JP2002016360A - ガラスセラミック基板の製造方法 - Google Patents

ガラスセラミック基板の製造方法

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JP2002016360A
JP2002016360A JP2000194391A JP2000194391A JP2002016360A JP 2002016360 A JP2002016360 A JP 2002016360A JP 2000194391 A JP2000194391 A JP 2000194391A JP 2000194391 A JP2000194391 A JP 2000194391A JP 2002016360 A JP2002016360 A JP 2002016360A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスセラミック・グリーンシートの積層面
内での焼結収縮を確実に拘束して、寸法精度の高いガラ
スセラミック基板を得る方法を提供することである。 【解決手段】 (i)表面に導体パターンが形成された
ガラスセラミック・グリーンシートの複数枚を積層して
積層体を作製し、(ii)該積層体の両面に、所定の難焼
結性無機材料とガラスとを含む拘束グリーンシートを積
層し、(iii)積層体から有機成分を除去し、ついで焼
成して、拘束シートを保持したガラスセラミック基板を
作製し、(iv)該基板から拘束シートを除去する工程か
らなり、(v)拘束グリーンシートのガラス含有量が、
焼成時にガラスセラミック・グリーンシートと結合しか
つ積層面内で実質的に収縮させない量であるとともに、
拘束グリーンシート中の難焼結性無機材料粉末およびガ
ラス粉末の平均粒径が1〜5μm、粒度分布が(D90−
D10)/D50≦4である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体LSI、チ
ップ部品等を搭載し、それらを相互配線するための多層
ガラスセラミック基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体LSI、チップ部品等は小
型化、軽量化が進んでおり、これらを実装する配線基板
も小型化、軽量化が望まれている。このような要求に対
して、基板内に内部電極等を配した多層セラミック基板
は、要求される高密度配線が可能となり、かつ薄型化が
可能なことから、今日のエレクトロニクス業界において
重要視されている。
【0003】多層セラミック基板としては、アルミナ質
焼結体からなり、表面または内部にタングステン、モリ
ブデン等の高融点金属からなる配線層が形成された絶縁
基板が従来より広く用いられている。
【0004】一方、近年の高度情報化時代を迎え、使用
される周波数帯域はますます高周波帯に移行しつつあ
る。このような高周波の信号の伝送を行う高周波配線基
板においては、高周波信号を高速で伝送する上で、配線
層を形成する導体の抵抗が小さいことが要求され、絶縁
基板にもより低い誘電率が要求される。
【0005】しかし、従来のタングステン、モリブデン
等の高融点金属は導体抵抗が大きく、信号の伝播速度が
遅く、また30GHz以上の高周波領域の信号伝播も困難
であることから、タングステン、モリブデン等の金属に
代えて銅、銀、金等の低抵抗金属を使用することが必要
である。ところが、上記のような低抵抗金属は融点が低
いため、800〜1000℃程度の低温で焼成することが必要
であることから、該低抵抗金属からなる配線層は、高温
焼成が必要なアルミナと同時焼成することができなかっ
た。また、アルミナ基板は誘電率が高いため、高周波回
路基板には不適切である。
【0006】このため、最近では、ガラスとセラミック
ス(無機質フィラー)との混合物を焼成して得られるガ
ラスセラミックスを絶縁基板として用いることが注目さ
れている。すなわち、ガラスセラミックスは誘電率が低
いため高周波用絶縁基板として好適であり、またガラス
セラミックスは800〜1000℃の低温で焼成することがで
きることから、銅、銀、金等の低抵抗金属を配線層とし
て使用できるという利点がある。
【0007】多層ガラスセラミック基板は、ガラスとフ
ィラーとの混合物に有機バインダー、可塑剤、溶剤等を
加えてスラリーとし、ドクターブレード等によりガラス
セラミック・グリーンシートを成形した後、銅、銀、金
等の低抵抗金属の粉末を含有する導体ペーストを印刷す
るなどして前記グリーンシート上に導体パターンを形成
し、ついで複数枚のグリーンシートを積層して800〜100
0℃の温度で焼成して得られる。
【0008】ところが、多層ガラスセラミック基板は、
焼成過程において焼結に伴う収縮を生じるという問題が
ある。このような収縮の程度は一様ではなく、使用する
基板用無機材料、グリーンシート組成、原料である粉体
粒度のバラツキ、導体パターン、内部電極材料等により
収縮率や収縮方向が異なってくる。このことは、多層ガ
ラスセラミック基板の作製において、いくつかの問題を
ひき起こす。
【0009】先ず、内部電極印刷用のスクリーン版を作
製する際、基板の収縮率から逆算してスクリーン版の大
きさを決定しなければならないが、上記のように基板の
