、
この硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)の形状
としては球状が好ましいが楕円状であってもよい。そし
て、このマイクロカプセルの形状が真球状ではなく楕円
状や偏平状等のように一律に粒径が定まらない場合に
は、その最長径と最短径との単純平均値を平均粒径とす
る。
【0039】この硬化促進剤含有マイクロカプセル(X
成分)において、内包される硬化促進剤の量は、マイク
ロカプセル全量の5〜70重量%に設定することが好ま
しく、特に好ましくは10〜50重量%である。すなわ
ち、硬化促進剤の内包量が5重量%未満では、硬化反応
の時間が長過ぎて、反応性に乏しくなり、逆に硬化促進
剤の内包量が70重量%を超えるとシェル部(壁膜)の
厚みが薄過ぎて内包される硬化促進剤(コア成分)の隔
離性や機械的強度に乏しくなる恐れがあるからである。
成分)において、内包される硬化促進剤の量は、マイク
ロカプセル全量の5〜70重量%に設定することが好ま
しく、特に好ましくは10〜50重量%である。すなわ
ち、硬化促進剤の内包量が5重量%未満では、硬化反応
の時間が長過ぎて、反応性に乏しくなり、逆に硬化促進
剤の内包量が70重量%を超えるとシェル部(壁膜)の
厚みが薄過ぎて内包される硬化促進剤(コア成分)の隔
離性や機械的強度に乏しくなる恐れがあるからである。
【0040】また、上記硬化促進剤含有マイクロカプセ
ル(X成分)の粒径に対するシェル部(壁膜)厚みの比
率は3〜25%に設定することが好ましく、特に好まし
くは5〜25%に設定される。すなわち、上記比率が3
%未満では熱硬化性樹脂組成物製造時の混練工程におい
て加わるシェアに対して充分な機械的強度が得られず、
また、25%を超えると内包される硬化促進剤の放出が
不充分となる傾向がみられるからである。
ル(X成分)の粒径に対するシェル部(壁膜)厚みの比
率は3〜25%に設定することが好ましく、特に好まし
くは5〜25%に設定される。すなわち、上記比率が3
%未満では熱硬化性樹脂組成物製造時の混練工程におい
て加わるシェアに対して充分な機械的強度が得られず、
また、25%を超えると内包される硬化促進剤の放出が
不充分となる傾向がみられるからである。
【0041】そして、上記硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)の配合量は、エポキシ樹脂100重量部
(以下「部」と略す)に対して0.1〜30部に設定す
ることが好ましい。特に好ましくは5〜15部の割合で
ある。すなわち、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル
(X成分)の配合量が、0.1部未満では、硬化速度が
遅過ぎて強度の低下を引き起こし、30部を超えると、
硬化速度が速過ぎて流動性が損なわれるからである。
セル(X成分)の配合量は、エポキシ樹脂100重量部
(以下「部」と略す)に対して0.1〜30部に設定す
ることが好ましい。特に好ましくは5〜15部の割合で
ある。すなわち、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル
(X成分)の配合量が、0.1部未満では、硬化速度が
遅過ぎて強度の低下を引き起こし、30部を超えると、
硬化速度が速過ぎて流動性が損なわれるからである。
【0042】上記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X
成分)とともに用いられる無機質充填剤(Y成分)とし
ては、シリカ、クレー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、酸化アルミナ、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、
窒素ケイ素等があげられる。なかでも、球状無機質充填
剤、摩砕処理済み無機質充填剤が好ましく用いられ、具
体的には、摩砕処理済みの結晶性シリカ、球状溶融シリ
カが特に好ましく用いられる。
成分)とともに用いられる無機質充填剤(Y成分)とし
ては、シリカ、クレー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、酸化アルミナ、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、
窒素ケイ素等があげられる。なかでも、球状無機質充填
剤、摩砕処理済み無機質充填剤が好ましく用いられ、具
体的には、摩砕処理済みの結晶性シリカ、球状溶融シリ
カが特に好ましく用いられる。
【0043】そして、上記無機質充填剤(Y成分)の粒
径が、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)
の粒径の0.5〜1.5倍となるよう設定する必要があ
る。特に好ましくは硬化促進剤含有マイクロカプセル
(X成分)の粒径の0.7〜1.2倍である。すなわ
