JPH10164397A - フリッカ除去装置 - Google Patents

フリッカ除去装置

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JPH10164397A
JPH10164397A JP8316271A JP31627196A JPH10164397A JP H10164397 A JPH10164397 A JP H10164397A JP 8316271 A JP8316271 A JP 8316271A JP 31627196 A JP31627196 A JP 31627196A JP H10164397 A JPH10164397 A JP H10164397A
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Naotoshi Maeda
尚利 前田
Yoshiyuki Inoue
禎之 井上
Junji Sukeno
順司 助野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動画像および静止画像に適応して、映像信号
中に含まれるフリッカ成分を除去する。 【解決手段】 入力された画像の垂直低域成分と垂直高
域成分(フリッカ成分)を分離する。上記分離された垂
直高域成分より視覚上フリッカの目立たない解像度成分
を分離し、加算回路を用いて垂直低域成分に上記解像度
成分を加算する。その際、入力された画像で動き検出を
行いその結果に応じて解像度成分のフィードバック量を
制御する。そして、加算回路から出力される画像より1
フィールド単位のインターレース画像を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲーム機やパーソ
ナルコンピュータ(以下、パソコンと記す。)等より出
力される映像信号に含まれるフリッカ成分の除去を行い
テレビジョン(以下、テレビ、あるいはTVと記す。)
等の表示装置に表示する際のフリッカ除去装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パソコンの出力(表示画像)を従来の家
庭用テレビ画面上に表示する場合、パソコンの表示が順
次走査(以下、ノンインターレース走査と記す。)であ
るのに対して、テレビの表示はインターレース走査であ
る。そのためノンインターレース走査で送られてきた画
像データ(以下、ノンインターレース画像と記す。)を
インターレース走査の画像(以下、インターレース画像
と記す。)に変換する必要があるが、テレビ画面上にフ
リッカが発生して非常に見苦しい画像になる。以下、パ
ソコンおよびテレビの画面表示方法、フリッカの発生要
因、および従来のフリッカ除去装置について説明する。
【0003】まず始め、パソコンの画面表示方法(画面
表示モード)について簡単に説明する。パソコンの画面
表示モードに関しては複数のモードが存在する。その中
で、よく用いられているVGA規格について簡単に説明
する。VGA規格では、1ラインの有効画素数を640
画素とし、1フレームの有効走査線数を480ラインと
規定している。また、ディスプレイ上には上記画像をノ
ンインターレースで表示する。なお、フレーム周波数に
関しては明確な規定がない。(およそ60Hzのフレー
ム周波数で出力される場合が多い。)次に、テレビの画
面表示方法(画面表示モード)について説明する。IT
U−R勧告BT.601(システム525)によるとテ
レビ画面の水平方向の有効画素数は720画素(13.
5MHzサンプリング時)、1フレームの有効走査線数
は486ラインとなっている。また、テレビはフィール
ド周波数が59.94Hzのインターレース画像として
ディスプレイ上に表示される。従って、パソコンより出
力されるVGA出力を単純にインターレース画像に変換
しテレビ画面に表示するとフリッカが発生し非常に見苦
しい画像になる。
【0004】次に、図14〜図16を用いてノンインタ
ーレース画像をインターレース画像に変換する際に発生
するフリッカの発生プロセスについて簡単に説明する。
図14はノンインターレース画像の空間周波数の特性を
示す図であり、走査線数525ライン、フレーム周波数
60Hzの場合を示している。図において、横軸は時間
軸方向の空間周波数を示し、縦軸は垂直方向の空間周波
数を示している。ノンインターレース画像の場合は時間
軸方向には60Hzの間隔で、また垂直方向には525
ラインの間隔で上記ノンインターレース画像の空間周波
数上の特性(以下、周波数スペクトラムと記す。)が繰
り返し現れる。(図14参照)
【0005】図15はインターレース画像の空間周波数
特性を示す図であり、詳しくは、図14に示す周波数ス
ペクトラム有するノンインターレース画像をインターレ
ース画像に変換した際の空間周波数上の特性(周波数ス
ペクトラム)を示している。(フィールド周波数60H
z、走査線数525本のインターレース画像)なお、図
中、横軸は時間軸方向の空間周波数を示し、縦軸は垂直
方向の空間周波数を示す。ノンインターレース画像をイ
ンターレース画像に変換した際に発生するフリッカは、
垂直方向の高域成分が時間軸方向からみた場合垂直方向
の低域成分に折り返してくるため発生する。図中斜線を
施した部分が時間軸方向からみた際の、垂直方向の高域
成分折り返し部分(フリッカ成分)に相当する。
【0006】図16はインターレース画像の2次元周波
数特性を示す図である。図中、横軸は水平方向の空間周
波数を示し、縦軸は垂直方向の空間周波数を示す。な
お、図中斜線を施した部分が、2次元周波数上での上記
垂直方向の折り返し成分(フリッカ成分)となる。従っ
て、垂直方向の高域成分を抑圧することによりフリッカ
を除去することができる。
【0007】図17は従来のフリッカ除去装置のブロッ
ク構成図である。なお、この従来例ではVGA規格に基
づく信号をNTSC標準画像に変換する場合について説
明する。図において、1a〜1cはVGA信号(VGA
規格に基づくR、G、B信号)の入力端子、2はVGA
信号の同期信号の入力端子、4a〜4cは入力されたア
ナログ映像信号をディジタル映像信号に変換するアナロ
グ/ディジタル変換回路(以下、A/D変換回路、ある
いはA/Dと記す。)、5は入力端子2より入力される
VGA信号の同期信号より垂直同期信号、および水平同
期信号を検出する第1の同期検出回路、6は第1の同期
検出回路5より出力される同期信号を基準にしてクロッ
クを発生する第1のPLL回路、200a〜200cは
入力されたディジタル映像信号の垂直方向の低域成分を
抽出する第1の垂直低域通過フィルタ(以下、第1のV
LPFと記す。)、8a〜8cは第1のVLPF200
a〜200cより出力されるディジタル映像信号を記憶
するフレームメモリである。
【0008】201は上記第1のVLPF200a〜2
00c中のラインメモリ52、53、および上記フレー
ムメモリ8a〜8cへのディジタル映像信号の書き込
み、および読み出し制御信号を発生する第1のメモリ制
御回路、13a〜13cはフレームメモリ8a〜8cよ
り出力されるディジタル映像信号をアナログ映像信号に
変換するディジタル/アナログ変換回路(以下、D/A
変換回路、あるいはD/Aと記す。)、3は入力された
R、G、B信号を輝度信号(以下、Y信号と記す。)、
および2つの色差信号(以下、R−Y信号、およびB−
Y信号と記す。)に変換するマトリクス回路である。
【0009】14はマトリクス回路3より出力されるY
信号に垂直同期信号、および水平同期信号を付加する同
期付加回路、15はマトリクス回路3より出力される2
つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y信号)を変調
色信号(以下、C信号と記す。)に変換するクロマエン
コーダ回路、16はTV側の同期信号の入力端子、17
は入力端子16より入力されるTV信号の同期信号より
垂直同期信号、および水平同期信号を検出する第2の同
期検出回路、18は第2の同期検出回路17より出力さ
れる同期信号を基準にしてクロックを発生する第2のP
LL回路、19aおよび19bはY信号およびC信号の
出力端子である。
【0010】図18は例えば特開平7−95490号公
報に示された従来の第1のVLPF200のブロック構
成図である。図において、51はディジタル映像信号の
入力端子、54は第1のメモリ制御回路201より出力
されるメモリ制御信号の入力端子、58はディジタル映
像信号の出力端子、52、53は入力されたディジタル
映像信号を1ライン遅延するラインメモリ、55a、5
5cは入力されたディジタル映像信号に0.25を乗算
する乗算回路、55bは入力されたディジタル映像信号
に0.5を乗算する乗算回路、56は加算回路である。
図19は図18に示す第1のVLPF200の周波数特
性を示す図である。図において、横軸は垂直方向の空間
周波数を、縦軸には振幅特性を示す。
【0011】以下、図17〜図19を用いて従来のフリ
ッカ除去装置の動作を説明する。なお、本従来例ではV
GA規格に基づき入力されたノンインターレース画像を
インターレース画像に変換し出力する場合について説明
する。入力端子1a〜1cを介して入力されたR、G、
およびB信号はA/D変換回路4a〜4cでディジタル
映像信号に変換される。一方、入力端子2を介して入力
されたVGA信号の同期信号は第1の同期検出回路5で
垂直同期信号、および水平同期信号が分離される。第1
の同期検出回路5で分離された水平同期信号は第1のP
LL回路6に入力される。第1のPLL回路6では上記
入力された水平同期信号を基準にしてVGA側の基準ク
ロックを発生する。第1のPLL回路6で発生した上記
クロックはA/D変換回路4a〜4c、および第1のメ
モリ制御回路201へ入力される。なお、第1の同期検
出回路5で検出された垂直同期信号、および水平同期信
号は第1のメモリ制御回路201へも入力される。
【0012】第1のメモリ制御回路201では第1の同
期検出回路5より出力されるVGA信号の水平同期信号
を用いて第1のVLPF200中のラインメモリ52、
53へのディジタル映像信号の書き込みおよび読み出し
制御信号を発生する。例えば、上記ラインメモリ52、
53にFIFO(ファーストインファーストアウト)メ
モリを使用した場合は、第1のメモリ制御回路201か
らは書き込みおよび読み出し時のラインアドレスリセッ
ト信号、書き込みおよび読み出し可能信号(ENABL
信号)、ならびに書き込みおよび読み出しクロック信号
が出力される。また、第1のメモリ制御回路201では
第1の同期検出回路5より出力される垂直同期信号、お
よび水平同期信号を用いてフレームメモリ8a〜8cへ
のディジタル映像信号の書き込み制御信号も発生する。
なお、フレームメモリ8a〜8cの具体的な制御方式に
関しては後述する。また、本従来例では第1のVLPF
200中のラインメモリ52、53に上記FIFOメモ
