JPH10105930A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH10105930A
JPH10105930A JP25272196A JP25272196A JPH10105930A JP H10105930 A JPH10105930 A JP H10105930A JP 25272196 A JP25272196 A JP 25272196A JP 25272196 A JP25272196 A JP 25272196A JP H10105930 A JPH10105930 A JP H10105930A
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JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
polishing
magnetic head
abs
head chip
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JP25272196A
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English (en)
Inventor
Takashi Hayasaka
孝 早坂
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ギャップ部の面性状が良好な磁気ヘッド
及びその製造方法を得ること。 【解決手段】 本発明の磁気ヘッドの製造方法は、先
ず、ABS面研磨治具30と研磨定盤40とをともに、
例えば、時計方向に回転させてABS面2A、2Bをク
ラウン形状に仕上げ、その後、研磨定盤40の回転を止
め、ABS面研磨治具30のみを回転させて、磁気ディ
スクに対向する磁気ギャップ部4(ABS面2A、2
B)の表面を研磨し、その磁気ヘッドの表面の研磨方向
を、その磁気ヘッドで形成される磁気トラックと平行な
一方向に限定して研磨することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッド、特
に、MR型薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関し、そ
の磁気媒体に対向する磁気ヘッドの表面の面粗度を改善
できる磁気ヘッド及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】先ず、図3乃至図11を参照しながら、
従来技術の磁気ヘッド及びその製造方法を説明する。図
3は従来技術のMR型薄膜磁気ヘッドの一例を示してい
て、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのB−B線上
における断面図、同図Cは同図Aに示した磁気ヘッドの
磁気ギャップ部を示す拡大平面図であり、図4は多数の
磁気ヘッドチップが形成されているウエハの平面図であ
り、図5は図4に続く工程を示していて、図4に示した
ウエハから切断した1本の磁気ヘッドチップブロックを
示す斜視図であり、図6は図5に続く工程を示してい
て、図5に示した磁気ヘッドチップブロックのフロント
面の研磨工程を示す斜視図であり、図7は図6に続く工
程を示していて、図6に示した研磨工程で研磨された磁
気ヘッドチップブロックのフロント面に溝を形成する溝
加工工程を示す斜視図であり、図8は図7に続く切断工
程で切断して得られた1個の磁気ヘッドチップを示した
平面図であり、図9は図8で得た個々の磁気ヘッドチッ
プを治具の周面に固定した状態を示す平面図であり、図
10は図9のABS面研磨治具に固定された磁気ヘッド
チップの表面を研磨する従来技術の研磨方法を説明する
ための研磨定盤との平面図であり、そして図11は従来
技術の研磨方法により研磨された磁気ヘッドチップの磁
気ギャップ部の表面性状を示す従来技術の磁気ヘッドチ
ップの磁気ギャップ部の拡大平面図である。
【0003】なお、本明細書では、「磁気ヘッド」の一
例として、通常、磁気ディスクに情報信号を記録し、ま
たは磁気ディスクに記録された情報信号を読み出すため
の磁気記録再生装置に、フライングヘッドとして組み込
まれている「MR(磁気リラクタンス)型薄膜磁気ヘッ
ド」を採り上げて説明する。しかし、以後、「MR型薄
膜磁気ヘッド」を単に「磁気ヘッド」と略記する。そし
てこの「磁気ヘッド」の磁気ディスクと対向する、磁気
ギャップ部が形成されている面を磁気ヘッドの「ABS
面(エアベアリングサーフィス)」または「表面」と記
す。
【0004】先ず初めに、本明細書で採り上げる磁気ヘ
ッドの構造の一例を図3を用いて説明する。この磁気ヘ
ッド1は磁気媒体の一つである磁気ディスク(不図示)
と対面する面の両側にABS面2A、2Bが、中央部に
溝3が形成されており、そして一方のABS面2Aに磁
気ギャップ部4が形成されている。この磁気ギャップ部
4は、薄膜技術で磁性金属の長短3本のコア5A、5
B、5Cが形成されており、コア5Aとコア5Bとの間
で記録ギャップ6が、そしてコア5Bとコア5Cとの間
で再生ギャップ7が形成されている。磁気トラック幅は
これらコア5A、5B、5Cの下層に形成されているM
R層(不図示)で規定されている。
【0005】このような構造の磁気ヘッド1は、図4乃
至図11に示した加工工程で製造される。図4に多数の
磁気ヘッドチップ(以下、単に「ヘッドチップ」と略記
する)102がマトリックス状に形成されているウエハ
101を示した。これらのヘッドチップ102は成膜工
程でほぼ磁気ヘッドとして機能できる状態に既に加工さ
