JP3315471B2 - ポリウレタン系硬化性組成物 - Google Patents
ポリウレタン系硬化性組成物Info
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Description
ジュラス、高伸度の硬化物を与える、シーリング材、防
水材又は接着剤として好適な硬化性組成物に関する。
レタンプレポリマーは、それ単独で大気中の水分と反応
し硬化する一液型組成物、又は活性水素化合物と混合す
ることにより硬化する二液型組成物、に用いられてい
る。
は、シーリング材、防水材、床材等の建築材料又は土木
材料等の分野で幅広く利用されている。近年、建築、土
木様式の多様化に伴い、より柔軟で高伸度のシーリング
材、防水材、接着剤が求められている。
組成物において柔軟で高伸度の硬化物を得るためには、
高分子量のポリオキシアルキレンポリオールを用いる方
法、2官能のポリオキシアルキレンポリオールの含有量
を増やしてポリオキシアルキレンポリオール成分の平均
官能基数を低下させる方法等がある。また、高機械強度
のポリウレタン系硬化物を得るためには、官能基数を上
げる、低分子量のポリオキシアルキレンポリオールを用
いる等の方法がある。
柔軟性、伸度が低下し、高柔軟性、高伸度を得ようとす
れば、機械強度が低下する問題があり、高機械強度と、
高柔軟性、高伸度は両立し難いものであった。
解決すべく研究を重ね、以下の方法により、高機械強度
と高柔軟性、高伸度のいずれも兼ね備えた硬化性組成物
を見い出した。本発明の硬化性組成物は、シーリング
材、防水材又は接着剤に適する。ここでいうシーリング
材は、建築用に一般に用いられるシーリング材や建物の
構造材の間を埋める接着性をもったシーリング材、等を
含めた広義のシーリング材を指す。
ポリウレタンプレポリマーを硬化成分とするポリウレタ
ン系硬化性組成物であって、該イソシアネート基末端ポ
リウレタンプレポリマーが、(1)下記のポリオキシア
ルキレンポリオール中に重合性不飽和基含有モノマーの
重合体を含有するポリマー分散ポリオール単独、(2)
該ポリマー分散ポリオールと下記ポリオキシアルキレン
ポリオールとの混合物、(3)該ポリマー分散ポリオー
ルと下記ポリオキシアルキレンポリオールと他の活性水
素化合物との混合物、又は、(4)該ポリマー分散ポリ
オールと他の活性水素化合物との混合物と、有機ポリイ
ソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基
末端ポリウレタンプレポリマーである、ポリウレタン系
硬化性組成物である。ポリオキシアルキレンポリオー
ル:水酸基数1.5以上、水酸基価X(mgKOH/
g)が5≦X≦80、総不飽和度Y(meq/g)がY
≦0.07であるポリオキシアルキレンポリオール。
組成物を硬化してなるシーリング材、防水材又は接着剤
である。
酸基価X(mgKOH/g)が5≦X≦80であり、総
不飽和度Y(meq/g)がY≦0.07であるポリオ
キシアルキレンポリオールはジエチル亜鉛、塩化鉄、金
属ポルフィリン、複合金属シアン化物錯体等を触媒に用
いることによって得ることができる。通常のKOH等の
アルカリ触媒の場合には特に高分子量体において不飽和
度が高くなり適切ではない。好ましくは、複合金属シア
ン化物錯体触媒が使用される。
金属シアン化物錯体をポリアルキレンオキシド類を製造
するための触媒として使用することは公知である。この
複合金属シアン化物錯体触媒は、例えばEP28314
8、USP3278457、USP3278458、U
SP3278459明細書等に記載されている。
オールは上記のような触媒の存在下1官能以上の開始剤
にアルキレンオキシドを反応させて製造されるものが好
ましい。開始剤に反応させるアルキレンオキシドとして
はエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(P
O)、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオ
キシド等が好ましい。
ポリヒドロキシ化合物、モノアミン化合物、ポリアミン
化合物、及びこれらに比較的少量のアルキレンオキシド
を反応させて得られる目的物よりも低分子量のポリオキ
シアルキレンモノ又はポリオールがある。
ール、モノフェノール、ポリフェノール、モノアミン、
ポリアミン及びこれらに比較的少量のアルキレンオキシ
ドを反応させて得られる目的物よりも低分子量のポリオ
キシアルキレンモノ又はポリオールである。
ロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、デキスト
ロース、ビスフェノールA、ビスフェノールS、及びこ
れらにPOを反応して得られるポリオキシプロピレンモ
ノ又はポリオールがある。これら開始剤は2種以上使用
することもできる。
gKOH/g)が5≦X≦80であり、総不飽和度Y
(meq/g)がY≦0.07であるポリオキシアルキ
レンポリオールは、Y≦0.04であることが好まし
く、さらに32.5≦X≦80のときに不等式(1)を
満たすことが好ましい。 Y≦0.9/(X−10)・・・(1) また、上記ポリオキシアルキレンポリオールは特に5≦
X≦60であることが好ましく、さらに5≦X≦45で
あることが最も好ましい。
いて本発明におけるポリマー分散ポリオールを製造する
方法は2通りある。一方はポリオキシアルキレンポリオ
ール中で重合性不飽和基含有モノマーを重合させ直接粒
子を析出させる方法であり、他方は溶剤中で粒子を安定
化させるグラフト化剤の存在下で粒子を析出させた後、
ポリオキシアルキレンポリオールと溶剤を置換して安定
な分散体を得る方法である。本発明ではどちらの方法も