収縮率や収縮方向は一定でないため、スクリーン版は基
板の製造ロット毎に作り直さなければならず不経済であ
り現実的ではない。さらに、上記のようなグリーンシー
ト積層法によって作製される多層ガラスセラミック基板
では、グリーンシートの造膜方向によって積層面内の縦
方向と横方向の収縮率が異なるため、多層ガラスセラミ
ック基板の作製がより一層困難なものになる。
【0010】これに対して、収縮誤差を許容するように
必要以上に大きい面積の電極を形成する場合には、高密
度な配線ができなくなる。
【0011】これらの収縮変化を小さくするためには、
回路設計による基板の収縮率の傾向を調べたり、製造工
程において基板材料およびグリーンシート組成の管理、
粉体粒度のバラツキ、プレス圧や温度等の積層条件を充
分管理する必要がある。しかし、それでも一般に収縮率
の誤差として±0.5%程度はどうしても発生するといわ
れている。
【0012】このことは多層ガラスセラミック基板にか
かわらずセラミックスやガラスセラミックス等の焼結に
伴うものに共通する課題である。このような課題を解決
するために、特開平4−293978号公報、特開平5−2886
7号公報、特開平5−102666号公報では、以下の(1)
〜(4)の工程を含む基板の製造方法が提案されてい
る。 (1)ガラスセラミック成分とバインダー、可塑剤等の
有機成分とを含むガラスセラミック・グリーンシートに
導体パターンを形成したものを所望枚数積層し、(2)
得られたガラスセラミック・グリーンシートの積層体の
両面または片面に、前記ガラスセラミック成分の焼成温
度では焼結しない無機材料とバインダー、可塑剤等の有
機成分とを含む拘束グリーンシートを積層し、(3)こ
れらガラスセラミック・グリーンシートの積層体と拘束
グリーンシートとの積層体を加熱して、まず有機成分を
除去し、ついで焼成して、それぞれガラスセラミック基
板および拘束シートとなし、(4)最後に、ガラスセラ
ミック基板から拘束シートを除去する。
【0013】この方法によれば、前記拘束グリーンシー
トがガラスセラミック・グリーンシートの焼成時の収縮
を拘束するため、積層体の厚さ方向のみに収縮が起こ
り、積層面の縦・横方向には収縮が起こらなくなり、ガ
ラスセラミック基板の寸法精度が向上すると考えられて
いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、ガラ
スセラミック・グリーンシートと拘束グリーンシートと
の結合は、それらのグリーンシート内に含有されている
バインダー等の有機成分により行なわれる。しかし、
(3)の焼成工程において、バインダー、可塑剤等の有
機成分が分解し揮散した後は、拘束グリーンシート中の
粉体とガラスセラミック・グリーンシート中の粉体とが
単に密着して接触しているだけであり、それらのシート
間にはファンデルワールス力による弱い結合が働いてい
るだけである。
【0015】このような弱い結合は、(4)の工程にお
ける拘束シートの除去が簡単になるという利点があるも
のの、(3)の焼成工程でガラスセラミック・グリーン
シート積層体から拘束グリーンシートがそれらの熱膨張
差等により不用意に剥離するおそれがある。
【0016】焼成途中で拘束グリーンシートが剥離する
と、ガラスセラミック・グリーンシートの焼結収縮を防
止できなくなる。また、拘束グリーンシートの剥離がた
とえ一部であっても、当該部分において収縮が起こるた
めガラスセラミック基板の変形が発生することになる。
【0017】また、ガラスセラミック・グリーンシート
積層体と拘束グリーンシートとは結合力が小さいため、
焼成前のそれらの密着状態や、ガラスセラミック成分の
種類によるガラスセラミック・グリーンシート中のガラ
ス成分の拘束グリーンシート内への浸透性によってはそ
れらの結合力にムラが生じやすい。結合力にムラがある
と、ガラスセラミックの焼結収縮を拘束する力にムラが
でき、収縮ムラが起こり、ガラスセラミック基板の反
り、変形等が発生することになる。その結果、寸法精度
の高い基板が得られないという問題がある。
【0018】さらに、拘束グリーンシート内の難焼結性
無機材料粉末およびガラス粉末の粒径および粒度分布の
ばらつきがあまり大きいと、ガラスセラミック・グリー
ンシートのガラスと拘束グリーンシートのガラスとの反
応が積層体の面方向で不均一となることがあり、十分な
拘束性が得られなくなるために焼成後のガラスセラミッ
ク基板に反りや変形等が発生する場合があるという問題
点がある。また、ガラスセラミック基板の表面に形成さ
れた銅、銀、金等からなる配線導体の表面粗さが大きく
なり、この配線導体表面へのメッキ被膜形成に悪影響を
及ぼしたり、配線導体に半導体素子やコンデンサ等の各
種電子部品を接続する場合にワイヤボンディングや導体
バンプ等の接合強度を低下させる場合があるという問題
点がある。
【0019】本発明の目的は、ガラスセラミック・グリ
ーンシートの積層面内での焼結収縮を確実に拘束し、し
かもガラスセラミック基板と拘束シートとの反応を積層
体の面方向で均一として、寸法精度の極めて高いガラス
セラミック基板を得る方法を提供することである。
【0020】また、本発明の目的は、表面の配線導体の
半田濡れ性が良好で、各種電子部品の接続においてワイ