リを用いるものとする。
【0013】A/D変換回路4a〜4cでディジタル映
像信号に変換されたR、G、およびB信号は第1のVL
PF200a〜200cへ入力される。以下、図18を
用いて第1のVLPF200の動作を説明する。入力端
子51を介して入力されたディジタル映像信号は乗算回
路55a、およびラインメモリ52に入力される。ライ
ンメモリ52では入力されたディジタル映像信号を1ラ
イン遅延し出力する。ラインメモリ52より出力された
ディジタル映像信号は乗算回路55b、およびラインメ
モリ53に入力される。ラインメモリ53では、ライン
メモリ52と同様に入力されたディジタル映像信号を1
ライン遅延して出力する。ラインメモリ53の出力は乗
算回路55cに入力される。
【0014】乗算回路55a、55cに入力されたディ
ジタル映像信号は0.25が乗算され出力される。(具
体的には、データが2ビットシフトされ出力される。)
また、乗算回路55bへ入力されたディジタル映像信号
は0.5が乗算され出力される。(具体的には、データ
が1ビットシフトされ出力される。)乗算回路55a〜
55cの出力は加算回路56で加算され、垂直方向の高
域成分が除去され出力端子58を介してフレームメモリ
8へ出力される。なお、図19に上記第1のVLPF2
00の周波数特性を示した。また、ラインメモリ52、
53は、入力端子51を介して第1のメモリ制御回路2
01より出力される上記データ書き込み制御信号、およ
びデータ読み出し制御信号に基づき上記ディジタル映像
信号のメモリ内への書き込み、および読み出し制御を行
う。
【0015】第1のVLPF200a〜200cで垂直
高域成分が除去されたディジタル映像信号はフレームメ
モリ8a〜8cへ入力される。以下、フレームメモリ8
への上記ディジタル映像信号の書き込み動作について説
明する。第1のメモリ制御回路201では60Hzのフ
レーム周波数で入力されるノンインターレースのディジ
タル映像信号をフィールド周波数60Hzのインターレ
ースのディジタル映像信号に変換するための制御信号を
フレームメモリ8へ出力する。具体的には、フレームメ
モリ8への書き込み時にフレーム構造で入力されるディ
ジタル映像信号をフィールド構造に変換し書き込む。
【0016】以下、第1のメモリ制御回路201より出
力されるフレームメモリ8へのデータ書き込み制御信号
の発生方法について説明する。まず始め、第1の同期検
出回路5より垂直同期信号が入力されると第1のメモリ
制御回路201では次にフレームメモリ8に書き込むデ
ィジタル映像信号のフィールドを設定する。そして、前
記フィールド設定結果が第1フィールドの場合は奇数ラ
インのみをフレームメモリ8へ書き込むための制御信号
を発生し、第2フィールドの場合は偶数ラインのみをフ
レームメモリ8へ書き込むための制御信号を発生する。
なお、上記制御は第1の同期検出回路5より出力される
水平同期信号を用いて上記偶数/奇数ラインを判別し行
う。なお、その際、本従来例ではフレームメモリ8へは
VGA信号の有効映像信号部分のみが書き込まれるよう
に制御する。
【0017】フレームメモリ8a〜8cに入力されたノ
ンインターレースのディジタル映像信号は第1のメモリ
制御回路201より出力される上記書き込み制御信号に
基づきフィールド構造のディジタル映像信号(インター
レース構造のディジタル映像信号)に変換されフレーム
メモリ8a〜8c内へ記憶される。なお、本従来例では
フレームメモリ8は第1フィールド用、および第2フィ
ールド用の2枚のフィールドメモリで構成されているも
のとする。よって、上記ノンインターレース構造のディ
ジタル映像信号をフレームメモリ8へ書き込む際は1フ
ィールドごとに使用する上記フィールドメモリを切替え
る。その際に、フィールドメモリの切替え制御信号も上
記フィールド判別結果に基づき上記第1のメモリ制御回
路201より出力される。
【0018】一方、入力端子16を介して入力されたT
V側の同期信号は第2の同期検出回路17で垂直同期信
号、および水平同期信号が検出される。その際、フィー
ルドの判別も上記第2の同期検出回路17で行われる。
第2のPLL回路18では、第2の同期検出回路18で
検出された水平同期信号を基準にしてテレビ側の基準ク
ロックを発生する。第2のPLL回路18で発生した上
記クロックはD/A変換回路13a〜13c、および第
1のメモリ制御回路201へ入力される。なお、第2の
同期検出回路17で検出された垂直同期信号、水平同期
信号、およびフィールド判別結果は第1のメモリ制御回
路201へも入力される。
【0019】第1のメモリ制御回路201では、テレビ
側の上記垂直同期信号、水平同期信号、およびフィール
ド判別結果をもとに上記フレームメモリ8内に記憶され
たインターレース画像を読み出すための読み出し制御信
号(上記フィールドメモリの切り換え信号、データの読
み出しアドレス、読み出し制御信号など)を発生する。
フレームメモリ8a〜8cでは第1のメモリ制御回路2
01より出力される上記読み出し制御信号に基づきイン
ターレース構造のディジタル映像信号を出力する。
【0020】フレームメモリ8a〜8cより読み出され
たインターレース構造のディジタル映像信号はD/A変
換回路13a〜13cに入力される。D/A変換回路1
3a〜13cでは入力されたインターレース構造のディ
ジタル映像信号をインターレース構造のアナログ映像信
号に変換する。D/A変換回路13a〜13cより出力
されるR、G、およびB信号は、マトリクス回路3でY
信号、および2つの色差信号(R−Y信号、およびB−
Y信号)に変換される。マトリクス回路3より出力され
るY信号は同期付加回路14で垂直同期信号、および水
平同期信号が付加された後に出力端子19aを介して出
力される。なお、同期付加回路14は第2の同期検出回
路17より出力される垂直同期信号、水平同期信号、お
よびフィールド判別結果に基づき同期信号を発生しY信
号に付加する。
【0021】また、2つの色差信号(R−Y信号、およ
びB−Y信号)はクロマエンコーダ回路15で変調色信
号(C信号)に変換され出力端子19bを介して出力さ
れる。なお、クロマエンコードの際(2つの色差信号を
変調色信号に変換する際)には第2の同期検出回路14
より出力される垂直同期信号、水平同期信号、およびフ
ィールド判別結果に基づき2つの色差信号に変調を施
す。変調の施された変調色信号(C信号)は出力端子1
9bを介して出力される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来のフリッカ除去装
置は以上のように構成されており、フリッカの目立ちに
くい動画に対しても静止画同様に垂直方向の帯域を制限
しているため、動画像の解像度低下を招く。また2つの
インターレース画像からノンインターレース画像を構成
してこれに対して従来のフリッカ除去を行った場合、動
画像においては垂直方向の信号帯域を制限する際に時間
軸方向の帯域も制限されため、時間軸方向のぼけが目立
ってしまうという問題点がある。
【0023】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、静止画像と動画像に応じてフリッ
カの抑制度を制御することで、動画像においてぼけやぶ
れの少ない最適なフリッカ抑圧のできるフリッカ除去装
置を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフリッカ除
去装置においては、入力された映像信号より動き検出を
行う動き検出手段と、入力された映像信号の垂直高域成
分と垂直低域成分とを分離する第1の周波数分離手段
と、前記第1の周波数分離手段より出力される垂直高域
成分中のフリッカ成分を抑圧する抑圧度の異なる第1お
よび第2のフリッカ抑圧手段と、前記第1のフリッカ抑
圧手段と第2のフリッカ抑圧手段の出力を切替える切替
え手段と、前記第1の周波数分離手段より出力される垂
直低域成分と前記切替え手段の出力を加算する加算手段
を有し、前記動き検出手段で動きが検出された際は、フ
リッカ抑圧度の小さい第2のフリッカ抑圧手段の出力を
選択するよう前記切替え手段を制御するように構成する
ものである。
【0025】また、入力映像信号より動き検出を行う動
き検出手段と、入力映像信号の垂直高域成分と垂直低域
成分を分離する第1の周波数分離手段と、前記第1の周
波数分離手段より出力される垂直高域成分中のフリッカ
成分を抑圧する複数の振幅制限特性をもった第1の振幅
制限手段と、前記第1の周波数分離手段より出力される
垂直低域成分と前記第1の振幅制限手段の出力を加算す
る加算手段を有し、前記動き検出手段で動きが検出され
た際は、フリッカ抑圧度の小さい振幅制限を行い、動き
が検出されない場合はフリッカ抑圧度の大きい振幅制限
を行うよう前記第1の振幅制限手段を制御するように構
成するものである。
【0026】また、入力映像信号より動き検出を行う動
き検出手段と、入力映像信号の垂直高域成分と垂直低域
成分を分離する制限帯域の異なる第2と第3の周波数分
離手段と、前記第2の周波数分離手段から出力される垂
直高域成分と前記第3の周波数分離手段から出力される
垂直高域成分を切替える第1の切替え手段と、前記第2
の周波数分離手段から出力される垂直低域成分と前記第
3の周波数分離手段から出力される垂直低域成分を切替
える第2の切替え手段と、前記第1の切替え手段より出
力される垂直高域成分中のフリッカ成分を抑圧する複数
の振幅制限特性をもつ第1の振幅制限手段と、前記第2
の切替え手段より出力される垂直低域成分と前記第1の
振幅制限手段の出力を加算する加算手段を備え、前記動
き検出手段で動きが検出された場合は、垂直高域成分の
抽出度の小さい第3の周波数分離手段からの出力を選択
するよう前記第1および第2の切替え手段を制御し、さ
らにフリッカ抑圧度の小さい振幅制限を行うことと、動
きが検出されない場合は垂直高域成分の抽出度の大きい
第2の周波数分離手段からの出力を選択するよう前記第
1および第2の切替え手段を制御し、さらにフリッカ抑
圧度の大きい振幅制限を行うよう第1の振幅制限手段を
制御するように構成するものである。
【0027】また、入力された映像信号を1フレーム分
記憶するための記憶手段と、入力された映像信号のフレ
ーム差分をとるフレーム差分手段を有し、前記フレーム
差分手段の出力を所定値と比較し該フレーム差分値の絶
対値が前記所定値以上の場合に前記動き成分を検出する
よう前記動き検出手段を構成するものである。
【0028】また、上記第2または第3の周波数分離手
段としてローパスフィルタを用いて、ローパスフィルタ
のタップ係数を切替えることで異なった帯域をもつ垂直
低域成分を出力するように構成するものである。
【0029】また、1フィールド単位で入力されるイン
ターレース画像のフリッカ成分を除去するフリッカ除去
装置において、入力されたインターレースの画像をノン
