JPH10166901A - 小型電動車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリーの残り容量を表示する表示装置を
各種の表示に有効利用できる小型電動車を提供する。 【解決手段】 車体に搭載されたバッテリー７の残り容
量を複数段階に対応して表示する表示装置１０を設ける
とともに、該表示装置１０における前記バッテリー７の
残り容量の各段階に対応して表示作動する表示素子ａ〜
ｅの少なくとも一つを、前記バッテリー７への充電が満
充電に達する以前に打ち切られた場合のみ、その後にメ
インスイッチ１６がオン状態に切り換えられた直後の所
定時間の間点滅表示するように構成してある小型電動
車。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高齢者等が
搭乗して運転することで、簡易に移動するのに供される
小型電動車に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、この種の小型電動車にあって
は、操縦者の正面となる操縦ハンドルのコンソールボッ
クス等に、バッテリーの残り容量を表示する表示装置を
設置しているものが周知である。そして、この表示装置
では、バッテリーの端子電圧に対応させて複数段階に表
示するものであって、例えばバーグラフ式に各段階に対
応する複数個のＬＥＤを用いて表示するように構成され
たものも知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造のものにあっては、単にバッテリー容量のみを専
用に表示する構成となっていたのであり、その他の情報
も表示させるものとはなっていなかった。

【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、バッテリーの残り容量を表示する表示装置を
各種の表示に有効利用できる小型電動車の提供を目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

（構成） 本発明の請求項１にかかる小型電動車は、車
体に搭載されたバッテリーの残り容量を複数段階に対応
して表示する表示装置を設けるとともに、該表示装置に
おける前記バッテリーの残り容量の各段階に対応して表
示作動する表示素子の少なくとも一つを、前記バッテリ
ーへの充電が満充電に達する以前に打ち切られた場合の
み、その後にメインスイッチがオン状態に切り換えられ
た直後の所定時間の間点滅表示するように構成してある
ことを特徴構成とする。

【０００６】（作用） 本発明の請求項１にかかる構成
によれば、バッテリーの残り容量表示用の表示装置を利
用して、バッテリーへの充電が満充電に達する以前に打
ち切られた場合には、充電後にメインスイッチをオンさ
せたときに、バッテリーの残り容量を表示する表示装置
における表示素子の少なくとも１つを所定の時間の間点
滅作動させるから、操縦者に充電が不十分である点を認
識させることができる。これにより、操縦者は再度充電
するか、あるいは走行可能距離は満充電に対応する走行
可能距離よりも短いものであるとの認識をもたせて走行
に供することができる。

【０００７】（効果） 従って、本発明の請求項１にか
かる構成によれば、充電が不十分な場合には、バッテリ
ーの残り容量を表示する表示装置を利用して、その残り
容量の表示のみならず、バッテリーへの充電が良好にな
されていないことの表示も行えるので、別途そのバッテ
リーへの充電が良好になされているか否か表示する手段
を設ける必要がないとともに、バッテリー容量の低下で
走行途中に走行不能に陥る虞れを事前に操縦者が予測で
きるものになる。

【０００８】（構成） 本発明の請求項２にかかる小型
電動車は、請求項１記載のものにおいて、前記表示装置
における前記バッテリーの残り容量の各段階に対応して
表示作動する表示素子のうち、最大残り容量を表示する
素子を、前記バッテリーへの充電が満充電に達する以前
に打ち切られた場合のみ、その後にメインスイッチがオ
ン状態に切り換えられた直後の所定時間の間点滅するよ
うに構成してあることを特徴構成とする。

【０００９】（作用） 本発明の請求項２にかかる構成
によれば、バッテリーの満充電状態に対応し得る最大残
り容量を表示する表示手段が、バッテリーへの充電が満
充電に達する以前に打ち切られた場合のみ、その後にメ
インスイッチがオン状態に切り換えられた直後の所定時
間の間点滅するように構成してあるから、丁度操縦者が
バッテリーの満充電状態の目視による確認対象となる最
大残り容量の表示に対応する表示素子を見ることになっ
て、操縦者による充電の良不良の判断もその目視の時点
で行えることになる。