ヤボンディングや導体バンプを良好に接合することがで
きるガラスセラミック基板を得る方法を提供することで
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(I)拘束グリー
ンシート内にガラス成分を含有させておくと、該ガラス
成分が焼成過程でガラスセラミック・グリーンシートと
拘束グリーンシートとを結合する結合材として作用する
ため、それらの間の結合力が高まり、拘束グリーンシー
トが剥離するのを防止できること、(II)焼成時におけ
る拘束グリーンシート自体の焼結収縮はガラスの含有量
を所定範囲内に設定することにより実質的に回避できる
こと、その結果、(III)拘束グリーンシートによりガ
ラスセラミック・グリーンシート積層体の収縮が確実に
抑えられ、寸法精度の高いガラスセラミック基板を得る
ことができること、さらに(IV)拘束グリーンシートに
含有させる難焼結性無機材料粉末およびガラス粉末の粒
径および粒度分布を所定の範囲内に設定することによ
り、焼成時のガラスセラミック基板のガラスと拘束シー
トのガラスとの間の反応を積層体の面方向でほぼ均一な
ものとすることができ、より寸法精度の高いガラスセラ
ミック基板を得ることができ、しかも表面に形成された
配線導体の表面粗さを大きくするような悪影響をなくす
ことができるという新たな事実を見出し、本発明を完成
するに到った。
【0022】すなわち、本発明のガラスセラミック基板
の製造方法は、(i)ガラス粉末とフィラー粉末と有機
バインダーとを含有し表面に導体パターンが形成された
ガラスセラミック・グリーンシートの複数枚を積層して
ガラスセラミック・グリーンシート積層体を作製する工
程と、(ii)前記ガラスセラミック・グリーンシート積
層体の両面に、難焼結性無機材料粉末とガラス粉末と有
機バインダーとを含む拘束グリーンシートを積層する工
程と、(iii)前記拘束グリーンシートとガラスセラミ
ック・グリーンシート積層体との積層体から有機成分を
除去し、ついで焼成して拘束シートを保持したガラスセ
ラミック基板を作製する工程と、(iv)前記ガラスセラ
ミック基板から拘束シートを除去する工程とを含み、
(v)前記拘束グリーンシートのガラス含有量が、前記
焼成時に拘束グリーンシートを前記ガラスセラミック・
グリーンシートと結合させかつ拘束グリーンシートをそ
の積層面内で実質的に収縮させない量であるとともに、
前記拘束グリーンシート中の前記難焼結性無機材料粉末
および前記ガラス粉末の平均粒径が1〜5μmであり、
かつ、粒度分布が個数積算分布における10%粒子径をD
10、50%粒子径をD50、90%粒子径をD90としたときに
(D90−D10)/D50≦4であることを特徴とする。
【0023】ここで、「実質的に収縮させない」とは、
拘束グリーンシートの収縮が1%以下、好ましくは0.8
%以下、より好ましくは0.5%以下に抑制されているこ
とを意味する。また、前記「積層面内」とは、三次元座
標において厚さ方向をZ方向としたときのX方向および
Y方向によって規定される面内をいい、具体的にはシー
トの縦方向および横方向を意味する。
【0024】本発明において、前記拘束グリーンシート
中に含有されるガラスの軟化点は、前記ガラスセラミッ
ク・グリーンシート積層体の焼成温度以下であるのがよ
い。これにより、焼成工程で拘束グリーンシート中のガ
ラスが軟化し、結合力が高まる。
【0025】また、前記拘束グリーンシート中に含有さ
れるガラスの軟化点は、前記有機成分の除去温度よりも
高いのがよい。前記ガラスの軟化点が有機成分の除去温
度よりも低い場合には、分解・揮散した有機成分が通過
するための除去経路が軟化したガラスによって閉塞され
てしまうおそれがある。
【0026】前記拘束グリーンシート中のガラス含有量
は、該拘束グリーンシート中の全無機成分の0.5〜15重
量%であるのがよい。通常は、この範囲が焼成時に前記
ガラスセラミック・グリーンシートと結合しかつ拘束グ
リーンシートをその積層面内で実質的に収縮させない量
となるが、必ずしもこの範囲に制限されるものではな
く、使用するガラスの種類等によってガラス含有量は変
化する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明におけるガラスセラミック
・グリーンシートは、無機材料であるガラス粉末および
フィラー粉末(セラミック粉末)、さらに有機バインダ
ー、可塑剤、有機溶剤等を混合したものが用いられる。
【0028】ガラス成分としては、例えばSiO2−B2
3系、SiO2−B23−Al23系、SiO2−B2
3−Al23−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、
BaまたはZnを示す)、SiO2−Al23−M1O−
2O系(但し、M1およびM 2は同一または異なってC
a、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO2
23−Al23−M1O−M2O系(但し、M1および
2は前記と同じである)、SiO2−B23−M3 2O系
(但し、M3はLi、NaまたはKを示す)、SiO2
23−Al23−M3 2O系(但し、M3は前記と同じ
