JPH10162318A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
磁気ヘッドの製造方法Info
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- JPH10162318A JPH10162318A JP32380596A JP32380596A JPH10162318A JP H10162318 A JPH10162318 A JP H10162318A JP 32380596 A JP32380596 A JP 32380596A JP 32380596 A JP32380596 A JP 32380596A JP H10162318 A JPH10162318 A JP H10162318A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウエハー面に多数形成された薄膜磁気ヘッド
素子部を切り出す際に、チッピングが生じない切断方法
により、高品質で歩留りの高い磁気ヘッドの製造方法を
提供すること。 【解決手段】 無塵紙29に希釈したワックスを塗布後
溶剤を蒸発させてシート状ワックス29Aを作製し、こ
れにより切断用治具23へワックスを転写しローバー2
1を接着する。この方法により治具23の溝23aには
ワックスが転写されないので、砥石24がワックスで目
詰まりすることがなく、チッピングを生じることなくロ
ーバー21を切断することができる。
素子部を切り出す際に、チッピングが生じない切断方法
により、高品質で歩留りの高い磁気ヘッドの製造方法を
提供すること。 【解決手段】 無塵紙29に希釈したワックスを塗布後
溶剤を蒸発させてシート状ワックス29Aを作製し、こ
れにより切断用治具23へワックスを転写しローバー2
1を接着する。この方法により治具23の溝23aには
ワックスが転写されないので、砥石24がワックスで目
詰まりすることがなく、チッピングを生じることなくロ
ーバー21を切断することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドの製造
方法(具体的には磁気ヘッド素子の切り出し方法)に関
するものである。
方法(具体的には磁気ヘッド素子の切り出し方法)に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜磁気ヘッドは、磁性膜、絶
縁膜等の薄膜層が多層に積層され、さらに導体コイルや
リード線が形成されてなる磁気ヘッドである。
縁膜等の薄膜層が多層に積層され、さらに導体コイルや
リード線が形成されてなる磁気ヘッドである。
【0003】この薄膜磁気ヘッドは、真空薄膜形成技術
により形成されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等
の微細寸法化が容易であり、また高分解能記録が可能で
あるという特徴を有しており、高密度記録化に対応した
磁気ヘッドとして注目されている。
により形成されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等
の微細寸法化が容易であり、また高分解能記録が可能で
あるという特徴を有しており、高密度記録化に対応した
磁気ヘッドとして注目されている。
【0004】例えば、磁気記録媒体に情報信号の記録、
再生を行うタイプの薄膜磁気ヘッドとしては、アルチッ
ク(Al2 O3 −TiC)等の非磁性材料からなる基板
上に、真空薄膜形成技術によって導体コイル及び磁性体
膜が形成されて構成されたものがある。
再生を行うタイプの薄膜磁気ヘッドとしては、アルチッ
ク(Al2 O3 −TiC)等の非磁性材料からなる基板
上に、真空薄膜形成技術によって導体コイル及び磁性体
膜が形成されて構成されたものがある。
【0005】具体的には、例えば、記録用の薄膜磁気ヘ
ッドとして好適なものとしては、いわゆるインダクティ
ブ型の磁気ヘッド及びMRヘッドがある。このインダク
ティブヘッドにおいては、アルチック等の非磁性材料か
らなる基板上に軟磁性体層よりなる下層コアが形成さ
れ、この上に下層コアと導体コイルとの絶縁を図るため
の絶縁層又は平坦化層が成膜され、さらにこの表面上に
導体コイルがスパイラル状に形成されている。
ッドとして好適なものとしては、いわゆるインダクティ
ブ型の磁気ヘッド及びMRヘッドがある。このインダク
ティブヘッドにおいては、アルチック等の非磁性材料か
らなる基板上に軟磁性体層よりなる下層コアが形成さ
れ、この上に下層コアと導体コイルとの絶縁を図るため
の絶縁層又は平坦化層が成膜され、さらにこの表面上に
導体コイルがスパイラル状に形成されている。
【0006】そして、表面の平坦化を図るために上記の
平坦化層がレジスト等の高分子材料によって成膜され、
平坦化された前記平坦化層の上に軟磁性体層よりなる上
層コアが形成されて、上記インダクティブヘッドが構成
されハードディスクドライブに搭載されて利用されてい
る。
平坦化層がレジスト等の高分子材料によって成膜され、
平坦化された前記平坦化層の上に軟磁性体層よりなる上
層コアが形成されて、上記インダクティブヘッドが構成
されハードディスクドライブに搭載されて利用されてい
る。
【0007】このようなハードディスク用薄膜磁気ヘッ
ドは、一般に、磁気ヘッド素子部が整列して多数形成さ
れたウエハーから、上記素子部の一列ずつが形成された
ローバーをそれぞれ切り出し、これらのローバーに研磨
・溝入・切断等の加工工程(詳細は後述する)を経て、
所定の寸法のヘッドチップに仕上げて例えば図21のよ
うな形状に形成する。
ドは、一般に、磁気ヘッド素子部が整列して多数形成さ
れたウエハーから、上記素子部の一列ずつが形成された
ローバーをそれぞれ切り出し、これらのローバーに研磨
・溝入・切断等の加工工程(詳細は後述する)を経て、
所定の寸法のヘッドチップに仕上げて例えば図21のよ
うな形状に形成する。
【0008】この形成過程における切断工程では、図2
7に示すように、ローバー21の厚み以上の切り込みが
必要であるため、ローバー切断用の治具23には予め溝
23aが設けられている。そして、チップ切断前のロー