れているものである。
【0006】次に、切断工程で、このウエハ101を一
行または一列毎に、図5に示したように、複数個のヘッ
ドチップ102が一列に並んだ状態のヘッドチップブロ
ック103に切断する。図5において、このヘッドチッ
プブロック103の上面をフロント面(磁気ギャップ部
4が形成されている面、ABS面2A、2Bが形成され
る面でもある)103Aとし、従って、その反対面をバ
ック面103Bとする。
【0007】このヘッドチップブロック103は、次
に、図6に示したように、そのフロント面103Aを上
にし、バック面103Bを下にしてデプス研磨治具20
の表面に貼付け、固定する。そして、所定の深さのギャ
ップデプスが形成されるように、図示していない研磨工
具を用いてフロント面103Aを所定の厚みになるまで
研磨する。
【0008】所定の深さのギャップデプスに仕上げられ
ると、次に、図7に示したように、その研磨されたヘッ
ドチップブロック103の各ヘッドチップ102のフロ
ント面103A(ABS面)に溝3を施す。この溝加工
は、通常、エッチングによって行われる。溝3が形成さ
れることにより、その溝3の両側に前記ABS面2A、
2Bが形成されることになる。
【0009】溝加工が終了すると、次に、図8に示した
ように、ヘッドチップブロック103の各ヘッドチップ
102間を切断し、個々のヘッドチップ102に切り離
す。これらの個々のヘッドチップ102は、図9に示し
たように、それらのABS面2A、2Bを上側にして、
回転軸31を中心にして回転する円盤状のABS面研磨
治具30の表面外周部に貼着、固定する。この固定に当
たっては、例えば、ABS面2A、2B及び溝3がAB
S面研磨治具30の法線方向を向くようにして各ヘッド
チップ102を固定する。
【0010】次に、図10に示したように、このABS
面研磨治具30に固定した複数のヘッドチップ102
を、それらのABS面2A、2Bを、ラップ機側に取り
付けられ、回転軸41を中心にして、例えば、矢印の時
計方向に回転する研磨定盤40の研磨面42に対面する
ようにセットし、ABS面研磨治具30及び研磨定盤4
0を、例えば、矢印の時計方向に回転させ、各ヘッドチ
ップ102のABS面2A、2Bを最終研磨し、それら
をクラウン形状に仕上げる。このような加工工程を経て
完成したヘッドチップ102は組立工程に回され、ディ
スクドライブのような磁気記録再生装置に組み込まれ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この最終工程のABS
面の研磨に当たっては、前記のように、ABS面研磨治
具30及び研磨定盤40を共に時計方向に回転させて、
ABS面2A、2Bを研磨するために、研磨痕の方向は
ランダムに発生し、各ヘッドチップ表面の面粗度を悪化
させていた。また、研磨傷Sもランダムに発生すること
から、特に、図11に示したように(図11にはABS
面2Aのみしか図示していない。ABS面2Bも同
様)、磁気ギャップ部4にクロスするような研磨傷Sが
発生した場合には、磁気ヘッド1の磁気特性を劣化させ
る一要因にもなっていた。
【0012】本発明はこのような問題点を解決すること
を課題とするものであって、磁気ギャップ部の面性状が
良好な磁気ヘッド及びその製造方法を得ることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の磁気ヘ
ッドは、磁気ディスクのような磁気媒体に対向する磁気
ギャップ部における研磨痕が、該磁気ギャップにより形
成される磁気トラックと平行またはほぼ平行な一方向に
形成されている。また、本発明の磁気ヘッドの製造方法
は、磁気媒体に対向する磁気ギャップ部の表面を研磨す
るに当たり、前記磁気ヘッドの表面の研磨方向を一方向
に限定して研磨する方法を採って、前記課題を解決して
いる。
【0014】従って、本発明によれば、磁気ギャップ部
の研磨痕が磁気トラックとほぼ平行に揃えることがで
き、磁気ギャップ部の表面性状が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2を参照しなが
ら、本発明の磁気ヘッド及びその製造方法を説明する。
図1は図9のABS面研磨治具に固定された磁気ヘッド
チップのABS面を研磨する本発明の研磨方法を説明す
るための研磨定盤とABS面研磨治具との動作関係を示
していて、同図Aは第1の研磨段階を示す平面図、同図
Bは第2の研磨段階を示す平面図であり、そして図2は
本発明の研磨方法により研磨された磁気ヘッドチップの
磁気ギャップ部の表面性状を示す本発明の磁気ヘッドチ
ップの磁気ギャップ部の拡大平面図である。
【0016】本発明の磁気ヘッドの製造方法において
は、図10に示したABS面の最終研磨工程を除いて、
図3乃至図9に示した他の諸工程は同一であるため、そ
れらの工程の説明は省略する。従って、図1には、その
最終工程であるヘッドチップのABS面研磨工程のみを
示した。図1に示した各ヘッドチップ102のABS面
研磨治具30への固定の仕方、そのABS面研磨治具3
0を研磨定盤40にセットする関係は、図10に示した
状態と同一である。
【0017】本発明の磁気ヘッドの製造方法における、
この最終ABS面研磨工程では、先ず、図1Aに示した
従来技術の最終ABS面研磨工程と同様に、ABS面研
磨治具30及び研磨定盤40を、例えば、時計方向に共
に回転させ、各ヘッドチップ102のABS面2A、2
Bを研磨し、それらをクラウン形状に仕上げる。その
後、図1Bに示したように、研磨定盤40の回転を止
め、ABS面研磨治具30のみを回転させて研磨を行