である)、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げられ
る。
【0029】また、前記フィラーとしては、例えばAl
23、SiO2、ZrO2とアルカリ土類金属酸化物との
複合酸化物、TiO2とアルカリ土類金属酸化物との複
合酸化物、Al23およびSiO2から選ばれる少なく
とも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル、ムライ
ト、コージェライト)等が挙げられる。
【0030】上記ガラスとフィラーの混合割合は重量比
で40:60〜99:1であるのが好ましい。
【0031】ガラスセラミック・グリーンシートに配合
される有機バインダーとしては、従来からセラミックグ
リーンシートに使用されているものが使用可能であり、
例えばアクリル系(アクリル酸、メタクリル酸またはそ
れらのエステルの単独重合体または共重合体、具体的に
はアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル
共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル
共重合体等)、ポリビニルブチラ−ル系、ポリビニルア
ルコール系、アクリル−スチレン系、ポリプロピレンカ
ーボネート系、セルロース系等の単独重合体または共重
合体が挙げられる。
【0032】ガラスセラミック・グリーンシートは、上
記ガラス粉末、フィラー粉末、有機バインダーに必要に
応じて所定量の可塑剤、溶剤(有機溶剤、水等)を加え
てスラリーを得て、これをドクターブレード、圧延、カ
レンダーロール、金型ブレス等により厚さ約50〜500μ
mに成形することによって得られる。
【0033】ガラスセラミック・グリーンシート表面に
導体パターンを形成するには、例えば導体材料粉末をペ
ースト化したものをスクリーン印刷法やグラビア印刷法
等により印刷するか、あるいは所定パターン形状の金属
箔を転写する等の方法が挙げられる。導体材料として
は、例えばAu、Ag、Cu、Pd、Pt等の1種また
は2種以上が挙げられ、2種以上の場合は混合、合金、
コーティング等のいずれの形態であってもよい。
【0034】なお、表面の導体パターンには、上下の層
間の導体パターン同士を接続するためのビア導体やスル
ーホール導体等の貫通導体が表面に露出した部分も含ま
れる。これら貫通導体は、パンチング加工等によりガラ
スセラミック・グリーンシートに形成した貫通孔に、導
体材料粉末をペースト化したもの(導体ペースト)を印
刷により埋め込む等の手段によって形成される。
【0035】ガラスセラミック・グリーンシートの積層
には、積み重ねたグリーンシートに熱と圧力を加えて熱
圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等からな
る接着剤をシート間に塗布して熱圧着する方法等が採用
可能である。
【0036】本発明における拘束グリーンシートは、難
焼結性無機材料粉末とガラス粉末とからなる無機成分に
有機バインダー、可塑剤、溶剤等を加えたスラリーを成
形して得られる。難焼結性無機材料としては、Al23
SiO2、ZrO2、TiO2またはMgOからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種以上からなるものが挙げられ
るが、これらに制限されるものではない。
【0037】拘束グリーンシートに加えられるガラス粉
末についても、その種類は特に制限されるものではな
く、前記したガラスセラミック・グリーンシートに配合
されるガラスと同様のものが使用可能である。また、拘
束グリーンシート中のガラスは、ガラスセラミック・グ
リーンシート中のガラスと同一組成のものであってもよ
く、異なる組成のものであってもよい。
【0038】そして、このガラス粉末として、平均粒径
が1〜5μmであり、かつ、粒度分布が個数積算分布に
おける10%粒子径をD10、50%粒子径をD50、90%粒子
径をD90としたときに(D90−D10)/D50≦4である
ものを用いる。
【0039】ここで、ガラス粉末の平均粒径を1〜5μ
mとするのは、平均粒径が1μmを下回るとこれをスラ
リー化するために分散させるバインダーおよび可塑剤の
絶対量が多くなり拘束グリーンシートの成形時に成形体
に破れの発生が見られる傾向があるからであり、他方、
平均粒径が5μmを超えると得られたガラスセラミック
基板の表面に形成した導体パターンの表面粗さが大きく
なり、この導体パターン上へのメッキ被膜形成に悪影響
を及ぼしたり、この導体パターンで形成したワイヤボン
ディングパッド部へのワイヤボンディング性ならびにこ
の導体パターンへ半導体素子やコンデンサ等を接合する
際の接合強度の低下が見られる場合があるからである。
【0040】また、粒度分布を(D90−D10)/D50≦
4とするのは、この範囲内とすることにより上記の好適
な平均粒径に対して極端に粒径の大きいあるいは小さい
粒子が存在しないため拘束グリーンシートの成形性およ
びガラスセラミック基板の表面に形成した導体パターン
の表面粗さを良好にすることができ、また拘束グリーン
シートとガラスセラミック・グリーンシート積層体との
結合材であるガラスの粒径が均一になるため積層面内で