バー21を治具に接着する際に、固形ワックス(商品名
フタリック・グルー)を加熱、軟化させて塗布するが、
ワックス22Aの粘性が高いため図26に示すように、
溝23aにもワックス22Aが充填されてしまう。
7に示すように、ローバー21の厚み以上の切り込みが
必要であるため、ローバー切断用の治具23には予め溝
23aが設けられている。そして、チップ切断前のロー
バー21を治具に接着する際に、固形ワックス(商品名
フタリック・グルー)を加熱、軟化させて塗布するが、
ワックス22Aの粘性が高いため図26に示すように、
溝23aにもワックス22Aが充填されてしまう。
【0009】このように、溝23a内にワックス22A
が存在する状態で切断を行った場合、図27に示すよう
に、砥石24がローバー21を切断すると同時にワック
ス22A内を通過するため、砥石24の目詰まりが生じ
て研削性が低下すると共に、ローバー21の切断面にチ
ッピング(欠け)41が発生することがある。
が存在する状態で切断を行った場合、図27に示すよう
に、砥石24がローバー21を切断すると同時にワック
ス22A内を通過するため、砥石24の目詰まりが生じ
て研削性が低下すると共に、ローバー21の切断面にチ
ッピング(欠け)41が発生することがある。
【0010】通常、この切断用の切断刃としては、直径
約100mmの電鋳ダイヤモンド砥石又はダイヤモンド
メタル砥石が使用され、被切断部に中性又は弱アルカリ
性の研削水を注ぎながら切断するが、このような状態に
おけるチッピング発生のメカニズムは、砥石24により
研削されて飛散するウエハーの微粉状の切屑が、摩擦熱
によって熔けたワックス22Aと練り合わされて砥石2
4に付着することが原因であると考えられる。
約100mmの電鋳ダイヤモンド砥石又はダイヤモンド
メタル砥石が使用され、被切断部に中性又は弱アルカリ
性の研削水を注ぎながら切断するが、このような状態に
おけるチッピング発生のメカニズムは、砥石24により
研削されて飛散するウエハーの微粉状の切屑が、摩擦熱
によって熔けたワックス22Aと練り合わされて砥石2
4に付着することが原因であると考えられる。
【0011】このため砥石24の目詰まりを引き起こし
て砥石24の研削性を低下させると共に、この切屑を砥
石24とウエハーとの間に挟み込むためである。しか
も、治具23の溝23aにはワックス22Aが存在して
いるため研削水が流入する余地もなく、上記のような現
象を増長させるものと考えられる。
て砥石24の研削性を低下させると共に、この切屑を砥
石24とウエハーとの間に挟み込むためである。しか
も、治具23の溝23aにはワックス22Aが存在して
いるため研削水が流入する余地もなく、上記のような現
象を増長させるものと考えられる。
【0012】従って、図27のように、治具23にワッ
クスを用いてローバー21を接着し、ローバー21を切
断して図21のような個々のヘッドチップ20を形成す
る時が他の工程よりもチッピングの発生率が高い。
クスを用いてローバー21を接着し、ローバー21を切
断して図21のような個々のヘッドチップ20を形成す
る時が他の工程よりもチッピングの発生率が高い。
【0013】このようなチッピングを有したまま製品化
されれば磁気ヘッドの性能に重大な支障となるため、治
具23にワックスを塗布後に溝23a内のワックスの除
去作業が不可欠であり、これが生産性を低下させる要因
となる。
されれば磁気ヘッドの性能に重大な支障となるため、治
具23にワックスを塗布後に溝23a内のワックスの除
去作業が不可欠であり、これが生産性を低下させる要因
となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、基体上に多数形成され
た磁気ヘッド素子部を切り出す際に、チッピングを生じ
させない切断方法により歩留りの高い、生産性の優れた
磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とするもの
である。
に鑑みてなされたものであって、基体上に多数形成され
た磁気ヘッド素子部を切り出す際に、チッピングを生じ
させない切断方法により歩留りの高い、生産性の優れた
磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、チッピングを
生じさせない効果的な方法を見出し、本発明に到達した
ものである。
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、チッピングを
生じさせない効果的な方法を見出し、本発明に到達した
ものである。
【0016】即ち、本発明は、共通の基体に形成した複
数の磁気ヘッド素子部を切断する工程を経て個々の磁気
ヘッドを製造するに際し、前記切断時に、前記基体を接
着剤によって治具に固定し、非切断位置にのみ前記接着
剤を設ける磁気ヘッドの製造方法に係るものである。
数の磁気ヘッド素子部を切断する工程を経て個々の磁気
ヘッドを製造するに際し、前記切断時に、前記基体を接
着剤によって治具に固定し、非切断位置にのみ前記接着
剤を設ける磁気ヘッドの製造方法に係るものである。
【0017】これによれば、切断刃が通る溝内には接着
剤が設けられていないので、切断刃によって接着剤が巻
き込まれることがないため、チッピングを発生させるこ
となく基体を良好に切断することができる。
剤が設けられていないので、切断刃によって接着剤が巻
き込まれることがないため、チッピングを発生させるこ
となく基体を良好に切断することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法においては、前
記基体を切断する切断刃を受け入れるための溝を有する
前記治具を使用し、前記溝以外の接着面に前記接着剤を
設けて前記基体を前記治具に固定することが望ましい。
記基体を切断する切断刃を受け入れるための溝を有する
前記治具を使用し、前記溝以外の接着面に前記接着剤を
設けて前記基体を前記治具に固定することが望ましい。
【0019】そして、この場合、前記共通の基体を第1
の方向に切断した後、第2の方向に切断して個々の磁気
ヘッド素子部を切り出し、この切り出しのための切断時
