JPH10168156A - アクリル系ポリイソシアネート組成物 - Google Patents

アクリル系ポリイソシアネート組成物

Info

Publication number
JPH10168156A
JPH10168156A JP9272721A JP27272197A JPH10168156A JP H10168156 A JPH10168156 A JP H10168156A JP 9272721 A JP9272721 A JP 9272721A JP 27272197 A JP27272197 A JP 27272197A JP H10168156 A JPH10168156 A JP H10168156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polyisocyanate composition
meth
acrylic
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9272721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4010609B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Asahina
芳幸 朝比奈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP27272197A priority Critical patent/JP4010609B2/ja
Publication of JPH10168156A publication Critical patent/JPH10168156A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4010609B2 publication Critical patent/JP4010609B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、硬化性に優れており、建築用、自動
車用等のシーリング材として極めて有用なアクリル系ポ
リイソシアネート組成物の提供。 【解決手段】 脂肪族及び/または脂環族ジソイシアネ
ートと、分子量3,000〜30,000、水酸基平均
官能基数2〜3のアクリルポリオールを、イソシアネー
ト基/水酸基の当量比が5/1〜100/1で反応させ
た後、未反応のジソイシアネート及び溶剤を実質的に除
去してなり、かつ、イソシアネート濃度が0.5〜5重
量%、25℃での粘度が1,000〜100,000m
Pa・sであることを特徴とするアクリル系ポリイソシ
アネート組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材など
に有用な、脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネート
から得られるアクリル系ポリイソシアネート組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】硬化後、ゴム弾性を発現するポリマーを
含んだ組成物は、建築用、自動車用のシーリング材とし
て多用されている。そのタイプとして、1液型と2液型
がある。1液型は大気中の水分、酸素などとポリマーが
反応(硬化)し、ゴム弾性を発現する。1液型シーリン
グ材は、2液型のように混合する必要が無く、作業性に
優れている。しかし、反応成分の1つが大気中にあるた
め、硬化つまり架橋は表面から進行する。従って、完全
に架橋するまで時間を要する。一方、2液型シーリング
材の架橋は大気中の成分によらない。即ち、反応する2
つの成分を施工直前に混合して、使用する。従って、内
部まで完全に架橋し、一般に1液型に比べ、硬化物の機
械物性は優れている。
【0003】特に建築用途では、シーリング材は屋外に
曝されるため耐候性の要望が強い。特開昭52−073
998号公報、特開昭53−129247号公報等で
は、加水分解性シリル基を末端に有するポリエーテル樹
脂を使用したシーリング材が提案されている。特開昭6
1−021158号公報、特開平4−225064号公
報等では、オルガノポリシロキサン骨格を有するシーリ
ング材が提案されている。特開昭54−138058号
公報、特開昭55−018455号公報等では、アクリ
ルポリマー骨格が提案されている。
【0004】ポリエーテル樹脂の耐候性は十分でなく、
また、オルガノポリシロキサン骨格は、耐候性に優れる
ものの、オルガノポリシロキサン低分子量成分を含み、
施工後それがブリードし、目地周辺の汚染原因になる場
合が多い。アクリルポリマーは耐候性に優れ、目地周辺
汚染も少ないが、粘度が高く、シーリング材の基本物性
である伸びが低い傾向にあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐候性、硬
化性に優れており、建築用、自動車用等のシーリング材
として極めて有用なアクリル系ポリイソシアネート組成
物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定のアク
リルポリオールと脂肪族、脂環族ジイソシアネートから
得られる特定のポリイソシアネート組成物を使用するこ
とにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は下記の通りであ
る。
【0007】1)脂肪族及び/または脂環族ジソイシア
ネートと、分子量3,000〜30,000、水酸基平
均官能基数2〜3のアクリルポリオールを、イソシアネ
ート基/水酸基の当量比が5/1〜100/1で反応さ
せた後、未反応のジソイシアネート及び溶剤を実質的に
除去してなり、かつ、下記(1)、(2)であることを
特徴とするアクリル系ポリイソシアネート組成物。
【0008】(1)イソシアネート濃度;0.5〜5重
量% (2)25℃での粘度;1,000〜100,000m
Pa・s 2)上記1)記載のポリイソシアネート組成物を含むシ
ーリング材。なお、前記「未反応のジソイシアネート及
び溶剤を実質的に除去した」とは、工業的分離装置を使
用し、未反応のジソイシアネート及び溶剤が除去された
状態を言い、通常それらは1重量%以下となる。
【0009】以下、本発明につき詳述する。本発明に用
いるジイソシアネートは、脂肪族及び/または脂環族で
ある。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト等の芳香族イソシアネートも用いることができるが、
耐候性などが要求される分野では必ずしも適切とはいえ