の結合力も均一にすることができるからである。また、
この値が4を超えると、上記の好適な平均粒径に対して
極端に粒径の大きいあるいは小さい粒子が増える傾向が
あり、拘束グリーンシートの成形時に成形体に破れが発
生しやすくなり、また得られたガラスセラミック基板の
表面に形成した導体パターンの表面粗さが大きくなり、
この導体パターンで形成したワイヤボンディングパッド
部へのワイヤボンディング性ならびにこの導体パターン
へ半導体素子やコンデンサ等を接合する際の接合強度が
低下する場合があるからである。また、拘束シートのガ
ラスセラミック積層体との積層面内において結合材であ
るガラスの粒径が極端に異なる部分が存在することとな
り、ガラスセラミック・グリーンシートのガラスと拘束
グリーンシートのガラスとの反応が積層体の面方向で不
均一となることがあり、十分な拘束性が得られなくなる
ために焼成後のガラスセラミック基板に反りや変形等が
発生する場合があるからである。
【0041】拘束グリーンシート中のガラスの軟化点
は、ガラスセラミック・グリーンシート積層体の焼成温
度以下で、かつ拘束グリーンシート中の有機成分の分解
・揮散温度よりも高いのが好ましい。具体的には、拘束
グリーンシート中のガラスの軟化点は450〜1100℃程度
であるのが好ましい。ガラスの軟化点が450℃未満の場
合には、ガラスセラミック・グリーンシートからの有機
成分の除去時に、軟化したガラスが分解・揮散した有機
成分の除去経路を塞ぐことになり有機成分を完全に除去
できないおそれがある。一方、ガラスの軟化点が1100℃
を超える場合には、通常のガラスセラミック・グリーン
シートの焼成条件では該グリーンシートへの結合材とし
て作用しなくなるおそれがある。
【0042】拘束グリーンシートは、ガラスセラミック
・グリーンシートの作製と同様にして、有機バインダ
ー、可塑剤、溶剤等を用いて成形することによって得ら
れる。有機バインダー、可塑剤および溶剤としては、ガ
ラスセラミック・グリーンシートで使用したのと同様な
材料が使用可能である。ここで、可塑剤を添加するの
は、拘束グリーンシートに可撓性を付与し、積層時にガ
ラスセラミック・グリーンシートとの密着性を高めるた
めである。
【0043】ガラスセラミック・グリーンシートの両面
に積層される拘束グリーンシートの厚さは、片面だけで
ガラスセラミック・グリーンシート積層体の厚さに対し
て10%以上であるのが好ましく、これよりも薄いと拘束
グリーンシートの拘束性が低下するおそれがある。ま
た、有機成分の揮散を容易にしかつガラスセラミック基
板からの拘束シートの除去を考慮すると、拘束グリーン
シートの厚さはガラスセラミック・グリーンシート積層
体の厚さの約200%以下であるのがよい。また、積層さ
れる拘束シートは1枚のものであってもよく、あるいは
所定の厚みになるように複数枚を積層したものであって
もよい。
【0044】成形された拘束グリーンシートをガラスセ
ラミック・グリーンシートの両面に積層するには、積み
重ねたグリーンシートに熱と圧力を加えて熱圧着する方
法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等からなる接着剤を
シート間に塗布して熱圧着する方法等が採用可能であ
る。シート間に接着剤層を介在させる場合には、該接着
剤層に拘束グリーンシートと同じガラス成分を含有させ
てシート間の結合力を高めるようにしてもよい。
【0045】拘束グリーンシートを積層後、有機成分の
除去と焼成を行なう。有機成分の除去は100〜800℃の温
度範囲で積層体を加熱することによって行ない、有機成
分を分解・揮散させる。また、焼成温度はガラスセラミ
ック組成により異なるが、通常は約800〜1100℃の範囲
内である。焼成は通常、大気中で行なうが、導体材料に
Cuを使用する場合には100〜700℃の水蒸気を含む窒素
雰囲気中で有機成分の除去を行ない、ついで窒素雰囲気
中で焼成を行なう。
【0046】また、焼成時には、反りを防止するため
に、積層体上面に重しを載せる等して荷重をかけてもよ
い。荷重は50Pa〜1MPa程度が適当である。荷重が
50Pa未満である場合は、積層体の反り抑制作用が充分
でないおそれがある。また、荷重が1MPaを超える場
合は、使用する重しが大きくなるため焼成炉に入らなか
ったり、また焼成炉に入っても熱容量不足になり焼成で
きないなどの問題をひき起こすおそれがある。重しとし
ては、分解した有機成分の揮散を妨げないように、例え
ば多孔質のセラミックスや金属等を使用するのが好まし
い。積層体の上面に多孔質の重しを置き、その上に非多
孔質の重しを置いてもよい。
【0047】焼成後、拘束シートを除去する。除去方法
としては、ガラスセラミック基板の表面に結合した拘束
シートを除去できる方法であれば特に制限はなく、例え
ば超音波洗浄、研磨、ウオータージェット、ケミカルブ
ラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水
とを空気圧により噴射させる方法)等が挙げられる。
【0048】得られた多層ガラスセラミック基板は、焼
成時の収縮が拘束グリーンシートによって厚さ方向だけ
に抑えられているので、その積層面内の収縮をおよそ0.