に前記治具を使用することが望ましい。
の方向に切断した後、第2の方向に切断して個々の磁気
ヘッド素子部を切り出し、この切り出しのための切断時
に前記治具を使用することが望ましい。
【0020】また、上記の方法は、前記共通の基体を第
1の方向に切断して前記複数の磁気ヘッド素子部の集合
体を切り出し、この切り出しのための切断時に前記治具
を使用してもよい。
1の方向に切断して前記複数の磁気ヘッド素子部の集合
体を切り出し、この切り出しのための切断時に前記治具
を使用してもよい。
【0021】更に、上記の方法は、前記接着剤を治具に
設けるに際し、前記接着剤を有機溶剤に希釈する工程
と、前記希釈した接着剤をシート状の媒体に塗布する工
程と、前記媒体を加熱して希釈溶剤を蒸発させる工程
と、前記加熱した媒体を徐冷して前記接着剤を硬化させ
る工程と、前記接着剤を硬化させた媒体から前記治具に
前記接着剤を転写する工程とを実施することが望まし
い。
設けるに際し、前記接着剤を有機溶剤に希釈する工程
と、前記希釈した接着剤をシート状の媒体に塗布する工
程と、前記媒体を加熱して希釈溶剤を蒸発させる工程
と、前記加熱した媒体を徐冷して前記接着剤を硬化させ
る工程と、前記接着剤を硬化させた媒体から前記治具に
前記接着剤を転写する工程とを実施することが望まし
い。
【0022】この場合、前記接着剤の転写時に前記治具
を予め加熱しておき、接着剤としてワックスを使用する
ことが望ましい。
を予め加熱しておき、接着剤としてワックスを使用する
ことが望ましい。
【0023】そして、加圧手段によって前記媒体から前
記接着剤を前記治具に転写することとし、この加圧手段
の加圧面と媒体との間に弾性材を配して前記接着剤を転
写することが望ましい。
記接着剤を前記治具に転写することとし、この加圧手段
の加圧面と媒体との間に弾性材を配して前記接着剤を転
写することが望ましい。
【0024】これにより、下層コアと導体コイルと上層
コアとからなる薄膜磁気ヘッドを良好に作製することが
できる。
コアとからなる薄膜磁気ヘッドを良好に作製することが
できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
が以下の実施例に限定されるものでないことは勿論であ
る。
が以下の実施例に限定されるものでないことは勿論であ
る。
【0026】図1は、本実施例により基体の治具への接
着状態を示す要部の断面図であり、後述する製造工程の
一工程段階を示すものである。即ち、溝23aを有する
治具23上に接着剤としてのワックス22を介して基体
21が接着されている状態であるが、図示の如く、溝2
3a内にはワックス22が設けられておらず空洞25を
形成しており、これが本発明の特筆すべき特徴である。
着状態を示す要部の断面図であり、後述する製造工程の
一工程段階を示すものである。即ち、溝23aを有する
治具23上に接着剤としてのワックス22を介して基体
21が接着されている状態であるが、図示の如く、溝2
3a内にはワックス22が設けられておらず空洞25を
形成しており、これが本発明の特筆すべき特徴である。
【0027】図2は、上記の如くワックス22が存在し
ていない治具23の溝23aの中へ、砥石24が基体2
0を切断しながら通過している状態を示している。これ
により研削水が治具23の溝23aにも侵入するため、
基体21の切屑も常に排除され、更にワックス22が砥
石24に付着して目詰まりすることがなくなる。
ていない治具23の溝23aの中へ、砥石24が基体2
0を切断しながら通過している状態を示している。これ
により研削水が治具23の溝23aにも侵入するため、
基体21の切屑も常に排除され、更にワックス22が砥
石24に付着して目詰まりすることがなくなる。
【0028】このように、治具23の溝23aにワック
ス22を這入り込ませないためには、ワックス22を次
の方法で塗布する。図3〜図8はこの方法を示す概略図
である。
ス22を這入り込ませないためには、ワックス22を次
の方法で塗布する。図3〜図8はこの方法を示す概略図
である。
【0029】図3は、ワックスの有機溶剤による希釈状
況を示す斜視図であり、容器26の中へ、例えばワック
ス(商品名:フタリック・グルー、日化精工社製)と有
機溶剤は、例えばアセトンとを混合比1:1で入れて希
釈ワックス27を作製する。
況を示す斜視図であり、容器26の中へ、例えばワック
ス(商品名:フタリック・グルー、日化精工社製)と有
機溶剤は、例えばアセトンとを混合比1:1で入れて希
釈ワックス27を作製する。
【0030】この希釈ワックス27を図4のようにスポ
イト28等を用い、例えば吸水性の優れた無塵紙29の
片面に塗布した後、これを図5に示すように、例えば加
熱装置30により加熱して溶剤を蒸発させる。
イト28等を用い、例えば吸水性の優れた無塵紙29の
片面に塗布した後、これを図5に示すように、例えば加
熱装置30により加熱して溶剤を蒸発させる。
【0031】そして、これを徐冷することにより、図6
のような均一な厚さのシート状のワックス29Aを形成
する。このようにして形成したシート状のワックス29
Aは希釈前の固形ワックスと同等の濃度を有しており、
また、シート状ワックス29Aの厚さは希釈率に比例す
るため希釈率により調整することができる。
のような均一な厚さのシート状のワックス29Aを形成
する。このようにして形成したシート状のワックス29
Aは希釈前の固形ワックスと同等の濃度を有しており、
また、シート状ワックス29Aの厚さは希釈率に比例す
るため希釈率により調整することができる。
【0032】図7は、上記の如く作製したシート状ワッ
クス29Aによる治具23への塗布要領を示す斜視図で
ある。即ち、例えばインク消し状の把手31Aを有する
曲面31bを形成した保持具31の曲面31bに、例え
ばゴム板又はシリコン板32を配し、その上にシート状
ワックス29Aを取り付けて切断用治具23にワックス
を転写する。
クス29Aによる治具23への塗布要領を示す斜視図で
ある。即ち、例えばインク消し状の把手31Aを有する
曲面31bを形成した保持具31の曲面31bに、例え
ばゴム板又はシリコン板32を配し、その上にシート状