インターレス画像に構成して記憶するための記憶手段
と、入力されたインターレース画像のフレーム差分をと
るフレーム差分手段と、動き検出を行う動き検出手段
と、入力されたインターレース画像より垂直方向の低域
成分と高域成分を分離する第4の周波数分離手段と、前
記第4の周波数分離手段より出力される垂直方向の高域
成分の振幅を制限する第2の振幅制限手段と、上記第4
の周波数分離手段より出力される垂直方向の低域成分と
前記第2の振幅制限手段の出力を加算する加算手段を有
し、入力された映像信号と前記記憶手段に記憶された映
像信号の差分を前記フレーム差分手段により算出し、前
記フレーム差分手段の出力を所定値と比較することで動
き成分を検出し、前記動き検出手段で動きが検出されな
い場合には前記記憶手段に記憶された前フィールドの映
像信号を用いて前記第4の周波数分離手段により周波数
分離を行い、動きが検出された場合はフリッカ除去を行
わないように制御するように構成するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態であるフリッ
カ除去装置においては、フリッカ成分を除去する際、ま
ず第1の周波数分離手段により、入力された映像信号の
垂直高域成分と垂直低域成分を分離する。一方、入力さ
れた映像信号から動き検出手段により動きを検出する。
上記動き検出情報に基づき、上記動き検出手段で動きが
検出されない場合には第1のフリッカ抑圧手段の出力
を、動きが検出された場合は第2のフリッカ抑圧手段の
出力を上記切替え手段により切替える。そして、第1の
周波数分離手段で分離された上記垂直低域成分と上記切
替え手段の出力を加算する。加算されフリッカ成分の除
去された映像信号をインターレース画像として出力す
る。
【0031】また、フリッカ成分を除去する際、まず第
1の周波数分離手段により、入力された映像信号の垂直
高域成分と垂直低域成分を分離する。一方、入力された
映像信号から動き検出手段により動きを検出する。上記
動き検出情報に基づき、第1の振幅制限手段で上記垂直
高域成分に施す振幅制限特性を切替える。その際、前記
動き検出手段で動きが検出された際は、フリッカ抑圧度
の小さい振幅制限を、動きが検出されない場合はフリッ
カ抑圧度の大きい振幅制限を行うように制御する。そし
て、第1の周波数分離手段で分離された上記垂直低域成
分と上記第1の振幅制限手段の出力を加算する。加算さ
れフリッカ成分の除去された映像信号をインターレース
画像として出力する。
【0032】また、フリッカ成分を除去する際、まず制
限帯域の異なる第2と第3の周波数分離手段により、入
力された映像信号の垂直高域成分と垂直低域成分を分離
する。一方、入力された映像信号から動き検出手段によ
り動きを検出する。上記動き検出情報に基づき、第1の
切替え手段により第2の周波数分離手段から出力される
垂直高域成分と第3の周波数分離手段から出力される垂
直高域成分を切替える。また、上記動き検出情報に基づ
き、第2の切替え手段により前記第2の周波数分離手段
から出力される垂直低域成分と前記第3の周波数分離手
段から出力される垂直低域成分を切替える。その際、前
記動き検出手段で動きが検出された場合は、垂直高域成
分の抽出度の小さい第3の周波数分離手段の出力を選択
し、動きが検出されない場合は垂直高域成分の抽出度の
大きい第2の周波数分離手段の出力を選択するよう上記
第1および第2の切替え手段を制御する。また、上記動
き検出情報に基づき、第1の振幅制限手段で上記第1の
切替え手段の出力に施す振幅制限特性を切替える。その
際、前記動き検出手段で動きが検出された際は、フリッ
カ抑圧度の小さい振幅制限を、動きが検出されない場合
はフリッカ抑圧度の大きい振幅制限を行うように制御す
る。そして、上記第1の振幅制限手段から出力される垂
直高域成分と上記第2の切替え手段から出力される垂直
低域成分を加算する。加算されフリッカ成分の除去され
た映像信号をインターレース画像として出力する。
【0033】また、上記入力された映像信号の動き成分
を検出する際、記憶手段により上記入力映像信号を1フ
レーム分記憶し、フレーム差分手段によりフレーム差分
をとる。そして、前記フレーム差分値をあらかじめ決め
た所定値と比較する。上記動き検出手段では、上記フレ
ーム差分値が所定値以上の場合に上記動き成分が検出さ
れたと判断する。
【0034】また、上記第2および第3の周波数分離手
段の出力を切替える第1および第2の切替え手段におい
て、上記第2および第3の周波数分離手段をディジタル
フィルタで構成し、タップ係数を切替えることで異なっ
た帯域をもつ垂直低域成分を出力するように構成する。
【0035】また、1フィールド単位で入力されるイン
ターレース画像のフリッカ成分を除去する際、まず記憶
手段によりインターレースの画像をノンインターレース
の画像に構成して記憶する。一方、入力された映像信号
から動き検出手段により動きを検出する。入力されたフ
ィールド映像信号と上記記憶手段から読み出された1フ
ィールド前のフィールド映像信号とを用いて、上記第4
の周波数分離手段により垂直高域成分と垂直低域成分を
分離し、第2の振幅制限手段により前記垂直高域成分の
振幅制限を行う。上記動き検出手段により動きが検出さ
れない場合は、上記第2の振幅制限手段により垂直高域
成分の振幅を制限し、上記動き検出手段で動きが検出さ
れた場合には、上記垂直高域成分の振幅は無変換で出力
する。そして、第4の周波数分離手段で分離された上記
垂直低域成分と上記第2の振幅制限手段の出力を加算す
る。加算されフリッカ成分の除去された映像信号をイン
ターレース画像として出力する。
【0036】以下、本発明をその実施の形態を示す図面
に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1であるフリ
ッカ除去装置のブロック構成図である。なお、本実施の
形態1でも、従来例と同様にVGA規格に基づく信号を
NTSC標準画像に変換する場合について説明する。図
において、1a〜1cはVGA信号(VGA規格に基づ
くR、G、およびB信号)の入力端子、2はVGA信号
の同期信号の入力端子、3はRGB信号を輝度信号(Y
信号)、色差信号(R−Y信号、B−Y信号)に変換す
るマトリクス回路、4a〜4cはマトリクス回路3で輝
度信号、および2つの色差信号に変換されたアナログ映
像信号をディジタル映像信号に変換するA/D変換回
路、5は入力端子2より入力されるVGA信号の同期信
号より垂直同期信号、および水平同期信号を検出する第
1の同期検出回路、6は第1の同期検出回路5より出力
される同期信号を基準にしてクロックを発生する第1の
PLL回路、7はA/D変換3より出力される輝度信号
(Y信号)を記憶するフレームメモリ、8b、8cはA
/D変換回路4b、4cより出力される2つの色差信号
(R−Y信号、およびB−Y信号)を記憶するフレーム
メモリ、9はフレームメモリ7、8b、8c、12への
ディジタル映像信号書き込み、および読み出し制御信号
を出力する第2のメモリ制御回路である。
【0037】10は減算回路、11は入力されたY信号
中のフリッカ成分を除去する第1のフリッカ除去回路、
12は第1のフリッカ除去回路11から出力されるY信
号を記憶するフレームメモリ、13aはフレームメモリ
12から出力されるディジタル映像信号をアナログ映像
信号に変換するD/A変換回路、13b、13cはフレ
ームメモリ8b、8cから出力されるディジタル映像信
号をアナログ映像信号に変換するD/A変換回路、14
はD/A変換回路13aから出力されるY信号に垂直同
期信号および水平同期信号を付加する同期付加回路、1
5はD/A変換回路13bと13cから出力される2つ
の色差信号(R−Y信号、およびB−Y信号)を変調色
信号(C信号)に変換するクロマエンコーダ回路であ
る。
【0038】16はTV側の同期信号の入力端子、17
は入力端子16より入力されるTV側の同期信号より垂
直同期信号、水平同期信号等を検出する第2の同期検出
回路、18は第2の同期検出回路17より出力されるT
V側の同期信号を基準にしてクロックを発生する第2の
PLL回路、19aおよび19bはY信号、およびC信
号の出力端子、30a、30bはマトリクス回路3より
出力されるR−Y信号、およびB−Y信号の水平方向の
信号帯域を制限する帯域制限フィルタ(以下、LPFと
記す。)である。
【0039】図2は図1における第1のフリッカ除去回
路11のブロック構成図である。図において、20はデ
ィジタル映像信号(Y信号)の垂直低域成分を抽出する
第1の垂直帯域分離フィルタ、21はA/D変換回路4
aから出力されたY信号の入力端子、22は第2のメモ
リ制御回路9より出力されるメモリ制御信号の入力端
子、23は減算回路10の出力信号の入力端子、24は
入力されたフレーム差分結果より動きを検出する動き検
出回路、25はリミッタ、26は加算回路、27はY信
号の出力端子である。
【0040】図3は図2における第1の垂直帯域分離フ
ィルタのブロック構成である。図において、51はY信
号の入力端子、52、53は入力されたY信号を1ライ
ン遅延するラインメモリ、54はラインメモリ52、5
3へのディジタル映像信号の書き込み制御信号、および
読み出し制御信号の入力端子、55a〜55cは乗算回
路、56は55a〜55cの乗算回路の出力を加算する
加算回路、57は減算回路、58は垂直低域成分の出力
端子、59は垂直高域成分の出力端子である。
【0041】以下、図1〜図3を用いて本実施の形態1
のフリッカ除去装置の動作を説明する。なお、本実施例
の形態1においても、従来例と同様にVGA規格に基づ
き入力されたノンインターレース画像をインターレース
画像に変換し出力する場合について説明する。入力端子
1a〜1cを介して入力されたR、G、B信号は、マト
リクス回路3でY信号、および2つの色差信号(R−Y
信号、およびB−Y信号)に変換される。マトリクス回
路3より出力される2つの色差信号(R−Y信号、およ
びB−Y信号)は、LPF30a、30bで水平方向の
帯域が半分に制限される。なお、色差信号は輝度信号
(Y信号)に比べ視覚的に目立たないので信号帯域を半
分に制限しても画質はほとんど劣化しない。マトリクス
回路3より出力されるY信号、およびLPF30a、3
0bより出力されるR−Y、およびB−Y信号はA/D
変換回路4a〜4cでディジタル映像信号(ディジタル
信号)に変換される。その際、上記2つの色差信号の信
号帯域は上述のようにLPF30a、30bでY信号の
半分に制限されるので、A/D変換時のサンプリングク
ロックをY信号のサンプリングクロックの半分に設定し
てディジタル映像信号に変換するものとする。
【0042】一方、入力端子2を介して入力されたVG
A信号の同期信号は第1の同期検出回路5で垂直同期信
号、および水平同期信号が検出される。第1の同期検出
回路5で検出された水平同期信号は第1のPLL回路6