5%以下にも抑えることが可能となり、しかもガラスセ
ラミック・グリーンシートは拘束グリーンシートによっ
て全面にわたって均一にかつ確実に結合されているの
で、拘束グリーンシートの一部剥離等によって反りや変
形が起こるのを防止することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例、比較例および試験例を挙げて
本発明の方法を詳細に説明するが、本発明は以下の実施
例のみに限定されるものではない。 <実施例1>ガラスセラミック成分の無機材料として、
SiO2−Al23−MgO−B2 3−ZnO系ガラス
粉末60重量%、CaZrO3粉末20重量%、SrTiO3
粉末17重量%およびAl23粉末3重量%を使用した。
このガラスセラミック成分100重量部に有機バインダー
としてアクリル樹脂12重量部、フタル酸系可塑剤6重量
部および溶剤としてトルエン30重量部を加え、ボールミ
ル法により混合しスラリーとした。このスラリーを用い
てドクターブレード法により厚さ300μmのガラスセラ
ミック・グリーンシートを成形した。
【0050】ついで、このグリーンシート上に銀−パラ
ジウムペーストを用いて導体パターンをスクリーン印刷
にて形成した。導体ペーストとしては、Ag:Pdが重
量比で85:15である合金粉末(平均粒径1.0μm)100重
量部に対してAl23粉末2重量部および前記ガラスと
同組成のガラス粉末2重量部、さらにビヒクル成分とし
て所定量のエチルセルロース系樹脂、テルピネオールを
加え、3本ロールにより適度な粘度になるように混合し
たものを用いた。
【0051】一方、無機成分としてAl23粉末(平均
粒径が2μm、粒度分布が(D90−D10)/D50=2)
95重量%と軟化点720℃のSiO2−Al23−MgO−
23−ZnO系ガラス粉末(平均粒径が2μm、粒度
分布が(D90−D10)/D50=2)5重量%とを用い
て、前記ガラスセラミック・グリーンシートと同様にし
てスラリーを作製し、ついで成形して厚さ250μmの拘
束グリーンシートを得た。
【0052】次いで、表面に導体パターンを形成した前
記ガラスセラミック・グリーンシートの所定枚数を積み
重ねてガラスセラミック・グリーンシート積層体を得
て、さらにその両面に前記拘束グリーンシートを重ね合
わせ、温度55℃、圧力20MPaで圧着して積層体を得
た。
【0053】得られた積層体をアルミナセッターに載置
し、大気中500℃で2時間加熱して有機成分を除去した
後、900℃で1時間焼成した。焼成後は、ガラスセラミ
ック基板の両面に拘束シートが付着していた。この状態
では、軽く叩いても拘束シートが剥がれることはなかっ
た。
【0054】ガラスセラミック基板の表面に付着した拘
束シートは、擦り取ることにより大部分は除去できた
が、ガラスセラミック基板表面に薄く残留していた。こ
の残留した拘束シートを、球状Al23微粉末と水との
混合物を高圧の空気圧で投射するウェットブラスト法に
より除去した。拘束シートを除去した後のガラスセラミ
ック基板の表面は、表面粗さRzが5μm以下の平滑な
面となり、導体の表面粗さもまたRmaxが5μm以下
の平滑な面となり半田濡れ性も問題なかった。
【0055】また、得られたガラスセラミック基板の積
層面内での収縮は0.5%以下、基板の反り(レーザ光学
式非接触3次元形状測定装置を用いて反り高さを測定し
た)は約100μm以下であり、極めて良好な寸法精度で
あった。また、基板にはクラックの発生も認められなか
った。 <実施例2>拘束グリーンシートの無機成分としてAl
23粉末(平均粒径が1μm、粒度分布が(D90−D1
0)/D50=1)95重量%と軟化点720℃のSiO2−A
23−MgO−B23−ZnO系ガラス粉末(平均粒
径が1μm、粒度分布が(D90−D10)/D50=1)5
重量%とを使用した以外は実施例1と同様にしてガラス
セラミック基板を得た。
【0056】得られたガラスセラミック基板の積層面内
での収縮は0.5%以下、基板の反りは約150μm以下と極
めて良好な寸法精度であり、基板にはクラックの発生も
認められなかった。 <実施例3>拘束グリーンシートの無機成分としてAl
23粉末(平均粒径が5μm、粒度分布が(D90−D1
0)/D50=2)95重量%と軟化点720℃のSiO2−A
23−MgO−B23−ZnO系ガラス粉末(平均粒
径が5μm、粒度分布が(D90−D10)/D50=2)5
重量%とを使用した以外は実施例1と同様にしてガラス