ち、無機質充填剤(Y成分)の粒径が硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)の粒径の0.5倍未満のよう
に小さいと、分散性に劣るとともに、無機質充填剤自体
が凝集し易くなる。逆に1.5倍を超えて大きいと、分
散性に劣る結果となるからである。このように、無機質
充填剤(Y成分)の粒径を硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)の粒径に対して0.5〜1.5倍の範囲
に設定することにより、上記特定の粒径に設定された無
機質充填剤(Y成分)が上記硬化促進剤含有マイクロカ
プセルに対して滑剤的な作用を示すために、各成分の混
練時における上記マイクロカプセルの破壊が防止される
ようになる。
径が、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)
の粒径の0.5〜1.5倍となるよう設定する必要があ
る。特に好ましくは硬化促進剤含有マイクロカプセル
(X成分)の粒径の0.7〜1.2倍である。すなわ
ち、無機質充填剤(Y成分)の粒径が硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)の粒径の0.5倍未満のよう
に小さいと、分散性に劣るとともに、無機質充填剤自体
が凝集し易くなる。逆に1.5倍を超えて大きいと、分
散性に劣る結果となるからである。このように、無機質
充填剤(Y成分)の粒径を硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)の粒径に対して0.5〜1.5倍の範囲
に設定することにより、上記特定の粒径に設定された無
機質充填剤(Y成分)が上記硬化促進剤含有マイクロカ
プセルに対して滑剤的な作用を示すために、各成分の混
練時における上記マイクロカプセルの破壊が防止される
ようになる。
【0044】そして、無機質充填剤全体の配合量として
は、上記特定の粒径に設定された無機質充填剤(Y成
分)も含め、熱硬化性樹脂組成物全体の70重量%以上
に設定することが好ましい。特に好ましくは80〜95
重量%である。すなわち、無機質充填剤全体の配合量が
70重量%未満では、半田耐熱性が大幅に低下する傾向
がみられるからである。なお、上記特定の粒径に設定さ
れた無機質充填剤(Y成分)以外の無機質充填剤として
は、上記Y成分と同様のもの、例えば、シリカ、クレ
ー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミ
ナ、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、窒素ケイ素等があげ
られる。なかでも、上記と同様、球状無機質充填剤、摩
砕処理済み無機質充填剤が好ましく用いられ、具体的に
は、摩砕処理済みの結晶性シリカ、球状溶融シリカが特
に好ましく用いられる。
は、上記特定の粒径に設定された無機質充填剤(Y成
分)も含め、熱硬化性樹脂組成物全体の70重量%以上
に設定することが好ましい。特に好ましくは80〜95
重量%である。すなわち、無機質充填剤全体の配合量が
70重量%未満では、半田耐熱性が大幅に低下する傾向
がみられるからである。なお、上記特定の粒径に設定さ
れた無機質充填剤(Y成分)以外の無機質充填剤として
は、上記Y成分と同様のもの、例えば、シリカ、クレ
ー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミ
ナ、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、窒素ケイ素等があげ
られる。なかでも、上記と同様、球状無機質充填剤、摩
砕処理済み無機質充填剤が好ましく用いられ、具体的に
は、摩砕処理済みの結晶性シリカ、球状溶融シリカが特
に好ましく用いられる。
【0045】上記無機質充填剤全体中において、上記特
定の粒径に設定された無機質充填剤(Y成分)の配合量
は、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)の
配合量の0.5倍以上に設定することが好ましく、より
好ましくはX成分の配合量の0.5〜30倍の範囲であ
る。すなわち、Y成分の配合量がX成分の配合量の0.
5倍未満のように少な過ぎると、硬化促進剤含有マイク
ロカプセルの分散性が悪くなることがあり、得られる硬
化体に硬化むらの発生が生ずるおそれがある。また、Y
成分の配合量がX成分の配合量の30倍を超えて多過ぎ
ると、トランスファー成形時に樹脂系の溶融粘度が高く
なり不都合が生じるおそれがあるからである。
定の粒径に設定された無機質充填剤(Y成分)の配合量
は、上記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)の
配合量の0.5倍以上に設定することが好ましく、より
好ましくはX成分の配合量の0.5〜30倍の範囲であ
る。すなわち、Y成分の配合量がX成分の配合量の0.