用いうるが前者の方法が特に好ましい。
常重合性二重結合を1個有するモノマーが使用される
が、これに限られない。
リル、スチレン、アクリルアミド、アクリル酸エステル
(例えばブチルアクリレート)、メタクリル酸エステル
(例えばベンジルメタクリレート)、酢酸ビニルが好ま
しいが、それらに限られなく、例えばα−メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、ハロゲン化スチレン等のスチレ
ン誘導体、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン、メ
タクリロニトリル、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル、
マレイン酸ジエステル、イタコン酸ジエステル等の不飽
和脂肪酸エステル、その他のモノマーを用いることがで
きる。
ならず、他のモノマーと併用して共重合体とすることも
できる。最も好ましいモノマーはアクリロニトリル単
独、スチレン単独、アクリロニトリルとスチレン、又は
アクリロニトリル若しくはスチレンと他のモノマーとの
組み合わせであってアクリロニトリル若しくはスチレン
を主成分とするものである。
て重合を開始させるタイプの重合開始剤が用いられる。
具体的には例えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾ
イルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、アセチルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオ
キシド、ジクミルパーオキシド、ジラウロイルパーオキ
シド、過硫酸塩等がある。特にアゾビスイソブチロニト
リルが好ましい。
常は80〜160℃で行われる。モノマーの使用量は、
全ポリオキシアルキレンポリオールとモノマーの全量に
対して約60重量%以下、特に10〜50重量%が好ま
しい。重合反応終了後、得られるポリマー分散ポリオー
ルはそのままイソシアネート基末端ポリウレタンプレポ
リマーの原料として使用しうるが、重合開始剤分解物等
の不純物を除去する等の後処理を行なってもよい。
に分散したポリマー分散ポリオールが得られるが、使用
するモノマーによっては安定な分散体が得にくいことが
ある。さらに粒子の分散安定性をよくするために、分子
内に二重結合を有する粒子安定化剤又はグラフト化剤を
使用できる。
基、アリル基、イソプロピル基等を有する活性水素化合
物にアルキレンオキシドを反応させた高分子量ポリオー
ル又はモノオール、ポリオールに無水マレイン酸、無水
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタ
クリル酸等の不飽和カルボン酸又はその酸無水物を反応
させた後、必要に応じPO、EO等のアルキレンオキシ
ドを付加した高分子量ポリオール又はモノオール、ポリ
オールとポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチルア
クリレート、ブテンジオール等の不飽和アルコールとの
反応により得られる高分子量ポリオール又はモノオー
ル、ポリオールとアリルグリシジルエーテル等不飽和エ
ポキシ化合物との反応物等が挙げられる。
フト化剤としては水酸基を有する高分子量ポリオール又
はモノオールが望ましいが水酸基が変性により全て変性
され本質的に水酸基を持たない化合物も充分に粒子安定
化剤として使用できる。
の量は特に限定されないが、50重量%以下、特に40
重量%以下が好ましい。その量の下限は2重量%、特に
5重量%が好ましい。
プレポリマーの原料として使用する際に希釈剤で希釈し
て使用することもできる。このとき希釈剤は本発明にお
ける上記ポリオキシアルキレンポリオール及び/又は他
の活性水素化合物である。
キシアルキレンポリオールより低分子量の活性水素化合
物が好ましい。具体的には、上記特定ポリオキシアルキ
レンポリオール以外のポリオキシアルキレンポリオー
ル、ポリテトラメチレンエーテルポリオール、ポリエス
テルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙
げられる。
ウレタンプレポリマーは上記ポリマー分散ポリオール単
独、又は該ポリマー分散ポリオールと前記ポリオキシア
ルキレンポリオールの混合物、を種々の有機ポリイソシ
アネートとイソシアネート基過剰の条件で反応させるこ
とによって得られる。
は未反応物が残る量であってもよく、またその未反応物
の量が多すぎる場合は反応終了後未反応ポリイソシアネ
ート化合物を除去することもできる。得られるイソシア
ネート基含有ポリウレタンプレポリマーのイソシアネー
ト基含有量は0.1〜5重量%が好ましい。
ネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系
のポリイソシアネート、それら2種類以上の混合物、及
びそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートが
ある。具体的には例えばトリレンジイソシアネート(T
DI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称
クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)等のポリイソシ
アネートやそれらのプレポリマー変性体、ヌレート変性
体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられ
る。
上記ポリウレタンプレポリマー単独を硬化成分とする水
