JPH10163273A - チップの圧着装置 - Google Patents

チップの圧着装置

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JPH10163273A JP31735296A JP31735296A JPH10163273A JP H10163273 A JPH10163273 A JP H10163273A JP 31735296 A JP31735296 A JP 31735296A JP 31735296 A JP31735296 A JP 31735296A JP H10163273 A JPH10163273 A JP H10163273A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧着荷重を正確に計測しながら圧着ができる
チップの圧着装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 昇降動作をする昇降ブロックを2つの独
立した第1の昇降ブロック10および第2の昇降ブロッ
ク20に分け、第2の昇降ブロック20に装着され第1
の昇降ブロック10に所定の押圧力を加える荷重付与手
段30と、第2の昇降ブロックによって底面を支持され
た荷重計測手段33とを備え、荷重付与手段の押圧力が
第1の昇降ブロックを介して荷重計測手段33の計測荷
重として負荷されるように配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップを基板上に
圧着によって実装するためのチップの圧着装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】フリップチップなどのバンプ付きのチッ
プを基板に実装する方式として、バンプを基板の表面に
形成された回路パターンの電極に押しつけて接合する方
法がある。この方法では各バンプに加えられる荷重値お
よび各バンプ毎の荷重分布を厳密に管理する必要があ
り、従来、チップの圧着に際しては圧着荷重値を計測し
目標荷重値と比較しながら荷重を加えて行く方法が知ら
れている。この荷重測定用としてロードセルなどの荷重
計測手段が用いられ、チップ圧着装置の圧着荷重を伝達
する機構に組み込まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法では、荷重計測手段は荷重伝達機構中に直列に配置さ
れ、荷重計測手段を介して押圧される圧着ツールをスプ
リング等で保持する方法が採られていたため、微少な荷
重を正確に測定することが困難であるという問題点があ
った。
【0004】そこで本発明は、圧着荷重を正確に計測し
ながら圧着ができるチップの圧着装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるチップ圧着
装置は、チップを基板に圧着する圧着ヘッドと、基板を
位置決めする基板位置決め手段とを備えたチップの圧着
装置であって、前記圧着ヘッドが、チップを下端部に保
持するチップ保持手段と、このチップ保持手段が装着さ
れた第1の昇降ブロックと、この第1の昇降ブロックの
上方にあってこの第1の昇降ブロックとは別個に独立し
て昇降動作をする第2の昇降ブロックと、この第2の昇
降ブロックに装着され前記第1の昇降ブロックに所定の
押圧力を加える荷重付与手段と、前記第2の昇降ブロッ
クによって支持されて第1の昇降ブロックと第2の昇降
ブロックの間に介装される荷重計測手段とを備え、この
荷重付与手段の押圧力が第1の昇降ブロックを介して前
記荷重計測手段の計測荷重として負荷されるように配置
されている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明によれば、荷重計測手段を
圧着荷重伝達機構中にスプリング等を介在させることな
く配置することができるため、微少な圧着荷重でも正確
な計測を行うことができる。
【0007】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態のチップの
圧着装置の側面図、図2は同チップの圧着装置のチップ
の吸着部の部分側面図、図3は同チップの圧着装置の動
作タイムチャート、図4は同チップの圧着装置の動作タ
イムチャートの部分拡大図である。
【0008】まずチップの圧着装置の構造を説明する。
図1において、チップ1は吸着部2の下部に設けられた
圧着ツール3の下面に真空吸着して保持される。チップ
1はその下面にバンプ1a(図2参照)を有し、このバ
ンプ1aが基板の回路面の電極に圧着される。
【0009】図2はチップ保持手段であるチップの吸着