5倍未満のように少な過ぎると、硬化促進剤含有マイク
ロカプセルの分散性が悪くなることがあり、得られる硬
化体に硬化むらの発生が生ずるおそれがある。また、Y
成分の配合量がX成分の配合量の30倍を超えて多過ぎ
ると、トランスファー成形時に樹脂系の溶融粘度が高く
なり不都合が生じるおそれがあるからである。
【0046】なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、
上記熱硬化性樹脂、硬化剤、硬化促進剤含有マイクロカ
プセル(X成分)および特定の無機質充填剤(Y成分)
と通常の無機質充填剤以外に、必要に応じて他の添加剤
を適宜に配合することができる。
上記熱硬化性樹脂、硬化剤、硬化促進剤含有マイクロカ
プセル(X成分)および特定の無機質充填剤(Y成分)
と通常の無機質充填剤以外に、必要に応じて他の添加剤
を適宜に配合することができる。
【0047】上記他の添加剤としては、例えば、難燃
剤、ワックス等があげられる。
剤、ワックス等があげられる。
【0048】上記難燃剤としては、ノボラック型ブロム
化エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等があげら
れ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。
化エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等があげら
れ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。
【0049】上記ワックスとしては、高級脂肪酸、高級
脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等の化合物があ
げられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等の化合物があ
げられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0050】さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物に
は、上記他の添加材以外にシリコーンオイルおよびシリ
コーンゴム、合成ゴム等の成分を配合して低応力化を図
ったり、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的と
してハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等のイオン
トラップ剤を配合してもよい。
は、上記他の添加材以外にシリコーンオイルおよびシリ
コーンゴム、合成ゴム等の成分を配合して低応力化を図
ったり、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的と
してハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等のイオン
トラップ剤を配合してもよい。
【0051】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、例えば、
つぎのようにして製造することができる。まず、先に述
べたように、界面重合法にて、硬化促進剤含有マイクロ
カプセル(X成分)を作製する。
つぎのようにして製造することができる。まず、先に述
べたように、界面重合法にて、硬化促進剤含有マイクロ
カプセル(X成分)を作製する。
【0052】ついで、上記硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)とともに、残りの他の成分を全て混合し
た後、ミキシングロール機等の混練機にかけ加熱状態で
混練りして溶融混合する。このとき、硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)には熱と剪断力が働くが、こ
の段階では熱安定性が良好であり、このマイクロカプセ
ルには封止成形時に簡単にシェル部(壁膜)が熱により
破壊される性質を有する熱可塑性樹脂がシェル部(壁
膜)形成材料として用いられている。特にこの熱可塑性
樹脂としてポリウレアが好適に用いられる。また、先に
述べたように、マイクロカプセルに加わる剪断力に対し
ては、マイクロカプセルの平均粒径を0.05〜10μ
m、好ましくは0.1〜4μmの範囲に設定することが
マイクロカプセルの安定性および分散性の点から好まし
い。
セル(X成分)とともに、残りの他の成分を全て混合し
た後、ミキシングロール機等の混練機にかけ加熱状態で
混練りして溶融混合する。このとき、硬化促進剤含有マ
イクロカプセル(X成分)には熱と剪断力が働くが、こ
の段階では熱安定性が良好であり、このマイクロカプセ
ルには封止成形時に簡単にシェル部(壁膜)が熱により
破壊される性質を有する熱可塑性樹脂がシェル部(壁
膜)形成材料として用いられている。特にこの熱可塑性
樹脂としてポリウレアが好適に用いられる。また、先に
述べたように、マイクロカプセルに加わる剪断力に対し
ては、マイクロカプセルの平均粒径を0.05〜10μ
m、好ましくは0.1〜4μmの範囲に設定することが
マイクロカプセルの安定性および分散性の点から好まし
い。
【0053】つぎに、これを室温にて冷却した後、公知