ワックス29Aを取り付けて切断用治具23にワックス
を転写する。
【0033】この保持具31によるワックスの塗布方法
は、予め加熱した治具23のローバー接着面23cにシ
ート状ワックス29Aを接触させ、治具23の熱により
ワックス29Aを軟化させて接着面23cに転写するも
のである。従って、保持具31の曲面31bにゴム、ま
たはシリコン状の弾力性に優れた材質のシート32を貼
り、その上にシート状ワックス29Aを重ねることによ
り、接着面23cに凹凸がある場合でもフラットな面に
塗布するのと同様にワックス22を均一に塗布すること
ができる。
は、予め加熱した治具23のローバー接着面23cにシ
ート状ワックス29Aを接触させ、治具23の熱により
ワックス29Aを軟化させて接着面23cに転写するも
のである。従って、保持具31の曲面31bにゴム、ま
たはシリコン状の弾力性に優れた材質のシート32を貼
り、その上にシート状ワックス29Aを重ねることによ
り、接着面23cに凹凸がある場合でもフラットな面に
塗布するのと同様にワックス22を均一に塗布すること
ができる。
【0034】図8は、図7におけるA部の拡大斜視図で
あるが、図示の如く、この切断用治具23上面のローバ
ー接着面23cにストッパー23bが存在していてもワ
ックス22が均一に転写されていることを示している。
あるが、図示の如く、この切断用治具23上面のローバ
ー接着面23cにストッパー23bが存在していてもワ
ックス22が均一に転写されていることを示している。
【0035】本実施例に使用可能なワックス22として
は、上記したワックスもしくは類似の接着性のあるもの
であればよく、また、有機溶剤としては、アセトンもし
くは類似の固形ワックスを溶解し、揮発性のあるもので
あればよい。
は、上記したワックスもしくは類似の接着性のあるもの
であればよく、また、有機溶剤としては、アセトンもし
くは類似の固形ワックスを溶解し、揮発性のあるもので
あればよい。
【0036】図9は、本実施例において、上記の如きシ
ート状ワックス29Aを形成するために、ワックス含有
率(単位は重量%)を変えて実験したデータを示したも
のである。即ち、ワックス含有率100%の場合は有機
溶剤を用いず固形ワックスのみによる接着強度であり、
これに対しワックス含有率を10%、20%、30%、
50%としてそれぞれ各5個のサンプルテストを行った
ものである。
ート状ワックス29Aを形成するために、ワックス含有
率(単位は重量%)を変えて実験したデータを示したも
のである。即ち、ワックス含有率100%の場合は有機
溶剤を用いず固形ワックスのみによる接着強度であり、
これに対しワックス含有率を10%、20%、30%、
50%としてそれぞれ各5個のサンプルテストを行った
ものである。
【0037】この接着強度は上記した治具23に接着し
たローバー21に対してZ方向へ力を与えてローバー2
1を治具23の接着面23cから引き離すに要する力で
あり、これが接着強度である。そして、ワックス含有率
100%の場合の平均値2.28と同程度の接着強度を
良の判定基準とする。この判定基準によれば各サンプル
においてワックス含有率50%、即ち、混合比率は1:
1程度が最適であることが分かった。
たローバー21に対してZ方向へ力を与えてローバー2
1を治具23の接着面23cから引き離すに要する力で
あり、これが接着強度である。そして、ワックス含有率
100%の場合の平均値2.28と同程度の接着強度を
良の判定基準とする。この判定基準によれば各サンプル
においてワックス含有率50%、即ち、混合比率は1:
1程度が最適であることが分かった。
【0038】そして、上記したシート状ワックス29A
による治具23の接着面23cへのワックスの転写は以
下に述べるヘッドチップ20Aを切り出す工程において
行うものである。以下、薄膜磁気ヘッドの製造工程のう
ちのヘッドチップの切り出し工程について図10〜図2
0に示す概略図により説明する。
による治具23の接着面23cへのワックスの転写は以
下に述べるヘッドチップ20Aを切り出す工程において
行うものである。以下、薄膜磁気ヘッドの製造工程のう
ちのヘッドチップの切り出し工程について図10〜図2
0に示す概略図により説明する。
【0039】図10は、ウエハー・トリミング工程を示
す斜視図である。薄膜磁気ヘッドの基板となるウエハー
21A上には、図11に示すように、多数の薄膜磁気ヘ
ッド素子部(以下、単に素子部と称する)35が整列し
て形成されている。そして、素子部35が形成されてい
ないウエハー21Aの外周領域の一部の第1方向の切断
過程が、図10のように、支持体33に固定された砥石
24によって切断される。矢印は砥石24の回転方向を
示す(以下の各図も同様)。
す斜視図である。薄膜磁気ヘッドの基板となるウエハー
21A上には、図11に示すように、多数の薄膜磁気ヘ
ッド素子部(以下、単に素子部と称する)35が整列し
て形成されている。そして、素子部35が形成されてい
ないウエハー21Aの外周領域の一部の第1方向の切断
過程が、図10のように、支持体33に固定された砥石
24によって切断される。矢印は砥石24の回転方向を
示す(以下の各図も同様)。
【0040】次いで、図12に示すように、上記した第
1方向と直交する第2方向の切断により、残る不要部分
と共にローバー21がそれぞれ切り出される。図12の
(a)は全体を示す斜視図であり、(b)はその一部分
を示す拡大斜視図である。このようなローバー21の切
断に際しては、切断部に予め砥石24の幅より若干広い
幅で深さ50〜60μm程度の浅い溝状に切削(図示省
略)が行われた後に、ローバー21が切り出される。従
って、図12(b)に示すように、切断されたローバー
21の切断部の上部角には上記した切削溝の両側部が段
差34として切り欠き状に形成されている。これにより
ローバー21切り出しの際のチッピングを防止してい
る。この切断により図12(b)に示す上層コア9側の
切断面がメディア対向面Fとなる。
1方向と直交する第2方向の切断により、残る不要部分
と共にローバー21がそれぞれ切り出される。図12の
(a)は全体を示す斜視図であり、(b)はその一部分
を示す拡大斜視図である。このようなローバー21の切