分硬化性の一液型硬化性組成物と、硬化剤としてポリオ
キシアルキレンポリオール等を含有する二液型硬化性組
成物とに分類できる。
アルキレンポリオールや重合性不飽和基含有モノマーの
重合体を含むポリマー分散ポリオールを使用することが
好ましいが、これに限定されない。
用してもしなくてもよい。硬化促進触媒としてはアルキ
ルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、2−エチルヘキ
サン酸錫及びジブチル錫ジラウレート等のごときカルボ
ン酸の金属塩、ジブチルアミン−2−エチルヘキサノエ
ート等のごときアミン塩並びに他の酸性触媒及び塩基性
触媒を使用しうる。
更にすぐれた耐候性や耐熱性を付与しうる。本発明の組
成物には更に必要であれば補強剤、充填剤、可塑剤、顔
料、タレ止め剤等を含ませてもよい。
シリカ等が、充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、
クレイ、シリカ等が、可塑剤としてはジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、塩
素化パラフィン及び石油系可塑剤等が、顔料としては酸
化鉄、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料及びフタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料
が、タレ止め剤としては有機酸処理炭酸カルシウム、水
添ひまし油、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸亜鉛、微粉末シリカ等が挙げ
られる。
水材、接着剤に使用できる。特に、硬化物自体の接着性
や充分な強度が要求される用途に好適である。
るが、本発明はこれら実施例にのみに限定されない。
せて得られた分子量10000、水酸基価17、EO含
有量10重量%、総不飽和度0.032のポリオキシア
ルキレントリオール。 B:A中にアクリロニトリルを全ポリオールの20重量
%になるよう仕込み、0.5重量%のアゾビスイソブチ
ロニトリルを開始剤として加え、110℃で重合を行っ
て得られるポリマー分散ポリオール。
せて得られた分子量7000、水酸基価24、EO含有
量12重量%、総不飽和度0.025のポリオキシアル
キレントリオール。 D:AのかわりにCを用いる以外はBと同様の条件で製
造して得られるポリマー分散ポリオール。
せて得られた分子量7000、水酸基価24、EO含有
量12重量%、総不飽和度0.11のポリオキシアルキ
レントリオール。 F:AのかわりにEを用いる以外はBと同様の条件で製
造して得られるポリマー分散ポリオール。
せ、ついでEOを付加させて得られた分子量4000、
水酸基価28、EO含有量15重量%、総不飽和度0.
018のポリオキシアルキレンジオール。
量部の混合物とMDIを、インデックス200になるよ
う反応容器に仕込み、80℃で反応を行い、表1に示す
遊離イソシアネート含量(NCO含量/%)のポリウレ
タンプレポリマーを得た。
部に対してジオクチルフタレートを40重量部、樹脂酸
処理炭酸カルシウム50重量部、酸化チタン10重量部
を加え、ニーダーにて均一混合して均質な一液型シーリ
ング材を得た。
し、完全湿気硬化した。このシートの破断強度(kg/
cm2 )、破断伸度(%)、100%モジュラス(k
g/cm2 )を調べた。評価結果を表1に示す。
硬化して、シーリング材や防水材に適した硬化物を与え
る組成物である。本発明の組成物は従来では得られなか
った、高柔軟性、高伸度でありながら、機械強度も高い
硬化物を与えるものである。
Claims (6)
- 【請求項1】イソシアネート基末端ポリウレタンプレポ
リマーを硬化成分とするポリウレタン系硬化性組成物で
あって、該イソシアネート基末端ポリウレタンプレポリ
マーが、(1)下記のポリオキシアルキレンポリオール
中に重合性不飽和基含有モノマーの重合体を含有するポ
リマー分散ポリオール単独、(2)該ポリマー分散ポリ
オールと下記ポリオキシアルキレンポリオールとの混合
物、(3)該ポリマー分散ポリオールと下記ポリオキシ
アルキレンポリオールと他の活性水素化合物との混合
物、又は、(4)該ポリマー分散ポリオールと他の活性
水素化合物との混合物と、有機ポリイソシアネートとを
反応させて得られるイソシアネート基末端ポリウレタン
プレポリマーである、ポリウレタン系硬化性組成物。ポ
リオキシアルキレンポリオール:水酸基数1.5以上、
水酸基価X(mgKOH/g)が5≦X≦80、総不飽
和度Y(meq/g)がY≦0.07であるポリオキシ
アルキレンポリオール。 - 【請求項2】ポリウレタン系硬化性組成物が水分硬化性
である、請求項1に記載のポリウレタン系硬化性組成
物。 - 【請求項3】ポリウレタン系硬化性組成物がさらに硬化
剤を含有してなる、請求項1に記載のポリウレタン系硬
化性組成物。 - 【請求項4】請求項1、2又は3に記載のポリウレタン
系硬化性組成物を硬化してなる、シーリング材。 - 【請求項5】請求項1、2又は3に記載のポリウレタン
系硬化性組成物を硬化してなる、防水材。 - 【請求項6】請求項1、2又は3に記載のポリウレタン
系硬化性組成物を硬化してなる、接着剤。
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1993
- 1993-04-23 JP JP12063793A patent/JP3315471B2/ja not_active Expired - Lifetime
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