部2と圧着ツール3の構造を示している。図2におい
て、圧着ツール3は薄いプレート状の部品でチップ1の
上面に密着してチップ1を真空吸着する。吸着部2の中
央には第1の吸着路2aが設けられている。この第1の
吸着路2aは圧着ツール3に設けられた吸着口3aに連
通している。したがってこの吸着路2aを吸引すること
によりチップ1は圧着ツール3の下面に真空吸着され
る。
【0010】また吸着部2には第2の吸着路2bが設け
られている。この吸着路2bを真空吸引することによ
り、圧着ツール3は吸着部2の下面に着脱自在に真空吸
着され、またこの真空吸引を解除することにより、圧着
ツール3は吸着部2から取りはずされる。図1に示すよ
うに吸着路2aには真空配管4が接続され、真空配管4
はオンオフ弁5を介して真空源6に接続されている。
【0011】図1において、吸着部2の直上にはヒート
ブロック7が設けられている。ヒートブロック7は制御
部60により電気的に制御され、吸着部2と圧着ツール
3を介してチップ1を加熱する。ヒートブロック7はシ
ャフト8に取り付けられ、更にシャフト8は第1の昇降
ブロック10に装着されている。
【0012】第1の昇降ブロック10の背面にはスライ
ダ11が設けられており、スライダ11は第1のフレー
ム12の前面に設けられた垂直なガイドレール11aに
スライド自在に嵌合している。したがって第1の昇降ブ
ロック10はガイドレール11aに沿って昇降する。ま
た第1の昇降ブロック10の上部には逆L形状の張り出
し部13が設けられ、後に説明するようにこの張り出し
部13の下面14が後述の荷重計測手段としての荷重セ
ンサー33と接触し荷重を伝えるようになっている。
【0013】第1の昇降ブロック10の上方には第2の
昇降ブロック20が設けられている。第2の昇降ブロッ
ク20の背面にはスライダ21が設けられており、スラ
イダ21は第2のフレームの22の前面に設けられた垂
直なガイドレール21aにスライド自在に嵌合してい
る。したがって第2の昇降ブロック20はガイドレール
21aに沿って昇降する。
【0014】第2のフレーム22の上部には断面コの字
型のブラケット26が装着されている。ブラケット26
上にはモータ25が配設されている。モータ25に駆動
される垂直な送りネジ24は第2の昇降ブロック20に
内蔵されたナット23に挿入されている。したがってモ
ータ25が正逆回転すると、送りネジ24は正逆回転し
てナット23は送りネジ24に沿って上下動し、第2の
昇降ブロック20及び第1の昇降ブロック10は昇降す
る。すなわち第1の昇降ブロック10、第2の昇降ブロ
ック20、モータ25、送りネジ24、ナット23など
はチップ1を押し下げる下降手段を構成する。
【0015】モータ25には、モータ駆動部29が接続
されている。モータ駆動部29は制御部60からの指令
を受けモータ25の回転速度を制御するとともに、エン
コーダ28の発するモータ25の回転数信号を制御部6
0へ伝達する。
【0016】次に圧着ツール3を介してチップ1に押圧
力を与える荷重付与手段及び荷重計測手段について説明
する。荷重付与手段であるシリンダ30は第2の昇降ブ
ロック20の下面に装着されている。シリンダ30のロ
ッド30aの下端部は張り出し部13に結合されてお
り、したがってこのシリンダ30はロッド30aが突出
することにより所定の力を第1の昇降ブロック10の張
り出し部13の上面15に伝える。シリンダ30にはレ
ギュレータ32が接続されており、エア供給源31のエ
ア圧力を調節することで所定の押圧力に設定できる。ま
た荷重計測手段はロードセルなどの荷重センサ33であ
り、第2の昇降ブロック20の下部の張り出し部35上
に配設されている。
【0017】荷重センサ33の荷重検出端34は第1の
昇降ブロック10の張り出し部13の下面14に接触
し、この張り出し部13の下面14を介して計測荷重を
受けるように配置されている。このような配置とするこ
とにより、荷重センサ33にはシリンダ30の押しつけ
力と吸着部2やシャフト8などを含めた第1昇降ブロッ
ク10の自重との和が予圧として作用する。チップ1の
圧着時には実装面から反力を受けた分だけ荷重センサ3
3の計測値が減少することなり、結局この減少分が圧着
力に相当するから、この荷重センサ33の減少値を監視
しながら圧着を行えばよいことになる。
【0018】圧着ツール3の下方には可動テーブル42
が設けられている。可動テーブル42上には基板ホルダ
41が設けられており、基板40は基板ホルダ41上に
設けられている。可動テーブル42は可動テーブル駆動
部43を介して制御部60に接続されている。可動テー
ブル42が駆動することにより基板40はX方向、Y方
向、θ方向に水平移動しその位置調整がなされる。