う。なお、図1AにおけるABS面研磨治具30及び研
磨定盤40の回転はともに時計方向、或いは反時計方向
に回転させるだけでなく、互いに反対方向に回転させて
もよく、また、図1BにおけるABS面研磨治具30の
回転は時計方向のみならず反時計方向に回転させてもよ
いことを付言しておく。
【0018】このABS面研磨治具30のみが回転する
ことで、図2に示したように、各ヘッドチップ102の
磁気ギャップ部4表面に形成される研磨痕Ptは一方向
に揃えることができ、その表面に研磨傷Sが付いても、
それらの研磨傷Sも全て同一の方向に揃えることができ
る。
【0019】このABS面の研磨を行う当たって、図1
0に示した工程で、ヘッドチップ102をABS面研磨
治具30に貼り付ける際の貼り付け方向を、本発明の磁
気ヘッド1により磁気ディスクに形成される磁気トラッ
クと研磨痕Ptとが平行に揃うように貼り付けておくこ
とで、研磨痕Ptの方向を特定することができる。
【0020】
【発明の効果】以上、記したように、本発明の磁気ヘッ
ド及びその製造方法によれば、研磨痕Ptが、磁気トラ
ックと平行に揃うことによって、図2に示したように、
記録ギャップ6部分及び再生ギャップ7部分を横切る研
磨傷Sの発生が皆無となり、磁気ヘッド1の磁気特性の
劣化を低減することができ、安定した磁気特性が得られ
る。また、ランダムに発生していた研磨傷が無くなり、
一方向に研磨傷Sも揃うことで、その磁気ギャップ部4
の表面粗度Raを1nm以下と大幅に改善することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ABS面研磨治具に固定された磁気ヘッドチ
ップのABS面を研磨する本発明の研磨方法を説明する
ための研磨定盤とABS面研磨治具との動作関係を示し
ていて、同図Aは第1の研磨段階を示す平面図、同図B
は第2の研磨段階を示す平面図である。
【図2】 本発明の研磨方法により研磨された磁気ヘッ
ドチップの磁気ギャップ部の表面性状を示す本発明の磁
気ヘッドチップの磁気ギャップ部の拡大平面図である。
【図3】 従来技術のMR型薄膜磁気ヘッドの一例を示
していて、同図Aはその平面図、同図Bは同図AのB−
B線上における断面図、同図Cは同図Aに示した磁気ヘ
ッドの磁気ギャップ部を示す拡大平面図である。
【図4】 多数の磁気ヘッドチップが形成されているウ
エハの平面図である。
【図5】 図4に続く工程を示していて、図4に示した
ウエハから切断した1本の磁気ヘッドチップブロックを
示す斜視図である。
【図6】 図5に続く工程を示していて、図5に示した
磁気ヘッドチップブロックのフロント面の研磨工程を示
す斜視図である。
【図7】 図6に続く工程を示していて、図6に示した
研磨工程で研磨された磁気ヘッドチップブロックのフロ
ント面に溝を形成する溝加工工程を示す斜視図である。
【図8】 図7に続く切断工程で切断して得られた1個
の磁気ヘッドチップを示した平面図である。
【図9】 図8で得た個々の磁気ヘッドチップを治具の
周面に固定した状態を示す平面図である。
【図10】 図9のABS面研磨治具に固定された磁気
ヘッドチップの表面を研磨する従来技術の研磨方法を説
明するための研磨定盤との平面図である。
【図11】 従来技術の研磨方法により研磨された磁気
ヘッドチップの磁気ギャップ部の表面性状を示す従来技
術の磁気ヘッドチップの磁気ギャップ部の拡大平面図で
ある。
【符号の説明】
1…磁気ヘッド、101…ウエハ、102…ヘッドチッ
プ、103…ヘッドチップブロック、2A,2B…AB
S面、3…溝、4…磁気ギャップ部、5A、5B、5C
…コア、6…記録ギャップ、7…再生ギャップ、30…
ABS面研磨治具、40研磨定盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気媒体に対向する磁気ギャップ部の研
    磨痕が、該磁気ギャップにより形成される磁気トラック
    と平行またはほぼ平行な一方向に形成されていることを
    特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気媒体に対向する磁気ヘッドの表面を
    研磨するに当たり、前記磁気ヘッドの表面の研磨方向を
    一方向に限定して研磨することを特徴とする磁気ヘッド
    の製造方法。
JP25272196A 1996-09-25 1996-09-25 磁気ヘッド及びその製造方法 Pending JPH10105930A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6458019B1 (en) 2001-03-19 2002-10-01 Fujitsu Limited Method of manufacturing magnetic head
CN100341048C (zh) * 2003-10-29 2007-10-03 新科实业有限公司 用于研磨薄膜磁头的装置和方法
US8390962B2 (en) * 2005-09-29 2013-03-05 HGST Netherlands B.V. Lapping method and station to achieve tight dimension controls for both read and write elements of magnetic recording heads and magnetic storage device formed thereby

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