JPH10166468A - 熱可塑性樹脂管の製造方法及び装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂管の製造方法及び装置

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JPH10166468A
JPH10166468A JP8329547A JP32954796A JPH10166468A JP H10166468 A JPH10166468 A JP H10166468A JP 8329547 A JP8329547 A JP 8329547A JP 32954796 A JP32954796 A JP 32954796A JP H10166468 A JPH10166468 A JP H10166468A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
pipe
cooling
water tank
tube
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JP8329547A
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English (en)
Inventor
Masanari Nishimura
勝成 西村
Fukuhiro Yoshimura
福浩 好村
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】押出機1で溶融混練されたポリオレフィン樹
脂をダイ2より筒状に押出したのち、減圧水槽3及び冷
却水槽4を経て引取機5にて引取り、一定長さごとにカ
ッター6で切断するポリエチレン管の製造装置におい
て、切断時のポリエチレン管の縮径を防止する。 【解決手段】冷却水槽4を出た管9を再加熱してアニー
リングし、冷却によって生じた残留応力を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、上下水道管やガス
管等に用いられるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブテン等のポリオレフィン等の熱可塑性樹脂管の製造方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】図1は、従来のポリオレフィン等の熱可塑
性樹脂管の製造ラインを示すもので、押出機1で溶融混
練された樹脂はダイ2より筒状に押出されたのち減圧水
槽3でシャワーリングされながら真空吸引されて真円に
成形され、ついで冷却水槽4にてシャワーリングされて
冷却されたのち、引取機5にて引取られ、一定長さごと
にカッター6で切断されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリブテン等の熱可塑性樹脂管(以下、ポリ
オレフィン管で代表する)は、可撓性や復元性に加え、
融着接合性に優れているが、上述の製造ラインにおいて
カッターで切断したとき、管端部が縮径する難点があ
る。この理由は、ポリプロピレンやポリエチレン樹脂等
のポリオレフィン樹脂の場合、硬質塩化ビニール樹脂に
比べ、結晶収縮が大きく弾性率が低いため成形歪みが発
生し易いことにある。すなわち成形した管をシャワーリ
ングして冷却すると、冷却水に接して冷却が進む管外側
と内側とで温度差を生じ、その結果、低温の外層部では
非晶化、高温の内層部では結晶化が進むために管外側に
圧縮、内側に引張の残留応力が発生し、これにより切断
したときに歪みが出て管端部が縮径する現象を生ずるも
のである。
【0004】管端部が縮径すると、管同士を突き合わせ
て融着するバット融着において、段差が生じるためセン
ター合せが困難となり、また継手と熱融着するときには
管端部の表面をスクレーバで切削するが、切削する際に
は、スクレーバのコアを管端部に内挿してスクレーバを
固定する必要があり、管端が縮径していると、コアの内
挿が困難になる。また、管端の縮径した部分が、管表面
をスクレープする時にスクレープできず、融着時に支障
をきたす場合がある。
【0005】本発明は、切断したとき管端部が縮径しな
いようなプラスチック管の製造方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題の解決手段】上記の目的を達成する発明は、冷却
水槽にて冷却後、再可熱してアニーリングし、残留応力
を除去するようにしたもので、押出機で溶融混練された
ポリオレフィン樹脂をダイより筒状に押出し、減圧水槽
及び冷却水槽に通して冷却したのち、加熱装置で再可熱
してアニーリングし、ついで切断機にて切断することを
特徴とする。
【0007】上記の発明を実施する装置は、押出機と、
押出機で溶融混練されたポリオレフィン樹脂を円筒形に
押出すダイと、ダイより押出された管を冷却する減圧水
槽及び冷却水槽と、冷却された管を再可熱し、アニーリ
ングする加熱装置と、管を引取る引取装置と、管を切断
する前に冷却する冷却装置及び管を切断する切断装置と
からなることを特徴とする。本方法及び装置において、
アニーリングするときの管の加熱温度は90〜120
℃、好ましくは100〜110℃とされ、アニーリング
時間は長い程よいが、アニーリング時間を長くするため
には加熱装置が大型化するか、管の生産速度を低下せね
ばならない。こうした問題を避けるため、アニーリング
時間は20秒〜10分程度が望ましい。
【0008】本方法及び装置によれば、冷却後、管は再
加熱してアニーリングされるため残留応力が除去され、
切断時の管端部の縮径を生じない。本方法及び装置は、
ポリオレフィン管の中でも好ましくは耐熱性を有するポ
リエチレン管を対象とする。上記の目的を達成する別の
発明は、管の冷却を内外から行うことを特徴とする。す
なわち、押出機で溶融混練されたポリオレフィン樹脂を
ダイより筒状に押出し、減圧水槽及び冷却水槽に通して
冷却したのち、切断機にて切断するポリオレフィン管の
製造方法において、管の冷却を内側からも管に内部応力
が生じないようにして行うことを特徴とする。
【0009】上記の発明を実施する装置は、押出機と、
押出機で溶融混練されたポリオレフィン樹脂を円筒形に
押出すダイと、ダイより押出された管を冷却する減圧水
槽及び冷却水槽と、管を引取る引取装置と、管を切断す
る切断装置とからなるポリオレフィン管の製造装置にお
いて、ポリオレフィン管を管に内部応力が生じないよう
にして内側から冷却する内部冷却装置を設けたことを特
徴とする。
【0010】本方法及び装置によれば、管の内外で冷却