【００１０】（効果） 従って、本発明の請求項２にか
かる構成によれば、充電が良好になされているか否かの
判断が小型電動車に搭乗した操縦者が走行開始前に通例
では目視する表示素子を利用して点滅表示するから、操
縦者に充電の良不良の判断を確実性高く行えるように促
すことになるに至り、その判断により、充電不良の場合
に適切に対応できる。

【００１１】（構成） 本発明の請求項３にかかる小型
電動車は、車体に搭載されたバッテリーの残り容量を複
数段階に対応して表示する表示装置を設けるとともに、
該表示装置における前記バッテリーの残り容量の各段階
に対応して表示作動する表示素子の少なくとも一つを、
前記車体における方向指示用の左右一対のウィンカーの
表示駆動されている間点滅表示するように構成してある
ことを特徴構成とする。

【００１２】（作用） 本発明の請求項３にかかる構成
によれば、バッテリーの残り容量表示用の表示装置を利
用して、車体における方向指示用の左右一対のウィンカ
ーの表示駆動されている間点滅表示するようにしてある
から、方向指示スイッチを中立に戻し忘れた場合でもそ
の表示装置を見れば、ウィンカーがまだ点滅作動してい
ることを操縦者に認識させることができるのであって、
操縦者はその認識がなされ次第ただちにウィンカーの点
滅作動を停止させることになる。

【００１３】（効果） 従って、本発明の請求項３にか
かる構成によれば、ウィンカーの作動状況を操縦者に報
知する手段にも、バッテリーの残り容量表示用の表示装
置を利用できるから、別途ウィンカーの作動状況を表示
する手段を設けなくても良く、不必要にウィンカーを表
示し続けることの解消を促すことができる。

【００１４】（構成） 本発明の請求項４にかかる小型
電動車は、請求項３記載のものにおいて、前記表示装置
における前記バッテリーの残り容量の各段階に対応して
表示作動する複数個の表示素子を左右に並設するととも
に、前記車体における方向指示用の左右一対のウィンカ
ーの表示駆動されている間、該表示駆動している側のウ
ィンカーと同じ側の端部における前記表示素子を点滅表
示するように構成してあることを特徴構成とする。

【００１５】（作用） 本発明の請求項４にかかる構成
によれば、左右のウィンカーのうちどちらのウィンカー
が作動状態のままなのか操縦者は知ることができるか
ら、その作動しているままのウィンカーの作動を停止さ
せることになる。

【００１６】（効果） 従って、本発明の請求項４にか
かる構成によれば、左右に並設されたバッテリーの残り
容量を表示する表示装置を利用して、作動しているまま
のウィンカーも左右のどちらがわで作動しているか、簡
易に操縦者に判らせることができるという利点がある。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１に、小型電動車の一例を示し
ている。この小型電動車は、操縦ハンドル１で操向操作
される単一輪の前車輪２と、電動モータ３で駆動される
左右一対の後車輪４，４とで支持された車体フレーム５
に、搭乗用の座席６、バッテリー７、制御装置８等を装
備して構成している。

【００１８】図２に示すように、操縦ハンドル１にはコ
ンソールボックス９が設置されているとともに、このコ
ンソールボックス９の後面部における上部箇所には、バ
ッテリー７の残り容量を表示する表示装置１０を設けて
いる。この表示装置１０は、図３に示すように、左右に
５個並設されるＬＥＤからなる発光表示素子ａ，ｂ，
ｃ，ｄ，ｅで構成されるとともに、この表示装置１０を
駆動制御する表示駆動制御手段１１を前記制御装置８に
備えている。すなわち、制御装置８では、バッテリー７
の端子間電圧を検出する電圧検出手段１２と、この電圧
検出手段１２の検出結果に基づいて所定電圧値になった
時点から所定電流値で、一定時間、充電器１３でバッテ
リー７に充電する充電監視手段１４とを設けている。さ
らに、制御装置８では、前記充電監視手段１４による充
電で前記一定時間充電することが完了する以前に充電が
停止されると、その停止がなされたことを記憶する記憶
手段１５を設けている。この記憶手段１５で充電が満充
電状態になる以前に停止されたことが情報として記憶さ
れているときには、コンソールボックス９の後面に設け
たメインスイッチ１６をオン操作したときに、前記表示
装置１０の発光表示素子ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅのうち、満
充電状態に対応するように右端に配設されている発光表
示素子ｅを所定時間の間、例えば１５秒程度点滅作動さ
せる充電状況報知手段１７を設けている。

