JPH10167842A - 拘束層用セラミックグリーンシート及びこれを用いたセラミック基板の製造方法 - Google Patents

拘束層用セラミックグリーンシート及びこれを用いたセラミック基板の製造方法

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JPH10167842A
JPH10167842A JP8335500A JP33550096A JPH10167842A JP H10167842 A JPH10167842 A JP H10167842A JP 8335500 A JP8335500 A JP 8335500A JP 33550096 A JP33550096 A JP 33550096A JP H10167842 A JPH10167842 A JP H10167842A
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ceramic
substrate
ceramic substrate
green sheet
glass ceramic
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Satoru Nakano
悟 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧焼成時にガラスセラミック基板の両面に
宛がう拘束層用セラミックグリーンシートを焼成後に基
板から除去しやすくする。 【解決手段】 ガラスセラミック基板11の両面に拘束
層用セラミックグリーンシート12を宛がって加圧焼成
する。拘束層用セラミックグリーンシート12は、ガラ
スセラミック基板11表面のアルカリ成分に対して耐蝕
性があり且つガラスセラミック基板11の焼結温度では
焼結しないセラミック(例えばMgO等)で形成するこ
とで、加圧焼成時に拘束層用セラミックグリーンシート
12がガラスセラミック基板11に融着することを防止
する。拘束層用セラミックグリーンシート12のセラミ
ック粉末に対するバインダ樹脂、溶剤、可塑剤の配合比
は、セラミック粉末に対する重量比で、バインダ樹脂が
25重量%以下、溶剤が50重量%以下、可塑剤が0.
5重量%以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる加圧焼成
法でガラスセラミック基板を製造する際に用いる拘束層
用セラミックグリーンシート及びこれを用いたセラミッ
ク基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラスセラミック基板を焼成する
際に、基板の面方向の焼成収縮を小さくして基板寸法精
度を向上させるために、ガラスセラミック基板の両面
に、該ガラスセラミック基板の焼結温度では焼結しない
拘束層用アルミナグリーンシートを宛がい、その上から
加圧しながらガラスセラミック基板を焼成した後、その
焼成基板の両面に付着した未焼結の拘束層用アルミナグ
リーンシートを除去してガラスセラミック基板を製造す
る加圧焼成法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この加圧焼成
法でガラスセラミック基板を焼成すると、拘束層用アル
ミナグリーンシートがガラスセラミック基板に融着して
しまう。このため、焼成基板から拘束層用アルミナグリ
ーンシートを除去する作業が甚だ面倒になると共に、加
圧焼成時に基板表面の表層導体を同時焼成する場合に
は、拘束層用アルミナグリーンシートを除去する際に、
拘束層用アルミナグリーンシートの融着力によって表層
導体の一部が欠けてしまうことがあり、これがガラスセ
ラミック基板の製品品質を低下させる原因となる。従っ
て、品質確保のためには、加圧焼成後に、後付けで表層
導体を印刷・焼成しなければならず、その分、工程数が
増えて、生産性が低下する欠点もある。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、加圧焼成したガラス
セラミック基板から拘束層用セラミックグリーンシート
を容易に除去できると共に、加圧焼成時に表層導体を同
時焼成しても、拘束層用セラミックグリーンシート除去
時の表層導体の欠けを防止でき、品質を維持しながら生
産性を向上することができる拘束層用セラミックグリー
ンシート及びこれを用いたセラミック基板の製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】加圧焼成時に、従来の拘
束層用アルミナグリーンシートがガラスセラミック基板
に融着する原因は、ガラスセラミック基板表面のアルカ
リ成分によって拘束層用アルミナグリーンシートの表面
が融解されるためと考えられる。
【0006】そこで、本発明の拘束層用セラミックグリ