ない。
【0010】前記脂肪族ジイソシアネートとしては、炭
素数4〜30のものが、脂環族ジイソシアネートとして
は炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、テトラメ
チレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−
1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレン−
1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシア
ナートメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート等を挙げることが出来
る。なかでも、耐候性、工業的入手の容易さから、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(以下、HDIという)、
イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIという)
が好ましく、単独で使用しても、併用しても良い。
【0011】本発明に用いるアクリルポリオールとは、
重合性単量体の重合物である。その重合性単量体とは、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類として、例え
ば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オ
クチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル等、(メタ)アクリル酸アリールエステ
ル類として例えば、(メタ)アクリル酸ベンジル等、
(メタ)アクリル酸置換基含有アルキルエステル類とし
て例えば、(メタ)アクリルグリシジル、(メタ)アク
リル酸2−アミノエチル等、(メタ)アクリル酸誘導体
類として、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物などが
挙げられる。
【0012】また、フッ素含有(メタ)アクリル酸エス
テル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸パーフル
オロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、
(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)ア
クリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パー
フルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメ
チルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチ
ルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメ
チル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−
パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパ
ーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パー
フルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メ
タ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メ
タ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メ
タ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル
等、水酸基含有重合性単量体として、例えば、(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒド
ロキシプロピル、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のアルキレンオキサイド重合体のモノ
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシエチルのポリカプロラクトン変成物(ダイセ
ル化学工業の商標;プラクセルFシリーズ)、(メタ)
アリルアルコールの4−ヒドロキシメチルスチレン等が
挙げられる。
【0013】アクリルポリオールは2種以上を併用して
も良い。また、本発明では上記重合性単量体以外に、従
来公知のビニル系単量体を1種または2種以上併用して
も良い。例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイ
ン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、
フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアル
キルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、メチル
スチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸及びそ
のナトリウム塩等の芳香族ビニル系単量体、パーフルオ
ロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデ
ン等のフッ素含有ビニル単量体、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン等のトリアルキルオキ
シシリル基含有ビニル系単量体、マレイミド、メチルマ
レイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブ
チルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイ
ミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シ
クロヘキシルマレイミドなどのマレイミド誘導体、アク
リロニトリル、メタアクリロニトリルなどのニトリル基
含有ビルル系単量体、アクリルアミド、メタアクリルア