【００１９】次に、請求項３及び請求項４にかかる発明
の実施の形態について説明する。図１及び図４に示すよ
うに、バッテリー７、制御装置８、電動モータ３及び伝
動ケース１７等を被覆する車体カバー１８の後面に左右
一対ウィンカー１９Ｌ，１９Ｒを設けるとともに、操縦
ハンドル１に設けられたコンソールボックス９には、方
向転換する向きを後方に報知するために所望のウィンカ
ー１９Ｌ，１９Ｒを点滅させるための方向指示用スイッ
チ２０を設けている。この方向指示用スイッチ２０での
指示信号は、前記制御装置８に入力されるとともに、バ
ッテリー７と所望のウィンカー１９Ｌ，１９Ｒとも接続
する。図中、２１は、フラッシャーユニットであって、
ウィンカー１９Ｌ，１９Ｒを点滅作動させるものであ
る。そして、ウィンカー１９Ｌ，１９Ｒの指示表示を行
っている間は、制御装置８からの出力信号により、方向
指示した側に対応する左右の端部に位置する発光表示素
子ａ，ｅを選択して点滅作動させるように構成してい
る。尚、バッテリー７の容量が低下して、最大容量表示
用の発光素子ｅが消灯している場合でも、右がわのウィ
ンカー１９Ｒが作動しているときはその発光素子ｅも点
滅するように設定している。

【００２０】〔別の実施の形態〕 請求項１及び２にかかる発明に関し、表示装置１０
の発光素子ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅのうち、２つ以上のもの
を点滅作動させても良い。 請求項３及び請求項４にかかる発明に関し、表示装
置１０の左右に並設された発光素子ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ
のうち、作動しているウィンカー１９Ｌ，１９Ｒに対応
して点滅作動するものを、左右の端部とその隣のものと
が同時に点滅するようにしても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】小型電動車を示す全体側面図

【図２】操縦ハンドルを示す後面図

【図３】第１発明にかかる要部を示すブロック図

【図４】第２発明にかかる要部を示す回路図

【符号の説明】

７ バッテリー １０ 表示装置 １６ メインスイッチ １９Ｌ，１９Ｒ ウィンカー ａ〜ｅ 表示素子

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体に搭載されたバッテリーの残り容量
   を複数段階に対応して表示する表示装置を設けるととも
   に、該表示装置における前記バッテリーの残り容量の各
   段階に対応して表示作動する表示素子の少なくとも一つ
   を、前記バッテリーへの充電が満充電に達する以前に打
   ち切られた場合のみ、その後にメインスイッチがオン状
   態に切り換えられた直後の所定時間の間点滅表示するよ
   うに構成してある小型電動車。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の小型電動車であって、
   前記表示装置における前記バッテリーの残り容量の各段
   階に対応して表示作動する表示素子のうち、最大残り容
   量を表示する素子を、前記バッテリーへの充電が満充電
   に達する以前に打ち切られた場合のみ、その後にメイン
   スイッチがオン状態に切り換えられた直後の所定時間の
   間点滅するように構成してある小型電動車。
3. 【請求項３】 車体に搭載されたバッテリーの残り容量
   を複数段階に対応して表示する表示装置を設けるととも
   に、該表示装置における前記バッテリーの残り容量の各
   段階に対応して表示作動する表示素子の少なくとも一つ
   を、前記車体における方向指示用の左右一対のウィンカ
   ーの表示駆動されている間点滅表示するように構成して
   ある小型電動車。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の小型電動車であって、
   前記表示装置における前記バッテリーの残り容量の各段
   階に対応して表示作動する複数個の表示素子を左右に並
   設するとともに、前記車体における方向指示用の左右一
   対のウィンカーの表示駆動されている間、該表示駆動し
   ている側のウィンカーと同じ側の端部における前記表示
   素子を点滅表示するように構成してある小型電動車。