ーンシートは、ガラスセラミック基板表面のアルカリ成
分に対して耐蝕性(化学的に不活性な性質)があり、セ
ラミックの中では比較的柔らかく、且つガラスセラミッ
ク基板の焼結温度では焼結しないセラミック成形材料で
形成したものである。これにより、加圧焼成時にガラス
セラミック基板表面のアルカリ成分によって拘束層用セ
ラミックグリーンシートの表面が融解されることを防止
して、拘束層用セラミックグリーンシートがガラスセラ
ミック基板に融着することを防止し、加圧焼成後の拘束
層用セラミックグリーンシートの除去を容易にする。
【0007】この場合、拘束層用セラミックグリーンシ
ートを形成するセラミック成形材料は、セラミック粉末
の平均粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。
これは、セラミック粉末の平均粒径が10μmよりも大
きいと、拘束層用セラミックグリーンシートの表面に1
0μm以上の凹凸ができて、加圧焼成時に拘束層用セラ
ミックグリーンシートの圧着によってガラスセラミック
基板の表面に転写される凹凸が10μmより大きくなっ
てしまい、基板表面の平坦度が低下してフリップチップ
等の搭載部品の接合信頼性が低下するためである。
【0008】また、このセラミック粉末に対するバイン
ダ樹脂、溶剤、可塑剤の配合比は、セラミック粉末に対
する重量比で、バインダ樹脂が25重量%以下、溶剤が
50重量%以下、可塑剤が0.5重量%以上であること
が好ましい。この理由は次の通りである。
【0009】バインダ樹脂は、セラミック粉末を結合
するのに必要であるが、このバインダ樹脂の配合量が多
すぎると、加圧焼成時の加圧力により拘束層用セラミッ
クグリーンシートの焼成延びが大きくなりすぎるため、
セラミック粉末に対するバインダ樹脂の配合比を25重
量%以下とすることで、焼成延びを少なくする。
【0010】溶剤は、セラミック粉末とバインダ樹脂
とを混合して拘束層用セラミックグリーンシートの成形
原料となるスラリーを作るのに必要であるが、この溶剤
の配合量が多すぎると、拘束層用セラミックグリーンシ
ートのテープ成形後の乾燥時の収縮量が大きくなりすぎ
るため、セラミック粉末に対する溶剤の配合比を50重
量%以下とすることで、乾燥時の収縮量を少なくする。
【0011】可塑剤は、テープ成形する拘束層用セラ
ミックグリーンシートの可塑性(柔軟性)を高めるのに
必要であるが、可塑剤の配合量が少なすぎると、溶剤と
分離して十分な可塑性が得られなくなるため、セラミッ
ク粉末に対する可塑剤の配合比を0.5重量%以上とす
ることで、溶剤との分離を防いで、必要な可塑性を確保
する。
【0012】以上のような組成の拘束層用セラミックグ
リーンシートを用いてガラスセラミック基板を加圧焼成
すれば、品質の良いガラスセラミック基板を能率良く製
造できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に示すように、加圧焼成時に
は、ガラスセラミック基板11の両面に拘束層用セラミ
ックグリーンシート12を宛がって、その上から加圧し
ながら800〜1000℃で焼成する。
【0014】ガラスセラミック基板11は、単層基板で
も良いが、グリーンシート積層法により複数枚のグリー
ンシートを積層した多層基板でも良い。ガラスセラミッ
ク基板11の材料としては、CaO−SiO2 −Al2
3 −B2 3 系ガラス50〜65重量%(好ましくは
60重量%)とアルミナ50〜35重量%(好ましくは
40重量%)との混合物を用いる。この他、MgO−S
iO2 −Al2 3 −B2 3 系ガラスとアルミナ粉末
との混合物、SiO2 −B2 3 系ガラスとアルミナと
の混合物、PbO−SiO2 −B2 3 系ガラスとアル
ミナとの混合物、コージェライト系結晶化ガラス等の8
00〜1000℃で焼成できる低温焼成セラミック材料
を用いても良い。
【0015】ガラスセラミック基板11が多層基板の場
合には、各層のグリーンシートを積層する前に、各層の
グリーンシートのビアホールに、Ag、Ag/Pd、A
u、Ag/Pt、Cu等の導体ペーストを充填し、内層
に積層されるグリーンシートには、同じ低融点金属の導
体ペーストを使用して内層導体パターンをスクリーン印
刷する。更に、表層のグリーンシートには、表層導体パ
ターンをAg、Ag/Pd、Au、Ag/Pt、Cu等
の低融点金属の導体ペーストを用いて印刷する。この印
刷工程後に、各層のグリーンシートを積層して加熱圧着
して一体化する。尚、表層導体パターンの印刷は、加圧
焼成後に行っても良い。
【0016】一方、拘束層用セラミックグリーンシート
12は、ガラスセラミック基板11表面のアルカリ成分
に対して耐蝕性(化学的に不活性な性質)があり、セラ
ミックの中では比較的柔らかく、且つガラスセラミック