セラミック基板を得た。
【0057】得られたガラスセラミック基板の積層面内
での収縮は0.5%以下、基板の反りは約100μm以下と極
めて良好な寸法精度であり、基板にはクラックの発生も
認められなかった。 <比較例1>拘束グリーンシートの無機成分としてAl
23粉末(平均粒径が0.5μm、粒度分布が(D90−D1
0)/D50=1)95重量%と軟化点720℃のSiO2−A
23−MgO−B23−ZnO系ガラス粉末(平均粒
径が0.5μm、粒度分布が(D90−D10)/D50=1)
5重量%とを使用した以外は実施例1と同様の条件下で
テストを行なったが、拘束グリーンシートの成形時に成
形体に破れの発生が見られ、良好なテストを行なうこと
が困難であった。
【0058】これは、無機成分粉末が非常に微細になる
と、それをスラリー化するために分散させるバインダー
および可塑剤の絶対量が多くなるが、この状態で成形ラ
インにて成形するとスラリー表面に比重の低いバインダ
ーおよび可塑剤が移動しやすくなるため、温風および熱
によって溶剤を乾燥させる際にスラリー表面にバインダ
ーおよび可塑剤の膜が形成されやすくなって溶剤の乾燥
が妨げられることとなり、スラリー内部の溶剤乾燥が遅
くなる結果、スラリー含有量の約5割の溶剤が乾燥した
ときに表面と内部の乾燥収縮の差から発生する内部応力
が無機成分粉末とバインダーおよび可塑剤との結合より
大きくなったため、成形体に破れが生じたものと考えら
れる。 <比較例2>拘束グリーンシートの無機成分としてAl
23粉末(平均粒径が8μm、粒度分布が(D90−D1
0)/D50=3)95重量%と軟化点720℃のSiO2−A
23−MgO−B23−ZnO系ガラス粉末(平均粒
径が8μm、粒度分布が(D90−D10)/D50=3)5
重量%とを使用した以外は実施例1と同様にしてガラス
セラミック基板を得た。
【0059】この場合、得られたガラスセラミック基板
の表面に形成した導体パターンの表面粗さが大きくな
り、この導体パターンで形成したワイヤボンディングパ
ッド部へのワイヤボンディング性ならびにこの導体パタ
ーンへ半導体素子やコンデンサ等を接合する際の接合強
度の低下が見られた。 <試験例1> (拘束グリーンシートの収縮試験)無機成分としてAl
23粉末と軟化点720℃のSiO2−MgO−CaO−A
23系ガラス粉末とをそれぞれ所定の割合で使用し、
さらに有機バインダーとしてアクリル樹脂9.0重量部、
フタル酸系可塑剤4.5重量部および溶剤としてトルエン3
0重量部を加え、これらをボールミルにて混合しスラリ
ーとした。このスラリーをドクターブレード法により厚
さ250μmの拘束グリーンシートを成形した。
【0060】この拘束グリーンシートを単独でアルミナ
セッターに載置し、大気中500℃で2時間加熱して有機
成分を除去した後、850℃で1時間焼成した。
【0061】得られた拘束シートの平面内での収縮率と
ガラス添加量との関係を図1に示す。なお、収縮率は拘
束シートの厚さ方向を除く幅方向および流れ方向の各収
縮率の平均値(n=5)とバラツキを示しており、式:
(焼成後寸法)×100/(焼成前寸法)にて求めたもの
である。また、流れ方向はグリーンシートの造膜方向
を、幅方向は造膜方向に直交する方向をそれぞれ意味す
る。
【0062】図1に示すように、収縮率を99.5%以上と
する、すなわち拘束シートの収縮を0.5%以下に抑える
には、拘束グリーンシート内へのガラス添加量は約15重
量%以下とするのが望ましいことがわかる。また、ガラ
ス添加量が15重量%を超えると、収縮率のバラツキも大
きくなる傾向にある。ただし、ガラス添加量が少なくな
ると、拘束グリーンシートによるガラスセラミック・グ
リーンシートの拘束性が低下するので(前記の比較例1
を参照)、拘束性が低下しないガラス添加量を決定する
必要があり、本発明では0.5〜15重量%を好適範囲とし
ている。
【0063】そして、本発明のガラスセラミック基板の
製造方法においては、拘束グリーンシート中の難焼結性
無機材料粉末およびガラス粉末を、平均粒径が1〜5μ
mであり、かつ、粒度分布が(D90−D10)/D50≦4
であるものとすることにより、さらに寸法精度に優れ、
反りやクラックの発生も認められない、寸法精度が極め
て高いガラスセラミック基板を得ることができる。 <試験例2>ガラスとしてSiO2−Al23−MgO
−B23−ZnO系ガラス粉を用いた以外は試験例1と
同様にして、ガラス添加量と収縮率との関係を調べたと