に入力される。第1のPLL回路6では上記入力された
水平同期信号を基準にしてVGA側の基準クロックを発
生する。第1のPLL回路6で発生した上記クロックは
A/D変換回路4a〜4c、第2のメモリ制御回路9へ
入力される。その際、上述のように2つの色差信号を処
理する際に用いられるクロックはY信号を処理する際に
用いられるクロックの半分の周波数に分周され出力され
る。また、第1の同期検出回路5で検出された垂直同期
信号、および水平同期信号は第2のメモリ制御回路9へ
も入力される。
【0043】第2のメモリ制御回路9では第1の同期検
出回路5より出力されるVGA信号の水平同期信号を用
いて第1のフリッカ除去回路11中のラインメモリ5
2、およびラインメモリ53へのディジタル映像信号の
書き込み制御信号、および読み出し制御信号を発生す
る。例えば、上記ラインメモリ52、およびラインメモ
リ53を従来例と同様にFIFOメモリを用いて構成し
た場合は、第2のメモリ制御回路9からは書き込みおよ
び読み出し時のラインアドレスリセット信号、書き込み
および読み出し可能信号(ENABL信号)、ならびに
書き込みおよび読み出しクロック信号が出力される。ま
た、第2のメモリ制御回路9では第1の同期検出回路5
より出力される垂直同期信号、および水平同期信号を用
いてフレームメモリ7、8b、8c、12へのディジタ
ル映像信号の書き込み制御信号も発生する。なお、フレ
ームメモリ8b、8c、12の具体的な制御方式に関し
ては後述する。
【0044】A/D変換回路4aでディジタル映像信号
に変換されたY信号は第1のフリッカ除去回路11、減
算回路10、およびフレームメモリ7へ入力される。フ
レームメモリ7では入力されたY信号を1フレーム遅延
して出力する。減算回路10では、フレームメモリ7か
ら出力されたY信号とA/D変換回路4aの出力との差
分をとり、その結果を第1のフリッカ除去回路に入力す
る。なお、フレームメモリ7の制御は第2のメモリ制御
回路9より出力される上記データ書き込み、および読み
出し制御信号と上記VGA側基準クロックを用いて行う
ものとする。
【0045】以下、図2を用いて第1のフリッカ除去回
路11の動作を説明する。入力端子21を介して入力さ
れたY信号は第1の垂直帯域分離フィルタ20に入力さ
れる。図3を用いて垂直帯域フィルタ20の動作を説明
する。入力端子51を介して入力されたY信号は乗算回
路55aおよびラインメモリ52へ入力される。ライン
メモリ52では入力されたY信号を1ライン遅延し出力
する。ラインメモリ52より出力されたY信号は乗算回
路55b、およびラインメモリ53へ入力される。ライ
ンメモリ53では、ラインメモリ52と同様に入力され
たY信号を1ライン遅延して出力する。ラインメモリ5
3の出力は乗算回路55cに入力される。なお、ライン
メモリ52、53の制御は入力端子54を介して第2の
メモリ制御回路9より出力される上記データ書き込み、
および読み出し制御信号を用いて行うものとする。
【0046】乗算回路55a、55cに入力されたY信
号は0.25が乗算され出力される。また、乗算回路5
5bに入力されたY信号は0.5が乗算され出力され
る。乗算回路55a〜55cの出力は加算回路56で加
算され、垂直高域成分が除去され出力端子58を介して
第1の垂直帯域分離フィルタ20より出力される(図
中、VLと記す)。一方、ラインメモリ52に入力され
たY信号は1ライン遅延され出力される。なお、ライン
メモリ52の制御は入力端子54を介して第2のメモリ
制御回路9より出力される上記データ書き込み、および
読み出し制御信号を用いて行うものとする。減算回路5
7ではラインメモリ52より出力される1ライン遅延さ
れたY信号より加算回路56から出力されるY信号の垂
直低域成分を減算することによりY信号の垂直高域成分
を分離する(図中、VHと記す)。なお、ラインメモリ
52では入力されたY信号と加算回路56より出力され
る垂直低域成分との位相(群遅延)をあわせるためにY
信号を1ライン遅延する。減算回路57の結果は出力端
子59より出力される。
【0047】入力端子23から減算回路10の減算結果
が入力され、Y信号の動きを検出する。以下、簡単に本
実施例1に示す動き検出回路24の動作について説明す
る。動き検出回路24ではまず始めに、入力されたY信
号のフレーム差分値をあらかじめ定められた値と比較す
ることにより動きの検出を行う。具体的には、上記入力
されたY信号のフレーム差分値をYDとしたとき、例え
ば、YD>a、またはYD<−aの場合動きを検出した
と判断する。(aは正の実数)
【0048】第1の垂直帯域分離フィルタ20から出力
された上記垂直高域成分は、リミッタ25に入力され振
幅制限を行い出力される。図4および図5は本発明の実
施の形態1におけるリミッタ25の入出力特性を示す図
である。図4および図5に示すように、リミッタ25で
は動き検出回路24より出力される動き検出情報をもと
にリミッタ形状(特性)を切替える。動きが検出されな
かった場合には、本実施例1では図5に示すような特性
をもつリミッタでY信号の垂直高域成分の振幅値を制限
して出力する。リミッタ25の出力は加算回路24に入
力される。加算回路24ではリミッタ25の出力と第1
の垂直帯域分離フィルタ20から出力される垂直低域成
分を加算する。垂直高域成分の小振幅成分に関してはフ
リッカが発生しても視覚上あまり気にならないのに対し
て、大振幅成分に関しては視覚上非常に気になる。そこ
で、本実施の形態1では、Y信号の垂直高域成分のうち
大振幅のものについて振幅を抑えるようなリミッタをか
けている。その際、入力されるY信号の動き成分に応じ
てリミッタ25の形状(特性)を切替えることにより動
画、静止画に適応した抑圧を行う。
【0049】動き検出回路24により動きが検出された
場合、図4に示すようなリミッタで振幅制限を行う。動
画像の場合にはフリッカは視覚的に目立ちにくく、無理
にフリッカ抑圧を行うと画像がぼけたりぶれが強調され
るなど逆効果である。そこで動きが検出された場合には
垂直高域成分の振幅制限でリニア特性を保たせる。一方
動きが検出されない静止画の場合は、図5に示すような
リミッタで振幅制限を行い、振幅の制限を強くして視覚
的に目立つ垂直高域の大振幅成分をカットしてフリッカ
の抑圧を図る。
【0050】第1のフリッカ除去回路11でフリッカ成
分を除去されたY信号、およびA/D変換回路4b、4
cより出力される2つの色差信号(R−Y信号、および
B−Y信号)はフレームメモリ8b、8c、12へ入力
される。以下、フレームメモリ8b、8c、12への上
記ディジタル映像信号の書き込み動作について説明す
る。第2のメモリ制御回路9では60Hzのフレーム周
波数で入力されるノンインターレースのディジタル映像
信号をフィールド周波数60Hzのインターレースのデ
ィジタル映像信号に変換するための制御信号をフレーム
メモリ8b、8c、12へ出力する。具体的には、フレ
ームメモリ8b、8c、12への書き込み時にフレーム
構造で入力されるディジタル映像信号をフィールド構造
に変換し書き込む。
【0051】以下、第2のメモリ制御回路9より出力さ
れるフレームメモリ8b、8c、12へのデータ書き込
み制御信号の発生方法について説明する。まず始め、第
1の同期検出回路5より垂直同期信号が入力されると第
2のメモリ制御回路9では次にフレームメモリ8b、8
c、12に書き込むフィールドを設定する。そして、上
記フィールド設定結果が第1フィールドの場合は奇数ラ
インをフレームメモリ8b、8c、12へ書き込むため
の制御信号を発生し、第2フィールドの場合は偶数ライ
ンをフレームメモリ8b、8c、12へ書き込むための
制御信号を発生する。なお、上記制御は第1の同期検出
回路5より出力される水平同期信号を用いて上記偶数/
奇数ラインを判別し上記制御信号発生する。その際、本
実施の形態1では従来例の場合と同様にフレームメモリ
8b、8c、12へはVGA信号の有効映像信号部分の
みが書き込まれるように制御する。
【0052】フレームメモリ8b、8c、12に入力さ
れたノンインターレースのディジタル映像信号は第2の
メモリ制御回路9より出力される上記書き込み制御信号
に基づきフィールド構造のディジタル映像信号(インタ
ーレース構造のディジタル映像信号)に変換されフレー
ムメモリ8b、8c、12内へ記憶される。なお、本実
施の形態1では従来例と同様にフレームメモリ8b、8
c、12は第1フィールド用、および第2フィールド用
の2枚のフィールドメモリで構成されているものとす
る。よって、上記第2のメモリ制御回路9では、インタ
ーレース構造に変換されたディジタル映像信号をフレー
ムメモリ8b、8c、12へ書き込むために上記2つの
フィールドメモリの切替え制御信号を上記フィールド判
別結果に基づき発生する。具体的には奇数ラインのデー
タを第1フィールド用のフィールドメモリに書き込み、
偶数ラインのデータを第2フィールドのフィールドメモ
リに書き込む。また、第2のメモリ制御回路9ではフレ
ームメモリ8b、8c、12へのデータの書き込み制御
信号(データの書き込みアドレス、フィールドメモリの
切替え信号、書き込み制御信号など)を第1の同期検出
回路5で検出された垂直同期信号、および水平同期信号
をもとに発生する。
【0053】一方、入力端子16を介して入力されたT
V側の同期信号は第2の同期検出回路17で垂直同期信
号、および水平同期信号が検出される。その際、フィー
ルドの判別も上記第2の同期検出回路9で行われる。第
2のPLL回路18では、第2の同期検出回路9で検出
された水平同期信号を基準にしてテレビ側の基準クロッ
クを発生する。その際、色差信号のサンプリングクロッ
クの周波数はY信号のサンプリングクロックの周波数の
半分に分周される。第2のPLL回路18で発生した上
記クロックはD/A変換回路13a〜13c、および第
2のメモリ制御回路9へ入力される。なお、第2の同期
検出回路17で検出された垂直同期信号、水平同期信
号、およびフィールド判別結果は第2のメモリ制御回路
9へも入力される。
【0054】第2のメモリ制御回路9では、上記垂直同
期信号、水平同期信号、およびフィールド判別結果をも
とに上記フレームメモリ8b、8c、12内に記憶され
たインターレース画像を読み出すための読み出し制御信
号(上記フィールドメモリの切替え信号、データの読み
出しアドレス、読み出し制御信号など)を発生する。フ
レームメモリ8b、8c、12では第2のメモリ制御回
路9より出力される上記読み出し制御信号に基づきイン
ターレース構造のディジタル映像信号を出力する。
【0055】フレームメモリ8b、8c、12より読み
出されたインターレース構造のディジタル映像信号はD
/A変換回路13a〜13cに入力される。D/A変換
回路13a〜13cでは入力されたインターレース構造
のディジタル映像信号をインターレース構造のアナログ
映像信号に変換する。D/A変換回路13aより出力さ