断に際しては、切断部に予め砥石24の幅より若干広い
幅で深さ50〜60μm程度の浅い溝状に切削(図示省
略)が行われた後に、ローバー21が切り出される。従
って、図12(b)に示すように、切断されたローバー
21の切断部の上部角には上記した切削溝の両側部が段
差34として切り欠き状に形成されている。これにより
ローバー21切り出しの際のチッピングを防止してい
る。この切断により図12(b)に示す上層コア9側の
切断面がメディア対向面Fとなる。
【0041】次いで、図13に示すように、切り出され
たローバー21を横倒しにして素子部(図示省略)35
を横向きにし、デプス研磨用の治具36上に接着され
る。この場合、素子部のメディア対向面F側が上向きに
なるように接着する。図13(a)はローバー21を矢
印の如く治具36に接着させている単体を示し、(b)
はこれらを集合させた状態を示している。この場合の接
着剤としては上記したシート状ワックス29A、または
希釈されていない固形ワックスであってもよい。
たローバー21を横倒しにして素子部(図示省略)35
を横向きにし、デプス研磨用の治具36上に接着され
る。この場合、素子部のメディア対向面F側が上向きに
なるように接着する。図13(a)はローバー21を矢
印の如く治具36に接着させている単体を示し、(b)
はこれらを集合させた状態を示している。この場合の接
着剤としては上記したシート状ワックス29A、または
希釈されていない固形ワックスであってもよい。
【0042】次いで、図14に示すように、治具36に
接着したローバー21のラフラップ研磨及びデプス研磨
が行われる。この研磨に際しては、ローバー21が接着
された治具36を逆にしてデプス研磨機38に取り付け
ることにより、ローバー21に形成されている素子部3
5のメディア対向面Fが定盤37に対向する。
接着したローバー21のラフラップ研磨及びデプス研磨
が行われる。この研磨に際しては、ローバー21が接着
された治具36を逆にしてデプス研磨機38に取り付け
ることにより、ローバー21に形成されている素子部3
5のメディア対向面Fが定盤37に対向する。
【0043】定盤37は、図15に示す如く錫製で直径
約38cmの円盤状を呈し、両方向への回転機能を有す
るものであり、操作により使い分けられる。この場合、
上記の如く、治具36を介してメディア対向面Fを定盤
37に対向して当接させたローバー21は、図15に示
す矢印方向に押し当てられ、定盤37を時計方向に回転
させて研磨する。そして、まず素子部35のメディア対
向面Fを数μmのデプス値まで荒研磨した後、所定のデ
プス値に仕上げる。
約38cmの円盤状を呈し、両方向への回転機能を有す
るものであり、操作により使い分けられる。この場合、
上記の如く、治具36を介してメディア対向面Fを定盤
37に対向して当接させたローバー21は、図15に示
す矢印方向に押し当てられ、定盤37を時計方向に回転
させて研磨する。そして、まず素子部35のメディア対
向面Fを数μmのデプス値まで荒研磨した後、所定のデ
プス値に仕上げる。
【0044】次いで、図16に示すように、非素子部側
の側面がテーパー加工される。この加工は、図示の如く
上記した研磨と同じ装置を使用し、研磨機38をθ角度
50分に傾斜させ、定盤を反時計方向に回転させて行わ
れる。
の側面がテーパー加工される。この加工は、図示の如く
上記した研磨と同じ装置を使用し、研磨機38をθ角度
50分に傾斜させ、定盤を反時計方向に回転させて行わ
れる。
【0045】次いで、図17に示すように、上記の工程
終了後、ローバー21は治具36から分離され、イオン
ミリング装置によりエッチング加工されてABS面レー
ル21bが形成される。この図において、破線は後述す
る個々のヘッドチップとして切断する位置を示してい
る。また、図17におけるB部は、同図右側に抽出拡大
断面図で示すように、上記テーパー加工によって形成さ
れたテーパー21aを示している。なお、図17におけ
るWは上記したデプス研磨後のローバー21の幅、Hは
ウエハーの厚さであり、例えばW=0.43mm、H=
2mmである。
終了後、ローバー21は治具36から分離され、イオン
ミリング装置によりエッチング加工されてABS面レー
ル21bが形成される。この図において、破線は後述す
る個々のヘッドチップとして切断する位置を示してい
る。また、図17におけるB部は、同図右側に抽出拡大
断面図で示すように、上記テーパー加工によって形成さ
れたテーパー21aを示している。なお、図17におけ
るWは上記したデプス研磨後のローバー21の幅、Hは
ウエハーの厚さであり、例えばW=0.43mm、H=
2mmである。
【0046】次いで、図18に示すように、エッチング
加工後のローバー21は切断用治具23に接着される
が、この接着に際しては前述したシート状ワックス29
Aによる治具23の接着面へのワックス22の転写によ
って接着を行うものである。図示の如く、この接着も図
13により前記した研磨用治具36への接着と同様に、
素子部35を図において手前側にして接着され、この反
対側はストッパー23b(図8参照、図18においては
図示省略)に当接される。そして、図17における破断
線(破線)がこの治具23の溝23aに位置するように
接着される。なお、(a)は治具23とローバー21と
を接着した単体であり、(b)はこれの集合体を示して
いる。なお、接着したローバー21の細部は図示省略し
てある。
加工後のローバー21は切断用治具23に接着される
が、この接着に際しては前述したシート状ワックス29
Aによる治具23の接着面へのワックス22の転写によ
って接着を行うものである。図示の如く、この接着も図
13により前記した研磨用治具36への接着と同様に、
素子部35を図において手前側にして接着され、この反
対側はストッパー23b(図8参照、図18においては
図示省略)に当接される。そして、図17における破断
線(破線)がこの治具23の溝23aに位置するように
接着される。なお、(a)は治具23とローバー21と
を接着した単体であり、(b)はこれの集合体を示して
いる。なお、接着したローバー21の細部は図示省略し
てある。