【0019】次にこのチップの圧着装置へのチップ1の
供給手段について説明する。図1において第1のフレー
ム12の下方にはチップ1の供給テーブル70が備えら
れている。この供給テーブル70は図示しない駆動手段
に駆動されて前進後退し、図1の鎖線位置にて圧着ツー
ル3へチップ1の受け渡しを行う。
【0020】第1のフレーム12の下方にはカメラ51
が設けられている。このカメラ51はCCDカメラであ
る。カメラ51は前方へ突出する鏡筒52を備えてい
る。鏡筒52の先端部の上面と下面にはレンズ53及び
レンズ54が設けられている。鏡筒52は駆動手段(図
示せず)に駆動されて前進後退自在となっており、圧着
ツール3に真空吸着されたチップ1と基板40の間に前
進し(鎖線で示す鏡筒52を参照)、レンズ53を通し
てチップ1の位置認識を行い、レンズ54を通して基板
40の位置認識を行う。
【0021】カメラ51には画像認識部50が接続され
ており、画像認識部50は制御部60に接続されてい
る。カメラ51に取り込まれた画像データは画像認識部
50に送られる。画像認識部50は画像データを認識
し、必要なデータを制御部60へ送る。
【0022】次に制御部60について説明する。制御部
60は昇降モータ駆動部29からモータ25の回転数信
号、荷重センサ33からの計測値および画像認識部50
から基板40の位置データおよびチップ1のの位置デー
タを入手し、制御シーケンスにしたがって昇降モータ2
5の駆動、チップ吸着用バルブ5のオンオフ、ヒートブ
ロック7の加熱電流の制御などの制御を行う。さらに圧
着初期の計測データに基づき、剛性値(後述)の計算を
行う剛性値演算手段61を備えている。
【0023】このチップの圧着装置は上記のような構成
より成り、以下その動作を各図を参照して説明する。図
1においてチップ1は第1のフレーム12の下方に位置
する供給テーブル70により供給される。次に待機レベ
ル(イ)にあった圧着ツール3が下降し、チップ1を真
空吸着する。次いで圧着ツール3はチップ1を吸着して
待機レベル(イ)へ上昇し、チップ1を渡して空になっ
た供給テーブル70は図1において示す実線の位置へ復
帰する。この状態では、前述のように荷重センサ33に
はシリンダ30の押圧力Aとチップ吸着部2やノズル8
などを含んだ第1の昇降ブロック10の自重Bの和が予
圧F0=A+Bとして負荷されている。
【0024】以下、図1および図3のタイムチャートに
よりチップの圧着装置の動作を説明する。図3のタイム
チャートでは、横軸は時間を、縦軸は圧着ツール3に保
持されたチップ1のバンプ1aの高さを表す。実線aは
圧着ツール3が昇降駆動されることによるチップ1の動
きを表したものである。ただし圧着完了後の上昇時には
チップ1は圧着ツール3の先端には存在しない。また実
線bは同時に計測されている荷重センサ33の計測値を
表す。(イ)は待機レベル、(ロ)は1次停止レベル、
(ハ)はチップ1が実装面(基板40の上面)に当接す
る手前の2次停止レベル、(ニ)は実装面のレベル、
(ホ)は第1の目標下降レベル、(ヘ)は最終の目標下
降レベルを表す。この最終の目標下降レベル(へ)は、
目標圧着荷重値に対応する下降レベルである。
【0025】図3のタイミングt0において、チップ1
を吸着した圧着ツール3は待機レベル(イ)にある。圧
着動作開始の指令を受けると圧着ツール3は高速で下降
を開始しタイミングt1において1次停止レベル(ロ)
で一旦停止する。この停止時間T1中にカメラ51が前
進し、そのレンズ53、54がチップ1の直下に位置す
ると撮像が開始され、チップ1のバンプ1a面および下
にある基板40の実装面の画像データを取り込む。この
画像データは画像認識部50に送られ、画像認識部50
はこの画像データに基づきチップ1と基板40の位置認
識を行いその結果を制御部60に伝達する。制御部60
はその位置情報により必要な位置補正指令を可動テーブ
ル駆動部43に伝達する。可動テーブル駆動部43はそ
の指令に基づき可動テーブル42を駆動し、バンプ1a
と基板40の電極の位置合わせがなされる。
【0026】その後カメラ51が後退し元の位置に戻る
と、タイミングt2にて圧着ツール3は再び高速下降を
開始し、タイミングt3にて実装面のレベル(ニ)の少
し上方の2次停止レベル(ハ)で停止する。タイミング
t4にて遅延時間T2がタイムアップすると圧着ツール
3は予め設定された低速度の接触点サーチクリープ速度
で下降を再開する。この下降の途中でチップ1のバンプ
1aは基板40の実装面(ニ)に当接し、その後はバン
プ1aを実装面に押しつけながら下降する。
【0027】この押し付ける圧着力Wの反力が圧着ツー
ル3、チップ吸着部2およびノズル8を介して第1の昇