基板11の焼結温度(800〜1000℃)では焼結し
ないセラミック成形材料のスラリーを用いてドクターブ
レード法等でテープ成形したものである。アルカリ成分
に対する耐蝕性と柔らかさと高い焼成温度の条件を全て
満たすセラミック粉末としてはMgO粉末があり、その
他、ZrO2 粉末等を用いても良い。このセラミック粉
末は、アルカリ成分に対する耐蝕性を高めるために、不
純物の含有量が少ない方が良く、例えば99.90%以
上の高純度のMgO粉末等を用いることが好ましい。
【0017】また、セラミック粉末の粒径が大きいと、
拘束層用セラミックグリーンシート12の表面に出来る
凹凸が大きくなり、加圧焼成時に拘束層用セラミックグ
リーンシート12の圧着によってガラスセラミック基板
11の表面に転写される凹凸が大きくなるため、セラミ
ック粉末の平均粒径が0.1〜10μmのものを用いる
ことが好ましく、より好ましくは、平均粒径が0.2〜
5μm程度のセラミック粉末を用いると良い。
【0018】このセラミック粉末にバインダ樹脂、溶剤
及び可塑剤を配合して、十分に攪拌混合してスラリーを
作製し、このスラリーを用いてドクターブレード法等で
拘束層用セラミックグリーンシート12をテープ成形す
る。
【0019】ここで、バインダ樹脂はセラミック粉末を
結合するのに必要であり、例えばPVB(ポリビニルブ
チラール)を用いれば良いが、この他、アクリル系、ニ
トロセルロース系等の樹脂を用いても良い。
【0020】また、溶剤は、セラミック粉末とバインダ
樹脂とを混合して所定粘度のスラリーを作るのに必要で
あり、例えばトルエンを用いれば良いが、この他、キシ
レン、ブタノール等の有機溶剤を用いても良い。
【0021】また、可塑剤は、テープ成形する拘束層用
セラミックグリーンシート12の可塑性(柔軟性)を高
めるのに必要であり、例えばアミン系のものを用いれば
良いが、この他、DOA等を用いても良い。
【0022】この場合、セラミック粉末に対するバイン
ダ樹脂、溶剤、可塑剤の配合比は、セラミック粉末に対
する重量比で、バインダ樹脂が25重量%以下、溶剤が
50重量%以下、可塑剤が0.5重量%以上であること
が好ましい。
【0023】つまり、バインダ樹脂の配合量が多すぎる
と、焼成時の加圧力により拘束層用セラミックグリーン
シート12の焼成延びが大きくなりすぎるため、セラミ
ック粉末に対するバインダ樹脂の配合比を25重量%以
下とすることで、焼成延びを適正範囲内に抑える。
【0024】また、溶剤の配合量が多すぎると、拘束層
用セラミックグリーンシート12のテープ成形後の乾燥
時の収縮量が大きくなりすぎるため、セラミック粉末に
対する溶剤の配合比を50重量%以下とすることで、乾
燥時の収縮量を適正範囲内に抑える。
【0025】また、可塑剤の配合量が少なすぎると、溶
剤と分離して十分な可塑性が得られなくなるため、セラ
ミック粉末に対する可塑剤の配合比を0.5重量%以上
とすることで、溶剤と十分に混合させて、必要な可塑性
を確保する。
【0026】以上のような組成の拘束層用セラミックグ
リーンシート12を用いてガラスセラミック基板11を
加圧焼成する場合には、図1に示すように、ガラスセラ
ミック基板11の両面に拘束層用セラミックグリーンシ
ート12を宛がって、その上から2〜20kgf/cm
2 の圧力で加圧しながら、ガラスセラミック基板11の
焼結温度である800〜1000℃(好ましくは900
℃)で焼成する。この際、ガラスセラミック基板11両
面に積層された拘束層用セラミックグリーンシート12
(MgO、ZrO2 等)は、1500℃以上に加熱しな
いと焼結しないので、800〜1000℃で焼成すれ
ば、拘束層用セラミックグリーンシート12は未焼結の
まま残される。但し、焼成の過程で、拘束層用セラミッ
クグリーンシート12中の溶剤や樹脂バインダが飛散し
てセラミック粉体として残る。
【0027】加圧焼成後、ガラスセラミック基板11の
両面に付着した拘束層用セラミックグリーンシート12
(セラミック粉体)を湿式ブラスト(ウォータジェッ
ト)、バフ研磨等により除去する。これにより、ガラス
セラミック基板11が出来上がる。
【0028】
【実施例】本発明者は、拘束層用セラミックグリーンシ
ートのセラミック粉末組成、セラミック粉末の平均粒
径、除去性、焼成基板の平坦度との関係を考察する試験
を行ったので、その試験結果を次の表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この試験において、加圧焼成後の拘束層用
セラミックグリーンシートの除去テストは、湿式ブラス
ト(ウォータジェット)とバフ研磨によって行った。湿
式ブラストの投射材はセラミックの中で非常に柔らかい
MgO(モース硬度6)を用いた。
【0031】表1において、比較例1は、平均粒径0.