【0047】次いで、図19に示すように、上記の如く
治具23にローバー21を接着した集合体を、砥石24
が所定間隔で配置された切断装置によって個々のヘッド
チップ20に切断される。図19(a)はこの切断状
態、(b)はその一部を拡大して示したものである。
治具23にローバー21を接着した集合体を、砥石24
が所定間隔で配置された切断装置によって個々のヘッド
チップ20に切断される。図19(a)はこの切断状
態、(b)はその一部を拡大して示したものである。
【0048】図20は、切断工程終了後のヘッドチップ
20の分離状態を示している。そして治具23から取り
外したヘッドチップ20は最後にキスラップ研磨(図示
省略)を行い、ABS面を所定の形状に研磨しヘッドチ
ップ20として完成させる。
20の分離状態を示している。そして治具23から取り
外したヘッドチップ20は最後にキスラップ研磨(図示
省略)を行い、ABS面を所定の形状に研磨しヘッドチ
ップ20として完成させる。
【0049】図21は、上記の工程を経て切り出された
ヘッドチップ20の素子部35の概略平面図であり、例
えば記録と再生とを兼ね備えるいわゆるダブルヘッド型
の薄膜磁気ヘッド11、11’が対向配置して形成され
たものである。そして、各磁気ヘッド11、11’には
導体コイル7、7’とこの上に上層コア9、9’が形成
され、端子部からリード線12、13又は12’、1
3’が形成され、その各先端にはパッド14、15又は
14’、15’が形成されて外部回路に接続される。
ヘッドチップ20の素子部35の概略平面図であり、例
えば記録と再生とを兼ね備えるいわゆるダブルヘッド型
の薄膜磁気ヘッド11、11’が対向配置して形成され
たものである。そして、各磁気ヘッド11、11’には
導体コイル7、7’とこの上に上層コア9、9’が形成
され、端子部からリード線12、13又は12’、1
3’が形成され、その各先端にはパッド14、15又は
14’、15’が形成されて外部回路に接続される。
【0050】図22は、図21のXXII−XXII線断面図で
あり、薄膜磁気ヘッド11の断面構造を示している。図
示の如く、この薄膜磁気ヘッドは、例えば基板1上に例
えばFe−Niの混合物からなる下層シールドコア2及
び例えばアルミナからなる非磁性再生ギャップ材3が積
層され、その上に第1平坦化膜4、第2平坦化膜5、導
体コイル7、第3平坦化膜6、第4平坦化膜8、Fe−
Ni合金からなる共通コアとなる上層コア9がこの順に
積層され、導体コイル7の芯側のリード線10が上層コ
ア9及び図21に示したリード線12及び13と共にフ
レームめっきにより同時に形成され、これらの全てを被
覆する保護膜16がこの上に形成される。
あり、薄膜磁気ヘッド11の断面構造を示している。図
示の如く、この薄膜磁気ヘッドは、例えば基板1上に例
えばFe−Niの混合物からなる下層シールドコア2及
び例えばアルミナからなる非磁性再生ギャップ材3が積
層され、その上に第1平坦化膜4、第2平坦化膜5、導
体コイル7、第3平坦化膜6、第4平坦化膜8、Fe−
Ni合金からなる共通コアとなる上層コア9がこの順に
積層され、導体コイル7の芯側のリード線10が上層コ
ア9及び図21に示したリード線12及び13と共にフ
レームめっきにより同時に形成され、これらの全てを被
覆する保護膜16がこの上に形成される。
【0051】本実施例によれば、ワックスを希釈して無
塵紙29に塗布してシート状ワックス29Aにするの
で、希釈ワックスの流動性によりワックスが均一に分布
したシート状ワックス29Aを作ることができる。そし
て、これにより切断用治具23にワックスを転写するに
は、ゴム等の弾性材32の作用により凹凸面にも均一に
転写することができる。
塵紙29に塗布してシート状ワックス29Aにするの
で、希釈ワックスの流動性によりワックスが均一に分布
したシート状ワックス29Aを作ることができる。そし
て、これにより切断用治具23にワックスを転写するに
は、ゴム等の弾性材32の作用により凹凸面にも均一に
転写することができる。
【0052】また、シート状ワックス29Aによるワッ
クスの転写により、切断用治具23の溝23a内にはワ
ックスが設けられないので、切断時に砥石24がワック
スによって目詰まりをすることがない。従って、チッピ
ングを生じることもなく、砥石24の性能も劣化しな
い。
クスの転写により、切断用治具23の溝23a内にはワ
ックスが設けられないので、切断時に砥石24がワック
スによって目詰まりをすることがない。従って、チッピ
ングを生じることもなく、砥石24の性能も劣化しな
い。
【0053】図23は、第2の実施例を示す概略斜視図
である。前述した第1の実施例は主としてローバー21
を個々のヘッドチップ20に切断するための方法である
が、本実施例はこの方法をウエハー21Aから第2方向
へ切断してローバーを切り出す工程にも適用するもので
ある。
である。前述した第1の実施例は主としてローバー21
を個々のヘッドチップ20に切断するための方法である
が、本実施例はこの方法をウエハー21Aから第2方向
へ切断してローバーを切り出す工程にも適用するもので
ある。
【0054】従って、図23に示すように、例えば所定
間隔(図12に示すローバー切り出し間隔)で溝39a
を設けた切断治具39により、ストッパー40をセット
用溝39bに係合させ、シート状ワックス29Aを用い
てワックスをこの治具39表面に転写してウエハー21
Aを接着する。
間隔(図12に示すローバー切り出し間隔)で溝39a
を設けた切断治具39により、ストッパー40をセット
用溝39bに係合させ、シート状ワックス29Aを用い
てワックスをこの治具39表面に転写してウエハー21
Aを接着する。
【0055】図24は、図23のXXIV−XXIV線断面図で
あり、また、図25は図24の XXV−XXV 線断面図であ
る。従って、図25に示すように治具39の溝39a内
にはワックスが存在しないので、第1の実施例と同様に
砥石24の目詰まりもなく、従って、チッピングも発生
せず、第1の実施例のように予め浅い切削溝を設けるこ
とを省略することができる。
あり、また、図25は図24の XXV−XXV 線断面図であ
る。従って、図25に示すように治具39の溝39a内