ミド等のアミド基含有ビニル系単量体、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、ピパリン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類、エチレン、プ
ロピレン等のアルケン類、ブダジエン、イソプレン等の
ジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロラ
イド等が挙げられる。
【0014】場合によっては、含硫黄化合物、アルコー
ル類を併用しても良い。含硫黄化合物としては、例え
ば、ヒドロキシメチルジスルフィド、ヒドロキシメチル
トリスルフィド、ヒドロキシメチルテトラスルフィド、
2−ヒドロキシエチルジスルフィド、2−ヒドロキシエ
チルトリスルフィド、2−ヒドロキシエチルテトラスル
フィド、2−ヒドロキシエチルペンタスルフィド、3−
ヒドロキシプロピルジスルフィド、3−ヒドロキシプロ
ピルトリスルフィド、3−ヒドロキシプロピルテトラス
ルフィド、2−ヒドロキシプロピルジスルフィド、2−
ヒドロキシプロピルトリスルフィド、2−ヒドロキシプ
ロピルテトラスルフィド、4−ヒドロキシブチルジスル
フィド、4−ヒドロキシブチルトリスルフィド、4−ヒ
ドロキシブチルテトニスルフィド、8−ヒドロキシオク
チルジスルフィド、8−ヒドロキシオクチルトリスルフ
ィド、8−ヒドロキシオクチルテトラスルフィド等のヒ
ドロキシアルキルジ、トリ、テトラまたはペンタスルフ
ィド類及びこれられエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド等のアルキレンオキサイド付加物;2,2’−
ジジチオジグリコール酸、2,2’−トリチオジグリコ
ール酸、2,2−テトラチオジグリコール酸、3,3’
−ジチオジプロピオン酸、3,3’−トリチオジプロピ
オン酸、3,3’−テトラチオジプロピオン酸、3,
3’−ペンタチオジプロピオン酸、4,4’−ジチオジ
ブタン酸、4,4’−トリチオジブタン酸、4,4’−
テトラチオジブタン酸、8,8’−ジチオジオクタン
酸、8,8’−トリチオジオクタン酸、8,8’−テト
ラチオジオクタン酸、2,2’−ジチオ安息香酸、2,
2’−トリチオジ安息香酸、2,2’−テトラチオジ安
息香酸、2,2’−ジチオニコチン酸、2,2’−トリ
チオジニコチン酸、2,2’−テトラチオジニコチン酸
等のジ、トリまたはテトラスルフィドジカルボン酸類の
ジ(2−ヒドロキシエチル)エステル(エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
付加物)等が挙げられる。
【0015】アルコール類としては、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパン
ジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタン
ジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレ
ングリコール、;ハイドロキノンジエチロールエーテ
ル、;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール
等のエチレングリコール誘導体;ソリビトール誘導体;
シロクヘキサンジオール、キシリレンジオール等の脂肪
族多官能アルコール;グリセロール及びモノアセチン、
モノラウリン、モノオレイン、モノパルミチン、モノス
テアリン等のグリセロールモノ脂肪酸エステルやグリセ
ロールモノアリルエステル、チミルアルコール、グリセ
ロールモノメチルエーテル、バチルアルコール等のグリ
セロールモノエーテルと言ったグリセロール1置換誘導
体;トリメチロールプロパン及びその1置換誘導体;ペ
ンタエリスリトール及びペンタエリスリトール2オレイ
ン酸エステル、ペンタエリスリトール2ステアリン酸エ
ステルと言ったペンタエリスリトール2置換誘導体;ソ
ルビタン脂肪族エステル;エリスリトール、トレオー
ス、リボース、アラビノース、キシロース、リキソー
ス、アロース、アルトース、グルコース、マンノース、
グロース、イドース、ガラクトース、タロース、フルク
トース、アピオース、ラムノース、プシコース、ソルボ
ース、タギトース、リブロース、キシルロース等の単糖
類やスクロース、マルトース、ラクトース等の二糖類等
が挙げられる。
【0016】上記の重合性単量体を重合させるためのラ
ジカル開始剤としては、例えば、次のようなものを挙げ
ることができる。イソブチリルパーオキシド、クミルパ
ーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルオキシジカ
ーボネート、ジn−プロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブ
チルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、デ
カノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、クミ
ルパーオキシオクテート、コハク酸パーオキシド、アセ
チルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ(2−エチル
ヘキサネート)、m−トルオイルパーオキシド、ベンゾ
イルパーオキシド、t−ブチルパーオキシドイソブチレ
ート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘ
キサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチル
パーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキシ
ド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ
ヘキサン)、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t
−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、t−ブチルクミルパーオキシド、ジイソブチルベン
ゼンヒドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシ
ド、p−メンタンヒドロパーオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3,1,1,3,3,−テトラメチルブチルヒドロパー
オキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒド
ロパーオキシド等の有機過酸化物;過酸化水素、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の
無機過酸化物。
【0017】さらに、2,2’−アゾビス(4−メトキ
シ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−ア
ゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)2−(カ
ルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルア
ゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
クロリド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレン
イソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス(2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミ
ド)、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)ジヒド
レート、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン
酸)、2,2’−アゾビス(2−シアノプロパノール)
等のアゾ化合物;過酸化水素−鉄(II)塩、過硫酸塩
−亜硫酸水素ナトリウム、クメンヒドロパーオキシド−
鉄(II)塩、過酸化ベンゾイル−ジメチルアニリン等
のレドックス系開始剤;その他ジアセチル、ジベンジ
ル、アセトフェノン等の光増感剤等を挙げることができ
る。
【0018】重合様式としては、バルク重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合、固相重合等を用いることがで
きる。原料の重合性単量体及びラジカル開始剤は一括に
仕込んでもよいし、重合容器に溶媒の少なくとも一部を
予め仕込んだ後、連続或いは間欠的に供給しても良い。
アクリルポリオールの数平均分子量は3,000〜3
0,000が好ましい。3,000未満では伸びなどの
硬化樹脂の機械的物性が低下し、30,000を越える
と硬化性などが悪くなる。
【0019】アクリルポリオールの水酸基平均官能基数
とは、アクリルポリオール1分子が平均的に有する水酸
基の数であり、本発明では、2〜3である。この値が2
未満では硬化性に劣り、3を越えると硬化後の機械物性
が劣る。この様にして得られたアクリルポリオールと、
前記の脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートを反応
させることにより本発明のポリイソシアネート組成物が
得られる。
【0020】この場合、プロピレンオキサイド等のアル
キレンオキソイド重合体であるポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオー
ル等を併用しても良い。反応させる場合、前記ポリオー
ルと前記ジイソシアネートは、イソシアネート基/水酸
基の当量比が5/1〜100/1である。前記当量比が
5/1未満であると得られるポリイソシアネート組成物
中のウレタン結合濃度が増加し、分子量分布も広がり、
粘度が増加する。特に、ジイソシアネートの2つのイソ
シアネートの反応性が等しいHDI等ではその傾向が強
い。そして、アクリルポリオール製造時の不純物である
水酸基平均官能基数が1の化合物がジイソシアネートの
2つのイソシアネート基と反応した、官能基数を持たな
い化合物の生成が増加し、好ましくない。前記当量比が
100/1を越えると収率が低下し、生産性上好ましく
ない。
【0021】反応に際し、溶剤を用いても良いが、その
場合は、イソシアネートに不活性な溶剤を用いるのがよ
い。反応温度は60〜200℃が好ましく、更に好まし
くは80〜180℃である。反応温度が60℃未満では
反応速度が遅いため生産性が悪く、200℃を越えると
着色などの副反応が起こる場合があり、好ましくない。
【0022】反応に際して、触媒を用いることもでき
る。触媒としては、一般に塩基性を有するものが好まし
く、例えば、テトラアルキルアンモニウムのハイドロ
オキサイドや、例えば、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸
塩などの4級アミン化合物、例えば、トリオクチルア
ミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタ
ン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−
5などの3級アミン系化合物、例えば、亜鉛などのア
セチルアセトン金属塩など、亜鉛、錫、鉛、鉄など金属
有機弱酸塩などが有効である。
【0023】触媒濃度は、通常、イソシアネート化合物
に対して10ppm〜1.0%の範囲から選択される。
反応液中に存在するウレタン結合の少なくとも一部をア
ロファネート結合に転換しても良い。反応後、未反応の
ジイソシアネート及び溶剤は、薄膜蒸留器、抽出等の方
法により除去される。未反応ジイソシアネート濃度は最
終的に通常1重量%以下となる。未反応ジイソシアネー
トが除去されたポリイソシアネート組成物を使用したシ
ーリング材は硬化する際の発泡が極めて少ないことは驚
くべき事であった。
【0024】特開昭54−138058号公報、特開昭
55−18455号公報に、アクリルポリオールとジイ
ソシアネートから得られるポリイソシアネートが記載さ
れているが、ジイソシアネートのイソシアネート基とポ
リオールの水酸基の当量比が高く、かつ、未反応ジイソ
シアネートの除去に関しては記載も示唆もない。収率は
概ね20〜80重量%になる。
【0025】この様にして得られたアロファネート結合
含有ポリイソシアネート組成物は下記の特徴を有する。 (1)イソシアネート濃度が0.5〜5重量%、 (2)25℃での粘度が1,000〜100,000m
Pa・s。 本発明のポリイソシアネート組成物は、従来のものに比
べて、イソシアネート基/水酸基の当量比が低く、か
つ、未反応ジイソシアネートを除去しないポリイソシア
ネート組成物に比べ、格段の物性の違いを示した。
【0026】本発明のポリイソシアネート組成物に、溶
剤、可塑剤、充填剤、揺変性付与剤、硬化促進剤、紫外
線吸収剤、染料、顔料、難燃剤等を必要に応じて配合
し、シーリング材となる。溶剤としては、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル系溶剤、酢酸セロソルブ等のセ