2μmのα−アルミナ粉末を用い、比較例2は、平均粒
径0.2μmのβ−アルミナ粉末を用いたものである。
α−アルミナ粉末とβ−アルミナ粉末は、ガラスセラミ
ック基板表面のアルカリ成分に対する耐蝕性が劣るた
め、比較例1,2は、いずれも、加圧焼成時に拘束層用
アルミナグリーンシートがガラスセラミック基板に融着
してしまい、湿式ブラストやバフ研磨による除去性が悪
く、除去テスト結果が不良であった。
【0032】このような比較例1,2では、ガラスセラ
ミック基板の加圧焼成時に表層導体を同時焼成すると、
拘束層用アルミナグリーンシートを除去する際に、拘束
層用アルミナグリーンシートの融着力によって表層導体
の一部が欠けてしまうことがあり、これがガラスセラミ
ック基板の製品品質を低下させる原因となる。従って、
品質確保のためには、加圧焼成後に後付けで表層導体を
印刷・焼成しなければならず、その分、工程数が増えて
生産性が低下する欠点もある。尚、比較例1,2は、い
ずれも、アルミナ粉末の平均粒径が小さく、0.2μm
であるため、拘束層用セラミックグリーンシートの表面
の平坦度が良く、加圧焼成したガラスセラミック基板
(以下「焼成基板」という)の表面の平坦度も良好であ
った。
【0033】一方、実施例1〜3は、いずれも、セラミ
ック粉末としてMgO粉末を用い、その平均粒径は、実
施例1,2が共に0.2μm、実施例3が10μmであ
る。MgO粉末は、ガラスセラミック基板表面のアルカ
リ成分に対して耐蝕性があるため、実施例1〜3は、い
ずれも、加圧焼成時に、ガラスセラミック基板表面のア
ルカリ成分によって拘束層用セラミックグリーンシート
がガラスセラミック基板に融着することが防止され、除
去テスト結果が大変良好であった。
【0034】また、焼成基板の表面の平坦度について
は、実施例1,2では、MgO粉末の平均粒径が0.2
μmと5μmであるため、拘束層用セラミックグリーン
シートの表面の平坦度が良く、焼成基板の表面の平坦度
も大変に良い結果が得られた。また、実施例3では、M
gO粉末の平均粒径が実施例1,2より大きく、10μ
mであるため、拘束層用セラミックグリーンシート表面
の平坦度や焼成基板の表面の平坦度が実施例1,2より
やや低下するものの、合格レベルであった。
【0035】以上の試験結果から、セラミック粉末の平
均粒径が10μm以下であれば、焼成基板の表面の平坦
度が合格レベルとなり、更に、より良好な平坦度を得る
ためには、平均粒径を5μm以下とすれば良いことが確
認された。焼成基板の平坦度が良くなれば、フリップチ
ップ等の搭載部品の接合信頼性を向上できる。
【0036】また、実施例4は、セラミック粉末とし
て、平均粒径0.2μmのZrO2 粉末を用いたもので
ある。ZrO2 粉末は、ガラスセラミック基板表面のア
ルカリ成分に対する耐蝕性がMgO粉末よりもやや低い
ものの、アルミナ粉末と比較すれば、耐蝕性は若干良好
であり、柔らかさが高いため、除去テスト結果はアルミ
ナ粉末と比較して良好であった。
【0037】以上説明した実施例1〜4のように、拘束
層用セラミックグリーンシートを形成するセラミック粉
末として、ガラスセラミック基板表面のアルカリ成分に
対する耐蝕性があるMgO粉末、ZrO2 粉末等を用い
れば、加圧焼成時にガラスセラミック基板表面のアルカ
リ成分によって拘束層用アルミナグリーンシートがガラ
スセラミック基板に融着することを防止できて、焼成基
板から拘束層用セラミックグリーンシートを容易に除去
することができ、除去作業の能率を向上できると共に、
除去作業中の焼成基板表面の損傷を防止できる。しか
も、ガラスセラミック基板の加圧焼成時に表層導体を同