することにより管の温度が内外で均一化され、残留応力
が生じにくゝなる。本方法及び装置において用いられる
内部冷却装置は、冷却水を放出するタイプのものである
と、管内に放出された冷却水の水深圧力により残留応力
が生じ、この残留応力は管下側端部に向かう程大きくな
る。このため内部冷却装置としては、冷却水が循環し、
管には接触しないような装置を用いるか、或いはエア又
は窒素等の気体を吹き付ける装置を用いるのが望まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】図2は、図1に示すポリオレフィ
ン管の製造装置において、引取機とカッター6との間に
加熱装置7と、加熱装置7より加熱された管9を冷却す
る冷却シャワー8を設けたもので、加熱装置7として
は、管を均一に加熱するために好ましくは幅射熱による
加熱装置、より好ましくは温度制御の容易な遠赤外線ヒ
ータが用いられる。因みに熱風の吹付け等、対流を生じ
るものでは管の上下で温度差を生じ、管を均一に加熱す
ることができない。
【0012】
【実施例】図2及び図3に示す製造装置により、呼び径
200(外径D=216mmψ、肉厚13mm)のポリエチ
レン管を製造した。その際のアニーリングは加熱装置の
内側に遠赤外線ヒータを均一に配置した加熱装置7によ
り、95℃で1分間行った。そしてカッター6にて切断
したポリエチレン管管端部の外径を管端からID(外
径)までの長さの範囲内で8等分した箇所においてそれ
ぞれノギスで周方向に位置を変えた4箇所で計測し、そ
の平均値を取った。その結果を図4に菱形でプロットし
た。
【0013】比較のため、図1に示す従来の製造装置を
用いて呼び径200のポリエチレン管を製造し、カッタ
ー6にて切断したポリエチレン管管端部の外径を同様に
して計測した。結果を図4に正方形でプロットした。図
4から見て明らかであるように、アニーリングすると、
アニーリングしないものより管端の縮径がきわめて少な
くなった。
【0014】図3は、管11を内側から冷却する冷却装
置の一例を示すもので、ダイ12の軸心を通って減圧水
槽13内に突出する冷却管14よりなり、冷却管14よ
りエアを放出して管11を内側から冷却し、減圧水槽1
3及び冷却水槽15と協働して管を内外から冷却するよ
うにしてある。冷却装置は、図示する例では、管端から
エアや冷却水を放出する冷却管となっているが、このほ
か例えば冷却水が循環する冷却管をダイから長く伸ばし
て管内に管とは接触しないようにして突出させるように
してもよい。
【0015】
【発明の効果】請求項1ないし3記載の発明によると、
アニーリングにより管の残留応力が除去され、切断時の
管端部の縮径を防止することができる。請求項4記載の
発明のように、加熱装置として幅射熱による加熱装置を
用いると、管の全周を均一に加熱することができ、請求
項5記載の発明のように、幅射熱による加熱装置として
遠赤外線ヒータを用いると、温度制御を容易に行うこと
ができる。
【0016】請求項6ないし8記載の発明によると、管
の内外を冷却することにより、管の内外の温度が均一化
し、内外で圧縮及び引張りの異なった残留応力が発生し
ないため、切断時の管端部の縮径を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のポリオレフィン管製造装置の概略図。
【図2】本発明に係わるポリオレフィン管製造装置の概
略図。
【図3】本発明に係わるポリオレフィン管製造装置の要
部断面図。
【図4】本発明方法によるものと従来法によるものとの
管端部の外径を示すグラフ。
【符号の説明】
1・・押出機 2、11・・ダイス 3、12・・減圧水槽 4・・冷却水槽 5・・引取機 6・・カッター 7・・加熱装置 8・・冷却シャワー 9、13・・管 14・・冷却管

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機で溶融混練された熱可塑性樹脂をダ
    イより筒状に押出し、減圧水槽及び冷却水槽に通して冷
    却したのち、加熱装置で再可熱してアニーリングし、つ
    いで切断機にて切断することを特徴とする熱可塑性樹脂
    管の製造方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂はポリオレフィンである請求
    項1記載の熱可塑性樹脂管の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリオレフィンがポリエチレンである請求
    項2記載の熱可塑性樹脂管の製造方法。
  4. 【請求項4】押出機と、押出機で溶融混練された熱可塑
    性樹脂を円筒形に押出すダイと、ダイより押出された管
    を冷却する減圧水槽及び冷却水槽と、冷却された管を再
    可熱し、アニーリングする加熱装置と、管を引取る引取
    装置と、管を切断する切断装置とからなることを特徴と
    する熱可塑性樹脂管の製造装置。
  5. 【請求項5】加熱装置は、幅射熱による加熱装置である
    請求項3記載の熱可塑性樹脂管の製造装置。
  6. 【請求項6】幅射熱による加熱装置は赤外線ヒータであ
    る請求項4記載の熱可塑性樹脂管の製造装置。
  7. 【請求項7】押出機で溶融混練された熱可塑性樹脂をダ
    イより筒状に押出し、減圧水槽及び冷却水槽に通して冷
    却したのち、切断機にて切断する熱可塑性樹脂管の製造
    方法において、管の冷却を内側からも管に内部応力が生
    じないようにして行うことを特徴とする熱可塑性樹脂管
    の製造方法。
  8. 【請求項8】押出機と、押出機で溶融混練された熱可塑
    性樹脂を円筒形に押出すダイと、ダイより押出された管
    を冷却する減圧水槽及び冷却水槽と、管を引取る引取装
    置と、管を切断する切断装置とからなる熱可塑性樹脂管
    の製造装置において、熱可塑性樹脂管を管に内部応力に
    生じないようにして、内側から冷却する内部冷却装置を
    設けたことを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造装置。
  9. 【請求項9】冷却後の熱可塑性樹脂管をアニーリングす
    る加熱装置を設け、該加熱装置は内側に赤外線ヒータを
    均一に配置して熱可塑性樹脂管を周囲から均一に幅射熱
    で加熱できるようにした請求項8記載の熱可塑性樹脂管
    の製造装置。
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