ロソルブ系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
ント系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素系溶剤、ガソリン、灯油等の石油系溶剤等
がある。
【0027】可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート等のフタ
ル酸誘導体、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソ
デシル、アジピン酸オクチルデシル等のアジピン酸誘導
体、安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、セバ
チン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クエン酸
等の誘導体、トリクレジルホスフェート、ポリエステ
ル、ポリエーテル、エポキシ系等がある。
【0028】充填剤としては、疎水性シリカ等のシリカ
微粉末、金属粉、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭
酸カルシウム等の炭酸カルシウム、クレー、酸化チタ
ン、亜鉛華、ケイソウ土、硫酸バリウム、カオリン、ケ
イ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、カーボンブラッ
ク等がある。揺変性付与剤としては、ベントン、無水ケ
イ酸、コロイダルシリカ等のケイ酸誘導体、微粉カーボ
ンブラック、脂肪酸アミド、脂肪酸金属石鹸、尿素誘導
体等がある。
【0029】硬化促進剤としては、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、オ
クチル酸亜鉛などの有機亜鉛化合物、トリエチレンアミ
ン、トリエチレンジアミン、ラウリルアミン、モルフォ
リン、ジアザビシクロシクロウンデセン、ジアザビシク
ロオクタン等のアミン化合物等があり、2種以上を併用
しても良い。
【0030】本発明のポリイソシアネート組成物は、シ
ーリング材として建築用、自動車用等に好適に使用でき
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、実施例に基づいて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。なお、部は重量基準であり、測
定法等は下記の通りである。 (粘度)温度25℃の粘度をE型粘度計により測定し
た。
【0032】(破断強度、破断伸びの測定)型枠に、ポ
リイソシアネート組成物を厚み1mmなるように流し込
み、20℃、湿度65RH%、3週間放置後、20℃
下、引っ張り速度60mm/分での破断強度、破断伸び
を測定した。
【0033】
【実施例1】 (ポリイソシアネート組成物の製造)撹拌機、温度計、
還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた
4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDIを90部、
アクリルポリオール(分子量5500、水酸基価20m
gKOH/g、水酸基平均官能基数2.0、日本触媒
(株)の商標「CX−TM1−5B」)100部を仕込
み(イソシアネート基/水酸基の当量比=30/1)、
窒素雰囲気で、撹拌下反応器内温度を120℃で4時間
保持した。反応液温度を下げ、薄膜蒸発缶を用いて未反
応のHDIを除去した。
【0034】得られたポリイソシアネート組成物のイソ
シアネート濃度は2.2%、粘度は37,000mPa
s/25℃であった。
【0035】
【実施例2】 (湿気硬化物の評価)実施例1で得られたポリイソシア
ネート組成物の破断強度、破断伸びを前記の方法により
評価した結果、破断強度0.13Kg/mm2 、破断伸
び520%であった。
【0036】
【比較例1】HDIを6部、実施例1と同様のアクリル
ポリオールを100部とし、未反応ジイソシアネートの
除去を行わなかった以外は実施例1と同様に行った。得
られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート濃度
は1.5%、粘度は46,500mPas/25℃であ
った。
【0037】
【比較例2】比較例1で得られたポリイソシアネート組
成物の破断強度、破断伸びを前記の方法で評価しようと
したが、発泡があり、測定できなかった。
【0038】
【実施例3】 (2液硬化樹脂物性)実施例1で得られたポリイソシア
ネート組成物100部と、アクリルポリオール〔「CX
−TM1−5B」(日本触媒(株)の商標、分子量55
00、水酸基価20mgKOH/g、水酸基平均官能基
数2.0)と「CX−TM2−5B」(日本触媒(株)
の商標、分子量5300、水酸基価40mgKOH/
g、水酸基平均官能基数3.8)との重量比1:1の混
合物〕98部を混合した(イソシアネート基/水酸基の
当量比=1.0)。
【0039】破断強度、破断伸びを前記の方法により評
価した結果、破断強度は0.02Kg/mm2 、破断伸
びは300%であった。
【0040】
【発明の効果】本発明のアクリル系ポリイソシアネート
組成物は、耐候性、硬化性に優れており、建築用、自動
車用等のシーリング材として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 3/10 C09K 3/10 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族及び/または脂環族ジソイシアネ
    ートと、分子量3,000〜30,000、水酸基平均
    官能基数2〜3のアクリルポリオールを、イソシアネー
    ト基/水酸基の当量比が5/1〜100/1で反応させ
    た後、未反応のジソイシアネート及び溶剤を実質的に除
    去してなり、かつ、下記(1)、(2)であることを特
    徴とするアクリル系ポリイソシアネート組成物。 (1)イソシアネート濃度;0.5〜5重量% (2)25℃での粘度;1,000〜100,000m
    Pa・s
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリイソシアネート組成
    物を含むシーリング材。