の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一
連の工程を経由することにより目的とする熱硬化性樹脂
組成物を製造することができる。
の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一
連の工程を経由することにより目的とする熱硬化性樹脂
組成物を製造することができる。
【0054】本発明において、上記熱硬化性樹脂組成物
を用いてなる半導体素子の封止は、特に限定するもので
はなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド
方法により行うことができる。
を用いてなる半導体素子の封止は、特に限定するもので
はなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド
方法により行うことができる。
【0055】このようにして得られる半導体装置は、前
記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)ととも
に、その粒径が上記マイクロカプセルの粒径に対して
0.5〜1.5倍に設定された無機質充填剤(Y成分)
を用いた熱硬化性樹脂組成物によって樹脂封止されてい
るため、保存安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物による
樹脂封止によって、パッケージ製造時の流動性の低下も
生ずることなく均一な半導体パッケージが得られる。
記硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)ととも
に、その粒径が上記マイクロカプセルの粒径に対して
0.5〜1.5倍に設定された無機質充填剤(Y成分)
を用いた熱硬化性樹脂組成物によって樹脂封止されてい
るため、保存安定性に優れた熱硬化性樹脂組成物による
樹脂封止によって、パッケージ製造時の流動性の低下も
生ずることなく均一な半導体パッケージが得られる。
【0056】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【0057】実施例に先立ち、下記に示す方法に従って
硬化促進剤含有マイクロカプセルを作製した。
硬化促進剤含有マイクロカプセルを作製した。
【0058】〔硬化促進剤含有マイクロカプセルC1〕
前述の界面重合法にて作製した。すなわち、より詳しく
述べると、キシリレンジイソシアネート3モルと、トリ
メチロールプロパン1モルとの付加物10部を、硬化剤
としてのトリフェニルホスフィン4部に均一に溶解させ
て油相を調製した。また、蒸留水95部とポリビニルア
ルコール5部からなる水相を別途調製し、このなかに上
記調製した油相を添加してホモミキサー(8000rp
m)にて乳化しエマルジョン状態にし、これを還流管、
攪拌機、滴下ロートを備えた重合反応器に仕込んだ。
前述の界面重合法にて作製した。すなわち、より詳しく
述べると、キシリレンジイソシアネート3モルと、トリ
メチロールプロパン1モルとの付加物10部を、硬化剤
としてのトリフェニルホスフィン4部に均一に溶解させ
て油相を調製した。また、蒸留水95部とポリビニルア
ルコール5部からなる水相を別途調製し、このなかに上
記調製した油相を添加してホモミキサー(8000rp
m)にて乳化しエマルジョン状態にし、これを還流管、
攪拌機、滴下ロートを備えた重合反応器に仕込んだ。
【0059】一方、トリエチレンテトラミン3部を含む
水溶液13部を調製し、これを上記重合反応器に備えた
滴下ロート内に入れ、反応器中のエマルジョンに滴下し
て70℃で3時間重合を行い、マイクロカプセルC1を
作製した。このようにしてトリフェニルホスフィンを内
包したポリウレアシェル〔粒径に対するシェル厚み比率
20%:R1 が水素、R2 が水素である前記式(1)で
表される繰り返し単位を主要構成成分とする〕構造のマ
イクロカプセルC1を製造した(平均粒径1μmで、最
大粒径8μm)。
水溶液13部を調製し、これを上記重合反応器に備えた
滴下ロート内に入れ、反応器中のエマルジョンに滴下し
て70℃で3時間重合を行い、マイクロカプセルC1を
作製した。このようにしてトリフェニルホスフィンを内
包したポリウレアシェル〔粒径に対するシェル厚み比率
20%:R1 が水素、R2 が水素である前記式(1)で
表される繰り返し単位を主要構成成分とする〕構造のマ
イクロカプセルC1を製造した(平均粒径1μmで、最
大粒径8μm)。
【0060】〔硬化促進剤含有マイクロカプセルC2〕
前述の界面重合法にて作製した。作製方法は、上述と同
一であるが、乳化しエマルジョンを作製する際のホモミ
キサーを3000rpmで行った。このようにしてトリ
フェニルホスフィンを内包したポリウレアシェル〔粒径
に対するシェル厚み比率20%:R1 が水素、R2 が水
素である前記式(1)で表される繰り返し単位を主要構
成成分とする〕構造のマイクロカプセルC2を製造した
(平均粒径15μmで、最大粒径30μm)。
前述の界面重合法にて作製した。作製方法は、上述と同
一であるが、乳化しエマルジョンを作製する際のホモミ
キサーを3000rpmで行った。このようにしてトリ
フェニルホスフィンを内包したポリウレアシェル〔粒径
に対するシェル厚み比率20%:R1 が水素、R2 が水
素である前記式(1)で表される繰り返し単位を主要構