れるY信号は同期付加回路14で垂直同期信号、および
水平同期信号が付加された後に出力端子19aを介して
出力される。なお、同期付加回路14は第2の同期検出
回路17より出力される垂直同期信号、水平同期信号、
およびフィールド判別結果に基づき同期信号を発生しY
信号に付加する。
【0056】また、D/A変換回路13b、13cより
出力される2つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y
信号)はクロマエンコーダ回路15で変調色信号(C信
号)に変換され出力端子19bを介して出力される。な
お、クロマエンコードの際(2つの色差信号を変調色信
号に変換する際)には第2の同期検出回路17より出力
される垂直同期信号、水平同期信号、およびフィールド
判別結果に基づき2つの色差信号に変調を施す。
【0057】本実施の形態1のフリッカ除去装置は、以
上のようにフリッカ成分を含む垂直高域成分について動
き検出情報をもとにリミッタ形状(特性)を切替えたリ
ミッタで抑圧してフィードバックするように構成されて
いるため、静止画、動画に適応して視覚上気になるフリ
ッカを抑えられる。よって、静止画で表などに発生する
フリッカを低減できるとともに、動画像の解像度の低下
を回避することもできる効果がある。
【0058】また、本実施の形態1に示す第1のフリッ
カ除去回路11は従来の垂直方向のローパスフィルタに
簡単な回路を追加するだけで実現することができ回路規
模を極端に増加することなしに良好な出力画像を得るこ
とができる効果がある。
【0059】実施の形態2.次に、本発明の実施の形態
2を説明する。実施の形態2におけるフリッカ除去装置
は図1に示す第1のフリッカ除去回路11の構成、およ
び動作のみが実施の形態1と異なる。よって、第1のフ
リッカ除去回路11の詳細な構成、および動作のみ説明
し、実施の形態1と同一部分の説明は省略する。
【0060】図6は本発明の実施の形態2における第1
のフリッカ除去回路11のブロック構成図である。な
お、図中、実施の形態1と同一記号を記したものは構
成、および動作が同一であるので詳細な説明は省略す
る。図において、70は第2の垂直帯域分離フィルタで
ある。また、図7は本発明の実施の形態2における第2
の垂直帯域分離フィルタ70のブロック構成図である。
図6同様、実施の形態1と同一記号を記したものは構
成、および動作が同一であるので詳細な説明は省略す
る。図において、80a〜80cは乗算係数を切替える
セレクタ、81は動き検出回路24の出力結果を入力す
る入力端子である。
【0061】以下、実施の形態2の第1のフリッカ除去
回路11の動作を図1、図6、図7を用いて説明する。
A/D変換回路4aでディジタル映像信号に変換された
Y信号は第1のフリッカ除去回路11へ入力される。入
力端子21を介して入力されたY信号は第2の垂直帯域
分離フィルタ70に入力される。一方減算回路10から
フレーム差分値が入力端子23から入力され、動き検出
回路24で動きを検出した後、その結果を第2の垂直帯
域分離フィルタ70に入力する。図7を用いて第2の垂
直帯域分離フィルタ70の動作を説明する。動き検出回
路24からの動き検出情報は、80a〜80cのセレク
タに入力される。ここで、動きが検出された場合、乗算
回路55aでは入力端子51から入力されたY信号に乗
算係数0.125を乗算し、乗算回路55bではライン
メモリ52から出力されたY信号に乗算係数0.75を
乗算し、乗算回路55cではラインメモリ53から出力
されたY信号に乗算係数0.125を乗算するようにセ
レクタを制御する。一方、動きが検出されない場合は、
乗算回路55aでは入力端子51から入力されたY信号
に乗算係数0.25を乗算し、乗算回路55bではライ
ンメモリ52から出力されたY信号に乗算係数0.5を
乗算し、乗算回路55cではラインメモリ53から出力
されたY信号に乗算係数0.25を乗算するようにセレ
クタを制御する。乗算回路55a〜55cの出力は加算
回路56ですべて加算され、出力端子58より垂直低域
成分として出力される。また、ラインメモリ52から出
力されるY信号より加算回路56から出力された垂直低
域成分を減算回路57で減算することで垂直高域成分を
得て、出力端子59から出力する。リミッタ25では、
第2の垂直帯域分離フィルタから出力された垂直高域成
分に振幅制御をかける。リミッタ25の動作については
実施の形態1と同様であるので説明を省く。加算回路2
6では、第2の垂直帯域分離フィルタから出力された垂
直低域成分とリミッタ25からの出力を加算して出力す
る。第1のフリッカ除去回路11でフリッカ成分を除去
されたY信号、およびA/D変換回路4a〜4cより出
力される2つの色差信号(R−Y、およびB−Y信号)
はフレームメモリ8b、8c、12cでノンインターレ
ース構造からインターレース構造に変換され出力され
る。
【0062】本実施の形態2に示すフリッカ除去回路1
1は従来の垂直方向のローパスフィルタにリミッタ25
とセレクタなどを追加するだけで実現することができ、
回路規模を極端に増加すること無しに良好な出力画像を
得ることができる。
【0063】実施の形態3.実施の形態3におけるフリ
ッカ除去装置は図1に示す第1のフリッカ除去回路11
の構成、および動作のみが実施の形態1と異なる。よっ
て、第1のフリッカ除去回路11の詳細な構成、および
動作のみ説明し、実施の形態1と同一部分の説明は省略
する。
【0064】図8は本発明の実施の形態3における第1
のフリッカ除去回路11のブロック構成図である。な
お、図中、実施の形態1の同一記号を記したものは構
成、および動作が同一であるので詳細な説明は省略す
る。図において、90は第3の垂直帯域分離フィルタで
ある。また、図9は本発明の実施の形態3における第3
の垂直帯域分離フィルタ90のブロック構成図である。
図8と同様に実施の形態1と同一記号を記したものは構
成、および動作が同一であるので詳細な説明は省略す
る。図において、91a〜91cは乗算係数を記憶する
ROM、92は減算回路10から出力されるフレーム差
分値を入力する入力端子である。
【0065】以下、実施の形態3の第1のフリッカ除去
回路11の動作を図1、図8、図9を用いて説明する。
A/D変換回路4aでディジタル映像信号に変換された
Y信号は第1のフリッカ除去回路11へ入力される。入
力端子21を介して入力されたY信号は第3の垂直帯域
分離フィルタ90に入力される。一方加算回路10から
フレーム差分値が入力端子23から入力され、動き検出
回路24で動きを検出する。図9を用いて第3の垂直帯
域分離フィルタ90の動作を説明する。入力端子92を
介してフレーム差分値がROM91a〜91cに入力さ
れる。これにより乗算係数がROM91a〜91cから
読み出される。入力端子51を介して入力されたY信号
とROM91aから読み出された乗算係数を乗算回路5
5aで乗算し、ラインメモリ52から出力されたY信号
とROM91bから読み出された乗算係数を乗算回路5
5bで乗算し、ラインメモリ53から出力されたY信号
とROM91cから読み出された乗算係数を乗算回路5
5cで乗算する。乗算回路55a〜55cの出力は加算
回路56ですべて加算され、出力端子58より垂直低域
成分として出力される。また、ラインメモリ52から出
力されるY信号より加算回路56から出力された垂直低
域成分を減算回路57で減算することで垂直高域成分を
得て、出力端子59から出力する。リミッタ25では、
第2の垂直帯域分離フィルタから出力された垂直高域成
分に振幅制御をかける。リミッタ25の動作については
実施の形態1と同様であるので説明を省く。加算回路2
6では、第3の垂直帯域分離フィルタから出力された垂
直低域成分とリミッタ25からの出力を加算して出力す
る。第1のフリッカ除去回路11でフリッカ成分を除去
されたY信号、およびA/D変換回路4b、4cより出
力される2つの色差信号(R−Y、およびB−Y信号)
はフレームメモリ8b、8c、12でノンインターレー
ス構造からインターレース構造に変換され出力される。
【0066】本実施の形態3に示すフリッカ除去回路1
1は従来の垂直方向のローパスフィルタにリミッタ25
とROMなどを追加するだけで実現することができ、回
路規模を極端に増加すること無しに良好な出力画像を得
ることができる。なお、本実施の形態3では、乗算係数
をROM91を用いて発生したがこれに限るものではな
く、ロジック回路等を組み合わせて構成しても同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0067】実施の形態4.図10は本発明の実施の形
態4であるフリッカ除去装置のブロック構成図である。
本実施の形態においては、従来例とは異なり、フリッカ
成分を有するインターレース画像(以下入力画像信号と
記す)が入力されこれよりフリッカ成分を除去した後に
再びNTSC標準画像として出力する場合について説明
する。図において、1a〜1cは入力画像信号(R、
G、およびB信号)の入力端子、2は入力画像信号の同
期信号の入力端子、3はマトリクス回路、4a〜4cは
マトリクス回路3で輝度信号(Y信号)、および2つの
色差信号に変換されたアナログ映像信号をディジタル映
像信号に変換するA/D変換回路、5は入力端子2より
入力される入力画像信号より垂直同期信号、および水平
同期信号を検出する第1の同期検出回路、6は第1の同
期検出回路5より出力される同期信号を基準にしてクロ
ックを発生する第1のPLL回路、7はA/D変換4よ
り出力される輝度信号(Y信号)を記憶するフレームメ
モリ、102a、102bはマトリクス回路3より出力
されるR−Y信号、およびB−Y信号を記憶して、フリ
ッカ除去を行ったY信号との出力タイミング合わせるた
めのラインメモリである。
【0068】10は減算回路、13aは第1のフリッカ
除去回路から出力されるディジタル映像信号をアナログ
映像信号に変換するD/A変換回路、13b、13cは
ラインメモリ102a、102bから出力されるディジ
タル映像信号をアナログ映像信号に変換するD/A変換
回路、14はD/A変換回路13aから出力されるY信
号に垂直同期信号および水平同期信号を付加する同期付
加回路、15はD/A変換回路13bと13cから出力
される2つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y信
号)を変調色信号(C信号)に変換するクロマエンコー
ダ回路である。
【0069】19aおよび19bはY信号、およびC信
号の出力端子、30a、30bはマトリクス回路3より
出力されるR−Y信号、およびB−Y信号の水平方向の
信号帯域を制限する帯域制限フィルタ(以下、LPFと
記す。)、100はフレームメモリ7、ラインメモリ1
02a、102bおよび第2のフリッカ除去回路中のラ
インメモリ53へのディジタル映像信号書き込み、およ