時焼成しても、拘束層用セラミックグリーンシート除去
時の表層導体の欠けを防止できて、焼成基板の品質を向
上できると共に、表層導体の同時焼成により工程数を削
減でき、生産性を向上することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、拘束層用セラミックグリーンシートを形成す
るセラミックとして、ガラスセラミック基板表面のアル
カリ成分に対する耐蝕性があるセラミックを用いるよう
にしたので、加圧焼成時に拘束層用アルミナグリーンシ
ートがガラスセラミック基板に融着することを防止でき
て、焼成基板から拘束層用セラミックグリーンシートを
容易に除去することができると共に、品質を維持しなが
ら、加圧焼成時に表層導体を同時焼成することが可能と
なり、生産性を向上することができる(請求項1,
3)。
【0039】更に、セラミック粉末の平均粒径を0.1
〜10μmとすることで、焼成基板の平坦度を向上でき
て、搭載部品の接合信頼性を向上できる。そして、セラ
ミック粉末に対する重量比で、バインダ樹脂を25重量
%以下とすることで、拘束層用セラミックグリーンシー
トの焼成延びを少なくすることができ、また、溶剤を5
0重量%以下とすることで、拘束層用セラミックグリー
ンシートのテープ成形後の乾燥時の収縮量を少なくする
ことができ、更に、可塑剤を0.5重量%以上とするこ
とで、拘束層用セラミックグリーンシートの可塑性を高
めることができる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における加圧焼成時の拘束
層用セラミックグリーンシートとガラスセラミック基板
との積層状態を示す縦断面図
【符号の説明】
11…ガラスセラミック基板、12…拘束層用セラミッ
クグリーンシート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスセラミック基板を加圧しながら焼
    成する際に、該ガラスセラミック基板の両面に宛がわ
    れ、該ガラスセラミック基板の焼成後に該ガラスセラミ
    ック基板の両面から除去される拘束層用セラミックグリ
    ーンシートであって、 前記ガラスセラミック基板表面のアルカリ成分に対して
    耐蝕性があり且つ前記ガラスセラミック基板の焼結温度
    では焼結しないセラミック成形材料で形成したことを特
    徴とする拘束層用セラミックグリーンシート。
  2. 【請求項2】 前記セラミック成形材料は、セラミック
    粉末にバインダ樹脂と溶剤及び可塑剤を配合して製造さ
    れ、 セラミック粉末の平均粒径が0.1〜10μmであり、
    バインダ樹脂、溶剤、可塑剤の配合比は、セラミック粉
    末に対する重量比で、バインダ樹脂が25重量%以下、
    溶剤が50重量%以下、可塑剤が0.5重量%以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の拘束層用セラミッ
    クグリーンシート。
  3. 【請求項3】 ガラスセラミック基板を加圧しながら焼
    成する際に、該ガラスセラミック基板の両面に請求項1
    又は2に記載の拘束層用セラミックグリーンシートを宛
    がって加圧しながら該ガラスセラミック基板の焼結温度
    で焼成し、焼成後に該ガラスセラミック基板の両面から
    前記拘束層用セラミックグリーンシートを除去してガラ
    スセラミック基板を製造することを特徴とするセラミッ
    ク基板の製造方法。
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