成成分とする〕構造のマイクロカプセルC2を製造した
(平均粒径15μmで、最大粒径30μm)。
【0061】一方、下記に示す各成分を準備した。
【0062】〔熱硬化性樹脂A1〕4,4′−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3′,5,5′
−テトラメチルビフェニルエポキシ樹脂(エポキシ当量
200)
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3′,5,5′
−テトラメチルビフェニルエポキシ樹脂(エポキシ当量
200)
【0063】〔熱硬化性樹脂A2〕クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(エポキシ当量198)
ク型エポキシ樹脂(エポキシ当量198)
【0064】〔硬化剤B1〕前記一般式(3)で表され
るフェノールアラルキル樹脂(水酸基当量175:式
(3)中、n=0〜21)
るフェノールアラルキル樹脂(水酸基当量175:式
(3)中、n=0〜21)
【0065】〔無機質充填剤D1〕平均粒径0.7μm
の球状溶融シリカ粉末
の球状溶融シリカ粉末
【0066】〔無機質充填剤D2〕平均粒径1.2μm
の球状溶融シリカ粉末
の球状溶融シリカ粉末
【0067】〔無機質充填剤D3〕平均粒径2.0μm
の球状溶融シリカ粉末
の球状溶融シリカ粉末
【0068】〔無機質充填剤D4〕平均粒径0.1μm
の球状溶融シリカ粉末
の球状溶融シリカ粉末
【0069】〔無機質充填剤D5〕球状溶融シリカ粉末
(平均粒径:30μm)70重量%(混合シリカ粉末中
の占める割合)と、摩砕処理済みの結晶性シリカ粉末
(平均粒径:6μm)30重量%(混合シリカ粉末中の
占める割合)からなる混合シリカ粉末を用いた。
(平均粒径:30μm)70重量%(混合シリカ粉末中
の占める割合)と、摩砕処理済みの結晶性シリカ粉末
(平均粒径:6μm)30重量%(混合シリカ粉末中の
占める割合)からなる混合シリカ粉末を用いた。
【0070】
【実施例1〜4、比較例1〜4】下記の表1および表2
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、ミキシングロ
ール機(100℃)で混練りして冷却した後粉砕するこ
とにより目的とする粉末状のエポキシ樹脂組成物を得
た。
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、ミキシングロ
ール機(100℃)で混練りして冷却した後粉砕するこ
とにより目的とする粉末状のエポキシ樹脂組成物を得
た。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】このようにして得られた実施例および比較
例の各粉末状のエポキシ樹脂組成物を用いて下記に示す
評価試験(175℃におけるゲルタイム、175℃で6
0秒後の硬度、保存性)に供した。これらの結果を後記
の表3および表4に併せて示す。
例の各粉末状のエポキシ樹脂組成物を用いて下記に示す
評価試験(175℃におけるゲルタイム、175℃で6
0秒後の硬度、保存性)に供した。これらの結果を後記
の表3および表4に併せて示す。
【0074】〔175℃におけるゲルタイム〕175℃
におけるゲルタイムを熱板式ゲルタイム測定法に従って
測定した。
におけるゲルタイムを熱板式ゲルタイム測定法に従って
測定した。
【0075】〔175℃で60秒後の硬度〕175℃×
60秒の条件で成形した直後、ショアーD硬度計を用い
て、熱時の硬度を測定した。
60秒の条件で成形した直後、ショアーD硬度計を用い
て、熱時の硬度を測定した。
【0076】〔保存性〕まず、粉末状エポキシ樹脂組成
物をタブレット状(直径24.5mm×厚み20mm)
に予備成形した。このタブレットを予め規定温度(17
5±5℃)に加熱した渦巻状のスパイラルフロー用金型
のポットの奥まで挿入し、型締めして型締め圧力を21
0±10kg/cm2 まで上げた。つぎに、型締め圧力
が210±10kg/cm2 に達した時点で、プランジ
ャーでエポキシ樹脂組成物を注入し、注入圧力70±5
kg/cm2 に到達した後、1分50秒間注入圧力をか
けた。ついで、トランスファー成形機のプランジャー圧
力を抜き、さらに型締め圧を抜いて金型を開いた。そし
て、成形物の渦巻長さを最小2.5mmまで測定するこ
とによりスパイラルフロー値を得た(EMMI 1−6
6に準ずる)。これを初期のスパイラルフロー値(初期
SF値)とした。
物をタブレット状(直径24.5mm×厚み20mm)
に予備成形した。このタブレットを予め規定温度(17
5±5℃)に加熱した渦巻状のスパイラルフロー用金型
のポットの奥まで挿入し、型締めして型締め圧力を21
0±10kg/cm2 まで上げた。つぎに、型締め圧力
が210±10kg/cm2 に達した時点で、プランジ
ャーでエポキシ樹脂組成物を注入し、注入圧力70±5
kg/cm2 に到達した後、1分50秒間注入圧力をか
けた。ついで、トランスファー成形機のプランジャー圧
力を抜き、さらに型締め圧を抜いて金型を開いた。そし
て、成形物の渦巻長さを最小2.5mmまで測定するこ
とによりスパイラルフロー値を得た(EMMI 1−6
6に準ずる)。これを初期のスパイラルフロー値(初期
SF値)とした。
【0077】一方、上記と同様にして粉末状エポキシ樹
脂組成物をタブレット状(直径24.5mm×厚み20