び読み出し制御信号を出力する第3のメモリ制御回路、
101は入力されたY信号中のフリッカ成分を除去する
第2のフリッカ除去回路である。
【0070】図11は図10における第2のフリッカ除
去回路101のブロック構成図である。図において、2
1はA/D変換回路4aから出力されたY信号の入力端
子、22は第3のメモリ制御回路100より出力される
メモリ制御信号の入力端子、23は減算回路10の出力
信号の入力端子、24は入力されたフレーム差分結果よ
り動きを検出する動き検出回路、25はリミッタ、26
は加算回路、27はY信号の出力端子、110はディジ
タル映像信号(Y信号)の垂直低域成分を抽出する第4
の垂直帯域分離フィルタ、111はフレームメモリ7か
らのY信号を入力する入力端子である。
【0071】図12は図11における第4の垂直帯域分
離フィルタのブロック構成である。図において、51は
Y信号の入力端子、53は入力されたY信号を1ライン
遅延するラインメモリ、54はラインメモリ53へのデ
ィジタル映像信号の書き込み制御信号、および読み出し
制御信号の入力端子、55a〜55cは乗算回路、56
は55a〜55cの乗算回路の出力を加算する加算回
路、57は減算回路、58は垂直低域成分の出力端子、
59は垂直高域成分の出力端子、120はフレームメモ
リから出力されるY信号の入力端子である。
【0072】以下、図10〜図12を用いて本実施の形
態4のフリッカ除去装置の動作を説明する。なお、本実
施の形態4においては、従来例と異なり、インターレー
ス画像をフリッカ除去して再びインターレース画像とし
て出力する場合について説明する。入力端子1a〜1c
を介して入力されたR、G、B信号は、マトリクス回路
3でY信号、および2つの色差信号(R−Y信号、およ
びB−Y信号)に変換される。マトリクス回路3より出
力される2つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y信
号)は、LPF30a、30bで水平方向の帯域が半分
に制限される。なお、色差信号は輝度信号(Y信号)に
比べ視覚的に目立たないので信号帯域を半分に制限して
も画質はほとんど劣化しない。マトリクス回路3より出
力されるY信号、およびLPF30a、30bより出力
されるR−Y、およびB−Y信号はA/D変換回路4a
〜4cでディジタル映像信号(ディジタル信号)に変換
される。その際、上記2つの色差信号の信号帯域は上述
のようにLPF30a、30bでY信号の半分に制限さ
れるので、A/D変換時のサンプリングクロックをY信
号のサンプリングクロックの半分に設定してディジタル
映像信号に変換するものとする。
【0073】一方、入力端子2を介して入力された同期
信号は第1の同期検出回路5で垂直同期信号、および水
平同期信号および入力信号のフィールドが検出される。
第1の同期検出回路5で検出された水平同期信号は第1
のPLL回路6に入力される。第1のPLL回路6では
上記入力された水平同期信号を基準にして基準クロック
を発生する。第1のPLL回路6で発生した上記クロッ
クはA/D変換回路4a〜4c、第2のメモリ制御回路
9およびD/A変換回路13a〜13cへ入力される。
その際、上述のように2つの色差信号を処理する際に用
いられるクロックはY信号を処理する際に用いられるク
ロックの半分の周波数に分周され出力される。また、第
1の同期検出回路5で検出された垂直同期信号、水平同
期信号およびフィールド判別結果は第3のメモリ制御回
路100へも入力される。
【0074】第3のメモリ制御回路100では第1の同
期検出回路5より出力される水平同期信号を用いて、第
2のフリッカ除去回路101中のラインメモリ53への
ディジタル映像信号の書き込み制御信号、および読み出
し制御信号を発生する。また、第3のメモリ制御回路1
00では第1の同期検出回路5より出力される垂直同期
信号、水平同期信号およびフィールド判別結果を用いて
フレームメモリ7、ラインメモリ102a、102bへ
のディジタル映像信号の書き込み制御信号も発生する。
【0075】A/D変換回路4aでディジタル映像信号
に変換されたY信号は第2のフリッカ除去回路101、
減算回路10、およびフレームメモリ7へ入力される。
以下、フレームメモリ7への上記ディジタル映像信号の
書き込み動作について説明する。第3のメモリ制御回路
100では60Hzのフィールド周波数で入力されるイ
ンターレースのディジタル映像信号からフレーム画像を
生成するための制御信号および動き検出を行うための制
御信号をフレームメモリ7へ出力する。
【0076】以下、第3のメモリ制御回路100より出
力されるフレームメモリ7へのデータ書き込み制御信号
の発生方法について説明する。まず始め、第1の同期検
出回路5より出力されるフィールド判別結果および垂直
同期信号が入力されると第3のメモリ制御回路100で
は次にフレームメモリ7に書き込むフィールドを設定す
る。なお、本実施の形態4ではフレームメモリ7は第1
フィールド用、および第2フィールド用の2枚のフィー
ルドメモリで構成されているものとする。上記フィール
ド判別結果が第1フィールドの場合はフレームメモリ7
の第1フィールド用メモリへ書き込むための制御信号を
発生し、第2フィールドの場合はフレームメモリ7の第
2フィールド用メモリへ書き込むための制御信号を発生
する。その際、本実施の形態4ではフレームメモリ7へ
は入力映像信号の有効映像信号成分のみが書き込まれる
ように制御する。
【0077】フレームメモリ7に入力されたインターレ
ースのディジタル映像信号は第3のメモリ制御回路10
0より出力される上記書き込み制御信号に基づきフレー
ムメモリ7内へ記憶される。よって、上記第3のメモリ
制御回路100では、ディジタル映像信号をフレームメ
モリ7へ書き込むために上記2つのフィールドメモリの
切替え制御信号を上記フィールド判別結果に基づき発生
する。また、第3のメモリ制御回路100ではフレーム
メモリ7へのデータの書き込み制御信号(データの書き
込みアドレス、フィールドメモリの切替え信号、書き込
み制御信号など)を第1の同期検出回路5で検出された
垂直同期信号、水平同期信号およびフィールド判別結果
をもとに発生する。
【0078】減算回路10では、フレームメモリ7から
出力される1フレーム遅延されたY信号とA/D変換回
路4aの出力との差分をとり、その結果を第1のフリッ
カ除去回路に入力する。その際、第3のメモリ制御回路
100では、上記垂直同期信号、水平同期信号、および
フィールド判別結果をもとに上記フレームメモリ7内に
記憶されたインターレース画像を読み出すための読み出
し制御信号(上記フィールドメモリの切替え信号、デー
タの読み出しアドレス、読み出し制御信号など)を発生
する。すなわち、第3のメモリ制御回路100では上記
フィールド判別結果をもとに、A/D変換回路4aから
第1フィールドの映像信号が入力された場合、まずはじ
め第2フィールドのデータを読み出し、第2のフリッカ
除去回路101へ出力する。同時にフレームメモリ7に
より1フレーム遅延されたデータを減算回路10へ出力
する。また、A/D変換回路4aから第2フィールドの
映像信号が入力された場合、フレームメモリ7から第1
フィールドのデータを読み出し、第2のフリッカ除去回
路101へ出力する。同時にフレームメモリ7により1
フレーム遅延されたデータを減算回路10へ出力する。
【0079】以下、図11を用いて第2のフリッカ除去
回路101の動作を説明する。入力端子21を介して入
力されたY信号と入力端子111を介して入力されたY
信号は第4の垂直帯域分離フィルタ110に入力され
る。図12を用いて第4の垂直帯域フィルタ110の動
作を説明する。入力端子51を介してA/D変換回路4
より出力されたY信号は乗算回路55bおよび減算回路
57へ入力される。また、入力端子120を介してフレ
ームメモリ7から入力された1フィールド遅延のY信号
は乗算回路55aおよびラインメモリ53へ入力され
る。ラインメモリ53では、入力された1フィールド遅
延されたY信号を1ライン遅延して出力する。ラインメ
モリ53より出力された1フィールド遅延されたY信号
は乗算回路55cへ入力される。なお、ラインメモリ5
3の制御は入力端子54を介して第3のメモリ制御回路
100より出力される上記データ書き込み、および読み
出し制御信号を用いて行うものとする。本実施の形態4
では、入力されたY信号と上記Y信号に隣接する1フィ
ールド前のY信号を用いることによりインターレース画
像をノンインターレース画像に変換し垂直方向の高域成
分を抽出し、入力信号よりフリッカ成分を除去する。上
記フレームメモリ7では、上記動き検出回路による動き
成分の検出の際に用いるフレームメモリとして機能して
いるだけでなく、フリッカ成分の除去のためのフィール
ドメモリとして機能しており、これにより回路のメモリ
使用量を削減することができ、消費電力も小さく抑える
ことができる。
【0080】乗算回路55a、55cに入力されたY信
号は0.25が乗算され出力される。また、乗算回路5
5bに入力されたY信号は0.5が乗算され出力され
る。乗算回路55a〜55cの出力は加算回路56で加
算され、垂直高域成分が除去され出力端子58を介して
第4の垂直帯域分離フィルタ110より出力される。減
算回路57では入力端子51を介して入力されるY信号
より加算回路56から出力されるY信号の垂直低域成分
を減算することによりY信号の垂直高域成分を分離す
る。減算回路57の結果は出力端子59より出力され
る。
【0081】本実施の形態4では第1フィールドの映像
信号に対してフリッカ除去する際に1フィールド前の第
2フィールドの映像信号を用いて行っている。これはま
ず第1に、動きがない静止画の場合には、フリッカ除去
に用いるペアの第2フィールドの映像信号が1フィール
ド前の第2フィールドと同じであることによる。また第
2に、動きがある場合にはインターレースで入力された
動画に対してフレーム画像を構成してフリッカ除去を行
うと、高速に移動している部位で発生するぶれ(時間軸
方向のぼけ)が視覚的に目立つようになる。そのために
動きがある場合にはフリッカ除去を行わないようにして
いるので上記のような処理を行っている。
【0082】本実施の形態4では動きが検出された場合
のリミッタ25の特性を完全なリニア特性として、フリ
ッカ除去を行わないことと等価としている。以下に、リ
ミッタ25の動作の説明を行う。入力端子23から減算
回路10の減算結果が入力され、Y信号の動きを検出す
る。検出方法は上記実施の形態1と同様であるため説明
を省略する。第4の垂直帯域分離フィルタ110から出
力された上記垂直高域成分は、リミッタ25に入力され
振幅制限を行い出力される。図13に動きが検出された
場合のリミッタ25の入出力特性の1実施例を示す。動
きが検出されなかった場合には、本実施の形態1同様図
5に示すような特性をもつリミッタでY信号の垂直高域