にはワックスが存在しないので、第1の実施例と同様に
砥石24の目詰まりもなく、従って、チッピングも発生
せず、第1の実施例のように予め浅い切削溝を設けるこ
とを省略することができる。
【0056】本実施例によれば、上記したように前記し
た第1の実施例と同様の効果を奏することができると共
に、切断工程を簡素化させることができる。
た第1の実施例と同様の効果を奏することができると共
に、切断工程を簡素化させることができる。
【0057】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて各種の変形が
可能である。
の実施例は本発明の技術的思想に基づいて各種の変形が
可能である。
【0058】例えば、ワックス転写の媒体として布等の
織布でシート状ワックスを形成してもよく、また、治具
の溝にワックスを設けない方法として、溝にマスクを掛
けるか又は予め適当な物質を充填しておき、ワックスを
スプレーで塗布することもできる。
織布でシート状ワックスを形成してもよく、また、治具
の溝にワックスを設けない方法として、溝にマスクを掛
けるか又は予め適当な物質を充填しておき、ワックスを
スプレーで塗布することもできる。
【0059】また、例えば、接着剤としてはワックス以
外にも、ワックスと同等の接着性のあるものであればよ
く、希釈剤としても接着剤に合う適宜の材料を使用する
ことができる。
外にも、ワックスと同等の接着性のあるものであればよ
く、希釈剤としても接着剤に合う適宜の材料を使用する
ことができる。
【0060】また、上述した工程も上述した実施例に限
定されるものではなく、適宜に変更することができ、使
用する治具も他の工程と兼用する方式でもよく、実態に
合わせた形状に変えてもよい。
定されるものではなく、適宜に変更することができ、使
用する治具も他の工程と兼用する方式でもよく、実態に
合わせた形状に変えてもよい。
【0061】また、上述したシート状ワックス29A
は、第2の実施例で述べたようにウエハー21Aからロ
ーバー21を切り出す際にも用いたが、このローバーの
切り出し工程にのみ使用することもできる。
は、第2の実施例で述べたようにウエハー21Aからロ
ーバー21を切り出す際にも用いたが、このローバーの
切り出し工程にのみ使用することもできる。
【0062】また、上述した接着剤の治具への転写方法
は薄膜磁気ヘッド以外にも、通常の接合型磁気ヘッド及
びその他の加工にも適用することができる。
は薄膜磁気ヘッド以外にも、通常の接合型磁気ヘッド及
びその他の加工にも適用することができる。
【0063】
【発明の作用効果】本発明は、上述した如く、共通の基
体に形成した複数の磁気ヘッド素子部を切断する工程を
経て個々の磁気ヘッドを製造する際に、基体を接着剤に
よって治具に固定し、非切断位置にのみ接着剤を設けて
切断するので、切断刃に接着剤が付着して巻き込まれる
ことがない。従って、例えば回転砥石を用いて切断する
場合、接着剤によって砥石が目詰まりすることがないの
で、被切断物をチッピング等を生じることなく良好に切
断することができる。
体に形成した複数の磁気ヘッド素子部を切断する工程を
経て個々の磁気ヘッドを製造する際に、基体を接着剤に
よって治具に固定し、非切断位置にのみ接着剤を設けて
切断するので、切断刃に接着剤が付着して巻き込まれる
ことがない。従って、例えば回転砥石を用いて切断する
場合、接着剤によって砥石が目詰まりすることがないの
で、被切断物をチッピング等を生じることなく良好に切
断することができる。
【図1】本発明の第1の実施例による一製造工程段階を
示す要部の概略断面図である。
示す要部の概略断面図である。
【図2】同、他の一工程段階を示す要部の概略断面図で
ある。
ある。
【図3】同、ワックスの希釈状態を示す概略斜視図であ
る。
る。
【図4】同、無塵紙への希釈ワックスの塗布を示す概略
斜視図である。
斜視図である。
【図5】同、希釈剤を蒸発させている状態を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図6】同、シート状ワックスの概略斜視図である。
【図7】同、切断用治具へのワックスの転写を示す概略
斜視図である。
斜視図である。
【図8】図7A部の拡大図である。
【図9】同、実験データを示す図表である。
【図10】同、一製造工程段階を示す概略斜視図であ
る。
る。
【図11】同、製造工程段階におけるウエハーの斜視図
である。
である。
【図12】同、他の一工程段階を示す概略斜視図であ
り、(a)は全体を示し、(b)はその一部の拡大図で
ある。
り、(a)は全体を示し、(b)はその一部の拡大図で
ある。
【図13】同、他の一工程段階を示す斜視図であり、
(a)は単体、(b)は集合体である。
(a)は単体、(b)は集合体である。
【図14】同、他の一工程段階を示す概略図である。
【図15】同、工程に使用する回転定盤を示す概略斜視
図である。
図である。
【図16】同、他の一工程段階を示す概略図である。
【図17】同、他の一工程段階におけるローバーの概略
斜視図である。
斜視図である。
【図18】同、他の一工程段階を示す斜視図であり、
(a)は単体、(b)は集合体である。
(a)は単体、(b)は集合体である。
【図19】同、他の一工程段階を示す概略斜視図であ
り、(a)は全体を示し、(b)はその一部の拡大図で
ある。
り、(a)は全体を示し、(b)はその一部の拡大図で
ある。
【図20】同、更に他の一工程段階を示す概略斜視図で
ある。
ある。
【図21】同、ヘッドチップの概略平面図である。
【図22】図21のXXII−XXII線断面図である。
【図23】本発明の第2の実施例による切断状態を示す
概略斜視図である。
概略斜視図である。
【図24】図23のXXIV−XXIV線断面図である。
【図25】図24の XXV−XXV 線断面図である。
【図26】従来例による一製造工程段階を示す概略断面
図である。
図である。
【図27】同、他の一工程段階を示す概略断面図であ
る。
る。
1…基板、2…下層シールドコア、3…非磁性層、4…
第1平坦化膜、5…第2平坦化膜、6…第3平坦化膜、
7…導体コイル、8…第4平坦化膜、9…上層コア、1