mm)に予備成形し、このタブレットを30℃の温度条
件で3日間放置した。この放置後のタブレットを用い、
上記初期SF値の測定と同様にしてスパイラルフロー値
を得た。これを3日間保存後のスパイラルフロー値(保
存後SF値)とした。
脂組成物をタブレット状(直径24.5mm×厚み20
mm)に予備成形し、このタブレットを30℃の温度条
件で3日間放置した。この放置後のタブレットを用い、
上記初期SF値の測定と同様にしてスパイラルフロー値
を得た。これを3日間保存後のスパイラルフロー値(保
存後SF値)とした。
【0078】上記初期SF値と保存後SF値から、下記
の式によりスパイラルフロー保持率(%)を算出した。
の式によりスパイラルフロー保持率(%)を算出した。
【0079】
【数1】スパイラルフロー保持率(%)=(保存後SF
値)/(初期SF値)×100
値)/(初期SF値)×100
【0080】〔離型性〕まず、図1に示すような3層構
造(上型10,中型11,下型12)の成形型を用い
て、175℃×60秒の条件で成形を行い、エポキシ樹
脂組成物硬化体における離型時の荷重を測定した。図に
おいて、13はカル、14はスプルー、15はランナ
ー、16はキャビティーである。離型時の荷重の測定
は、図2に示すように、成形型の中型11を支持台17
上に載置し、プッシュプルゲージ18を用いて上方から
中型11内のエポキシ樹脂組成物硬化体19を脱型し
た。このときの荷重値を測定した。
造(上型10,中型11,下型12)の成形型を用い
て、175℃×60秒の条件で成形を行い、エポキシ樹
脂組成物硬化体における離型時の荷重を測定した。図に
おいて、13はカル、14はスプルー、15はランナ
ー、16はキャビティーである。離型時の荷重の測定
は、図2に示すように、成形型の中型11を支持台17
上に載置し、プッシュプルゲージ18を用いて上方から
中型11内のエポキシ樹脂組成物硬化体19を脱型し
た。このときの荷重値を測定した。
【0081】さらに、上記各実施例および比較例で得ら
れた粉末状のエポキシ樹脂組成物を用いてタブレット状
(直径24.5mm×厚み20mm)に予備成形し、こ
のタブレットを30℃の温度条件で3日間放置した。つ
いで、この放置したタブレットを用いて半導体装置〔8
0ピン四方向フラットパッケージ:QFP−80(14
mm×20mm×厚み2.7mm)、リードフレームM
F202、半導体素子(8mm×8mm×厚み0.37
mm)〕をトランスファー成形(条件:175℃×2
分)にて作製した。
れた粉末状のエポキシ樹脂組成物を用いてタブレット状
(直径24.5mm×厚み20mm)に予備成形し、こ
のタブレットを30℃の温度条件で3日間放置した。つ
いで、この放置したタブレットを用いて半導体装置〔8
0ピン四方向フラットパッケージ:QFP−80(14
mm×20mm×厚み2.7mm)、リードフレームM
F202、半導体素子(8mm×8mm×厚み0.37
mm)〕をトランスファー成形(条件:175℃×2
分)にて作製した。
【0082】〔成形不良評価〕まず、得られた半導体装
置について、成形不良が発生した個数(120個中)を
測定した。すなわち、自動成形機(TOWA社製、VP
S−40)で上記QFP−80(14mm×20mm×
厚み2.7mm)を10ショット成形して、未充填の発
生、ボイドの形成を評価した。なお、上記ボイドの形成
は、軟X線装置にて測定し、直径0.1mm以上のもの
が形成されたものを不良とした。
置について、成形不良が発生した個数(120個中)を
測定した。すなわち、自動成形機(TOWA社製、VP
S−40)で上記QFP−80(14mm×20mm×
厚み2.7mm)を10ショット成形して、未充填の発
生、ボイドの形成を評価した。なお、上記ボイドの形成
は、軟X線装置にて測定し、直径0.1mm以上のもの
が形成されたものを不良とした。
【0083】また、得られた半導体装置を、121℃×
2気圧×100%RH放置の条件に供し(PCTテス
ト)、パッケージ中のテストデバイスの通電試験を行
い、ショートしたものを不良とした。
2気圧×100%RH放置の条件に供し(PCTテス
ト)、パッケージ中のテストデバイスの通電試験を行
い、ショートしたものを不良とした。
【0084】〔耐半田クラック発生率〕上記得られた半
導体装置を用い、120℃×1時間のプリベーク後、こ
れを85℃/85%RH×168時間吸湿させた後、2
15℃のVPSで90秒の評価試験(耐クラック性)を
行った。そして、クラックが発生した個数を測定した。
これらの結果を下記の表3〜表5に示す。
導体装置を用い、120℃×1時間のプリベーク後、こ
れを85℃/85%RH×168時間吸湿させた後、2
15℃のVPSで90秒の評価試験(耐クラック性)を
行った。そして、クラックが発生した個数を測定した。
これらの結果を下記の表3〜表5に示す。
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】上記表3および表4の結果から、全ての実
施例品は保存性に優れていることがわかる。また、離型
性にも優れ、成形物の不良発生率も0%であることか
ら、実施例品のエポキシ樹脂組成物は、貯蔵安定性が高
く、これを半導体装置の封止材料として用いるのに適し
ていることがわかる。さらに、PCTテストおよび耐ク
ラック性試験において良好な結果が得られた。このこと