成分の振幅値を制限して出力する。リミッタ25では動
き検出回路24より出力される動き検出情報をもとに図
5もしくは図13のリミッタ形状(特性)を切替える。
リミッタ25の出力は加算回路26に入力される。加算
回路26ではリミッタ25の出力と第4の垂直帯域分離
フィルタ110から出力される垂直低域成分を加算す
る。動画像の場合にはフリッカは視覚的に目立ちにく
く、無理にフリッカ抑圧を行うと画像がぼけたりぶれが
強調されるなど逆効果であることは既に述べた。そこで
動き検出回路24で動きが検出された場合は、図13に
示すようなリミッタで振幅制限を行う。このリミッタで
は入力した信号はそのまま何も変換されずに出力される
ものである。従って第4の垂直帯域分離フィルタ110
で1度帯域分離されたY信号も再び加算回路26で加算
されるのでフリッカ除去を行わないことと同等である。
【0083】A/D変換回路4b、4cより出力される
2つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y信号)はラ
インメモリ102a、102bへ入力される。第3のメ
モリ制御回路100では60Hzのフィールド周波数で
入力されるインターレースのディジタル映像信号をライ
ンメモリ102a、102bへ書き込む。このとき書き
込むのは有効映像信号成分のみである。また、第2のフ
リッカ除去回路101から出力されるY信号のタイミン
グに対してラインメモリ102a、102bの読み出し
タイミングを合わせるように第3のメモリ制御回路10
0から読み出し制御信号を送出する。第2のフリッカ除
去回路101から出力されたY信号はD/A変換回路1
3aに入力され、ラインメモリ102a、102bから
出力された2つの色差信号(R−Y、およびB−Y信
号)はD/A変換回路13b、13cに入力される。D
/A変換回路13aでアナログ映像信号に変換されたY
信号は同期付加回路14により同期信号が付加されて出
力端子19aから出力される。また、D/A変換回路1
3b、13cでアナログ映像信号に変換された色差信号
はクロマエンコーダ回路15を介して変調色信号(C信
号)に変換され出力端子19bを介して出力される。な
お、クロマエンコードの際(2つの色差信号を変調色信
号に変換する際)には第1の同期検出回路5より出力さ
れる垂直同期信号、水平同期信号、およびフィールド判
別結果に基づき2つの色差信号に変調を施す。
【0084】本実施の形態4のフリッカ除去装置は、イ
ンターレースの映像信号に対してフリッカ成分を含む垂
直高域成分について動き情報を検出し、これをもとに動
きがある動画の場合はフリッカ除去をせず、動きがない
静止画の場合はリミッタで抑圧してフィードバックする
ように構成している。そのため、同じ回路系で静止画に
対してのみ視覚上気になるフリッカを抑えられる。よっ
て、静止画で表などに発生するフリッカを低減できると
ともに、動画像においてぶれ(時間軸方向のぼけ)を目
立たせることや解像度が低下することを回避できる効果
がある。
【0085】また、本実施の形態4に示す第2のフリッ
カ除去回路101は従来のローパスフィルタに簡単な回
路を追加するだけで実現することができ回路規模を極端
に増加することなしに良好な出力画像を得ることができ
る効果がある。
【0086】また、実施の形態1〜実施の形態4では、
動き検出を行ってその結果をもとに動画像と静止画像に
応じてフリッカ成分の抑圧度を制御したがこれに限るも
のではなく、動画像に対しては抑圧度が小さく静止画像
に対しては抑圧度が大きくなるようにフリッカ除去の特
性を切替えるように構成すれば同様の効果を得られる。
【0087】また、実施の形態1〜実施の形態4では
R、G、およびB信号をマトリクス回路3でY信号、お
よび2つの色差信号(R−Y信号、およびB−Y信号)
に変換した後にY信号のみに対してフリッカ抑圧度をが
これに限るものではなく、R、G、およびB信号に含ま
れるフリッカ成分を上記フリッカ除去回路31または1
01で除去して出力してもよい。また、R−Y信号、お
よびB−Y信号よりフリッカ成分を上記フリッカ除去回
路31または101で除去してもよい。また、色差信号
中のフリッカ成分を除去する際は輝度信号中のフリッカ
成分を除去する場合とフリッカ除去回路31または10
1の特性、あるいは構成を変えてもよい。また、各色差
信号で上記フリッカ除去回路31または101の特性、
あるいは構成を変えてもよいことはいうまでもない。
【0088】また、実施の形態1〜実施の形態4ではマ
トリクス回路3で輝度信号(Y信号)と2つの色差信号
(R−Y信号、およびB−Y信号)に変換したがこれに
限るものではなく、例えば、輝度信号(Y信号)と2つ
の色信号(U、およびV信号)、あるいは輝度信号(Y
信号)、および他の色信号に変換してた後にY信号から
フリッカ成分を除去し、インターレース画像に変換して
も同様の効果を奏することはいうまでもない。また、2
つの色差信号を変調色信号に変換した後にフリッカ除去
を行ってもよい。
【0089】また、実施の形態1〜実施の形態4では垂
直方向の低域通過フィルタをそれぞれ図3、図7、図
9、図12に示すように構成したがフィルタの構成(タ
ップ数、フィルタも形状、および種類(FIRフィル
タ、IIRフィルタなど))、および周波数特性などは
これに限るものではない。また、実施の形態1〜実施の
形態4では、垂直方向の高域通過フィルタを入力信号よ
り垂直低域通過フィルタの出力を減算することにより構
成したがこれに限るものではない。例えば、垂直高域通
過フィルタ、および垂直低域通過フィルタを別々に構成
する、あるいは、垂直高域通過フィルタを用いて垂直高
域成分を分離した後、入力信号より上記垂直高域成分を
減算することにより垂直低域通過フィルタを構成しても
よい。
【0090】また、実施の形態1〜実施の形態4では動
き検出の方法として、1フレーム前の映像信号とフレー
ム差分をとり、所定の値と比較することで動きの判定を
行っているがこれに限るものではなく、例えば1フィー
ルド前の隣接する周辺との差分をとった時の平均値を所
定の値と比較することで動きの判定をでもよい。また、
計算機の中に内蔵されるような場合はCPUから動画像
/静止画像の情報を受け取り、この情報をもとにフリッ
カの除去特性を切替えてもよい。
【0091】また、実施の形態1〜実施の形態4ではフ
リッカ除去回路として垂直低域通過フィルタを用いて垂
直高域成分を抽出し、この垂直高域成分の振幅値を制限
するような回路の構成としたがこれに限るものではな
い。
【0092】また、実施の形態1〜実施の形態3ではノ
ンインターレース画像の1例としてパソコンのVGA信
号を用いてフリッカ除去装置の動作を説明したがこれに
限るものではなく、ノンインターレースで入力される画
像(例えば、現在欧州で規格審議が進んでいるDVB、
米国で規格化が進んでいるATV、あるいは日本で規格
化が進んでいるISDBのようなディジタル放送で送ら
れてくるノンインターレース画像、あるいはパソコンの
他の表示モード時の画像など。)をインターレース画像
に変換する場合なら上記フリッカ除去装置を用いてフリ
ッカ成分を除去して出力すれば同様の効果を奏する。
【0093】また、実施の形態1〜実施の形態3では動
き検出を行い、動きが検出された場合にはフリッカ除去
の抑圧度を小さくし、動きが検出された場合にはフリッ
カ抑圧度を大きくするような制御を行ったが、動きが検
出されない場合のみフリッカ除去を行い、動きが検出さ
れた場合にフリッカの抑圧を行わないというような制御
をしても同様の効果を奏する。
【0094】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。
【0095】入力された映像信号のフリッカ成分を除去
する際、まず第1の周波数分離手段により入力された映
像信号の垂直高域成分と垂直低域成分を分離する。ま
た、入力された映像信号から動き検出手段により動きを
検出する。上記映像信号の垂直高域成分中に含まれるフ
リッカ成分を抑圧するフリッカの抑圧度の異なる第1の
フリッカ抑圧手段と第2のフリッカ抑圧手段の出力を、
前記動き成分検出情報に基づき、切替え手段で切替え
る。このとき上記切替え手段では、動きが検出されない
静止画が存在する映像信号に対しては、フリッカ抑圧度
の大きい上記第1のフリッカ抑圧手段の出力を、動き成
分が検出される動画像が存在する映像信号に対しては、
フリッカ抑圧度の小さい上記第2のフリッカ抑圧手段の
出力を選択するように制御する。これにより動画像と静
止画像に対し最適なフリッカ抑圧が行え、動画像に関し
て極端な解像度の低下を回避することができる。
【0096】入力された映像信号のフリッカ成分を除去
する際、まず第1の周波数分離手段により入力された映
像信号の垂直高域成分と垂直低域成分を分離する。ま
た、入力された映像信号から動き検出手段により動きを
検出する。前記動き成分検出情報に基づき、第1の振幅
制限手段で上記垂直高域成分に施す振幅制限特性を切替
える。このとき上記第1の振幅制限手段では、動きが検
出されない静止画が存在する映像信号に対しては、上記
垂直高域成分に対し振幅制限を大きくし、動き成分が検
出される動画像が存在する映像信号に対しては、上記垂
直高域成分に対して振幅制限を小さくするように制御す
る。これによりフリッカが視覚的に目立ちにくい動画像
に対し、極端に解像度を低下させることを回避できる。
さらに、上記第1の振幅制限手段においてフリッカの発
生に寄与する成分の振幅を制限し、振幅制限された垂直
高域成分を上記垂直低域成分に加算しているので、単純
な垂直低域通過フィルタによるフリッカ除去と比べて垂
直方向の解像度を向上することができる。
【0097】加えて、従来のフリッカ除去装置に簡単な
回路を追加するだけで実現でき、回路規模を極端に増加
することなしに静止画、動画に適応したフリッカの抑圧
を行うことができる。
【0098】また、入力された映像信号のフリッカ成分
を除去する際、まず入力された映像信号は、垂直高域成
分の抽出度の大きい第2の周波数分離手段および垂直高
域成分の抽出度の小さい第3の周波数分離手段により、
垂直高域成分と垂直低域成分とに帯域分離される。ま
た、入力された映像信号から動き検出手段により動きを
検出する。このとき前記動き検出手段で動きが検出され
た場合は、第2の周波数分離手段から垂直高域成分を出
力するように第1の切替え手段を切替え、第2の周波数
分離手段から垂直低域成分を出力するように第2の切替
え手段を切替えるよう制御する。また、前記動き検出手
段で動きが検出された場合は、第3の周波数分離手段か
ら垂直高域成分を出力するように第1の切替え手段を切
替え、第3の周波数分離手段から垂直低域成分を出力す
るように第2の切替え手段を切替えるよう制御する。そ
して第1の振幅制御手段では、前記動き成分検出情報に
基づき、第1の切替え手段から出力される垂直高域成分