ころ、ガラス添加量が15重量%以下では拘束グリーンシ
ートの収縮率は99.5%以上であり、ガラス添加量が10重
量%以下では約99.8%程度を維持していた。
【0064】このときも、拘束グリーンシート中の難焼
結性無機材料粉末およびガラス粉末を、平均粒径が1〜
5μmであり、かつ、粒度分布が(D90−D10)/D50
≦4であるものとすることにより、反りやクラックの発
生も認められない、寸法精度が極めて高いガラスセラミ
ック基板を得ることができた。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、ガラスセラミック・グ
リーンシート積層体の両面に、該積層体と結合しかつ焼
成時に実質的に収縮しない拘束グリーンシートを積層し
て焼成するので、ガラスセラミック・グリーンシート基
板の積層面内の収縮を確実に抑えることができ、さらに
拘束グリーンシート中の難焼結性無機材料粉末およびガ
ラス粉末を平均粒径が1〜5μm、粒度分布が(D90−
D10)/D50≦4であるものとすることにより、ガラス
セラミック・グリーンシートに対する拘束グリーンシー
トの拘束性を向上させることができるとともにガラスセ
ラミック基板の表面に形成された導体パターンの表面粗
さをワイヤボンディング性や半導体素子等の接合強度に
問題が発生しない程度に抑えることができ、反りや変形
やクラックの発生が認められない、寸法精度の極めて高
いガラスセラミック基板が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】拘束グリーンシートへのガラス添加量と収縮率
との関係を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス粉末とフィラー粉末と有機バインダ
    ーとを含有し表面に導体パターンが形成されたガラスセ
    ラミック・グリーンシートの複数枚を積層してガラスセ
    ラミック・グリーンシート積層体を作製する工程と、 前記ガラスセラミック・グリーンシート積層体の両面
    に、難焼結性無機材料粉末とガラス粉末と有機バインダ
    ーとを含む拘束グリーンシートを積層する工程と、 前記拘束グリーンシートとガラスセラミック・グリーン
    シート積層体との積層体から有機成分を除去し、ついで
    焼成して拘束シートを保持したガラスセラミック基板を
    作製する工程と、 前記ガラスセラミック基板から拘束シートを除去する工
    程とを含み、 前記拘束グリーンシートのガラス含有量が、前記焼成時
    に拘束グリーンシートを前記ガラスセラミック・グリー
    ンシートと結合させかつ拘束グリーンシートをその積層
    面内で実質的に収縮させない量であるとともに、前記拘
    束グリーンシート中の前記難焼結性無機材料粉末および
    前記ガラス粉末の平均粒径が1〜5μmであり、かつ、
    粒度分布が個数積算分布における10%粒子径をD1
    0、50%粒子径をD50、90%粒子径をD90とし
    たときに(D90−D10)/D50≦4であることを
    特徴とするガラスセラミック基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記拘束グリーンシート中に含有されるガ
    ラスの軟化点が、前記ガラスセラミック・グリーンシー
    ト積層体の焼成温度以下である請求項1記載のガラスセ
    ラミック基板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記拘束グリーンシート中に含有されるガ
    ラスの軟化点が、前記有機成分の揮発温度よりも高い請
    求項1または請求項2記載のガラスセラミック基板の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記拘束グリーンシート中のガラス含有量
    が、該拘束グリーンシート中の全無機成分の0.5〜1
    5重量%である請求項1記載のガラスセラミック基板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】前記拘束グリーンシートの厚さが片面で前
    記ガラスセラミック・グリーンシート積層体の厚さに対
    して10%以上である請求項1記載のガラスセラミック
    基板の製造方法。
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