から、実施例のエポキシ樹脂組成物を半導体装置の封止
材料として用いると高い信頼性を備えた半導体装置が得
られる。これに対して、比較例品は、全てにわたって半
導体装置の不良が発生しており、特に比較例4品では不
良発生率が60%と最も高かった。また、半田クラック
の発生率も20%以上と高かった。
施例品は保存性に優れていることがわかる。また、離型
性にも優れ、成形物の不良発生率も0%であることか
ら、実施例品のエポキシ樹脂組成物は、貯蔵安定性が高
く、これを半導体装置の封止材料として用いるのに適し
ていることがわかる。さらに、PCTテストおよび耐ク
ラック性試験において良好な結果が得られた。このこと
から、実施例のエポキシ樹脂組成物を半導体装置の封止
材料として用いると高い信頼性を備えた半導体装置が得
られる。これに対して、比較例品は、全てにわたって半
導体装置の不良が発生しており、特に比較例4品では不
良発生率が60%と最も高かった。また、半田クラック
の発生率も20%以上と高かった。
【0088】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱硬化性樹脂組
成物は、硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂か
らなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する
硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)とともに、
この硬化促進剤含有マイクロカプセルの粒径に対して
0.5〜1.5倍となるよう設定された粒径を有する無
機質充填剤(Y成分)を含有するため、上記無機質充填
剤(Y成分)が上記マイクロカプセルの周囲に存在して
滑剤的な作用を示し、結果、各成分の混練時における上
記マイクロカプセルの破壊が防止される。従って、内包
された硬化促進剤が放出されることなく、貯蔵安定性が
向上するとともに、これを半導体封止材料として用いた
場合、流動性が低下することもないため、ボイドも形成
されず均一な樹脂封止による半導体パッケージが得られ
る。
成物は、硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂か
らなるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する
硬化促進剤含有マイクロカプセル(X成分)とともに、
この硬化促進剤含有マイクロカプセルの粒径に対して
0.5〜1.5倍となるよう設定された粒径を有する無
機質充填剤(Y成分)を含有するため、上記無機質充填
剤(Y成分)が上記マイクロカプセルの周囲に存在して
滑剤的な作用を示し、結果、各成分の混練時における上
記マイクロカプセルの破壊が防止される。従って、内包
された硬化促進剤が放出されることなく、貯蔵安定性が
向上するとともに、これを半導体封止材料として用いた
場合、流動性が低下することもないため、ボイドも形成
されず均一な樹脂封止による半導体パッケージが得られ
る。
【0089】そして、上記硬化促進剤含有マイクロカプ
セル(X成分)の粒径に対するシェル部の厚みの比率を
3〜25%と設定することにより、熱硬化性樹脂組成物
の混練工程時における充分な強度の付与と、内包される
硬化促進剤の良好な放出とを同時に満たすことが可能と
なり一層好ましいものとなる。
セル(X成分)の粒径に対するシェル部の厚みの比率を
3〜25%と設定することにより、熱硬化性樹脂組成物
の混練工程時における充分な強度の付与と、内包される
硬化促進剤の良好な放出とを同時に満たすことが可能と
なり一層好ましいものとなる。
【0090】特に、上記硬化促進剤含有マイクロカプセ
ル(X成分)のシェル部を形成する熱可塑性樹脂が、前
記一般式(1)で表される繰り返し単位を主要構成成分
とするポリウレアの場合、貯蔵時の安定性の向上と、硬
化物成形時のシェル部の破壊容易性が付与され特に好ま
しいものである。
ル(X成分)のシェル部を形成する熱可塑性樹脂が、前
記一般式(1)で表される繰り返し単位を主要構成成分
とするポリウレアの場合、貯蔵時の安定性の向上と、硬
化物成形時のシェル部の破壊容易性が付与され特に好ま
しいものである。
【0091】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記のよ
うに半導体装置の封止材料として最適であるが、他の分
野、例えば、接着剤や塗料等の分野においても有用であ
る。
うに半導体装置の封止材料として最適であるが、他の分
野、例えば、接着剤や塗料等の分野においても有用であ
る。
【図1】離型性の評価方法に用いるエポキシ樹脂組成物
硬化体の成形方法を示す説明図である。
硬化体の成形方法を示す説明図である。
【図2】離型性の評価方法である荷重の測定方法を示す
説明図である。
説明図である。
フロントページの続き (72)発明者 三隅 貞仁 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 西岡 務 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 谷口 剛史 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂組成物と、硬化剤とを含む
熱硬化性樹脂組成物であって、下記の(X)〜(Y)成