0…コイルリード線、11…磁気ヘッド、12、13…
リード線、14、15…パッド、16…保護膜、20、
20A…ヘッドチップ、21…ローバー、21A…ウエ
ハー、21a…テーパー、21b…レール、22…ワッ
クス、23、36、39…治具、23a、36a、39
a…溝、23b、40…ストッパー、23c…接着面、
24…切断刃(砥石)、25…非塗布領域、26…容
器、27…希釈ワックス、28…スポイト、29…無塵
紙、29A…シート状ワックス、30…加熱装置、31
…保持具、31a…把手、31b…曲面、32…弾性
材、33…支持体、34…切り欠き、35…磁気ヘッド
素子部、37…回転定盤、38…フラップ研磨機、39
b…ストッパー溝、41…チッピング、F…メディア対
向面
第1平坦化膜、5…第2平坦化膜、6…第3平坦化膜、
7…導体コイル、8…第4平坦化膜、9…上層コア、1
0…コイルリード線、11…磁気ヘッド、12、13…
リード線、14、15…パッド、16…保護膜、20、
20A…ヘッドチップ、21…ローバー、21A…ウエ
ハー、21a…テーパー、21b…レール、22…ワッ
クス、23、36、39…治具、23a、36a、39
a…溝、23b、40…ストッパー、23c…接着面、
24…切断刃(砥石)、25…非塗布領域、26…容
器、27…希釈ワックス、28…スポイト、29…無塵
紙、29A…シート状ワックス、30…加熱装置、31
…保持具、31a…把手、31b…曲面、32…弾性
材、33…支持体、34…切り欠き、35…磁気ヘッド
素子部、37…回転定盤、38…フラップ研磨機、39
b…ストッパー溝、41…チッピング、F…メディア対
向面
Claims (10)
- 【請求項1】 共通の基体に形成した複数の磁気ヘッド
素子部を切断する工程を経て個々の磁気ヘッドを製造す
るに際し、前記切断時に、前記基体を接着剤によって治
具に固定し、非切断位置にのみ前記接着剤を設ける磁気
ヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 前記基体を切断する切断刃を受け入れる
ための溝を有する前記治具を使用し、前記溝以外の接着
面に前記接着剤を設けて前記基体を前記治具に固定す
る、請求項1に記載した方法。 - 【請求項3】 前記共通の基体を第1の方向に切断した
後、第2の方向に切断して個々の磁気ヘッド素子部を切
り出し、この切り出しのための切断時に前記治具を使用
する、請求項1に記載した方法。 - 【請求項4】 前記共通の基体を第1の方向に切断して
前記複数の磁気ヘッド素子部の集合体を切り出し、この
切り出しのための切断時に前記治具を使用する、請求項
1に記載した方法。 - 【請求項5】 前記接着剤を治具に設けるに際し、 前記接着剤を有機溶剤に希釈する工程と、 前記希釈した接着剤をシート状の媒体に塗布する工程
と、 前記媒体を加熱して希釈溶剤を蒸発させる工程と、 前記加熱した媒体を徐冷して前記接着剤を硬化させる工
程と、 前記接着剤を硬化させた媒体から前記治具に前記接着剤
を転写する工程とを有する、請求項1に記載した方法。 - 【請求項6】 前記接着剤の転写時に前記治具を予め加
熱しておく、請求項5に記載した方法。 - 【請求項7】 接着剤としてワックスを使用する、請求
項1に記載した方法。 - 【請求項8】 加圧手段によって前記媒体から前記接着
剤を前記治具に転写する、請求項5に記載した方法。 - 【請求項9】 前記加圧手段の加圧面と前記媒体との間
に弾性材を配して前記接着剤を転写する、請求項8に記
載した方法。 - 【請求項10】 下層コアと導体コイルと上層コアとか
らなる薄膜磁気ヘッドを作製する、請求項1に記載した
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32380596A JPH10162318A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32380596A JPH10162318A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162318A true JPH10162318A (ja) | 1998-06-19 |
Family
ID=18158812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32380596A Pending JPH10162318A (ja) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10162318A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6641934B1 (en) | 1999-09-29 | 2003-11-04 | Governor Of Akita Prefecture | High density information recording medium, and manufacturing method of the same medium |
JP2008018483A (ja) * | 2006-07-11 | 2008-01-31 | Read Co Ltd | 被加工物の固定方法 |
-
1996
- 1996-12-04 JP JP32380596A patent/JPH10162318A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6641934B1 (en) | 1999-09-29 | 2003-11-04 | Governor Of Akita Prefecture | High density information recording medium, and manufacturing method of the same medium |
JP2008018483A (ja) * | 2006-07-11 | 2008-01-31 | Read Co Ltd | 被加工物の固定方法 |
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