に施す振幅制限特性を切替える。すなわち第1の振幅制
御手段では、動きが検出されない静止画が存在する映像
信号に対しては、上記垂直高域成分に対し振幅制限を大
きくし、動き成分が検出される動画像が存在する映像信
号に対しては、上記垂直高域成分に対して振幅制限を小
さくするように制御する。このように動き成分の有無に
より、上記第2および第3の周波数分離手段から出力さ
れる垂直高域成分を上記第1および第2の切替え手段で
切替え、上記振幅制御手段を介した後に上記垂直低域成
分と加算して出力するので、本発明の請求項1記載のフ
リッカ除去装置に比べてより適応したフリッカ抑圧を行
うことができる。
【0099】また、前記入力された映像信号から動き検
出手段により動きを検出する際、入力された映像信号を
1フレーム分記憶するための記憶手段と、入力された映
像信号のフレーム差分をとるフレーム差分手段を有し、
前記フレーム差分手段の出力を所定値と比較する。前記
動き検出手段では前記フレーム差分値の絶対値が前記所
定値以上の場合に前記動き成分が検出されたと判断する
ので、非常に簡単な回路構成で前記動き成分を確実に検
出することができる。
【0100】また、前記入力された映像信号で前記第
2、第3の周波数分離手段により帯域分離する際、ロー
パスフィルタを用いて、ローパスフィルタのタップ係数
を切替えることで異なった帯域をもつ垂直低域成分を出
力するので、簡単な回路構成で前記垂直低域成分および
垂直高域成分を抽出でき、動画像と静止画像でフリッカ
除去の際の垂直方向の高域成分の抑圧度を制御すること
ができる。
【0101】また、1フィールド単位で入力されるイン
ターレース画像のフリッカ成分を除去する際、まず入力
された映像信号と前記記憶手段に記憶された映像信号の
差分を前記フレーム差分手段により算出する。次に、前
記フレーム差分手段の出力を所定値と比較することで動
き成分を検出し、前記動き検出手段で動きが検出されな
い場合には前記記憶手段に記憶された前フィールドの映
像信号を用いて前記第4の周波数分離手段により周波数
分離を行う。このとき動きが検出された場合はフリッカ
除去を行わないように制御するとともに、前記加算手段
の出力から1フィールド単位のインターレース画像を生
成しているため、同じ回路系でフリッカの目立つ静止画
像に対してのみフリッカ除去を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1であるフリッカ除去装
置のブロック構成図である。
【図2】 図1における第1のフリッカ除去回路のブロ
ック構成図である。
【図3】 図2における第1の垂直帯域分離フィルタで
ある。
【図4】 本発明の実施の形態1におけるリミッタの入
出力特性を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態1におけるリミッタの入
出力特性を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態2における第1のフリッ
カ除去回路のブロック構成図である。
【図7】 図6における第2の垂直帯域分離フィルタで
ある。
【図8】 本発明の実施の形態3における第1のフリッ
カ除去回路のブロック構成図である。
【図9】 図8における第3の垂直帯域分離フィルタで
ある。
【図10】 本発明の実施の形態4であるフリッカ除去
装置のブロック構成図である。
【図11】 図10における第2のフリッカ除去回路の
ブロック構成図である。
【図12】 図11における第4の垂直帯域分離フィル
タの構成図である。
【図13】 本発明の実施の形態4におけるリミッタの
入出力特性を示す図である。
【図14】 ノンインターレース画像の空間周波数特性
を示す図である。
【図15】 インターレース画像の空間周波数特性を示
す図である。
【図16】 インターレース画像の2次元周波数特性を
示す図である。
【図17】 従来のフリッカ除去装置のブロック構成図
である。
【図18】 従来のフリッカ除去装置における第1のV
LPFのブロック構成図である。
【図19】 図18に示す第1のVLPFの周波数特性
を示す図である。
【符号の説明】
3 マトリクス回路、4 A/D変換回路、5 第1の
同期検出回路、6 第1のPLL回路、7 フレームメ
モリ、8 フレームメモリ、 9 第2のメモリ制御回
路、10 減算回路、11 第1のフリッカ除去回路、
12 フレームメモリ、13 D/A変換回路、14
同期付加回路、15 クロマエンコーダ回路、 17
第2の同期検出回路、 18 第2のPLL回路、20
第1の垂直帯域分離フィルタ、24 動き検出回路、
25 リミッタ、26 加算回路、30 LPF、52
ラインメモリ、53 ラインメモリ、55 乗算回
路、56 加算回路、57 減算回路 70 第2の垂
直帯域分離フィルタ、80セレクタ、90 第3の垂直
帯域フィルタ、91 ROM、 100 第3のメモリ
制御回路、101 第2のフリッカ除去回路、102
ラインメモリ、110 第4の垂直帯域分離フィルタ、
200 第1のVLPF、201 第1のメモリ制御回
路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される映像信号に含まれるフリッカ
    成分を除去するフリッカ除去装置において、入力映像信
    号より動き検出を行う動き検出手段と、入力映像信号の
    垂直高域成分と垂直低域成分を分離する第1の周波数分
    離手段と、前記第1の周波数分離手段より出力される垂
    直高域成分中のフリッカ成分を抑圧する抑圧度の異なる
    第1および第2のフリッカ抑圧手段と、前記第1のフリ
    ッカ抑圧手段と第2のフリッカ抑圧手段の出力を切替え
    る切替え手段と、前記第1の周波数分離手段より出力さ
    れる垂直低域成分と前記切替え手段の出力を加算する加
    算手段を備え、前記動き検出手段で動きが検出された際
    は、フリッカ抑圧度の小さい第2のフリッカ抑圧手段の
    出力を選択するよう前記切替え手段を制御するように構
    成したことを特徴とするフリッカ除去装置。
  2. 【請求項2】 入力される映像信号に含まれるフリッカ
    成分を除去するフリッカ除去装置において、入力映像信
    号より動き検出を行う動き検出手段と、入力映像信号の
    垂直高域成分と垂直低域成分を分離する第1の周波数分
    離手段と、前記第1の周波数分離手段より出力される垂
    直高域成分中のフリッカ成分を抑圧する複数の振幅制限
    特性をもった第1の振幅制限手段と、前記第1の周波数
    分離手段より出力される垂直低域成分と前記第1の振幅
    制限手段の出力を加算する加算手段を備え、前記動き検
    出手段で動きが検出された際は、フリッカ抑圧度の小さ
    い振幅制限を行い、動きが検出されない場合はフリッカ
    抑圧度の大きい振幅制限を行うよう前記第1の振幅制限
    手段を制御するように構成したことを特徴とするフリッ
    カ除去装置。
  3. 【請求項3】 入力される映像信号に含まれるフリッカ
    成分を除去するフリッカ除去装置において、入力映像信
    号より動き検出を行う動き検出手段と、入力映像信号の
    垂直高域成分と垂直低域成分を分離する制限帯域の異な
    る第2と第3の周波数分離手段と、前記第2の周波数分
    離手段から出力される垂直高域成分と前記第3の周波数
    分離手段から出力される垂直高域成分を切替える第1の
    切替え手段と、前記第2の周波数分離手段から出力され
    る垂直低域成分と前記第3の周波数分離手段から出力さ
    れる垂直低域成分を切替える第2の切替え手段と、前記
    第1の切替え手段から出力される垂直高域成分中のフリ
    ッカ成分を抑圧する複数の振幅制限特性をもつ第1の振
    幅制限手段と、前記第2または第3の周波数分離手段よ
    り出力される垂直低域成分と前記第1の振幅制限手段の
    出力を加算する加算手段を備え、前記動き検出手段で動
    きが検出された場合は、垂直高域成分の抽出度の小さい
    第3の周波数分離手段を選択するよう前記第1および第
    2の切替え手段を制御し、さらにフリッカ抑圧度の小さ
    い振幅制限を行うとともに、動きが検出されない場合は
    垂直高域成分の抽出度の大きい第2の周波数分離手段を
    選択するよう前記第1および第2の切替え手段を制御
    し、さらにフリッカ抑圧度の大きい振幅制限を行うよう
    第1の振幅制限手段を制御するように構成したことを特
    徴とするフリッカ除去装置。
  4. 【請求項4】 入力された映像信号を1フレーム分記憶
    するための記憶手段と、入力された映像信号のフレーム
    差分をとるフレーム差分手段を有し、前記フレーム差分
    手段の出力を所定値と比較し該フレーム差分値の絶対値
    が前記所定値以上の場合に前記動き成分を検出するよう
    前記動き検出手段を構成することを特徴とする請求項1
    または2または3記載のフリッカ除去装置。
  5. 【請求項5】 上記第2および第3の周波数分離手段を
    ディジタルフィルタで構成し、タップ係数を切替えるこ
    とで異なった帯域をもつ垂直低域成分を出力するように
    構成したことを特徴とする請求項3記載のフリッカ除去
    装置。
  6. 【請求項6】 1フィールド単位で入力されるインター
    レース画像のフリッカ成分を除去するフリッカ除去装置
    において、入力されたインターレースの画像をノンイン
    ターレス画像に構成して記憶するための記憶手段と、入
    力されたインターレース画像のフレーム差分をとるフレ
    ーム差分手段と、動き検出を行う動き検出手段と、入力
    されたインターレース画像より垂直方向の低域成分と高
    域成分を分離する第4の周波数分離手段と、前記第4の
    周波数分離手段より出力される垂直方向の高域成分の振
    幅を制限する第2の振幅制限手段と、上記第4の周波数
    分離手段より出力される垂直方向の低域成分と前記第2
    の振幅制限手段の出力を加算する加算手段を有し、入力
    された映像信号と前記記憶手段に記憶された映像信号の
    差分を前記フレーム差分手段により算出し、前記フレー
    ム差分手段の出力を所定値と比較することで動き成分を
    検出し、前記動き検出手段で動きが検出されない場合に
    は入力されたフィールド映像信号と1フィールド前のフ
    ィールド映像信号とを用いて前記第4の周波数分離手段
    により周波数分離を行い、動きが検出された場合にはフ
    リッカ除去を行わないように制御するように構成したこ
    とを特徴とするフリッカ除去装置。
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