分を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。 (X)硬化促進剤からなるコア部が、熱可塑性樹脂から
なるシェル部で被覆されたコア/シェル構造を有する硬
化促進剤含有マイクロカプセル。 (Y)粒径が上記(X)成分である硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの平均粒径の0.5〜1.5倍に設定され
た無機質充填剤。 - 【請求項2】 上記(X)成分である硬化促進剤含有マ
イクロカプセルの平均粒径が0.05〜10μmであ
り、かつ最大粒径が20μm以下に設定されている請求
項1記載の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項3】 上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であ
り、かつ、上記硬化剤がフェノール樹脂である請求項1
または2記載の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項4】 上記(X)である硬化促進剤含有マイク
ロカプセルの粒径に対するシェル部の厚みの比率が3〜
25%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱硬
化性樹脂組成物。 - 【請求項5】 上記(X)成分である硬化促進剤含有マ
イクロカプセルのシェル部を形成する熱可塑性樹脂が、
下記の一般式(1)で表される繰り返し単位を主要構成
成分とするポリウレアである請求項1〜4のいずれか一
項に記載の熱硬化性樹脂組成物。 【化1】 - 【請求項6】 上記(Y)成分である無機質充填剤が、
球状無機質充填剤および摩砕処理済み無機質充填剤の少
なくとも一方である請求項1〜5のいずれか一項に記載
の熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱
硬化性樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半
導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33395296A JPH10168161A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33395296A JPH10168161A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10168161A true JPH10168161A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18271824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33395296A Pending JPH10168161A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10168161A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7034404B1 (en) * | 1999-02-25 | 2006-04-25 | Nitto Denko Corporation | Resin composition for semiconductor encapsulation, semiconductor device obtained with the same, and process for producing semiconductor device |
JP2016035057A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-17 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ樹脂硬化用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP33395296A patent/JPH10168161A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7034404B1 (en) * | 1999-02-25 | 2006-04-25 | Nitto Denko Corporation | Resin composition for semiconductor encapsulation, semiconductor device obtained with the same, and process for producing semiconductor device |
JP2016035057A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-17 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ樹脂硬化用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂組成物 |
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