降ブロック10に伝えられる。この反力は第2の昇降ブ
ロック20の下降に従って増大し、この増大分が荷重セ
ンサ33の計測値の減少分として表れることになる。従
って荷重測定値をFとすれば圧着力Wは、W=F0−F
で表される。すなわちこのWの値が目標圧着荷重値とな
るようFの値を制御部60にて監視しながら下降動作の
制御を行う。
【0028】この接触点サーチクリープ速度での下降は
予め設定された第1の目標下降レベル(ホ)までであ
る。この実装面のレベル(ニ)から第1の目標下降レベ
ル(ホ)までの行程間で、すなわちタイミングt5から
t6までの間に荷重センサー33の計測値の取り込みが
行われる。前述のようにこの荷重値の減少分が圧着力に
相当するから、制御部60では実装面のレベル(ニ)で
の荷重計測値と第1の目標下降レベル(ホ)での荷重計
測値との差ΔWを計算しこの行程間での下降量Hとの比
ΔW/Hで表される剛性値を計算する。
【0029】制御部60はこの剛性値に基づき目標とさ
れる最終圧着荷重に到達するには更にどれだけ下降すれ
ばよいかを計算し、その最終の目標下降レベル(ヘ)の
手前までは荷重計測のために停止することなく連続して
下降するように指令を出す。
【0030】最終の目標下降レベル(ヘ)から予め設定
された僅か上方のレベルでタイミングt7にて圧着ツー
ル3の連続下降は停止する。その後は目標圧着荷重に至
るまで荷重センサー33による荷重値のサンプリングの
ための停止と下降とを期間T3の間、交互に繰り返しな
がら小刻みに下降する(図4参照)。そしてタイミング
t8にて計測荷重値が目標圧着荷重値に到達したならば
制御部60は下降の停止を指令し、その後は所定の加圧
保持時間T4だけ停止する。
【0031】加圧保持時間T4のタイムアップとともに
タイミングt9にて圧着ツール3は低速で上昇を開始す
る。その時点では図示しない真空破壊弁はすでに開にさ
れているためチップ1は吸着状態から解放されている。
その後圧着ツール3は低速上昇から高速上昇に切り換え
られて待機レベル(イ)に戻り、圧着の1サイクルが完
了する。
【0032】本発明は上記実施の形態に限定されない。
例えば上記実施の形態では、期間T3において、小刻み
な下降を行ってチップを基板40に徐々に強く押しつけ
ているが、この小刻みな下降動作は必ずしも行わなくて
もよい。ただしこの小刻みな下降動作を若干行った方
が、チップ1に過大な圧着荷重を負荷することなくより
確実にチップ1を所望の力で基板40へ圧着することが
できる。勿論この場合も、小刻みな下降時間はわずかで
よいので、タクトタイムを大巾に短縮できる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、荷重計測手段を圧着荷
重伝達機構中にスプリング等を介在させることなく配置
することができるため、微少な圧着荷重でも正確な計測
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のチップの圧着装置の側
面図
【図2】本発明の一実施の形態のチップの圧着装置のチ
ップの吸着部の部分側面図
【図3】本発明の一実施の形態のチップの圧着装置の動
作タイムチャート
【図4】本発明の一実施の形態のチップの圧着装置の動
作タイムチャートの部分拡大図
【符号の説明】
1 チップ 2 吸着部 3 圧着ツール 10 第1の昇降ブロック 20 第2の昇降ブロック(下降手段) 30 シリンダー(荷重付与手段) 33 荷重センサー(荷重計測手段) 60 制御部 61 剛性値演算手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チップを基板に圧着する圧着ヘッドと、基
    板を位置決めする基板位置決め手段とを備えたチップの
    圧着装置であって、前記圧着ヘッドが、チップを下端部
    に保持するチップ保持手段と、このチップ保持手段が装
    着された第1の昇降ブロックと、この第1の昇降ブロッ
    クの上方にあってこの第1の昇降ブロックとは別個に独
    立して昇降動作をする第2の昇降ブロックと、この第2
    の昇降ブロックに装着され前記第1の昇降ブロックに所
    定の押圧力を加える荷重付与手段と、前記第2の昇降ブ
    ロックによって支持されて第1の昇降ブロックと第2の
    昇降ブロックの間に介装される荷重計測手段とを備え、
    この荷重付与手段の押圧力が第1の昇降ブロックを介し
    て前記荷重計測手段の計測荷重として負荷されるように
    配置されていることを特徴とするチップ圧着装置。
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