JP27272197A 1996-10-08 1997-10-06 アクリル系ポリイソシアネート組成物 Expired - Fee Related JP4010609B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27272197A JP4010609B2 (ja) 1996-10-08 1997-10-06 アクリル系ポリイソシアネート組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-267312 1996-10-08
JP26731296 1996-10-08
JP27272197A JP4010609B2 (ja) 1996-10-08 1997-10-06 アクリル系ポリイソシアネート組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10168156A true JPH10168156A (ja) 1998-06-23
JP4010609B2 JP4010609B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=26547813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27272197A Expired - Fee Related JP4010609B2 (ja) 1996-10-08 1997-10-06 アクリル系ポリイソシアネート組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4010609B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034710A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Asahi Kasei Corp アクリル系ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材
JP2003034709A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Asahi Kasei Corp ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材
CN114746490A (zh) * 2019-12-25 2022-07-12 Dic株式会社 预浸料和成形品
CN114829437A (zh) * 2019-12-17 2022-07-29 Sika技术股份公司 用于增加聚氨酯组合物的电阻的聚合物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034710A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Asahi Kasei Corp アクリル系ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材
JP2003034709A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Asahi Kasei Corp ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材
CN114829437A (zh) * 2019-12-17 2022-07-29 Sika技术股份公司 用于增加聚氨酯组合物的电阻的聚合物
CN114829437B (zh) * 2019-12-17 2023-10-10 Sika技术股份公司 用于增加聚氨酯组合物的电阻的聚合物
CN114746490A (zh) * 2019-12-25 2022-07-12 Dic株式会社 预浸料和成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4010609B2 (ja) 2007-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2092032B1 (de) Verfahren zum verkleben von oberflächen mit schäumbaren mischungen enthaltend alkoxysilanterminierte prepolymere
JP5264445B2 (ja) 新規なポリイソシアネート及びその製造方法
EP0637595B1 (en) Process for producing polymer
EP2300505B1 (de) Gekoppelte polyester-acrylat-pfropfpolymere
JPH06211922A (ja) 硬化性組成物
US20140275399A1 (en) Preparation of novel fluorocompounds, methods of preparation and compositions made therefrom
JP5499501B2 (ja) 接着剤組成物
CN113631609A (zh) 基于甲基丙烯酸酯单体的组合物
JP4565777B2 (ja) アクリル系ポリイソシアネート組成物及びそれを含むシーリング材
JP4010609B2 (ja) アクリル系ポリイソシアネート組成物
EP0610515A1 (en) Process for producing polymer
EP3362492B1 (en) Reactive resins made from renewable sources
JP3315471B2 (ja) ポリウレタン系硬化性組成物
JP2010265399A (ja) 硬化性組成物
JPH08120046A (ja) 樹脂組成物
JP2996426B2 (ja) 硬化性組成物
JPH06220152A (ja) ポリウレタン系硬化性組成物
JP5228882B2 (ja) シーリング材組成物
JPH06116312A (ja) 重合体の製造方法
JPH07206973A (ja) 硬化性組成物
JP2963834B2 (ja) 硬化性組成物
JP3222573B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0859784A (ja) 樹脂組成物
JP4312410B2 (ja) ウレタン樹脂系コンタクト型接着剤
JP3962163B2 (ja) ウレタン−アクリル水分散体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070403

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees